JPH10274049A - 排気ガスタービン過給機の潤滑装置 - Google Patents

排気ガスタービン過給機の潤滑装置

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JPH10274049A
JPH10274049A JP9098030A JP9803097A JPH10274049A JP H10274049 A JPH10274049 A JP H10274049A JP 9098030 A JP9098030 A JP 9098030A JP 9803097 A JP9803097 A JP 9803097A JP H10274049 A JPH10274049 A JP H10274049A
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pressure
piston
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Keiichi Shiraishi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 すべり軸受を装備した過給機において、過給
機の低回転数域における軸受の動力損失を低減し、機関
起動時の追従性を改善するとともに、機関の低負荷性能
を向上するとともに、過給機の低回転数域においても、
軸シール部のシール性が低下することなく、高いシール
性を保持する。 【解決手段】 すべり軸受を強制潤滑するように構成さ
れた排気ガスタービン過給機において、シリンダ内に往
復摺動自在に嵌合されたピストンにより該シリンダ内を
空気室と油室とに区画し、前記空気室を空気管を介し
て、過給機のコンプレッサ出口に接続するとともに、前
記油室を潤滑油入口管に接続し、前記シリンダには油室
と潤滑油の戻り油路の間に開口し、空気室内の空気圧力
と油室内の油圧の差圧による前記ピストンの移動によっ
て開口面積が変化せしめられる油逃がし穴が設けられて
なることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関用排気ガス
タービン過給機の潤滑装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】ディーゼル機関用の排
気ガスタービン過給機(以下過給機と略称する)のう
ち、主として大型の過給機にあっては、タービン及びこ
れに直結されるコンプレッサが固定されるロータの軸受
にはすべり軸受が使用されている。
【0003】かかるすべり軸受を装備した過給機におい
ては、図7に示すように潤滑油ポンプ(図示省略)から
潤滑油入口管内を圧送された潤滑油(油と略称する)
は、ケーシング51にその上部から導入されて軸受(図
示省略)を潤滑した後、ケーシング51下部のオイルパ
ン部に接続される潤滑油出口管53から油タンク(図示
省略)に戻されている。そして、前記軸受に供給される
油の圧力は過給機入口管5にオリフィスを設けて調整し
たり、油系統の途中に調圧弁を設けて調整している。
【0004】かかる過給機においては、前記のようにす
べり軸受の潤滑を油ポンプからの外部強制給油によって
行っている。このため、かかる過給機においては、該過
給機の回転数が比較的低い領域での軸受動力損失が、転
がり軸受を採用した過給機に較べて大きくなり、このた
め、機関低負荷域での過給機性能が相対的に低くなる。
その結果、滑り軸受付き過給機を搭載した内燃機関の低
負荷性能、あるいは、起動潤滑の追従性が、転がり軸受
を採用した過給機を搭載した機関に較べて低くなる。
【0005】また、過給機の油圧力をオリフィス等の管
路抵抗によって調整する場合、過給機回転数が低い低負
荷域では、過給機のコンプレッサから供給される油シー
ル用の空気の圧力が不足している状態下で、油流量が小
さくなって過給機入口圧力が上昇し、油の外部への漏洩
をもたらすことが多々ある。
【0006】本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、す
べり軸受を装備した過給機において、過給機の低回転数
域における軸受の動力損失を低減し、機関起動時の追従
性を改善するとともに、機関の低負荷性能を向上するこ
とを目的とする。
【0007】また、本発明は過給機の低回転数域におい
ても、軸受シール部のシール性が低下することなく、高
いシール性を保持することを第2の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、その第1発明として、潤滑油ポンプから潤
