JPH10269989A - 照明器具 - Google Patents

照明器具

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JPH10269989A
JPH10269989A JP7208997A JP7208997A JPH10269989A JP H10269989 A JPH10269989 A JP H10269989A JP 7208997 A JP7208997 A JP 7208997A JP 7208997 A JP7208997 A JP 7208997A JP H10269989 A JPH10269989 A JP H10269989A
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JP
Japan
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light
emitting layer
fluorescent lamp
light emitting
phosphor
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Application number
JP7208997A
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English (en)
Inventor
Yutaka Onishi
豊 大西
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NEC Home Electronics Ltd
NEC Corp
Original Assignee
NEC Home Electronics Ltd
Nippon Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的に簡単な構成によって蛍光ランプの使用
数に関係なく、物の識別が可能であり、誘導灯的ないし
常夜灯的な機能も発揮可能な程度の残光量が得られる照
明器具を提供すること。 【解決手段】器具本体1と、器具本体1に対して所定の
位置関係を有するように配置し、かつガラスバルブの内
面に発光層を有する蛍光ランプ4Aとを具備し、前記蛍
光ランプ4Aの発光層に長残光性を有する蛍光体を混入
すると共に、この蛍光ランプからの光が照射される器具
本体部分1に長残光性を有する蛍光体2Aを含む発光層
2を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は照明器具に関し、
特に蛍光ランプの消灯後、例えば10分以上を経過して
も物の識別が可能な残光を呈する照明器具の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、照明器具は、例えば樋状の器具
本体に、それに対して所定の位置関係を有するように蛍
光ランプを配置すると共に、蛍光ランプの下方側に樹脂
製の乳白色のパネルやカバ−などを配置して構成されて
いる。
【0003】この照明器具は種々の用途に使用されてい
るが、例えばFL40タイプの蛍光ランプを用いる多く
の照明器具は工事用器具として事務所はもとより大型店
舗,劇場,浴場,地下街などのように広い分野で使用さ
れている。
【0004】ところで、このような照明器具が多く使用
されている大型店舗,劇場,地下街などには多くの人が
集まることから、火災,地震などの災害によって万一停
電したりすると、パニック状態となって不測の事故が起
こることが予測される。
【0005】従って、消防法,建築基準法では、一定以
上のスペ−スを有し、かつ人が多く集まるなどの条件を
満たす大型店舗,劇場,地下街などには一般照明器具の
他に、誘導灯,非常灯などの設置を義務付けている。
【0006】これらの誘導灯,非常灯は、例えば正常時
は蛍光ランプを商用電源によって点灯させ、非常時(停
電時)は内蔵バッテリ−を電源として蛍光ランプないし
電球などを照度が1(Lx)以上でかつ20〜30分以
上点灯するように構成されている。
【0007】このために、非常時に、万一、商用電源が
停電して一般照明器具などが消灯したとしても、床面の
照度は最低でも1(Lx)以上が確保されるために、安
全かつ迅速な避難が可能となるものである。
【0008】しかしながら、これらの誘導灯,非常灯
