JPH10273382A - 半導体単結晶引上炉 - Google Patents

半導体単結晶引上炉

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JPH10273382A
JPH10273382A JP9138997A JP9138997A JPH10273382A JP H10273382 A JPH10273382 A JP H10273382A JP 9138997 A JP9138997 A JP 9138997A JP 9138997 A JP9138997 A JP 9138997A JP H10273382 A JPH10273382 A JP H10273382A
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JP
Japan
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single crystal
pulling
catcher
catcher arm
furnace
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Application number
JP9138997A
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English (en)
Inventor
Junichi Matsubara
順一 松原
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Super Silicon Crystal Research Institute Corp
Original Assignee
Super Silicon Crystal Research Institute Corp
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Publication date
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  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大重量結晶の引上げにおいても、無転位化達
成後の単結晶の挟持の維持が従来より確実に行なうこと
のできる半導体単結晶引上炉を得る。 【解決手段】 チョクラルスキー法による半導体単結晶
引上炉において、種結晶引上げワイヤの巻上装置を支承
する回転ヘッドにワイヤを同軸状に内包するように上端
が固定された中空軸の下端外周部に等間隔で枢支された
三つ以上のキャッチャーアームによって無転位結晶を挟
持させ、この時、キャッチャーアームをほぼその中間部
の位置で外側から取り囲む剛性リングによってキャッチ
ャーアームに作用する荷重に抗してキャッチャーアーム
の拡開を阻止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン等の単結
晶を引上げにより製造するものであり、特に、大重量結
晶用の半導体単結晶引上炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体結晶として用いられる例えばシリ
コン結晶の製造方法一つとして、単結晶を引上げること
によって製造する、所謂CZ(Czochralski:チョクラル
スキー) 法がある。これは、不活性ガスチャンバー炉内
のるつぼ中で塊粒状多結晶シリコンを加熱溶融し、この
溶融シリコンに種単結晶を接触させた後、冷却しつつ、
回転させながらゆっくり種結晶を上昇させ、種結晶下で
いったん結晶を細く絞って(種しぼり)成長させること
により転位を結晶側面に交わらせて無転位領域を形成し
(ダッシュネック法)、さらに無転位単結晶を引き上げ
て成長せしめる方法である。
【0003】単結晶引上げのためには、従来から単結晶
引上げ装置が用いられている。この装置は、主に、種結
晶の固定取り付け部を下端に備えたワイヤーを、その軸
心回りに自転させながら巻き取る構成を持つものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、半導体装置の回
路集積量の増大に伴う大型化に応じて、半導体装置製造
の高効率化を図るために、単結晶は大径化の傾向にあ
る。従って、引上げ単結晶も大重量化することになる。
しかし、上記の如き引上げ装置のワイヤによる種結晶部
