JPH10280022A - 溶銑の脱硫剤 - Google Patents

溶銑の脱硫剤

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JPH10280022A
JPH10280022A JP9958297A JP9958297A JPH10280022A JP H10280022 A JPH10280022 A JP H10280022A JP 9958297 A JP9958297 A JP 9958297A JP 9958297 A JP9958297 A JP 9958297A JP H10280022 A JPH10280022 A JP H10280022A
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JP
Japan
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desulfurization
metal
desulfurizing agent
cao
molten iron
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP9958297A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Kaneko
敏行 金子
Masamitsu Wakao
昌光 若生
Koichi Endo
公一 遠藤
Masanori Kumakura
政宣 熊倉
Makoto Moriguchi
誠 森口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、溶銑を安価で効率良く脱硫するた
めの脱硫剤を提供する。 【解決手段】 (1)金属Mg:3〜10%,金属Al:5〜10%,
CaO:40〜70%,CaF2:5〜30% からなる溶銑の脱硫剤。
(2)Al源として、Alドロス(Al精錬時に発生する
産業廃棄物)を使用することを特徴とするの脱硫剤。 【効果】 脱硫操業コストを大幅低減でき、低硫鋼等の
高級鋼を容易に製造できるので、極めて大きなメリット
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶銑の脱硫剤に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高級鋼製造に対する要請が増大す
るにつれて、低硫鋼を安く製造する方法が強く望まれて
いる。溶銑の脱硫法としては、CaO、CaC2 、ソー
ダ灰等が古くから用いられている。中でも、ソーダ灰
は、脱硫能が極めて高く、低硫鋼を安定的に製造する方
法として広く利用されきた。しかし、ソーダ灰を用いる
と、耐火物の溶損が激しいことや、生成スラグをセメン
ト原料や道盤材への有効利用が出来なくなるという欠点
を有していた。
【0003】一方、金属Mgが優れた脱硫能を有するこ
とが、古くから知られており、例えば特開平7-179919号
公報に見られるような、金属Mg15〜20%とCaO
を混合した脱硫剤を用いる方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7-179919号公報に示される方法で脱硫すれば、その大き
な精錬効果は得られるが、一方で、この方法のように、
Mgを多量に配合したフラックスを用いると、Mgのコ
ストが高い為に、Mg処理に伴う経済的な負担が大きく
なってしまう問題があった。本発明は、Mgが持つ高い
脱硫能を活かしつつ、低コストで脱硫できる脱硫剤を提
供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであり、その手段1は金属Mg
を3〜10重量%、CaOを40〜70重量%、CaF
2 を5〜30重量%、金属Alを5〜10重量%含有す
る溶銑の脱硫剤である。更に、手段2は前記金属Al源
としてAlドロスを用いることを特徴とする手段1記載
の溶銑の脱硫剤である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明者らは、Mgの含有量を少
なくしても高い脱硫能を持つフラックスについて種々検
討を重ねた。先ず、脱硫反応を促進するために、脱硫を
阻害する酸素分を溶銑から除去する目的から、溶銑を脱
酸しつつ脱硫することを考えた。すなわち、脱硫剤の中
に金属Alを混合して、脱硫剤吹き込み中に溶銑を脱酸
する方法である。
【0007】溶銑をAlにより脱酸し、溶銑中の酸素濃
度を下げると、Mgが酸素に消費されてロスすることが
抑制され、Mgの有効分が増大する。さらには、CaO
による脱硫反応も、下記(1)式に示した反応式からも
分かるように、反応生成物側の酸素が除去されるため
に、脱硫反応は右側に進行し脱硫は促進される。 CaO + → CaS + ・・・・(1) なお、コストを考慮すると、Al源としてはコストが安
いAlドロス(Al精錬時に生成する産業廃棄物:Al
含有量10〜55% )を活用するのが有利である。
【0008】次に、Mgと同時に添加するCaOによる
脱硫を促進するため、CaO系フラックスの脱硫能向上
とCaOの滓化の両方の効果を有するCaF2 を脱硫剤
に配合することを考えた。すなわち、低コストで有効な
脱硫効果を得るフラックスとして、Mg脱硫とCaO脱
硫を同時に最大限活かした、少量Mg−CaO−Al−
CaF2 系脱硫剤に着眼した。
【0009】そこで、本発明者らは、上記フラックスの
最適配合組成を明らかにするため、種々の実験を行っ
た。いずれの実験も、Al源としてAlドロスを使用
し、そのAl含有量は32%である。また、溶銑の初期
〔S〕濃度は0.028〜0.032%に設定した。
【0010】先ず、少量で脱硫効果を得るMgの適正量
を明らかにするために、Alドロスを25%,CaOを
40〜60%,CaF2 を10〜15%として、Mgの