滑油入口管内を送給された潤滑油により軸受を強制潤滑
するように構成された排気ガスタービン過給機におい
て、シリンダ内に往復摺動自在に嵌合されたピストンに
より該シリンダ内を空気室と油室とに区画し、前記空気
室を空気管を介して、前記過給機のコンプレッサ出口に
接続するとともに、前記油室を前記潤滑油入口管に接続
し、前記シリンダには前記油室と潤滑油の戻り油路の間
に開口し、前記空気室内の空気圧力と油室内の油圧の差
圧による前記ピストンの移動によって開口面積が変化せ
しめられる油逃がし穴が設けられてなることを特徴とす
る排気ガスタービン過給機の潤滑装置を提案する。
【0009】かかる第1発明によれば、シリンダ内を往
復摺動するピストンは空気室に導入される過給機のコン
プレッサ出口空気圧力と油室に導入される過給機入口の
潤滑油圧力がバランスした位置で整定するが、該ピスト
ンによって開口面積が変化せしめられる油逃がし穴から
過給機入口の潤滑油が戻り油路に排出されるので、過給
機入口の潤滑圧力は常時コンプレッサ出口の空気圧力に
保持される。
【0010】ここでコンプレッサ出口空気圧力は正圧に
保持されるので、潤滑油入口圧力はかかるコンプレッサ
出口空気圧力レベルであれば支障なく潤滑作用をなし得
る。
【0011】従って、機関の低負荷域において、コンプ
レッサ出口の空気圧力が低下すれば、それに従って過給
機入口の潤滑油圧力も迅速に低下し、かかる潤滑油圧力
の低下によって軸受の動力損失の低減が実現される。
【0012】また、コンプレッサ出口の空気はロータ油
シール用のシール空気として使用されるが、かかるコン
プレッサ空気圧力の低下によってシール空気圧力が低下
しても、前記のようにコンプレッサ出口空気圧力の低下
に従い、シール対象とされる潤滑油圧力も低下するの
で、機関の低負荷域においても、充分な油シールがなさ
れる。
【0013】さらに過給機回転数が上昇し、コンプレッ
サ出口空気圧力が上昇すると、ピストンが油逃がし穴を
全閉するので、潤滑油は全て過給機に送られ、定常の潤
滑がなされる。
【0014】また第2発明として、潤滑油ポンプから潤
滑油入口管内を送給された潤滑油により軸受を強制潤滑
するように構成された排気ガスタービン過給機におい
て、シリンダ内に往復摺動自在に嵌合されたピストンに
より該シリンダ内を空気室と油室とに区画され、前記シ
リンダ内には空気室内の空気圧力と油室内の油圧との差
圧による前記ピストンの移動によって開口面積が変化せ
しめられる油逃がし穴が設けられてなる制御装置を複数
段設け、該制御装置の各段の前記空気室を過給機のコン
プレッサ出口に接続し、第1段の前記油室を前記潤滑油
入口管に接続し、最終段の前記油逃がし穴を潤滑油の戻
り通路に接続し、他段の前記油室は前段の前記油逃がし
穴に接続したことを特徴とする排気ガスタービン過給機
の潤滑装置を提案する。
【0015】かかる第2発明によれば、制御装置の何れ
かにコンプレッサ出口空気の消失、ピストンの作動不良
等の故障が発生した場合においても、正常な他の制御装
置において、ピストンが油室側に移動せしめられて過給
機をバイパスする油量を減少あるいは遮断するので、過
給機入口は高い油圧が確保され、安全に過給機を運転す
ることができる。
【0016】さらに第3発明は、前記過給機において、
シリンダ内に往復摺動自在に嵌合されたピストンにより
該シリンダ内を空気室と油室とに区画され、前記シリン
ダには空気室内の空気圧力と油室内の油圧との差圧によ
る前記ピストンの移動によって開口面積が変化せしめら
れる給油穴が設けられてなり、前記空気室を空気管を介
して、前記過給機のコンプレッサ出口に接続し、前記給
油穴を前記潤滑油入口管に接続し、前記油室を潤滑油の
戻り油路に接続し、さらに前記シリンダには前記ピスト
ンの移動量を規制して該ピストンが、前記給油穴を閉塞
するのを阻止するストッパーを設けたことにある。
【0017】かかる第3発明によれば、機関急停止によ
り潤滑油ポンプが停止した際において、潤滑油の圧力は
“0”となるので、ピストンストッパーに当たった状態
となって戻り油路が開放され、空気が戻り通路から給油
穴を通って油室内に入り、油室内の油が重力により過給
機の軸受に供給される。これにより、過給機の停止直後
における軸受の焼損の発生が防止される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施
例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その
