JP2002036472A - 通気性包装用積層材料および包装体 - Google Patents

通気性包装用積層材料および包装体

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JP2002036472A
JP2002036472A JP2000225656A JP2000225656A JP2002036472A JP 2002036472 A JP2002036472 A JP 2002036472A JP 2000225656 A JP2000225656 A JP 2000225656A JP 2000225656 A JP2000225656 A JP 2000225656A JP 2002036472 A JP2002036472 A JP 2002036472A
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JP2000225656A
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Akihiko Kurahashi
明彦 倉橋
Hiroyuki Nakagami
博行 中上
Hiroyuki Mitsuzuka
裕行 三塚
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱酸素剤、吸湿剤などの機能性を有する物
品を包装するに際し、シール性、特にホットタック性に
すぐれ、生産性よく連続的に包装可能な通気性包装用積
層材料および該包装材料を用いた包装体の提供。 【解決手段】 紙層とポリエチレン系樹脂スパンボンド
不織布層が熱接着された通気性包装用積層材料。好まし
くは、ポリエチレン系樹脂スパンボンド不織布層側に1
50℃以上の耐熱性を有する通気性耐熱繊維素材層を有
する通気性包装用積層材料。また、これらの通気性包装
用積層材料を用いた包装体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通気性包装用積層
材料および該材料を用いた包装体に関し、特に、脱酸素
剤、乾燥剤などの機能性を有する物品を包装するための
包装材料および該包装材料を用いた包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、加工食品の腐敗、変質、劣化を防
止するために脱酸素剤が多く用いられている。この脱酸
素剤は、通気性の小袋に粉末状、粒状の脱酸素剤(酸素
吸収剤)を収納したものが用いられている。また、吸湿
により食感など商品価値が低下してしまう煎餅などの菓
子類、海苔などは同様にシリカゲルなどの乾燥剤を袋に
詰めたものを収納したものが用いられている。
【0003】すなわち、これらの包装体は、通気性の包
装材料により空気、湿気、酸素を吸収する機能性を有す
るものである。また、被包装剤から発生する有効成分が
包装材料を透過して作用する芳香剤、防虫剤なども同様
に通気性包装材料が用いられている。また、最近では、
活性炭、木炭などの粉末を含む臭気などの吸着剤は、大
面積のシート状に包装されて、病院のベッドなどに用い
られる場合が多くなっている。さらに、電子・電気機
器、医療機器、精密機械などの貿易の拡大により、これ
らの湿気、酸化などを防止し、品質安定のためにも、大
型包装の乾燥剤、脱酸素剤が用いられてきている。
【0004】これらの通気性包装用材料としては、粉末
状などの被包装剤が漏洩しないこと、包装のヒートシー
ル強度が十分であること、充填包装適性、すなわちシー
ル強度が高く、安定したシール強度で高速で連続包装で
きることが求められている。特に、脱酸素剤などの小型
包装から活性炭、木炭などの大型包装まで適用できると
ともに、通気性の制御が可能な包装材料が求められてい
る。
【0005】これらの包装に用いられる通気性包装材料
として、たとえば、特許第293667号公報には、
紙層と鞘芯型複合繊維から成る不織布層からなり、不織
布は鞘成分の融点が160℃以下で、芯成分の融点が鞘
成分より30℃以上高い複合繊維からなる複合シートが
開示されている。この複合シートは、不織布の鞘成分で
紙と熱融着され、層間接着協力が400g/15mm巾
以上とされている。
【0006】しかし、この複合シートは、鞘芯複合繊維
不織布を用いるものであり、不織布の製造が鞘芯の樹脂
の溶融粘度の差、相溶性などから安定して製造すること
が難しい問題点がある。また、シール性、特にホットタ
ック性が十分でなく、包装速度を早くすることが困難と
なる場合がある。また、積層化、ヒートシールは、複合
