JPH10277284A - パターン縫製用型板 - Google Patents

パターン縫製用型板

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Publication number
JPH10277284A
JPH10277284A JP10405097A JP10405097A JPH10277284A JP H10277284 A JPH10277284 A JP H10277284A JP 10405097 A JP10405097 A JP 10405097A JP 10405097 A JP10405097 A JP 10405097A JP H10277284 A JPH10277284 A JP H10277284A
Authority
JP
Japan
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pattern
base plate
divided
plate
sewing
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10405097A
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English (en)
Inventor
Haruo Kitaoka
春男 北岡
Tadashi Inarida
征 稲荷田
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Sanyo Shokai Ltd
Sanyo Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Shokai Ltd
Sanyo Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Shokai Ltd, Sanyo Co Ltd filed Critical Sanyo Shokai Ltd
Priority to JP10405097A priority Critical patent/JPH10277284A/ja
Publication of JPH10277284A publication Critical patent/JPH10277284A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イセ込みを形成するのに適したパターン縫製
用型板を得る。 【解決手段】 上生地と下生地とを挟持すると共に所定
パターンに沿うスリットを備えた第1および第2の地板
が、それぞれ前記パターンの予め定められた位置に置い
てそれぞれ分断され、その一方の第1の地板とこれに対
向する第2の地板の組と、他方の第1の地板とこれに対
向する第2の地板の組とが、スライド手段によって、パ
ターンに沿う方向に予め定められた距離だけ相対移動可
能に保持されているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種洋服のミシン
縫製の際に用いるパターン型板に関するものであり、特
にサイズ違いで近似する形状のパーツを縫製する際に使
用する型板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、所謂アパレル業界において
は、多くの企業が自社デザインの洋服を縫製工場におい
て生産している。このような縫製向上においては、各デ
ザイン毎に同型のものを多数生産するため、製品の均質
化を図るための工夫が求められている。
【0003】現在、簡便な方法として、型板を使用する
パターン縫製が普及している。これは、洋服を構成する
各布パーツ毎に、型板を用いてデザインに応じたライン
で表生地と裏生地や芯布等と縫い合わせて成形し、最終
的に全パーツを縫合して製品に仕立てるものである。
【0004】パターン縫製用の型板とは、例えば、主
に、生地を間に挟み込む上板と下板とからなるものであ
り、両板には所望のパターンラインに沿ったスリットが
形成されており、上下板が対向した状態では、両スリッ
トは同じ位置(上下一体)となる。従って、上下板の間
に縫い合わせる布を挟持させた状態で、上下一体のスリ