相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、この
発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明
例にすぎない。
【0019】発明者らは、過給機の低回転数域におい
て、潤滑油圧力を低下させることにより、軸受損失が低
減できることを実験により確認した。
【0020】図8に、過給機50のタービン55の出力
(機関負荷)を一定のまま、過給機への潤滑油入口圧力
を変化させたときの過給機回転数の変化を示す。図8に
示すように、潤滑油入口圧力を低下させると、過給機回
転数が上昇する。これは、潤滑油圧力の低下によって、
軸受の潤滑に供しない余剰の油の供給が減少して、油の
攪拌による機械的動力損失が減少し、過給機ロータの回
転数が上昇したことによる。
【0021】一方、すべり軸受を採用している過給機に
必要な潤滑油圧力は、通常設計回転数において0.6b
ar以上であるが、低回転数ではさらに低い圧力でも十
分潤滑が可能である。また、過給機回転数の上昇に伴っ
て過給機50のコンプレッサの吐出空気圧力も上昇する
が、低回転数では、コンプレッサ吐出空気圧力程度の潤
滑油圧力があれば、十分な軸受の潤滑が可能である。
【0022】本発明で、このような点に着目し、過給機
の低回転数においては、潤滑油入口圧力をコンプレッサ
吐出空気圧力と同一レベルになるように制御可能な装置
を提案し、低回転数において、潤滑油圧力を自動的にコ
ンプレッサ吐出空気圧力と同一レベルに低下させること
により、低負荷域での軸受動力損失を低下させるもので
ある。
【0023】図1は本発明の第1実施形態に係る排気ガ
スタービン過給機の(以下過給機と略称する)の潤滑装
置の要部構成図、図6は上記過給機周りの潤滑装置の配
置図である。図6において、50はタービン55及びコ
ンプレッサ54等からなる過給機であり、潤滑油ポンプ
(図示省略)から潤滑油入口管5内を圧送された潤滑油
(以下油と略称)はケーシング51にその上部から導入
されてすべり軸受(図示省略)を潤滑した後、ケーシン
グ51上部のオイルパン部に接続される潤滑油出口管5
3から油タンク(図示省略)に戻される。
【0024】100は本発明の要旨である制御装置(詳
細は後述)であり、過給機50のコンプレッサ54の空
気出口にコンプレッサ出口空気管8を介して接続された
コンプレッサ54出口の圧縮空気が作動空気として導入
されるようになっている。
【0025】また、前記制御装置100の他部は接続管
1を介して前記潤滑油入口管5に接続されるとともに、
油戻り管6を介して油タンク(図示省略)に接続されて
いる。図1において、4はシリンダであり、該シリンダ
4内にはその長手方向に摺動可能なピストン2が嵌入さ
れており、シリンダ4内には該ピストン2によって空気
室51と油室52とに区画されている。該空気室51に
は、前記のようにコンプレッサ出口空気管8を介して、
過給機のコンプレッサ出口空気管8を介して、過給機の
コンプレッサ54出口の空気が導入され、また油室52
は、前記のように接続管1によって、潤滑油入口管52
と接続されている。油室Bにが導入され、また油室52
は、前記のように接続管1によって、潤滑油入口管52
と接続されている。
【0026】そして前記油室52の壁部52aには、シ
リンダ4の長さ方向に延びる油逃がし穴3が設けられて
おり、該油逃がし穴3の外側は、油逃がし室7によって
入口囲繞されている。該油逃がし室7は、前記のように
油戻り管6によって、前記過給機の潤滑油出口管53と
共通の油タンク(図示省略)に接続去れている。
【0027】かかる構成からなる潤滑装置を備えた過給
機の運転の際においては、機関の負荷が低く、過給機5
0の空気室51に導入されるコンプレッサ出口空気圧力
Paが低い時には、ピストン2は油ポンプから油入口圧
力P1 により図1の左方に押されて空気室51側へ移動
する。このピストン移動量に応じて油逃がし穴3の開口
面積が大きくなるので、油ポンプから供給され、潤滑油
入口管5を経た油はバイパスし、油逃がし穴3から油逃
がし室7に入り、油戻り管6から図示省略の油タンク等
へ戻される。
【0028】これによって戻り油の量が増加するので、
その結果、油室52の圧力が低下する。この圧力低下に
より、ピストン2は油室52側に移動し、最終的には、
コンプレッサ出口空気圧力と、油室の圧力が同一になる
位置で静止する。即ち、過給機50入口の潤滑油圧力
は、機関の低負荷においては、コンプレッサ出口の空気
圧力と同じになるようLに制御される。
