JPH10269581A - 光ヘッドのフォーカス制御装置 - Google Patents

光ヘッドのフォーカス制御装置

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JPH10269581A
JPH10269581A JP7519497A JP7519497A JPH10269581A JP H10269581 A JPH10269581 A JP H10269581A JP 7519497 A JP7519497 A JP 7519497A JP 7519497 A JP7519497 A JP 7519497A JP H10269581 A JPH10269581 A JP H10269581A
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JP
Japan
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focus
objective lens
error signal
dynamic range
time
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JP7519497A
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English (en)
Inventor
Satoru Maeda
悟 前田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、迅速なレイヤージャンプ機能を実
現することができ、しかも省電力で経済的に有利である
光ヘッドのフォーカス制御装置を提供することを目的と
している。 【解決手段】レイヤージャンプにより対物レンズをフォ
ーカス方向に向けて移動させている状態で、フォーカス
エラー信号が、対物レンズが目的とする光ディスクの層
に対する合焦点位置に達した値になったときに、フォー
カスエラー信号に応じて対物レンズを目的位置に収斂さ
せるように切り替えるもので、フォーカスエラー信号が
合焦点位置近傍に対応する値になった時点から所定時間
の期間だけ、対物レンズにフォーカス方向の移動力を付
与するフォーカスアクチュエータに与える駆動信号を生
成するための増幅回路17のダイナミックレンジを広げ
るようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ディスクに対
して光学的に情報の書き込みあるいは読み取りを行なう
ための光ヘッドに係り、特にその対物レンズを光軸(フ
ォーカス)方向に制御するためのフォーカス制御装置の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、首記の如き光ディスクと
しては、従来より、音声データが記録されたCD(Comp
act Disk)や、動画像データ及び音声データが共に記録
されたLD(Laser Disk)等が、広く普及している。
【0003】また、近時では、CDと同径の光ディスク
に、動画像データや音声データだけでなく、例えば字幕
等を表わす副映像データを圧縮して高密度で記録すると
ともに、音声や字幕については、言語の異なるものを複
数種類記録しておくことにより、再生時に、希望の言語
の音声や字幕を自由に選択して再生することができるよ
うにした、通称DVDと称される光ディスクも開発され
ている。
【0004】なお、このDVDにおいては、その開発の
一環として、DVD−ROM(ReadOnly Memory)やD
VD−RAM(Random Access Memory)として用いるた
めの開発も推進されている。
【0005】一方、このような光ディスクを再生する再
生装置としては、光ディスクの回転速度を制御する回転
サーボユニットや、光ディスクの信号記録面にレーザビ
ームを照射し、その反射光を光電変換することによっ
て、光ディスクに記録された情報を読み取る光ヘッド等
を有している。そして、この光ヘッドで光電変換された
信号に対して、波形等化処理や復調処理等が施されるこ
とにより、元の情報が再生される。
【0006】ここで、上記光ディスク再生装置には、そ
の光ヘッドの対物レンズをフォーカス方向に位置制御す
るために、フォーカス制御装置が設置されている。この
フォーカス制御装置は、対物レンズを合焦点位置に収斂
させるように制御するフォーカスサーボ機能と、多層構