での引上げでは、耐荷重に限界があり、大重量単結晶を
引き上げることはできない。
【0005】そこで、種結晶下の単結晶上部に大径化し
た後に小径化することによって頭部を形成し、この頭部
のくびれ部分に係合挟持する複数のキャッチャーアーム
を周状に持つ昇降軸を備えた装置が考えられている。こ
れは、複数のキャッチャーアームが互いに閉じることに
よって単結晶上部のくびれ部が挟持されるものである。
【0006】しかしながら、このような挟持手段を備え
た装置でも、単結晶が非常に重い場合では、各キャッチ
ャーアームの開方向への作用も非常に大きくなるため、
単結晶のくびれ部分の挟持を良好に維持することが困難
であり、引上げ途中でくびれ部分の係合がはずれてしま
う恐れがある。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑み、大重量結晶
の引上げにおいても、無転位化を達成した後の無転位結
晶を引上げながら成長させるために、無転位結晶の挟持
が従来より確実に行なうことのできるチョクラルスキー
法による半導体単結晶引上炉を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明に係る半導体単結晶引上炉で
は、チョクラルスキー法による半導体単結晶引上炉であ
って、種結晶を保持するための手段を下端に有する引上
げワイヤと、引上げワイヤを巻き取るための巻上装置
と、引上げワイヤをその軸心回りに自転させるために巻
上装置を支承する回転ヘッドと、回転ヘッドを軸心方向
に移動させるリフト装置と、引上げワイヤを同軸状に内
包し、上端が回転ヘッドに固定されて引上炉内に軸方向
移動可能に挿入配置された中空軸と、中空軸の下端外周
部に枢支された上端部および種結晶の下部に成長するダ
ッシュネック法による無転位化後の単結晶をラジアル方
向から挟持するための下端部をそれぞれ有する等角度間
隔で配置された少なくとも三つのキャッチャーアーム
と、各キャッチャーアームの中間部よりも上端側に設け
られたカム孔と、各キャッチャーアームが前記単結晶を
挟持した際に各キャッチャーアームに作用する荷重に抗
して各キャッチャーアームの拡開を阻止するために各キ
ャッチャーアームをほぼ前記中間部の位置で外側から取
り囲む剛性リングと、剛性リングの内周部に設けられ、
該リングの軸方向移動により各キャッチャーアームの開
閉運動を生起すべく前記カム孔と共働するフォロワピン
と、前記引上げワイヤと機械的に干渉することなく前記
中空軸内に貫通され、下端で前記剛性リングに連結され
た操作軸と、前記剛性リングを軸方向移動すべく前記操
作軸の上端部を前記回転ヘッド上で軸方向に駆動する操
作アクチュエータ手段とを備えたものである。
【0009】また、請求項2に記載の発明に係る半導体
単結晶引上炉では、請求項1に記載の半導体単結晶引上
炉において、前記操作軸が前記中空軸内に同軸状に挿通
されたパイプからなるものである。
【0010】請求項1に記載の発明においては、チョク
ラルスキー法による半導体単結晶引上炉において、種結
晶を保持するための手段を下端に有する引上げワイヤを
巻き取るための巻上装置が、リフト装置によって軸支方
向に移動可能な回転ヘッドに支承され、引上げワイヤが
その軸心回りに自転させられる。
【0011】引上げワイヤを同軸状に内包し、上端が回
転ヘッドに固定されて引上炉内に軸方向移動可能に挿入
配置された中空軸下端外周部には、少なくとも三つのキ
ャッチャーアームがその上端部が枢支されることによっ
て等角度間隔で配置されている。この各キャチャーアー
ムは、種結晶の下部に成長するダッシュネック法による
無転位化後の単結晶をラジアル方向から挟持するための
下端部をそれぞれ有する。また、各キャッチャーアーム
の中間部よりも上端側にはカム孔が設けられている。な
お、ここでいうダッシュネック法による無転位化とは、
ダッシュ(Dash)による無転位成長法に基づくものであ
り、種単結晶を溶融シリコンに接触させた後、種結晶か
ら結晶をいったん細く絞って(種しぼり)成長させるこ
とにより転位を結晶側面に交わらせて無転位領域を形成
するものである。
【0012】さらに、本発明の半導体単結晶引上炉で
は、各キャッチャーアームをほぼ中間部の位置で外側か
ら取り囲む剛性リングを備え、この剛性リングによっ
て、各キャッチャーアームが無転位達成後の無転位単結
晶を挟持した際に、各キャッチャーアームに作用する荷
重に抗して各キャッチャーアームの拡開を阻止する構成
とした。剛性リングの内周部にはカム孔と共働するフォ