ットに沿ってミシン掛けをすれば、所望のパターンライ
ンに一致する縫い目ラインが得られる。
【0005】このようなパターン縫製用型板を用いれ
ば、作業者が初心者であっても熟練者であっても、常に
均一なパターン縫製ができ、多量生産の場合も効率的に
一定品質の製品が供給できる。
【0006】パターン縫製では、通常、各パーツは、下
生地と上生地がそれぞれ仕上がり時に外側となる面同士
を当接させた、所謂中表で重ね合わせた状態で袋状に縫
い合わせ、これを縫い目に沿ってひっくり返して成るも
のである。このひっくり返した時点でからだの曲面に沿
うような立体的な縫い上がりとなるような縫製、所謂立
体パターン縫製が近年では主流となっている。
【0007】図2に、従来から用いられているパターン
縫製用型板の一例として、ジャケットの襟部分を縫製す
るための型板を示す。これは、互いに開閉可能に連結さ
れた下板111と上板121とから構成されている。下
板111と上板121には、所望の襟のパターンライン
に一致するスリット(112,122)が上下板閉状態
で一体化するように形成されている。
【0008】また、縫い上りでイセ込みが形成されるよ
うに、上生地と下生地の間に挟み込まれ、上生地にゆる
みを持たせるために所定の厚みを持つ中板131を備え
たものである。ここでは、特に襟先に相当するパターン
のコーナー部にイセ込みを形成するためコーナー部のス
リットに沿った外形を持つものを下板111の両端にそ
れぞれ回動可能に取り付けている。
【0009】また、上板121のスリット122の両端
部分は、中板131の厚み部分に対応する領域を抜き取
るように開口部123を設けてある。この開口部123
によって、下板111に中板131を介して上板121
を重ねても、中板131の厚みで上板121が浮き上る
ことはない。また、上下板面上には、スリット(11
2,122)の外周に沿って、生地の縫い代部分を押え
込むように押え部材(114,124)が取り付けられ
ており、さらに、生地を固定する針部材115も取り付
けられている。
【0010】このようなパターン縫製用型板を用いて、
襟部分を縫製する手順は、以下の通りである。まず、下
板111上に下生地を中表になるように載置する。この
時、周辺の縫い代部分を中心部に設けられた針部材11
5に刺して生地がずれないように固定する。次に、両中
板131を回動して下生地の上に載せる。さらに上生地
を中表になるように載置した後、上板121を重ねる。
【0011】このように、上下板(111,121)の
間に中表で中板131を介して重ね合わされた上下生地
を挟持した状態で、スリット(112,122)内をミ
シン掛けすれば、所定パターンを持つ縫い上がりとな
る。これを縫い目に沿ってひっくり返せば、両襟先にイ
セ込みが形成された襟パーツが得られる。
【0012】上記の如き型板を用いれば、作業者が初心
者であっても熟練者であっても、常に均一なパターン縫
製ができ、多量生産の場合も効率的に一定品質の製品が
供給できる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記の如きパターン縫
製用型板は、デザイン毎に、且、各パーツ毎にそれぞれ
のパターンラインに沿ったスリットを持つものを作製し
ている。また、同じデザインにおいても、各サイズ毎
に、さらに各パート別に型板を製作しなければならな
い。したがって、このような既製服の工場生産では、一
つのデザインについてまず多数のパターン縫製用型板を
製作しなければ縫製作業が始められない。そこで、現在
は、できるだけ一つのデザインにつき必要なパターン縫
製用型板の個数を簡略化し、全生産工程の効率化を図る
ことが望まれている。
【0014】本発明は、上記問題点に鑑み、ミシンによ
るパターン縫製用に適した型板を得ることを主目的とす
る。また、本発明は、一つのデザインにつき一つの型板
でサイズ違いに対応できるパターン縫製用型板を提供す
ることを別の目的とする。一方、本発明では、必要なパ
ターン縫製用型板の個数を簡略化し得るパターン縫製用
型板を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明に係るパターン縫製用型板で
