JP2512279Y2 - 過給機付エンジンの潤滑装置 - Google Patents
過給機付エンジンの潤滑装置Info
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- JP2512279Y2 JP2512279Y2 JP7015090U JP7015090U JP2512279Y2 JP 2512279 Y2 JP2512279 Y2 JP 2512279Y2 JP 7015090 U JP7015090 U JP 7015090U JP 7015090 U JP7015090 U JP 7015090U JP 2512279 Y2 JP2512279 Y2 JP 2512279Y2
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- engine
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Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は排気ターボ過給機を備えた過給機付エンジン
の潤滑装置に関する。
の潤滑装置に関する。
(従来の技術) 従来、2つの排気ターボ過給機を備えたエンジンとし
て、例えば実開昭60−178329号公報に開示されるよう
に、排気通路に第1及び第2の排気ターボ過給機のター
ビンを並列的に設け、排気ガス流量の少ない低速域にお
いては第1排気ターボ過給機のタービンのみに排気ガス
を集中的に供給するようにして排気ガス流量が少ないと
きにも高い過給圧を確保する一方、高速域においては第
1及び第2の両方の排気ターボ過給機のタービンに排気
ガスを供給して吸気流量を確保しながら適正な過給圧を
得るようにした、いわゆるシーケンシャル・ターボ・タ
イプのものが知られている。
て、例えば実開昭60−178329号公報に開示されるよう
に、排気通路に第1及び第2の排気ターボ過給機のター
ビンを並列的に設け、排気ガス流量の少ない低速域にお
いては第1排気ターボ過給機のタービンのみに排気ガス
を集中的に供給するようにして排気ガス流量が少ないと
きにも高い過給圧を確保する一方、高速域においては第
1及び第2の両方の排気ターボ過給機のタービンに排気
ガスを供給して吸気流量を確保しながら適正な過給圧を
得るようにした、いわゆるシーケンシャル・ターボ・タ
イプのものが知られている。
(考案が解決しようとする課題) ところで、上記公報記載のもののように、低速域から
吸気の過給を行う第1排気ターボ過給機と高速域のみで
過給を行う第2排気ターボ過給機とを備えるものでは、
エンジン低回転域でも上記第1排気ターボ過給機のター
ビンは数万rpmという高回転で回転する運転条件があ
り、このため、この第1排気ターボ過給機の軸受部には
低回転域から充分な潤滑をするべく所定値以上の油量を
確保することが必要となる。しかしながら、一般にオイ
ルポンプはエンジンの出力軸によって駆動されているた
め、オイルポンプから吐出されるオイル量はエンジン回
転数に比例することになり、したがって、エンジン低回
転域ではオイルポンプからのオイル吐出量は少ないもの
となる。しかも、エンジン本体側では各種潤滑部に対し
てある程度以上のオイル要求量があるので、エンジン低
回転域では、上記第1排気ターボ過給機の軸受部への潤
滑が充分ではなく、軸受部メタルの耐久性の低下や焼付
の発生等が考えられる。そのため、上記のような2つの
排気ターボ過給機を備えた過給機付エンジンでは、エン
ジン低回転域でも上記第1排気ターボ過給機の軸受部潤
滑に必要な油量が確保できるように従来よりも大容量の
オイルポンプが採用されている。しかし、この場合、必
要とするのはエンジン低回転域のみであり、エンジン高
回転域では必要以上の油量が吐出されることになり、却
って上記のような大容量のオイルポンプを駆動するため
に全回転域でエンジンの駆動ロスを招くことになってエ
ンジン性能上不利なものとなっている。
吸気の過給を行う第1排気ターボ過給機と高速域のみで
過給を行う第2排気ターボ過給機とを備えるものでは、
