JPH0982283A - 蛍光ランプ - Google Patents
蛍光ランプInfo
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- JPH0982283A JPH0982283A JP22936395A JP22936395A JPH0982283A JP H0982283 A JPH0982283 A JP H0982283A JP 22936395 A JP22936395 A JP 22936395A JP 22936395 A JP22936395 A JP 22936395A JP H0982283 A JPH0982283 A JP H0982283A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本出願人が先に提案した長残光特性を有する
蛍光ランプは、消灯時に物の識別がかすかにできるとい
う程度のものにすぎず、正常時の明るさに比べれば格段
に暗く、より円滑かつ迅速な避難を行なう上では不十分
であり、さらに高い残光輝度が望まれている。 【解決手段】 ガラスバルブ１の内面に所定角度の開口
角θを以て反射層２を形成し、かつ少なくとも反射層上
に１種又は２種以上の蛍光体よりなる発光層を形成した
蛍光ランプにおいて、前記発光層に長残光性を有する蛍
光体含み、それの付着量を１ｃｍ2 当たり０．２ｍｇ以
上に設定することにより、残光輝度を改善した。
蛍光ランプは、消灯時に物の識別がかすかにできるとい
う程度のものにすぎず、正常時の明るさに比べれば格段
に暗く、より円滑かつ迅速な避難を行なう上では不十分
であり、さらに高い残光輝度が望まれている。 【解決手段】 ガラスバルブ１の内面に所定角度の開口
角θを以て反射層２を形成し、かつ少なくとも反射層上
に１種又は２種以上の蛍光体よりなる発光層を形成した
蛍光ランプにおいて、前記発光層に長残光性を有する蛍
光体含み、それの付着量を１ｃｍ2 当たり０．２ｍｇ以
上に設定することにより、残光輝度を改善した。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は蛍光ランプに関
し、特にランプ消灯後１０分以上を経過しても物の識別
が可能な残光を呈する蛍光ランプの改良に関する。
し、特にランプ消灯後１０分以上を経過しても物の識別
が可能な残光を呈する蛍光ランプの改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、照明用の蛍光ランプは、例えば
ガラスバルブの内面にハロリン酸塩蛍光体，希土類蛍光
体などからなる発光層を形成して構成されている。
ガラスバルブの内面にハロリン酸塩蛍光体，希土類蛍光
体などからなる発光層を形成して構成されている。
【０００３】例えばハロリン酸塩蛍光体を使用した直管
４０ワットタイプの蛍光ランプでは、２７００〜３１０
０（ｌｍ）の明るさが得られており、オフィスはもとよ
り大型店舗，劇場，浴場，地下街などのように広い分野
で使用されている。
４０ワットタイプの蛍光ランプでは、２７００〜３１０
０（ｌｍ）の明るさが得られており、オフィスはもとよ
り大型店舗，劇場，浴場，地下街などのように広い分野
で使用されている。
【０００４】特に、人が多く集まる大型店舗，劇場，地
下街などにおいては、火災，地震などの災害によって停
電した場合でも、人命を第一に考えて安全かつ迅速に避
難させる必要がある。
下街などにおいては、火災，地震などの災害によって停
電した場合でも、人命を第一に考えて安全かつ迅速に避
難させる必要がある。
【０００５】従って、消防法，建築基準法では、一定以
上のスペ−スを有し、かつ人が多く集まるなどの条件を
満たす大型店舗，劇場，地下街などには一般照明器具の
他に、誘導灯，非常灯などを設置することが義務付けら
れている。
上のスペ−スを有し、かつ人が多く集まるなどの条件を
満たす大型店舗，劇場，地下街などには一般照明器具の
他に、誘導灯，非常灯などを設置することが義務付けら
