JPH10279425A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JPH10279425A
JPH10279425A JP9820297A JP9820297A JPH10279425A JP H10279425 A JPH10279425 A JP H10279425A JP 9820297 A JP9820297 A JP 9820297A JP 9820297 A JP9820297 A JP 9820297A JP H10279425 A JPH10279425 A JP H10279425A
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JP
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hyaluronic acid
skin
lotion
gum
test
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JP9820297A
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English (en)
Inventor
Wataru Tokue
渡 徳江
Seiji Nishiyama
聖二 西山
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Shiseido Co Ltd
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経時安定性に優れた保湿効果を有し、とくに
使用性に優れた皮膚外用剤を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 アセチル化ヒアルロン酸と、ガム質とを
配合することを特徴とする皮膚外用剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は皮膚外用剤、特にそ
の使用性の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、皮膚角質層が10〜15%の水
分を含んだ状態が健康な皮膚と言われる。水分を含み過
ぎるとフヤケ状態となったり、少な過ぎるとカサカサし
た状態となったりする。これを解決するため、化粧水、
クリーム及び乳液等の皮膚外用剤に比較的外気湿度に関
係なく優れた保湿能を有するヒアルロン酸が保湿剤とし
て使われている。また、これら皮膚外用剤中にはヒアル
ロン酸以外にも保湿剤として、例えば乳酸ナトリウム、
グリセリン、1,3-ブチレングリコール、プロピレング
リコール等が皮膚に対する親和性、使用感の点から比較
的多量に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、比較的
優れた保湿能を有するヒアルロン酸を配合した皮膚外用
剤においても、低湿度下で長時間使用すると外用剤中の
水分が外気へ揮散してしまい、保湿効果がなくなるばか
りでなく、場合によっては皮膚中から皮膚外用剤へと逆
に水分が取り込まれ、皮膚を乾燥せしめてしまう場合も
あり、保湿効果の経時安定性という点で十分なものでは
なかった。
【0004】また、前記保湿剤のなかでも、とくにヒア
ルロン酸は、少量の配合でも皮膚に対して強いベタツキ
感を生じるという問題点があった。そして、ヒアルロン
酸以外の前記保湿剤も、特にリッチ感を訴求する皮膚外
用剤においては極めて多量に配合されることが多いた
め、さらにベタツキ感を増していた。本発明は上記従来
技術の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、
経時安定性に優れた保湿効果を有し、とくに使用性に優
れた皮膚外用剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解決するために鋭意研究した結果、通常のヒアルロン酸
を配合して得た皮膚外用剤よりも、アセチル化ヒアルロ
ン酸と、ガム質を配合した皮膚外用剤のほうが保湿効果
の経時安定性および使用性に優れていることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0006】本発明にかかる皮膚外用剤は、従来使用さ
れているヒアルロン酸の優れた保湿効果を長時間維持し
ながら、皮膚との親和性がさらに高く、ベタツキが少な
いものである。すなわち、皮膚上にガム質の膜を形成す
ることにより、皮膚を滑らかとなし、適度の「潤い」を
