JP2000090441A - 光学式多層記録媒体の層間移動方法、層間移動装置、及び情報信号の記録及び/または再生装置 - Google Patents

光学式多層記録媒体の層間移動方法、層間移動装置、及び情報信号の記録及び/または再生装置

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JP2000090441A
JP2000090441A JP10254216A JP25421698A JP2000090441A JP 2000090441 A JP2000090441 A JP 2000090441A JP 10254216 A JP10254216 A JP 10254216A JP 25421698 A JP25421698 A JP 25421698A JP 2000090441 A JP2000090441 A JP 2000090441A
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pulse
optical
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Tetsuo Enomoto
哲夫 榎本
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一の記録層から他の記録層へ記録再生手段の
移動を迅速に行う。 【解決手段】 2軸アクチュエータ2からの光ビーム3
がディスク1の記録面に照射され、その反射光が受光部
4で検出されて再生信号が取り出される。それと共に、
例えば非点収差法によってフォーカスエラー(FE)信
号が検出され、このFE信号が電流−電圧変換回路5、
低域ブースト回路6、高域位相補償回路7を通じてドラ
イバー回路8に供給される。さらにドライバー回路8か
らの信号が2軸アクチュエータ2の駆動磁気回路9に供
給される。また高域位相補償回路7とドライバー回路8
の間に切り換えスイッチ10が設けられる。そしてキッ
クパルス発生回路11で、記録再生手段を任意の一の記
録層から他の記録層へ移動するためのフォーカスジャン
プを行う際の所定のキックパルス信号が形成され、この
信号が切り換えスイッチ10を通じてドライバー回路8
に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばデジタルビ
デオディスク(DVD)のような高密度光ディスクの記
録再生に使用して好適な光学式多層記録媒体の層間移動
方法、層間移動装置、及び情報信号の記録及び/または
再生装置に関する。詳しくは、一つの記録面に複数の記
録層の設けられた記録媒体に対して、記録及び/または
再生手段の任意の一の記録層から他の記録層への移動
を、迅速且つ円滑に行うことができるようにしたもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えばデジタルビデオディスク(DV
D)のような高密度光ディスクにおいては、一つの記録
面に複数の記録層を形成することが行われている。そこ
でこのような多層記録媒体の各記録層に対する記録再生
を行う場合には、例えば記録及び/または再生手段とし
てのピックアップ装置の光ビームの焦点位置をそれぞれ
の記録層に合わせることによって、所望の記録層の記録
再生が行われるようにされている。
【0003】さらにこのような複数の記録層の記録再生
を円滑に行うにためは、例えばピックアップ装置の光ビ
ームの焦点位置をこれらの記録層の間で迅速に移動させ
る必要がある。そこでこのような記録層の間の移動を行
う制御手段として従来から、例えばピックアップ装置の
レンズ位置を制御するアクチュエータに任意の加速パル
スを印加し、その後に同様の減速パルスを印加して任意
の一の記録層から他の記録層へ移動する制御が行われて
いた。
【0004】しかしながら従来のこのような手段では、
上述の加速パルス及び減速パルスはディスクの反りや傾
斜等に無関係に一定の大きさで形成されている。このた
めディスクの反りや傾斜(回転ごとの変動になる)が大
きい場合や、ピックアップ装置の構造によっては、移動
後のレンズ位置を制御するサーボ制御の引き込みが遅く
