JPH10272908A - 中実タイヤのリム取脱方法および可搬式タイヤ着脱装置 - Google Patents

中実タイヤのリム取脱方法および可搬式タイヤ着脱装置

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JPH10272908A
JPH10272908A JP7813397A JP7813397A JPH10272908A JP H10272908 A JPH10272908 A JP H10272908A JP 7813397 A JP7813397 A JP 7813397A JP 7813397 A JP7813397 A JP 7813397A JP H10272908 A JPH10272908 A JP H10272908A
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rim
tire
cylinder
pressing
locking nut
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TAKEUCHI GIKEN SEISAKUSHO GOUS
TAKEUCHI GIKEN SEISAKUSHO GOUSHI
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TAKEUCHI GIKEN SEISAKUSHO GOUS
TAKEUCHI GIKEN SEISAKUSHO GOUSHI
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は中実タイヤのリム取脱方法および可
搬式タイヤ着脱装置に関し、ボルトとナットの結合を解
いた時にリム間に生ずる間隙に着目してリムの取脱を行
い、小型にして数部品に分解可能になり組立も容易で、
設置スペースが少なく、移動可能な可搬式であり、小型
のわりの高出力を発揮する。 【解決手段】 上側リム8aと下側リム8bを結合する
ボルト・ナットのボルト孔10…に位置してリム8間に
生ずる間隙K内に受圧板11を介装し、操作螺杆4の係
止ナット5とベース本体1との間に下向き、上向きに押
圧用アダプター13を配置して押ピン12をボルト孔内
に挿入し、シリンダー2を駆動し、受圧板を押圧してリ
ムを取脱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中実タイヤのリム
取脱方法および可搬式タイヤ着脱装置に関し、例えばフ
ォークリフト等の産業用車両のタイヤとして使用される
中実タイヤが古くなって交換を必要とする場合に、タイ
ヤに対してリムを取脱したり、リムを装着したりするの
に使用される。
【0002】
【従来の技術】従来、フォークリフト等の産業用車両に
使用される中実タイヤには図20および図21に示すも
のがある。すなわちゴムにより形成されるタイヤ本体a
と、このタイヤ本体aの左右両側に上側リムbとこの上
側リムbに重合してボルトc,ナットdにより結合され
る下側リムb′とよりなるものがあった。そしてこのタ
イヤでは、タイヤ本体aに対する上側リムbと下側リム
b′との取付けは、タイヤ本体aの内径を上側リムbお
よび下側リムb′の取付座部b1,b′1 の外径よりも
小径に形成することにより、タイヤ本体aを形成するた
めのゴムの弾性復元力を利用して上側リムbと下側リム
b′への半径方向の締付力を発揮させ、タイヤ本体aに
上側リムbおよび下側リムb′を取付けるものである。
また最近では他の中実タイヤとして図22および図23
に示すように、上側リムbと下側リムb′のタイヤ本体
aに対する取付けの滑りをなくして確実にリムをタイヤ
本体aに取付けるために、タイヤ本体aの内周側の内部
に複数本のワイヤーwを埋込むことにより、このワイヤ
ーwの締付力を上側リムbおよび下側リムb′に発揮さ
せて確実にタイヤ本体aを取付けるようにしたものが普
及している。ところで上側リムbおよび下側リムb′を
タイヤ本体aに装着したり、または上側リムbおよび下
側リムb′を取脱するための装置は、中実タイヤにおい
てはリムの装着や取脱には空気入りタイヤよりも大きな
力を必要するので、従来門形の枠体に駆動源として油圧
シリンダを備え、この油圧シリンダの加圧力を利用して
リムの取脱と装着とを行い、油圧シリンダの加圧力に構
造的に耐え得るように大型の静置式のものがあった。ま
たこの従来の装置は1つの装置でタイヤ本体にリムを装
着する装置であるか或いはタイヤ本体からリムを取脱す
る装置であるかの何れか一方のみに使用されるものであ
った。すなわち、タイヤ本体に対してリムを装着すると
ともにリムをタイヤ本体から取脱するという両機能を備
えた運搬可能な可搬式のタイヤ着脱装置は従来なかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の静置式のタ
イヤの着脱装置は、大型で大出力を発揮するが、部品点
数が多く製作費が高くなり、据付けのためのかなりのス
ペースを占有するものであり、不使用時の保守、管理も
厄介であった。また図22および図23に示す上記従来
の中実タイヤは、タイヤ本体aに埋設した複数本のワイ
ヤーwの締付力を上側リムbと下側リムb′とに加える
ことによってタイヤ本体aを両リムに対して滑りを生ず
ることがなく取付けるものであるので、上側リムbと下
側リムb′をタイヤ本体aに装着したり、取脱するのに
図20および図21に示すようにタイヤ本体aのゴムの
締付力を利用して上側リムbと下側リムb′をタイヤ本
体aに取付けている中実タイヤよりもタイヤ本体aと上
側リムbおよび下側リムb′とを摩擦係合をしたり、そ
の摩擦係合を解くためには大出力を必要としていた。ま
た図20および図21、または図22および図23に示
す中実タイヤでは、上側リムbと下側リムb′とを結合
しているボルトcとナットdの結合を解くと、ゴムより
なるタイヤ本体aの弾性復元力によって上側リムbと下