は、第1の地板と第2の地板とを重ね合わせた状態でそ
れぞれ対応する位置に設けられた所定パターンに沿うス
リットを介して、前記第1と第2の地板の間に挟持され
た上生地と下生地とを縫製することにより所定のパター
ンの縫製を行なうためのパターン縫製用型板において、
前記第1と第2の地板は、それぞれ前記パターン中の予
め定められた位置においてそれぞれ分断され、分断され
た一方の第1の地板とこれに対向する第2の地板の組み
と、他方の第1の地板とこれに対向する第2の地板の組
みとを、それぞれ一体に前記分断されたパターン部分に
沿う方向に予め定められた距離だけ相対移動可能に保持
するスライド手段を備えたものである。
【0016】また、請求項2に記載の発明に係るパター
ン縫製用型板では、請求項1に記載のパターン縫製用型
板において、前記スライド手段により分断された部分同
士の相対間隔が空いた状態で、前記第1の地板と第2の
地板とに形成された前記スリットが分断される位置に、
前記分断された部分のスリットを補助的に形成するスリ
ット補助部材がさらに設けられているものである。
【0017】また、請求項3に記載の発明に係るパター
ン縫製用型板では、請求項1に記載のパターン縫製用型
板において、前記スライド手段は、前記第1の地板の前
記分断部分の裏面側に設けられ、分断された第1の地板
のそれぞれの部分を、前記移動方向に相対移動可能な状
態で保持する背面部材を備えており、前記第2の地板の
分断された各部分は、前記第1の地板の分断された各々
の部分に保持されるものであり、前記第1の地板の相対
移動に従って移動するものである。
【0018】また、請求項4に記載の発明に係るパター
ン縫製用型板では、請求項3に記載のパターン縫製用型
板において、前記背面部材は、前記第1の地板が相対移
動して分断されたスリット部分のパターン形状に沿う背
面スリットを備えたものである。
【0019】さらに、請求項5に記載の発明に係るパタ
ーン縫製用型板では、請求項1に記載のパターン縫製用
型板において、前記第2の地板が相対移動して分断され
た端面同士とそれぞれ接触する両側面を有し、その側面
間の横幅間隔が予め定められた距離で構成された表面側
補助部材をさらに備え、前記スライド手段により、前記
表面補助部材の両側面部が前記分断された第2の地板の
それぞれの端面同士と互いに接触する位置まで相対移動
させるとと共に、その状態で固定することにより、前記
分断された第1と第2の地板の相対間隔を調製するもの
である。
【0020】また、請求項6に記載の発明に係るパター
ン縫製用型板では、請求項5に記載のパターン縫製用型
板においては、前記表面補助部材は、互いに幅の異なる
第1の補助部材と第2の補助部材とからなるものであ
り、これらの補助部材を選択的に使用することにより、
前記分断された第1と第2の地板の2組みの相対間隔を
選択的に調製するものである。
【0021】また、請求項7に記載の発明に係るパター
ン縫製用型板では、請求項5に記載のパターン縫製用型
板において、前記表面補助部材は、前記分断された第2
の地板の端面同士の間に装着された状態で、前記第1の
地板で形成される前記パターンのスリットの分断部分の
一方の縁部分を構成する端部を備えたものである。
【0022】またさらに、請求項8に記載の発明に係る
パターン縫製用型板では、請求項1に記載のパターン縫
製用型板において、前記パターンの予め定められた位置
に対応して設けられたイセ込み調製手段を更に備えてお
り、このイセ込み調製手段は、第1の地板と第2の地板
の間に挟持され上生地と下生地の間に挟み込まれると共
に、前記パターンに沿った外形と予め定めた厚みとを有
する中板部材と、前記第1の地板及びまたは第2の地板
は、前記スリットの外側部分で前記中板部材が配設され
る位置に対向する位置に、上生地と下生地を挟み込んで
固定する押え部材が設けられているものである。
【0023】本願に係る発明は上記のように構成された
ものであるが、夫々が以下の作用を主に奏するものであ
る。即ち、同一デザインにおいて、サイズ別の型の違い
は、主にパターンラインの部分的な長さの差である。た
とえば、襟パーツでは、小さいサイズと大きいサイズの
違いは、首周りや肩幅に応じた中央領域の長さであり、
両端の襟先部分のラインのカーブや長さは共通である。
