JPH10272705A - タイヤ成型装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 台車をタイヤ部材供給手段の下を走行させる
簡単な構成で、連続運転を可能として作業効率の向上お
よびスペース効率の向上を図ることができるタイヤ成型
装置を提供する。 【解決手段】 タイヤ部材受取部，タイヤ成型部，タイ
ヤ成型品取出部等を順次長尺に配備したタイヤ成型機１
と、タイヤ成型機１のタイヤ部材受取部より側方へ長尺
に移送路が延びタイヤ部材を移送して前記タイヤ部材受
取部に供給するタイヤ部材供給手段11，12と、タイヤ成
型機１のタイヤ成型品取出部の側方に位置しタイヤ成型
品を同タイヤ成型品取出部より取り出し台車30に移載す
るタイヤ移載手段21とを備え、台車30が移載されたタイ
ヤ成型品を所定場所まで搬送するタイヤ成型装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤ成型機およ
びその周辺の装置からなるタイヤ成型装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】タイヤ成型機は、種々のタイヤ部材の供
給を受け、各種タイヤ部材を組合せ、成型し、成型品を
取り出す各工程が行われる。各工程は部材が直線的に移
動されて実行されるので、各工程箇所が直線的に配列さ
れ全体的に長尺な構造をしており、その周囲にタイヤ部
材供給手段、タイヤ成型品取出手段および搬送台車等が
配備される。

【０００３】例えば２ステージ成型システムにおける第
２成型機は、グリーンケースにベルトとトレッドを組付
け成型してタイヤ成型品であるグリーンタイヤを製造す
るが、その製造過程における各工程のグリーンケース挿
入装置、ＢＴドラム、フォーマリング装置等が配列さ
れ、Ｏリング装置が部材を着脱自在に保持して各装置間
を移動させている。

【０００４】そして長尺の第２成型機の周囲には、ＢＴ
（ベルト・トレッド）ドラムに下流端を臨ませてベルト
供給装置およびトレッド供給装置が配備されて第２成型
装置を構成しており、、第２成型機のグリーンタイヤ取
出箇所の側にはグリーンタイヤ取出装置が配備され、同
グリーンタイヤ取出装置に近接して搬送台車が走行さ
れ、グリーンタイヤ取出装置により取り出されたグリー
ンタイヤを搬送台車に積み込み、次の加硫成型工程へと
搬送するようにしている。

【０００５】かかる第２成型装置における各装置の配置
を図４の概略図に示す。まず第２成型機01がグリーンケ
ース挿入装置、ＢＴドラム、フォーマリング装置等が直
線的に配列されて長尺の構造をしており、その長尺の両
側辺の一方は第１成型装置側であり、グリーンケースが
グリーンケース挿入装置に供給され、そして他方の側に
は下流端をＢＴドラムに臨ませてトレッド供給装置02お
よびベルト供給装置03が長尺の第２成型機に垂直に延設
されるとともに、グリーンタイヤ取出箇所に対応してグ
リーンタイヤ取出装置04が配置される。

【０００６】グリーンタイヤを搬送する台車05は、グリ
ーンタイヤ取出装置04に横着けしてグリーンタイヤを積
み込まれるが、空台車の入車された先は長尺の移送路を
有するトレッド供給装置02およびベルト供給装置03が遮
っているので、グリーンタイヤの積み込まれた実台車
は、前記入車路を出車路として逆に戻るようにして出車
することになる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】このように台車05は、
グリーンタイヤの移載場所に入車された空台車がグリー
ンタイヤを積み込まれて出車し終わるのを待って次の空
台車を入車させなければならないため、グリーンタイヤ
の搬出が円滑でなく連続運転が困難で有り作業効率の向
上を妨げるとともに、入出車路を常時開放しておく必要
から台車の配置のスペース効率が悪い。