側リムb′との間には5〜10mm程度の僅かな間隙K
が生ずることがわかった。
【0004】本発明の発明者は上側リムと下側リムとを
結合しているボルトとナットの結合を解いた時に上側リ
ムと下側リムとの間に生ずる間隙に着目してタイヤに対
するリムの取脱を行うことを発見し、また小型にして数
部品に分解可能になるとともに組立も容易であり、しか
も多くの設置スペースを採ることがなく所望の場所に容
易に運搬して移動可能になる可搬式であり、さらには小
型のわりに高出力を発揮するようにしてタイヤに対する
リムの装着も作業効率よく行うようにした中実タイヤの
リム取脱方法および可搬式タイヤ着脱装置を提供するも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、ベ
ース本体と該ベース本体の略中央に設けたシリンダのピ
ストンに下端が取付けられる操作螺杆に螺合した係止ナ
ットとの間にタイヤを支持する工程と、タイヤに対する
リムの取脱時に上側リムと該上側リムに重合される下側
リムとをボルト結合する数個のボルト孔のうち所望個所
のボルト孔に位置する上側リムと下側リムとの間に生ず
る間隙内に受圧板を介装する工程と、タイヤに対して下
向きまたは上向きに前記係止ナットの下面またはベース
本体の上面に配置される押圧用アダプターの複数本の押
ピンを前記ボルト孔に挿入する工程とより成り、シリン
ダの駆動力により前記受圧板を押圧用アダプターの押ピ
ンにて押圧可能になして下側リムまたは上側リムをタイ
ヤから取脱するという手段を採用した。
【0006】また本発明の請求項2は、請求項1におい
て前記タイヤは長径の支持リングにてベース本体上に支
持され、タイヤに対して係止ナットに係合可能にその下
面に下向きに配置される押圧用アダプターの複数本の押
ピンを前記ボルト孔に挿入し、下側リムの取脱を行なっ
た後にタイヤを反転させて上側リムの取脱を行うという
手段を採用した。
【0007】また本発明の請求項3は、請求項1におい
て前記タイヤは上向きに配置される押圧用アダプターの
押ピンを前記ボルト孔内に挿入して前記受圧板を介して
ベース本体上に支持され、前記係止ナットに係合可能に
長径の押えリングをタイヤに載置することにより上側リ
ムの取脱を行った後にタイヤを反転させて下側リムの取
脱を行うという手段を採用した。
【0008】また本発明の請求項4は、ベース本体と、
該ベース本体の略中央に設けられるシリンダと、該シリ
ンダに伸縮自在に設けられるピストンと、該ピストンに
下端を取付可能な操作螺杆と、該操作螺杆に螺合される
係止ナットと、前記ベース本体と前記係止ナットとの間
に支持されるタイヤと、該タイヤに対するリムの取脱時
に上側リムと該上側リムの重合される下側リムとをボル
ト結合する数個のボルト孔のうち所望個所のボルト孔に
位置する上側リムと下側リムとの間に生ずる間隙内に介
装される受圧板と、タイヤに対して下向きまたは上向き
に前記係止ナットの下面またはベース本体の上面に配置
され、前記ボルト孔内に挿入されることにより前記受圧
板を介して下側リムまたは上側リムを押圧するかまたは
反転されるタイヤの上側リムまたは下側リムを押圧する
複数本の押ピンを有する押圧用アダプターとから成り、
該押圧用アダプターが前記係止ナットに対して生ずる押
圧力によりリムをタイヤから取脱するという手段を採用
した。
【0009】また本発明の請求項5は、請求項4におい
て上側リムおよび下側リムの所望位置のボルト孔内に挿
入され、前記受圧板を介してタイヤを支持するかリムを
押圧する複数本の押ピンを有する押圧用アダプターと、
タイヤを支持する長径の支持リングと、リムの外周側を
支持する短径の支持リングと、上側リムに載置される短
径の押えリングと、タイヤに載置される長径の押えリン
グとはベース板と係止ナットとの間に配置されてリムの
装着またはリムの取脱時に選択、使用されるという手段
を採用した。
【0010】また本発明の請求項6は、請求項4におい
て前記係止ナットと該係止ナットの下方に下向きに配置
される押圧用アダプターとの間に該押圧用アダプターを
押圧可能なスペーサが必要に応じて介装されるという手
段を採用した。
【0011】また本発明の請求項7は、請求項4におい
て前記ピストンは、シリンダ内に介装されたコイルばね
により上方への附勢力を受け、シリンダの周壁内に設け
た縦長の送油孔を通じて給油される油圧によりシリンダ
内を降下されるという手段を採用した。
【0012】また本発明の請求項8は、請求項7におい
て前記シリンダに設けた送油孔にエアー・ブスターポン
プを接続し、シリンダ内に昇降可能に設けたピストンの
降下時には該エアー・ブスターポンプにて圧入される圧
縮空気の空気圧を増圧シリンダを介して油圧に変換して
増圧の上、シリンダ内へ給油するという手段を採用し
た。
【0013】また本発明の請求項9は、請求項4におい
て押圧用アダプターは、タイヤ径のサイズの大小に伴う
上側リムと下側リムとに対応し設置角度の大小によって
設置位置が相違するディスクに対する取付を兼ねる数種
のボルト孔に合致して数種の取付孔が多数同心円的に設
けられた基板部と、上側リムと下側リムとのボルト孔の
所望の何れかに挿入可能に前記取付孔に所望の取付角度
にて着脱可能に一端が嵌入されて取付けられる複数本の
押ピンとから形成されるという手段を採用した。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に従って本発明の実施
の形態の具体例を説明する。図1乃至図16に従って本
発明の一実施例を使用する装置と一緒に工程順に説明す
る。Aは可搬式タイヤ着脱装置であり、ベース本体1
と、該ベース本体1の略中央に設けられるシリンダ2
と、該シリンダ2に伸縮自在に設けられるピストン3
と、該ピストン3に下端を取付可能な操作螺杆4と、該
操作螺杆4に螺合される係止ナット5と、前記ベース本
体1と前記係止ナット5との間にリム8の取脱時に長径
の支持リング6により支持されるタイヤ7と、該タイヤ
7に対するリム8の取脱時に上側リム8aと該上側リム