配合比率を変化させて均一混合したフラツクスを溶銑に
吹き込む実験を行った。その結果を図1に示す。
【0011】図から明らかなように、Mgが3%より少
なければ、Mg自身による脱硫効果が不十分で、脱硫率
は低い値にとどまっている。また、Mg10%以上で
は、脱硫率は飽和しており、Mg10%を超える量の配
合は、コストが高くなるだけで意味がない。したがっ
て、フラックス中のMgの適正配合比率は3〜10%で
ある。
【0012】次に、脱硫促進を目的とした脱酸剤として
のAl(上記の如くAlドロスに32%含有されてい
る)の配合比率と脱硫率の関係を調べた。この際、フラ
ックスの配合組成としては、Mgは7%,CaOは40
〜60%,CaF2 は10〜30%に揃えた。その結果
を、図2に示す。
【0013】処理方法は、図1と同様、インジェクショ
ン処理によった。図から分かるように、Alの配合比率
が5%より低い場合は、脱酸効果が不十分なために、低
脱硫率となっている。また、Alの配合比率が10%以
上では、脱硫率は飽和しており、Alの10%以上の配
合は、コスト高を招くのみで意味がない。したがって、
フラックス中のAlの適正配合比率は、5〜10%であ
る。
【0014】また、Mg脱硫と同時に期待しているCa
Oによる脱硫効果を高めるための、適正なCaF2 (上
記したようにCaOとの混合により脱硫能を高めると同
時にCaOの滓化を促進する効果を有する)の配合量を
明らかにするため、CaF2の配合比率を変えて、図1
と図2と同一実験手法で脱硫実験を行った。この際、フ
ラックスの配合は、Mgは7%,CaOは40〜60
%,Alドロスは20〜30%に揃えた。実験結果を、
図3に示す。
【0015】図から分かる通り、CaF2 の配合比率が
5%より低くなると、上記CaF2の脱硫促進効果が十
分に得られず、低脱硫率にとどまっている。また、Ca
2の配合比率が30%を超えると、CaOの配合比率
そのものが減ることによる脱硫率の低下が生じる。した
がって、CaF2 の適正配合比率は5〜30%である。
【0016】更に、CaOの配合比率は、上記CaF2
の配合比率に規制されて、40〜70%が適正な配合比
率である。
【0017】
【実施例】
1.溶銑成分 表1および表2に記す。 2.反応容器および溶銑量 溶銑鍋 350t 3.脱硫剤添加方法 浸漬ランスによるインジェクション 4.フラックスのキャリヤーガス 窒素ガス 5.操業条件の詳細および結果 表1にまとめて記す。
【0018】
【表1】
【0019】表1は、本発明の実施例および比較例を示
したものであり、実施例では、いずれも81〜89%と
高い脱硫率が得られている。一方。比較例1ではMg不
足、比較例2ではAl不足、比較例3ではCaO過剰、
比較例4ではCaF2 不足、比較例5ではCaO不足の
配合となり、本発明の適正範囲を外れているため、脱硫
率が63〜72%と低い値にとどまっている。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、低コストで効率的な溶
銑脱硫処理が出来るため、脱硫処理コストの大幅低減と
同時に、容易に低硫鋼等の高級鋼を製造できるので、本
発明がこの種の産業分野にもたらす効果は極めて大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】Mg配合比率と脱硫率の関係を示す図。
【図2】Al配合比率と脱硫率の関係を示す図。
【図3】CaF2 の配合比率と脱硫率の関係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊倉 政宣 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内 (72)発明者 森口 誠 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶銑の脱硫を行う脱硫剤において、前記
    金属Mgを3〜10重量%、CaOを40〜70重量
    %、CaF2 を5〜30重量%、金属Alを5〜10重
    量%を含有することを特徴とする溶銑の脱硫剤。
  2. 【請求項2】 前記金属Al源として、Alドロスを用
    いることを特徴とする請求項1記載の溶銑の脱硫剤。
JP9958297A 1997-04-03 1997-04-03 溶銑の脱硫剤 Withdrawn JPH10280022A (ja)

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JP9958297A JPH10280022A (ja) 1997-04-03 1997-04-03 溶銑の脱硫剤

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JPH10280022A true JPH10280022A (ja) 1998-10-20

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JP9958297A Withdrawn JPH10280022A (ja) 1997-04-03 1997-04-03 溶銑の脱硫剤

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101006398B1 (ko) 2008-07-30 2011-01-10 주식회사 포인 복합정련제 및 그 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101006398B1 (ko) 2008-07-30 2011-01-10 주식회사 포인 복합정련제 및 그 제조방법

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Effective date: 20040706