なり、所望の記録層での記録再生を迅速に行うことがで
きなくなってしまう恐れがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この出願はこのような
点に鑑みて成されたものであって、解決しようとする問
題点は、従来の手段では加速パルス及び減速パルスを一
定の大きさで形成しているために、特に、反りや傾斜等
の大きなディスクやピックアップ装置の構造によって
は、移動後のレンズ位置を制御するサーボ制御の引き込
みが遅くなり、所望の記録層での記録再生を迅速に行う
ことができなくなってしまう恐れがあったというもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明の第1の
手段としては、任意の一の記録層から他の記録層へ移動
する際のエネルギーを与える駆動信号にパルス幅及び/
または振幅の異なる複数のレベルを用意してこれらを必
要に応じて変更して制御を行うようにしたものであっ
て、これによれば、任意の一の記録層から他の記録層へ
の移動が迅速に行われて、所望の記録層での記録及び/
または再生を迅速且つ安定に行うことができる。
【0007】また本発明の第2の手段としては、フォー
カスサーボ手段の誤差検出信号を逐次観測してその変化
率に応じて上述の任意の一の記録層から他の記録層へ移
動する際のエネルギーを与える駆動信号のレベルを変更
するようにしたものであって、これによれば、任意の一
の記録層から他の記録層への移動が迅速に行われて、所
望の記録層での記録及び/または再生を迅速且つ安定に
行うことができる。
【0008】さらに本発明の第3の手段としては、フォ
ーカスサーボ手段の誤差検出信号を取り出し、予め与え
られたモデルと比較してその差に応じて上述の任意の一
の記録層から他の記録層へ移動する際のエネルギーを与
える駆動信号のレベルを変更するようにしたものであっ
て、これによれば、任意の一の記録層から他の記録層へ
の移動が迅速に行われて、所望の記録層での記録及び/
または再生を迅速且つ安定に行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】すなわち本発明の第1の実施の形
態は、複数の記録層の設けられた光学式多層記録媒体に
対して光学式記録及び/または再生手段を複数の記録層
の内の任意の一の層から他の層へ移動する際に用いる層
間移動方法であって、移動のエネルギーを与える駆動信
号にパルス幅及び/または振幅の異なる複数のレベルを
用意し、パルス信号のレベルを必要に応じて変更して制
御を行ってなるものである。
【0010】また本発明の第2の実施の形態は、複数の
記録層の設けられた光学式多層記録媒体に対して光学式
記録及び/または再生手段を複数の記録層の内の任意の
一の層から他の層へ移動する際に用いる層間移動装置で
あって、移動のエネルギーを与える駆動信号としてパル
ス幅及び/または振幅の異なる複数のレベルのパルス信
号を発生するパルス発生手段を設けると共に、パルス発
生手段で発生されるパルス信号のレベルを必要に応じて
変更する制御手段を設けてなるものである。
【0011】さらに本発明の第3の実施の形態は、複数
の記録層の設けられた光学式多層記録媒体に対して光学
式記録及び/または再生手段を複数の記録層の内の任意
の一の層から他の層へ移動させるようにした情報信号の
記録及び/または再生装置であって、移動のエネルギー
を与える駆動信号としてパルス幅及び/または振幅の異
なる複数のレベルのパルス信号を発生するパルス発生手
段を設けると共に、パルス発生手段で発生されるパルス
信号のレベルを必要に応じて変更する制御手段を設けて
なるものである。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を説明するに、
図1は本発明を適用した光学式多層記録媒体の層間移動
装置、及び情報信号の記録及び/または再生装置の一例
の要部の構成を示すブロック図である。この図1におい
て、回転するディスク1の記録面(下面)に対して2軸
アクチュエータ2からの光ビームがレンズ3を通じて照
射される。その反射光が受光部4で検出されて再生信号
(図示せず)が取り出される。
【0013】さらにこの受光部4で、例えば非点収差法
