JP3465144B2 - 不織布積層体 - Google Patents

不織布積層体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装材料に適して
いる強度、柔軟性、ヒートシール性に優れた不織布積層
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、包材として、不織布や不織布
にシート状物を積層させた積層体などが用いられてい
る。中でも、単独の不織布には、包材としての強度を備
えるように芯鞘型からなる複合長繊維不織布が広く普及
している。一方、単一繊維からなる不織布の場合、積層
体として用いられることが多く、例えば、鞄や靴などの
皮革製品の包装材料には、熱可塑性樹脂からなる不織布
に柔軟性に優れた熱可塑性樹脂からなる不織布を積層さ
せたもの、また乾燥剤の袋状包装材料や食料品の包装材
料には、該不織布に紙材、熱可塑性樹脂フィルム、金属
箔などを積層させた積層体が用いられている。
【0003】特開平10−156986号公報には、ス
パンレース不織布と不織布、合成樹脂フィルムまたは金
属箔からなるシート体とを、両者間に熱溶融したポリオ
レフィン系樹脂を押出し、ロール間でプレスして貼合す
るサンドラミネート法によって積層させたり、スパンレ
ース不織布と合成樹脂フィルムからなるシート体とを、
その片側にポリウレタン系樹脂接着剤、エポキシ樹脂系
接着剤、ポリエステル/脂肪酸イソシアネート系樹脂接
着剤またはイソシアネート系樹脂接着剤を塗布して貼合
するドライラミネート法によって積層させた、吸水性、
吸油性、保水性、保油性に優れた包装材料が提案されて
いる。いずれも、不織布とシート状物の間にバインダー
となる樹脂や接着剤を介在させるものであるが、この場
合、不織布とシート状物とが充分な接着強度を持つよう
に熱接着温度を高くして接着させると風合いが硬くなっ
たり、逆に、柔軟性を保持するために熱接着温度を低く
すると、不織布とフィルムが容易に剥離して充分な品質
を保つことができなかった。
【0004】また、特開平9−239920号公報に
は、両外層をポリプロピレン不織布層及びポリエチレン
不織布層とする不織布とポリエチレンフィルムとを熱ラ
ミネート法により積層させて、不織布とフィルム間に適
切な接着強度を有し且つ積層体全体としては柔軟性を有
する積層体が開示されている。しかしながら、この積層
体で袋体を形成するときには、不織布とフィルムの融点
差が充分でないことから、接着すべき部位のフィルム面
を合わせ外層のポリプロピレン不織布側をヒートシール
バーなどで挟んだ状態で高い熱を加えて接合させる場
合、不織布が溶融してヒートシールバーなどに粘着し、
ヒートシール作業を安定的に継続して行うことができな
かった。
【0005】また、乾燥剤収納用に使用される包材は、
不織布に接着されるフィルムには一般的に通気性がない
ことから、通常包材に通気性を持たせるために積層体に
対して別途微細な穴開け加工を施すのであるが、この場
合、時間や手間がかかり、結果的に包材のコストを上昇
させるという問題があった。また、通気性のあるフィル
ムは、フィルム自体が高価であるばかりか、作業時に於
ける通気性保持のためのカレンダーロールの温度、圧力
調整が困難なことから、その作業性は極めて悪いもので
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決せんとするものであり、包材に適した強い強度、柔軟
性、適度な通気性及び優れたヒートシール性を兼ね備え
た不織布積層体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば不織布をA層とB層とから構成する
のであり、A層はメタロセン触媒を用いて重合した融点
が50℃〜120℃、MFR値が10g/10分〜20
0g/10分であるポリエチレン樹脂のみからなる繊維
ウェブとなし、B層は前記A層を構成する繊維ウェブと
の融点差が20℃以上あるポリスチレン樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ジエン系重合体、ビニ
ル系重合体の単独或いは複数種類を適宜組み合わせてな
る繊維ウェブとなした構成とする。
【0008】また、上記A層を構成するメタロセン触媒
で重合したポリエチレン樹脂のみからなる繊維ウェブ
は、その好ましい態様として、繊維デニールが0.1D
TEX〜10DTEXである長繊維不織布となされるの
である。
【0009】また、上記B層を構成する繊維ウェブは、
その好ましい態様として、ポリエチレンテレフタレート
樹脂とポリプロピレン樹脂の少なくともどちらかを含む
樹脂からなる長繊維不織布となされるのである。
【0010】この際、A層を構成する繊維ウェブはメル
トブロー法により形成したり、またスパンボンド法によ
り形成したりする。
【0011】また、B層を構成する繊維ウェブはトウ開
繊法及び又はバーストファイバー法、スパンボンド法、
乾式法、湿式法、ウォーターパンチ法などにより形成し