エンジン低回転域でも上記第1排気ターボ過給機のター
ビンは数万rpmという高回転で回転する運転条件があ
り、このため、この第1排気ターボ過給機の軸受部には
低回転域から充分な潤滑をするべく所定値以上の油量を
確保することが必要となる。しかしながら、一般にオイ
ルポンプはエンジンの出力軸によって駆動されているた
め、オイルポンプから吐出されるオイル量はエンジン回
転数に比例することになり、したがって、エンジン低回
転域ではオイルポンプからのオイル吐出量は少ないもの
となる。しかも、エンジン本体側では各種潤滑部に対し
てある程度以上のオイル要求量があるので、エンジン低
回転域では、上記第1排気ターボ過給機の軸受部への潤
滑が充分ではなく、軸受部メタルの耐久性の低下や焼付
の発生等が考えられる。そのため、上記のような2つの
排気ターボ過給機を備えた過給機付エンジンでは、エン
ジン低回転域でも上記第1排気ターボ過給機の軸受部潤
滑に必要な油量が確保できるように従来よりも大容量の
オイルポンプが採用されている。しかし、この場合、必
要とするのはエンジン低回転域のみであり、エンジン高
回転域では必要以上の油量が吐出されることになり、却
って上記のような大容量のオイルポンプを駆動するため
に全回転域でエンジンの駆動ロスを招くことになってエ
ンジン性能上不利なものとなっている。
本考案はこのような点に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、エンジンの低回転域から吸気
の過給を行う第1排気ターボ過給機と高回転域のみで吸
気の過給を行う第2排気ターボ過給機とを備えた過給機
付エンジンにおいて、大容量のオイルポンプを採用する
ことなく従来の小さなオイルポンプによって、上記排気
ターボ過給機の潤滑に必要な油量を全回転域で確保する
ことにある。
その目的とするところは、エンジンの低回転域から吸気
の過給を行う第1排気ターボ過給機と高回転域のみで吸
気の過給を行う第2排気ターボ過給機とを備えた過給機
付エンジンにおいて、大容量のオイルポンプを採用する
ことなく従来の小さなオイルポンプによって、上記排気
ターボ過給機の潤滑に必要な油量を全回転域で確保する
ことにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本考案では、2つの排気タ
ーボ過給機のうち低回転域から作動する排気ターボ過給
機に対して、オイルポンプからのオイル吐出量の少ない
低回転域においても所定値以上の油量を確保するように
該排気ターボ過給機へのオイル通路の油圧を設定圧に保
持することにある。
ーボ過給機のうち低回転域から作動する排気ターボ過給
機に対して、オイルポンプからのオイル吐出量の少ない
低回転域においても所定値以上の油量を確保するように
該排気ターボ過給機へのオイル通路の油圧を設定圧に保
持することにある。
具体的に、本考案が講じた解決手段は、エンジンの全
運転領域でエンジンに吸気を過給する第1排気ターボ過
給機と、エンジン高回転域でのみエンジンに吸気を過給
する第2排気ターボ過給機とを備えた過給機付エンジン
を前提とする。そして、オイルポンプからのオイルをエ
ンジン本体の潤滑部に供給するためのオイル供給路と、
このオイル供給路から分岐され上記第1排気ターボ過給
機にオイルを供給する第1オイル分岐路と、上記オイル
供給路から分岐され且つ途中に絞りが介設され上記第2
排気ターボ過給機にオイルを供給する第2オイル分岐路
とを備える。更に、上記オイル供給路の第1及び第2オ
イル分岐路との分岐部より下流側に介設され、上記第1
排気ターボ過給機への供給油量が所定値以上になるよう
にエンジン低回転域で該介設位置より上流のオイル供給
路の油圧を設定圧に保持するための流量調整弁を備える
構成としたものである。
運転領域でエンジンに吸気を過給する第1排気ターボ過
給機と、エンジン高回転域でのみエンジンに吸気を過給
する第2排気ターボ過給機とを備えた過給機付エンジン
を前提とする。そして、オイルポンプからのオイルをエ
ンジン本体の潤滑部に供給するためのオイル供給路と、
このオイル供給路から分岐され上記第1排気ターボ過給