造のディスクの場合、現在再生している層に対する合焦
点位置から、他の目的とする層に対する合焦点位置に、
対物レンズを高速移動(キック)させる、いわゆるレイ
ヤージャンプ機能とを実現するものである。
【0007】図3は、このようなフォーカスサーボ機能
とレイヤージャンプ機能とを実現するための、従来のフ
ォーカス制御装置を示している。すなわち、図中符号1
1はフォーカスアクチュエータ部である。このフォーカ
スアクチュエータ部11は、図示しない磁石とコイルと
を備えた電気機械変換手段であって、コイルに流す電流
の方向及び大きさを制御することにより、対物レンズ
(図示せず)に対してフォーカス方向の駆動力を発生さ
せるものである。
【0008】このフォーカスアクチュエータ部11によ
って制御された対物レンズの位置の変位量、つまり、対
物レンズと光ディスクとの相対距離の変位量は、光ディ
スクの回転によって生じる面振れによる変位量が加算さ
れて、フォーカスエラー検出回路12に供給される。こ
のフォーカスエラー検出回路12は、対物レンズと光デ
ィスクとの相対距離が、対物レンズが合焦点位置となる
相対距離からどれだけずれているかに対応したフォーカ
スエラー信号を生成している。
【0009】このフォーカスエラー信号は、切替スイッ
チ13の第1の固定接点13aに供給されるとともに、
レイヤージャンプ制御回路14に供給されている。この
レイヤージャンプ制御回路14は、レイヤージャンプ要
求と、フォーカスエラー信号がゼロレベルをクロスした
状態、つまり、対物レンズが合焦点位置に達した状態の
検出結果とに基づいて、上記切替スイッチ13とレイヤ
ージャンプ信号発生回路15とを制御している。なお、
このレイヤージャンプ信号発生回路15から出力される
レイヤージャンプ信号は、上記切替スイッチ13の第2
の固定接点13bに供給されている。
【0010】すなわち、このレイヤージャンプ制御回路
14は、レイヤージャンプが要求された状態で上記レイ
ヤージャンプ信号発生回路15を駆動させ、その要求さ
れたレイヤージャンプを実現するように、対物レンズを
フォーカス方向にキックさせるためのレイヤージャンプ
信号を発生させるとともに、切替スイッチ13の共通接
片13cを第2の固定接点13bに接続するように切り
替え制御している。
【0011】また、このレイヤージャンプ制御回路13
は、フォーカスエラー検出回路12から出力されるフォ
ーカスエラー信号がゼロレベルをクロスしたことを検出
した状態で、レイヤージャンプ信号発生回路15にレイ
ヤージャンプ信号の発生を停止させるとともに、切替ス
イッチ13の共通接片13cを第1の固定接点13aに
接続するように切り替え制御している。
【0012】そして、この切替スイッチ13によって選
択されたレイヤージャンプ信号またはフォーカスエラー
信号は、詳細を後述する微分補償回路16を介した後、
増幅回路17で増幅されて、上記フォーカスアクチュエ
ータ部11のコイルに与えられる。これにより、対物レ
ンズが、レイヤージャンプ信号発生回路15から出力さ
れるレイヤージャンプ信号またはフォーカスエラー検出
回路12から出力されるフォーカスエラー信号に基づい
て、フォーカス方向に位置制御されるようになる。
【0013】上記のような構成となされた従来のフォー
カス制御装置において、そのレイヤージャンプ機能とフ
ォーカスサーボ機能との動作について、図4を参照して
説明する。
【0014】なお、図4(a)は光ディスク面の位置と
対物レンズの位置との関係を示し、同図(b)はフォー
カスエラー信号VFEを示し、同図(c)は光ディスク面
の位置と対物レンズの位置との相対速度Sを示し、同図
(d)はフォーカスアクチュエータ部11に対する入力
電圧VINを示し、同図(e)はレイヤージャンプ制御回
路14から出力される切替スイッチ13の切替制御信号
を示している。
【0015】この場合、切替制御信号は、H(High)レ
ベルで切替スイッチ13の共通接片13cを第2の固定
接点13bに接続し、L(Low )レベルで切替スイッチ
13の共通接片13cを第1の固定接点13aに接続し
ている。
【0016】まず、時刻T1で、レイヤージャンプが要
求されると、レイヤージャンプ制御回路14は、レイヤ
ージャンプ信号発生回路15を駆動させるとともに、H
レベルの切替制御信号を発生する。このため、レイヤー
ジャンプ信号発生回路15から出力されたレイヤージャ
ンプ信号が、切替スイッチ13、微分補償回路16及び
増幅回路17を介してフォーカスアクチュエータ部11