また、その他、袖やフロント、身頃等、サイズ毎に部分
的な長さが違うだけというパーツがある。
【0024】本発明は、上下生地を挟持する第1および
第2の地板が、スリットの予め定められた位置でそれぞ
れ分断されており、分断された一方の第1、第2の地板
の組みと、他方の第1、第2の地板の組みとが、スライ
ド手段によってパターンに双方向に相対移動されるパタ
ーン縫製用型板である。
【0025】本発明によれば、上記のように部分的にラ
インを伸長させるだけでそれより大きいサイズのパター
ンラインが得られるようなパーツ用の型板に応用される
ものであり、スリットの前記伸長部分に相当する位置を
第1および第2の地板の分断位置とすれば、サイズ差分
の距離だけ2部材をスライド手段で離せ(相対移動)
ば、スリットはその分、部分的に伸長され大きいサイズ
のパターンラインに相当するものとなる。
【0026】従って、本発明のパターン縫製用型板によ
れば、同一デザインにおける一パーツに対して、一つの
型板で異なるサイズの縫製に兼用することができる。こ
れにより、従来に比べて、一つのデザインにつき必要な
パターン縫製用型板の全個数が従来より減少するため、
型板製作に係る時間が短縮化し、全生産工程の効率化が
図れる。
【0027】なお、本発明のパターン縫製用型板では、
スライド手段によって2組みの地板が離された時、第1
および第2の地板にそれぞれ形成されているスリットも
分断位置で離れて不連続となる。そこで、請求項2に記
載したように、スリットの分断された空間においてスリ
ットを補助的に形成する補助部材を設けておけば、2部
材が互いに離れた際にも連続的なスリットが得られるた
め、ミシン掛けにおいて、縫い目ラインが容易に脱線す
ることはない。
【0028】また、本発明のスライド手段は、分断され
た一方の組みの地板と他方の組みの地板とが相対移動で
き、且つ、生地挟持状態において縫製の妨げにならない
構成であれば良い。一般的に、パターン縫製用型板は、
第1の地板と第2の地板とは互いに上下方向に開閉可能
に連結されている構成が多い。このように、第1の地板
が移動すればこれに従って第2の地板も同様に移動する
ような場合、分断されたものにおいても同じである。従
って、分断された第1の地板のそれぞれの部分を相対移
動させるスライド手段を設ければ良い。
【0029】例えば、請求項3に記載したように、第1
の地板の分断部分の裏面側に、分断された第1の地板の
各々の部分を相対移動可能な状態で保持するようなスラ
イド手段とすれば、これによって第1の地板の分断され
た各々の部分のみを相対移動させるだけで、これら第1
の地板の各部分に保持される第2の地板の分断された各
々の部分も同様に相対移動する。このような構成は、第
1の地板と第2の地板の両方の分断位置にそれぞれスラ
イド手段を設けるより簡便である。
【0030】また、請求項4に記載したように、第1の
地板の分断部分裏面側に設けられるスライド手段の背面
部材に、第1の地板の相対移動によって分断されたスリ
ット部分のパターンに沿う背面スリットを備えておけ
ば、スライド手段がスリットの補助部材と兼用されるの
で、別個の補助部材を設けるより構成が簡便となる。
【0031】一般的に、既製服では、サイズ別といって
も決まった段階がある。例えば、女性服では、7号,9
号,11号、あるいはS,M,L等である。本発明によ
るパターン縫製用型板では、前述のように分断された地
板の2組みを相対移動させることによってパターン、即
ちスリットを伸長することができるものであるので、基
本と成る型板は、必要なサイズのうち最も小さいものの
パターンに沿ったスリットを形成したものとすることが
好ましい。
【0032】異なる大きなサイズの縫製を行なう際に
は、分断された地板の2組みの相対間隔を広げて、異な
るサイズ間の差分となるように位置決めすることで対応
できるためである。例えば、前記背面部材等、スライド
手段にサイズ別毎に目盛りを付けておき、所望のサイズ
に相当する目盛りに合わせて地板の2組みを各々移動さ
せて位置決めすることができる。
【0033】しかし、サイズ差分に応じた地板2組みの
相対間隔の決定は、時間や手間等が係らない容易な方法
が好ましい。そこで、請求項5に記載したように、第2