8aに重合される下側リム8bとをボルト9aとナット
9bとによりボルト結合する数個のボルト孔10のうち
所望個所のボルト孔10に位置する上側リム8aと下側
リム8bとの間に生ずる間隙K内に介装される受圧板1
1と、タイヤ7に対して下向きに係止ナット5の下面に
配置され前記ボルト孔10内に挿入されることにより前
記受圧板11を介して下側リム8bを押圧するかまたは
反転されるタイヤ7の上側リム8aを押圧する複数本の
押ピン12を有する押圧用アダプター13とから成る。
【0015】14はベース本体1上に載置されることに
よりリム8の外周側を支持する短径の支持リングであ
り、この短径の支持リング14は長径の前記支持リング
6に対してリム8の装着時またはリム8の取脱時に選択
使用される。
【0016】前記ベース本体1は、下面に設けた複数
個、例えば3個の脚部15より床面16から本実施例で
は約200mmの高さh1 の上方位置に支持される。
【0017】前記シリンダ2は、その内周径Φ1 が本実
施例では約85mmに形成され、ベース本体1から上方
部2aが突出されて取付けられる。2bはシリンダ2の
周壁内に縦長に設けた送油孔であり、この送油孔2bの
下端に設けた開口部2b1 は前記ベース本体1の下方外
周に臨まれ、また送油孔2bの上端に設けた開口部2b
2 はシリンダ2の上方内周に臨まれている。
【0018】前記ピストン3は略筒状をなし、ピストン
棒3aの長さl1 が約70mmに形成され、そのスピル
部3bの直径Φ2 は約85mmに形成される。3cはピ
ストン3の上端部に形成された雌ねじ部であり、この雌
ねじ部3cには後記操作螺杆4が取付けられる。3dは
ピストン3の上方外周に取付けられた略環状のストッパ
であり、ピストン3はこのストッパ3dがシリンダ2の
上端部に当接するまで後記コイルばね17の附勢力に抗
して降下するようになっている。
【0019】前記操作螺杆4はその外周に雄ねじ部4a
が形成され、その長さl2 は約600mmであり、外周
径Φ3 は約36mmに形成される。そしてこの操作螺杆
4の上端にはハンドル18が形成され、このハンドル1
8には把持部18aが設けられている。リム8の装着時
または取脱時にはこの操作螺杆4はピストン3の上端に
設けた雌ねじ部3cに雄ねじ部4aが螺合されることに
より着脱可能に取付けられる。
【0020】操作螺杆4の雄ねじ部4aに螺合される前
記係止ナット5は、雌ねじ部5a1が内周に形成されて
上方に配置される筒状部5aと、該筒状部5aの下方に
一体形成される平面略長円形の押板部5bとから形成さ
れる。
【0021】17は前記シリンダ2内に介装されたコイ
ルばねであり、このコイルばね17はその直径が7mm
以上の鋼材により形成され、前記ピストン3を上方へ附
勢するようになっている。またピストン3はシリンダ2
の周壁内に設けた前記送油孔2bを通じて給油される油
圧P2 を前記スピル部3bが受圧されることによりシリ
ンダ2内を降下される。
【0022】図4および図5において19は油圧P2
得るために前記送油孔2bに接続されたエアー・ブスタ
ーポンプであり、このエアー・ブスターポンプ19は公
知の構造のものが使用される。例えば図1に示すように
上面に起伏可能に装着されたペダル20を作業者が足踏
みして踵側へ伏動することにより図には示さないコンプ
レッサや圧縮ボンベから一次側に接続された送気ホース
21を通じて圧縮空気22の空気圧P1 が開かれた調整
弁23を介して送入され、この空気圧P1 を給油ホース
24aによってエアー・ブスターポンプ19内に供給さ
れ、内部に蓄えられる油に対してエアー・ブスターポン
プ19に内装された増圧シリンダ25を介して油圧P2
に変換し、増圧の上、送油ホース24bを通じてシリン
ダ2内に油圧P2 をかけてピストン3を降下するように
なっている。またペダル20に対する足踏みを停止する
と、調整弁23が閉じられてエアー・ブスターポンプ1
9への空気圧P1 の送気は停止され、増圧シリンダ25
は中立状態に復帰するようになる。さらにシリンダ2内
の油を戻したい場合にはペダル20を爪先側に伏動させ
ると、図5のように調整弁23が開かれて行路が変更さ
れることにより増圧シリンダ25に対する空気圧P1
経路が遮断されるが、圧縮空気22は送気ホース21を
通じてエアー・ブスターポンプ19を経て排気ホース2
1aへと流れ、シリンダ2内の油はピストン3の上昇に
より送油ホース24bを通じてエアー・ブスターポンプ
19、給油ホース24aへと戻されるようになってい
る。このようにエアー・ブスターポンプ19を用いてコ
ンプレッサ等から送入されて来る圧縮空気22を増圧シ
リンダ25を介して油圧P2 に変換して増圧の上、シリ
ンダ2内に給油するようにしたのは、低い空気圧P1
よりシリンダ2のピストン3を応答性よく高出力に駆動
するためと、ピストン3を昇降させるのに必要なシリン
ダ2の回路構成を送油孔2bを設置するだけで済ませる
ことにより油圧回路を簡素化するためである。因みに本
実施例ではエアー・ブスターポンプ19に5〜8kgf/cm
2 程度の空気圧を給気すると、シリンダ2内への油圧P
2 の吐出圧は720kgf/cm2 程度が給油され、ピストン
3では15〜20t/cm2 の高出力を発揮するようになっ
ている。
【0023】前記受圧板11は例えば図1において鋼板
を用いて板状小片に形成され、その平面形状は例えば方
形、矩形、円形、扇形等、制限されない。そしてこの受
圧板11は、タイヤ7に対するリム8の取脱時に下側リ
ム8bに充分に押圧力を付与するような受圧面積Sを有
し、しかも上側リム8aと下側リム8bとのボルト孔1
0よりも充分に大きく形成されるとともに上側リム8a
と下側リム8bとのボルト9aとナット9bとの結合を
解いた際にタイヤ7の弾性復元力による押圧により上側
リム8aと下側リム8bとの間に形成される5〜10m
m程度の僅かな間隙Kに対して迅速且つ円滑に挿脱が行
える厚さtに形成される。また受圧板11は着磁された