与え、ベタツキを抑えることができる。その結果、保湿
効果の経時安定性に優れるだけでなく、ベタツキ感が少
なく、肌なじみのよいきわめて使用性に優れた皮膚外用
剤を完成することができた。
【0007】すなわち、本発明にかかる皮膚外用剤は、
ヒアルロン酸構成単位当たりのアセチル基の置換数が2
〜4であるアセチル化ヒアルロン酸0.0001〜10
重量%と、ガム質0.001〜5重量%とを含有し、か
つアセチル化ヒアルロン酸とガム質の配合重量比が10
0/1〜1/500であることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。本発明に使用されるアセチル化ヒアルロ
ン酸の分子量はヒアルロン酸換算で1万〜100万程度
が好適である。また、本発明に使用されるアセチル化ヒ
アルロン酸は、ヒアルロン酸構成単位当たりのアセチル
基の置換数が2〜4のものが好適である。アセチル基の
置換数が2より少ないと使用感が悪くなることがあり、
アセチル基の置換数が4より多いものは製法上困難であ
る。本発明にかかるアセチル化ヒアルロン酸の製法は次
の通りである。
【0009】粉末状のヒアルロン酸を酢酸に分散し、触
媒として無水トリフルオロ酢酸を加て反応させる方法
や、酢酸に分散しp-トルエンスルホン酸を加えさらに
無水酢酸を加えて反応させる方法、無水酢酸溶媒に懸濁
させ濃硫酸を加えて反応させる方法等が知られている
(特開平6−9707、特開平8−53501)。
【0010】本発明におけるアセチル化ヒアルロン酸の
配合量は、皮膚外用剤全量中0.0001〜10重量
%、好ましくは0.001〜5重量%である。0.00
01重量%未満では本発明の効果が発揮されないことが
あり、10重量%を越えると使用性面でベタツキを生じ
ることがあるため好ましくない。
【0011】本発明で使用されるガム質は、特に限定さ
れるものではなく、例えばキサントモナス属菌(Xantho
monos campestris)を用いて炭水化物を発酵させて、そ
の菌体外に蓄積した多糖類を精製した天然のガム質であ
るキサンタンガム(例えば、香栄興業社製ケルトロール
等)、1年生の豆科植物グァー(Cyamopsis tetragonol
obus)の種子の胚乳部分より得られる多糖類であるグァ
ーガム、アラビアガム等が挙げられる。
【0012】本発明で使用されるガム質の配合量は、
0.001〜5重量%が好適である。ガム質の配合量が
少なすぎると外用剤のベタツキを十分に押さえにくい場
合があり、必要以上に多すぎると肌なじみが悪くなった
り、また、コストの面で不利益を生じるので好ましくな
い。
【0013】本発明で使用されるアセチル化ヒアルロン
酸とガム質の配合重量比は100/1〜1/500であ
ることが好適である。この比をはずれると、本発明の優
れた使用性、保湿効果が得られない場合がある。すなわ
ち、ガム質の配合の割合に対してアセチル化ヒアルロン
酸の配合の割合が多いと、ベタツキを生じることがあ
る。また、アセチル化ヒアルロン酸の配合の割合に対し
てガム質の配合の割合が多いと、肌なじみの良さを損な
うことがある。
【0014】本発明の皮膚外用剤とは、通常の整肌、栄
養化粧水の他、アストリンゼントローション、シェーブ
ローション、ボディローション、液状パック料等の水系
化粧料等の化粧用ローションおよび栄養クリーム、アイ
クリーム、ボディクリーム、ハンドクリーム、マッサー
ジクリーム、コールドクリーム等のクリーム類、栄養乳
液、ボディ乳液、ネック乳液、ハンド乳液等の乳液類、
パック類などが主なものである。
【0015】本発明の皮膚外用剤には、一般に化粧品や
医薬部外品等に用いられる、界面活性剤、油分、保湿
剤、紫外線吸収剤、アルコール類、キレート剤、防腐
剤、増粘剤、色素、香料等の成分を配合することができ
る。
【0016】
【実施例】以下に本発明を実施例、比較例および試験例
によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれにより限
定されるものではない。なお、以下に示す配合量はすべ
て重量%である。また、アセチル化度は、アセチル化ヒ
アルロン酸のヒアルロン酸構成単位当たりのアセチル基
の置換数を示す。まず、本発明者等は、ヒアルロン酸を
配合した保湿効果を有する皮膚外用剤を検討する過程
で、下記のような試験を行った。
【0017】本発明と従来技術との比較 〔実施例1および比較例〕次に示す組成の化粧水を調製
し、実施例1および比較例とした。
【0018】