れている。
【０００６】これらの誘導灯，非常灯は、例えば正常時
は蛍光ランプを商用電源によって点灯させ、非常時（停
電時）は内蔵バッテリ−を電源として蛍光ランプないし
電球などを照度が１（Ｌｘ）以上でかつ２０〜３０分以
上点灯するように構成されている。
は蛍光ランプを商用電源によって点灯させ、非常時（停
電時）は内蔵バッテリ−を電源として蛍光ランプないし
電球などを照度が１（Ｌｘ）以上でかつ２０〜３０分以
上点灯するように構成されている。
【０００７】このために、地震，火災などの災害発生時
に、万一、商用電源が停電して一般照明器具などが消灯
したとしても、床面の照度は最低でも１（Ｌｘ）以上が
確保されるために、安全かつ迅速な避難が可能となるも
のである。
に、万一、商用電源が停電して一般照明器具などが消灯
したとしても、床面の照度は最低でも１（Ｌｘ）以上が
確保されるために、安全かつ迅速な避難が可能となるも
のである。
【０００８】しかしながら、これらの誘導灯，非常灯
は、高価であることもあって、一般照明器具に比較する
と、その設置数は少ない。例えば通路誘導灯のように壁
面の下方に配置される場合には、混雑していると、壁面
に近い人と遠い人では通路誘導灯の視認性に有意差が生
じて避難の迅速性にも影響が現われるものである。
は、高価であることもあって、一般照明器具に比較する
と、その設置数は少ない。例えば通路誘導灯のように壁
面の下方に配置される場合には、混雑していると、壁面
に近い人と遠い人では通路誘導灯の視認性に有意差が生
じて避難の迅速性にも影響が現われるものである。
【０００９】一方、このような誘導灯，非常灯の設置義
務のない一般家庭などでは、災害によって停電した場
合、真っ暗な中で円滑かつ迅速に避難することは容易で
はなく、子供や老人の避難が遅れる可能性がある。
務のない一般家庭などでは、災害によって停電した場
合、真っ暗な中で円滑かつ迅速に避難することは容易で
はなく、子供や老人の避難が遅れる可能性がある。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】従って、本出願人は、
先に、ガラスバルブの内面に１種又は２種以上の蛍光体
よりなる発光層を有する蛍光ランプにおいて、前記発光
層を長残光性を有する蛍光体にて形成し、それの付着量
を少なくとも１ｃｍ2 当たり０．２ｍｇ以上に設定した
蛍光ランプを提案した。
先に、ガラスバルブの内面に１種又は２種以上の蛍光体
よりなる発光層を有する蛍光ランプにおいて、前記発光
層を長残光性を有する蛍光体にて形成し、それの付着量
を少なくとも１ｃｍ2 当たり０．２ｍｇ以上に設定した
蛍光ランプを提案した。
【００１１】この提案によれば、この蛍光ランプを一般
の照明用蛍光ランプと同様に使用することによって、こ
の蛍光ランプの消灯後５００秒を経過しても、物の識別
が可能な程度の照度が得られ、停電時における誘導灯的
な機能や常夜灯的な機能を奏するものである。
の照明用蛍光ランプと同様に使用することによって、こ
の蛍光ランプの消灯後５００秒を経過しても、物の識別
が可能な程度の照度が得られ、停電時における誘導灯的
な機能や常夜灯的な機能を奏するものである。
【００１２】しかしながら、消灯時の明るさは物の識別
がかすかにできるという程度のものにすぎず、正常時の
明るさに比べれば格段に暗く、より円滑かつ迅速な避難
を達成する上では不十分であり、さらに高い残光輝度が
望まれている。
がかすかにできるという程度のものにすぎず、正常時の
明るさに比べれば格段に暗く、より円滑かつ迅速な避難
を達成する上では不十分であり、さらに高い残光輝度が
望まれている。
【００１３】しかも、この蛍光ランプは正常時における
明るさが、一般の照明用蛍光ランプに比べると少ないた
めに、所定の床面照度を満たすには照明器具の設置数を
増加させなければならず、経済的な負担が増加するとい
う問題もある。
明るさが、一般の照明用蛍光ランプに比べると少ないた
めに、所定の床面照度を満たすには照明器具の設置数を