は、高価であることもあって、一般照明器具に比較する
と、その設置数は少ない。例えば通路誘導灯のように壁
面の下方に配置される場合には、混雑していると、壁面
に近い人と遠い人では通路誘導灯の視認性に有意差が生
じて避難の迅速性にも影響が現われるものである。
【0009】一方、このような誘導灯,非常灯の設置義
務のない一般家庭などでは、災害によって停電した場
合、真っ暗な中で円滑かつ迅速に避難することは容易で
はなく、子供や老人の避難が遅れる可能性がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本出願人は、
先に、ガラスバルブの内面に1種又は2種以上の蛍光体
よりなる発光層を有し、この発光層に長残光性を有する
蛍光体を少なくとも1cm2 当たり0.2mg以上混入
した蛍光ランプを提案した。
【0011】この提案による蛍光ランプを照明器具に、
一般の照明用蛍光ランプと同様に適用することによっ
て、この蛍光ランプの消灯後10分程度経過しても、物
の識別が可能な程度の照度が得られ、停電時における誘
導灯的な機能や常夜灯的な機能を奏するものである。
【0012】しかしながら、地震などの災害時に蛍光ラ
ンプが照明器具から脱落したり、或いは衝撃を受けて破
損・散乱したりすると、蛍光ランプの長残光特性に基づ
く誘導灯的な機能が損なわれてしまい、円滑かつ迅速な
避難が困難になるという新たな問題を有している。
【0013】そこで、本出願人は、前述の提案に引き続
いて、蛍光ランプ,電球などの光源からの光が照射され
る器具本体部分に長残光性を有する蛍光体よりなる発光
層を、形成面積が50cm2 以上となるように形成した
照明器具を提案した。
【0014】具体的には、例えば図7〜図8に示すよう
に構成されている。同図において、1は天井面Aに埋め
込まれた埋込形器具の器具本体であって、例えば断面が
コ字形に形成されている。この器具本体1の、後述する
蛍光ランプの光が照射される内面側には長残光性を有す
る蛍光体を含む発光層2が吹き付け,手塗りなどにより
形成されており、その形成面積は50cm2 以上となる
ように設定されている。この器具本体1の内部には蛍光
ランプ4が、蛍光ランプ4からの光によって発光層2が
励起されるような位置関係に配置されている。この蛍光
ランプ4は、例えばガラスバルブ5と、それの内面に形
成された残光特性を有しないハロリン酸塩蛍光体,希土
類蛍光体などの蛍光体よりなる発光層6と、ガラスバル
ブ5の両端部分に配置された電極7と、ガラスバルブ5
の両端に固定された口金8,8とから構成されている。
【0015】この照明器具によれば、発光層2は、蛍光
ランプ4からの光を、例えば30分程度照射することに
より励起され蓄光される関係で、停電などにより蛍光ラ
ンプ4からの光照射が遮断されると、発光層2からは蓄
積された光エネルギ−が長時間に亘って残光として放出
されることになる。このために、仮に、地震などの災害
時に蛍光ランプが照明器具から脱落したり、或いは衝撃
を受けて破損・散乱したりしても、器具本体が損傷され
ない限り、物の識別が可能な程度の照度が得られ、停電
時における誘導灯的な機能や常夜灯的な機能が得られる
ものである。
【0016】しかしながら、消灯時ないし停電時に、器
具本体1の発光層2の全面からは蓄積エネルギ−に基づ
く光が残光として放出されるものの、蛍光ランプ4の背
面側における発光層部分2aからの残光は蛍光ランプ4
によって遮られるために、残光量が減少してしまい、停
電時における誘導灯的な機能や常夜灯的な機能が損なわ
れるという問題がある。特に、蛍光ランプの使用数が多
い照明器具では残光量の減少が顕著に現われる傾向にあ
る。
【0017】それ故に、本発明の目的は、比較的に簡単
な構成によって蛍光ランプの使用数に関係なく、物の識
別が可能であり、誘導灯的ないし常夜灯的な機能も発揮
可能な程度の残光量が得られる照明器具を提供すること
にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、上述
の目的を達成するために、器具本体と、器具本体に対し
て所定の位置関係を有するように配置し、かつガラスバ
ルブの内面に発光層を有する蛍光ランプとを具備し、前
記蛍光ランプの発光層に長残光性を有する蛍光体を混入
すると共に、この蛍光ランプからの光が照射される器具
本体部分に長残光性を有する蛍光体を含む発光層を形成
