JP2004188234A - フィルタバッグ用不織布 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱融着性の材料をシート状部材に含ませることにより、熱溶着によってシート状部材を簡易に袋とじ状態とすることができるフィルタバッグ用不織布を提供する。
【解決手段】合成繊維とパルプ繊維とからなる単一のシート状部材であり、その厚み方向に対して少なくともヒートシール部2と捕集部3とを有し、かつヒートシール部2において袋とじ加工される不織布1であって、ヒートシール部2には、少なくとも熱融着性を有する熱融着性合成繊維4が含まれ、捕集部3には、少なくともパルプ繊維5が含まれている。これにより、不織布1の重合部分をヒートシール部2を介して熱融着性合成繊維4の融点以上の温度で加熱して押圧すれば、不織布1の重合部分を熱溶着によって袋とじ状態にすることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】合成繊維とパルプ繊維とからなる単一のシート状部材であり、その厚み方向に対して少なくともヒートシール部2と捕集部3とを有し、かつヒートシール部2において袋とじ加工される不織布1であって、ヒートシール部2には、少なくとも熱融着性を有する熱融着性合成繊維4が含まれ、捕集部3には、少なくともパルプ繊維5が含まれている。これにより、不織布1の重合部分をヒートシール部2を介して熱融着性合成繊維4の融点以上の温度で加熱して押圧すれば、不織布1の重合部分を熱溶着によって袋とじ状態にすることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱融着性の合成繊維とパルプ繊維とからなるシート状部材であり、袋とじ状態に熱溶着可能とするフィルタバッグ用不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電気掃除機用のフィルタバッグ51は、図7に示すように、電気掃除機で吸引した塵埃を収容する袋状の袋本体52と、この袋本体52を電気掃除機に設置するための接続部53とからなり、袋本体52の吸入口54の周囲に接続部53が設けられた構成になっている。
従来、このようなフィルタバッグ51の袋本体52は、ポリエステル系の合成繊維とレーヨン系の合成繊維とを2枚状に重ね合わされたシート状部材を方形状に裁断し、このシート状部材の一方側の両端部を重合させた状態で貼付により繋ぎ合せ、その折り曲げ部55を袋状(ガゼット状)に形成し、他方側の各端部56、56をそれぞれ折り畳み液状の接着剤で貼付された構成になっていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−127543(P9、[0003]、図1参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、裁断されたシート状部材から袋本体を成形する際、シート状部材に対し折り畳んだ部分のロスが大きく、また、接着剤を折り畳まれた端部に塗布すると、塗布した液状の接着剤を乾燥させる工程が必要となり、袋本体を生産する上で余分な手間と時間がかかっていた。
本発明は、このような問題点を解決するために創案されたものであり、熱融着性の材料をシート状部材に含ませることにより、シート状部材の折り畳みを不要とし熱溶着によってシート状部材を簡易に袋とじ状態とすることができるフィルタバッグ用不織布を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するための本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりのフィルタバッグ用不織布である。
請求項1に記載のフィルタバッグ用不織布によれば、合成繊維とパルプ繊維とからなる単一のシート状部材であり、その厚み方向に対して少なくともヒートシール部と捕集部とを有し、かつヒートシール部において袋とじ加工されるフィルタバッグ用不織布であって、ヒートシール部には、少なくとも熱融着性を有する熱融着性合成繊維が含まれ、捕集部には、少なくともパルプ繊維が含まれている。
これにより、フィルタバッグ用不織布の重合部分をヒートシール部を介して熱融着性合成繊維の融点以上の温度で加熱して押圧すれば、フィルタバッグ用不織布の重合部分を折り畳むことなく熱溶着によって袋とじ状態にすることができる。
また、フィルタバッグの袋部を本発明の第1発明のフィルタバッグ用不織布で成形すれば、捕集部におけるパルプ繊維の表面の凹凸形状によりその表面積が大きく、空隙が多くなるため、塵埃等の捕集効率は良好になる。また、フィルタバッグの袋部を、例えば電気掃除機用のフィルタバッグの袋部として形成すれば、電気掃除機の吸排気による通気性は良くなり、電気掃除機の駆動モータにかかる負荷を小さくすることができる。
【0006】
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりのフィルタバッグ用不織布である。
請求項2に記載のフィルタバッグ用不織布によれば、熱融着性合成繊維を20重量%以上の割合で含んでいる。
これにより、フィルタバッグ用不織布の重合部分をヒートシール部を介して熱融着性合成繊維の融点以上の温度で加熱して押圧すれば、ヒートシール部の熱融着性合成繊維と、ヒートシール部と接触した部分の熱融着性合成繊維とが共に溶融した状態になり、熱融着性合成繊維の冷却後、これらの熱融着性合成繊維がバインダとして機能し易くなり、フィルタバッグ用不織布の熱溶着による接着性は向上する。
【0007】
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりのフィルタバッグ用不織布である。
請求項3に記載のフィルタバッグ用不織布によれば、ヒートシール部および/または捕集部にはパルプ繊維を10〜80重量%の割合で含んでいる。
これにより、フィルタバッグの袋部を本発明の第3発明のフィルタバッグ用不織布で成形すれば、この不織布は、パルプ繊維の表面の凹凸形状によりその表面積が大きく、空隙が多くなるため、塵埃等の捕集効率は良好になる。また、フィルタバッグの袋部を、例えば電気掃除機用のフィルタバッグの袋部として形成すれば、電気掃除機の吸排気による通気性は良くなり、電気掃除機の駆動モータにかかる負荷を小さくすることができる。
【0008】
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりのフィルタバッグ用不織布である。