たりする。
【0012】また、上記A層とB層を一定の温度条件下
で押圧接着させて不織布積層体を形成するのである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る不織布積層体1の概略断面図であ
り、メタロセン触媒を用いて重合したポリエチレン樹脂
のみからなる繊維ウェブ2のA層と、該A層を構成する
繊維ウェブ2との融点差が20℃以上あるポリスチレン
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ジエン
系重合体、ビニル系重合体の単独或いは複数種類を適宜
組み合わせてなる繊維ウェブ3のB層とからなる。ここ
にA層を構成する繊維ウェブ2は融点を50℃〜120
℃、MFR値を10g/10分〜200g/10分とな
される。
【0014】図2は、本発明に係る不織布積層体1を製
造する工程を示す工程図である。
【0015】繊維ウェブ2のA層は、上記の通りメタロ
セン触媒を用いて重合されたポリエチレン樹脂であり、
該ポリエチレン樹脂は均一性の高い分子鎖構造と、高い
立体規則性を有し、且つ溶融年度が低いものとして知ら
れている。本発明では、このポリエチレン樹脂に融点5
0℃〜120℃、MFR値10〜200g/10分のも
のを用い、例えば、繊維デニール0.1DTEX〜10
DTEXの長繊維不織布となして用いる。この場合、優
れた曳糸性を示すことが本発明者らの実験結果より得ら
れている。
【0016】上記繊維ウェブ2のA層はメタロセン触媒
を用いて重合したポリエチレン樹脂をメルトブロー法或
いはスパンボンド法などにより形成する。この場合、ポ
リエチレン樹脂を紡糸して後述する繊維ウェブ3のB層
上に直接吹き付けて捕集し繊維ウェブ層を積層形成させ
るものは、単独の繊維シートに形成した後接着させて積
層させる場合に比べ、工程の短縮化、コストダウン、品
位の安定などの点で優れる。ここに、繊維ウェブ2のA
層は目付が5g/m〜100g/m、好ましくは1
0g/m〜60g/mになされ、厚さが0.01m
m〜5mm、好ましくは0.05mm〜1mmになされ
るのである。
【0017】一方、上記A層と融点差が20℃以上とな
される繊維ウェブ3のB層には、ポリスチレン樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ジエン系重合
体、ビニル系重合体などの熱可塑性樹脂が挙げられ、こ
れらを単独或いは複数種類を適宜組み合わせて用いても
よい。とりわけ複数種類のものを組み合わせて使用した
場合、各熱可塑性樹脂の特性を生かした不織布を得るこ
とができる。この融点差が20℃未満の場合、後述する
袋状包体などの作成時に、熱媒体であるヒートシールバ
ーに接触する繊維ウェブ3のB層が溶融して粘着したり
することがあるので好ましくない。
【0018】具体的には、ポリエステル樹脂として融点
が凡そ250℃、固有重合度[η]凡そ0.5〜0.7
のポリエチレンテレフタレートを用いる。この場合、強
度の強い長繊維不織布を形成することができる。而し
て、この不織布で製造される包材は、強度の強いものと
なる。また、ポリオレフィン樹脂として融点が凡そ16
0℃、メルトフローレート値(JIS−K6760準
拠、以下、MFR値と称する)が5〜80g/10分の
ポリプロピレンを用いる。この場合、MFR値が5g/
10分未満では成形加工性が劣り、80g/10分を越
えると紡糸時の曳糸性が低下し、またウェブ強度が低下
するものとなる。これらの他に、ポリエチレン、ナイロ
ン或いはポリブチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹
脂も使用することができる。
【0019】上記熱可塑性樹脂から繊維ウェブ2及び3
のA層、B層を形成する方法としては、バーストファイ
バー法、トウ開繊法、スパンボンド法、メルトブロー
法、乾式法、湿式法及びウォーターパンチ法などが挙げ
られる。ここに、繊維ウェブを積層体として形成する場
合はバーストファイバー法やトウ開繊法を用い、その後
工程である積層延展工程において前工程で製造した繊維
シートを単一種類或いは複数種類のものを適宜積層させ
て任意の積層体に作成するのである。
【0020】本発明に於いて繊維ウェブ3のB層は、例
えば、ポリエチレンテレフタレートとポリプロピレンを
用いて複合積層体となすのである。この場合、ポリエチ
レンテレフタレートをトウ開繊法及び又はバーストファ
イバー法により繊維シートとなし、ポリプロピレンをバ
ーストファイバー法にて繊維シートとなして、これらを
積層延展工程に於いて交互に或いは変則的に、具体的に
は、ポリプロピレン繊維シート1枚或いは2枚とポリエ
チレンテレフタレート繊維シート1枚或いは2枚などの
ように、繰返し重ね合わせて熱接着して繊維ウェブ3の
B層を複合積層体に形成するのである。ここに、作成さ
れた繊維ウェブ3のB層は目付が10g/m〜300
g/m、好ましくは20g/m〜100g/m
なされ、厚さが0.01mm〜5mm、好ましくは0.