機にオイルを供給する第1オイル分岐路と、上記オイル
供給路から分岐され且つ途中に絞りが介設され上記第2
排気ターボ過給機にオイルを供給する第2オイル分岐路
とを備える。更に、上記オイル供給路の第1及び第2オ
イル分岐路との分岐部より下流側に介設され、上記第1
排気ターボ過給機への供給油量が所定値以上になるよう
にエンジン低回転域で該介設位置より上流のオイル供給
路の油圧を設定圧に保持するための流量調整弁を備える
構成としたものである。
(作用) 上記の構成により、本考案では、第1及び第2排気タ
ーボ過給機に各々オイルを供給する第1及び第2オイル
分岐路のオイル供給路からの分岐部より下流側に第1排
気ターボ過給機への油圧を設定圧に保持するための流量
調整弁が設けられているので、エンジン低回転域でオイ
ルポンプからのオイル吐出量が少ないときでも第1排気
ターボ過給機には潤滑に必要な油量が確保されて充分な
潤滑が行われる。このとき非作動の第2排気ターボ過給
機には第2オイル分岐路に介設された絞りによってオイ
ルは少量しか供給されず、第1排気ターボ過給機へ有効
にオイルが供給されることになる。また、一般に排気タ
ーボ過給機の軸受部は小さくその潤滑に必要なオイル量
は少量であるので、低回転域でオイル吐出量が少ないも
のの、上記第1排気ターボ過給機側へ流入するオイル量
の割合はわずかで、大半のオイルは上記流量調整弁を通
ってエンジン本体側へ流入するため、エンジン側の潤滑
に支障はきたさない。一方、エンジン高回転域では、オ
イルポンプからのオイル吐出量は増大して油圧も高くな
るので、第1排気ターボ過給機及びエンジン側は勿論の
こと、高回転域で作動する第2排気ターボ過給機にも第
2オイル分岐路の絞りを通じて充分にオイルが供給され
るようになり充分な潤滑が行われる。
ーボ過給機に各々オイルを供給する第1及び第2オイル
分岐路のオイル供給路からの分岐部より下流側に第1排
気ターボ過給機への油圧を設定圧に保持するための流量
調整弁が設けられているので、エンジン低回転域でオイ
ルポンプからのオイル吐出量が少ないときでも第1排気
ターボ過給機には潤滑に必要な油量が確保されて充分な
潤滑が行われる。このとき非作動の第2排気ターボ過給
機には第2オイル分岐路に介設された絞りによってオイ
ルは少量しか供給されず、第1排気ターボ過給機へ有効
にオイルが供給されることになる。また、一般に排気タ
ーボ過給機の軸受部は小さくその潤滑に必要なオイル量
は少量であるので、低回転域でオイル吐出量が少ないも
のの、上記第1排気ターボ過給機側へ流入するオイル量
の割合はわずかで、大半のオイルは上記流量調整弁を通
ってエンジン本体側へ流入するため、エンジン側の潤滑
に支障はきたさない。一方、エンジン高回転域では、オ
イルポンプからのオイル吐出量は増大して油圧も高くな
るので、第1排気ターボ過給機及びエンジン側は勿論の
こと、高回転域で作動する第2排気ターボ過給機にも第
2オイル分岐路の絞りを通じて充分にオイルが供給され
るようになり充分な潤滑が行われる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本考案の実施例に係る潤滑装置を備えた2ロ
ータタイプのターボ過給機付ロータリピストンエンジン
を示す。第1図において、1はエンジンであって、2は
このエンジン1の出力軸でそのロータジャーナル部2a,2
aがロータ(図示省略)の回転駆動力を受け出力軸2に
回転力として伝える。3はエンジン1の前側で出力軸2
によって駆動されるように設けられたオイルポンプで、
オイルストレーナ5を介してオイルパン4内のオイルを
吸込み、エンジン回転数に比例した油量を吐出するもの
である。そして、このオイルポンプ3の吐出側とオイル
クーラ6の入口側とはオイルパイプ7aによって接続され
ており、更にオイルクーラ出口側はエンジン1のメーン
ギャラリ8の入口部とオイルパイプ7bによって接続され
ている。そして、オイルポンプ3により、オイルパン4
内のオイルを吸込んでオイルクーラ6を介してエンジン
1のメーンギャラリ8へオイルを圧送している。
ータタイプのターボ過給機付ロータリピストンエンジン