繊維の鞘成分樹脂である低融点樹脂が支配するものであ
り、積層時の温度条件などに限界があるとともに、ヒー
トシール時のシール性にも限界がある。
【0007】また、特開平10−235817号公報
には、内層にポリエチレン樹脂製割繊維不織布(ワリ
フ)、中間層に吸水紙、外層に板紙を用いた板状酸素吸
収剤用包装材料が開示されている。しかしながら、この
包装材料は、通気性にするためには予め、ワリフに直径
0.5mm程度の微細孔を多数あける工程が必要である
など製造工程が複雑となる。また、ワリフ層と紙層との
接着性は低く、実施例で示されているように、実質的に
はポリエチレン樹脂を用いたサンドイッチラミネーショ
ンが必要であり、この点からも通気性の制御が困難であ
る問題が考えられる。
【0008】通気性包装材料としては、別にパルプと
熱融着性繊維(高密度ポリエチレン/ポリプロピレンな
ど)からなる混抄紙も知られている。しかしながら、こ
の場合には材料の裏表で融点差がなく、自動包装時のヒ
ートシールバー(ダイロール)の汚染の問題があると共
に、表面への印刷性が低下するなどの問題点が考えられ
る。また、紙と微多孔シーラントフィルムのラミネー
ト材料は、シール強度の点では特に問題はないが、紙の
持つ通気性を確保しながらのラミネートが困難である問
題点がある。
【0009】一方、紙と不織布を用いた多層材料自体は
公知であるが、この場合は紙の持つ吸水性を利用するも
のであり、包装体としての利用にあっては紙層は包装体
の内側とされる。また、防水性、密封性の確保が必要な
ために、外層に樹脂フィルムを積層したり、紙と不織布
との積層をポリエチレン系樹脂の押出膜を用いて積層す
るものであり、本発明の通気性包装用積層材料とは、そ
の目的、構成を異にするものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、任意の通気
性の選択が容易であり、製造が容易で、接着剤による通
気性や臭気の問題がなく、強度にすぐれ、脱酸素剤、吸
湿剤などの機能性を有する物品を包装するに際し、被包
装剤が漏洩しにくく、シール性(シール強度、特にホッ
トタック性)にすぐれ、生産性よく、高速連続包装が可
能な通気性包装用積層材料および該包装材料を用いた包
装体を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、紙の有す
る通気性、印刷性を生かしながら、包装体(袋)とする
ためのヒートシール性、ホットタック性について鋭意検
討した。その結果、表面層に紙を用いるとともに、シー
ル層として特定の不織布を用いる場合に、熱接着により
容易に積層化が可能であるとともに、包装体とするため
のヒートシールにおいてシール強度、ホットタック性に
すぐれ生産性よく高速連続包装ができ、さらに不織布側
に耐熱性繊維素材層を設けることにより、よりヒートシ
ール性が向上し、大型、重量ものの包装も可能になるこ
とを見いだした。本発明はこの知見に基づいて完成する
に到ったものである。
【0012】すなわち、本発明は、 (1) 紙層とポリエチレン系樹脂スパンボンド不織布
層が熱接着された通気性包装用積層材料。 (2) ポリエチレン系樹脂が、密度880〜950k
g/m3 であるエチレン−α−オレフィン共重合体であ
る(1)に記載の通気性包装用積層材料。 (3) ポリエチレン系樹脂スパンボンド不織布層側に
150℃以上の耐熱性を有する通気性耐熱繊維素材層を
有する(1)または(2)に記載の通気性包装用積層材
料。 (4) 通気性耐熱繊維素材層が融点が150〜300
℃の樹脂スパンボンド不織布である(3)に記載の通気
性包装用積層材料。 (5) (1)〜(6)のいずれかに記載の通気性包装
用積層材料を用いた包装体。 (6) (1)〜(6)のいずれかに記載の通気性包装
用積層材料を用いた脱酸素剤、乾燥剤、吸湿剤、脱臭
剤、発熱剤、防虫剤または芳香剤の包装体を提供するも
のである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。本発明の通気性包装用材料は、紙層とポリエチレン
系樹脂スパンボンド不織布層が熱接着された二層からな
る通気性包装用積層材料である。さらに、ポリエチレン
系樹脂スパンボンド不織布層側に150℃以上の耐熱性
を有する通気性耐熱繊維素材層を有する三層からなる通
気性包装用積層材料である。これらの積層材料は、各積
層間が熱接着、好ましくは部分熱接着により積層されて
いる。
【0014】本発明の紙層に用いられる紙としては、特
に制限はなく、パルプ、楮、みつまた、天然セルロー
ス、再生セルロース、レーヨン、アセテートなどの繊維