増加させなければならず、経済的な負担が増加するとい
う問題もある。
【００１４】それ故に、本発明の目的は、比較的に簡単
な構成によって通常時の明るさは勿論のこと、消灯時の
残光輝度をも効果的に改善できる蛍光ランプを提供する
ことにある。
な構成によって通常時の明るさは勿論のこと、消灯時の
残光輝度をも効果的に改善できる蛍光ランプを提供する
ことにある。
【００１５】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、上述
の目的を達成するために、ガラスバルブの内面に所定角
度の開口角を以て反射層を形成し、かつ少なくとも反射
層上に１種又は２種以上の蛍光体よりなる発光層を形成
した蛍光ランプにおいて、前記発光層を、長残光性を有
する蛍光体を含む蛍光体にて形成したものであり、本発
明の第２の発明は、前記発光層における長残光性を有す
る蛍光体の付着量を１ｃｍ2 当たり０．２ｍｇ以上に設
定したものである。
の目的を達成するために、ガラスバルブの内面に所定角
度の開口角を以て反射層を形成し、かつ少なくとも反射
層上に１種又は２種以上の蛍光体よりなる発光層を形成
した蛍光ランプにおいて、前記発光層を、長残光性を有
する蛍光体を含む蛍光体にて形成したものであり、本発
明の第２の発明は、前記発光層における長残光性を有す
る蛍光体の付着量を１ｃｍ2 当たり０．２ｍｇ以上に設
定したものである。
【００１６】又、本発明の第３の発明は、前記発光層
を、長残光性を有する蛍光体と１種又は２種以上の希土
類蛍光体との混合蛍光体にて形成したことを特徴とし、
第４の発明は、前記発光層を、反射層を含むガラスバル
ブ内面に形成したことを特徴とする。
を、長残光性を有する蛍光体と１種又は２種以上の希土
類蛍光体との混合蛍光体にて形成したことを特徴とし、
第４の発明は、前記発光層を、反射層を含むガラスバル
ブ内面に形成したことを特徴とする。
【００１７】
【発明の実施の形態】次に、本発明の１実施例について
図１〜図２を参照して説明する。同図において、１はガ
ラスバルブであって、その内面には所定角度の開口角θ
を以て反射層２が形成されている。この反射層２は例え
ば酸化チタン（ＴｉＯ2 ）などの光反射性部材で形成さ
れており、それの開口角θは例えば１２０度に設定され
ているが、用途に応じて１００度，７０度など適宜の開
口角に設定できる。そして、この反射層２及び開口部
（反射層２が形成されていない部分）２ａの内面には発
光層３が形成されている。この発光層３には長残光性を
有する蛍光体が混入されており、それの付着量は１ｃｍ
2 当たり０．２ｍｇ以上に設定されている。
図１〜図２を参照して説明する。同図において、１はガ
ラスバルブであって、その内面には所定角度の開口角θ
を以て反射層２が形成されている。この反射層２は例え
ば酸化チタン（ＴｉＯ2 ）などの光反射性部材で形成さ
れており、それの開口角θは例えば１２０度に設定され
ているが、用途に応じて１００度，７０度など適宜の開
口角に設定できる。そして、この反射層２及び開口部
（反射層２が形成されていない部分）２ａの内面には発
光層３が形成されている。この発光層３には長残光性を
有する蛍光体が混入されており、それの付着量は１ｃｍ
2 当たり０．２ｍｇ以上に設定されている。
【００１８】上述の長残光性を有する蛍光体としては、
例えば一般式がＭＡｌ2 Ｏ4 で表される化合物で、Ｍは
カルシウム，ストロンチウム，バリウムからなる群から
選択された１つ以上の金属元素からなる化合物を母結晶
にした蓄光性蛍光体であり、付活剤としてはユ−ロピウ
ム（Ｅｕ）が用いられる他、共付活剤としてジスプロシ
ウム（Ｄｙ），ネオジム（Ｎｄ）などが使用される。こ
の蛍光体の平均粒径は例えば２〜１２μｍ（ＦＳＳＳ・
・フィッシャ-・サフ゛・シ-フ゛・サイサ゛-）に設定されている。
例えば一般式がＭＡｌ2 Ｏ4 で表される化合物で、Ｍは
カルシウム，ストロンチウム，バリウムからなる群から
選択された１つ以上の金属元素からなる化合物を母結晶
にした蓄光性蛍光体であり、付活剤としてはユ−ロピウ