を示す。第1図において、1はエンジンであって、2は
このエンジン1の出力軸でそのロータジャーナル部2a,2
aがロータ(図示省略)の回転駆動力を受け出力軸2に
回転力として伝える。3はエンジン1の前側で出力軸2
によって駆動されるように設けられたオイルポンプで、
オイルストレーナ5を介してオイルパン4内のオイルを
吸込み、エンジン回転数に比例した油量を吐出するもの
である。そして、このオイルポンプ3の吐出側とオイル
クーラ6の入口側とはオイルパイプ7aによって接続され
ており、更にオイルクーラ出口側はエンジン1のメーン
ギャラリ8の入口部とオイルパイプ7bによって接続され
ている。そして、オイルポンプ3により、オイルパン4
内のオイルを吸込んでオイルクーラ6を介してエンジン
1のメーンギャラリ8へオイルを圧送している。
このメーンギャラリ8の入口部には第1油圧レギュレ
ータ9が設けられており、オイルポンプ3から圧送され
てくるオイルの油圧が所定値(例えば5kg/cm2)以上に
ならないように調整し、リリーフしたオイルはオイルパ
ン4内へ戻すようにしている。
ータ9が設けられており、オイルポンプ3から圧送され
てくるオイルの油圧が所定値(例えば5kg/cm2)以上に
ならないように調整し、リリーフしたオイルはオイルパ
ン4内へ戻すようにしている。
上記第1油圧レギュレータ9直下流のオイル供給路と
してのメーンギャラリ上流部8aからは、第1排気ターボ
過給機10の軸受部10aにオイルを供給する第1オイル分
岐路12が分岐されて上記軸受部10aに接続されている。
この第1オイル分岐部12は、上記軸受部10aの潤滑に必
要なオイル量は少量であるので、メーンギャラリ8に比
してかなり小さな通路面積となっている。更に、この第
1オイル分岐路12の途中から分岐して第2排気ターボ過
給機11の軸受部11aにオイルを供給する第2オイル分岐
路13が設けられ上記軸受部11aに接続されている。この
第2オイル分岐路13の途中には絞り部13aが形成されて
いる。そして、上記各軸受部10a,11aのそれぞれはリタ
ーン通路14a,14bを介してオイルパン4に接続されてお
り、各軸受部10a,11aをそれぞれ潤滑し終えたオイル
は、このリターン通路14a,14bによってオイルパン4内
へ戻される。
してのメーンギャラリ上流部8aからは、第1排気ターボ
過給機10の軸受部10aにオイルを供給する第1オイル分
岐路12が分岐されて上記軸受部10aに接続されている。
この第1オイル分岐部12は、上記軸受部10aの潤滑に必
要なオイル量は少量であるので、メーンギャラリ8に比
してかなり小さな通路面積となっている。更に、この第
1オイル分岐路12の途中から分岐して第2排気ターボ過
給機11の軸受部11aにオイルを供給する第2オイル分岐
路13が設けられ上記軸受部11aに接続されている。この
第2オイル分岐路13の途中には絞り部13aが形成されて
いる。そして、上記各軸受部10a,11aのそれぞれはリタ
ーン通路14a,14bを介してオイルパン4に接続されてお
り、各軸受部10a,11aをそれぞれ潤滑し終えたオイル
は、このリターン通路14a,14bによってオイルパン4内
へ戻される。
第1排気ターボ過給機10のタービン10b及び第2排気
ターボ過給機11のタービン11bは、互いに独立した排気
通路(図示省略)にそれぞれ配設され、また、それらの
コンプレッサ10c及び11cは、互いに独立した吸気通路
(図示省略)にそれぞれ配設されている。そして、第1
排気ターボ過給機10では、エンジン低回転域からの全域
に亘ってそのタービン10bに排気ガスが流入されてエン
ジン1への吸気の過給を行うようになっており、一方、
第2排気ターボ過給機11は高回転域でのみそのタービン
11bに排気ガスが流入されて吸気の過給を行うようにな
っている。
ターボ過給機11のタービン11bは、互いに独立した排気
通路(図示省略)にそれぞれ配設され、また、それらの
コンプレッサ10c及び11cは、互いに独立した吸気通路
(図示省略)にそれぞれ配設されている。そして、第1
排気ターボ過給機10では、エンジン低回転域からの全域
