JPH10284985A - 圧電フィルタ - Google Patents

圧電フィルタ

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JPH10284985A
JPH10284985A JP9083006A JP8300697A JPH10284985A JP H10284985 A JPH10284985 A JP H10284985A JP 9083006 A JP9083006 A JP 9083006A JP 8300697 A JP8300697 A JP 8300697A JP H10284985 A JPH10284985 A JP H10284985A
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JP
Japan
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piezoelectric
piezoelectric substrate
electrodes
filter
electrode
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Application number
JP9083006A
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English (en)
Inventor
Masao Gamo
昌夫 蒲生
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Priority to US09/050,547 priority patent/US6002308A/en
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/05Holders; Supports
    • H03H9/0538Constructional combinations of supports or holders with electromechanical or other electronic elements
    • H03H9/0547Constructional combinations of supports or holders with electromechanical or other electronic elements consisting of a vertical arrangement
    • H03H9/0561Constructional combinations of supports or holders with electromechanical or other electronic elements consisting of a vertical arrangement consisting of a multilayered structure
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/46Filters
    • H03H9/54Filters comprising resonators of piezo-electric or electrostrictive material
    • H03H9/58Multiple crystal filters
    • H03H9/581Multiple crystal filters comprising ceramic piezoelectric layers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 引き出し電極などの配線パターンに起因する
不要振動を抑制し、フィルタ特性に優れた圧電フィルタ
を得る。 【解決手段】 圧電基板1の上面に共振電極3a,3b
を形成し、下面に共振電極3a,3bと対向するように
共通電極3cを形成してフィルタ部3を構成してなり、
圧電基板1の上面に引き出し電極を兼ねる容量電極5b
を、下面に容量電極5fを形成してフィルタ部3に接続
されたコンデンサを構成してなり、圧電基板1の外周縁
に沿って配置された引き出し電極5a,5c〜5eを形
成してなる圧電フィルタにおいて、少なくとも一部の引
き出し電極5a,5c及び引き出し電極を兼ねる容量電
極5b及びその近傍において圧電基板1を未分極とした
圧電フィルタ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エネルギー閉じ込
め型の圧電フィルタに関し、より詳細には、圧電基板に