1mm〜2mmになされるのである。
【0021】上記に於いて、延展工程ではカレンダーロ
ールの加熱温度を130〜140℃程度となして、ポリ
プロピレン繊維シートが溶融圧着されて積層体が形成さ
れるのである。即ち、ポリプロピレン繊維シートがバイ
ンダーのような役割を果たすのであり、この量を調整す
ることにより、熱接着性の向上、シートの開孔径の低下
による通気度の減少、微妙な粉体の洩れ防止などの特性
を調整可能となすのである。
【0022】また、バーストファイバー法によりポリエ
チレンテレフタレート樹脂及びポリプロピレン樹脂を溶
融して繊維シートを形成する場合、発泡性物質を適宜添
加してフィラメント化すれば仕上がり品としての積層体
に柔軟性を付与できるものとなる。かかる発泡性物質
は、窒素、炭酸ガス、ヘリウムなどの気体、ブタン、プ
ロパンなどの有機液体、或いはアゾジカルボンアミド、
パラトルエンスルフォニールセミカーバジドなどの発泡
剤から適宜選択すればよい。
【0023】本発明で、繊維ウェブ3のB層に繊維ウェ
ブ2のA層を積層させるには、金属及びゴムの二本から
なる熱カレンダーロール間に通して連続的な押圧接着が
行われるようにするのである。この作業では金属ロール
側に繊維ウェブ3のB層を配し、例えば、設定温度を9
0℃、通過速度を10〜50m/分となして行うものと
する。而して、表裏に融点差を有する不織布積層体1が
形成されるものとなる。
【0024】而して、上記の不織布積層体をヒートシー
ルして袋状包体を形成する場合、繊維ウェブ2のA層同
士が接触し、繊維ウェブ3のB層が熱媒体のヒートシー
ルバーと接触するようになすのである。この際、接触す
る繊維ウェブ2のA層は融点が50℃〜120℃と比較
的低温度のため、低温度でのヒートシールが効率的に可
能となる。従って、作業上の安全性や迅速性及びコスト
面で優れたものとなる。
【0025】上記実施の形態に於いては、メタロセン触
媒を用いて重合したポリエチレン樹脂を不織布となした
繊維ウェブ2のA層について説明したが、フィルム体と
なして形成してもよく、この際単独にフィルム体に形成
して積層させたり、或いは繊維ウェブ3のB層上に、フ
ィルムを直接押出しして一体化させたりしてもよい。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に
具体的に説明する。
【実施例1】ポリエチレンテレフタレート(固有重合度
0.64、融点256℃)をトウ開繊法及びバーストフ
ァイバー法により、ポリプロピレン(グランドポリマー
社製S105M、MFR=9g/10分)をバーストフ
ァイバー法により、それぞれトウ開繊法ポリエチレンテ
レフタレート繊維シート、バーストファイバー法ポリエ
チレンテレフタレート繊維シート、及びバーストファイ
バー法ポリプロピレン繊維シートとなし、これらを積層
比7:6:14の割合で積層延展して目付が凡そ60g
/mの繊維ウェブB層を形成した。この積層順は図3
に示す通りである。この繊維ウェブB層のポリプロピレ
ン側に、メタロセンポリエチレン(日本ポリケム社製カ
ーネルJ740、MFR=50g/10分)をメルトブ
ロー法により繊維状に細化し、目付を凡そ10g/m
〜60g/mの範囲の繊維状シートとなして直接積層
させ、90℃の温度条件下、金属/ゴムからなるローラ
ー間を、20m/分の速度で通過させて押圧接着した。
得られた不織布積層体についての、各温度に於けるヒー
トシール強度及び落下衝撃強度を測定した。尚、その測
定は以下に示す試験法により実施した。 ヒートシール強度:試験機はテスター産業(株)のヒー
トシーラーを使用し、温度120℃〜180℃、抑え圧
力0.2MPa、時間0.6秒の条件でヒートシールし
た。その後、引張試験機で5cm幅試料の剥離強力を測
定(引張速度10cm/分)。 通気度: JIS−L−1906、A法、フラ
ジール型法による。試験装置は東洋精機製作所のフラジ
ール型通気度試験機を使用し、圧力12.7mmH