り、磁石を添着することによりその吸着力によって上側
リム8aまたは下側リム8bに対して不用意に移動する
のを防止するようにしてもよい。また受圧板11の断面
形状を図6に示すようにL字形またはT字形に形成する
ことにより上側リム8aまたは下側リム8bに係止さ
れ、不用意な移動を防止するようにしてもよい。
【0024】前記押圧用アダプター13は、タイヤ7に
対するリム8の取脱時にのみ使用されるものであり、タ
イヤ径のサイズの大小、例えば3インチ、4インチ、5
インチ、6インチ、7インチと、8インチ以下に伴う中
実タイヤの上側リム8aと下側リム8bとに対応し、し
かも5穴用、6穴用、8穴用と設置角度の大小によって
それぞれ設置位置が相違するディスクに対する取付けを
兼ねる数種のボルト孔10,10…に合致して図7、図
8に示すように数種の取付孔26a,26b,26c,
26d,26e,26f…が多数同心円的に設けられた
基板部25と、上側リム8aと下側リム8bとの所望の
ボルト孔10,10…の何れかに挿入可能に前記取付孔
26a,26b,26c,26d,26e,26f…に
例えば120°づつの取付角度をもって着脱可能に一端
が嵌入されることにより取付けられる複数本、例えば3
本の押ピン12とから形成される。
【0025】27は前記係止ナット5と押圧用アダプタ
ー13との間に該押圧用アダプター13を押圧するため
に必要に応じて介装されるスペーサであり、このスペー
サ27はリム8の装着時または取脱時にシリンダ2の駆
動に伴う係止ナット5からの押圧力を有効に図1に示す
押圧用アダプター13または図10に示す長径の押えリ
ング28に伝達するために操作螺杆4を中央にして左右
にレール状の押杆部29,29を対向配置されるととも
に該押杆部29,29の一端を閉鎖端となした平面略コ
字形に形成される。
【0026】図14乃至図16において30は位置決め
用のアダプターであり、このアダプター30は上側リム
8aと該上側リム8aに重合される下側リム8bとのボ
ルト孔10,10…内に挿入されることにより上側リム
8aと下側リム8bとのセット位置の位置決めを行う複
数本の位置決めピン31を基板32上に設けている。そ
してこのアダプター30は前記押圧用アダプター13と
略同様構造であるが、各必要部品の組付操作を円滑にす
るために位置決めピン31は押ピン12よりも長く形成
される。
【0027】長径の前記押えリング28はリム8をタイ
ヤ7から取脱する場合に係止ナット5に係合可能にタイ
ヤ7上に載置されてタイヤ7を押圧するように、選択、
使用される。33は短径の押えリングであり、この押え
リング33は同様にリム8をタイヤ7に装着したり取脱
する場合に係止ナット5に係合可能にタイヤ7上に載置
されてタイヤ7を押圧するように選択、使用される。
【0028】本発明の可搬式タイヤ着脱装置Aの第1実
施例は以上の構成からなり、以下リムの装着と取脱とを
工程順に説明する。 (A)リムの装着 先ず、図14に示すようにベース本体1上に短径の支持
リング14にて支持される下側リム8bと、短径の押え
リング33とでタイヤ7を挟持するように、ベース本体
1の略中心に設けたシリンダ2のピストン3に取付けた
操作螺杆4を中心にして操作螺杆4に螺合している係止
ナット5とベース本体1との間にセットする。また本実
施例では押えリング33の上面にスペーサ27が載置さ
れるように図示されているが、スペーサ27の使用は必
要に応じて選択的に使用される。この際、下側リム8b
と、タイヤ7と、上側リム8aとのセット位置の位置決
めは、下側リム8bと上側リム8aとを図15に示すよ
うにボルト9aとナット9bとによりボルト結合すると
ともに車両のディスクから突設されるボルト(図には示
さない)が挿入され、ナットが螺合されることによりタ
イヤ7をディスクに取付けるための数個のボルト孔1
0,10…のうち所望個所のボルト孔10,10…に位
置決め用アダプター30に設けた位置決めピン31を挿
入することにより下側リム8bと、タイヤ7と、上側リ
ム8aとの位置決めを迅速且つ確実に行うようにしても
よい。その後操作螺杆4に螺合されている係止ナット5
をスペーサ27の上面に当接するまで回動して締付け、
リム8の装着時の必要部品のセット作業を終える。
【0029】このようにしてリム8の装着時の必要部品
のセット作業の位置決めを終えたら、作業者はエアー・
ブスターポンプ19の上面に設けたペダル20を踵側に
踏み込み伏動状態を維持すると、コンプレッサや圧縮ボ
ンベから一次側に接続された送気ホース21を通じて圧
縮空気22が開かれた調整弁23を通じてエアー・ブス
ターポンプ19内に送入される。そしてこの圧縮空気2
2の空気圧P1 は、給油ホース24aによってエアー・
ブスターポンプ19内に供給して内部に蓄えられる油に
対してエアー・ブスターポンプ19に内装した増圧シリ
ンダ25を介して増圧された油圧P2 に変換され、その
後、この油圧P2 は送油ホース24bからシリンダ2の
周壁内に設けた送油孔2bを通じてシリンダ2内に油圧
2 がかけられる。その結果、ピストン3はストッパ3
dがシリンダ2の上端に当接してそれ以上の降下が規制
されるまでシリンダ2内をコイルばね17の附勢力に抗
して降下される。この際、ペダル20の踵側への足踏み
を維持する間は、ピストン3は降下し続ける。
【0030】ピストン3の降下に伴って操作螺杆4も降
下するので、この操作螺杆4の雄ねじ部4aに螺合した
係止ナット5の下面に係合されるスペーサ27を介して
短径の押えリング33により上側リム8aは押圧される
ため、ゴムにより形成されたタイヤ7に上側リム8aは
嵌合される。同時に短径の支持リング14にベース本体
1上に支持されている下側リム8bはタイヤ7の下側に
嵌合される。こうして上側リム8aと下側リム8bとは
タイヤ7を挟むように重合される。この際、図15に示
すように位置決め用のアダプター30の複数本の位置決
めピン31が上側リム8aと下側リム8bとのディスク
への取付けを兼ねたボルト結合用のボルト孔10,10