おける分極構造を改良することによりフィルタ特性の向
上が図られている圧電フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】FM受信機や携帯電話などの移動体通信
機器の中間周波段において、帯域フィルタとして圧電フ
ィルタが広く用いられている。この種の圧電フィルタの
一例を、図7(a)及び(b)に示す。
【0003】圧電フィルタ51は、矩形の圧電セラミッ
ク板52を用いて構成されている。この圧電基板52
は、破線Aで囲まれた領域以外の領域において厚み方向
に分極処理されている。
【0004】また、圧電基板52には、エネルギー閉じ
込め型のフィルタ部53,54と、コンデンサ55とが
構成されている。フィルタ部53は、圧電基板52の上
面に共振電極53a,53bを、圧電基板52の下面に
共通電極53cを形成することにより構成されている。
共振電極53a,53bは、所定のギャップを隔てて圧
電基板52の上面において対向されており、かつ共振電
極53a,53bは、共通電極53cと、圧電基板52
を介して表裏対向されている。
【0005】フィルタ部54についても、フィルタ部5
3と同様に構成されており、共振電極54a,54b及
び共通電極54cを有する。また、中央の破線Aで囲ま
れている未分極領域には、コンデンサ55を構成するた
めに、圧電基板52の上面に容量電極55aが形成され
ており、下面に容量電極55bが形成されている。容量
電極55a,55bは、圧電基板52を介して表裏対向
されている。
【0006】圧電基板52の上面には、一方端面52a
に沿うように引き出し電極56が形成されており、引き
出し電極56は、共振電極53aと電気的に接続されて
いる。また、共振電極53bは、容量電極55aと電気
的に接続されており、さらに、容量電極55aは共振電
極54bと接続されている。共振電極54aは、圧電基
板52の上面において他方端面52bに沿うように形成
された引き出し電極57に接続されている。
【0007】圧電基板52の下面においては、容量電極
55bが、共通電極53c,54cに接続されている。
従って、圧電フィルタ51では、引き出し電極56,5
7を入出力電極とし、圧電基板52の下面に形成されて
いる容量電極55b及び共通電極53c,54cをアー
ス電位に接続することにより、図8に示す回路構成を有
する2重モード圧電フィルタとして動作させることがで
きる。
【0008】なお、圧電基板52において、破線Aで囲
まれている領域、すなわち容量電極55a,55bが形
成されている部分及びその近傍を未分極としているの
は、コンデンサ55におけるtanδを小さくするため
である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】圧電フィルタ51にお
いては、圧電基板52を励振すると共に、フィルタ部5
3,54の近傍で振動を無理なく減衰させるために、フ
ィルタ部53,54を構成している部分及びその近傍に
おいて分極されていることが必須不可欠である。他方、
コンデンサ55を構成している部分では、上記のように
tanδを小さくするために、圧電基は52を未分極と
することが望ましい。
【0010】しかしながら、圧電フィルタ51では、圧
電基板52の引き出し電極56,57が形成されている
部分についても、圧電基板52が分極処理されているた
め、電極の引きまわし方によって、所望でない不要振動
がフィルタ特性上に表れるという問題があった。
【0011】本発明の目的は、圧電基板上の電極パター
ンに起因する不要振動を抑制することができ、従って、
フィルタ特性に優れた圧電フィルタを提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、エネルギー閉じ込め型の圧電フィルタであって、第
1,第2の主面を有する圧電基板と、前記圧電基板の第
1の主面に形成されており、かつ所定のギャップを隔て
て形成された第1,第2の共振電極と、圧電基板の第2
の主面に形成されており、かつ第1,第2の共振電極と
表裏対向するように配置された共通電極とを備え、前記
第1,第2の共振電極及び共通電極が形成されている部
分が励振部とされており、第1,第2の主面において圧
電基板の端縁に至るように端縁近傍に形成されており、
かつ第1,第2の共振電極及び共通電極の何れかに接続
されている複数の引き出し電極をさらに備え、前記複数
の引き出し電極のうち少なくとも1つの引き出し電極及
びその近傍の領域において圧電基板が未分極とされてい
ることを特徴とする。従って、複数の引き出し電極のう
ち少なくとも1つの引き出し電極及びその近傍の領域に