の地板が分断されて相対移動した端面同士の間に嵌め込
まれる表面側補助部材を用いる方法を提供する。即ち、
表面側補助部材の前記端面同士と各々接触する両側面間
の横幅間隔を、基本の小さいサイズ(例えば、端面が接
して間隔無しの状態)に対する所望の大きいサイズの差
分の距離とすれば、前記分断された第2の地板を、その
各端面同士が表面側補助部材の両側面部と互いに接触す
るまで相対移動させてその接触状態、即ち表面側補助部
材を挟み込んだ装着状態を固定するだけで、所望の大き
いサイズ相当の前記相対間隔が容易に調製できることに
なる。
【0034】なお、2つ以上の異なるサイズについてそ
れぞれ縫製を行なう場合は、請求項6に記載したよう
に、基本の小さいサイズに対する各々のサイズの差分の
距離を横幅間隔とした、互いに幅の異なる第1補助部
材、第2補助部材、とサイズ別分の表面側補助部材をそ
れぞれ用意し、これらを選択的に使用すれば、各サイズ
毎に分断された地板の2組の相対間隔を、極めて容易に
サイズ別に調製することができる。
【0035】また請求項7に記載した如く、上記のよう
な表面側補助部材の端部を、第2の地板の分断された端
面同士の間に装着された状態で第1の地板のスリットの
分断部分の一方の縁部分を構成するものとすれば、この
表面側補助部材がスリット補助部材を兼用するので、別
個のスリット補助部材を設けるよりも構成が簡便とな
る。
【0036】ところで、パーツによっては、縫製時にイ
セ込みを形成する必要のあるものがある。この場合、請
求項8に記載のように、イセ込み調製手段として従来と
同様にパターンに沿った外形とイセ込みに必要な厚みを
持つと共に上下生地間に挟み込まれる中板部材を備えれ
ば良い。この時、第1および第2の地板のスリット外側
部分に押え部材を設け、下生地と中板部材を覆う上生地
とを挟み込んで固定する構成とする。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施の形態と
して、7号,9号,11号の3サイズの女性用ジャケッ
トの襟部分に兼用できるパターン縫製用型板を図1に示
す。これは、基本として、互いに開閉可能に連結された
下地板(第1の地板)11と上地板(第2の地板)21
とに7号の襟のパターンラインに一致するスリット(1
2,22)が上下地板閉状態で一体化するように形成し
た後、上下地板(11,21)をスリット中央位置で左
右に分断したものである。
【0038】この分断位置は、襟のパターンラインのう
ち最も直線的部分であると共に、この部分を単に伸長す
るだけで大きいサイズのパターンラインに成り得るもの
である。言い換えると、この実施形態は中央部を中心に
ほぼ左右対称であり、この中央部分のパターンラインが
ほぼ直線である事からこの位置で分断している。しか
し、例えば、補助スリットで補える範囲であれば、この
ような部分に限定されるものではない。
【0039】本実施形態においては、スライド手段とし
て下地板11の裏面側の分断部分に背面部材としての第
1背面部材13と第2背面部材14を備えた。これら背
面部材は、裏面側から下地板11を挟むボルト・ナット
部材で螺子止めされている。この螺子止め部分16を緩
めた状態で、中央から分断された右下地板11xと左下
地板11yは、背面部材(13,14)表面上を摺動し
て左右方向に相対移動する。
【0040】このとき、右下地板11xと左下地板11
yには、これらの相対移動が螺子止め部16で妨げられ
ないように、各螺子止め部16に対して左右方向に長細
いスリット15が形成されている。
【0041】分断された右上地板21xと左上地板21
yは、それぞれ対向する右下地板11xと左下地板11
yと連結しているため、右下地板11xと左下地板11
yとが相対移動すれば、各々対向する下地板に従って同
様に相対移動する。
【0042】また、第1背面部材13と第2背面部材1
4とは、それぞれの端縁13aと端縁14aとの間にス
リット12の幅と同じ間隔をもって、且つこの間隔がス
リット12の下に来るように配設されている。従って、
右下地板11xと左下地板11yとが左右方向に相対移
動して離れた場合、この端縁13aと端縁14aとが露
出し、補助的スリットとなってスリット12の分断され