によってフォーカスエラー(FE)信号が検出される。
このFE信号が電流−電圧変換回路5を通じて取り出さ
れ、低域ブースト回路6、高域位相補償回路7を通じて
ドライバー回路8に供給される。そしてこのドライバー
回路8からの信号が2軸アクチュエータ2の駆動磁気回
路9に供給されて、上述の光ビームが所望の記録面に集
光するようにレンズ3の焦点(フォーカス)が補正され
る。
【0014】それと共に、上述の高域位相補償回路7と
ドライバー回路8の間に切り換えスイッチ10が設けら
れる。そして本発明の記録再生手段を任意の一の記録層
から他の記録層へ移動するためのフォーカスジャンプを
行う際には、後述するキックパルス発生回路11で形成
される所定のキックパルス信号(電圧)が、この切り換
えスイッチ10を通じてドライバー回路8に供給され
る。
【0015】すなわち上述のディスク1に複数の記録層
が設けられている場合の、2軸アクチュエータ2からの
上述の光ビームを集光するレンズ3(記録再生手段)の
焦点位置を任意の一の記録層から他の記録層へ移動する
際には、例えばこのキックパルス発生回路11で形成さ
れるキックパルス信号(駆動信号)によって駆動を行う
と共に、このキックパルス信号にパルス幅及び/または
振幅の異なる複数のレベルを用意し、このレベルを必要
に応じて変更して駆動の制御が行われる。
【0016】そこで図2には、本発明の第1の手段とし
て、上述の制御を行うための処理のフローチャートの一
例が示される。この図2において、フォーカスジャンプ
がスタートされると、ステップ〔1〕でフォーカスサー
ボとトラッキングサーボ等のサーボ動作がオフされる。
次にステップ〔2〕でフォーカスを任意の一の記録層か
ら脱出させるための大きな電圧Vfkの加速パルスが発生
される。
【0017】さらにステップ〔3〕で所定のマスク時間
Tmkの間の検出が無効にされ、ステップ〔4〕でフォー
カスエラー(FE)信号の電圧が基準電圧Vc から所定
のシュレショルド電圧Vslk2内に戻ったとき(FE>V
c −Vslk2)が検出される。これが検出されるとステッ
プ〔5〕で電圧a・Vfk(但し0<a<1)の加速パル
スが発生され、ステップ〔6〕で所定時間Tfkの経過が
検出される。
【0018】この所定時間Tfkの経過が検出されると、
ステップ〔7〕で加速パルスが基準電圧Vc (GND)
とされる。さらにステップ〔8〕でフォーカスエラー
(FE)信号の電圧が基準電圧Vc から所定のシュレシ
ョルド電圧Vslk1を越えたとき(FE>Vc +Vslk1)
が検出される。これが検出されるとステップ
〔9〕でフ
ォーカスを任意の他の記録層に停止させるための大きな
電圧−Vfkの減速パルスが発生される。
【0019】さらにステップ〔10〕で所定のマスク時
間Tmkの間の検出が無効にされ、ステップ〔11〕でフ
ォーカスエラー(FE)信号の電圧が基準電圧Vc から
所定のシュレショルド電圧Vslk2内に戻ったとき(FE
<Vc +Vslk2)が検出される。そしてこれが検出され
るとステップ〔12〕で電圧−a・Vfkの減速パルスが
発生される。なおこの例で、シュレショルド電圧Vslk1
とVslk2との関係は、(Vslk1<Vslk2)である。
【0020】またステップ〔13〕でフォーカスエラー
(FE)信号の電圧が基準電圧Vcから所定のシュレシ
ョルド電圧Vslk1内に戻ったとき(FE<Vc +Vslk
1)が検出される。これが検出されるとステップ〔1
4〕で減速パルスがオフされる。そしてステップ〔1
5〕でフォーカスサーボがオンされ、ステップ〔16〕
で所定時間の待機の後、ステップ〔17〕でフォーカス
サーボが掛かったことが確認されて動作は終了される。
【0021】さらにフォーカスエラー(FE)信号及び
キックパルス信号(加速及び減速パルス)の関係は図3
に示すようになる。すなわちフォーカスエラー(FE)
信号は同図のAに示すように、通常はVc ±Vslk1以内
で変化している信号である。これに対してフォーカスジ
ャンプがスタートされると、キックパルス信号には同図
のBに示すように、最初に電圧Vfkの加速パルスが発生
される。
【0022】このときフォーカスエラー(FE)信号は
最初に負方向に変化され、この変化はフォーカスが現在