…のうち所望位置のボルト孔10,10…内に複数本が
挿入、案内されるので、上側リム8aおよび下側リム8
bのタイヤ7に対するリム組は正確に行なえる。その
後、上側リム8aと下側リム8bとの所望のボルト孔1
0,10…、例えば位置決めピン31が挿入されている
残りのボルト孔10,10…内にボルト9aを挿入の
上、ナット9bをボルト9aに螺合することにより上側
リム8aと下側リム8bとをタイヤ7に対して組込んで
結合がなされる。そしてエアー・ブスターポンプ19の
ペダル20の足踏みを止めると、圧縮空気22のエアー
・ブスターポンプ19への送入が停止され、シリンダ2
内への油圧P2 の供給は遮断され、エアー・ブスターポ
ンプ19内の増圧シリンダ25は中立状態に復帰する。
【0031】それからハンドル18を把持して操作螺杆
4をピストン3の雌ねじ部3cに対して螺退することに
よりピストン3から操作螺杆4を取り外す(図16参
照)。また位置決め用のアダプター30を用いている場
合にはその位置決めピン31から上側リム8aと下側リ
ム8bとのボルト孔10,10を引き抜く等してベース
本体1の支持リング14上からリム組したタイヤ7を取
去り、リム組を完了する。
【0032】(B)リムの取脱 またリム8をタイヤ7から取脱するのには、2つの方法
が有るが、先ず最初に図1乃至図9に従い押圧用アダプ
ター13を用いてリムの取脱を行う方法につき述べる。
これには先ずタイヤ7の上側リム8aと、該上側リム8
aに重合される下側リム8bとを結合しているボルト9
aとナット9bとの螺合を解いて上側リム8aと下側リ
ム8bとの間にゴム製のタイヤ7の復元力により僅か、
例えば5〜10mm程度の間隙Kを生じさせる。
【0033】次いでベース本体1上に長径の支持リング
6を用いてタイヤ7を支持する。そして上側リム8aと
下側リム8bとをボルト9aとナット9bとを用いてボ
ルト結合するとともに車両のディスク(図には示さな
い)にタイヤ7をボルトにて取付けるために上側リム8
aと下側リム8bとに設けられた数個のボルト孔10,
10…のうちディスクに設けたボルトの設置位置に対応
する以外の所望個所のボルト孔10,10…に位置する
上側リム8aと下側リム8bとの間に生ずる間隙K内に
受圧板11を複数個所介装する。この際、受圧板11を
着磁したり、または受圧板11に磁石を添着すれば、上
側リム8aまたは下側リム8bに対する吸着力により、
上側リム8aまたは下側リム8bの不用意な移動や脱落
は防止される。また図6に示すように受圧板11の断面
形状をL字形や図には示さないがT字形に形成すれば上
側リム8aまたは下側リム8bに受圧板11が係止され
るので、上側リム8aまたは下側リム8bに対する受圧
板11の不用意な移動や脱落を防止することができる。
【0034】そして押圧用アダプター13をタイヤ7に
対して下向きに配置するとともに係止ナット5の下面に
係合可能に配置することにより複数本の押ピン12を、
前述のように受圧板11を介装した所望位置のボルト孔
10,10…に挿入させる。この際、押圧用アダプター
13の基板部25には図7、図8に示すように、タイヤ
径のサイズの大小、例えば3インチ、4インチ、5イン
チ、6インチと、8インチ以下の各種の中実構造のタイ
ヤ7の上側リム8aと下側リム8bとに対応して車両の
ディスクに対するタイヤ7の取付けを兼ねた5穴用、6
穴用、8穴用と設置角度の大小によりそれぞれ設置位置
が相違する数種の取付孔26a,26b,26c,26
d,26e,26f…が多数同心円的に設けられてい
る。従って、これらの取付孔26a,26b,26c,
26d,26e,26f…のうちからリム8を取脱すべ
きタイヤ径に応じて所望の取付孔26a,26b,26
c,26d,26e,26f…を選択して例えば3本の
押ピン12の一端を基板部25の取付孔に嵌入して基板
部25に取付けることにより押圧用アダプター13の押
ピン12がタイヤ7の所望のボルト孔10,10…に合
致するように調整して使用する。この時、複数本の押ピ
ン12が取付けられるように基板部25に設けられた対
応する取付孔26a,26b,26c,26d,26
e,26f…にはそれぞれ数字、文字、記号等の目印を
付しておけば容易に押ピン12を取付ける取付孔26
a,26b,26c,26d,26e,26f…を選択
することができる。
【0035】その後、スペーサ27を押圧用アダプター
13と係止ナット5との間に必要に応じて配置し、係止
ナット5を操作螺杆4に対して螺進することによりリム
取脱時の必要部品の組立作業を完了する(図1参照)。
【0036】そしてエアー・ブスターポンプ19の上面
に設けたペダル20を踏み込んで踵側に伏動し、圧縮空
気22をコンプレッサ等からエアー・ブスターポンプ1
9内に送入すると、この圧縮空気22の空気圧が図4に
示すようにエアー・ブスターポンプ19内に給油し蓄え
られる油を増圧シリンダ25により増圧するので、この
増圧された油圧P2 は給油ホース24b、送油孔2bを
介してシリンダ2内に送られるため、ピストン3はコイ
ルばね17の附勢力に抗して降下する。そしてピストン
3の降下に伴いピストン3の上端に取付けられている操
作螺杆4はストッパ3dがシリンダ2の上端に当接する
まで降下する。この結果、操作螺杆4に螺合されている
係止ナット5に係合されているスペーサ27を介して押
圧用アダプター13は下方へ加圧されるので、この押圧
用アダプター13に設けた複数本の押ピン12は上側リ
ム8aと下側リム8bとをボルト結合するためのボルト
孔10,10…の所望位置に応じて上側リム8aと下側
リム8bとの間に介装されている受圧板11を介して下
側リム8bを押圧するので、長径の支持リング6に支持
されているタイヤ7から下側リム8bは脱嵌される。
【0037】この際、本実施例ではシリンダ2の内周径
Φ1 は図1に示すように85mm、このシリンダ2内を
昇降可能になるピストン3のスピル部3bの直径Φ2
85mmであり、エアー・ブスターポンプ19にコンプ