請求項4に記載のフィルタバッグ用不織布によれば、ヒートシール部または捕集部の少なくとも一方には、機能性材料が塗布されている。
ここでいう機能性材料とは、消臭性、抗菌性、防臭性、あるいは芳香性といった機能を持つ材料である。具体的には、例えば、活性炭、あるいはシリカやジルコニウム等の無機物質表面に水酸基(−OH)やアミノ基(−NH2)を付加した消臭剤、銀イオンや銅イオンをジルコニウムやゼオライト等の無機物質に担持させた無機系抗菌剤、合成樹脂製のカプセル中に芳香成分を内包させた芳香剤等の材料を挙げることができる。これらの各機能性材料を用途に合わせて適宜選択し、それをフィルタバッグ用不織布に塗布するのである。この塗布方法としては限定されないが、例えばバインダ液中に機能性材料を分散させ、この液体をスプレーすることにより、バインダを介して合成繊維及びパルプ繊維表面に固着させる方法がある。また、塗布した機能性材料を、熱融着性合成繊維の熱溶着により固着することもできる。この場合の熱媒体は、ヒートシール以外の熱風や赤外線ヒータ等であっても良い。さらに、機能性材料は、合成繊維中に練り込ませて使用しても良い。
フィルタバッグ用不織布に塗布する機能性材料としては1種類に限らず、例えば消臭剤と抗菌剤、抗菌剤と芳香剤等のように、2種類のものを混合して用いることもでき、これにより多種の機能を持つフィルタバッグ用不織布を得ることができる。
【0009】
また、本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりのフィルタバッグ用不織布である。
請求項5に記載のフィルタバッグ用不織布によれば、少なくとも捕集部は複数層有し、ヒートシール部及び捕集部は、それらを構成する繊維の繊維密度に対して各層ごとに対応した粗密勾配を付けた状態で、積層されている。
これにより、フィルタバッグの袋部を本発明の第4発明のフィルタバッグ用不織布で成形すれば、フィルタバッグの袋内に収容した塵埃に対し、比較的大きな塵埃を繊維密度の低い(粗状)側のパルプ繊維の空隙で捕集し、小さな塵埃を繊維密度の高い(密状)側のパルプ繊維の空隙で捕集することができるようになり、フィルタバッグにおける塵埃の捕捉性は良好になる。そして、粗密勾配は、合成繊維における繊度(dtex)を選択したり、立体捲縮等、繊維の捲縮形態を選択することにより発現させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の第1の実施の形態のフィルタバッグ用不織布(以下、単に「不織布」という。)1について、図1〜図4を用いて説明する。
本実施の形態の不織布1は、熱融着性合成繊維4とパルプ繊維5とからなり、その厚み方向に対してヒートシール部2と捕集部3とが1枚状のシートとして重合された構成になっており、両繊維4、5を積層させて形成した積層タイプ(図1(A)参照)や、混合させて形成した混合タイプ(図1(B)参照)でなる。このような不織布1の原反である繊維ウェブは、例えば、特開平7−268752号の公開特許公報で開示されている方法等によって形成することができる。
【0011】
図1(A)に示すように、積層タイプの不織布1では、ヒートシール部2は、熱融着性合成繊維4を80重量%、パルプ繊維5を20重量%とした割合で積層状に形成され、捕集部3は、熱融着性合成繊維4を40重量%、パルプ繊維5を60重量%とした割合で積層状に形成されている。
また、図1(B)に示すように、混合タイプの不織布1は、例えば、ヒートシール部2を、熱融着性合成繊維4とパルプ繊維5とをそれぞれ所定の含有割合で混合させて1層状に形成し、捕集部をパルプ繊維5等で形成し、これらのヒートシール部2と捕集部3とが1枚状のシートとして重合された構造で構成されている。
以下では、熱融着性合成繊維4とパルプ繊維5とを積層させて形成した積層タイプの不織布1に基いて説明することにする。
【0012】
熱融着性合成繊維4としては、例えば、ポリエステル系の合成繊維や、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系の合成繊維、あるいはポリオレフィン系とポリエステル系とを複合した合成繊維等が挙げられるが、同種の不織布1どうしを溶着した際に、熱溶着した部分に対して必要とする接着強度が得られるものであるならば、特に限定されず何でも良い。
【0013】
使用するパルプ繊維5としては、例えば、木材パルプ、ケナフパルプ、バガスパルプ、リンターパルプ等いずれの原料から得られたものが挙げられる。また、原料を機械的に処理した機械パルプ、化学的に処理した化学パルプ、両方を併用して得られるセミケミカルパルプ等の分類に属するものであっても良い。
【0014】
次に、上記した不織布1で、例えば、電気掃除機のフィルタバッグの袋本体14を成形する場合を用いて説明する。
例えば、電気掃除機用のフィルタバッグの袋本体は、まずロール状不織布の一部を単一のシート部材11として方形状に裁断し、図2(a)に示すように、裁断されたシート部材11の一方側の両端部を重合させた状態で筒状態にして接着し、その後、図2(b)に示すように、その両側部をガゼット状に内側に折り曲げ、このシート部材の両端部を重ね合せた状態で開口部分の合わせ端部13を接着して成形される。
【0015】
この場合、すべての接着部位においては、図2(c)に示すように、不織布1の重合部位12に対して、その少なくとも一方側の不織布1のヒートシール部2が他方側の不織布1と接触(図2(b)では捕集部3)するように筒状態に配置した状態で、例えば、ヒートシール装置、超音波ウェルダ等の加熱溶着装置により、不織布1が2枚状に積層された重合部位12を挟んだ状態にして、その重合部位12を所定の温度で約2秒間加熱しながら押圧することで溶着できる。
また、合わせ端部13も重合部位12と同様に加熱しながら押圧することにより溶着できる。
【0016】
そして、この溶着された2枚状の不織布1について、株式会社島津製作所製オートグラフAGS50A引張り試験機により剥離試験を行った。その結果、これらの不織布1が剥離した時の引張り強度、すなわち接着強度は1450gf/25mmの強度(JIS8113に準拠)を得た。
【0017】
このように、熱溶着で接着された不織布1の接着強度は、袋本体14として適用するに十分な強度となることができ、接着剤を不要とする。
【0018】