を抄紙、あるいは複数を混抄紙して得られた洋紙、和紙
である。紙は、被包装物の種類、粉末度、通気度、包装
体の形状・サイズなどを考慮して適宜選択することがで
きる。ここで、紙の目付としては、通常10〜100g
/m2 、好ましくは12〜70g/m2 であり、前記と
ともに強度、価格などを考慮して選択される。
【0015】次に、紙層と積層されるポリエチレン系樹
脂スパンボンド不織布としては特に制限はなく、エチレ
ンの単独重合体、エチレンとα−オレフィン、不飽和カ
ルボン酸あるいはその誘導体、環状オレフィンなどの共
重合性モノマーとの共重合体、高圧法分岐低密度ポリエ
チレンなどを挙げることができる。中でも、エチレンと
プロピレン、ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1、
ヘキセン−1、オクテン−1等の炭素数3〜10のα−
オレフィンとの共重合体(LLDPE)を好ましく例示
できる。これらのポリエチレン系樹脂は、チタンなどを
用いたチーグラー系触媒を用いて重合された(共)重合
体、メタロセン系触媒を用いて重合された分子量分布の
比較的狭い(共)重合体などが用いられる。
【0016】特に、密度が、好ましくは880〜960
kg/m3 、より好ましくは900〜950kg/
3 、融点が80〜140℃、好ましくは90〜130
℃の範囲、メルトフローレート(MFR)が、5〜60
g/10分、好ましくは10〜50g/10分の範囲の
前記のエチレン−α−オレフィン共重合体が紡糸性、融
点、強度などの点から好ましく用いられる。
【0017】ここで、ポリエチレン系樹脂スパンボンド
不織布は、繊維径が通常5〜60μm、好ましくは10
〜40μmであり、その目付は、10〜200g/
2 、好ましくは15〜150g/m2 、より好ましく
は20〜100g/m2 である。
【0018】このポリエチレン系樹脂スパンボンド不織
布は、たとえば、ポリエチレン系樹脂を押出機から溶融
押出し、紡糸用口金から紡糸し、紡糸された繊維をエア
サッカーなどの気流牽引装置で引き取り、必要により開
繊し、気流とともに繊維をネットコンベアなどのウエブ
補集装置で補集し、必要に応じて加熱空気、加熱ロール
などの加熱手段で部分溶着することによる公知の手法に
よって得ることができる。なお、このポリエチレン系樹
脂スパンボンド不織布製造に際して、紙との積層をイン
ラインで積層することもできる。
【0019】本発明の通気性包装用積層材料は、基本的
には紙層とポリエチレン系樹脂スパンボンド不織布層の
二層からなるものである。しかしながら、包装体とする
場合のヒートシール性、シール強度、特にホットタック
性をよりよくして、比較的大きな包装体を得るために
は、更に、ポリエチレン系樹脂スパンボンド不織布層側
に150℃以上の耐熱性を有する通気性耐熱繊維素材層
を有する三層からなる積層材料とすることが好ましい。
【0020】ここで150℃以上の耐熱性を有する通気
性耐熱繊維素材層としては、熱可塑性樹脂製の繊維が一
般的であり、プロピレンの単独重合体、プロピレンと5
質量%以下のエチレン、ブテン−1などのモノマーとの
ランダム共重合体などのポリプロピレン,ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリト
リメチレンテレフタレートなどのホモポリエステル、お
よびこれらを主成分単位とする他の成分を共重合したコ
ポリエステル、さらにはこららの混合ポリエステルなど
のポリエステル繊維、ナイロン6(ポリカプロラクタミ
ド)、ナイロン6,6(ポリヘキサメチレンアジポアミ
ド)、ナイロン6,10(ポリヘキサメチレンセバカミ
ド)、ナイロン11(ポリウンデカンアミド)、ナイロ
ン7(ポリ−ω−アミノヘプタン酸)、ナイロン9(ポ
リ−ω−アミノノナン酸)、ナイロン12(ポリラウリ
ンアミド)などのポリアミド繊維などを挙げることがで
きる。
【0021】また、熱可塑性樹脂繊維以外の他の繊維素
材としては、木材パルプ、楮、みつまた、レーヨン繊維
などの溶融しない繊維素材などが挙げられる。これら通
気性耐熱繊維素材層は耐熱繊維素材からなるものであ
り、織布、不織布、編布、抄紙など特に制限はないが、
前記熱可塑性樹脂からなるスパンボンド不織布が強度、
伸び、柔軟性、安価などから好ましく用いられる。
【0022】スパンボンド不織布の繊維径としては、特
に制限はなく、通常5〜60μm、好ましくは10〜4
0μmの範囲であり、目付は、通常10〜100g/m
2 、好ましくは15〜80g/m2 である。10g/m
2 未満では、ヒートシール性の向上効果が十分でなく、