に供給されるので、対物レンズは、現在再生している光
ディスクの層に対する合焦点位置から、目的とする層に
対する合焦点位置に向けて、強制的にフォーカス方向に
移動され、ここに、レイヤージャンプ機能が実現され
る。
【0017】このレイヤージャンプ機能によって、対物
レンズが目的とする層の合焦点位置近傍に到達すると、
フォーカスエラー検出回路12からフォーカスエラー信
号が発生されるようになる。そして、このフォーカスエ
ラー信号が時刻T2でゼロレベルをクロスしたとする
と、レイヤージャンプ制御回路14は、レイヤージャン
プ信号発生回路15を停止させるとともに、切替制御信
号をLレベルに反転させる。
【0018】このため、フォーカスエラー検出回路12
から出力されたフォーカスエラー信号が、切替スイッチ
13、微分補償回路16及び増幅回路17を介してフォ
ーカスアクチュエータ部11に供給されて、フォーカス
エラー信号がゼロレベルになるように、つまり、対物レ
ンズが目的とする層の合焦点位置に収斂されるように制
御され、ここに、フォーカスサーボ機能が実現される。
【0019】次に、上記したフォーカス制御装置におい
て、微分補償回路16を介在させている理由について説
明する。すなわち、上記フォーカスアクチュエータ部1
1において、そのコイルに入力される電流に対する対物
レンズの変位量の伝達関数G(S)は、 G(S)=Kf×[1/(mS2 +DS+K)] となる。なお、Kfは電流から力への変換係数、mは可
動部の質量、Dは粘性抵抗(可動部の速度に比例して可
動部に作用する抵抗力)、Kはばね定数(可動部の変位
量に比例して可動部に作用する力係数)、Sはラプラス
演算子である。
【0020】そして、図5(a)は、この伝達関数G
(S)に基づく、フォーカスアクチュエータ部11のコ
イルへの入力電圧に対する対物レンズの変位量を表わす
周波数特性を示している。また、図5(b)は、フォー
カスアクチュエータ部11のコイルへの入力電圧に対す
る対物レンズの変位の位相遅れを表わす周波数特性を示
している。
【0021】図5(a),(b)から明らかなように、
37Hz付近に共振によるピークが存在し、その共振周
波数よりも低い周波数領域では、振幅特性は平坦で、位
相遅れは0degに漸近している。また、共振周波数よ
りも高い周波数領域では、振幅特性は−12dB/OC
Tで減少し、位相遅れは−180degに漸近してい
る。さらに高い周波数領域では、コイルのインダクタン
スにより、入力電圧に対するコイル電流の位相が遅れ始
めるので、振幅特性は−12dB/OCTよりも急峻に
減少し、位相遅れは−180degよりもさらに遅れる
ようになる。
【0022】一方、2層構造の光ディスクに対するフォ
ーカスエラー信号は、図6に示すような特性を有してい
る。図6では、横軸に対物レンズと光ディスク面との相
対距離をとり、縦軸に電圧レベルをとっている。この特
性から明らかなように、光ディスクの各層において、フ
ォーカスサーボに使用することができるフォーカスエラ
ー信号の範囲は、合焦点位置であるゼロレベルを中心に
して±8μm(合計16μm)である。また、光ディス
クの層間距離は、55μmである。そして、フォーカス
サーボは、フォーカスエラー信号が常にゼロレベルにな
るように、フォーカスアクチュエータ部11の入力信号
を負帰還によって制御している。
【0023】ここで、前述したように、フォーカスアク
チュエータ部11は、共振周波数より高い周波数領域で
は、−180deg以上の位相遅れが生じるので、フォ
ーカスサーボループを直流領域で負帰還になるように設
定すると、共振周波数より高い周波数領域では正帰還と
なって発振することになる。そこで、このような高い周
波数領域まで、フォーカスサーボループが正帰還となる
ことなく安定なフォーカスサーボを施すためには、カッ
トオフ周波数付近でフォーカスサーボループ一巡の位相
遅れが−180degより少なくなるように、位相進み
補償を施せばよいことになる。
【0024】この位相進み補償を行なうのが、前記微分
補償回路16である。この微分補償回路16は、図7に
示すように、演算増幅器OP1,OP2、抵抗R1〜R
6及びコンデンサCとから構成され、その入力端子18
から出力端子19までの伝達関数Gd(S)は、 Gd(S)=[(R4+R5)/R3]×[1+{SC
R4/(1+SCR6)}] となる。演算増幅器OP1,OP2の特性は、理想特性
(ゲイン無限大、出力インピーダンスゼロ、等)とす