したがって、本実施の形態においては、熱融着性合成繊維4を不織布1に20重量%以上の割合でヒートシール部2が捕集部3より多くなるように含有させることにより、不織布1の重合部位12や合わせ端部13をヒートシール部2を介して熱融着性合成繊維4の融点以上の温度で加熱しながら押圧すれば、一方側の不織布1のヒートシール部2の熱融着性合成繊維4と、このヒートシール部2と重合した他方側の不織布1の熱融着性合成繊維4とが共に溶融した状態になり、熱融着性合成繊維4の冷却後、これらの熱融着性合成繊維4がバインダとして機能し易く、不織布1での重合部位12や合わせ端部13を簡単に接着することができる。
なお、不織布1における熱融着性合成繊維4の含有割合については、特に、熱融着性合成繊維4の構成割合がヒートシール部2で少ないと、バインダとしての機能が不十分となり、十分な接着効果が得られ難くなる。
【0019】
また、不織布1を熱溶着してフィルタバッグの袋本体14を成形すると、不織布1どうしの接着に液状の接着剤を使用しないため、袋本体14の成形工程において接着剤を乾燥させる工程が不要となり、袋本体14の生産性を向上させることができると共に、不織布1の接着を短時間で行うことができる。
また、不織布1を袋とじする際、不織布1における接着箇所での折り畳みが不要となるため、不織布1のロスを少なくすることができる。
【0020】
また、パルプ繊維5を不織布1に10〜80重量%の割合で捕集部3がヒートシール部2より多くなるように含有させることにより、捕集部3におけるパルプ繊維5の表面の凹凸形状によりその表面積が大きく、空隙が多くなるため、塵埃等の捕集効率は良好になる。また、例えば、電気掃除機用のフィルタバッグの袋本体を不織布1で成形すれば、電気掃除機の吸排気による通気性は良くなり、電気掃除機の駆動モータにかかる負荷を小さくすることができる。
また、不織布1の塵埃の捕集性を調べるため、平均粒7μmのセラミック粉末を注入した口径11mmの注入器のノズル先端(口径2mm)を不織布1の捕集部3面側に接触させ、このセラミック粉末を注入器を圧縮して吐出させたところ、不織布1の捕集部3よりセラミック粉末が漏れることはなかった。
【0021】
なお、本実施の形態は、熱融着性合成繊維4とパルプ繊維5とを積層させて形成した積層タイプの不織布1について説明したが、熱融着性合成繊維4とパルプ繊維5とを混合させて形成した混合タイプの不織布1についても上述したような作用効果を有しているため、その説明は省略する。
【0022】
さらに、図3に示すように、例えば、無機系抗菌剤を機能性材料15として不織布1における熱融着性合成繊維4の構成繊維間に塗布させれば、抗菌性を備えた不織布1aを得ることができる。
なお、機能性材料15の塗布は、ヒートシール部2の熱融着性合成繊維4の構成繊維間に限定されるものではなく、フィルタバッグ用不織布の構成繊維に塗布されていれば、どの繊維に塗布されていても良い。
【0023】
無機系抗菌剤としては、銀系、銅系、亜鉛系、塩素系等の抗菌剤があるが、中でも水に不溶の抗菌剤、例えばリン酸ジルコニウムの結晶内に銀を取り込ませたものや、ゼオライトを銀イオンや銅イオン等の金属イオンで置換した抗菌性ゼオライト等が好ましい。
【0024】
無機系抗菌剤(機能性材料)15を塗布した不織布1aについて、無機系抗菌剤15を不織布1に塗布しない検体A、無機系抗菌剤15を粒径0.9μm程度の大きさで不織布1に塗布した検体Bに対して、検体A、B各1gを空気約1000ccと共にそれぞれ滅菌済みストマッカー袋に設置し、尿素1%添加普通ブイヨン培地(NB)で調整したアンモニア産生菌1mlを各検体A、Bにそれぞれ染み込むように加え温度37℃で密閉した状態で、アンモニア産生菌による抗菌性試験を行った。
この結果、表1に示すように、1日、2日及び4日間保存したときの袋中のアンモニア濃度をガス用探知管で測定した測定データを得た。
【0025】
(表1)
この結果、無機系抗菌剤15の抗菌作用によって経時的にアンモニア産生菌がほぼ消滅し、尿素の分解で悪臭成分であるアンモニアガスの発生が抑制されたことが分かる。
【0026】
このように、例えば、電気掃除機用のフィルタバッグの袋本体14を無機系抗菌剤15を塗布した不織布1aで成形した場合では、フィルタバッグの袋本体14に収容した集塵から発生する細菌の増殖を抑制することができるようになり、防臭効果を有するフィルタバッグの袋本体14を構成することができる。
【0027】
また、消臭剤を機能性材料15として塗布した消臭性不織布1aについて、以下の結果が得られた。先ず、平均粒径0.9μmのジルコニウムに水酸基を付加した消臭剤(機能性材料)15を0.5g/m2塗布した面積30cm2の消臭性不織布1aをテドラーバッグに入れ、これに空気1Lを注入した後、10%濃度のアンモニアガスを2ml(初期濃度200ppm)注入して5分、10分、20分、30分後の残量ガス濃度をガステック株式会社製の検知管で測定した。この結果、図4に示すように、消臭剤15を塗布した消臭性不織布1aを採用することにより、経時的に悪臭成分であるアンモニアガスが減少し、消臭性を発現する。
【0028】
なお、抗菌剤、消臭剤以外の機能性材料15としては、例えば、合成樹脂製のマイクロカプセル中に芳香成分が内包した芳香剤等による芳香性といった機能を持つ各機能性材料も挙げられる。
機能性材料15を不織布1に塗布する場合では、これらの各機能性材料15を用途に合わせて適宜選択して不織布1に塗布すればよいが、塗布する機能性材料15としては1種類に限らず、例えば抗菌剤と消臭剤、あるいは抗菌剤と芳香剤等のように、2種類のものを混合して用いることもできる。
【0029】
次に、本発明の第2の実施の形態の不織布について、図4を用いて説明する。第1の実施の形態では、熱融着性合成繊維4とパルプ繊維5との含有割合がそれぞれ異なるヒートシール部2と捕集部3とからなる不織布1について説明したが、第2の実施の形態では、熱融着性合成繊維24やパルプ繊維25の繊維密度に粗密勾配を付けた状態でヒートシール部22、捕集部23aと捕集部23bとが1枚状に重合されたシートでなる不織布21について説明する。
【0030】
不織布21は、図5に示すように、熱融着性合成繊維24を80重量%、パルプ繊維25を20重量%の割合の2層状でなるヒートシール部22と、熱融着性合成繊維24を40重量%、パルプ繊維25を60重量%の割合の2層状でそれぞれなる第1の捕集部23a、第2の捕集部23bとから構成されている。
なお、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bとにおける熱融着性合成繊維24とパルプ繊維25との含有割合については、同一割合でなくても良く、それらの含有割合を各層ごとにかえても良い。また、捕集部の積層数は2層に限定されるものではない。
【0031】