レッサ等から送入される圧縮空気22の空気圧P1 を5
〜8kgf/cm2 程度圧送したとすると、シリンダ2内に送
り込まれる油圧P2 が720kgf/cm2 程度になり、ピス
トン3は15〜20t/cm2 程度の高出力を発揮すること
ができる。従って、3インチ、4インチ、5インチと比
較的小さいタイヤ径の中実構造のゴム製のタイヤ7はも
ちろん、6インチ、7インチ、8インチと大きなタイヤ
径のタイヤ7でさえも上側リム8aと下側リム8bとの
リム8の取脱が容易に行なえる。また図23に示すよう
な上側リム8aおよび下側リム8bに対するタイヤ7の
取付けを確実になすために、タイヤ7の内周側内部に複
数本のワイヤーwを埋込んでその締付力をリム8に対し
て発揮させるようにタイヤ7を取付ける形式のタイヤ7
であってもボルト9aとナット9bとの結合が解かれる
ことにより生ずる間隙Kに受圧板11を介装して押圧用
アダプター13の複数本の押ピン12により下側リム8
bの上面または上側リム8aの下面に全体的に平均して
押圧力が作用するので、容易且つ確実に下側リム8bま
たは上側リム8aをタイヤ7に対して取脱することがで
きる。
【0038】その後、エアー・ブスターポンプ19のペ
ダル20を爪先側に伏動させると、調整弁23の行路が
変更されるので、増圧シリンダ25に対する空気圧P1
の経路が遮断され、圧縮空気22は送気ホース21通じ
てエアー・ブスターポンプ19を経て排気ホース21a
へと流れ、コイルばね17の附勢力を受けてピストン3
が上昇することによりシリンダ2内の油は送油ホース2
4bを通じてエアー・ブスターポンプ19から給油ホー
ス24aへと流れ、旧位に戻される。
【0039】そしてタイヤ7から下側リム8bが脱嵌さ
れると、操作螺杆4を螺退してピストン3から操作螺杆
4を取外す。次いでスペーサ27、押圧用アダプター1
3を取去った後に、タイヤ7を反転し、このタイヤ7を
長径の支持リング6を用いてベース本体1上に支持す
る。そして押圧用アダプター13を再び下向きにして複
数本の押ピン12を今度は受圧板11を用いることなく
上側リム8aの上面に当接する。それから再び操作螺杆
4をピストン3に取付け、この操作螺杆4に螺合する係
止ナット5に係合するように押圧用アダプター13との
間にスペーサ27を介装することにより、下側リム8b
を取脱するための必要部品の組立作業を終える(図2参
照)。
【0040】その後、再びエアー・ブスターポンプ19
のペダル20を踵側に踏み込んで伏動させると、コンプ
レッサ等から圧縮空気22がエアー・ブスターポンプ1
9に供給され、この空気圧P1 が増圧シリンダ25を介
してエアー・ブスターポンプ19に供給される油を増圧
し、油圧P2 に変換してシリンダ2内に供給されるの
で、ピストン3はコイルばね17の附勢力を抗してシリ
ンダ2内を降下し、操作螺杆4もピストン3に伴って降
下する。そして操作螺杆4に螺合した係止ナット5に係
合されるスペーサ27を介して押圧用アダプター13は
下向きに加圧されるので、この押圧用アダプター13の
複数本の押ピン12の押圧により下側リム8bは長径の
支持リング6に支持されているタイヤ7から脱嵌される
(図3参照)。その後、操作螺杆4を螺退してピストン
3から操作螺杆4を取外し、次いでスペーサ27、押圧
用アダプター13を取り去り、タイヤ7に対するリムの
取脱作業を完了する。
【0041】次にタイヤ7に対するリム8の他の取脱作
業を図10乃至図13につき説明すると、この方法は押
圧用アダプター13と受圧板11とを使用しないでリム
8の取脱を行う方法である。すなわち、今度はベース本
体1とシリンダ2のピストン3に取付けた操作螺杆4に
螺合される係止ナット5との間に短径の支持リング14
を用いてタイヤ7を支持し、このタイヤ7の上には長径
の押えリング28を載置し、さらにこの押えリング28
の上にはスペーサ27を係止ナット5に係合可能にな
し、リム8の取脱時の必要部品の組立を行う(図10参
照)。
【0042】その後、エアー・ブスターポンプ19のペ
ダル20を踵側に踏み込んで伏動させ、油圧P2 をシリ
ンダ2内に供給することにより、ピストン3をコイルば
ね17の附勢力に抗してシリンダ2内を降下させると、
ピストン3に伴って降下する操作螺杆4に螺合されてい
る係止ナット5にスペーサ27を介して係合している長
径の押えリング28の加圧によりタイヤ7は変形するの
で、上側リム8aとタイヤ7との間には僅かな間隙K1
を生ずる。次いで作業者はレバーRを押えリング28の
周側面の窓孔28aから挿入することによりレバーRの
先端部をタイヤ7と上側リム8aとの間の前記間隙K1
内に差し込んだ上、レバーRを矢印イ方向に伏動させ、
その梃子作用により上側リム8aをタイヤ7から引き抜
く(図11参照)。
【0043】そして、係止ナット5の操作螺杆4に対す
る締付けを弛め、操作螺杆4をピストン3から取り去
り、スペーサ27、押えリング28をタイヤ7に対して
取り去った後に、タイヤ7を反転させて短径の支持リン
グ14上に支持させる。それから、長径の押えリング2
8を再びタイヤ7上に載置し、押えリング28の上に必
要に応じてスペーサ27を介装し、ピストン3に螺合さ
れている係止ナット5に係止して必要部品を組立る(図
12参照)。
【0044】その後、エアー・ブスターポンプ19のペ
ダル20を再び踵側に踏み込んで油圧P2 を送油孔2b
からシリンダ2内に給油してピストン3を操作螺杆4と
一緒にコイルばね17の附勢力に抗して降下することに
より、係止ナット5に係合している押えリング28によ
ってタイヤ7を押圧し、下側リム8bをタイヤ7から外
す(図13参照)。このようにしてタイヤ7からリム8
を取脱することができる。
【0045】図17乃至図19に示すものは、押圧用ア
ダプター13を用いてタイヤ7からリム8を取脱する本
発明の他の実施例を示したものである。この実施例では
タイヤ7に対するリム8の取脱時に、上側リム8aと該
上側リム8aに重合される下側リム8bとをボルト結合
する数個のボルト孔10,10…のうち所望個所のボル