【０００８】前記グリーンタイヤ取出装置04がトレッド
供給装置02およびベルト供給装置03を避けて遠距離にグ
リーンタイヤを移送できれば、台車が一方向の走行の途
中で停車してグリーンタイヤの積み込み連続運転ができ
るようにすることができるが、グリーンタイヤ取出装置
04が大型となり、設備コストが増大する。

【０００９】本発明は、かかる点に鑑みなされたもの
で、その目的とする処は、台車をタイアヤ部材供給手段
の下を走行させる簡単な構成で、連続運転を可能として
作業効率の向上およびスペース効率の向上を図ることが
できるタイヤ成型装置を供する点にある。

【００１０】

【課題を解決するための手段および作用効果】上記目的
を達成するために、本発明は、タイヤ部材受取部，タイ
ヤ成型部，タイヤ成型品取出部等を順次長尺に配備した
タイヤ成型機と、前記タイヤ成型機のタイヤ部材受取部
より側方へ長尺に移送路が延びタイヤ部材を移送して前
記タイヤ部材受取部に供給するタイヤ部材供給手段と、
前記タイヤ成型機のタイヤ成型品取出部の側方に位置し
タイヤ成型品を同タイヤ成型品取出部より取り出し台車
に移載するタイヤ移載手段とを備え、前記台車が移載さ
れたタイヤ成型品を所定場所まで搬送するタイヤ成型装
置において、前記タイヤ部材供給手段と前記タイヤ移載
手段とを前記タイヤ成型機に対して同じ側に配設し、前
記台車は、前記タイヤ移載手段の脇を前記タイヤ成型機
に略平行に走行して前記タイヤ部材供給手段の移送路の
下方を通過する構成とし、途中前記タイヤ移載手段によ
りタイヤ成型品が積み込まれるタイヤ成型装置とした。

【００１１】台車は、タイヤ移載手段の脇をタイヤ成型
機に略平行に走行してタイヤ部材供給手段の移送路の下
方を通過する構成としたので、入車と出車を同じ一方向
の走行で行うことができ、台車を連続的に走行させて途
中でタイヤ移載手段によりタイヤ成型品が積み込まれ搬
出する連続運転ができ作業効率を向上させることができ
る。

【００１２】また入出車する台車を連続して連ねて配置
することができ、台車の配置スペースを効率良く取るこ
とができる。さらにタイヤ部材供給手段の移送路の下方
を台車が通過できる簡単な構造であるので、設備コスト
も安価で済む。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下本発明に係る一実施の形態に
ついて図１ないし図３に図示し説明する。本実施の形態
は、２ステージ成型システムの第２成型装置に係るもの
で、図１はその第２成型機１およびその周囲の装置の平
面図であり、図２はその正面図である。

【００１４】図１において右側に第２成型機１が、前後
に長尺に配置されており、該第２成型機１は、手前に駆
動部２を有し、後方へ突出した駆動軸にＢＴドラム３が
設けられ、その後方にフォーマリング装置４およびグリ
ーンタイヤ取出部５を経てグリーンケース挿入装置６が
順次直列に配列され、ＢＴドラム３とグリーンケース挿
入装置６との間をＯリング搬送装置７が前後に移動自在
に設けられている。

【００１５】かかる前後に長尺の第２成型機１の右側
は、第１成型装置が配備されており、同第１成型装置よ
りグリーンケースがグリーンケース挿入装置６に搬入さ
れる。そして第２成型機１の左側には、ＢＴドラム３の
上方に下流端を臨ませてトレッド供給装置11とベルト供
給装置12が左方向に延出している。

【００１６】トレッド供給装置11とベルト供給装置12と
は、各左右方向に延びる移送路11ａ，12ａが上下に配設
され、ベルト供給装置12は４本のベルトを供給するよう
に上下４本の移送路12ａが形成されている。トレッド供
給装置11とベルト供給装置12の各移送路11ａ，12ａは、
所定の高さ位置に配設されている。