おいて圧電基板が未分極とされているため、該未分極と
されている領域に設けられている引き出し電極に起因す
る不要振動を抑制することができ、良好なフィルタ特性
を得ることができる。
【0013】また、請求項2に記載の発明では、異なる
電位に接続されている少なくとも2つの引き出し電極及
びその近傍の領域において、前記圧電基板が未分極とさ
れており、それによって、大きな不要振動を発生する原
因となる異なる電位に接続されている少なくとも2つの
引き出し電極が未分極領域に配置されることになるた
め、引き出し電極に起因する不要振動をより効果的に抑
制することができる。
【0014】請求項3に記載の発明では、第1,第2の
共振電極を結ぶ方向に延びる領域の外側に配置されてい
る引き出し電極及びその近傍において、前記圧電基板が
未分極とされている圧電フィルタである。エネルギー閉
じ込め型の圧電フィルタにおいては、上記第1,第2の
共振電極を結ぶ方向に振動が大きく伝搬し、共振電極が
設けられている部分の共振電極対向方向両側において振
動を無理なく減衰させることが必要である。従って、第
1,第2の共振電極を結ぶ方向に延びる領域は圧電性を
保つ必要があり、他方、該領域の外側の領域は未分極と
されていることが望ましい。よって、請求項3に記載の
発明では、第1,第2の共振電極を結ぶ方向に延びる領
域の外側に配置されている引き出し電極及びその近傍に
おいて、圧電基板が未分極とされており、それによって
第1,第2の共振電極が設けられている部分の特性の劣
化をほとんど生じることなく、引き出し電極に起因する
不要振動の抑制が図られる。
【0015】請求項4に記載の発明は、前記圧電基板に
おいて、励振部に電気的に接続されるコンデンサを構成
するための第1,第2の容量電極が形成されており、第
1,第2の容量電極が形成されている部分において圧電
基板が未分極とされている圧電フィルタである。すなわ
ち、請求項4に記載の発明では、第1,第2の容量電極
を有するコンデンサが構成されている部分において圧電
基板が未分極とされているため、コンデンサ付きの圧電
フィルタにおいて、コンデンサの容量電極に起因する不
要振動を効果的に抑制することができる。
【0016】請求項5に記載の発明では、第1,第2の
容量電極が圧電基板を介して表裏対向されており、この
部分において圧電基板が分極されていると大きな不要振
動を発生するが、コンデンサ構成部分において圧電基板
が未分極とされているため、上記不要振動を効果的に抑
制することが可能とされている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の非限定的な実施例に係る圧電フィルタを説明する。
【0018】図1は、本発明の一実施例に係る圧電フィ
ルタの分解斜視図である。本実施例に係るチップ型圧電
フィルタは、矩形板状の第1,第2の圧電基板1,2を
用いて構成されている。第1,第2の圧電基板1,2
は、チタン酸ジルコン酸鉛系セラミックスのような圧電
セラミックスにより構成されており、上述のように、部
分的に未分極部分を有するように厚み方向に分極処理さ
れている。
【0019】第1の圧電基板1には、厚み縦振動モード
を利用したエネルギー閉じ込め型の第1のフィルタ部
が、第2の圧電基板2には、厚み縦振動モードを利用し
たエネルギー閉じ込め型の第2のフィルタ部が形成され
ており、かつ第1,第2の圧電基板1,2の何れにも中
継容量としてのコンデンサが構成されている。
【0020】図2を参照して、第1の圧電基板における
電極構造及び分極構造を説明する。なお、図2では、下
面の電極を下方に投影して図示している。圧電基板1の
上面には、一対の共振電極3a,3bが中央領域におい
て所定の間隔を隔てて対向配置されている。また、圧電
基板1の下面には、共振電極3a,3bと対向するよう
に共通電極3cが形成されている。共振電極3a,3b
及び共通電極3cにより第1のフィルタ部3が構成され
ている。
【0021】共振電極3aは、接続導電部4aを介して
引き出し電極5aに接続されている。引き出し電極5a
は、圧電基板1の一方の端面1aに沿うように形成され
ている。共振電極3bは、接続導電部4bを介して引き
出し電極を兼ねる容量電極5bに接続されている。
【0022】また、圧電基板1の下面においては、共通
電極3cが、接続導電部4c,4d,4eにより引き出
し電極5c〜5eに接続されている。引き出し電極5
c,5dは、圧電基板1の端面1a,1bに沿うように
形成されている。また、引き出し電極5eは、圧電基板
1の側面1cに沿うように形成されている。また、共通
電極3cは、接続導電部4fを介して容量電極5fに接