の記録層から脱出すると基準電圧Vc に戻される。そこ
でこのフォーカスエラー(FE)信号が(FE>Vc −
Vslk2)に戻ったときを検出してキックパルス信号を電
圧a・Vfkにし、さらに(FE>Vc −Vslk1)に戻っ
たときにキックパルス信号を基準電圧Vc (GND)と
する。
【0023】ここまでの制御で、フォーカスは最初の電
圧Vfkの加速パルスによって一の記録層を脱出され、さ
らに電圧a・Vfkのキックパルス信号によってほぼ一定
の速度に加速される。その後は慣性の力によって、ほぼ
一定の速度のまま次の記録層に向かって移動して行くこ
とになる。
【0024】そしてこのフォーカスが次の記録層に到達
すると、図3のAに示すようにフォーカスエラー(F
E)信号は今度は基準電圧Vc から正方向に変化し始め
る。そこでこのフォーカスエラー(FE)信号が(FE
>Vc +Vslk1)になることで次の記録層に到達したこ
とを判別し、このときキックパルス信号には図3のBに
示すように電圧−k・Vfkの減速パルスが発生される。
【0025】さらにフォーカスエラー(FE)信号が
(FE<Vc +Vslk2)に戻ったときが検出されてキッ
クパルス信号が電圧−a・Vfkにされる。また、フォー
カスエラー(FE)信号が(FE<Vc +Vslk1)に戻
ったときが検出されてキックパルス信号がオフされる。
なお電圧a・Vfk及び−a・Vfkは、任意の電圧Vfk2
でもよい。
【0026】そしてこの制御によって、フォーカスの移
動速度は、例えば図4に折れ線Aで示すように変化され
る。これに対して従来の一定の大きさで形成された加速
パルス及び減速パルスによる制御では、フォーカスの移
動速度は、例えば図4に折れ線Bで示すように変化され
る。なお、図中の横軸に付されたアルファベットは、図
3の横軸のアルファベットと同じ時点を示しているもの
である。
【0027】ここでこの図4からも明らかなように、次
の記録層に到達するまでの時間は従来の一定の大きさで
形成された加速パルス及び減速パルスによる制御の方が
速くなっている。しかしながらこの従来の制御では、理
想系では良好に収束するものの、例えばピックアップ装
置の動作が不安定なものなどにおいては収束が極端に悪
くなる恐れがある。
【0028】これに対して上述した本発明の移動のエネ
ルギーを与える駆動信号にパルス幅及び/または振幅の
異なる複数のレベルを用意してこのレベルを必要に応じ
て変更する制御では、特に終了される近傍での速度の変
化が従来の制御より緩やかであり、収束を良好に行うこ
とができる。これによって本発明の制御によれば、いか
なる状況下でも収束を良好且つ安定に行うことができる
ものである。
【0029】なお上述の説明では、キックパルス信号
(駆動信号=加速及び減速パルス)の制御として、主に
電圧(振幅)を制御する手段を説明したが、これはそれ
ぞれのキックパルス信号を複数のパルスで形成し、それ
らのパルス幅及び/または振幅を制御することによっ
て、各キックパルス信号のレベルを変更することができ
るものである。
【0030】また上述の説明では、最初の電圧Vfkの加
速パルスの発生期間をシュレショルド電圧Vslk2で制御
し、2番目の電圧a・Vfkの加速パルスの発生期間を所
定時間Tfkの経過で制御して、後半の減速パルスの発生
期間はシュレショルド電圧Vslk1、Vslk2で制御するよ
うにしたが、これらのシュレショルド電圧及び所定時間
による制御は任意に組み合わせて行うことができる。
【0031】すなわち図5には上述の第1の手段として
の処理のフローチャートの他の例が示される。この図5
において、上述の図2のステップ〔3〕〔4〕及び〔1
0〕〔11〕に替えて所定時間Tfkの経過を検出するス
テップ〔18〕及び〔20〕が設けられる。またステッ
プ〔6〕に替えてフォーカスエラー(FE)信号の電圧
が基準電圧Vc から所定のシュレショルド電圧Vslk1内
に戻ったとき(FE>Vc −Vslk1)を検出するステッ
プ〔19〕が設けられる。
【0032】この場合に、フォーカスエラー(FE)信
号及びキックパルス信号(加速及び減速パルス)の関係
は図6に示すようになり、上述の図2のフローチャート
の例の場合と同様に、例えば図4に折れ線aで示すよう