したことを特徴とし、本発明の第2の発明は、前記器具
本体における発光層の形成面積が50cm2 以上である
ことを特徴とし、第3の発明は、前記蛍光ランプからの
光が照射される器具本体部分のほぼ全面に長残光性を有
する蛍光体を含む発光層を形成したことを特徴とする。
【0019】又、本発明の第4の発明は、器具本体と、
器具本体に対して所定の位置関係を有するように配置し
た反射板と、反射板の反射面に対して所定の位置関係を
有するように配置し、かつガラスバルブの内面に発光層
を有する蛍光ランプとを具備し、前記蛍光ランプの発光
層に長残光性を有する蛍光体を混入すると共に、少なく
とも反射板の反射面に長残光性を有する蛍光体を含む発
光層を形成したことを特徴とし、第5の発明は、前記反
射板における反射面のほぼ全面に長残光性を有する蛍光
体を含む発光層を形成したことを特徴とし、第6の発明
は、前記器具本体又は反射板に形成した発光層に、透光
性を有する樹脂材よりなる保護層を積層して形成したこ
とを特徴とする。
【0020】さらに、本発明の第7の発明は、前記蛍光
ランプは、ガラスバルブ内面の発光層を第1,第2の発
光層にて構成し、ガラスバルブ側の第1の発光層を長残
光性を有する蛍光体の1種又は2種以上にて、第2の発
光層をほぼ残光特性を有しない蛍光体の1種又は2種以
上にて形成したことを特徴とし、第8の発明は、前記蛍
光ランプの発光層における長残光性を有する蛍光体の付
着量を1cm2 当たり0.2mg以上に設定したことを
特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施例につ
いて図1〜図2を参照して説明する。同図において、1
は天井面Aに埋め込まれた埋込形器具の器具本体であっ
て、例えば断面がコ字形に形成されており、後述する蛍
光ランプの光が照射される内面側には光反射面(光反射
層R)に構成されている。この器具本体1の光反射面
(光反射層R)のほぼ全面には長残光性を有する蛍光体
2Aを含む発光層2が吹き付け,手塗りなどにより形成
されており、その形成面積は50cm2 以上となるよう
に設定されている。この発光層2は、例えば長残光性を
有する蛍光体2Aとクリア樹脂と溶剤とを適宜に混合し
てなる塗布液を用い、吹き付け,静電塗装,手塗りなど
適宜の手法により形成されている。尚、発光層2の厚み
はほぼ100μm以下に設定されているが、15〜50
μm程度の範囲が望ましい。
【0022】上述の長残光性を有する蛍光体2Aとして
は、例えば一般式がMAl24 で表される化合物で、
Mはカルシウム,ストロンチウム,バリウムからなる群
から選択された1つ以上の金属元素からなる化合物を母
結晶にした蓄光性蛍光体であり、付活剤としてはユ−ロ
ピウム(Eu)が用いられる他、共付活剤としてジスプ
ロシウム(Dy),ネオジム(Nd)などが使用され
る。この蛍光体2Aの平均粒径は、例えば2〜12μm
程度に設定されているが、残光性の改善のために12〜
30μmなどのように大きな粒径とすることもできる。
【0023】そして、発光層2のほぼ全面には透光性を
有するアクリル樹脂,メラミン樹脂,エポキシ樹脂,シ
リコン樹脂などの樹脂材よりなる保護層3が積層して形
成されている。この保護層3の形成は、例えば透光性を
有する樹脂材と溶剤とを混合してなる塗布液を用い、吹
き付け,静電塗装,手塗りなど適宜の手法により行われ
ている。この保護層3の被覆厚さは100μm以下に設
定されているが、10〜25μmの範囲が望ましい。
【0024】又、器具本体1の内部には光源として直管
形の複数本の蛍光ランプ4Aが、器具本体1に対して所
定の位置関係を有するように配置されている。即ち、蛍
光ランプ4Aからの光によって発光層2が励起されるよ
うな位置関係に配置されている。尚、この蛍光ランプ4
Aは直管形蛍光ランプの他、環形蛍光ランプ,コンパク
ト形蛍光ランプ,電球形蛍光ランプなども使用できる。
この直管形蛍光ランプ4Aは、例えばガラスバルブ5
と、ガラスバルブ5の内面に形成された発光層6Aと、
ガラスバルブ5の端部部分に配置された電極7と、ガラ
スバルブ5の両端に固定された口金8,8とから構成さ
れており、発光層6Aは残光特性を有しない蛍光体に長
残光性を有する蛍光体2Aを混合してなる混合蛍光体に
て形成されている。特に、長残光性を有する蛍光体2A
の混入量は、少なくとも1cm2 当たり0.2mg以上
に設定されている。