る。そして、サーボループのカットオフ周波数や光ディ
スクの面振れ抑圧特性等が所望する値となるように、微
分補償回路16の特性を設計する。
【0025】図8(a)は、微分補償回路16の入力電
圧レベルに対する出力電圧レベルを表わす周波数特性を
示している。また、図8(b)は、微分補償回路16へ
の入力電圧に対する出力電圧の位相進みを表わす周波数
特性を示している。
【0026】なお、対物レンズと光ディスクの信号記録
面との相対距離が、合焦点位置から±8μmの範囲外に
なった場合には、フォーカスサーボを行なうことができ
ないので、このようなときは、フォーカスサーチにより
対物レンズを初期位置から強制的にフォーカス方向に駆
動し、対物レンズが合焦点位置近傍に達した状態で再び
フォーカスサーボに切り替えるようにする。
【0027】また、レイヤージャンプ時に、対物レンズ
を目的とする層に対する合焦点位置に向けて強制的にキ
ックさせる速度は、光ディスク自身の面振れによって生
じるフォーカス方向の速度より十分に早くする必要があ
る。なぜならば、そのようにしないと、光ディスクの面
振れ成分によって、光ディスク面と対物レンズとの相対
距離の変化が、本来の変化方向とは異なる方向に発展し
てしまう可能性が生じるからである。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来のフォーカス制御装置では、レイヤージャンプに
より対物レンズがある速度をもって目的とする層に対す
る合焦点位置に到達した状態で、フォーカスサーボに切
り替え対物レンズに対して逆方向の駆動力を与えること
で、対物レンズを合焦点位置に収斂させるようにしてい
る。すなわち、対物レンズは、レイヤージャンプによる
強制移動によって目的とする層に対する合焦点位置を一
旦行き過ぎてから、フォーカスサーボによって合焦点位
置に収斂されるようになっている。
【0029】このため、レイヤージャンプに要する時間
を短縮するために、対物レンズを強制的にフォーカス方
向に駆動するときの速度を早くすると、それに伴なっ
て、対物レンズが目的とする層に対する合焦点位置を行
き過ぎる距離が長くなる。そして、対物レンズが目的と
する層に対する合焦点位置を行き過ぎる距離が、図6に
示したフォーカスエラー信号特性のフォーカスサーボに
供する領域(±8μm)を越えた場合、図9に示すよう
に、もはやフォーカスサーボよって対物レンズを合焦点
位置に収斂させることはできなくなる。なお、図9
(a)〜(e)は、図4(a)〜(e)にそれぞれ対応
している。
【0030】なお、レイヤージャンプ時における対物レ
ンズの速度を早くして、しかもフォーカスサーボよって
対物レンズを目的とする層に対する合焦点位置に収斂さ
せるためには、フォーカスサーボによる対物レンズの合
焦点位置への引き込み力を強大にすればよい。しかしな
がら、このためには、フォーカスアクチュエータ部11
への入力電圧レベルを最大で数10Vにまで高める必要
が生じ、これに対応した性能を有する増幅回路17を用
意することが必要となる。
【0031】一方、光ディスクの所定の層に対して、対
物レンズに通常のフォーカスサーボが施されている状態
では、フォーカスアクチュエータ部11に入力される電
圧レベルの最大値は精々1V程度で済んでいる。このた
め、増幅回路17として、レイヤージャンプ時のみのた
めに最大出力電圧レベルが数10Vのものを使用するこ
とは、消費電力が大きくなり、省電力化、放熱対策及び
経済性等の観点から好ましくないことになる。
【0032】そこで、この発明は上記事情を考慮してな
されたもので、迅速なレイヤージャンプ機能を実現する
ことができ、しかも省電力で経済的に有利である極めて
良好な光ヘッドのフォーカス制御装置を提供することを
目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】この発明に係る光ヘッド
のフォーカス制御装置は、多層構造の光ディスクに対し
て光ヘッドの対物レンズを、所定の層に対する合焦点位
置から他の目的とする層に対する合焦点位置に向けて移
動させるレイヤージャンプ手段と、このレイヤージャン
プ手段によって対物レンズが目的とする層に対する合焦
点位置の近傍に到達した状態で、対物レンズの目的とす
る層に対する合焦点位置からのフォーカスずれに対応す
るフォーカスエラー信号を発生するフォーカスエラー信
号発生手段と、このフォーカスエラー信号発生手段によ
って発生されたフォーカスエラー信号が、対物レンズが