ロワピンが設けられ、該リングの軸方向移動に伴うフォ
ロワピンのカム孔内移動により各キャッチャーアームの
開閉運動が生起される。
【0013】この剛性リングは、引上げワイヤと機械的
に干渉することなく中空軸内に貫通された操作軸の下端
に連結されており、この操作軸上端部の回転ヘッド上で
の操作アクチュエータ手段による軸方向駆動によって、
操作軸下端の剛性リングが軸方向に移動される。
【0014】例えば、操作軸を上軸方向に駆動して剛性
リングをキャッチャーアームに対して上方に位置させた
とき、フォロワピンはカム孔の上方(キャッチャーアー
ム枢支部側)に位置するに伴って、各キャッチャーアー
ムの下端先端の互いに対向する間隔が広がって開状態と
なり、逆に操作軸を下軸方向に駆動して剛性リングをキ
ャッチャーアームに対して下方に位置させたとき、フォ
ロワピンはカム孔の下方(キャッチャーアーム中間部
側)に位置するに伴って、各キャッチャーアームの下端
先端の互いに対向する間隔が狭まり閉状態となる。
【0015】このような本発明の構成によれば、キャッ
チャーアームを閉状態として成長しつつある無転位単結
晶を挟持させたとき、大きな荷重がかかってキャッチャ
ーアームに開方向への作用が生じても、キャッチャーア
ームを外側から取り囲む剛性リングがその周方向の応力
により荷重作用に抗してキャッチャーアームの拡開が阻
止される。従って、キャッチャーアームによる単結晶の
挟持は剛性リングによって常に確実に維持されるので、
従来のような大重量単結晶引上の進行中に挟持がはずれ
るという危険は回避される。
【0016】なお、この中空軸内に貫通される操作軸
は、引上ワイヤに干渉することなく剛性リングの軸方向
移動が行なえる配置であれば良いが、例えば、請求項2
に記載したように、操作軸を中空軸内に同軸状に挿通さ
れたパイプ状のものとすれば、中空軸、操作軸、引上ワ
イヤ、剛性リング全てを同軸にできるので、設計が簡便
となる。また、本発明のキャッチャーアームによる挟持
位置は、無転位化達成後に成長する単結晶のいずれの位
置であったも良いが、剛性リングの径や全キャッチャー
アームの配列を決定する円周径等の装置設計は、挟持す
る単結晶の径に対応して決定されるため、予め所望の単
結晶挟持位置とその径を設定する。もちろん、従来と同
様に、無転位化達成後に単結晶の拡径と縮径によって頭
部を形成し、頭部下のくびれ部を挟持する設計としても
よい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の一
例として、円筒状(パイプ)の操作軸が中空軸内に同軸
状に挿通された構成を持つ大重量用の半導体単結晶引上
炉を説明する。図1は、本実施の形態の概略構成図であ
る。本実施形態においては、種結晶下の無転位達成後に
単結晶頭部を形成し、頭部下のくびれ部で挟持する場合
を例として示す。
【0018】図1に示すように、この半導体単結晶引上
炉は、炉1内のるつぼ2中の溶融シリコンに、引上ワイ
ヤ7の下端のカーボン製シードチャック11に保持され
た種結晶22を接触させた後、引上ワイヤ7を巻上装置
8で巻上ながら予め定められた回転速度でワイヤを軸心
回りに自転させながらゆっくり種結晶20を上昇させる
ことによって、種結晶下端に単結晶を成長せしめるチョ
クラルスキー法によるものである。
【0019】本装置では、引上ワイヤ7の巻上装置8
は、モータ4によってベルトを介して水平方向に回転さ
れる炉1上部の回転ヘッド3上に支持されており、回転
ヘッド3の回転制御によってワイヤ7が軸心方向に所定
の速度で自転される。回転ヘッド3は、その外周がリフ
ト5にスラストベアリングを介して軸受されており、ボ
ールスクリューBに沿ったリフト5の昇降に伴って回転
ヘッド3が垂直方向に昇降する。
【0020】回転ヘッド3には、引上げワイヤ7を同軸
状に内包するように外径約11cmの中空軸12の上端
が固定されている。この中空軸12は炉1内に軸方向移
動可能に挿入配置されている。中空軸12の下端外周部
には、図2に示すように、4つの略くノ字型のキャッチ
ャーアーム13がその上端部を枢支して等角度間隔で配
置されている。
【0021】この各キャチャーアーム13は、中空軸下
端の枢支部14を中心に回動可能となっており、その下
端部16で種結晶20の下部に成長する単結晶頭部21
のくびれ部分22をラジアル方向から挟持するものであ
る。また、各キャッチャーアーム13の中間部より上端
側にはカム孔15が形成されている。
【0022】さらに、中空軸12内には、図3に示すよ