なフォーカスの移動速度の変化が形成される。これによ
って本発明の制御によれば、いかなる状況下でも収束を
良好且つ安定に行うことができるものである。
【0033】従ってこの第1の手段の方法及び装置にお
いて、任意の一の記録層から他の記録層へ移動する際の
エネルギーを与える駆動信号にパルス幅及び/または振
幅の異なる複数のレベルを用意してこれらを必要に応じ
て変更して制御を行うことによって、任意の一の記録層
から他の記録層への移動が迅速に行われて、所望の記録
層での記録及び/または再生を迅速且つ安定に行うこと
ができる。
【0034】これによって、従来の手段では加速パルス
及び減速パルスを一定の大きさで形成しているために、
特に、反りや傾斜等の大きなディスクやピックアップ装
置の構造によっては、移動後のレンズ位置を制御するサ
ーボ制御の引き込みが遅くなり、所望の記録層での記録
再生を迅速に行うことができなくなってしまう恐れがあ
ったものを、本発明によればこれらの問題点を容易に解
消することができるものである。
【0035】ところで上述の構成において、2軸アクチ
ュエータ2は1つの振動系と考えられ、例えば図7のよ
うなモデルに置き換えることができる。このモデルで、
弾性系をばね定数k、粘性抵抗Rm で表し、可動部(レ
ンズ)を質量mとすると、電磁力による力Fとしたとき
の運動方程式は、変位量xと時間tに対して次の式よ
うに表される。
【0036】
【数1】 但し、i:電流、B:磁束密度、l:コイル辺長、n:
巻数
【0037】この式をラプラス変換すると、 X(S)・(ms2 +Rm・s+k)=I(S)・Bln となる。そこで伝達関数G(S) を求めると、次の式よ
うに表される。
【0038】
【数2】
【0039】以上のように伝達関数G(S) は駆動電流と
移動距離との関係式になる。なおジャンプをするときに
は、一度ループをオープンにして、速度に応じたパルス
を加えるので上式のようになるものである。
【0040】次に、2軸アクチュエータ2の受光部4に
ついて説明する。受光方式は一般的な非点収差法の場合
にエラー信号は図8に示すようになり、リニアなフォー
カスの引き込み範囲は矢印で示す範囲となる。この範囲
は光学系によって様々だが、いわゆるコンパクトディス
ク(CD)の場合で12〜15μm程度、DVDのよう
な高密度のディスクでは当然狭くなって8μm程度とな
る。
【0041】一方、上述のフォーカスエラー信号のS字
カーブのピークトゥピーク電圧は、受光感度と回路によ
り、光学系(受光部4)の特性を検出感度Kp 〔A/
m〕、その後段の電流−電圧変換(回路5)の特性を変
換抵抗Riv〔Ω〕とすれば、上述のフォーカス引き込み
範囲内でフォーカスエラー電圧Vf は、 Vf =Kp・Riv 〔V/m〕 となる。
【0042】そこでこのサーボループをブロック線図で
表すと図9に示すようになる。この場合はサーボを閉じ
ている状態であるので、図示のような一巡伝達関数とな
る。なお以下の説明で、低域ブースト回路6及び高域位
相補償回路7の特性はそれぞれ図示の式で表すものと
し、ドライバー回路8の特性は利得Kv とする。また2
軸アクチュエータ2の特性は上述の伝達関数G(S) であ
り、受光部4の特性は上述の検出感度Kp 、電流−電圧
変換回路5の特性は変換抵抗Rivである。
【0043】ところでジャンプをしている間のサーボ系
はオープンになっており、その替わりとして、例えばキ
ックパルス信号の電圧を制御することになる。その部分
が制御ループとなり、その状態を示したのが図10のブ
ロック線図である。このブロック線図から、上述のサー
ボ系のオープンループ伝達関数Gop(S) は、次の式よ
うに表される。
【0044】
【数3】
【0045】ここでジャンプをさせたときのアクチュエ
ータの動きと、それに伴って発生するエラー信号の流れ
を表すと次のようになる。すなわちキックパルスVkic
を発生させてエラー電圧Vf(S)を得るには、 Vf(S)=Vkic・Kv・G(S)・Kp・Riv となる。以上のことから、キックパルスによるアクチュ
エータの移動量X(s) とその速度は、エラー電圧Vf(S)
の変化量として表現できることが解る。
【0046】すなわちこのエラー電圧Vf(S)の単位時間