ム（Ｅｕ）が用いられる他、共付活剤としてジスプロシ
ウム（Ｄｙ），ネオジム（Ｎｄ）などが使用される。こ
の蛍光体の平均粒径は例えば２〜１２μｍ（ＦＳＳＳ・
・フィッシャ-・サフ゛・シ-フ゛・サイサ゛-）に設定されている。
【００１９】この発光層３には上述の長残光性を有する
蛍光体の他、例えばハロリン酸塩蛍光体（Ｃａ10（ＰＯ
4 ）6 ＦＣｌ：Ｓｂ／Ｍｎなど）や希土類蛍光体（Ｙ2
Ｏ3：Ｅｕ，ＬａＰＯ4 ：Ｃｅ／Ｔｂ，（ＳｒＣａＢａ
Ｍｇ）5 （ＰＯ4 ）3 Ｃｌ：Ｅｕなど）などの１種又は
２種以上を混合して形成されている。尚、５はガラスバ
ルブ１の両端に配置された電極である。
蛍光体の他、例えばハロリン酸塩蛍光体（Ｃａ10（ＰＯ
4 ）6 ＦＣｌ：Ｓｂ／Ｍｎなど）や希土類蛍光体（Ｙ2
Ｏ3：Ｅｕ，ＬａＰＯ4 ：Ｃｅ／Ｔｂ，（ＳｒＣａＢａ
Ｍｇ）5 （ＰＯ4 ）3 Ｃｌ：Ｅｕなど）などの１種又は
２種以上を混合して形成されている。尚、５はガラスバ
ルブ１の両端に配置された電極である。
【００２０】この実施例によれば、ガラスバルブ１の内
面には所定角度の開口角θを以て反射層２が形成されて
いるために、開口部２ａから放出される光は発光層３か
らの直射光と、反射層２で反射されて放出される反射光
との合成されたものとなる。このために、開口部２ａの
法線方向の明るさ（光度）が１２０〜１４０％程度に増
加するし、消灯時の残光輝度も増加する。従って、特に
非常時などにおける迅速かつ的確な誘導が可能になる。
面には所定角度の開口角θを以て反射層２が形成されて
いるために、開口部２ａから放出される光は発光層３か
らの直射光と、反射層２で反射されて放出される反射光
との合成されたものとなる。このために、開口部２ａの
法線方向の明るさ（光度）が１２０〜１４０％程度に増
加するし、消灯時の残光輝度も増加する。従って、特に
非常時などにおける迅速かつ的確な誘導が可能になる。
【００２１】特に、発光層３は反射層２に積層して形成
されている上、長残光性を有する蛍光体の付着量が１ｃ
ｍ2 当たり０．２ｍｇ以上に設定されている関係で、蛍
光ランプの消灯時における放射光は開口部２ａから集約
された状態で放出される。このために、明るい残光が得
られ、長時間に亘って物の識別が一層容易になる。従っ
て、消防法や建築基準法で誘導灯，非常灯の設置が義務
付けられている場所の一般照明器具や一般家庭の照明器
具に適用すれば、災害などで万一停電しても、円滑かつ
迅速な避難が可能となる。
されている上、長残光性を有する蛍光体の付着量が１ｃ
ｍ2 当たり０．２ｍｇ以上に設定されている関係で、蛍
光ランプの消灯時における放射光は開口部２ａから集約
された状態で放出される。このために、明るい残光が得
られ、長時間に亘って物の識別が一層容易になる。従っ
て、消防法や建築基準法で誘導灯，非常灯の設置が義務
付けられている場所の一般照明器具や一般家庭の照明器
具に適用すれば、災害などで万一停電しても、円滑かつ
迅速な避難が可能となる。
【００２２】さらに、家庭用照明器具には、常夜灯用と
して５Ｗ程度の豆球が搭載されているが、本発明蛍光ラ
ンプを使用すれば、豆球を省略でき、器具のコストを低
減できるのみならず、省電力も可能となる。
して５Ｗ程度の豆球が搭載されているが、本発明蛍光ラ
ンプを使用すれば、豆球を省略でき、器具のコストを低
減できるのみならず、省電力も可能となる。
【００２３】図３は、本発明の他の実施例を示すもので
あって、ガラスバルブ１の内面には透光性を有する紫外
線反射層５が形成されている。この紫外線反射層５は、
例えば平均粒径が０．１μｍ以下好ましくは３０〜５０
ｍμｍのアルミナ（Ａｌ2 Ｏ 3 ），マグネシア（Ｍｇ
Ｏ）などにて形成されている。この紫外線反射層５の上
には反射層２及び発光層３が積層されており、この構成
は図１と同じである。
あって、ガラスバルブ１の内面には透光性を有する紫外
線反射層５が形成されている。この紫外線反射層５は、
例えば平均粒径が０．１μｍ以下好ましくは３０〜５０