【表1】 ──────────────────────────────────── 組成(化粧水) 実施例1 比較例 ──────────────────────────────────── A.エタノール 5.0 5.0 POEオレイルアルコールエーテル 2.0 2.0 2-エチルヘキシル-P-ジメチル アミノベンゾエート 0.05 0.05 防腐剤 適 量 適 量 香料 0.05 0.05 B.1,3 ブチレングリコール 9.5 9.5 ピロリドンカルボン酸ナトリウム 0.5 0.5 アセチル化ヒアルロン酸 *1 0.5 ヒアルロン酸 *2 0.5 ニコチン酸アミド 0.3 0.3 グリセリン 5.0 5.0 ヒドロキシプロピル βシクロデキストリン 1.0 1.0 クエン酸 0.05 0.05 クエン酸ナトリウム 0.1 0.1 キサンタンガム*3 0.1 0.1 精製水 残 余 残 余 ──────────────────────────────────── *1:アセチル化度3.5、分子量約30万 *2:分子量約100万 (資生堂社製) *3:ケルトロール(香栄興業社製)
【0019】−製造方法− Aのアルコール相をBの水相に添加し、可溶化して化粧
水をえた。つぎに、経時のコンダクタンス(アイ・ビー
・エス社製:SKICON 200)を調べ、表1の化粧水の保湿
効果の評価を行った。化粧水の保湿効果の評価方法はつ
ぎの通りである。
【0020】<保湿効果の試験方法>20名の女性を各
2群に分けパネルとし、第1群には実施例1の化粧水
を、第2群には比較例の化粧水を塗布した。経時におけ
るコンダクタンスを測定し保湿効果を評価した。結果を
表2に示す。
【0021】
【表2】 ──────────────────────────────────── 直 後 1時間後 3時間後 6時間後 ──────────────────────────────────── 実施例1 270μS 255μS 240μS 220μS 比較例 280 240 225 200 ────────────────────────────────────
【0022】表2の結果から、本発明に用いられるアセ
チル化ヒアルロン酸とガム質を配合した化粧水(実施例
1)は、通常のヒアルロン酸とガム質を配合した従来の
化粧水(比較例)と同様に優れた保湿効果を有している
ことがわかる。
【0023】<使用感テストの試験方法>上記パネルの
保湿効果測定時に、肌なじみ、ベタツキに関しての使用
感を評価した。結果を表3に示す。
【0024】
【表3】 ──────────────────────────────────── 使用感テスト 肌なじみ ベタツキ ──────────────────────────────────── 実施例1 ○ 9名 ○ 8名 △ 1 △ 2 × 0 × 0 比較例 ○ 3 ○ 2 △ 4 △ 6 × 3 × 2 ──────────────────────────────────── 〔使用感の評価基準〕 ○:肌なじみが良い △:どちらともいえない ×:肌なじみが悪い ○:べたつかない △:どちらともいえない ×:べたつく
【0025】表3の結果から、アセチル化ヒアルロン酸
とガム質を配合した化粧水(実施例1)では、アセチル
化ヒアルロン酸の皮膚への親和性(肌なじみ)を損なう
ことなく、アセチル化ヒアルロン酸のベタツキがガム質
により著しく改善されていることがわかる(実施例
1)。これに対し、ヒアルロン酸とガム質を配合した従
来の化粧水(比較例)の場合、肌なじみ、ベタツキの面
で本発明に劣ることがわかる。さらに、実施例1および
比較例の化粧水の作用効果を、使用テストにより確認し
た。
【0026】<使用テストの試験方法>使用テストは、
20名の女性を各2群に分けパネルとした。第1群には
実施例1の化粧水を、第2群には比較例の化粧水を、そ
れぞれ毎日朝と夜の2回、洗顔後適量を顔面に2週間に
わたって塗布させ、肌の潤い、肌のハリ、翌朝の肌の潤
いの3項目につきその有効性を判定した。結果を表4に
示す。
【0027】
【表4】 ──────────────────────────────────── 化粧水の使用テスト 有 効 や や 無 効 有効率 有 効 (%) ──────────────────────────────────── 実施例1 肌のうるおい 9名 1名 0名 100 肌のハリ 9 1 0 100 翌朝の肌のうるおい 6 3 1 90 比較例 肌のうるおい 8名 2名 0名 100 肌のハリ 9 1 0 100 翌朝の肌のうるおい 7 2 1 90 ────────────────────────────────────
【0028】表4の結果から明らかなように、アセチル
化ヒアルロン酸とガム質を配合した化粧水(実施例1)