すなわち、不織布21は、例えば、不織布21のヒートシール部22の熱融着性合成繊維24には繊維径の太い繊維を用いて繊維密度を低く(粗状)し、第2の捕集部23bのパルプ繊維25には繊維径の細い繊維を用いて繊維密度を高く(密状)にすることにより、熱融着性合成繊維24、パルプ繊維25における繊維密度をヒートシール部22側から第2の捕集部23b側にかけて粗密傾向に密度勾配を付けた状態で、熱融着性合成繊維24とパルプ繊維25とを積層させた構造で構成されている。
【0032】
電気掃除機用のフィルタバッグとしての袋本体14を不織布21で成形する場合には、フィルタバッグの袋本体14は、不織布21を構成する繊維に対する繊維密度の低い側が袋本体14の内側に配置されるように、不織布21を第1の実施の形態で説明した成形方法と同様の方法により成形される(図2c参照)。
【0033】
このように、熱融着性合成繊維24、パルプ繊維25における繊維密度を一方(ヒートシール部22)側から他方(第2の捕集部23b)側にかけて粗密傾向に密度勾配を付けた状態で不織布21を構成すると、熱融着性合成繊維24、パルプ繊維25における繊維間での空隙は、ヒートシール部22側から第2の捕集部23bにかけて順に小さくなる。
【0034】
したがって、不織布21で成形した袋本体14を備えたフィルタバッグの電気掃除機にすれば、吸引によりフィルタバッグの袋本体14内に収容した塵埃に対し、主に、比較的大きな塵埃を繊維密度の低い(粗状)側となる第1の捕集部23aのパルプ繊維25の空隙で捕集し、小さな塵埃を繊維密度の高い(密状)側となる第2の捕集部23bのパルプ繊維25の空隙で捕集することができるようになり、フィルタバッグの袋本体14での塵埃の捕捉性は良好になる。
【0035】
なお、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様、熱融着性合成繊維24とパルプ繊維25とを積層させて形成した積層タイプの不織布21に基いて説明したが、熱融着性合成繊維とパルプ繊維とをそれぞれ所定の含有割合で混合させてヒートシール部、第1の捕集部、第2の捕集部等を1枚状のシートに重合させてなる混合タイプのフィルタバッグ用不織布に対しても、各部ごとに繊維密度の粗密勾配を付けて構成することができる。
【0036】
また、特に、第1の実施の形態で説明したように、機能性材料15を熱融着性合成繊維24の構成繊維間に塗布させ、機能性材料15の持つ機能を不織布21に備えた場合であっても、不織布21を、繊維密度を粗密傾向に密度勾配を付けた状態で熱融着性合成繊維24とパルプ繊維25とを積層させた構造で構成し、不織布21に対し機能性材料15を繊維密度の低い(粗状)側の熱融着性合成繊維24に塗布することにより、機能性材料15の機能を備えたフィルタバッグの袋本体14を塵埃の捕集性を低下させることなく形成することができる。
【0037】
また、塵埃の捕集性を備えた不織布21を1枚状のシートで構成することにより、不織布21で成形した袋本体14を備えたフィルタバッグを電気掃除機に取付けた場合において、そのフィルタバッグの袋本体14の通気性は、2枚状のシート状部材で形成された従来のフィルタバッグの袋本体に比べて良好になり、塵埃の吸引時において袋本体14にかかる通気抵抗が従来に比して低くなるため、電気掃除機の吸排気がスムースに行なわれるようになり、塵埃を吸引する際の掃除機の駆動モータにかかる負荷を小さくすることができる。
【0038】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更してもよい。
例えば、第2の実施の形態では、熱融着性合成繊維24とパルプ繊維25とを所定の含有割合で積層させてヒートシール部22、第1の捕集部23a、第2の捕集部23bをそれぞれ形成し、熱融着性合成繊維24、パルプ繊維25における繊維密度をヒートシール部22側から第2の捕集部23b側にかけて粗密傾向に密度勾配を付けて不織布21を構成したが、要するに、単一のシート状部材としてのフィルタバッグ用不織布30は、ヒートシール部や捕集部を構成する繊維に対して、その繊維密度が低い(粗状)繊維でなる粗繊維部31、粗繊維部31より密な繊維でなる中間繊維部32、繊維密度が高い(密状)繊維でなる密繊維部33等の順で粗密傾向に繊維密度の勾配を付けた状態で構成されていれば良い(図6参照)。
【0039】
【発明の効果】
請求項1〜3に記載の発明にあっては、ヒートシール部には少なくとも熱融着性合成繊維を20重量%以上の割合で含んでいるため、フィルタバッグ用不織布を重合させ、この重合部分にヒートシール部を介して熱融着性合成繊維の融点以上の温度で加熱して押圧すれば、ヒートシール部と重合した部分とを熱溶着して、フィルタバッグ用不織布を袋とじ状態にすることができる。
【0040】
また、フィルタバッグの袋部を請求項1〜3に記載のフィルタバッグ用不織布で成形すれば、ヒートシール部および/または捕集部にパルプ繊維を10〜80重量%の割合で含んでいるため、捕集部におけるパルプ繊維の表面の凹凸形状によりその表面積が大きく、空隙が多くなるため、塵埃等の捕集効率は良好になる。また、フィルタバッグの袋部を、例えば電気掃除機用のフィルタバッグの袋部として形成すれば、電気掃除機の吸排気による通気性は良くなり、電気掃除機の駆動モータにかかる負荷を小さくすることができる。
【0041】
また、請求項4に記載のフィルタバッグ用不織布にあっては、機能性材料の持つ機能を備えたフィルタバッグ用不織布を得ることができる。
【0042】
また、請求項5に記載のフィルタバッグ用不織布にあっては、このフィルタバッグ用不織布でフィルタバッグの袋部を成形すれば、フィルタバッグにおける塵埃の捕捉性は良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、本実施の形態による不織布を模式的に示した積層タイプの断面拡大図であり、図1(B)は、混合タイプの断面拡大図である。
【図2】図2(a)〜図2(c)はフィルタバッグの袋本体の成形法を説明するための図である。
【図3】機能性材料を塗布した不織布を模式的に示した断面拡大図である。
【図4】消臭性不織布の消臭効果をグラフで示した図である。
【図5】本実施の第2の形態による不織布を模式的に示した断面拡大図である。
【図6】不織布を構成する繊維の繊維密度の粗密勾配を説明する図である。
【図7】従来の電気掃除機用のフィルタバッグを示す概略図である。
【符号の説明】
1、21、30…不織布(フィルタバッグ用不織布)
2、22…ヒートシール部
3、23…捕集部
4、24…熱融着性合成繊維
5、25…パルプ繊維
15…機能性材料