うに下端に剛性リング18が連結されている外径約10
cmのパイプ状操作軸17が、中空軸12と同軸状に挿
通され、この操作軸17上端部が回転ヘッド13上のア
クチュエータ9によって軸方向に駆動される。本実施形
態では、アクチュエータ9を、操作軸17上端をラック
9b形状としてこれに対してピニオン9aをモータ回転
させる構成とし、ピニオン9aの回転制御に伴ってラッ
ク9bを介して操作軸17が軸方向に駆動されるものと
した。
【0023】もちろん、本発明のアクチュエータ9は、
ラック・ピニオン機構に限らず、例えば、電動往復動プ
ランジャや、振動モータとカム機構など、操作軸17を
軸方向に駆動できるものであれば広く利用可能である。
【0024】また、上記巻上装置8、アクチュエータ9
などの回転ヘッド3上に載置される装置は、真空フラン
ジによって回転ヘッド3上に固定された真空チャンバで
覆った。
【0025】剛性リング18は、各キャッチャーアーム
13をほぼ中間部の位置で外側から取り囲み、上記アク
チュエーター9による操作軸17の軸方向駆動に伴って
キャッチャーアーム13の外側に沿って上下動する。こ
の剛性リング18は、各キャッチャーアームに荷重が作
用してもそれに抗して各キャッチャーアーム13の拡開
を阻止する構成とした。
【0026】剛性リング18の内周部には各キャッチャ
ーアーム13のカム孔15と共働するフォロワピン19
が設けられ、剛性リング18の軸方向移動に伴ってフォ
ロワピン19がカム孔15内を移動してキャッチャーア
ーム13の開閉運動が生起される。
【0027】即ち、操作軸17を上軸方向に駆動して剛
性リング18をキャッチャーアーム13に対して上方に
位置させたとき、フォロワピン18はカム孔15の上方
(ム枢支部14側)に移動し、各キャッチャーアーム1
3の下端16先端の互いに対向する間隔が広がって開状
態となり、逆に操作軸17を下軸方向に駆動して剛性リ
ング18をキャッチャーアーム13に対して下方に位置
させたとき、フォロワピン19はカム孔15の下方(キ
ャッチャーアーム13中間部側)に移動し、各キャッチ
ャーアーム13の下端16先端の互いに対向する間隔が
狭まり閉状態となる。
【0028】なお、フォロワピン19は、図3(a)に
示すように、回転スリーブ19bとこれに貫挿されたピ
ン軸19とからなるものとした。このような構成によっ
て、剛性リング内周面に固定されたピン軸19aに対し
て、回転スリーブ19bが摺動回転可能となるので、フ
ォロワピン19のカム孔15内の移動はスムーズにな
る。
【0029】また、各キャッチャーアーム13の中間部
付近の外側には、剛性リング18のそれより下への下降
を規制するための段状のストッパ部Xを設けておいた。
【0030】本実施形態においては、モータ4による回
転ヘッド3の回転、リフト5の昇降は、炉1外のコンピ
ューターなどの制御部10からの制御信号によって制御
するものとした。また、巻上装置8による引上げワイヤ
7の巻き上げや、アクチュエータ9による操作軸17の
軸方向駆動も、スリップリング6を介して制御部10に
よって制御する構成とした。
【0031】以上の如き構成をもつ半導体単結晶引上炉
における単結晶引上げ動作を以下に示す。まず、初期位
置として、制御部10からスリップリング6を介してア
クチュエータ9を制御し、操作軸17を中空軸12に対
して上軸方向へ駆動させ、剛性リング18をキャッチャ
ーアーム13の上方に移動させる。これに伴ってフォロ
ワピン19がカム孔15内上方へ摺動し、各キャッチャ
ーアーム13が開状態となる。
【0032】上記の如く各キャッチャーアーム13を開
状態とした状況で、制御部10からスリップリング6を
介して巻上装置8を制御し、炉1内のるつぼ2中の溶融
シリコン(溶融液回転速度0.1〜15rpm)に、引
上ワイヤ7の下端のカーボン製シードチャック11に保
持された種結晶22を接触させる。
【0033】その後、制御部10からモータ4を制御し
て回転ヘッド3を駆動させ、所定の回転速度約10rp
mで引上げワイヤ7を軸心方向に自転させつつ、同時に
巻上装置8を制御して種結晶20が所定の上昇速度約
3.0mm/minで上昇するように引上げワイヤ7を
巻き上げる。この上昇によって種結晶20下端に直径約
5mm程度の無転位単結晶を成長せしめる。
【0034】次いで、巻上装置8を制御して上昇速度を
約0.5mm/minと低下させることによって単結晶
直径を増大させる。直径が約50mm程度にまで増大し
た後、上昇速度を約1.0mm/minとし、単結晶を