ト孔10,10…に位置する上側リム8aと下側リム8
bとの間に生ずる間隙K内に受圧板11を介装する点は
前記実施例と同様である。
【0046】しかしながら、本実施例ではベース本体1
上に押圧用アダプター13を上向きに載置してその押圧
用アダプター13の複数本の押ピン12を上側リム8a
と下側リム8bとに設けた数個のボルト孔10,10…
のうち、所望のボルト孔10,10…内に挿入すること
により、受圧板11を介して押圧用アダプター13にて
タイヤ7をベース本体1上に支持する。しかもピストン
3に取付けた操作螺杆4に螺合される係止ナット5に係
合可能にタイヤ7の上面に長径の押えリング28を載置
することによりリム8の取脱時の必要部品を組立る(図
17参照)。
【0047】そしてエアー・ブスターポンプ19のペダ
ル20を踵側に踏み込んで油圧P2をシリンダ2内に給
油してピストン3をコイルばね17の附勢力に抗してシ
リンダ2内を降下させると、係止ナット5に係合されて
いる長径の押えリング28によりタイヤ7は押圧変形さ
れ、押圧用アダプター13の複数本の押ピン12により
受圧板11を介して上側リム8aは支持されているの
で、タイヤ7から上側リム8aは取脱される(図18参
照)。それからエアー・ブスターポンプ19のペダル2
0を爪先側に踏み込んでシリンダ2内の油を送油孔2b
を通じて旧位に移送し、ピストン3をコイルばね17の
附勢力により上昇させて旧位に復帰させた後に、係止ナ
ット5の締付けを弛め、操作螺杆4、スペーサ27、押
えリング28をタイヤ7上から取り去る。
【0048】そして、タイヤ7を反転させてから押圧用
アダプター13の複数本の押ピン12に下側リム8bを
載置するようにして押圧用アダプター13にてベース本
体1上にタイヤ7を支持する(図19参照)。その後、
エアー・ブスターポンプ19のペダル20を再び踵側に
踏み込んでシリンダ2内に油圧P2 をかけてピストン3
を降下すると、ピストン3に取付けられた操作螺杆4に
螺合されている係止ナット5に係合した長径の押えリン
グ28によりタイヤ7は加圧され、下側リム8bは押ピ
ン12に数カ所を支持されているので、タイヤ7から下
側リム8bを取脱することができる。このようにして押
圧用アダプター13を上向きに使用する場合のタイヤ7
に対するリム8の取脱作業が完了される。
【0049】
【発明の効果】本発明は以上のように、上側リムと下側
リムとを結合しているボルト・ナットの結合を解くと、
上側リムと下側リムとの間に生ずる間隙を利用してリム
の取脱時にこの間隙内に受圧板を介装し、ベース本体と
該ベース本体の略中心に設けたシリンダのピストンに下
端が取付けられる操作螺杆に螺合された係止ナットとの
間にタイヤに対して下向きまたは上向きに係止ナットの
下面またはベース本体の上面に押圧用アダプターを配置
してその複数本の押ピンを上側リムまたは下側リムの所
望のボルト孔内に挿入することにより受圧板を介して下
側リムまたは上側リムを押圧するようにしたので、上側
リムと下側リムとよりなるリムの取脱が容易に行なえ
る。またピストンが昇降可能になるシリンダを略中心に
設けたシリンダと、ピストンに取付けられる操作螺杆
と、該操作螺杆に螺合される係止ナットと、受圧板と、
押圧用アダプターと、支持リングと、押えリング等の数
部品から形成されるので小型にして組立および分解が容
易に行え、取扱も簡便になり、さらには必要な場所に容
易に可搬して使用できるとともに設置スペースは小面積
で済む。またベース本体とピストンに取付けられる操作
螺杆に螺合する係止ナットとの間にタイヤやリムに対し
て押圧力を働かせてリムを取脱するようにしたので、シ
リンダ自体も小さいものでよく、装置全体が小型のわり
に高出力を発揮し、タイヤに対するリムの装着と取脱を
作業効率よく行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可搬式タイヤ着脱装置の一実施例にお
けるリム取脱時の一例を示す断面図である。
【図2】同じくタイヤを反転して上側リムを取脱する場
合の断面図である。
【図3】同じくシリンダを駆動して上側リムを取脱して
いる状態を示す断面図である。
【図4】本実施例を構成するエアー・ブスターポンプの
一例を示す回路図である。
【図5】同じくエアー・ブスターボンプの調整弁の行路
を変更した状態を示す回路図である。
【図6】本実施例を構成する受圧板の他の変形例の使用
状態を示す拡大断面図である。
【図7】本実施例を構成する押圧用アダプターの基板部
を示す拡大底面図である。
【図8】同じく押圧用アダプターを上向きにして上方よ
り見た状態の拡大斜面図である。
【図9】同じく押圧用アダプターを下向きにして上方よ
り見た状態の拡大斜面図である。
【図10】本実施例のリム取脱時の他例を示す部品の組
立状態の断面図である。
【図11】同じく長径の押えリングにて押圧されるタイ
ヤと上側リムとの間に生ずる間隙内にレバーの先端を挿
入した状態を示す断面図である。
【図12】同じく上側リムを取脱した後にタイヤを反転
して組立てた状態の下側リムの取脱時の断面図である。
【図13】同じく下側リムを取脱している状態を示す断
面図である。
【図14】本実施例のリム装着時の部品の組立状態を示
す断面図である。
【図15】同じくリムをタイヤに装着した状態を示す断
面図である。
【図16】同じく操作螺杆、押えリング、係止ナット等
を取り去った状態を示す断面図である。
【図17】本発明のリム取脱時の他の実施例における部
品組立状態を示す断面図である。
【図18】同じく上側リムをタイヤから取脱している状
態を示す断面図である。
【図19】同じくタイヤを反転して下側リムをタイヤか
ら取脱する状態を示す断面図である。
【図20】従来の中実タイヤの一例を示す断面図であ
る。
【図21】同じくボルト、ナットの結合を解いた状態を
示す断面図である。
【図22】同じくワイヤーをタイヤに埋め込んだ従来の
タイヤの他例を示す断面図である。