【0025】この構成の照明器具において、490nm
に発光ピ−クを有するユ−ロピウム,ジスプロシウム付
活アルミン酸ストロンチウム蛍光体(Sr4 Al
1425:Eu/Dy・・・長残光性を有する蛍光体)を
器具本体1の内面全体(長さ1280mm×幅480m
m)に厚さ30μmの発光層2を形成すると共に、その
全面をメラミン樹脂よりなるクリア樹脂にて被覆厚さが
20μmとなるように被覆し、ガラスバルブの内面に青
色領域,緑色領域,赤色領域に発光ピ−クを有する複数
の希土類蛍光体と上記長残光性を有する蛍光体とを混合
した混合蛍光体にて発光層を形成してなる2本のFL4
0蛍光ランプを連続して2時間点灯した後、消灯したと
ころ、照明器具から30cm離隔した地点における消灯
後60秒の残光照度は0.48(Lx)、消灯後300
秒の残光照度は0.12(Lx)であった。又、10時
間後においても、物の識別が可能な程度の照度が得られ
た。
【0026】この照明器具では、消灯時に、器具本体1
の発光層3及び蛍光ランプ4Aの発光層6Aから残光と
して光が放出されるために、蛍光ランプ4Aの背面側に
おける発光層2からの光が蛍光ランプ4Aによって遮ら
れても、その分が蛍光ランプ4Aからの残光によって補
われることから、所望の照射面における残光照度を高め
ることができる。従って、物の識別が可能な照度が得ら
れ、停電時における誘導灯的な機能や常夜灯的な機能が
得られるものである。
【0027】又、発光層2の表面は保護層3にて、最終
表面に蛍光体粒子(2A)が突出しないように被覆さ
れ、最終表面(保護層3の表面)が滑らかに構成されて
いるために、保護層3の表面へのゴミや埃の付着が抑制
され、汚れを効果的に軽減できる。従って、照明器具の
外観特性及び残光特性を効果的に改善できる。
【0028】さらには、保護層3は透光性を有する樹脂
材にて構成されているために、蛍光ランプ4Aからの光
照射によって発光層2を効率よく励起できるのみなら
ず、消灯時には発光層2からの残光を有効に取り出すこ
とができる。
【0029】図3は本発明にかかる蛍光ランプの他の実
施例を示すものであって、基本的には図2に示す蛍光ラ
ンプ4Aと同じである。蛍光ランプ4Bが蛍光ランプ4
Aと異なる点は、発光層を第1の発光層6aと第2の発
光層6bとによって構成し、ガラスバルブ側の第1の発
光層6aを長残光性を有する蛍光体にて形成すると共
に、第2の発光層6bを残光特性を有しないハロリン酸
塩蛍光体,希土類蛍光体などの蛍光体にて形成したこと
である。
【0030】この実施例によれば、蛍光ランプ4Bにお
ける第1の発光層6aがガラスバルブ側に配置されてい
るために、消灯時に、第2の発光層6bに光の一部が吸
収されることなく、ガラスバルブ5から直接的に光放出
でき、残光量を効果的に増加させることができる。
【0031】図4は本発明の第2の実施例を示すもので
あって、天井面Aaにはほぼ樋状の器具本体1Aが固定
されており、その下方には器具本体1Aを利用してほぼ
V形の反射板9が支持されている。この反射板9の外面
における反射面のほぼ全面には長残光性を有する蛍光体
を含む発光層2が形成されている。又、反射板9の両端
部分にはソケット10,10が、図示しないソケット取
付金具を利用して配置されている。これらのソケット間
には残光特性を有する蛍光ランプ4A,4Aが装着され
ている。尚、発光層2の表面は透光性を有する樹脂材よ
りなる保護層にて覆い、最終表面に滑らかさを付与する
こともできる。
【0032】図5は本発明の第3の実施例を示すもので
あって、天井面Aaにはほぼ平板状の器具本体1Bが固
定されており、それの端部にはL形に屈曲された支持部
1aが形成されている。この器具本体1Bの端部には一
対又は複数対のソケット10が支持されており、それぞ
れの間に1本又は複数本の蛍光ランプ4Aが装着されて
いる。特に、この器具本体1Bの、蛍光ランプ4Aから
の光が照射される部分には長残光性を有する蛍光体を含
む発光層2が形成されている。そして、この器具本体1
Bは例えば箱形で透光性を有するカバ−11にて覆われ
ており、端部において化粧ネジ12を支持部1aに螺入
することによって固定されている。尚、発光層2の表面
はクリア樹脂よりなる保護層3の積層によって被覆する
こともできる。
【0033】尚、本発明は、何ら上記実施例にのみ制約
されることなく、例えば保護層は透光性を有すれば、メ
ラミン樹脂,アクリル樹脂,エポキシ樹脂,シリコン樹