また、100g/m2 を超えると、同様にヒートシール
性の低下が起こり好ましくない。すなわち、包装体を形
成する場合のヒートシール時に、ポリエチレン系樹脂ス
パンボンド不織布が溶融して、耐熱性繊維素材層に浸入
してヒートシールするものであり、シール時の温度、圧
力でシール可能な耐熱性繊維素材層が選択される。
【0023】耐熱性繊維素材層とポリエチレン系樹脂ス
パンボンド不織布層との積層は、事前に積層することも
できる。この事前積層は、熱フラットロール法、好まし
くは熱エンボスロール法を採用して行われる。中でも、
耐熱性繊維素材層として融点が150〜300℃のスパ
ンボンド不織布を用いる場合には、ポリエチレン系樹脂
スパンボンド不織布とポリプロピレン、ポリアミド、ポ
リエステルなどのスパンボンド不織布との積層は、スパ
ンボンド不織布製造のインラインで積層することもでき
るし、紙層との積層時に一体的に積層することもでき
る。
【0024】この耐熱性繊維素材層を設けることの意義
は、紙層とポリエチレン系スパンボンド不織布層を熱フ
ラットロール、もしくは熱エンボスロール法で積層する
場合に、熱接着のための温度(ロール温度)をポリエチ
レン系樹脂スパンボンド不織布の融点に支配されないで
条件設定ができることにある。したがって熱接着の条件
範囲が広くなり積層化が著しく向上することになる。ま
た、包装体化のヒートシール時には、ポリエチレン系樹
脂不織布が溶融して、耐熱繊維素材層間を貫通して、あ
たかも耐熱繊維素材により強化されたシール面が形成さ
れ、これによりすぐれたシール性が発揮されるようにな
ることにある。
【0025】本発明で用いられる、各不織布を構成する
熱可塑性樹脂の融点は、JIS K7121に準拠し
て、DSC(パーキンエルマー社製DSC7型)、昇温
速度20℃/分で測定した場合のピーク温度とすること
ができる。なお、融点が複数のピークとして現れる場合
は、最高ピークを示す温度を採用するものである。ま
た、ポリエチレン系樹脂のメルトフローレート(MF
R)は、JIS K7210に準拠して、測定温度:1
90℃、測定荷重:21.18Nの条件で測定すること
ができる。
【0026】本発明の通気性包装用積層材料は、まず、
前記のように、紙層とポリエチレン系樹脂スパンボンド
不織布が積層される。また、次いで、必要により、耐熱
性繊維素材層が別々に、あるいは同時に熱接着により積
層される。熱接着による積層方法としては、特に制限は
なく、各種積層方法が採用できる。本発明の積層材料
は、熱接着により積層されるので、接着剤を用いない、
接着剤による臭気がない、通気性の低下がない、簡便で
ある、加工コストが安価であるなどの特徴を有する熱エ
ンボスロール法が好ましく用いられる。
【0027】ここで、熱エンボスロール法は、エンボス
ロールとフラットロールによる公知の積層装置を用いて
積層することができる。ここで、エンボスロールとして
は、各種形状のエンボスパターンを採用でき、各接着部
が連続した格子状、独立した格子状、任意分布などがあ
る。さらに、スパンボンド不織布として、エチレン−α
−オレフィン共重合体不織布を用いる場合には、エンボ
スロールでなくフラットロール同士での熱接着も可能で
ある。この場合にはフラットロール同士を用いた熱接着
積層であっても積層材料の通気性が確保される。
【0028】ここで、熱エンボスロール法の積層条件と
しては、紙層の種類、ポリエチレン系樹脂スパンボンド
不織布、耐熱性繊維素材層の種類、融点、多層不織布の
融点差、どちらの層をエンボス面とするかによっても異
なり、それぞれの要素を勘案して適宜選定される。通
常、前記ポリエチレン系樹脂スパンボンド不織布面をエ
ンボスロール側とし、紙層面をフラットロール側として
熱積層される。
【0029】一例を示せば、通常エンボスロール温度が
90〜200℃、好ましくは110〜180℃、フラッ
トロール温度が90〜200℃、好ましくは110〜1
80℃の温度範囲、通常ロール圧力(線圧)100〜5
00N/cm、好ましくは200〜400N/cmが採
用できる。これらのエンボスパターン、エンボス面積
率、温度、圧力などは不織布の融点、繊維径、厚み、目
付、通気性、積層速度などによって適宜選定できる。
【0030】本発明の通気性包装用積層材料は、機能性
物品が機能するに必要な、通気性(透湿性)が必要であ
る。この通気性は、機能性物品の種類、包装体のサイズ
など用途により異なり特に限定されるものではない。一
般的には、透湿度が50g/m2 ・24時間以上であっ
て、内容物の漏洩の恐れがないような範囲で適宜各層の
材料が選択される。
【0031】本発明の通気性包装用積層材料は、脱酸素