で測定。 落下衝撃試験: ヒートシーラで各温度下で角袋を作
成し、その中に乾燥剤シリカゲル粉末(700g)を充
填シール後、高さ3mより落下させ、ヒートシール部分
が破壊するまでの回数を測定。 その結果を表1に示す。
【0027】
【比較例1】上記実施例1の繊維ウェブB層のみを押圧
接着したものについて、実施例1と同様のヒートシール
強度及び落下衝撃強度を測定した。その結果を表1に示
す。
【0028】
【表1】
【0029】表1の結果から、メタロセン触媒を用いて
重合したポリエチレンからなる繊維ウェブ層を積層させ
た不織布積層体は、ポリプロピレンとポリエチレンテレ
フタレートからなる不織布積層体になかった120℃〜
160℃の温度での一定強度を有するヒートシールが可
能であることが確認された。また、メルトブロー法で形
成させたメタロセンポリエチレン繊維ウェブA層は、ポ
リプロピレンとポリエチレンテレフタレートからなる繊
維ウェブB層との界面で剥がれることはなかった。
【0030】
【実施例2】帝人−ユニチカスパンボンド(株)のスパ
ンボンド法で製造したポリエチレンテレフタレート樹脂
100%からなるシート(SB−PETシート、目付5
0g/m)をB層として用い実施例1と同様にメタロ
センポリエチレン樹脂の繊維ウェブとの積層により不織
布積層体を得た。得られた積層体のヒートシール強度及
び落下衝撃強度を実施例1と同様に測定した。その結果
を表2に示す。
【0031】
【比較例2】上記実施例2の繊維ウェブB層のみを押圧
接着したものについて、実施例1と同様のヒートシール
強度及び落下衝撃強度を測定した。その結果を表2に示
す。
【0032】
【実施例3】帝人−ユニチカスパンボンド(株)のスパ
ンボンド法で製造したポリプロピレン樹脂100%から
なるシート(SB−PPシート、目付50g/m)を
B層として用い実施例1と同様にメタロセンポリエチレ
ン樹脂の繊維ウェブとの積層により不織布積層体を得
た。得られた積層体のヒートシール強度及び落下衝撃強
度を実施例1と同様に測定した。その結果を表2に示
す。
【0033】
【比較例3】上記実施例3の繊維ウェブB層のみを押圧
接着したものについて、実施例1と同様のヒートシール
強度及び落下衝撃強度を測定した。その結果を表2に示
す。
【0034】
【表2】
【0035】
【実施例4】ポリエチレンテレフタレート(固有重合度
0.64、融点256℃)をトウ開繊法により、ポリプ
ロピレン(グランドポリマー社製S105M、MFR=
9g/10分)をバーストファイバー法により、それぞ
れ繊維シートとなし、これらを積層延展工程に於いて、
両外側にポリプロピレン繊維シートを配し、その内側に
両繊維シートを交互に積層比7:8の割合で積層して目
付が凡そ40g/mの繊維ウェブB層を形成した。こ
の繊維ウェブB層の片面に、メタロセンポリエチレン
(日本ポリケム社製カーネルJ740、MFR=50g
/10分)をメルトブロー法により繊維状に細化して吹
付け、その目付が20g/m〜30g/mの範囲で
任意の繊維ウェブA層となして直接積層させ、この積層
体を90℃の温度条件下、金属/ゴムからなるローラー
間を、20m/分の速度で通過させて押圧接着した。得
られた不織布積層体について、各メタロセンポリエチレ
ン不織布の目付による引張強力/伸度、通気量及び引裂
強力/伸度を合繊長繊維不織布試験法に準拠して測定し
た。その結果を表3に示す。
【0036】
【比較例4】上記実施例4に於ける繊維ウェブB層のみ
を押圧接着した不織布積層体について、実施例4と同様
の引張強力/伸度、通気量及び引裂強力/伸度を測定し
た。その結果を表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】表3の結果から、メタロセン触媒を用いて
重合したポリエチレンからなる繊維ウェブA層を積層さ
せた不織布積層体は、タテ、ヨコの両方のバランスを損
なわずに強度を向上させることが確認された。また、適
度な通気性を示す結果が得られた。