縮径させる。以上の操作によって単結晶頭部21が形成
される。単結晶が直径約30mmまで減少した後、更に
巻上装置8を制御して上昇速度を約0.5mm/min
と低下させて単結晶直径を製品直径(400mm)まで
増大させる。実際には、このような単結晶直径の制御
は、例えば光反射方式等を利用して経時的に単結晶の直
径を計測し、そのデータに基づいて各駆動系相互の駆動
を制御することによって上昇及び回転速度の調整を行な
うプログラム、所謂、自動直径制御システムを用いて行
なわれる。
【0035】くびれ部22が形成された後、上記直径制
御システムによって所定の上昇速度を維持させながら単
結晶引上げが継続するように制御部10から巻上装置
8、アクチュエータ9、回転ヘッド3およびリフト5を
制御しつつ、各キャッチャーアーム13の閉状態への移
行を開始させる。このとき、各キャッチャーアーム13
および剛性リング18は、単結晶頭部21に対する相対
位置関係を一定に保つようにそれぞれ中空軸12および
操作軸17を介して上軸方向への移動が開始される。但
し、この上軸方向への移動開始当初の字各キャチャーア
ーム13の単結晶に対する相対位置は、後に閉状態なっ
た際の先端16の単結晶に対向する位置が、くびれ部分
22の各キャッチャーアーム13によって挟持されるべ
く定められた接触位置よりも下方位置とする。
【0036】この相対位置関係を維持しながら単結晶引
上げが継続されるなかで、まず、制御部10からアクチ
ュエータ9を介して操作軸17を下軸方向へ移動させて
剛性リング18をキャッチャーアーム13に対して下方
へ下げる。これによってフォロワピン19もカム孔15
内を下方へ摺動させられるため、各キャッチャーアーム
13は閉状態へ移行する。
【0037】このとき、各キャッチャーアーム13の先
端は、前述のように、くびれ部22上の挟持すべく定め
られた接触位置より下方位置に対向しており、且つ、各
キャッチャーアーム先端16どうしの相対間隔はくびれ
部22の前記所定の接触位置における直径に相当し、対
向するくびれ部22表面に対して僅かな間隙を持つもの
とする。
【0038】上記の如きキャッチャーアーム13の閉状
態への移行が完了したら、剛性リング18と各キャッチ
ャーアーム13との相対位置関係を維持したまま、操作
軸17および中空軸12の上軸方向へのるつぼ内液面に
対する移動速度を単結晶頭部21の液面に対する上昇速
度より早める。この速度制御によって、閉状態の各キャ
ッチャーアーム先端16は、単結晶頭部21に対して上
方向に相対移動し、前記くびれ部22の予め定められた
接触位置に接触する。即ち、各キャッチャーアーム先端
16からみると、単結晶頭部21が落下するように下方
へ相対移動し、前記所定の接触位置でくびれ部22をキ
ャッチすることとなる。このキャッチによって各キャッ
チャーアーム13によるくびれ部22の係合・挟持状態
が得られる。
【0039】このような挟持状態が得られた時点で、剛
性リング18と各キャッチャーアーム13との相対位置
関係を保ちつつ、所定の回転および上昇速度での引上げ
が継続するように制御部10から回転ヘッド3全体のリ
フト5によるボールスクリューBに沿った上昇を制御す
る。
【0040】なお、各キャッチャーアーム13によるく
びれ部22の挟持状態が得られ、上昇が始まると、単結
晶の荷重が各キャッチャーアーム13の先端16にかか
り、この荷重が開方向へ作用する。しかしながら、本装
置では、キャッチャーアーム13を外側から取り囲む剛
性リング18が荷重作用に抗してキャッチャーアーム1
3の拡開が阻止されるため、キャッチ時に急激に開方向
への荷重作用が生じた場合も、またその後の単結晶引上
げが進行して大重量が作用しても、キャッチャーアーム
13によるくびれ部22の係合がはずれることなく、挟
持状態が維持され、良好な単結晶引上げ作業が行なえ
る。このようなキャッチャーアーム13によるくびれ部
22の挟持状態での引上げ作業を進める。
【0041】なお、上記実施の形態では、中空軸が4つ
のキャッチャーアームを有する場合を説明したが、本発
明は、これに限定されるものではなく、3つ以上であれ
ば良く、また、キャッチャーアームが多い程挟持状態が
安定することは言うまでもない。
【0042】また、上記実施形態においては、種結晶下
の無転位化直後に単結晶頭部を形成し、この頭部下のく
びれ部を挟持位置としたが、本発明は、これに限らず、
さらに単結晶の拡径化が進んだ時点で挟持を行なっても
良い。挟持時点での単結晶の径が大きい程、挟持の際に