【0029】ここで、機関の低負荷においては、過給機
50のロータの回転数も低く、軸受の潤滑油圧力は、ち
ょうどコンプレッサ出口の空気圧力と同じ程度であれば
十分である。さらに、低負荷時に過給機50の潤滑油圧
力を低下させると、潤滑の動力損失が低下して過給機性
能が向上することが確認されている。機関の低負荷域で
は、コンプレッサ54の出口の空気圧力が低いので、過
給機50内部の油の漏洩防止を作用するシール空気の圧
力が低下し、油が外部へ漏れやすい状況となるが、発明
の実施形態によれば、油の漏洩防止用シール空気の圧力
が低くなる機関の低負荷域においても、上記のようにコ
ンプレッサ出口の空気圧力の低下とともに、潤滑油圧力
が低下するので、油の漏洩が低減される。
【0030】機関の負荷が上昇し、過給機50の回転数
が高くなった場合は、過給機のコンプレッサ54出口の
空気圧力が上昇し、制御装置100のピストン2を油室
側へ移動させる。その結果、ピストン2は図2に示す通
り、油室52側へ移動して接続管1の出口を塞ぐ。これ
により、油ポンプから潤滑油入口管5を通流される油の
全てが過給機50に入ることとなり、機関の高負荷域で
は本来の高い過給機入口の潤滑油圧力が得られる。
【0031】上記のように、コンプレッサ54出口の空
気圧力が高くなると、ピストン2は、該空気圧力により
図1の右方に押されてシリンダ4の側壁に到達し、接続
管1を塞ぐので、過給機50をバイパスする油の量が
“0”となり、過給機入口の油の圧力はこの制御装置1
00を備えない従来のものと同様の圧力となる。
【0032】通常、ディーゼル機関用大型過給機は、コ
ンプレッサ54圧力比2.0以上の中〜高圧力比域にお
いて0.6bar以上の入口油圧が必要である。本発明
によれば、過給機コンプレッサ54の出口圧力が、油の
バイパス量が“0”のとき、つまり油の全量が過給機5
0に供給されるときの過給機入口潤滑油圧力よりも低い
場合には、過給機入口の油圧力はコンプレッサ出口の空
気圧力と等しくなる。従って、コンプレッサ出口の空気
圧力が、0.6bar以下の低負荷時には、潤滑油入口
圧力はコンプレッサ出口圧力と等しくなり、また、軸受
に必要な油量が小さい低コンプレッサ吐出圧力域ほど潤
滑油入口圧力が低くなる。
【0033】これによって、低負荷時における軸受の機
械的動力損失が低減され、低負荷における過給機の性能
が向上するとともに、油シール空気の圧力が得られにく
く低負荷域において油圧が自動的に低下するので、油漏
れを防止することができる。
【0034】図3は本発明の第2実施形態に係る排気ガ
スタービン過給機の潤滑装置の要部構成図である。
【0035】機関の高負荷域においては、過給機50の
回転数は高いので、過給機50の軸受の潤滑に必要な油
の圧力は高い。従って、前記第1実施形態の装置におい
て、過給機50の高回転運転中において、何らかの原因
によるコンプレッサ54出口空気の喪失、制御装置10
0のピストン2のスティック等の故障の発生があった場
合には、過給機50への潤滑油不足をもたらし、過給機
の軸受の焼損を誘発する。
【0036】この第2実施形態はかかる不具合の発生を
防止したものであり、前記第1実施形態と同様な制御装
置、つまり第1制御装置101と第2制御装置102と
を直列に連結している。即ち、図3においてこの実施形
態における装置は油室521に潤滑入口管5への接続管
1を接続し、上流側に配置される第1制御装置101の
油逃がし室71と下流側に配置される第2制御装置10
2の油室522とを連結管81により接続し、第2制御
側装置102の油逃がし室72を油戻り管6に接続して
いる。
【0037】そして、各制御装置101、102の空気
室511、512には個別にコンプレッサ出口空気管8
が接続され、コンプレッサ54出口の空気が各空気室5
11、512に同時に導入されるようになっている。
【0038】図3において、第1制御装置101のシリ
ンダ41、ピストン21、油逃がし穴31、空気室51
1、油室521、並びに第2制御装置102のシリンダ
42、ピストン22、油逃がし穴32、空気室512、
油室522は前記第1実施形態の制御装置100のもの
と同一構造である。
【0039】なお、この実施形態においては、図3に示
される第1、第2制御装置101、102を2組直列に
接続しているが、3組以上直列に接続してもよい。
【0040】この実施形態においては、2組以上の制御
装置101、102を直列に接続しているので、何れか
一方の装置に、何らかの原因によるコンプレッサ54出
口空気の喪失、ピストン21、22のスティック等の故
障が発生した場合においても、過給機50の高回転時に