【0039】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成するものであっ
て、表裏に融点差がある不織布積層体の低融点側がメタ
ロセン触媒を用いて重合したポリエチレン樹脂のみから
なる繊維ウェブ層となされることから、このもので袋状
包体を作成する際に、ヒートシールの温度が比較的低く
ても実用的な接着強度を有するものであり、容易に剥離
したりすることはないのである。また、低温にて優れた
ヒートシール強度を得ることができることから、ヒート
シール時にもヒートシールバー等にポリマーの粘着が起
こらず、安定的な作業が実施可能となり、迅速で効率的
且つ安価に積層体を生産できるものとなる。また、この
不織布積層体は通気性を調整可能なことから、乾燥剤な
どの包材に使用する場合も、従来のような穴開け加工を
別途施す必要がなく使用できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る不織布積層体の概略断面図であ
る。
【図2】本発明に係る不織布積層体を製造する工程図で
ある。
【図3】実施例1及び比較例1に於ける繊維ウェブB層
のシート構成模式図である。
【符号の説明】
1 不織布積層体 2 繊維ウェブA層 3 繊維ウェブB層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−257054(JP,A) 特開 平10−130991(JP,A) 特開 平11−43856(JP,A) 特開 平11−140766(JP,A) 特開2001−288668(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 D04H 1/00 - 18/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A層とB層とからなる不織布積層体であ
    って、A層はメタロセン触媒を用いて重合した融点が5
    0℃〜120℃、MFR値が10g/10分〜200g
    /10分であるポリエチレン樹脂のみからなる繊維ウェ
    ブとなし、B層は前記A層を構成する繊維ウェブとの融
    点差が20℃以上あるポリスチレン樹脂、ポリエステル
    樹脂、ポリオレフィン樹脂、ジエン系重合体、ビニル系
    重合体の単独或いは複数種類を適宜組み合わせてなる繊
    維ウェブとなしたことを特徴とする不織布積層体。
  2. 【請求項2】 A層を構成するメタロセン触媒で重合し
    たポリエチレン樹脂のみからなる繊維ウェブは、繊維デ
    ニールが0.1DTEX〜10DTEXである長繊維不
    織布となしたことを特徴とする請求項1記載の不織布積
    層体。
  3. 【請求項3】 B層を構成する繊維ウェブはポリエチレ
    ンテレフタレート樹脂とポリプロピレン樹脂の少なくと
    もどちらかを含む樹脂からなる長繊維不織布となしたこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の不織布積層体。
  4. 【請求項4】 A層を構成する繊維ウェブはメルトブロ
    ー法により形成されたことを特徴とする請求項2記載の
    不織布積層体。
  5. 【請求項5】 B層を構成する繊維ウェブはトウ開繊法
    及び又はバーストファイバー法により形成されたことを
    特徴とする請求項3記載の不織布積層体。
  6. 【請求項6】 B層を構成する繊維ウェブはスパンボン
    ド法により形成されたことを特徴とする請求項3記載の
    不織布積層体。
  7. 【請求項7】 A層とB層を一定の温度条件下で押圧接
    着させたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又
    は6記載の不織布積層体。
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