続されている。容量電極5fは、圧電基板1を介して容
量電極5bと対向されている。
【0023】また、圧電基板1の上面においては、電極
6a,6b,6cが、それぞれ、端面1a,1b及び側
面1cの中央近傍に形成されている。電極6a〜6c
は、それぞれ、圧電基板1の下面に形成されている引き
出し電極5c〜5eと厚み方向に重なる位置に形成され
ており、最終的に、引き出し電極5c〜5eと電気的に
接続される。
【0024】上記圧電基板1の回路構成を図3(a)に
示す。図3(a)から明らかなように、圧電基板1にお
いては、共振電極3a,3b及び共通電極3cにより構
成された第1のフィルタ部と、容量電極5b,5fによ
り構成されいるコンデンサとを接続した回路が構成され
ている。
【0025】図1に戻り、圧電基板2は、上下が逆向き
とされていることを除いては、上記圧電基板1と同様に
構成されている。従って、圧電基板2においても、図3
(b)に示すように、フィルタ部と、中継容量部とが接
続された回路構成が実現されている。なお、図1におい
て、第1の圧電基板1の電極と相当する第2の圧電基板
2の電極については、同一の参照番号を付することによ
り、その説明は省略する。
【0026】図2に示すように、圧電基板1において
は、破線B,Cに囲まれた領域が未分極とされており、
その他の部分が厚み方向に分極処理されている。すなわ
ち、引き出し電極5a,5e、容量電極5b,5f及び
電極6cが形成されている部分において、圧電基板1が
未分極とされている。従って、圧電基板1に構成された
フィルタ部及びコンデンサを動作させた場合、フィルタ
部3においては、厚み縦振動モードの振動が励振され、
かつ閉じ込められるのに対し、上記未分極領域に設けら
れた引き出し電極5a,5e及び容量電極5b,5fに
起因する不要振動が効果的に抑制され、それによってフ
ィルタ特性の改善が図られる。上記未分極領域を設けた
効果については、具体的な実験例に基づき後述する。
【0027】図1に戻り、本実施例のチップ型圧電フィ
ルタでは、第1,第2の圧電基板1,2が、接着剤8を
介して厚み方向に積層され、かつ接着される。さらに、
圧電基板1の上方には、接着剤7を介して外装基板10
が積層・接着される。同様に、圧電基板2の下方から接
着剤9を介して外装基板11が積層され、かつ接着され
る。
【0028】なお、接着剤7〜9は、第1,第2の圧電
基板に構成されている第1,第2のフィルタ部の振動を
妨げないための空間を形成するために、第1,第2のフ
ィルタ部が構成されている部分には塗布されない。従っ
て、図1では、接着剤7〜9のフィルタ部に相当する領
域に開口7a〜9aが形成されているように図示されて
いる。
【0029】接着剤7〜9は、接合される双方の部材の
一方面に塗布されるが、接合すべき双方の部材に塗布し
ていてもよい。また、接着剤7〜9として、開口7a〜
9aを有するシート状接着剤を用いてもよい。
【0030】外装基板10,11は、アルミナなどの絶
縁性セラミックスもしくは合成樹脂などの適宜の絶縁性
材料で構成することができる。チップ型圧電フィルタ
は、図1に示す各部材をそのままの向きに積層・接着す
ることにより得られるが、得られたチップ型圧電フィル
タにおいては、図4(a)〜(c)に示すように、外部
電極が形成される。
【0031】すなわち、チップ型圧電フィルタ21にお
いては、側面21a,21bに外部電極22a〜22f
が形成されている。外部電極22aは、第1の圧電基板
1の引き出し電極5aと接続され、出力側電極として用
いられる。この外部電極22aは、チップ型圧電フィル
タ21の側面21aから下面21cに至るように形成さ
れている。
【0032】外部電極22dは、第1の圧電基板1の引
き出し電極5aに接続されており、入力側電極として用
いられる。この外部電極22dは、側面21bから下面
21cに至っている。他方、チップ型圧電フィルタ21
の側面21aの中央に形成された外部電極22bは、第
1の圧電基板の電極6b及び第2の圧電基板の引き出し
電極5cに接続されている。
【0033】さらに、チップ型圧電フィルタ21の下面
21cには、外部電極23aが形成されている。この外
部電極23aは、上記外部電極22bと外部電極22e
とを電気的に接続しており、かつ電極延長部23bを有
する。
【0034】他方、外部電極22cは、第1の圧電基板
1の引き出し電極を兼ねる容量電極5bに接続されてお
り、かつチップ型圧電フィルタ21の下面21cの接続
導電部23cに接続されている。外部電極22eは、第
1の圧電基板1の電極6aと、第2の圧電基板2の引き
出し電極5dを接続しており、かつ下面21cの外部電