た部分を補う。
【0043】また、上地板21には、表面側補助部材と
して、第1補助部材24Mと第2補助部材24Lとが各
々回動可能に取付けられており、選択的に一方の補助部
材が分断された右上地板21xと左上地板21yとの端
面同士の間に装着されるものである。第1補助部材24
Mの前記端面同士と各々接触する両側面間の横幅間隔は
7号のパターンラインに対する9号のパターンラインの
差分の距離であり、第2補助部材24Lの横幅間隔は7
号のパターンラインに対する11号のパターンラインの
差分の距離である。
【0044】従って、右下地板11xと左下地板11y
とを左右方向に相対移動して、第1補助部材24Mが右
上地板21xと左上地板21yとの端面同士の間に装着
されるように位置決めするだけで、パターンラインを7
号から9号用に変更でき、第2補助部材24Lの方を右
上地板21xと左上地板21yとの端面同士の間に装着
されるように位置決めするだけで、パターンラインを1
1号用に極めて短時間で容易に変更できる。
【0045】なお、各位置決め終了後に、各螺子止め部
16を締めれば、各地板位置が固定され、変更した所望
サイズのパターン状態が維持できる。なお、上記表面側
補助部材は、それぞれ右上地板21xと左上地板21y
との端面同士の間に装着された状態で、その端部がスリ
ット22の分断部分で補助的にスリットの一方の縁部と
なる。
【0046】なお、ここで縫製される襟部分には襟先に
イセ込みを形成するものとする。したがって、本実施形
態によるパターン縫製用型板には、襟先に相当するパタ
ーンの両側コーナー部分に沿った外形をそれぞれ持つ中
板31x,31yを、右下地板11xと左下地板11y
とにそれぞれ回動可能に取付けた。
【0047】また、上地21のスリット22の両端部分
は、中板31の厚み部分に対応する領域を抜き取るよう
に開口部23を設けた。この開口部23によって、下地
板11に中板13を介して上地板21を重ねても、中板
13の厚みで上地板21が浮き上ることなく、上下地板
(11,21)は上下生地を良好に挟持することができ
る。
【0048】また、下地板11と上地板12の面上に
は、各々スリット12、スリット22の外側に沿って、
他方の自他に向かって突出する押え部材(18,25)
を設けている。上下生地の挟持状態においては、生地の
縫い代部分が、これら押え部材(18,25)で押さえ
付けられる。
【0049】また、コーナーやカーブした部分では、多
めのイセ込みが均等に形成できるように、押え部材を上
下時板が重ね合わされた際に上下で交互に配列される突
起(19,26)で構成した。ここで、下地板11側の
突起19は、回動可能に下地板11に取付けられた突起
板20上に設け、下生地を突起板20と下地板11の間
に挟めるようにした。従ってこれら突起部分は、縫製時
に、上生地の縫い代部分をジグザグ状に挟み込んだ噛合
状態となることによって、上生地に多めのイセ込みを均
等に形成することができる。
【0050】以上のような構成をもつ本実施形態による
パターン縫製用型板を兼用して、3サイズ(7号,9
号,11号)それぞれの襟部分の縫製を行なう場合を以
下に説明する。まず、分断された右地板11xと左下地
板11yとを当接させたままの状態で螺子止め部16を
締める。分断部分で離れていないスリット12およびス
リット22は、7号のパターンラインに沿ったものであ
る。
【0051】上記状態の下地板11の上に下生地を中表
になるように載置する。このとき、下生地の縫い代部分
がスリット外側に来るように、且つ両側カーブ部分が突
起板20の下に来るように位置決めする。下地板11上
には、スリット外側に沿って数個の針部材Pを配置して
いるので、針部材Pに刺すことによって下生地は固定さ
れる。
【0052】この下生地の上に突起板20および両中板
(31x,31y)を重ね、さらにその上に上生地を中
表となるように、下生地と縫い代部分が重なり且つ両カ
ーブ部分では突起板20の突起19を覆うように載置す
る。最後に上地板21を重ねる。この上下生地の挟持状
態で、スリット(12,22)内をミシン掛けすると、
7号のパターンラインに一致する縫い目となり、型板か
ら生地を取り外して縫い目に沿って裏返すと、カーブ部