は、従来のヒアルロン酸とガム質を配合した化粧水(比
較例)と同様に、肌のうるおい、肌のハリ、翌朝の肌の
うるおいに優れた効果を有していた。
【0029】アセチル化ヒアルロン酸とガム質の配合 〔試験例1〜4〕表5に示す組成の化粧水を調製し、試
験例1〜4とした。なお、製造方法は実施例1に準ず
る。
【0030】
【表5】 ──────────────────────────────────── 組成(化粧水) 試験例 番号 1 2 3 4 ──────────────────────────────────── A.エタノール 5.0 5.0 5.0 5.0 POEオレイルアルコールエーテル 2.0 2.0 2.0 2.0 2-エチルヘキシル-P-シ゛メチルアミノヘ゛ンソ゛エート 0.05 0.05 0.05 0.05 防腐剤 適量 適量 適量 適量 香料 0.05 0.05 0.05 0.05 B.1,3 ブチレングリコール 9.5 9.5 9.5 9.5 ヒ゜ロリト゛ンカルホ゛ン酸ナトリウム 0.5 0.5 0.5 0.5 アセチル化ヒアルロン酸 *1 0.5 - - 0.6 ニコチン酸アミド 0.3 0.3 0.3 0.3 グリセリン 5.0 5.0 5.0 5.0 ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルβシクロテ゛キストリン 1.0 1.0 1.0 1.0 クエン酸 0.05 0.05 0.05 0.05 クエン酸ナトリウム 0.1 0.1 0.1 0.1 キサンタンガム *3 0.1 0.6 - 精製水 残余 残余 残余 残余 ────────────────────────────────────
【0031】<保湿効果の経時安定性試験>つぎに40
名の女性を各4群に分けパネルとし、第1群〜第4群に
は、それぞれ試験例1〜試験例4の化粧水を塗布した。
経時におけるコンダクタンスを測定し保湿効果を評価し
た。結果を表6に示す。
【0032】
【表6】 ──────────────────────────────────── 試験例番号 直 後 1時間後 3時間後 6時間後 ──────────────────────────────────── 1 275μS 255μS 240μS 220μS 2 260 80 30 20 3 250 150 50 35 4 280 135 60 30 ────────────────────────────────────
【0033】表6の結果から、ガム質(キサンタンガ
ム)のみが配合されている化粧水(試験例3)ないしア
セチル化ヒアルロン酸のみが配合されている化粧水(試
験例4)は、両者が配合されていない化粧水(試験例
2)に比較し、保湿効果は改善されているものの、経時
的に効果が大幅に低下することはさけられない。これに
対して、アセチル化ヒアルロン酸とガム質を配合した化
粧水(試験例1)は、保湿効果の経時安定性が飛躍的に
高まることがわかる。
【0034】<使用感の試験>上記パネルの保湿効果測
定時に、肌なじみ、ベタツキに関してに使用感をつぎの
評価基準により評価した。結果を表7に示す。
【0035】
【表7】 ──────────────────────────────────── 試験例番号 肌なじみ ベタツキのなさ ──────────────────────────────────── 1 ○ 9名 ○ 8名 △ 1 △ 2 × 0 × 0 2 ○ 4 ○ 9 △ 4 △ 1 × 2 × 0 3 ○ 5 ○ 9 △ 2 △ 1 × 3 × 0 4 ○ 8 ○ 2 △ 1 △ 2 × 1 × 6 ─────────────────────────────────── 〔使用感の評価基準〕 ○:肌なじみが良い △:どちらともいえない ×:肌なじみが悪い ○:べたつかない △:どちらともいえない ×:べたつく
【0036】表7の結果から、アセチル化ヒアルロン酸
もガム質も配合していない化粧水(試験例2)と比較し
て、アセチル化ヒアルロン酸のみを配合した化粧水(試
験例4)はかなりベタツキをもっていることがわかる。
一方、ガム質のみを配合した化粧水(試験例3)は試験
例2と比較して、肌なじみは同程度でそれ程良くはない
が、ベタツキはほとんどないことがわかる。これらに対
して、アセチル化ヒアルロン酸とガム質を併用した化粧
水(試験例1)は、アセチル化ヒアルロン酸の肌なじみ
の良さを落とすことなく、ベタツキをほぼ完全になくす
ことができることがわかる。
【0037】アセチル化ヒアルロン酸のアセチル化度 〔試験例5〜8〕表8に示す化粧水を調製し、試験例5