に亘ってそのタービン10bに排気ガスが流入されてエン
ジン1への吸気の過給を行うようになっており、一方、
第2排気ターボ過給機11は高回転域でのみそのタービン
11bに排気ガスが流入されて吸気の過給を行うようにな
っている。
そして、メーンギャラリ上流部8aの上記第1オイル分
岐路12の分岐部の直下流側には流量調整弁としての第2
油圧レギュレータ15が設けられている。この第2油圧レ
ギュレータ15は、上記第1オイル分岐路12の油圧を設定
圧(例えば2kg/cm2)に保持するようにメーンギャラリ
8へのオイル流量を調整するもので、この第2油圧レギ
ュレータ15からリリーフされたオイルはメーンギャラリ
8を経て、例えば出力軸2のメインベアリング16,16等
の各摺動部等へ連通する各オイル通路によってエンジン
1内の各潤滑部へ供給される。そして、潤滑し終えたオ
イルはリターン通路等を経てオイルパン4内へ戻される
ように構成されている。
岐路12の分岐部の直下流側には流量調整弁としての第2
油圧レギュレータ15が設けられている。この第2油圧レ
ギュレータ15は、上記第1オイル分岐路12の油圧を設定
圧(例えば2kg/cm2)に保持するようにメーンギャラリ
8へのオイル流量を調整するもので、この第2油圧レギ
ュレータ15からリリーフされたオイルはメーンギャラリ
8を経て、例えば出力軸2のメインベアリング16,16等
の各摺動部等へ連通する各オイル通路によってエンジン
1内の各潤滑部へ供給される。そして、潤滑し終えたオ
イルはリターン通路等を経てオイルパン4内へ戻される
ように構成されている。
次に、エンジン運転時における各部へのオイルの供給
について説明する。エンジン低回転域ではオイルポンプ
3からのオイル吐出量は少なくメーンギャラリ8のオイ
ル流量は少ないが、第2油圧レギュレータ15によって、
作動状態にある第1排気ターボ過給機10へ供給されるオ
イルの油圧は設定圧に、この場合、この第1排気ターボ
過給機10の軸受部10aに所定値以上に油量を供給するに
必要な油圧(例えば2kg/cm2)に保持されているととも
に、第2オイル分岐路13には絞り部13aが設けられて非
作動状態の第2排気ターボ11へは少量しかオイルは供給
されないので、オイルは第1オイル分岐通路12を通って
上記第1排気ターボ過給機10の軸受部10aに必要十分な
量が供給される。更に、この第1オイル分岐路12の通路
面積はメーンギャラリ8に比して小さいので、オイルポ
ンプ3から吐出されるオイル量は少ないものの、第1オ
イル分岐路12へ流入するオイル量の割合はわずかで、大
半のオイルは上記第2油圧レギュレータ15からリリーフ
されてメーンギャラリ8へ流入しエンジン側へオイルが
供給されるので、エンジン側のオイル潤滑に悪影響を及
ぼすことはない。このときの第1オイル分岐路12のA点
での油圧及びメーンギャラリ8のB点での油圧は第2図
に示すようになる。即ち、第2図に破線で示すように第
1オイル分岐路12へ流入する少量のオイルは必要な油圧
が確保されるように第2油圧レギュレータ15によって持
ち上げられており、一方、エンジン側では、第2油圧レ
ギュレータ15から、リリーフされメーンギャラリ8に流
入したオイルはメーンギャラリの通路面積が大きいた
め、実線で示すようにやや油圧は低くなるが充分に油量
は確保される。
について説明する。エンジン低回転域ではオイルポンプ
3からのオイル吐出量は少なくメーンギャラリ8のオイ
ル流量は少ないが、第2油圧レギュレータ15によって、
作動状態にある第1排気ターボ過給機10へ供給されるオ
イルの油圧は設定圧に、この場合、この第1排気ターボ
過給機10の軸受部10aに所定値以上に油量を供給するに
必要な油圧(例えば2kg/cm2)に保持されているととも
に、第2オイル分岐路13には絞り部13aが設けられて非
作動状態の第2排気ターボ11へは少量しかオイルは供給
されないので、オイルは第1オイル分岐通路12を通って
上記第1排気ターボ過給機10の軸受部10aに必要十分な
量が供給される。更に、この第1オイル分岐路12の通路
面積はメーンギャラリ8に比して小さいので、オイルポ
ンプ3から吐出されるオイル量は少ないものの、第1オ