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱融着性の合成繊維とパルプ繊維とからなるシート状部材であり、袋とじ状態に熱溶着可能とするフィルタバッグ用不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電気掃除機用のフィルタバッグ51は、図7に示すように、電気掃除機で吸引した塵埃を収容する袋状の袋本体52と、この袋本体52を電気掃除機に設置するための接続部53とからなり、袋本体52の吸入口54の周囲に接続部53が設けられた構成になっている。
従来、このようなフィルタバッグ51の袋本体52は、ポリエステル系の合成繊維とレーヨン系の合成繊維とを2枚状に重ね合わされたシート状部材を方形状に裁断し、このシート状部材の一方側の両端部を重合させた状態で貼付により繋ぎ合せ、その折り曲げ部55を袋状(ガゼット状)に形成し、他方側の各端部56、56をそれぞれ折り畳み液状の接着剤で貼付された構成になっていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−127543(P9、[0003]、図1参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、裁断されたシート状部材から袋本体を成形する際、シート状部材に対し折り畳んだ部分のロスが大きく、また、接着剤を折り畳まれた端部に塗布すると、塗布した液状の接着剤を乾燥させる工程が必要となり、袋本体を生産する上で余分な手間と時間がかかっていた。
本発明は、このような問題点を解決するために創案されたものであり、熱融着性の材料をシート状部材に含ませることにより、シート状部材の折り畳みを不要とし熱溶着によってシート状部材を簡易に袋とじ状態とすることができるフィルタバッグ用不織布を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するための本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりのフィルタバッグ用不織布である。
請求項1に記載のフィルタバッグ用不織布によれば、合成繊維とパルプ繊維とからなる単一のシート状部材であり、その厚み方向に対して少なくともヒートシール部と捕集部とを有し、かつヒートシール部において袋とじ加工されるフィルタバッグ用不織布であって、ヒートシール部には、少なくとも熱融着性を有する熱融着性合成繊維が含まれ、捕集部には、少なくともパルプ繊維が含まれている。
これにより、フィルタバッグ用不織布の重合部分をヒートシール部を介して熱融着性合成繊維の融点以上の温度で加熱して押圧すれば、フィルタバッグ用不織布の重合部分を折り畳むことなく熱溶着によって袋とじ状態にすることができる。
また、フィルタバッグの袋部を本発明の第1発明のフィルタバッグ用不織布で成形すれば、捕集部におけるパルプ繊維の表面の凹凸形状によりその表面積が大きく、空隙が多くなるため、塵埃等の捕集効率は良好になる。また、フィルタバッグの袋部を、例えば電気掃除機用のフィルタバッグの袋部として形成すれば、電気掃除機の吸排気による通気性は良くなり、電気掃除機の駆動モータにかかる負荷を小さくすることができる。
【0006】
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりのフィルタバッグ用不織布である。
請求項2に記載のフィルタバッグ用不織布によれば、熱融着性合成繊維を20重量%以上の割合で含んでいる。
これにより、フィルタバッグ用不織布の重合部分をヒートシール部を介して熱融着性合成繊維の融点以上の温度で加熱して押圧すれば、ヒートシール部の熱融着性合成繊維と、ヒートシール部と接触した部分の熱融着性合成繊維とが共に溶融した状態になり、熱融着性合成繊維の冷却後、これらの熱融着性合成繊維がバインダとして機能し易くなり、フィルタバッグ用不織布の熱溶着による接着性は向上する。
【0007】
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりのフィルタバッグ用不織布である。
請求項3に記載のフィルタバッグ用不織布によれば、ヒートシール部および/または捕集部にはパルプ繊維を10〜80重量%の割合で含んでいる。
これにより、フィルタバッグの袋部を本発明の第3発明のフィルタバッグ用不織布で成形すれば、この不織布は、パルプ繊維の表面の凹凸形状によりその表面積が大きく、空隙が多くなるため、塵埃等の捕集効率は良好になる。また、フィルタバッグの袋部を、例えば電気掃除機用のフィルタバッグの袋部として形成すれば、電気掃除機の吸排気による通気性は良くなり、電気掃除機の駆動モータにかかる負荷を小さくすることができる。
【0008】
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりのフィルタバッグ用不織布である。
請求項4に記載のフィルタバッグ用不織布によれば、ヒートシール部または捕集部の少なくとも一方には、機能性材料が塗布されている。
ここでいう機能性材料とは、消臭性、抗菌性、防臭性、あるいは芳香性といった機能を持つ材料である。具体的には、例えば、活性炭、あるいはシリカやジルコニウム等の無機物質表面に水酸基(−OH)やアミノ基(−NH2)を付加した消臭剤、銀イオンや銅イオンをジルコニウムやゼオライト等の無機物質に担持させた無機系抗菌剤、合成樹脂製のカプセル中に芳香成分を内包させた芳香剤等の材料を挙げることができる。これらの各機能性材料を用途に合わせて適宜選択し、それをフィルタバッグ用不織布に塗布するのである。この塗布方法としては限定されないが、例えばバインダ液中に機能性材料を分散させ、この液体をスプレーすることにより、バインダを介して合成繊維及びパルプ繊維表面に固着させる方法がある。また、塗布した機能性材料を、熱融着性合成繊維の熱溶着により固着することもできる。この場合の熱媒体は、ヒートシール以外の熱風や赤外線ヒータ等であっても良い。さらに、機能性材料は、合成繊維中に練り込ませて使用しても良い。
フィルタバッグ用不織布に塗布する機能性材料としては1種類に限らず、例えば消臭剤と抗菌剤、抗菌剤と芳香剤等のように、2種類のものを混合して用いることもでき、これにより多種の機能を持つフィルタバッグ用不織布を得ることができる。
【0009】
また、本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりのフィルタバッグ用不織布である。