目的とする層に対する合焦点位置に到達した状態に対応
する値になったことを検出する検出手段と、この検出手
段の検出結果に基づいて、フォーカスエラー信号に応じ
て対物レンズを目的とする層に対する合焦点位置に収斂
させる制御手段とを備えたものを対象としている。
【0034】そして、他の目的とする層に対する合焦点
位置に向けて対物レンズを移動させる動作を行なった時
点から、フォーカスエラー信号が検出手段によって検出
される値になった時点までの時間を含む時間と、フォー
カスエラー信号が検出手段によって検出される値になっ
た時点から所定時間までの時間を含む期間は、対物レン
ズにフォーカス方向の移動力を付与するフォーカスアク
チュエータに与える駆動信号を生成するための増幅回路
のダイナミックレンジを広げるダイナミックレンジ制御
手段を備えるようにしたものである。
【0035】上記のような構成によれば、レイヤージャ
ンプにより、目的とする層に対する合焦点位置に向けて
対物レンズを移動させる動作を行なった時点から、フォ
ーカスエラー信号が検出手段によって検出される値にな
った時点までの時間を含む時間と、フォーカスエラー信
号が検出手段によって検出される値になった時点から所
定時間までの時間を含む期間は、増幅回路のダイナミッ
クレンジを広げてフォーカスエラー信号による対物レン
ズを合焦点位置に引き込む力を強くするようにしたの
で、迅速なレイヤージャンプ機能を実現することができ
る。
【0036】また、増幅回路のダイナミックレンジが広
げられてから、例えば対物レンズが目的とする層に対す
る合焦点位置に収斂するのに要するであろうと見込んだ
所定時間が経過した後には、増幅回路のダイナミックレ
ンジを通常のフォーカスサーボに対応した値に戻すこと
ができるので、省電力で経済的に有利とすることができ
る。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。図1において、図
3と同一部分には同一符号を付して示している。すなわ
ち、図中符号20,21はそれぞれ電源回路である。こ
のうち電源回路20は、通常のフォーカスサーボ状態で
前記増幅回路17が必要とする直流電圧(最大で約1V
程度)を常時出力している。また、電源回路21は、例
えば電源回路20の出力電圧をコンデンサでチャージす
ること等により、瞬間的に数10Vの電圧レベルを出力
することができるものである。
【0038】これら電源回路20,21の出力電圧は、
切替スイッチ22によって選択的に増幅回路17に導か
れるようになっている。この切替スイッチ22は、前記
レイヤージャンプ制御回路14の制御に基づいて切替制
御信号発生回路23から出力される切替制御信号によっ
て、切り替え制御される。
【0039】また、上記電源回路21の出力電圧は、電
圧モニタ24に供給されるようになっている。この電圧
モニタ24は、電源回路21の出力電圧レベルが所定の
高レベルに達したか否かを検出し、所定の高レベルに達
していると判断した状態で、レイヤージャンプ制御回路
14にレイヤージャンプOK信号を出力するものであ
る。
【0040】ここで、レイヤージャンプ制御回路14
は、レイヤージャンプが要求された時点で、電圧モニタ
24からレイヤージャンプOK信号が供給されていれ
ば、前述したように、レイヤージャンプ信号発生回路1
5にレイヤージャンプ信号を発生させるとともに、切替
スイッチ13の共通接片13cを第2の固定接点13b
に接続するように切り替える。また、レイヤージャンプ
制御回路14は、切替制御信号発生回路23を介して切
替スイッチ22を、電源回路20の出力電圧を増幅回路
17に供給させるように制御する。
【0041】このため、レイヤージャンプ信号発生回路
15から出力されたレイヤージャンプ信号が、切替スイ
ッチ13、微分補償回路16及び増幅回路17を介して
フォーカスアクチュエータ部11に供給されるので、対
物レンズは、現在再生している光ディスクの層に対する
合焦点位置から、目的とする層に対する合焦点位置に向
けて、強制的にフォーカス方向に移動され、ここに、レ
イヤージャンプ機能が実現される。
【0042】このレイヤージャンプ機能によって、対物
レンズが目的とする層の合焦点位置近傍に到達すると、
フォーカスエラー検出回路12からフォーカスエラー信
号が発生されるようになる。そして、このフォーカスエ
ラー信号がゼロレベルをクロスした時点で、レイヤージ
ャンプ制御回路14は、レイヤージャンプ信号発生回路