ｍμｍのアルミナ（Ａｌ2 Ｏ 3 ），マグネシア（Ｍｇ
Ｏ）などにて形成されている。この紫外線反射層５の上
には反射層２及び発光層３が積層されており、この構成
は図１と同じである。
【００２４】ところで、発光層３は電極間の放電によっ
て生ずる２５３．７ｎｍなどの紫外線で励起されるので
あるが、放電路側に位置する蛍光体は効率よく励起され
るものの、放電路から遠ざかるガラスバルブ側に位置す
る蛍光体の励起効率は低下する傾向にある。しかしなが
ら、この実施例によれば、発光層３を透過した紫外線が
紫外線反射層５で反射されるために、ガラスバルブ側に
位置する蛍光体は透過時の紫外線及び反射した紫外線に
よって励起されることになる。従って、発光効率を高め
ることができる。尚、特に、反射層２の形成後に紫外線
反射層５を形成すれば、上述の効果を一層高めることが
できる。
て生ずる２５３．７ｎｍなどの紫外線で励起されるので
あるが、放電路側に位置する蛍光体は効率よく励起され
るものの、放電路から遠ざかるガラスバルブ側に位置す
る蛍光体の励起効率は低下する傾向にある。しかしなが
ら、この実施例によれば、発光層３を透過した紫外線が
紫外線反射層５で反射されるために、ガラスバルブ側に
位置する蛍光体は透過時の紫外線及び反射した紫外線に
よって励起されることになる。従って、発光効率を高め
ることができる。尚、特に、反射層２の形成後に紫外線
反射層５を形成すれば、上述の効果を一層高めることが
できる。
【００２５】又、例えばアルミナによる紫外線反射層５
を形成することによって、水銀のガラスバルブ１への接
触を抑制できる関係で、ソ−ラリゼ−ションによる変色
を防止ないし低減できる。特に、ガラスバルブ１の内面
に導電性被膜が形成されている場合には、水銀が被膜の
錫などに接触することによって生ずる変色を防止ないし
低減でき、蛍光ランプとしての外観状態を向上できる。
を形成することによって、水銀のガラスバルブ１への接
触を抑制できる関係で、ソ−ラリゼ−ションによる変色
を防止ないし低減できる。特に、ガラスバルブ１の内面
に導電性被膜が形成されている場合には、水銀が被膜の
錫などに接触することによって生ずる変色を防止ないし
低減でき、蛍光ランプとしての外観状態を向上できる。
【００２６】図４は、本発明のさらに異なった実施例を
示すものであって、ガラスバルブ１の外周面には保護層
６が形成されている。この保護層６は、例えばポリエチ
レンテレフタレ−ト（ＰＥＴ）などの樹脂材からなり、
厚みは例えば１００〜１５０μｍに設定されている。こ
の保護層６は、予めチュ−ブ状に構成されており、これ
の内部にガラスバルブ１を挿入した後、１５０〜２００
℃で加熱して収縮させ、ガラスバルブ１の外周面に密着
させることによって形成される。特に、保護層６に酸化
チタン（ＴｉＯ2 ）などの紫外線吸収材を混入させれ
ば、保護層６の耐光性を改善できるのみならず、紫外線
防止層としても作用する。尚、この実施例の構成は図３
に示す蛍光ランプなどにも適用できる。
示すものであって、ガラスバルブ１の外周面には保護層
６が形成されている。この保護層６は、例えばポリエチ
レンテレフタレ−ト（ＰＥＴ）などの樹脂材からなり、
厚みは例えば１００〜１５０μｍに設定されている。こ
の保護層６は、予めチュ−ブ状に構成されており、これ
の内部にガラスバルブ１を挿入した後、１５０〜２００
℃で加熱して収縮させ、ガラスバルブ１の外周面に密着
させることによって形成される。特に、保護層６に酸化
チタン（ＴｉＯ2 ）などの紫外線吸収材を混入させれ
ば、保護層６の耐光性を改善できるのみならず、紫外線
防止層としても作用する。尚、この実施例の構成は図３
に示す蛍光ランプなどにも適用できる。
【００２７】この実施例によれば、ガラスバルブ１の外
周面には樹脂製などの保護層６が形成されているので、
非常時に、万一、ガラスバルブ１が破損しても飛散を防
止できるのみならず、破損した状態でも物を識別できる
程度の照度が得られる。従って、円滑かつ迅速な避難が
可能となる。
周面には樹脂製などの保護層６が形成されているので、
