JPH03234618A - 充填包装用複合シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、微粉体を包装する袋に用いる複合シートに関
する。

〔従来の技術〕

吸湿により商品価値が悪化しやすい海苔、菓子などの食
品容器には、シリカゲル、石灰などの粉末あるいは固型
状の乾燥剤を袋に詰めたものを共存させて、吸湿を防ぐ
例が多い。また、鮮度保持の為には脱酸素剤、臭気除去
の為には活性炭を袋に詰めたものが用いられている。

これらの粉体袋に使用する材料は、紙に接着成分として
ポリエチレンなどの熱可塑性合成樹脂のフィルムをラミ
ネートし、その上に強力補強のためのスピリットヤーン
（以下ワリフと記す）を張り合せ、そのうえにまたヒー
トシール性付与のためにポリエチレン等をラミネートし
た四層シートである。該シートは、ヒートシール法によ
り袋に製造される。しかしながら、補強に使われている
ワリフはネット構造であるがために、紙とワリフとの積
層部及びワリフ隙間部は内部の鋭角石の衝撃に弱い。ま
た特にシートの折り返し部は、摩耗、衝撃等によって穴
があく場合が多く、シートの全面補強にならない。また
、ワリフの接着成分としてポリエチレンなどの熱可塑性
合成樹脂のフィルムを紙にラミネートして用いているた
め、乾燥剤袋として要求される適度な通気性を付与させ
るためには、該複合シートに穴あけ加工を施す必要があ
る。また、乾燥剤を充填し、ヒートシール法によって製
袋する際、ヒートシール部分のワリフは熱で溶け、ヒー
トシール境界部分が弱くなり、内容物がもれるおそれが
あり、強力値とヒートシール強度とを同時に満足するシ
ートはなかった。更にワリフの織目により表層紙に凹凸
が生し印刷物が見栄えよくきれいにできない欠点があっ
た。

〔発明が解決しようとする課題］ 本発明の課題は、上記、従来の粉末体充填用シートのも
つ欠点を解消した二層からなる充填包装用複合シートを
提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

かかる従来の上記欠点を全て改良すべく鋭意研究を重ね
た結果、補強効果及びシール強度の点で、鞘芯型複合繊
維からなる不織布を用いることが最適であることを見い
出し、本発明に到った。

すなわち、本発明は第一層が紙、第二層が鞘芯型複合繊
維からなる不織布で構成された複合シートであって該不
織布の芯成分の融点は鞘成分の融点より３０℃以上高く
、鞘成分の熱融着によって第一層と第二層が接合一体化
されていることを特徴とする充填包装用複合シート、で
ある。

本発明で使用される不織布は、か−ド機等で製造される
短繊維不織布及び長繊維不織布（いわゆるスパンボンド
不織布）が使用できる。

本発明の第一層に用いる紙とは、パルプ、天然セルロー
ス、再生セルロース等から得られた通常の洋紙又は和紙
をいう。これらの紙には、例えば、軽包装紙、印刷紙、
純白紙等がある。乾燥剤用袋として欠かせない内容物、
注意事項等の印刷性、製袋、粉末充填スピードの向上に
つながる耐熱性、価格などの点を考慮して選択される。

紙の目付は、２０〜８０ｇ／ＩＴ′ｒ、好マシ＜ハ３０
〜５０ｇ／ホテ強力値、価格等を考慮して決定される。

本発明の第二層に用いる不織布は芯成分の融点が鞘成分
の融点より３０℃以上高いような鞘芯型複合繊維から成
ることが必要である。

第二層として、単一成分繊維より成る不織布を用いた場
合、第一層（祇）との熱圧着による接合時に、熱圧着部
の繊維が溶融し、フィルム状となってしまうため、得ら
れる複合シートに十分な強度補強効果を与えることがで
きない。

また、第二層として、芯成分と鞘成分との融点差が３０
℃未満の鞘芯型複合繊維から成る不織布を用いた場合も
同様に、第一層（祇）との熱圧着の際、鞘成分のみなら
ず芯成分までも溶融変形してしまうため、強度補強効果
は不十分となる。

しかし本発明のごとく第二層として、芯成分の融点が鞘
成分の融点より３０℃以上高いような鞘芯型複合繊維よ
りなる不織布を用いた場合は、第一層（祇）との熱圧着
後においても芯成分は何ら溶融変形せず、熱圧着前の繊
維状態をそのまま保持したままであるので、得られる複
合シートは眉間剥離強力、強力値、ヒートシール強度等
粉末体充填用シートとしての使用に十分耐え得る特性を
有したものとなる。