脂の他、ポリカ−ボネイト樹脂,ポリエチレン樹脂,ポ
リエチレンテレフタレ−ト樹脂なども適用可能である。
又、長残光性を有する蛍光体は、上記実施例に記載した
ものの他、ユ−ロピウム,ネオジム,イットリウム付活
アルミン酸カルシウム蛍光体(CaAl2 4 :Eu/
Nd/Y),ユ−ロピウム付活アルミン酸ストロンチウ
ム蛍光体(SrAl2 4 :Eu)などのように長残光
特性を有するものはすべて使用できる。さらに、蛍光ラ
ンプは、それのガラスバルブの外面に熱収縮性樹脂チュ
−ブを装着したり、ガラスバルブの内面にアルミナ,マ
グネシアなどの紫外線反射層を形成したり、酸化チタン
などの光反射部材による反射層を形成したり、始動補助
のための透明導電性皮膜を形成したりした構成にするこ
ともできる。
【0034】
【実施例】次に、本出願人が製造・販売している照明器
具MV−2212を利用した実験例について説明する。
この照明器具の反射板はほぼV形に構成されており、そ
れぞれの斜面に残光特性を有する2本の蛍光ランプFL
20が配置されている。又、反射板の、蛍光ランプに対
向する反射面の大きさは幅260mm×長さ640mm
であって、この面にはメラミン樹脂と白色顔料とシンナ
−とを混合してなる塗布液を塗装して光反射面(R)が
形成されている。
【0035】この蛍光ランプの発光層は、図3に示すよ
うに、第1,第2の発光層から構成されており、ガラス
バルブ側の第1の発光層は平均粒径が10μmで、かつ
490nmに発光ピ−クを有するユ−ロピウム,ジスプ
ロシウム付活アルミン酸ストロンチウム蛍光体(Sr4
Al1425:Eu/Dy・・・長残光性を有する蛍光
体)にて、第2の発光層は青色領域,緑色領域,赤色領
域に発光ピ−クを有するクロロリン酸ストロンチウム蛍
光体(Sr5 (PO4 3 Cl:Eu),リン酸ランタ
ン蛍光体(LaPO4 :Ce/Tb),酸化イットリウ
ム蛍光体(Y2 3 :Eu)を混合してなる混合蛍光体
にて形成されており、各発光層の1cm2当たりの付着
量はそれぞれ5.3mg,3.4mgであった。
【0036】又、反射板の全反射面に、平均粒径が10
μmで、かつ490nmに発光ピ−クを有するユ−ロピ
ウム,ジスプロシウム付活アルミン酸ストロンチウム蛍
光体(Sr4 Al1425:Eu/Dy)と、メラミン樹
脂と、シンナ−とを重量比で1:1:1の割合にて混合
してなる塗布液を吹き付けによって厚さが40〜50μ
mとなるように塗装して発光層を形成する。この発光層
の全表面に、メラミン樹脂と、シンナ−とを重量比で
1:1の割合にて混合してなる塗布液を吹き付けによっ
て厚さが15〜25μmとなるように塗装して保護層を
形成する。
【0037】この照明器具を通常の使用状態で1時間連
続的に点灯させ、消灯後における残光照度の変化推移を
測定したところ、図6に示す結果が得られた。尚、残光
照度は、V形反射板の先端から30cm下方に離隔した
ところに照度計を配置して測定した。又、同図におい
て、実線は本発明品の残光特性を示し、点線は蛍光ラン
プのみ図8に示す従来の蛍光ランプを使用した場合(先
行技術品)の残光特性を示す。
【0038】この結果から明らかなように、本発明品で
は消灯後60秒における残光照度は0.43(Lx)、
消灯後300秒における残光照度は0.09(Lx)で
あるのに対し、先行技術品では消灯後60秒における残
光照度は0.32(Lx)、消灯後300秒における残
光照度は0.07(Lx)であり、本発明品は先行技術
品に比較して改善されていることがわかる。一般に星明
かり程度の明るさがあれば、物の識別が可能であり、こ
の照度はほぼ3×10-4〜3×10-5であると云われて
いることから、上記の残光照度は物の識別が十分にでき
るレベルであることがわかる。
【0039】又、この照明器具の反射板を1日5回の割
合でハタキ掛けを行い、3週間後に保護層の汚れ状態を
目視により測定したところ、変色などの汚れは全く認め
られなかった。しかしながら、保護層を形成しない先行
技術にかかる反射板ではゴミや埃が表面に突出した蛍光
体間に入り込むことによる汚れが認められた。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、消灯時
に、器具本体又は反射板の発光層及び蛍光ランプの発光
層の双方から残光として光が放出されるために、蛍光ラ
ンプの背面側における器具本体又は反射板の発光層から