請求項5に記載のフィルタバッグ用不織布によれば、少なくとも捕集部は複数層有し、ヒートシール部及び捕集部は、それらを構成する繊維の繊維密度に対して各層ごとに対応した粗密勾配を付けた状態で、積層されている。
これにより、フィルタバッグの袋部を本発明の第4発明のフィルタバッグ用不織布で成形すれば、フィルタバッグの袋内に収容した塵埃に対し、比較的大きな塵埃を繊維密度の低い(粗状)側のパルプ繊維の空隙で捕集し、小さな塵埃を繊維密度の高い(密状)側のパルプ繊維の空隙で捕集することができるようになり、フィルタバッグにおける塵埃の捕捉性は良好になる。そして、粗密勾配は、合成繊維における繊度(dtex)を選択したり、立体捲縮等、繊維の捲縮形態を選択することにより発現させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の第1の実施の形態のフィルタバッグ用不織布(以下、単に「不織布」という。)1について、図1〜図4を用いて説明する。
本実施の形態の不織布1は、熱融着性合成繊維4とパルプ繊維5とからなり、その厚み方向に対してヒートシール部2と捕集部3とが1枚状のシートとして重合された構成になっており、両繊維4、5を積層させて形成した積層タイプ(図1(A)参照)や、混合させて形成した混合タイプ(図1(B)参照)でなる。このような不織布1の原反である繊維ウェブは、例えば、特開平7−268752号の公開特許公報で開示されている方法等によって形成することができる。
【0011】
図1(A)に示すように、積層タイプの不織布1では、ヒートシール部2は、熱融着性合成繊維4を80重量%、パルプ繊維5を20重量%とした割合で積層状に形成され、捕集部3は、熱融着性合成繊維4を40重量%、パルプ繊維5を60重量%とした割合で積層状に形成されている。
また、図1(B)に示すように、混合タイプの不織布1は、例えば、ヒートシール部2を、熱融着性合成繊維4とパルプ繊維5とをそれぞれ所定の含有割合で混合させて1層状に形成し、捕集部をパルプ繊維5等で形成し、これらのヒートシール部2と捕集部3とが1枚状のシートとして重合された構造で構成されている。
以下では、熱融着性合成繊維4とパルプ繊維5とを積層させて形成した積層タイプの不織布1に基いて説明することにする。
【0012】
熱融着性合成繊維4としては、例えば、ポリエステル系の合成繊維や、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系の合成繊維、あるいはポリオレフィン系とポリエステル系とを複合した合成繊維等が挙げられるが、同種の不織布1どうしを溶着した際に、熱溶着した部分に対して必要とする接着強度が得られるものであるならば、特に限定されず何でも良い。
【0013】
使用するパルプ繊維5としては、例えば、木材パルプ、ケナフパルプ、バガスパルプ、リンターパルプ等いずれの原料から得られたものが挙げられる。また、原料を機械的に処理した機械パルプ、化学的に処理した化学パルプ、両方を併用して得られるセミケミカルパルプ等の分類に属するものであっても良い。
【0014】
次に、上記した不織布1で、例えば、電気掃除機のフィルタバッグの袋本体14を成形する場合を用いて説明する。
例えば、電気掃除機用のフィルタバッグの袋本体は、まずロール状不織布の一部を単一のシート部材11として方形状に裁断し、図2(a)に示すように、裁断されたシート部材11の一方側の両端部を重合させた状態で筒状態にして接着し、その後、図2(b)に示すように、その両側部をガゼット状に内側に折り曲げ、このシート部材の両端部を重ね合せた状態で開口部分の合わせ端部13を接着して成形される。
【0015】
この場合、すべての接着部位においては、図2(c)に示すように、不織布1の重合部位12に対して、その少なくとも一方側の不織布1のヒートシール部2が他方側の不織布1と接触(図2(b)では捕集部3)するように筒状態に配置した状態で、例えば、ヒートシール装置、超音波ウェルダ等の加熱溶着装置により、不織布1が2枚状に積層された重合部位12を挟んだ状態にして、その重合部位12を所定の温度で約2秒間加熱しながら押圧することで溶着できる。
また、合わせ端部13も重合部位12と同様に加熱しながら押圧することにより溶着できる。
【0016】
そして、この溶着された2枚状の不織布1について、株式会社島津製作所製オートグラフAGS50A引張り試験機により剥離試験を行った。その結果、これらの不織布1が剥離した時の引張り強度、すなわち接着強度は1450gf/25mmの強度(JIS8113に準拠)を得た。
【0017】
このように、熱溶着で接着された不織布1の接着強度は、袋本体14として適用するに十分な強度となることができ、接着剤を不要とする。
【0018】
したがって、本実施の形態においては、熱融着性合成繊維4を不織布1に20重量%以上の割合でヒートシール部2が捕集部3より多くなるように含有させることにより、不織布1の重合部位12や合わせ端部13をヒートシール部2を介して熱融着性合成繊維4の融点以上の温度で加熱しながら押圧すれば、一方側の不織布1のヒートシール部2の熱融着性合成繊維4と、このヒートシール部2と重合した他方側の不織布1の熱融着性合成繊維4とが共に溶融した状態になり、熱融着性合成繊維4の冷却後、これらの熱融着性合成繊維4がバインダとして機能し易く、不織布1での重合部位12や合わせ端部13を簡単に接着することができる。
なお、不織布1における熱融着性合成繊維4の含有割合については、特に、熱融着性合成繊維4の構成割合がヒートシール部2で少ないと、バインダとしての機能が不十分となり、十分な接着効果が得られ難くなる。
【0019】
また、不織布1を熱溶着してフィルタバッグの袋本体14を成形すると、不織布1どうしの接着に液状の接着剤を使用しないため、袋本体14の成形工程において接着剤を乾燥させる工程が不要となり、袋本体14の生産性を向上させることができると共に、不織布1の接着を短時間で行うことができる。
また、不織布1を袋とじする際、不織布1における接着箇所での折り畳みが不要となるため、不織布1のロスを少なくすることができる。
【0020】
また、パルプ繊維5を不織布1に10〜80重量%の割合で捕集部3がヒートシール部2より多くなるように含有させることにより、捕集部3におけるパルプ繊維5の表面の凹凸形状によりその表面積が大きく、空隙が多くなるため、塵埃等の捕集効率は良好になる。また、例えば、電気掃除機用のフィルタバッグの袋本体を不織布1で成形すれば、電気掃除機の吸排気による通気性は良くなり、電気掃除機の駆動モータにかかる負荷を小さくすることができる。
