JPH10280266A - 積層型ヒートシール性不織布 - Google Patents

積層型ヒートシール性不織布

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JPH10280266A
JPH10280266A JP9098306A JP9830697A JPH10280266A JP H10280266 A JPH10280266 A JP H10280266A JP 9098306 A JP9098306 A JP 9098306A JP 9830697 A JP9830697 A JP 9830697A JP H10280266 A JPH10280266 A JP H10280266A
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JP
Japan
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nonwoven fabric
fiber
heat
average
fiber layer
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Application number
JP9098306A
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English (en)
Inventor
Noriko Nakamura
典子 中村
Shunpei Yamaguchi
俊平 山口
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Japan Vilene Co Ltd
Original Assignee
Japan Vilene Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉体の透過を低減することが
可能であって、しかもヒートシール性にも優れた不織布
を提供すること。 【解決手段】 平均繊維径が0.1〜5μm
の極細繊維からなり、かつ平均開孔径を10〜20μm
とした第一繊維層と、平均繊維径が10〜30μmの熱
融着複合繊維からなる第二繊維層とが積層一体化されて
なるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品からの浸出液
を吸い取る吸液部材、おむつ、或いは生理用品などに用
いて好適であり、しかも優れたヒートシール性を有する
積層型の不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、種々の機能性粉体が一般生活で広
く用いられている。これら機能性粉体として、種々の液
体を吸収するための吸水性樹脂のみならず、脱臭を目的
とした吸着用の活性炭や臭気物質の分解作用を示す触媒
など、様々なものが生活に密着した形で利用されてい
る。
【0003】このような機能性粉体を夫々の用途に使用
するに当って、粉体が外部に漏れること(以下、ポリマ
ー漏れと称する場合もある)を防止するため、これらを
パルプ紙に挟持したシート状物に加工する技術も種々知
られている。しかし、例えば吸水性樹脂をシート状物と
する場合等では、特に、吸液後の吸水性樹脂を保持する
ために、粉体表面を被覆してしまうような接着剤等の使
用を考慮する必要があり、粉体の機能に大きく影響する
ことなく、粉体の離脱を防ぐことは難しい。従って、こ
れらシート状物や、機能性粉体のみを袋状の部材で包被
する構成が広く採用されている。
【0004】上述の袋状部材として、例えば、実公平2
−28716号公報には、鮮度保持材の少なくとも一方
の表面を紙または不織布として袋状にした鮮度保持材が
開示されている。この公報によれば、鮮度保持材使用時
の、水分による強度低下が殆どなく、機能性粉体として
吸水性ポリマーを用いたシート状物が膨潤した場合であ
っても、袋状部材で当該シート状物を包被することによ
って、生鮮食品への粉体混入若しくは汚染を解消し得
る。この袋状部材を構成する表面材として、セルロース
繊維からなる紙、またはポリエステル、アクリロニトリ
ル、ポリプロピレン等の合成繊維からなる不織布が開示
されている。また、この表面材として、合成繊維からな
る不織布を用いれば、上記シート状物の包被を熱融着に
よって簡単に行い得ることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した公報の技術に
限らず、機能性粉体を不織布で包被する手法は種々の分
野で利用されている。係る不織布の要求特性として、熱
融着が容易であることに加えて、ポリマー漏れ、即ち、
包被される機能性粉体が不織布を透過しないことが挙げ
られる。このうち、熱融着を容易とするためには、例え
ば芯鞘構造やサイドバイサイド構造として、高融点樹脂
と低融点樹脂とを組み合わせた複合繊維を用いて不織布
を構成することで達成し得る。また、ポリマー漏れ低減
を実現し得る不織布を構成するためには、繊維径を小さ