15を停止させ、かつ、切替スイッチ13の共通接片1
3cを第1の固定接点13aに接続するように切り替え
る。また、レイヤージャンプ制御回路14は、フォーカ
スエラー検出回路12からフォーカスエラー信号が発生
された時点で、切替制御信号発生回路23を介して切替
スイッチ22を、電源回路21の出力電圧を増幅回路1
7に供給させるように制御する。
【0043】このため、増幅回路17のダイナミックレ
ンジが広げられた状態で、フォーカスエラー検出回路1
2から出力されたフォーカスエラー信号が、切替スイッ
チ13、微分補償回路16及び増幅回路17を介してフ
ォーカスアクチュエータ部11に供給されるという、フ
ォーカスサーボが施されることになる。このフォーカス
サーボによれば、対物レンズの目的とする層に対する合
焦点位置への引き込み力が強大になっているので、迅速
かつ確実に対物レンズを目的とする層に対する合焦点位
置に収斂させることができるようになる。
【0044】その後、上記切替制御信号発生回路23
は、電源回路21の出力電圧を増幅回路17に供給させ
るように切替スイッチ22を切り替えた時点から、フォ
ーカスサーボによって対物レンズが目的とする層の合焦
点位置に収斂するのに要する、予め見込みで設定された
時間が経過するのを待った後、電源回路20の出力電圧
を増幅回路17に供給させるように切替スイッチ22を
切り替える。そして、以後のフォーカスサーボにおい
て、増幅回路17は、電源回路20の出力電圧、つま
り、通常のダイナミックレンジで駆動されるようにな
る。
【0045】上記した実施の形態によれば、レイヤージ
ャンプにより対物レンズが目的とする層に対する合焦点
位置を通過してから所定時間が経過するまでの間だけ、
増幅回路17に高電圧を供給してそのダイナミックレン
ジを広げてフォーカスサーボによる対物レンズを合焦点
位置に引き込む力を強くするようにしたので、迅速なレ
イヤージャンプ機能を実現することができる。
【0046】また、増幅回路17のダイナミックレンジ
が広げられてから、対物レンズが目的とする層に対する
合焦点位置に収斂するのに要するであろうと見込んだ時
間が経過した後には、増幅回路17に低電圧を供給して
そのダイナミックレンジを通常のフォーカスサーボに対
応させるようにしているので、省電力で経済的に有利と
することができる。
【0047】さらに、レイヤージャンプ制御回路14
は、電圧モニタ24からレイヤージャンプOK信号が供
給されていない場合には、要求されてもレイヤージャン
プを行なわないようにしている。このため、電源回路2
1の出力電圧レベルが所定の高レベルに達していない、
つまり、増幅回路17のダイナミックレンジを広げる条
件が満たされていない状態でレイヤージャンプが行なわ
れてしまうことにより、対物レンズを目的とする層に対
する合焦点位置に収斂させることができなくなるという
不都合の発生を防止することができる。
【0048】図2は、上記した実施の形態の変形例を示
すもので、増幅回路17のダイナミックレンジを変化さ
せるための他の手段を示している。すなわち、前記微分
補償回路16の出力は、入力端子25,スイッチ26及
びコンデンサC1を介して増幅回路17に供給されてい
る。その後、この増幅回路17の出力は、出力端子27
を介して前記フォーカスアクチュエータ部11に供給さ
れるとともに、バッファ回路28を介してレベル比較回
路29により基準電圧レベルVref とレベル比較され
る。そして、このレベル比較回路29の比較結果に基づ
いて、スイッチ26がオンオフ制御される。
【0049】ここで、通常時には、増幅回路17の出力
レベルが高くなると、スイッチ26がオフ状態となって
リミッタ機能を奏するので、増幅回路17のダイナミッ
クレンジが通常のフォーカスサーボに対応した状態に保
持される。そして、増幅回路17のダイナミックレンジ
を広くする場合には、レベル比較回路29の比較結果に
無関係にスイッチ26を強制的にオン状態に設定すれば
良い。なお、この発明は上記した実施の形態に限定され
るものではなく、この外その要旨を逸脱しない範囲で種
々変形して実施することができる。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
迅速なレイヤージャンプ機能を実現することができ、し
かも省電力で経済的に有利である極めて良好な光ヘッド
のフォーカス制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示すブロック構成図。