イル分岐路12へ流入するオイル量の割合はわずかで、大
半のオイルは上記第2油圧レギュレータ15からリリーフ
されてメーンギャラリ8へ流入しエンジン側へオイルが
供給されるので、エンジン側のオイル潤滑に悪影響を及
ぼすことはない。このときの第1オイル分岐路12のA点
での油圧及びメーンギャラリ8のB点での油圧は第2図
に示すようになる。即ち、第2図に破線で示すように第
1オイル分岐路12へ流入する少量のオイルは必要な油圧
が確保されるように第2油圧レギュレータ15によって持
ち上げられており、一方、エンジン側では、第2油圧レ
ギュレータ15から、リリーフされメーンギャラリ8に流
入したオイルはメーンギャラリの通路面積が大きいた
め、実線で示すようにやや油圧は低くなるが充分に油量
は確保される。
一方、エンジン高回転域では、オイルポンプ3からの
オイル吐出量は増大して、第2図の実線で示すように、
A点,B点ともに油圧は充分に高くなっており、このた
め、第1排気ターボ過給機10及びエンジン側とともに、
高回転域で作動する第2排気ターボ過給機11にも第2オ
イル分岐路13の絞り部13aを通じて充分にオイルが供給
される。
オイル吐出量は増大して、第2図の実線で示すように、
A点,B点ともに油圧は充分に高くなっており、このた
め、第1排気ターボ過給機10及びエンジン側とともに、
高回転域で作動する第2排気ターボ過給機11にも第2オ
イル分岐路13の絞り部13aを通じて充分にオイルが供給
される。
したがって、上記実施例においては、エンジン性能上
で不利とならない従来の小さなオイルポンプによって、
エンジン側へのオイル供給に悪影響を及ぼすことなく、
エンジン低回転域で第1排気ターボ過給機10に必要な油
量を確保して充分な潤滑ができ、また、高回転域では第
1排気ターボ過給機10と第2排気ターボ過給機11との双
方にオイルを充分に供給することができる。
で不利とならない従来の小さなオイルポンプによって、
エンジン側へのオイル供給に悪影響を及ぼすことなく、
エンジン低回転域で第1排気ターボ過給機10に必要な油
量を確保して充分な潤滑ができ、また、高回転域では第
1排気ターボ過給機10と第2排気ターボ過給機11との双
方にオイルを充分に供給することができる。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案の過給機付エンジンの潤
滑装置によれば、オイルポンプからオイルをエンジン本
体の潤滑部に供給するためのオイル供給路と、このオイ
ル供給路から分岐して第1及び第2排気ターボ過給機に
オイルをそれぞれ供給する第1及び第2オイル分岐路と
を設け、第2オイル分岐路の途中には絞りを介設し、更
に上記オイル供給路の上記第1及び第2オイル分岐路の
分岐部より下流側に流量調整弁を設けたので、大容量の
オイルポンプを採用することなく従来の小さなオイルポ
ンプによって、エンジン側へのオイルの供給に影響を及
ぼすことなく、全運転領域でエンジンに吸気を過給する
第1排気ターボ過給機に対してエンジン低回転域から必
要な油量を確保して充分な潤滑を行うことができるとと
もに、高回転域では、高回転域でのみ吸気を過給する第
2排気ターボ過給機と上記第1排気ターボ過給機との双
方に充分なオイルの供給をすることができる。
滑装置によれば、オイルポンプからオイルをエンジン本
体の潤滑部に供給するためのオイル供給路と、このオイ
ル供給路から分岐して第1及び第2排気ターボ過給機に
オイルをそれぞれ供給する第1及び第2オイル分岐路と
を設け、第2オイル分岐路の途中には絞りを介設し、更
に上記オイル供給路の上記第1及び第2オイル分岐路の
分岐部より下流側に流量調整弁を設けたので、大容量の
オイルポンプを採用することなく従来の小さなオイルポ
ンプによって、エンジン側へのオイルの供給に影響を及
ぼすことなく、全運転領域でエンジンに吸気を過給する
第1排気ターボ過給機に対してエンジン低回転域から必
要な油量を確保して充分な潤滑を行うことができるとと
もに、高回転域では、高回転域でのみ吸気を過給する第
2排気ターボ過給機と上記第1排気ターボ過給機との双