くした極細繊維で不織布を構成し、その開孔径を小さく
設計する必要がある。従って、これら2つの特性を満足
するため、例えば熱融着可能な複合繊維であり、しか
も、例えば繊維径を5μm以下とした極細繊維で不織布
を構成することが考えられるが、繊維径を細くすること
によって、熱融着後のシール強度が実用に耐えない程度
にまで低下してしまうという問題点が有った。
【0006】この発明は、上述した従来の問題点に鑑み
なされたものであり、従って、この発明の目的は、機能
性粉体を透過することが少なく、しかも、ヒートシール
が容易であって、熱融着後のヒートシール強度を十分に
採ることが可能な、新規な不織布を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、この発明の積層型ヒートシール性不織布の構成によ
れば、平均繊維径が0.1〜5μmの極細繊維からな
り、かつ平均開孔径を10〜20μmとした第一繊維層
と、平均繊維径が10〜30μmの熱融着複合繊維から
なる第二繊維層とが積層一体化されてなることを特徴と
している。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の構成は、上述した第一
繊維層によって粉体の透過(漏出)を低減し、上述の第
二繊維層によってヒートシール性を持たせると共に、当
該第二繊維層によって、第一繊維層との層間剥離が解消
されるように、これら2層の全面にわたって積層一体化
されたものである。
【0009】まず、この発明の第一繊維層は、平均繊維
径0.1〜5μmの極細繊維からなり、かつ平均開孔径
を10〜20μmとする。このような平均開孔径を有す
る第一繊維層は、粉体透過を防ぐ機能を担う構成成分で
ある。係る繊維層を得るための製造技術として、メルト
ブロー法が好ましいが、分割型の複合繊維を用いても良
い。
【0010】この第二繊維層の構成は、例えばポリプロ
ピレンとポリエチレン、またはポリプロピレンと、これ
より低融点を有する変性ポリプロピレンとを芯鞘構造と
した短繊維をカード機によりウエブ形成するのが良い。
【0011】また、この明細書でいう積層一体化とは、
上述の第一繊維層及び第二繊維層の全面にわたって層間
剥離を生じない状態を表し、第二繊維層の熱融着性を利
用したカレンダー処理による一体化手段が最も好まし
い。さらに、このような第一繊維層と第二繊維層との積
層一体化によって、各々の繊維層を構成する合成樹脂の
組み合わせによっては、積層工程を経た後に熱収縮率の
差による反りを生じる場合がある。係る場合には、第一
繊維層を第二繊維層で挟んだ三層構造により積層一体化
したものであっても良い。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例につき説明する。な
お、以下の説明では、この発明の理解が容易と成る程度
の特定条件を例示して説明するが、この発明は、これら
実施例にのみ限定されるものではない。
【0013】まず、実施例に係る不織布の製造工程に従
って、その詳細を説明する。始めに、芯がポリプロピレ
ン、鞘が変性ポリプロピレンである芯鞘構造の市販の熱
融着複合繊維(繊維径20μm、繊維長51mm)のみ
を用い、カード機によって、第二繊維層となる面密度1
5g/m2 のウエブを形成する。然る後、メルトフロー
インデックス(MI)が680のポリプロピレンからな
るペレットを用いて、第一繊維層を構成する面密度15
g/m2 のメルトブロー不織布(平均繊維径3.3μ
m)を作製し、これに前述したカードウエブを積層す
る。次いで、これら2層が積層されたウエブを、第二繊
維層が熱接着を示す温度に設定したカレンダーロールで
熱圧着することによって、第一繊維層と第二繊維層とが
積層一体化された、面密度約30g/m2 、厚さ0.1
6mmの実施例に係る積層型ヒートシール性不織布を得
た。
【0014】次いで、上述したサンプルの評価方法につ
き説明する。本実施例では、機能性粉体の一例として市
販の吸水性樹脂粉体を用いたポリマー漏れ試験と、ヒー
トシール強度測定を行った。まず、ポリマー漏れ試験と
して、市販の吸水性樹脂粉体につき、篩振とう器「Oc
tagon 200」(ENDECOTTS社製,商品
名)に、所定の篩を装着し、1212gの当該粉体を3
0分間かけて粒度分布を求めた。その結果を下記の表1
に示す。尚、同表中、各粒度範囲の下限値はこれを含む
と共に、各上限値は含まない粒度範囲として表す。
【0015】
【表1】
【0016】次いで、目開きが840μmの篩の網全面
を実施例に係る不織布で覆い、上述の吸水性樹脂粉体を
100gのせ、粒度分布を求めたのと同一の条件で30
分間にわたって振とうした。然る後、不織布を透過した
樹脂粉体の重量を図ったところ、ポリマー漏れに相当す
る樹脂粉体は約0.05gであった。
【0017】これに対して、第一繊維層と第二繊維層と
を一体化することなく、各々別々にカレンダーによる熱
処理を行ったことを除いては実施例と同一の条件で比較
例に係る不織布を作製し、これら2枚を重ねて上記試験