【図2】同実施の形態の変形例を示すブロック構成図。
【図3】従来のフォーカス制御装置を示すブロック構成
図。
【図4】同従来装置の各部の動作を説明するために示す
図。
【図5】同従来装置におけるフォーカスアクチュエータ
部の周波数特性を示す図。
【図6】同従来装置におけるフォーカスエラー信号の特
性を示す図。
【図7】同従来装置における微分補償回路の詳細を示す
ブロック回路構成図。
【図8】同微分補償回路の周波数特性を示す図。
【図9】同従来装置の問題点を説明するために示す図。
【符号の説明】
11…フォーカスアクチュエータ部、 12…フォーカスエラー検出回路、 13…切替スイッチ、 14…レイヤージャンプ制御回路、 15…レイヤージャンプ信号発生回路、 16…微分補償回路、 17…増幅回路、 18…入力端子、 19…出力端子、 20,21…電源回路、 22…切替スイッチ、 23…切替制御信号発生回路、 24…電圧モニタ、 25…入力端子、 26…スイッチ、 27…出力端子、 28…バッファ回路、 29…レベル比較回路。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層構造の光ディスクに対して光ヘッド
    の対物レンズを、所定の層に対する合焦点位置から他の
    目的とする層に対する合焦点位置に向けて移動させるレ
    イヤージャンプ手段と、 このレイヤージャンプ手段によって前記対物レンズが前
    記目的とする層に対する合焦点位置の近傍に到達した状
    態で、前記対物レンズの前記目的とする層に対する合焦
    点位置からのフォーカスずれに対応するフォーカスエラ
    ー信号を発生するフォーカスエラー信号発生手段と、 このフォーカスエラー信号発生手段によって発生された
    フォーカスエラー信号が、前記対物レンズが前記目的と
    する層に対する合焦点位置に到達した状態に対応する値
    になったことを検出する検出手段と、 この検出手段の検出結果に基づいて、前記フォーカスエ
    ラー信号に応じて前記対物レンズを前記目的とする層に
    対する合焦点位置に収斂させる制御手段とを備えた光ヘ
    ッドのフォーカス制御装置において、 他の目的とする層に対する合焦点位置に向けて前記対物
    レンズを移動させる動作を行なった時点から、前記フォ
    ーカスエラー信号が前記検出手段によって検出される値
    になった時点までの時間を含む時間と、前記フォーカス
    エラー信号が前記検出手段によって検出される値になっ
    た時点から、所定時間までの時間を含む期間は、前記対
    物レンズにフォーカス方向の移動力を付与するフォーカ
    スアクチュエータに与える駆動信号を生成するための増
    幅回路のダイナミックレンジを広げるダイナミックレン
    ジ制御手段を具備してなることを特徴とする光ヘッドの
    フォーカス制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ダイナミックレンジ制御手段は、前
    記増幅回路に与える電源電圧レベルを変化させてダイナ
    ミックレンジを切り替えることを特徴とする請求項1記
    載の光ヘッドのフォーカス制御装置。
  3. 【請求項3】 前記ダイナミックレンジ制御手段は、前
    記増幅回路の出力信号レベルに基づいて、該増幅回路へ
    の入力信号を制限することでダイナミックレンジを切り
    替えることを特徴とする請求項1記載の光ヘッドのフォ
    ーカス制御装置。
  4. 【請求項4】 前記ダイナミックレンジ制御手段が、増
    幅回路のダイナミックレンジを広げている時間は、前記
    フォーカスエラー信号が前記検出手段によって検出され
    る値になった時点から、前記制御手段によって前記対物
    レンズが前記目的とする層に対する合焦点位置に収斂さ
    れるまでを見込んだ時間であることを特徴とする請求項
    1記載の光ヘッドのフォーカス制御装置。
  5. 【請求項5】 前記ダイナミックレンジ制御手段は、前
    記増幅回路のダイナミックレンジを広げるための条件が
    満たされるまでは、前記レイヤージャンプ手段を駆動さ
    せないように制御することを特徴とする請求項1記載の
    光ヘッドのフォーカス制御装置。
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