〜8とした。なお、製造方法は実施例1および比較例に
準ずる。
【0038】<保湿効果の試験方法>つぎに、40名の
女性を各4群に分けパネルとし、第1群〜第4群に、そ
れぞれ試験例6〜試験例9の化粧水を塗布し、3時間後
にコンダクタンスを測定し保湿効果を評価した。保湿効
果の評価基準はつぎのとおりである。 〔保湿効果の評価基準〕 ○:3時間後のコンダクタンスが150μS以上 △:3時間後のコンダクタンスが50μS〜150μS
未満 ×:3時間後のコンダクタンスが50μS未満
【0039】<使用感の試験方法>上記パネルの保湿効
果測定時に、肌なじみ、ベタツキに関しての使用感をつ
ぎの評価基準により評価した。 〔肌なじみに対する評価基準〕 ○:良いと答えた人が8名以上 △:良いと答えた人が4〜7名 ×:良いと答えた人が3名以下 〔ベタツキのなさに対する評価基準〕 ○:べたつかないと答えた人が8名以上 △:べたつかないと答えた人が4〜7名 ×:べたつかないと答えた人が3名以下 結果を化粧水の組成と合わせて表8に示す。
【0040】
【表8】 ──────────────────────────────────── 組成(化粧水) 試 験 例 番 号 5 6 7 8 ──────────────────────────────────── A.エタノール 5.0 5.0 5.0 5.0 POEオレイルアルコールエーテル 2.0 2.0 2.0 2.0 2-エチルヘキシル-P-シ゛メチルアミノヘ゛ンソ゛エート 0.05 0.05 0.05 0.05 防腐剤 適量 適量 適量 適量 香料 0.05 0.05 0.05 0.05 B.1,3 ブチレングリコール 9.5 9.5 9.5 9.5 ヒ゜ロリト゛ンカルホ゛ン酸ナトリウム 0.5 0.5 0.5 0.5
【0041】 アセチル化ヒアルロン酸 アセチル化度 1 0.5 アセチル化度 1.5 0.5 アセチル化度 2 0.5 アセチル化度 4 0.5 ニコチン酸アミド 0.3 0.3 0.3 0.3 グリセリン 5.0 5.0 5.0 5.0 ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルβシクロテ゛キストリン 1.0 1.0 1.0 1.0 クエン酸 0.05 0.05 0.05 0.05 クエン酸ナトリウム 0.1 0.1 0.1 0.1 キサンタンガム*3 0.1 0.1 0.1 0.1 精製水 残余 残余 残余 残余 ──────────────────────────────────── 肌なじみ × △ ○ ○ ベタツキのなさ × × ○ ○ ────────────────────────────────────
【0042】表8の結果より、アセチル化度が2以上の
アセチル化ヒアルロン酸が配合された化粧水(試験例
7、8)は、肌なじみがよく、ベタツキもないことがわ
かる。これに対して、アセチル化度が2より低いアセチ
ル化ヒアルロン酸が配合された化粧水(試験例5、6)
は、前者と比較して肌なじみが劣り、ベタツキがあるこ
とがわかる。
【0043】アセチル化ヒアルロン酸の配合量 〔試験例9〜14〕表9に示す組成の化粧水を調製し、
試験例9〜14とした。なお、製造方法は実施例1およ
び比較例に準ずる。また、上記試験例9〜14の化粧水
の保湿効果、使用感の試験を行い、結果を表9の組成に
合わせて示した。試験方法および評価基準は試験例5〜
8に準ずる。
【0044】
【表9】 ──────────────────────────────────── 組成(化粧水) 試 験 例 番 号 9 10 11 12 13 14 ──────────────────────────────────── A.エタノール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 POEオレイルアルコールエーテル 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2-エチルヘキシル-P-シ゛メチルアミノヘ゛ンソ゛エート 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 防腐剤 適量 適量 適量 適量 適量 適量 香料 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 B.1,3 ブチレングリコール 9.5 9.5 9.5 9.5 9.5 9.5 ヒ゜ロリト゛ンカルホ゛ン酸ナトリウム 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 アセチル化ヒアルロン酸 *1 