極23aに接続されている。また、外部電極22fは、
第2の圧電基板2の容量電極5bに接続されており、か
つ下面21cの上記接続導電部23cに接続されてい
る。
【0035】上記電極延長部23bは、外部電極22
a,22dのチップ型圧電フィルタ21の下面21cに
延びる部分間に延ばされている。すなわち、電極延長部
23bを、入出力用外部電極22a,22d間に配置す
ることにより、入出力間の分離度が高められている。
【0036】本実施例のチップ型圧電フィルタ21は、
上記のように構成されているので、中継容量としてのコ
ンデンサが圧電基板1,2に構成された2個のコンデン
サにより構成されていることを除いては、図8に示した
従来の2重モード圧電フィルタと同様の回路構成を有す
る。
【0037】本実施例のチップ型圧電フィルタ1では、
上記のように、第1の圧電基板1において、第1のフィ
ルタ部とコンデンサとを構成し、第2の圧電基板におい
て第2のフィルタ部とコンデンサとを構成し、第1,第
2の圧電基板1,2を厚み方向に積層した構造を有する
ため、複数のフィルタ部を横方向に配置した従来の圧電
フィルタ51(図7参照)に比べて、実装スペースを低
減することができる。
【0038】また、中継容量部としてのコンデンサにつ
いても、第1,第2の圧電基板1,2に分けて形成され
ているため、かつ圧電基板に形成する容量電極の面積を
小さくすることができるので、その点からも、実装スペ
ースの低減を図り得る。
【0039】加えて、上記圧電基板1,2において、引
き出し電極5a,5e及び容量電極5b,5f及びその
近傍の領域が未分極とされているので、これらの電極に
起因する不要振動を抑制することができ、それによって
フィルタ特性の向上を図り得る。これを、図5及び図6
を参照して説明する。
【0040】図5は、本実施例の圧電フィルタのフィル
タ特性を示す図であり、図6は、上記圧電基板1,2に
おいて未分極領域を設けなかったことを除いては、上記
実施例と同様に構成された圧電フィルタのフィルタ特性
を示す。
【0041】図6から明らかなように、圧電基板1,2
全体を厚み方向に分極処理したチップ型圧電フィルタで
は、通過帯域において不要振動が重なっているのに対
し、図5に示す本実施例のチップ型圧電フィルタでは、
通過帯域において不要振動が重なっておらず、従って、
大きな減衰量の得られることがわかる。
【0042】なお、本実施例のチップ型圧電フィルタで
は、上記圧電基板1において、共振電極3a,3bを結
ぶ方向に沿った領域の外側に、破線B,Cで囲まれた未
分極領域が構成されている。フィルタ部3においては、
圧電基板1が厚み方向に分極処理されていることが必要
であり、かつ上記共振電極3a,3bを結ぶ方向に延び
る領域においても、厚み縦振動を閉じ込めるためには、
分極処理されていることが必要である。これに対して、
共振電極3a,3bを結ぶ方向に延びる領域の外側で
は、圧電基板1は分極されている必要がなく、従って、
本実施例のように共振電極3a,3bを結ぶ方向に延び
る領域の外側において未分極領域を構成することによ
り、フィルタ部3における振動エネルギーの閉じ込めに
影響を与えることなく、上記引き出し電極や容量電極に
起因する不要振動を効果的に抑制することができる。
【0043】もっとも、本発明における圧電基板に構成
される未分極領域は、一対の共振電極を結ぶ方向に延び
る領域内において、共振電極3a,3bの外側に形成さ
れていてもよい。すなわち、圧電基板1において、共振
電極3a,3bを結ぶ方向において共振電極3a,3b
の外側の寸法を大きくすることを厭わないのであれば、
共振電極3a,3bを結ぶ方向に延びる領域において引
き出し電極及びその近傍を未分極としても、引き出し電
極や容量電極に起因する不要振動を抑制することができ
る。
【0044】もっとも、小型化を進める観点からは、本
実施例のように、共振電極3a,3bを結ぶ方向に延び
る領域の外側に配置された引き出し電極及びその近傍を
未分極とすることが望ましい。
【0045】また、本発明に係る圧電フィルタにおいて
は、圧電基板の端縁に至るように形成されている全ての
引き出し電極を未分極領域に配置してもよい。すなわ
ち、全ての引き出し電極及びその近傍の圧電基板領域を
未分極としてもよい。さらに、コンデンサを構成する容
量電極5b,5fについても、必ずしも、図2に示した
ように、圧電基板1の端縁に沿うように形成せずともよ
い。
【0046】また、第1,第2の実施例では、第1,第
2のフィルタ部がコンデンサを介して接続されていた
が、本発明に係るチップ型圧電フィルタは、複数のフィ
ルタ部を有する構成に限定されるものではなく、1個の