この鞘芯型複合繊維からなる不織布の鞘成分には、低密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン
−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、等を任意に使用することができるが紙
との熱接着性、ヒートシール−性等を考慮すると融点が
１６０℃以下、好ましくは、１３０℃以下であることが
好ましい。

芯成分には、前記鞘成分より３０℃以上高い融点を有す
るものであれば、ポリエチレンテレフタレート、ポリア
ミド、ポリプロピレン等に一般に繊維用として工業的に
使用されているもの、繊維形成能を有するそれらの共重
合体、混合物等を選ぶことができる。

鞘成分と芯成分との割合は、２：８〜８：２、好ましく
は３ニア〜７：３である。鞘成分の比率が小さい場合は
紙との接着性及び製袋時のヒートシール性が悪くなる。

また、芯成分の割合が小さい場合は引裂き及び引張り強
度が低下する。

繊維の太さは１〜１５デニール、好ましくは２〜１０デ
ニールである。繊維の太さが細い場合は引裂強力の補強
効果が小さく、また繊維の太さが太い場合は引張りの補
強効果が小さいとともに見栄えが悪くなる。

不パンボンド不織布の目付は５〜１００ｇ／ｎ（、好ま
しくは１０〜８０ｇ／　ｒｄであり、強力値、価格等を
考慮して決定される。

該複合シートは、既存の加熱、加圧設備を用い鞘芯型複
合繊維からなるスパンボンド不織布の鞘成分ポリマーの
熱融着によって接合一体化することができる。なお、接
合一体化する前に紙及び不織布の接合面にコロナ放電処
理を施せばより強固な層間接着強力が得られる。但し、
この時の温度、スピード等の条件は、芯成分の高融点ポ
リマーが熱的…傷を受けず繊維状態を保持し得る範囲に
調整することが望ましい。

該複合シートは、第一層と第二層間に何ら接着成分を介
することのない第二層を構成する繊維の鞘成分の熱融着
によるものであるため、従来の紙とワリフとをポリエチ
レン等のフィルムのラミネートによって接着させたもの
のように乾燥剤袋として要求される通気性付与のために
穴あけ加工等の工程を経ることなくても十分な通気性を
有しており、従来のシートに比べ、極めて簡略な工程で
低コストにて製造することが可能である。

〔実施例〕

以下、本発明の複合ソートを実施例により説明する。但
し本発明は、下記実施例に限定されるものではない。

実施例１ 幅１００ｃｍの純白紙４０ｇ／％と鞘成分がポリエチレ
ン（融点１３０℃）芯成分がポリエチレンテレフタレー
ト（融点２５５℃）で鞘成分と芯成分との割合を５：５
とする複合繊維からなるスパンボンド不織布３０ｇ／ボ
を一体の加熱金属ロールとゴムロールとからなる熱ラミ
ネート機にセットし、両者共５０Ｗ／ｒｒ？／ｗｉｎの
コロナ放電処理を行い、金属ロール温度１２５℃１圧力
１０ｋｇ／ｃｍ、ラインスピード１５ｍ／分で熱圧着加
工した。その結果、熱融着なので層間接着強力も４００
ｇ／　１５ｍｍ巾以上と良好であり、紙の持つ通気性を
そのまま生かした、二層構造の複合シートが得られた。

こうして得られた複合シートを東洋自動ロータリー製の
石灰充填機にセットし、シール温度１８０℃１１分間に
２２０シヨツトで３５ｇの石灰乾燥剤を充填し、第３図
に示すような袋に仕上げた。

その結果、表面平滑でシール強度２．７ｋｇ／１５ｍｍ
巾の強い乾燥剤袋に仕上げることができた。

〔発明の効果〕

本発明の充填包装用複合シートは、全面補強、表面平滑
、ヒートシール強度及びヒートシール境界部分の強度向
上、穴あけ工程不要等のすくれたものである。さらに従
来からのヒートシール加工等の袋製造工程を、そのまま
適用でき有用である。

【図面の簡単な説明】

第１１は、本発明による複合シート断面の模式図、第２
図は、本複合シートを用いて製造した乾燥剤袋の横断面
の模式図、第３図は、本発明の複合シートを用いて製造
した乾燥剤袋の斜視図である。 １・・・・・・第一層（紙）、２・・・・・・第二層（
鞘芯型複合繊維からなる不織布）、３・・・・・・シー
ル部、４・・・・・・乾燥剤。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　第一層が紙、第二層が鞘芯型複合繊維からなる不織布
   で構成された複合シートであって、該不織布の芯成分の
   融点は鞘成分の融点より３０℃以上高く、鞘成分の熱融
   着によって第一層と第二層が接合一体化されていること
   を特徴とする充填包装用複合シート。