は、正常な一方側の装置101あるいは102のピスト
ン21あるいは22が油室521あるいは522側に移
動して接続管1あるいは連結管を塞いで、過給機50を
バイパスする油の量を減少させるか、あるいは遮断する
ので、過給機50の入口は潤滑油入口は高い油圧が確保
され、安全に過給機は安全に運転される。
【0041】また、この実施形態においては、ある1組
の制御装置において、コンプレッサ54吐出空気の供給
が停止されたり、ピストン21あるいは22が固着して
油逃がし穴31あるいは32が開いたまま過給機50が
高回転になった場合においても、正常か別の組のシリン
ダ内のピストン21あるいは22が、油室側の壁にコン
プレッサ吐出空気圧力によって押し付けられ、過給機5
0をバイパスする油を遮断することができるので、過給
機50には本来必要な油圧、油量が供給される。
【0042】図4〜図5は、本発明の第3実施形態に係
る排気タービンに係る排気タービン過給機の潤滑装置の
要部構成図を示す。
【0043】この実施形態においては、潤滑油入口管5
への接続管1を油逃がし室71下部に接続するととも
に、油戻り管6を油室52に接続して油逃がし穴3を給
油穴となし、さらに油室52内にピストン2が油戻り管
6への排出路を塞ぐのを防止するためのストッパー10
を設けている。
【0044】この実施形態に係る制御装置100は、油
の位置ヘッドを得るために過給機50よりも高い位置に
設置されている。その他の構成は図1に示す第1実施形
態と同様である。この実施形態において、油逃がし室7
1の容積は、過給機50の非常停止後、これのロータが
惰性で回転する間の潤滑に必要な油量が確保できる容積
とされている。高回転で過給機50が高回転にて回転し
ている時に、何らかの原因で、機関が非常停止して場
合、潤滑油ポンプも停止するが、ロータは惰性でしばら
く回転する。
【0045】このような機関の非常停止によって油ポン
プが停止した際には、油室52側に移動する。或いは、
空気室51の圧力が油ポンプの吐出圧力よりつまり潤滑
油入口管5の圧力よりも高ければ、機関の運転中におい
ても、ピストン2はストッパー10に当接している。上
記のようにストッパー9にピストン2が当たった状態に
おいても、図5に示すように油逃がし穴3はわずかに開
口している。即ち、この実施形態においては、油逃がし
室は常時開口していることになる。
【0046】この実施形態において、潤滑油ポンプが急
に停止した時には、空気が油戻り管6から油室52、油
逃がし穴3の開口部を通って逃がし油71に入るので、
逃がし油室71は、重力により接続管1を通って過給機
50に流れる。従って、この実施形態における制御装置
100は、潤滑油圧力の制御に加え、機関の非常停止
後、潤滑油ポンプが停止した際に、惰性で回転を続ける
過給機ロータの軸受に油を供給して軸受の損傷を防止す
るという、過給機の潤滑油ヘッドタンクの作用を併せ持
つものである。
【0047】
【発明の効果】以上の記載のごとく、請求項1、2の発
明によれば、過給機への潤滑油圧力は常時コンプレッサ
出口の空気圧力に保持されるので、機関の低負荷域にお
いて、コンプレッサ出口空気圧力の低下に従い、潤滑油
圧力も最小必要圧力を保持しつつ迅速に低下し、これに
よって軸受の動力損失の低減が実現できる。
【0048】また、前記低負荷域において、シール空気
となるコンプレッサ出口空気圧力の低下に従い、潤滑油
圧力も低下するので、充分に油シールがなされ潤滑油の
漏洩が阻止される。
【0049】また、請求項3の発明によれば、制御装置
を複数段直列に連結しているので、1組の制御装置に故
障が発生しても他の正常な制御装置が作動して過給機を
バイパスする油量を減少あるいは遮断するので、過給機
の回転が上昇しても充分な油圧が得られ、安全に過給機
を運転することができる。
【0050】さらに請求項4ないし5の発明によれば、
機関の急停止により潤滑油ポンプがが停止しても制御装
置の油室内の潤滑油が重力により過給機の軸受に供給さ
れ、軸受の焼損が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る排気ガスタービン
過給機の潤滑装置の構成図である。
【図2】上記第1実施形態におけるピストン移動後の状
態を示す図1に対応する図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す図1に応当する図
である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す図1に応当する図