剤、吸湿剤などの各種機能性物品の包装に利用できる。
これらの機能性物品の包装体は、機能性物品が機能すれ
ばよく、袋状包装体の場合には、少なくとも袋の一部、
好ましくは袋の片面が本発明の通気性包装用材料で形成
される。包装体化のためのヒートシール方法は、加熱シ
ールバーによる方法に加えて、製袋や縫製分野で使われ
ているロールによる連続シール方法など、熱可塑性樹脂
を加熱、加圧接合することが可能であるシール方法であ
れば、その形式に特に制限はない。また、加熱手段とし
ては、熱伝導(熱ジグ、発熱体)、誘電加熱、超音波加
熱などによることができる。
【0032】また、このヒートシールの条件である、温
度・圧力・時間・速度などは、ポリエチレン系樹脂スパ
ンボンド不織布、耐熱性繊維素材層の種類、耐熱性(融
点)や分子量、不織布や紙の厚みあるいは目付などとと
もに適宜条件設定することができる。
【0033】本発明の通気性包装用積層材料は、脱酸素
剤、乾燥剤、吸湿剤、脱臭剤、発熱剤、防虫剤または芳
香剤などの機能性物品の包装に好適に利用できる。特
に、すぐれたシール性により、木炭、活性炭などの脱臭
剤を比較的広い面積であるシート状包装体などへ適用が
可能となる。この場合には、通常複数の包装体が連続し
たシート状とされる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例により、詳細
に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定される
ものではない。
【0035】実施例1 軽包装用通気性包装用積層材料(二層)の製造 熱ラミネート装置〔三正精機(株)製熱ラミ機、オイル
温調、ロール径:300mm、エンボスロール/フラッ
トロール:エンボス圧着率=21%、格子柄(ピッチ:
1.5mm)〕を用いた。不織布として、出光ユニテッ
ク(株)製ポリエチレンスパンボンド不織布〔「ストラ
テック」LN5020(原料:密度:940kg/
3 、MFR:25g/10分、融点:124℃のエチ
レン−ブテン−1共重合体、繊維径:25μm、目付:
30g/m2 〕および紙として、大倉製紙(株)製、レ
ーヨン紙〔目付:20g/m2 〕を用い、ストラテック
をエンボス側として、温度:エンボスロール/115
℃、フラットロール/130℃、、エンボス圧力(線
圧):300N/cm、ラミ速度:7m/分の積層条件
で二層からなる通気性包装用積層材料を得た。
【0036】得られた積層材料を不織布面同士を下記条
件でヒートシールした。 ・シール加工機:(株)小松製作所製高速充填包装機 ・シール方法 :ダイロール方式 ・加工条件 :温度205℃、圧力設定7.18N、
ショット数60ショット/分、シール部がナシ地のダイ
ロールを使用した。
【0037】ついで、ボトムのシール部を試験速度:2
00mm/分、T−剥離試験を行った。ヒートシール強
度は、1.2kg/15mm巾であった。また、ダイロ
ールに汚れは見られなかった。
【0038】比較例1 通気性材料として、パルプと熱融着繊維(HDPE/P
P)との混抄紙からなる三島製紙(株)製、ヒートシー
ル紙〔目付:30g/m2 〕を用い、実施例1に準じて
ヒートシール後、ヒートシール強度を測定した。ヒート
シール強度は0.8kg/15mm巾であり、またダイ
ロールには汚れが見られた。
【0039】実施例2 重包装用通気性包装用積層材料(三層)の製造 熱ラミネート装置〔三正精機(株)製熱ラミ機、オイル
温調、ロール径:300mm、フラットロール/フラッ
トロール〕を用いた。不織布として、エチレン−ブテン
−1共重合体とポリエチレンテレフタレートからなる二
層スパンボンド不織布〔目付:45g/m2 (前者:3
0g/m2 、前者:15g/m2 )〕および紙として、
大倉製紙(株)製、レーヨン紙〔目付:30g/m2
を用い、LLDPE不織布側を紙側とし、フラットロー
ル/150℃、、圧力(線圧):300N/cm、ラミ
速度:7m/分の積層条件で積層し、三層からなる通気
性包装用積層材料を得た。
【0040】得られた三層積層材料の不織布面と、市販
の多層フィルム〔延伸ナイロン(ONy);15μm/
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE);50μm〕
のLLDPE面とを、熱傾斜試験機によりヒートシール
条件〔ヒートシール温度180℃、シールバー15mm
×15mm、シール圧力20N、シール時間1秒〕でヒ
ートシールした。ヒートシール部を試験速度200m/
分でT−剥離試験を行った。ヒートシール強度は、3.