【００１７】ベルト供給装置12の４本の移送路12ａの上
流端に対応する各位置にベルトロールを搭載するベルト
台車13がそれぞれ配備され、各ベルトロールから巻きほ
ぐされたベルトが各移送路12ａを移送されて下流端から
ＢＴドラム３に巻きつけられる。一方最上段のトレッド
供給装置11もトレッドが移送路11ａを移送されて前記ベ
ルトが巻きつけられたＢＴドラム３のそのベルトの上に
巻きつけられる。

【００１８】ベルトロールを搭載する４台のベルト台車
13は左右に配列され、各ベルト台車13の上方から右方に
走行路がそれぞれ略同じ高さまたは若干高い位置で延び
ており、図２を参照して最も右寄りのベルト台車13を各
走行路を支える支柱14から離間させて上方を前記移送路
11ａ，12ａとして門型の開口15を形成している。

【００１９】一方第２成型機１のグリーンケース挿入装
置６の左側に前後方向に指向してレール20が敷設され、
グリーンタイヤ取出装置21が前後に移動自在に載ってお
り、モータ26により前後に移動する。

【００２０】グリーンタイヤ取出装置21は、モータ22の
駆動をギヤ23を介して旋回アーム24を前後水平軸を中心
に旋回させるもので、旋回アーム24の先端にはグリーン
タイヤを内側から支持する係止片25が突設されている。

【００２１】旋回アーム24を右側に旋回すると、第２成
型機１の左右幅略中央に係止片25が至り、グリーンタイ
ヤ取出部５においてＯリング搬送装置７からグリーンタ
イヤを係止片25に移載される。

【００２２】他方グリーンタイヤ取出部５のさらに左側
を台車30が前後方向の前方に向け走行され、同走行ルー
トは前記トレッド供給装置11とベルト供給装置12の移送
路11ａ，12ａ下方に形成された前記開口15と一致し、台
車30は開口15を通過してトレッド供給装置11とベルト供
給装置12の下方を略垂直に抜けることができる。

【００２３】各台車30は、それぞれ４本のグリーンタイ
ヤを縦置きに前後に並べて搭載でき、グリーンタイヤ取
出部５の脇の所定位置において旋回アーム24の先端の係
止片25に支持されたグリーンタイヤを旋回アーム24の左
方向の旋回で積み込むことができる。

【００２４】したがって空台車が後方より所定の積み込
み位置に入車し、グリーンタイヤ４本が積み込まれた実
台車は、前方へ出車して開口15を抜けて次の加硫工程へ
とグリーンタイヤを搬送することができる。

【００２５】本第２成型装置は概ね以上のような構造を
しており、以下グリーンケースの搬入からグリーンタイ
ヤの搬出までの過程を簡単に説明する。円筒状のグリー
ンケースはグリーンケース挿入装置６に搬入支持され、
一方でＢＴドラム３にベルト供給装置12から供給された
ベルトを巻きつけ、さらにトレッド供給装置11から供給
されたトレッドを巻きつける。

【００２６】グリーンケース挿入装置６に支持されたグ
リーンケースは、Ｏリング搬送装置７により外側から挟
持されてフォーマリング装置４まで搬送されてフォーマ
リング装置４にセットされ、グリーンケースを解放した
Ｏリング搬送装置７はさらにＢＴドラム３までベルト・
トレッドを取りに行き、同ベルト・トレッドをフォーマ
リング装置４に移送してグリーンケースの外周に配置す
る。

【００２７】そしてフォーマリング装置４によりグリー
ンケースがベルト・トレッドと一体に成型されてトロイ
ダル状のグリーンタイヤが形成される。形成されたグリ
ーンタイヤは、Ｏリング搬送装置７によりグリーンタイ
ヤ取出部５に移動されるが、その前にグリーンタイヤ取
出装置21の係止片25をグリーンタイヤ取出部５の所定位
置に位置させておくことで、Ｏリング搬送装置７に外周
を挟持されたグーンタイヤが係止片25を内側に位置さ
せ、Ｏリング搬送装置７がグリーンタイヤの挟持を解除
するとグリーンタイヤは係止片25に支持される。