フィルタ部のみを有する圧電フィルタであってもよく、
また、1つ以上の圧電フィルタ部が、第1,第2のフィ
ルタ部に加えてさらに必要に応じてコンデンサを介して
接続されていてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る圧電フィル
タでは、複数の引き出し電極のうち少なくとも1つの引
き出し電極及びその近傍の領域において圧電基板が未分
極とされているので、引き出し電極に起因する不要振動
を抑制することができ、従って、フィルタ特性に優れた
圧電フィルタを提供することが可能となる。従って、1
つの圧電基板に複数のフィルタ部を構成してなる圧電フ
ィルタや、フィルタ部が構成された複数の圧電基板を積
層してなる圧電フィルタなどのように、配線の引きまわ
しが複雑化しがちな圧電フィルタに本発明を適用するこ
とにより、引き出し電極を含む配線パターンに起因する
不要振動の抑制を効果的に図ることができる。よって、
本発明は、上記のような複雑な構造の圧電フィルタに好
適に用いることができ、配線の複雑な圧電フィルタにお
けるフィルタ特性を効果的に改善することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るチップ型圧電フィルタ
の分解斜視図。
【図2】実施例の圧電フィルタに用いられている圧電基
板の電極構造を説明するための略図的斜視図。
【図3】(a)及び(b)は、それぞれ、第1,第2の
圧電基板に構成されている回路を示す回路図。
【図4】(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の一実施
例に係るチップ型圧電フィルタの平面図、側面図及び底
面図。
【図5】本発明の一実施例のチップ型圧電フィルタのフ
ィルタ特性を示す図。
【図6】圧電基板全体を分極したことを除いては実施例
と同様にして構成されたチップ型圧電フィルタのフィル
タ特性を示す図。
【図7】(a)及び(b)は、従来の圧電フィルタを説
明するための平面図及び底面図。
【図8】図7に示した圧電フィルタの回路構成を示す回
路図。
【符号の説明】
1,2…第1,第2の圧電基板 3…フィルタ部 3a,3b…共振電極 3c…共通電極 5a,5c,5d,5e…引き出し電極 5b…引き出し電極を兼ねる容量電極 5f…容量電極 B,C…未分極領域を示す破線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エネルギー閉じ込め型の圧電フィルタで
    あって、 第1,第2の主面を有する圧電基板と、 前記圧電基板の第1の主面に形成されており、かつ所定
    のギャップを隔てて形成された第1,第2の共振電極
    と、 圧電基板の第2の主面に形成されており、かつ第1,第
    2の共振電極と表裏対向するように配置された共通電極
    とを備え、 前記第1,第2の共振電極及び共通電極が形成されてい
    る部分が励振部とされており、 第1,第2の主面において圧電基板の端縁に至るように
    端縁近傍に形成されており、かつ第1,第2の共振電極
    及び共通電極の何れかに接続されている複数の引き出し
    電極をさらに備え、 前記複数の引き出し電極のうち少なくとも1つの引き出
    し電極及びその近傍の領域において圧電基板が未分極と
    されていることを特徴とする、圧電フィルタ。
  2. 【請求項2】 異なる電位に接続されている少なくとも
    2つの引き出し電極及びその近傍の領域において、前記
    圧電基板が未分極とされている、請求項1に記載の圧電
    フィルタ。
  3. 【請求項3】 第1,第2の共振電極を結ぶ方向に延び
    る領域の外側に配置されている引き出し電極及びその近
    傍において、前記圧電基板が未分極とされている、請求
    項1または2に記載の圧電フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記圧電基板において、励振部に電気的
    に接続されるコンデンサを構成するための第1,第2の
    容量電極が形成されており、第1,第2の容量電極が形
    成されている部分において圧電基板が未分極とされてい
    る、請求項1〜3の何れかに記載の圧電フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記第1,第2の容量電極が、圧電基板
    を介して表裏対向するように形成されている、請求項4
    に記載の圧電フィルタ。
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