非常時に、万一、ガラスバルブ１が破損しても飛散を防
止できるのみならず、破損した状態でも物を識別できる
程度の照度が得られる。従って、円滑かつ迅速な避難が
可能となる。
【００２８】その上、この蛍光ランプを照明器具より取
り外せば、懐中電灯の代替品として利用することができ
るので、避難誘導のみならず色々な面で図り知れない威
力を発揮するものと推測される。
り外せば、懐中電灯の代替品として利用することができ
るので、避難誘導のみならず色々な面で図り知れない威
力を発揮するものと推測される。
【００２９】尚、本発明は、何ら上記実施例にのみ制約
されることなく、例えば蛍光ランプは、４０ワットタイ
プ以外の直管形蛍光ランプはもとより環形蛍光ランプ，
コンパクト蛍光ランプ，電球形蛍光ランプなどにも適用
できる。長残光性を有する蛍光体は、上記実施例に記載
したものの他、ユ−ロピウム，ネオジム，イットリウム
付活アルミン酸カルシウム蛍光体（ＣａＡｌ2 Ｏ4 ：Ｅ
ｕ／Ｎｄ／Ｙ）などのように長残光特性を有するものは
すべて使用できる。又、三波長形蛍光ランプにおいて
は、第２の発光層における３種類以上の蛍光体のうち、
１種類以上を長残光性を有する蛍光体にて置換したりす
ることもできる。さらには開口部２ａには発光層が形成
されているが、反射層の上にのみ積層して開口部には発
光層を形成しないように構成することもできる。
されることなく、例えば蛍光ランプは、４０ワットタイ
プ以外の直管形蛍光ランプはもとより環形蛍光ランプ，
コンパクト蛍光ランプ，電球形蛍光ランプなどにも適用
できる。長残光性を有する蛍光体は、上記実施例に記載
したものの他、ユ−ロピウム，ネオジム，イットリウム
付活アルミン酸カルシウム蛍光体（ＣａＡｌ2 Ｏ4 ：Ｅ
ｕ／Ｎｄ／Ｙ）などのように長残光特性を有するものは
すべて使用できる。又、三波長形蛍光ランプにおいて
は、第２の発光層における３種類以上の蛍光体のうち、
１種類以上を長残光性を有する蛍光体にて置換したりす
ることもできる。さらには開口部２ａには発光層が形成
されているが、反射層の上にのみ積層して開口部には発
光層を形成しないように構成することもできる。
【００３０】
【実施例】次に、実験例について説明する。反射層の開
口角θを１２５度に設定した図１に示す構造のＦＬ４０
Ｓ蛍光ランプにおいて、発光層３として４９０ｎｍに発
光ピ−クを有するユ−ロピウム，ジスプロシウム付活ア
ルミン酸ストロンチウム蛍光体（Ｓｒ4 Ａｌ14Ｏ25：Ｅ
ｕ／Ｄｙ）と、４５３ｎｍに発光ピ−クを有するユ−ロ
ピウム付活リン酸ストロンチウム・カルシウム・バリウ
ム・マグネシウム蛍光体（（ＳｒＣａＢａＭｇ）5 （Ｐ
Ｏ4 ）3 Ｃｌ：Ｅｕ）と、５４４ｎｍに発光ピ−クを有
するセリウム，テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体
（ＬａＰＯ4 ：Ｃｅ／Ｔｂ）と、６１２ｎｍに発光ピ−
クを有するユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体
（Ｙ2 Ｏ3 ：Ｅｕ）とを重量比で４．８％，３９．１
％，２６．５％，２９．６％の割合で混合したものを使
用した。尚、発光層の付着量は、６．３ｍｇ／ｃｍ2 で
あった。
口角θを１２５度に設定した図１に示す構造のＦＬ４０
Ｓ蛍光ランプにおいて、発光層３として４９０ｎｍに発
光ピ−クを有するユ−ロピウム，ジスプロシウム付活ア
ルミン酸ストロンチウム蛍光体（Ｓｒ4 Ａｌ14Ｏ25：Ｅ
ｕ／Ｄｙ）と、４５３ｎｍに発光ピ−クを有するユ−ロ
ピウム付活リン酸ストロンチウム・カルシウム・バリウ
ム・マグネシウム蛍光体（（ＳｒＣａＢａＭｇ）5 （Ｐ
Ｏ4 ）3 Ｃｌ：Ｅｕ）と、５４４ｎｍに発光ピ−クを有
するセリウム，テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体
（ＬａＰＯ4 ：Ｃｅ／Ｔｂ）と、６１２ｎｍに発光ピ−
クを有するユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体