方に充分なオイルの供給をすることができる。
第1図及び第2図は本考案の実施例を示し、第1図はそ
の全体概略構成図、第2図はオイル通路内の油圧を示す
特性図である。 1……エンジン 3……オイルポンプ 8a……メーンギャラリ上流部 10……第1排気ターボ過給機 10a,11a……軸受部 11……第2排気ターボ過給機 12……第1オイル分岐路 13……第2オイル分岐路 13a……絞り部 15……第2油圧レギュレータ
の全体概略構成図、第2図はオイル通路内の油圧を示す
特性図である。 1……エンジン 3……オイルポンプ 8a……メーンギャラリ上流部 10……第1排気ターボ過給機 10a,11a……軸受部 11……第2排気ターボ過給機 12……第1オイル分岐路 13……第2オイル分岐路 13a……絞り部 15……第2油圧レギュレータ
Claims (1)
- 【請求項1】エンジンの全運転領域でエンジンに吸気を
過給する第1排気ターボ過給機と、エンジン高回転域で
のみエンジンに吸気を過給する第2排気ターボ過給機と
を備えた過給機付エンジンにおいて、 オイルポンプからのオイルをエンジン本体の潤滑部に供
給するためのオイル供給路と、 このオイル供給路から分岐され上記第1排気ターボ過給
機にオイルを供給する第1オイル分岐路と、 上記オイル供給路から分岐され且つ途中に絞りが介設さ
れ上記第2排気ターボ過給機にオイルを供給する第2オ
イル分岐路と、 上記オイル供給路の第1及び第2オイル分岐路との分岐
部より下流側に介設され上記第1排気ターボ過給機への
供給油量が所定値以上になるようにエンジン低回転域で
該介設位置より上流のオイル供給路の油圧を設定圧に保
持するための流量調整弁と を備えたことを特徴とする過給機付エンジンの潤滑装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7015090U JP2512279Y2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | 過給機付エンジンの潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7015090U JP2512279Y2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | 過給機付エンジンの潤滑装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0430230U JPH0430230U (ja) | 1992-03-11 |
JP2512279Y2 true JP2512279Y2 (ja) | 1996-09-25 |
Family
ID=31606067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7015090U Expired - Lifetime JP2512279Y2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | 過給機付エンジンの潤滑装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2512279Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6147655B2 (ja) * | 2013-03-12 | 2017-06-14 | 大豊工業株式会社 | ターボチャージャの潤滑油供給機構 |
CN115095406A (zh) * | 2022-06-23 | 2022-09-23 | 宁波吉利罗佑发动机零部件有限公司 | 一种发动机润滑系统、发动机及控制方法 |
-
1990
- 1990-06-29 JP JP7015090U patent/JP2512279Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0430230U (ja) | 1992-03-11 |
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