分に均等なイセ込みが形成された7号用襟パーツが得ら
れる。
【0053】7号用の襟縫製が終了したら、次に9号用
に設定を変更する。即ち、全螺子止め部16を緩めてか
ら、右下地板11xと左下地板11yとを左右方向に相
対移動させ、第1補助部材24Mが右上地板21xと左
上地板21yとの端面同士の間に装着されるように位置
決めする。これによりスリット(12,22)は9号用
のパターンラインに沿うように伸長される。位置決め
後、全螺子止め部16を締めて右下地板11xと左下地
板11yを固定する。
【0054】このように9号用に設定変更が終了した
ら、後は、7号の場合と同様に、予め9号用に裁断され
た上下生地を、中板(31x,31y)および突起板2
0を介して上下板(11,21)間に挟持し、伸長され
ているスリット(12,22)内をミシン掛けする。こ
の縫い目は9号のパターンラインに一致するものであ
り、型板から生地を取り外して縫い目に沿って裏返す
と、9号用の襟パーツが得られる。
【0055】9号用の襟縫製が終了したら、次に11号
用に設定を変更する。即ち、全螺子止め部16を緩めて
から、右下地板11xと左下地板11yとを左右方向に
相対移動させ、第1補助部材24Mが右上地板21xと
左上地板21yとの端面同士の間に装着されるように位
置決めする。これによりスリット(12,22)は11
号用のパターンラインに沿うようにさらに伸長される。
位置決め後、全螺子止め部16を締めて右下地板11x
と左下地板11yを固定する。
【0056】このように11号用に設定変更が終了した
ら、後は同様に、予め11号用に裁断された上下生地
を、中板(31x,31y)および突起板20を介して
上下板(11,21)間に挟持し、さらに伸長されたス
リット(12,22)内をミシン掛けする。縫い目は1
1号のパターンラインに一致するものであり、型板から
生地を取り外して縫い目に沿って裏返すと、11号用の
襟パーツが得られる。
【0057】以上のように、本実施形態によるパターン
縫製用型板では、3サイズ用の各襟パーツについて一つ
で兼用できるものであるため、従来のように同一デザイ
ンであってもサイズが異なれば各々に対応した型板を製
作しなければならない場合に比べ、必要型板数が減少
し、その分、型板製作に必要な時間や手間、材料等が省
けて縫製工程全体の効率化が図れる。
【0058】尚、以上の実施の形態においては、襟部分
用のパターン縫製用型板に関して示したが、本発明はこ
れに限るものではなく、例えば、ジャケットのフロント
部分など、部分的にパターンラインを伸長するだけでそ
れより大きいサイズのパターンラインに相当するような
外形状を持つパーツであれば、広く利用できるものであ
る。
【0059】また、スライド手段も、上記のような背面
部材に限らず、分断された各地板をパターンに沿った方
向に相対移動可能に保持するものであれば良い。また表
面側補助部分等、サイズ毎に部材を用意する場合は、適
宜必要なサイズ別に交換可能に作成しておけば良い。但
し、これらのサイズ差分の横幅を持つ部材は、主にパタ
ーンラインの直線的部分に装着して使用されるので、デ
ザインが異なる場合にも伸長分が同じであれば兼用でき
る。
【0060】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり、同一デザ
インの一パーツ用に、一つのパターン縫製用型板で異な
るサイズで兼用できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のパターン縫製用型板の一例を示す概略構
成図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるパターン縫製用型
板を示す概略構成図である。
【符号の説明】
11:下地板 11x:右下地板 11y:左下地板 12,22:スリット 13:第1背面部材 14:第2背面部材 15:スリット 16:螺子止め部 18,25:押え部材 19,26:突起 20:突起板 21:上地板 21x:右上地板 21y:左上地板 23:開口部 24M:第1補助部材 24L:第2補助部材 31x,31y:中板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の地板と第2の地板とを重ね合わせ