（Ｙ2 Ｏ3 ：Ｅｕ）とを重量比で４．８％，３９．１
％，２６．５％，２９．６％の割合で混合したものを使
用した。尚、発光層の付着量は、６．３ｍｇ／ｃｍ2 で
あった。
【００３１】この蛍光ランプの各種特性を測定したとこ
ろ、開口部２ａの法線方向の直下光度（Ａ）は図５に示
すように３６０（ｃｄ）であった。これは反射層２を設
けない従来の蛍光ランプ（Ｂ）の１２５％であった。
又、消灯後の経過時間に対する照度（残光特性）は、図
６〜図７に示す。尚、図７は図６とほぼ同一であり、縦
軸の照度スケ−ルを拡大した点のみが異なるものであ
る。図６〜図７から明らかなように、消灯後５００秒を
経過しても、ランプから１０ｍｍ離隔した地点の残光照
度は０．２３（Ｌｘ）あり、物の識別も十分にでき、円
滑な避難が可能と推測される。
ろ、開口部２ａの法線方向の直下光度（Ａ）は図５に示
すように３６０（ｃｄ）であった。これは反射層２を設
けない従来の蛍光ランプ（Ｂ）の１２５％であった。
又、消灯後の経過時間に対する照度（残光特性）は、図
６〜図７に示す。尚、図７は図６とほぼ同一であり、縦
軸の照度スケ−ルを拡大した点のみが異なるものであ
る。図６〜図７から明らかなように、消灯後５００秒を
経過しても、ランプから１０ｍｍ離隔した地点の残光照
度は０．２３（Ｌｘ）あり、物の識別も十分にでき、円
滑な避難が可能と推測される。
【００３２】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ガラス
バルブ１の内面には所定角度の開口角θを以て反射層が
形成されているために、開口部から放出される光は発光
層からの直射光と、反射層で反射されて放出される反射
光との合成されたものとなる。このために、開口部の法
線方向の明るさのみならず、消灯時の残光輝度をも増加
できる。従って、特に非常時などの誘導光として或いは
常夜灯の光として有効に利用できる。
バルブ１の内面には所定角度の開口角θを以て反射層が
形成されているために、開口部から放出される光は発光
層からの直射光と、反射層で反射されて放出される反射
光との合成されたものとなる。このために、開口部の法
線方向の明るさのみならず、消灯時の残光輝度をも増加
できる。従って、特に非常時などの誘導光として或いは
常夜灯の光として有効に利用できる。
【００３３】特に、発光層は反射層に積層して形成され
ている上、長残光性を有する蛍光体の付着量が１ｃｍ2
当たり０．２ｍｇ以上に設定されている関係で、蛍光ラ
ンプの消灯時における放射光は開口部から集約された状
態で放出される。このために、明るい残光が得られ、長
時間に亘って物の識別が一層容易になる。従って、消防
法や建築基準法で誘導灯，非常灯の設置が義務付けられ
ている場所の一般照明器具や一般家庭の照明器具に適用
すれば、災害などで万一停電しても、円滑かつ迅速な避
難が可能となる。
ている上、長残光性を有する蛍光体の付着量が１ｃｍ2
当たり０．２ｍｇ以上に設定されている関係で、蛍光ラ
ンプの消灯時における放射光は開口部から集約された状
態で放出される。このために、明るい残光が得られ、長
時間に亘って物の識別が一層容易になる。従って、消防
法や建築基準法で誘導灯，非常灯の設置が義務付けられ
ている場所の一般照明器具や一般家庭の照明器具に適用
すれば、災害などで万一停電しても、円滑かつ迅速な避
難が可能となる。
【００３４】さらには、ガラスバルブの外周面に樹脂製
などの保護層を形成すれば、非常時に、万一、ガラスバ
ルブが破損しても飛散を防止できるのみならず、破損し
た状態でも物を識別できる程度の照度が得られるし、照
明器具より取り外して懐中電灯の代替品として利用する
こともできる。
などの保護層を形成すれば、非常時に、万一、ガラスバ
ルブが破損しても飛散を防止できるのみならず、破損し
た状態でも物を識別できる程度の照度が得られるし、照
明器具より取り外して懐中電灯の代替品として利用する
こともできる。
【図１】本発明の第１の実施例を示す縦断面図。