の光が蛍光ランプによって遮られても、その分が蛍光ラ
ンプからの残光によって補われることから、照射面にお
ける残光照度を高めることができる。従って、物の識別
が可能な照度が得られ、停電時における誘導灯的な機能
や常夜灯的な機能が得られるものである。
【0041】又、器具本体又は反射板における発光層の
表面を透光性の保護層にて、最終表面(保護層の表面)
に蛍光体粒子が突出しないように被覆すれば、最終表面
が滑らかになり、保護層へのゴミや埃の付着を抑制でき
るし、仮に付着しても容易に除去することができ、汚れ
を効果的に軽減できる。従って、照明器具の外観特性及
び残光特性を有効に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図であって、同図
(a)は要部断面図、同図(b)は同図(a)に示す器
具本体部分の要部拡大断面図。
【図2】本発明にかかる蛍光ランプの要部断面図。
【図3】本発明にかかる蛍光ランプの他の実施例の要部
断面図。
【図4】本発明の第2の実施例を示す要部断面図。
【図5】本発明の第3の実施例を示す要部断面図。
【図6】消灯後の経過時間に対する残光照度を示す図。
【図7】先行技術にかかる照明器具の要部拡大断面図。
【図8】図7に示す蛍光ランプの要部断面図。
【符号の説明】
1,1A,1B 器具本体 2 発光層 2A 蛍光体(蛍光体粒子) 3 保護層 4A 蛍光ランプ 5 ガラスバルブ 6A,6a,6b 発光層 9 反射板 11 カバ−

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 器具本体と、器具本体に対して所定の位
    置関係を有するように配置し、かつガラスバルブの内面
    に発光層を有する蛍光ランプとを具備し、前記蛍光ラン
    プの発光層に長残光性を有する蛍光体を混入すると共
    に、この蛍光ランプからの光が照射される器具本体部分
    に長残光性を有する蛍光体を含む発光層を形成したこと
    を特徴とする照明器具。
  2. 【請求項2】 前記器具本体における発光層の形成面積
    が50cm2 以上であることを特徴とする請求項1記載
    の照明器具。
  3. 【請求項3】 前記蛍光ランプからの光が照射される器
    具本体部分のほぼ全面に長残光性を有する蛍光体を含む
    発光層を形成したことを特徴とする請求項1記載の照明
    器具。
  4. 【請求項4】 器具本体と、器具本体に対して所定の位
    置関係を有するように配置した反射板と、反射板の反射
    面に対して所定の位置関係を有するように配置し、かつ
    ガラスバルブの内面に発光層を有する蛍光ランプとを具
    備し、前記蛍光ランプの発光層に長残光性を有する蛍光
    体を混入すると共に、少なくとも反射板の反射面に長残
    光性を有する蛍光体を含む発光層を形成したことを特徴
    とする照明器具。
  5. 【請求項5】 前記反射板における反射面のほぼ全面に
    長残光性を有する蛍光体を含む発光層を形成したことを
    特徴とする請求項4記載の照明器具。
  6. 【請求項6】 前記器具本体又は反射板に形成した発光
    層に、透光性を有する樹脂材よりなる保護層を積層して
    形成したことを特徴とする請求項1,4,5のいずれか
    に記載の照明器具。
  7. 【請求項7】 前記蛍光ランプは、ガラスバルブ内面の
    発光層を第1,第2の発光層にて構成し、ガラスバルブ
    側の第1の発光層を長残光性を有する蛍光体の1種又は
    2種以上にて、第2の発光層をほぼ残光特性を有しない
    蛍光体の1種又は2種以上にて形成したことを特徴とす
    る請求項1,3,4のいずれかに記載の照明器具。
  8. 【請求項8】 前記蛍光ランプの発光層における長残光
    性を有する蛍光体の付着量を1cm2 当たり0.2mg
    以上に設定したことを特徴とする請求項1,3,4,7
    のいずれかに記載の照明器具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040076479A (ko) * 2003-02-25 2004-09-01 김성균 정전시 비상용 등 기구

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