    た状態でそれぞれ対応する位置に設けられた所定パター
    ンに沿うスリットを介して、前記第1と第2の地板の間
    に挟持された上生地と下生地とを縫製することにより所
    定のパターンの縫製を行なうためのパターン縫製用型板
    において、 前記第1と第2の地板は、それぞれ前記パターン中の予
    め定められた位置においてそれぞれ分断され、 分断された一方の第1の地板とこれに対向する第2の地
    板の組みと、他方の第1の地板とこれに対向する第2の
    地板の組みとをそれぞれ一体に、前記分断されたパター
    ン部分に沿う方向に予め定められた距離だけ相対移動可
    能に保持するスライド手段を備えたことを特徴とするパ
    ターン縫製用型板。
  2. 【請求項2】 前記スライド手段により分断された部分
    同士の相対間隔が空いた状態で、前記第1の地板と第2
    の地板とに形成された前記スリットが分断される位置
    に、前記分断された部分のスリットを補助的に形成する
    スリット補助部材がさらに設けられていることを特徴と
    する請求項1に記載のパターン縫製用型板。
  3. 【請求項3】 前記スライド手段は、前記第1の地板の
    前記分断部分の裏面側に設けられ、分断された第1の地
    板のそれぞれの部分を、前記移動方向に相対移動可能な
    状態で保持する背面部材を備えており、 前記第2の地板の分断された各部分は、前記第1の地板
    の分断された各々の部分に保持されるものであり、前記
    第1の地板の相対移動に従って移動するものであること
    を特徴とする請求項1に記載のパターン縫製用型板。
  4. 【請求項4】 前記背面部材は、前記第1の地板が相対
    移動して分断されたスリット部分のパターン形状に沿う
    背面スリットを備えていることを特徴とする請求項3に
    記載のパターン縫製用型板。
  5. 【請求項5】 前記第2の地板が相対移動して分断され
    た端面同士とそれぞれ接触する両側面部を有し、その側
    面間の横幅間隔が予め定められた距離で構成された表面
    側補助部材をさらに備え、 前記スライド手段により第2の地板の相対間隔が開くよ
    うに移動させる際に、前記表面補助部材の両側面部が前
    記分断された第2の地板のそれぞれの端面同士と互いに
    接触する位置まで相対移動させ、その状態で第2の地板
    を固定することにより、前記分断された第1と第2の地
    板の2組みの相対間隔を調製することを特徴とする請求
    項1に記載のパターン縫製用型板。
  6. 【請求項6】 前記表面補助部材は、互いに幅の異なる
    第1の補助部材と第2の補助部材とからなるものであ
    り、 これらの補助部材を選択的に使用することにより、前記
    分断された第1と第2の地板の相対間隔を選択的に調製
    するものであることを特徴とする請求項5に記載のパタ
    ーン縫製用型板。
  7. 【請求項7】 前記表面補助部材は、前記分断された第
    2の地板の端面同士の間に装着された状態で、前記第1
    の地板で形成される前記パターンのスリットの分断部分
    の一方の縁部分を構成する端部を備えていることを特徴
    とする請求項5に記載のパターン縫製用型板。
  8. 【請求項8】 前記パターンの予め定められた位置に対
    応して設けられたイセ込み調製手段を更に備えており、 このイセ込み調製手段は、第1の地板と第2の地板の間
    に挟持され上生地と下生地の間に挟み込まれると共に、
    前記パターンに沿った外形と予め定めた厚みとを有する
    中板部材と、 前記第1の地板及びまたは第2の地板は、前記スリット
    の外側部分で前記中板部材が配設される位置に対向する
    位置に、上生地と下生地を挟み込んで固定する押え部材
    が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパ
    ターン縫製用型板。
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