【図２】図１の側断面図。
【図３】本発明の第２の実施例を示す縦断面図。
【図４】本発明の第３の実施例を示す縦断面図。
【図５】配光特性を示す図。
【図６】消灯後の経過時間に対する残光照度を示す図。
【図７】図６の照度スケ−ルの拡大図。
１ ガラスバルブ ２ 反射層 ２ａ 開口部 ３ 発光層 ４ 電極 ５ 紫外線反射層 ６ 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 溝辺 憲政 大阪府大阪市中央区城見１丁目４番24号 日本電気ホームエレクトロニクス株式会社 内
Claims (4)
- 【請求項１】 ガラスバルブの内面に所定角度の開口角
を以て反射層を形成し、かつ少なくとも反射層上に１種
又は２種以上の蛍光体よりなる発光層を形成した蛍光ラ
ンプにおいて、前記発光層に長残光性を有する蛍光体を
含むことを特徴とする蛍光ランプ。 - 【請求項２】 前記発光層における長残光性を有する蛍
光体の付着量を１ｃｍ2 当たり０．２ｍｇ以上に設定し
たことを特徴とする請求項１記載の蛍光ランプ。 - 【請求項３】 前記発光層を、長残光性を有する蛍光体
と１種又は２種以上の希土類蛍光体との混合蛍光体にて
形成したことを特徴とする請求項１記載の蛍光ランプ。 - 【請求項４】 前記発光層を、反射層を含むガラスバル
ブ内面に形成したことを特徴とする請求項１記載の蛍光
ランプ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22936395A JPH0982283A (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | 蛍光ランプ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22936395A JPH0982283A (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | 蛍光ランプ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0982283A true JPH0982283A (ja) | 1997-03-28 |
Family
ID=16891000
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22936395A Withdrawn JPH0982283A (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | 蛍光ランプ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0982283A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100417557B1 (ko) * | 1999-04-12 | 2004-02-05 | 가부시끼가이샤 교와 데바이스 | 방전 램프, 방전 램프의 제조 방법 및 이를 사용한 장치 |
| CN102592947A (zh) * | 2011-01-04 | 2012-07-18 | 毛有强 | 一种高光效荧光灯 |
-
1995
- 1995-09-06 JP JP22936395A patent/JPH0982283A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100417557B1 (ko) * | 1999-04-12 | 2004-02-05 | 가부시끼가이샤 교와 데바이스 | 방전 램프, 방전 램프의 제조 방법 및 이를 사용한 장치 |
| CN102592947A (zh) * | 2011-01-04 | 2012-07-18 | 毛有强 | 一种高光效荧光灯 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021203 |