0.00005 0.0001 0.01 5 10 15 ニコチン酸アミド 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 グリセリン 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルβシクロテ゛キストリン 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 クエン酸 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 クエン酸ナトリウム 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 キサンタンガム*3 0.02 0.02 0.02 0.5 0.5 0.5 精製水 残余 残余 残余 残余 残余 残余 ──────────────────────────────────── 保湿効果の経時安定性 × ○ ○ ○ ○ ○ 肌 な じ み △ ○ ○ ○ ○ ○ ベタツキのなさ ○ ○ ○ ○ ○ × ────────────────────────────────────
【0045】表9の結果より、アセチル化ヒアルロン酸
の配合量が0.0001〜10重量%である化粧水(試
験例10〜13)は、保湿効果に優れ、とくに肌なじみ
がよく、ベタツキがないことがわかる。これに対して、
アセチル化ヒアルロン酸の配合量が0.0001重量%
より少ない化粧水(試験例9)は、保湿効果が劣り、肌
なじみが悪いことがわかる。また、アセチル化ヒアルロ
ン酸の配合量が10重量%を超えた化粧水(試験例1
4)は、保湿効果、肌なじみの点では問題ないが、ベタ
ツキが著しく強くなることがわかる。
【0046】ガム質の配合量 〔試験例15〜20〕表10に示すガム質の配合量を変
化させた化粧水を実施例1に準じて調製し、試験例15
〜20とした。また、上記試験例の化粧水の保湿効果、
使用感の試験を行い、結果を表10の組成に合わせて示
した。試験方法および評価基準は試験例5〜8に準ず
る。
【0047】
【表10】 ──────────────────────────────────── 組成(化粧水) 試 験 例 番 号 15 16 17 18 19 20 ──────────────────────────────────── A.エタノール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 POEオレイルアルコールエーテル 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2-エチルヘキシル-P-シ゛メチルアミノヘ゛ンソ゛エート 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 防腐剤 適量 適量 適量 適量 適量 適量 香料 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 B.1,3 ブチレングリコール 9.5 9.5 9.5 9.5 9.5 9.5 ヒ゜ロリト゛ンカルホ゛ン酸ナトリウム 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 アセチル化ヒアルロン酸*1 0.01 0.01 0.01 0.5 0.5 0.5 ニコチン酸アミド 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 グリセリン 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルβシクロテ゛キストリン 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 クエン酸 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 クエン酸ナトリウム 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 キサンタンガム *3 0.0005 0.001 0.1 1.0 5.0 10 精製水 残余 残余 残余 残余 残余 残余 ──────────────────────────────────── 保湿効果の経時安定性 × ○ ○ ○ ○ ○ 肌 な じ み ○ ○ ○ ○ ○ × ベタツキのなさ × ○ ○ ○ ○ ○ ────────────────────────────────────
【0048】表10の結果より、ガム質の配合量が0.