また、不織布1の塵埃の捕集性を調べるため、平均粒7μmのセラミック粉末を注入した口径11mmの注入器のノズル先端(口径2mm)を不織布1の捕集部3面側に接触させ、このセラミック粉末を注入器を圧縮して吐出させたところ、不織布1の捕集部3よりセラミック粉末が漏れることはなかった。
【0021】
なお、本実施の形態は、熱融着性合成繊維4とパルプ繊維5とを積層させて形成した積層タイプの不織布1について説明したが、熱融着性合成繊維4とパルプ繊維5とを混合させて形成した混合タイプの不織布1についても上述したような作用効果を有しているため、その説明は省略する。
【0022】
さらに、図3に示すように、例えば、無機系抗菌剤を機能性材料15として不織布1における熱融着性合成繊維4の構成繊維間に塗布させれば、抗菌性を備えた不織布1aを得ることができる。
なお、機能性材料15の塗布は、ヒートシール部2の熱融着性合成繊維4の構成繊維間に限定されるものではなく、フィルタバッグ用不織布の構成繊維に塗布されていれば、どの繊維に塗布されていても良い。
【0023】
無機系抗菌剤としては、銀系、銅系、亜鉛系、塩素系等の抗菌剤があるが、中でも水に不溶の抗菌剤、例えばリン酸ジルコニウムの結晶内に銀を取り込ませたものや、ゼオライトを銀イオンや銅イオン等の金属イオンで置換した抗菌性ゼオライト等が好ましい。
【0024】
無機系抗菌剤(機能性材料)15を塗布した不織布1aについて、無機系抗菌剤15を不織布1に塗布しない検体A、無機系抗菌剤15を粒径0.9μm程度の大きさで不織布1に塗布した検体Bに対して、検体A、B各1gを空気約1000ccと共にそれぞれ滅菌済みストマッカー袋に設置し、尿素1%添加普通ブイヨン培地(NB)で調整したアンモニア産生菌1mlを各検体A、Bにそれぞれ染み込むように加え温度37℃で密閉した状態で、アンモニア産生菌による抗菌性試験を行った。
この結果、表1に示すように、1日、2日及び4日間保存したときの袋中のアンモニア濃度をガス用探知管で測定した測定データを得た。
【0025】
(表1)
この結果、無機系抗菌剤15の抗菌作用によって経時的にアンモニア産生菌がほぼ消滅し、尿素の分解で悪臭成分であるアンモニアガスの発生が抑制されたことが分かる。
【0026】
このように、例えば、電気掃除機用のフィルタバッグの袋本体14を無機系抗菌剤15を塗布した不織布1aで成形した場合では、フィルタバッグの袋本体14に収容した集塵から発生する細菌の増殖を抑制することができるようになり、防臭効果を有するフィルタバッグの袋本体14を構成することができる。
【0027】
また、消臭剤を機能性材料15として塗布した消臭性不織布1aについて、以下の結果が得られた。先ず、平均粒径0.9μmのジルコニウムに水酸基を付加した消臭剤(機能性材料)15を0.5g/m2塗布した面積30cm2の消臭性不織布1aをテドラーバッグに入れ、これに空気1Lを注入した後、10%濃度のアンモニアガスを2ml(初期濃度200ppm)注入して5分、10分、20分、30分後の残量ガス濃度をガステック株式会社製の検知管で測定した。この結果、図4に示すように、消臭剤15を塗布した消臭性不織布1aを採用することにより、経時的に悪臭成分であるアンモニアガスが減少し、消臭性を発現する。
【0028】
なお、抗菌剤、消臭剤以外の機能性材料15としては、例えば、合成樹脂製のマイクロカプセル中に芳香成分が内包した芳香剤等による芳香性といった機能を持つ各機能性材料も挙げられる。
機能性材料15を不織布1に塗布する場合では、これらの各機能性材料15を用途に合わせて適宜選択して不織布1に塗布すればよいが、塗布する機能性材料15としては1種類に限らず、例えば抗菌剤と消臭剤、あるいは抗菌剤と芳香剤等のように、2種類のものを混合して用いることもできる。
【0029】
次に、本発明の第2の実施の形態の不織布について、図4を用いて説明する。第1の実施の形態では、熱融着性合成繊維4とパルプ繊維5との含有割合がそれぞれ異なるヒートシール部2と捕集部3とからなる不織布1について説明したが、第2の実施の形態では、熱融着性合成繊維24やパルプ繊維25の繊維密度に粗密勾配を付けた状態でヒートシール部22、捕集部23aと捕集部23bとが1枚状に重合されたシートでなる不織布21について説明する。
【0030】
不織布21は、図5に示すように、熱融着性合成繊維24を80重量%、パルプ繊維25を20重量%の割合の2層状でなるヒートシール部22と、熱融着性合成繊維24を40重量%、パルプ繊維25を60重量%の割合の2層状でそれぞれなる第1の捕集部23a、第2の捕集部23bとから構成されている。
なお、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bとにおける熱融着性合成繊維24とパルプ繊維25との含有割合については、同一割合でなくても良く、それらの含有割合を各層ごとにかえても良い。また、捕集部の積層数は2層に限定されるものではない。
【0031】
すなわち、不織布21は、例えば、不織布21のヒートシール部22の熱融着性合成繊維24には繊維径の太い繊維を用いて繊維密度を低く(粗状)し、第2の捕集部23bのパルプ繊維25には繊維径の細い繊維を用いて繊維密度を高く(密状)にすることにより、熱融着性合成繊維24、パルプ繊維25における繊維密度をヒートシール部22側から第2の捕集部23b側にかけて粗密傾向に密度勾配を付けた状態で、熱融着性合成繊維24とパルプ繊維25とを積層させた構造で構成されている。
【0032】
電気掃除機用のフィルタバッグとしての袋本体14を不織布21で成形する場合には、フィルタバッグの袋本体14は、不織布21を構成する繊維に対する繊維密度の低い側が袋本体14の内側に配置されるように、不織布21を第1の実施の形態で説明した成形方法と同様の方法により成形される(図2c参照)。
【0033】
このように、熱融着性合成繊維24、パルプ繊維25における繊維密度を一方(ヒートシール部22)側から他方(第2の捕集部23b)側にかけて粗密傾向に密度勾配を付けた状態で不織布21を構成すると、熱融着性合成繊維24、パルプ繊維25における繊維間での空隙は、ヒートシール部22側から第2の捕集部23bにかけて順に小さくなる。
【0034】
したがって、不織布21で成形した袋本体14を備えたフィルタバッグの電気掃除機にすれば、吸引によりフィルタバッグの袋本体14内に収容した塵埃に対し、主に、比較的大きな塵埃を繊維密度の低い(粗状)側となる第1の捕集部23aのパルプ繊維25の空隙で捕集し、小さな塵埃を繊維密度の高い(密状)側となる第2の捕集部23bのパルプ繊維25の空隙で捕集することができるようになり、フィルタバッグの袋本体14での塵埃の捕捉性は良好になる。