【００２８】図１は、この状態を図示しており、この後
Ｏリング搬送装置７は前方へ移動して係止片25と同係止
片25に支持されたグリーンタイヤを解放し、グリーンタ
イヤ取出装置21のモータ22を駆動して旋回アーム24を左
側へ旋回するとともに、モータ26の駆動で前後に移動
し、係止片25に支持されたグリーンタイヤは、所定位置
に停車した台車30に積み込まれる（図３参照）。

【００２９】台車30は、４本のグリーンタイヤを縦置き
に前後に並べて搭載できる。なお１本のグリーンタイヤ
が積み込まれた後、台車30を前進させて停車し、次のグ
リーンタイヤの積み込みに備えることも可能である。

【００３０】こうして４本のグリーンタイヤが積み込ま
れると、台車30は前方に走行してトレッド供給装置11と
ベルト供給装置12の移送路11ａ，12ａの下方の開口15を
抜けて次段の加硫工程へと向かう。

【００３１】なお積み込み中の台車30の後方には、連続
して空台車が連なっており、１台の台車30に４本のグリ
ーンタイヤが積み込まれ搬出された後も直後の新たな台
車30がすぐに所定の積み込み位置に移動してきて、中断
することなく積み込み作業が連続してでき、作業効率を
向上させることができる。

【００３２】グリーンタイヤの積み込み場所に台車30を
入出車するための余分なスペースを常時開けておく必要
がなく、積み込み場所から後方へ空の台車30を連続して
控えさせておくことができ、台車30の配置スペースを無
駄なく効率良く取ることができる。なお必要ならば４本
のグリーンタイヤを既に積み込まれた実台車を積み込み
場所から前方へ連続して控えさせておくことも可能であ
る。

【００３３】以上の作業効率および台車配置スペース効
率の向上は、トレッド供給装置11とベルト供給装置12の
移送路11ａ，12ａの下方に台車30が通過できるだけの開
口15を設ける簡単な構造で可能としており、設備コスト
も安価で済む。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態に係る第２成型機および
その周囲の装置の平面図である。

【図２】同正面図である。

【図３】別の状態の第２成型機およびその周囲の装置の
平面図である。

【図４】従来の第２成型機における周囲の各装置の配置
を示す概略図に示す。

【符号の説明】

１…第２成型機、２…駆動部、３…ＢＴドラム、４…フ
ォーマリング装置、５…グリーンタイヤ取出部、６…グ
リーンケース挿入装置、７…Ｏリング搬送装置、11…ト
レッド供給装置、12…ベルト供給装置、13…ベルト台
車、14…支柱、15…開口、20…レール、21…グリーンタ
イヤ取出装置、22…モータ、23…ギヤ、24…旋回アー
ム、25…係止片、26…モータ、30…台車。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 タイヤ部材受取部，タイヤ成型部，タイ
   ヤ成型品取出部等を順次長尺に配備したタイヤ成型機
   と、 前記タイヤ成型機のタイヤ部材受取部より側方へ長尺に
   移送路が延びタイヤ部材を移送して前記タイヤ部材受取
   部に供給するタイヤ部材供給手段と、 前記タイヤ成型機のタイヤ成型品取出部の側方に位置し
   タイヤ成型品を同タイヤ成型品取出部より取り出し台車
   に移載するタイヤ移載手段とを備え、 前記台車が移載されたタイヤ成型品を所定場所まで搬送
   するタイヤ成型装置において、 前記タイヤ部材供給手段と前記タイヤ移載手段とを前記
   タイヤ成型機に対して同じ側に配設し、 前記台車は前記タイヤ移載手段の脇を前記タイヤ成型機
   に略平行に走行して前記タイヤ部材供給手段の移送路の
   下方を通過する構成とし、途中前記タイヤ移載手段によ
   りタイヤ成型品が積み込まれることを特徴とするタイヤ
   成型装置。