001〜5重量%である化粧水(試験例16〜19)は
保湿効果に優れ、ヘタツキがなく、肌なじみが良いこと
がわかる。これに対して、ガム質の配合量が0.001
重量%より少ない化粧水(試験例15)は保湿効果が顕
著に劣り、5重量%より多く配合された化粧水(試験例
20)は肌なじみが悪くなることがわかる。
【0049】アセチル化ヒアルロン酸とガム質の配合重
量比 〔試験例21〜25〕表11に示す化粧水を調製し、試
験例21〜25とした。なお、製造方法は実施例1およ
び比較例に準ずる。また、上記試験例21〜25の化粧
水の使用感の試験を行い、結果を表11の組成に合わせ
て示した。試験方法および評価基準は試験例5〜8に準
ずる。
【0050】
【表11】 ──────────────────────────────────── 組成(化粧水) 試 験 例 番 号 21 22 23 24 25 ──────────────────────────────────── A.エタノール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 POEオレイルアルコールエーテル 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2-エチルヘキシル-P-シ゛メチルアミノヘ゛ンソ゛エート 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 防腐剤 適量 適量 適量 適量 適量 香料 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 B.1,3 ブチレングリコール 9.5 9.5 9.5 9.5 9.5 ヒ゜ロリト゛ンカルホ゛ン酸ナトリウム 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 アセチル化ヒアルロン酸 *1 5.0 1.0 0.1 0.002 0.001 ニコチン酸アミド 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 グリセリン 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルβシクロテ゛キストリン 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 クエン酸 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 クエン酸ナトリウム 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 キサンタンガム *3 0.01 0.01 1.0 1.0 1.0 精製水 残余 残余 残余 残余 残余 ──────────────────────────────────── 配合重量比(AcHA/Gum) 500/1 100/1 1/10 1/500 1/1000 ──────────────────────────────────── 肌 な じ み ○ ○ ○ ○ × ベタツキのなさ × ○ ○ ○ ○ ────────────────────────────────────
【0051】表11の結果より、アセチル化ヒアルロン
酸とガム質の配合重量比が100/1〜1/500であ
る化粧水(試験例22〜24)は、肌なじみ、ベタツキ
のなさから考えて好適であることがわかる。これに対し
て、この配合重量比をはずれた化粧水(試験例21、2
5)は、優れた使用感が得られないことがわかる。
【0052】次に、本発明の皮膚外用剤をより具体的に
するため、さらに実施例を示す。実施例1と同様な評価
を行ったところ、各実施例の皮膚外用剤は実施例1と同
様優れた保湿効果の経時安定性および使用性を示した。
なお、配合量は重量%を示す。
【0053】 〔実施例2〕 クリーム A.セタノール 0.5% ワセリン 2.0 スクワラン 7.0 自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 2.5 POE(20)ソルビタンモノステアリン酸エステル 1.5 パントテニルエチルエーテル 0.5 ホホバ油 5.0 B.プロピレングリコール 5.0 グリセリン 5.0 ビーガム(モンモリロナイト) 5.0 アセチル化ヒアルロン酸(アセチル化度3) 1.0 キサンタンガム*3 0.3 水 残 余 −製法− A(油相)とB(水相)をそれぞれ70℃に加熱し、完
全溶解する。AをBに加えて、乳化機で乳化する。乳化
物を熱交換機を用いて冷却してクリームを得た。
【0054】 〔実施例3〕 乳液 A.スクワラン 5.0% オレイルオレート 3.0 ワセリン 2.0 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 0.8 POE(20)オレイルエーテル 1.2 月見草油 0.5 香料 0.3 防腐剤 適 量 B.1,3 ブチレングリコール 4.5 メリッサ抽出液 1.5 アセチル化ヒアルロン酸(アセチル化度2.5) 0.001 エタノール 3.0 カルボキシビニルポルリマー 0.2 水酸化カリウム 0.1 グァーガム*4 0.01 ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05 精製水 残 余 *4:Aqualon社製 実施例2に準じて乳液を得た。
【0055】 〔実施例4〕 パック (1)ポリビニルアルコール 10.0% (2)ポリエチレングリコール(分子量400) 0.4 (3)グリセリン 3.0 (4)エタノール(95%) 8.0 (5)アセチル化ヒアルロン酸(アセチル化度3.8) 0.1 (6)キサンタンガム*3 2.0 (7)防腐剤 0.1 (8)香料 0.1 (9)精製水 残余 −製法− 室温で(4)(7)(8) を混合溶解し、(1)
(2)(3)および(5)(6)(9)を80℃で混合
溶解した中に撹拌添加した後、室温まで放冷してパック
を得た。
【0056】
【発明の効果】本発明の皮膚外用剤は、保湿効果の経時
安定性が高く、とくに肌なじみが良く、ベタツキもな
く、使用性に優れている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アセチル基の置換数が、ヒアルロン酸構
    成単位当たり、2〜4であるアセチル化ヒアルロン酸
    0.0001〜10重量%と、ガム質0.001〜5重
    量%とを含有し、かつアセチル化ヒアルロン酸とガム質
    の配合重量比が100/1〜1/500であるすること
    を特徴とする皮膚外用剤。
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