【0035】
なお、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様、熱融着性合成繊維24とパルプ繊維25とを積層させて形成した積層タイプの不織布21に基いて説明したが、熱融着性合成繊維とパルプ繊維とをそれぞれ所定の含有割合で混合させてヒートシール部、第1の捕集部、第2の捕集部等を1枚状のシートに重合させてなる混合タイプのフィルタバッグ用不織布に対しても、各部ごとに繊維密度の粗密勾配を付けて構成することができる。
【0036】
また、特に、第1の実施の形態で説明したように、機能性材料15を熱融着性合成繊維24の構成繊維間に塗布させ、機能性材料15の持つ機能を不織布21に備えた場合であっても、不織布21を、繊維密度を粗密傾向に密度勾配を付けた状態で熱融着性合成繊維24とパルプ繊維25とを積層させた構造で構成し、不織布21に対し機能性材料15を繊維密度の低い(粗状)側の熱融着性合成繊維24に塗布することにより、機能性材料15の機能を備えたフィルタバッグの袋本体14を塵埃の捕集性を低下させることなく形成することができる。
【0037】
また、塵埃の捕集性を備えた不織布21を1枚状のシートで構成することにより、不織布21で成形した袋本体14を備えたフィルタバッグを電気掃除機に取付けた場合において、そのフィルタバッグの袋本体14の通気性は、2枚状のシート状部材で形成された従来のフィルタバッグの袋本体に比べて良好になり、塵埃の吸引時において袋本体14にかかる通気抵抗が従来に比して低くなるため、電気掃除機の吸排気がスムースに行なわれるようになり、塵埃を吸引する際の掃除機の駆動モータにかかる負荷を小さくすることができる。
【0038】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更してもよい。
例えば、第2の実施の形態では、熱融着性合成繊維24とパルプ繊維25とを所定の含有割合で積層させてヒートシール部22、第1の捕集部23a、第2の捕集部23bをそれぞれ形成し、熱融着性合成繊維24、パルプ繊維25における繊維密度をヒートシール部22側から第2の捕集部23b側にかけて粗密傾向に密度勾配を付けて不織布21を構成したが、要するに、単一のシート状部材としてのフィルタバッグ用不織布30は、ヒートシール部や捕集部を構成する繊維に対して、その繊維密度が低い(粗状)繊維でなる粗繊維部31、粗繊維部31より密な繊維でなる中間繊維部32、繊維密度が高い(密状)繊維でなる密繊維部33等の順で粗密傾向に繊維密度の勾配を付けた状態で構成されていれば良い(図6参照)。
【0039】
【発明の効果】
請求項1〜3に記載の発明にあっては、ヒートシール部には少なくとも熱融着性合成繊維を20重量%以上の割合で含んでいるため、フィルタバッグ用不織布を重合させ、この重合部分にヒートシール部を介して熱融着性合成繊維の融点以上の温度で加熱して押圧すれば、ヒートシール部と重合した部分とを熱溶着して、フィルタバッグ用不織布を袋とじ状態にすることができる。
【0040】
また、フィルタバッグの袋部を請求項1〜3に記載のフィルタバッグ用不織布で成形すれば、ヒートシール部および/または捕集部にパルプ繊維を10〜80重量%の割合で含んでいるため、捕集部におけるパルプ繊維の表面の凹凸形状によりその表面積が大きく、空隙が多くなるため、塵埃等の捕集効率は良好になる。また、フィルタバッグの袋部を、例えば電気掃除機用のフィルタバッグの袋部として形成すれば、電気掃除機の吸排気による通気性は良くなり、電気掃除機の駆動モータにかかる負荷を小さくすることができる。
【0041】
また、請求項4に記載のフィルタバッグ用不織布にあっては、機能性材料の持つ機能を備えたフィルタバッグ用不織布を得ることができる。
【0042】
また、請求項5に記載のフィルタバッグ用不織布にあっては、このフィルタバッグ用不織布でフィルタバッグの袋部を成形すれば、フィルタバッグにおける塵埃の捕捉性は良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、本実施の形態による不織布を模式的に示した積層タイプの断面拡大図であり、図1(B)は、混合タイプの断面拡大図である。
【図2】図2(a)〜図2(c)はフィルタバッグの袋本体の成形法を説明するための図である。
【図3】機能性材料を塗布した不織布を模式的に示した断面拡大図である。
【図4】消臭性不織布の消臭効果をグラフで示した図である。
【図5】本実施の第2の形態による不織布を模式的に示した断面拡大図である。
【図6】不織布を構成する繊維の繊維密度の粗密勾配を説明する図である。
【図7】従来の電気掃除機用のフィルタバッグを示す概略図である。
【符号の説明】
1、21、30…不織布(フィルタバッグ用不織布)
2、22…ヒートシール部
3、23…捕集部
4、24…熱融着性合成繊維
5、25…パルプ繊維
15…機能性材料
Claims (5)
- 合成繊維とパルプ繊維とからなる単一のシート状部材であり、その厚み方向に対して少なくともヒートシール部と捕集部とを有し、かつヒートシール部において袋とじ加工されるフィルタバッグ用不織布であって、ヒートシール部には、少なくとも熱融着性を有する熱融着性合成繊維が含まれ、捕集部には、少なくともパルプ繊維が含まれていることを特徴とするフィルタバッグ用不織布。
- 請求項1に記載のフィルタバッグ用不織布であって、熱融着性合成繊維を20重量%以上の割合で含んでいることを特徴とするフィルタバッグ用不織布。
- 請求項1または2に記載のフィルタバッグ用不織布であって、ヒートシール部および/または捕集部にはパルプ繊維を10〜80重量%の割合で含んでいることを特徴とするフィルタバッグ用不織布。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のフィルタバッグ用不織布であって、ヒートシール部または捕集部の少なくとも一方には、機能性材料が塗布されていることを特徴とするフィルタバッグ用不織布。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のフィルタバッグ用不織布であって、少なくとも捕集部は複数層有し、
ヒートシール部及び捕集部は、それらを構成する繊維の繊維密度に対して各層ごとに対応した粗密勾配を付けた状態で、積層されていることを特徴とするフィルタバッグ用不織布。
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