を行った。その結果、ポリマー漏れに相当する樹脂粉体
の量は、約0.68gであった。さらに、これら2層を
点状のポイントシールで積層した場合も当該比較例とほ
ぼ同等のポリマー漏れを生じた。このことから、これら
2層を組み合わせるに当たっては、その全面を積層一体
化することによってのみポリマー漏れを低減し得ること
が理解できる。
【0018】次に、ヒートシールの強度測定を行った結
果につき説明する。ヒートシール強度を測るに当たって
は、上述した実施例に係る不織布を幅5cm×長さ10
cmの短冊状に裁断して2枚重ねとし、これの幅方向に
わたる端部に対して「キュートシーラー V−300」
(富士インパルス社製,商品名)により、約150℃で
10秒間熱圧着することによって、幅5mmのヒートシ
ール部分を設ける。然る後、このヒートシール部分の強
度を引張試験機である「テンシロン」(オリエンテック
社製,商品名)により測定した。この際の測定条件は、
上記試料のヒートシールされていない端部を開き、重ね
た不織布を1枚ずつ対向するチャックに掴んでチャック
間距離を100mmとすると共に、引張速度100mm
/minとし、ヒートシール部分が破断するまでの張力
のうち、最大張力をヒートシール強度として記録した。
その結果、ヒートシール強度は約18.7N/50mm
となり、実用に十分な強度であった。
【0019】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明の積層型ヒートシール性不織布の構成によれば、平
均繊維径が0.1〜5μmの極細繊維からなり、かつ平
均開孔径を10〜20μmとした第一繊維層と、平均繊
維径が10〜30μmの熱融着複合繊維からなる第二繊
維層とが積層一体化される。
【0020】従って、本発明を適用することにより、機
能性粉体を透過することが少なく、しかも、ヒートシー
ルが容易であって、熱融着後のヒートシール強度を十分
に採ることが可能な、新規な不織布を提供することがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均繊維径が0.1〜5μmの極細繊維
    からなり、かつ平均開孔径を10〜20μmとした第一
    繊維層と、平均繊維径が10〜30μmの熱融着複合繊
    維からなる第二繊維層とが積層一体化されてなることを
    特徴とする積層型ヒートシール性不織布。
JP9098306A 1997-03-31 1997-03-31 積層型ヒートシール性不織布 Pending JPH10280266A (ja)

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JP9098306A JPH10280266A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 積層型ヒートシール性不織布

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JP9098306A JPH10280266A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 積層型ヒートシール性不織布

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JPH10280266A true JPH10280266A (ja) 1998-10-20

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ID=14216252

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JP9098306A Pending JPH10280266A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 積層型ヒートシール性不織布

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JP (1) JPH10280266A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002086605A (ja) * 2000-09-20 2002-03-26 Asahi Kasei Corp 熱接着性複合シート
US20140205908A1 (en) * 2013-01-21 2014-07-24 Samsung Sdi Co., Ltd. Enhanced-safety galvanic element

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002086605A (ja) * 2000-09-20 2002-03-26 Asahi Kasei Corp 熱接着性複合シート
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