【図23】同じくボルト、ナットの結合を解いた状態を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 ベース本体 2 シリンダ 3 ピストン 3b スピル部 3d ストッパ 4 操作螺杆 5 係止ナット 6 支持リング 8 リム 8a 上側リム 8b 下側リム 9a ボルト 9b ナット 10 ボルト孔 11 受圧板 12 押ピン 13 押圧用アダプター 17 コイルばね 19 エアー・ブスターポンプ 20 ペダル K 間隙 P1 空気圧 P2 油圧

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース本体と該ベース本体の略中心に設
    けたシリンダのピストンに下端が取付けられる操作螺杆
    に螺合した係止ナットとの間にタイヤを支持する工程
    と、タイヤに対するリムの取脱時に上側リムと該上側リ
    ムに重合される下側リムとをボルト結合する数個のボル
    ト孔のうち所望個所のボルト孔に位置する上側リムと下
    側リムとの間に生ずる間隙内に受圧板を介装する工程
    と、タイヤに対して下向きまたは上向きに前記係止ナッ
    トの下面またはベース本体の上面に配置される押圧用ア
    ダプターの複数本の押ピンを前記ボルト孔に挿入する工
    程とより成り、シリンダの駆動力により前記受圧板を押
    圧用アダプターの押ピンにて押圧可能になして下側リム
    または上側リムをタイヤから取脱することを特徴とする
    中実タイヤのリム取脱方法。
  2. 【請求項2】 前記タイヤは長径の支持リングにてベー
    ス本体上に支持され、タイヤに対して係止ナットに係合
    可能にその下面に下向きに配置される押圧用アダプター
    の複数本の押ピンを前記ボルト孔に挿入し、下側リムの
    取脱を行った後にタイヤを反転させて上側リムの取脱を
    行うことを特徴とする請求項1に記載の中実タイヤのリ
    ム取脱方法。
  3. 【請求項3】 前記タイヤは上向きに配置される押圧用
    アダプターの押ピンを前記ボルト孔内に挿入して前記受
    圧板を介してベース本体上に支持され、前記係止ナット
    に長径の押えリングを係合可能にタイヤに載置すること
    により上側リムの取脱を行った後にタイヤを反転させて
    下側リムの取脱を行うことを特徴とする請求項1に記載
    の中実タイヤのリム取脱方法。
  4. 【請求項4】 ベース本体と、該ベース本体の略中央に
    設けられるシリンダと、該シリンダに伸縮自在に設けら
    れるピストンと、該ピストンに下端を取付可能な操作螺
    杆と、該操作螺杆に螺合される係止ナットと、前記ベー
    ス本体と前記係止ナットとの間に支持されるタイヤと、
    該タイヤに対するリムの取脱時に上側リムと該上側リム
    に重合される下側リムとをボルト結合する数個のボルト
    孔のうち所望個所のボルト孔に位置する上側リムと下側
    リムとの間に生ずる間隙内に介装される受圧板と、タイ
    ヤに対して下向きまたは上向きに前記係止ナットの下面
    またはベース本体の上面に配置され、前記ボルト孔内に
    挿入されることにより前記受圧板を介して下側リムまた
    は上側リムを押圧するかまたは反転されるタイヤの上側
    リムまたは下側リムを押圧する複数本の押ピンを有する
    押圧用アダプターとから成り、該押圧用アダプターが前
    記係止ナットに対して生ずる押圧力によりリムをタイヤ
    から取脱することを特徴とする可搬式タイヤ着脱装置。
  5. 【請求項5】 上側リムおよび下側リムの所望位置のボ
    ルト孔内に挿入され、前記受圧板を介してタイヤを支持
    するかリムを押圧する複数本の押ピンを有する押圧用ア
    ダプターと、タイヤを支持する長径の支持リングと、リ
    ムの外周側を支持する短径の支持リングと、上側リムに
    載置される短径の押えリングと、タイヤに載置される長
    径の押えリングとはベース板と係止ナットとの間に配置
    されてリムの装着時またはリムの取脱時に選択、使用さ
    れることを特徴とする請求項4に記載の可搬式タイヤ着
    脱装置。
  6. 【請求項6】 前記係止ナットと該係止ナットの下方に
    下向きに配置される押圧用アダプターとの間に該押圧用
    アダプターを押圧可能なスペーサが必要に応じて介装さ
    れることを特徴とする請求項4に記載の可搬式タイヤ着
    脱装置。
  7. 【請求項7】 前記ピストンは、シリンダ内に介装され
    たコイルばねにより上方への附勢力を受け、シリンダの
    周壁内に設けた縦長の送油孔を通じて給油される油圧に
    よりシリンダ内を降下されることを特徴とした請求項4
    に記載の可搬式タイヤ着脱装置。
  8. 【請求項8】 前記シリンダに設けた送油孔にエアー・
    ブスターポンプを接続し、シリンダ内に昇降可能に設け
    たピストンの降下時には該エアー・ブスターポンプにて
    送入される圧縮空気の空気圧を増圧シリンダを介して油
    圧に変換して増圧の上、シリンダ内へ給油することを特
    徴とする請求項7に記載の可搬式タイヤ着脱装置。
  9. 【請求項9】 押圧用アダプターは、タイヤ径のサイズ
    の大小に伴う上側リムと下側リムとに対応し設置角度の
    大小によって設置位置が相違するディスクに対する取付
    を兼ねる数種のボルト孔に合致して数種の取付孔が多数
    同心円的に設けられた基板部と、上側リムと下側リムと
    のボルト孔の所望の何れかに挿入可能に前記取付孔に所
    望の取付角度にて着脱可能に一端が嵌入されて取付けら
    れる複数本の押ピンとから形成されることを特徴とする
    請求項4に記載の可搬式タイヤ着脱装置。
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