である。
【図5】上記第3実施形態におけるピストン移動後の状
態を示す図2に相当する図である。
【図6】本発明が適用される排気ガスタービン過給機の
構成図である。
【図7】従来の排気ガスタービン過給機の構成図であ
る。
【図8】排気ガスタービン過給機における潤滑油圧力と
過給機回転数との関係を示す線図である。
【符号の説明】
1 接続管 2,21,22 ピストン 3,31,32 油逃がし穴 4,41,42 シリンダ 5 潤滑油入口管 6 油戻り管 7,71,72 逃がし油室 8 コンプレッサ出口空気管 9,10 ストッパー 50 過給機 51 ケーシング 54 コンプレッサ 55 タービン 51,511,512 空気室 52,521,522 油室 81 連結管 100 制御装置 101 第1制御装置 102 第2制御装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑油ポンプから潤滑油入口管内を送給
    された潤滑油により軸受を強制潤滑するように構成され
    た排気ガスタービン過給機において、 シリンダ内に往復摺動自在に嵌合されたピストンにより
    該シリンダ内を空気室と油室とに区画し、前記空気室を
    空気管を介して前記過給機のコンプレッサ出口に接続す
    るとともに、 前記油室を前記潤滑油入口管に接続し、前記シリンダに
    は前記油室と潤滑油の戻り油路の間に開口し、前記空気
    室内の空気圧力と油室内の油圧の差圧による前記ピスト
    ンの移動によって開口面積が変化せしめられる油逃がし
    穴が設けられてなることを特徴とする排気ガスタービン
    過給機の潤滑装置。
  2. 【請求項2】 前記油逃がし穴を前記ピストンの移動方
    向に沿った長穴に構成してなる請求項1記載の排気ガス
    タービン過給機の潤滑装置。
  3. 【請求項3】 潤滑油ポンプから潤滑油入口管内を送給
    された潤滑油により軸受を強制潤滑するように構成され
    た排気ガスタービン過給機において、 シリンダ内に往復摺動自在に嵌合されたピストンにより
    該シリンダ内を空気室と油室とに区画され、前記シリン
    ダ内には空気室内の空気圧力と油室内の油圧との差圧に
    よる前記ピストンの移動によって開口面積が変化せしめ
    られる油逃がし穴が設けられてなる制御装置を複数段設
    け、該制御装置の各段の前記空気室を過給機のコンプレ
    ッサ出口に接続し、 第1段の前記油室を前記潤滑油入口管に接続し、 最終段の前記油逃がし穴を潤滑油の戻り通路に接続し、 他段の前記油室は前段の前記油逃がし穴に接続したこと
    を特徴とする排気ガスタービン過給機の潤滑装置。
  4. 【請求項4】 潤滑油ポンプから潤滑油入口管内を送給
    された潤滑油により軸受を強制潤滑するように構成され
    た排気ガスタービン過給機において、 シリンダ内に往復摺動自在に嵌合されたピストンにより
    該シリンダ内を空気室と油室とに区画され、前記シリン
    ダには空気室内の空気圧力と油室内の油圧との差圧によ
    る前記ピストンの移動によって開口面積が変化せしめら
    れる給油穴が設けられてなり、前記空気室を空気管を介
    して、前記過給機のコンプレッサ出口に接続し、前記給
    油穴を前記潤滑油入口管に接続し、前記油室を潤滑油の
    戻り油路に接続し、さらに前記シリンダには前記ピスト
    ンの移動量を規制して該ピストンが、前記給油穴を閉塞
    するのを阻止するストッパーを設けたことを特徴とする
    排気ガスタービン過給機の潤滑装置。
  5. 【請求項5】 前記給油穴が前記ピストンの移動方向に
    沿った長穴に構成されてなる請求項4記載の排気ガスタ
    ービン過給機の潤滑装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010038011A (ja) * 2008-08-04 2010-02-18 Shin Ace:Kk 内燃機関の排気ガス浄化装置及びそれを用いた排気ガス浄化方法
JP2011047298A (ja) * 2009-08-26 2011-03-10 Isuzu Motors Ltd 内燃機関の潤滑装置および内燃機関
CN108757162A (zh) * 2018-06-25 2018-11-06 南京世界村汽车动力有限公司 一种汽车发动机增压器回油管除气结构

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