2kg/15mm巾であった。
【0041】また、ホットタック性の評価として、積層
材料の不織布面同士を、ヒートシール温度:190℃、
シールバー:15mm×300mm、シール圧力:20
N、シール時間:5秒でヒートシールを行い、シール
後、シールバーを直ちに除去後にシール面を剥離し、剥
離部分の長さを測定した。剥離長さは25mmと僅かで
ありホットタック性にすぐれていることが明らかであっ
た。
【0042】比較例2 不織布としてPET(芯)/ポリエチレン(鞘)の芯鞘
複合不織布〔カネボウ(株)製、「エルベス」、目付:
40g/m2 〕および紙として、大倉製紙(株)製、レ
ーヨン紙〔目付:30g/m2 〕を用い、複合不織布側
をエンボス側として、温度:エンボスロール/115
℃、フラットロール/150℃、エンボス圧力(線
圧):300N/cm、ラミ速度:7m/分の積層条件
で二層からなる通気性包装用積層材料を得た。実施例2
に準じて、評価した結果、ヒートシール強度は、2.7
kg/15mm巾と出たものの、ホットタック性の評価
では200mmも剥離した。
【0043】実施例3 包装体の製造 実施例1で得られた通気性包装用積層材料を用いて、1
00mm×60mmの乾燥剤(シリカゲル)を、ヒート
シール温度160℃、60ショット/分で連続包装を行
い、シール部へのシリカゲルの巻き込みのない、シール
強度1.1kg/15mm巾の良好な包装体を得た。
【0044】また、実施例2で得られた通気性包装用積
層材料と実施例2で用いた市販の多層フィルムを用い
て、シール温度200℃、20ショット/分で、200
mm×300mmの連続製袋を行い、シール部エッジ切
れ、シール不良のない、シール強度3.1kg/15m
m巾の良好な包装体が得られることを確認できた。
【0045】
【発明の効果】本発明の通気性積層包装材料は、通気
性、微粉体バリア性を有するとともに、シール性(シー
ル強度、ホットタック性)にすぐれ、脱酸素剤、吸湿剤
などの各種機能性物品の包装に適する。また、積層に接
着剤を用いないため、製造工程が容易で、通気性の低
下、臭いなどがなく、幅広い機能性物品の包装に適用で
きる。さらに、ポリエチレン系樹脂不織布の内側に耐熱
性繊維素材層を設けることにより、積層化の温度条件を
高くできる。また、包装体にする場合のヒートシール
性、特にホットタック性にすぐれ、高速連続包装が可能
となるとともに、重包装体への適用が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04H 3/00 D04H 3/00 D Fターム(参考) 3E067 AA05 AB97 BA12A BB01A BB06A BB15A BB24A BC04A CA03 FA01 FC01 GB12 GB13 4F100 AK01C AK04B AK62B BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B BA10C BA13 DG01C DG10A DG15B DG15C GB15 JA04C JA13B JD02 JD02C JJ03C YY00B YY00C 4L047 AA14 AB10 BA09 BB01 CA05 CA07 CB05 CB08 CB10 CC14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙層とポリエチレン系樹脂スパンボンド
    不織布層が熱接着された通気性包装用積層材料。
  2. 【請求項2】 ポリエチレン系樹脂が、密度880〜9
    50kg/m3 であるエチレン−α−オレフィン共重合
    体である請求項1に記載の通気性包装用積層材料。
  3. 【請求項3】 ポリエチレン系樹脂スパンボンド不織布
    層側に150℃以上の耐熱性を有する通気性耐熱繊維素
    材層を有する請求項1または2に記載の通気性包装用積
    層材料。
  4. 【請求項4】 通気性耐熱繊維素材層が融点が150〜
    300℃の樹脂スパンボンド不織布からなる請求項3に
    記載の通気性包装用積層材料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の通気性
    包装用積層材料を用いた包装体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の通気性
    包装用積層材料を用いた脱酸素剤、乾燥剤、吸湿剤、脱
    臭剤、発熱剤、防虫剤または芳香剤の包装体。
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WO2002068193A1 (fr) * 2001-02-23 2002-09-06 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Stratifié pour emballage et emballage

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