キャッチャーアームに係る荷重は大きくなるが、本発明
のキャッチャーアームによれば、上記のごとく確実に挟
持し、且つそれをいじすることができる。なお、キャッ
チャーアームの配列や剛性リングの径等の装置の設計
は、所望の単結晶挟持位置の径に基づいて決定する。
【0043】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり、3つ以上
のキャッチャーアームでダッシュネック法による無転位
化達成後の無転位結晶を挟持した際に、大きな荷重がか
かってキャッチャーアームに開方向への作用が生じて
も、キャッチャーアームを外側から取り囲む剛性リング
が荷重作用に抗してキャッチャーアームの拡開が阻止さ
れため、キャッチャーアームによるくびれ部の挟持は剛
性リングによって常に確実に維持されるので、大重量単
結晶の場合においても良好な引上げ作業が行なえるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態としての半導体単結晶引
上炉を示す概略構成図である。
【図2】図1の半導体単結晶引上炉の中空軸を示す説明
図である。
【図3】図1の半導体単結晶引上炉の操作軸を示す説明
図であり、(a)は軸全体斜視図、(b)はフォロワピ
ンの拡大図である。
【符号の説明】
1:半導体結晶引上炉 2:るつぼ 3:回転ヘッド 4:モータ 5:リフト B:ボールスクリュー 6:スリップリング 7:引上げワイヤ 8:巻上装置 9:アクチュエータ 9a:ピニオン 9b:ラック 10:制御部(コンピュータ) 11:シードチャック 12:中空軸 13:キャッチャーアーム X:ストッパ 14:枢支部 15:カム孔 16:キャッチャーアーム先端部 17:操作軸 18:剛性リング 19:フォロワピン 20:種結晶 21:単結晶頭部 22:くびれ部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チョクラルスキー法による半導体単結晶
    引上炉であって、 種結晶を保持するための手段を下端に有する引上げワイ
    ヤと、 引上げワイヤを巻き取るための巻上装置と、 引上げワイヤをその軸心回りに自転させるために巻上装
    置を支承する回転ヘッドと、 回転ヘッドを軸心方向に移動させるリフト装置と、 引上げワイヤを同軸状に内包し、上端が回転ヘッドに固
    定されて引上炉内に軸方向移動可能に挿入配置された中
    空軸と、 中空軸の下端外周部に枢支された上端部および種結晶の
    下部に成長するダッシュネック法による無転位化後の単
    結晶をラジアル方向から挟持するための下端部をそれぞ
    れ有する等角度間隔で配置された少なくとも三つのキャ
    ッチャーアームと、 各キャッチャーアームの中間部よりも上端側に設けられ
    たカム孔と、 各キャッチャーアームが前記単結晶を挟持した際に各キ
    ャッチャーアームに作用する荷重に抗して各キャッチャ
    ーアームの拡開を阻止するために各キャッチャーアーム
    をほぼ前記中間部の位置で外側から取り囲む剛性リング
    と、 剛性リングの内周部に設けられ、該リングの軸方向移動
    により各キャッチャーアームの開閉運動を生起すべく前
    記カム孔と共働するフォロワピンと、 前記引上げワイヤと機械的に干渉することなく前記中空
    軸内に貫通され、下端で前記剛性リングに連結された操
    作軸と、 前記剛性リングを軸方向移動すべく前記操作軸の上端部
    を前記回転ヘッド上で軸方向に駆動する操作アクチュエ
    ータ手段、とを備えたことを特徴とする半導体単結晶引
    上炉。
  2. 【請求項2】 前記操作軸が前記中空軸内に同軸状に挿
    通されたパイプからなることを特徴とする請求項1に記
    載の半導体単結晶引上炉。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105239155A (zh) * 2015-11-17 2016-01-13 哈尔滨奥瑞德光电技术有限公司 改进的大尺寸蓝宝石单晶炉支架结构
CN117904706A (zh) * 2024-03-19 2024-04-19 浙江晶盛机电股份有限公司 晶体生长炉
CN117904706B (zh) * 2024-03-19 2024-06-07 浙江晶盛机电股份有限公司 晶体生长炉

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