当たりの変化量でアクチュエータ速度を算出し、そのデ
ータを元にキックパルスを変化させれば、所望の速度制
御を掛けることが可能になる。なおエラー電圧Vf(S)の
単位時間当たりの変化量は、A/D変換回路等がサンプ
リングする時間、もしくは任意にサンプリングしたデー
タを使用して求めることができる。
【0047】そこでこの制御方法(ループ)をブロック
線図で表すと図11に示すようになる。すなわち図11
において、電流−電圧変換回路5の出力がパルス変換器
21に供給される。そしてこのパルス変換器21からの
キックパルス(Vkic )が、切り換えスイッチ10を通
じてドライバー回路8に供給される。このようにループ
経路を変更し、電流−電圧変換回路5からのエラー電圧
Vf(S)の変化に応じてパルスの変換を行う。
【0048】ここでパルス変換器21は、入力のエラー
電圧Vf(S)の変化量に応じて、任意の関数の下でパルス
を変化させる。このパルスを変化させる方法としては、 1)パルス幅 2)パルスの電圧 3)パルスの数 等があり、使用する光学系等に最適な方法を採用するこ
とができる。
【0049】そしてこの場合に、上述のループの伝達特
性Gk(S)は、上述の式から次のようになる。
【数4】
【0050】すなわちこの場合に、出力Vk(S)は変調関
数T(v) との関数になり、 Vk(S)=T(v)・Vk(S) と表される。そしてこの変調関数T(v) を、DSP等の
高速演算素子を用いて上述のエラー電圧Vf(S)の変化量
(変化速度)に応じて変化させることで、フィードバッ
クループを成立させる。
【0051】実際には、フォーカスジャンプを行う際の
フォーカスエラー(FE)の波形は例えば図12に示す
ようになる。この場合に、例えば図中のa点までの信号
解析とb点までの信号解析とは別々に行い、演算もそれ
にあったものにする必要がある。特にa点、d点付近と
b〜c点間は非線形領域であるので、これらの部分での
処理は別に行う必要がある。
【0052】そこで以下に説明する本発明の第2の手段
では、例えばa点及びd点付近では前値ホールドを用い
て制御を行い、b〜c点間では電圧を出力せずに定速度
で移動させるようにしている。また、以下の説明では、
例えばa点及びd点付近の判別は電圧を確認することで
行っている。
【0053】すなわち、例えば エラー電圧Vf(S)があるスレショルド電圧Vslk3に
達したことを検出する エラー電圧Vf(S)があるスレショルド電圧Vslk3に
達し且つ波形の変化量が少なくなったことを検出する などの方法により非線形領域に達したことを確認し、出
力電圧Vk(S)をホールドするなどの対応を取る。
【0054】さらにサーボ回路系の全体の流れを、図1
3のブロック線図、及び図14の波形図を用いて説明す
る。すなわち図13において、フォーカスエラー(F
E)の信号が入力端子31に供給される。この入力端子
31に供給された信号がA/D変換回路32に供給され
て所定のサンプリング周期Fsで逐次サンプリングされ
る。そしてこのA/D変換された信号が、低域ブースト
回路33、高域位相補償回路34、スイッチ35を通じ
て加算器36に供給される。
【0055】またA/D変換された信号が、変化率係数
処理回路37、キックパルス発生回路38を通じて加算
器39に供給される。この加算器39に上述の低域ブー
スト回路33からの信号がバッファ回路40を通じて供
給される。さらにこの加算器39からの信号がスイッチ
41を通じて加算器36に供給され、この加算信号がD
/A変換回路42に供給される。そしてD/A変換され
たキックパルス信号が出力端子43に取り出される。
【0056】そこで図14において、ジャンプを実行す
る場合には、最初に同図のBに示すように現在の位置を
脱出するための所定のレベルのキックパルスが形成され
る。これによってフォーカスエラーの信号(FE電圧)
は同図のAに示すように最初のキックパルスに呼応して
所定(例えば負)の方向に変化を開始する。すなわちこ
の場合に、アクチュエータの共振周波数以上の速度で加
速されることで、次の記録層に向かってのジャンプが開
始される。
【0057】そしてこのときFE電圧が上述の任意の周
期(t1、t2・・・)ごとにサンプリングされ、このサン
プリングごとの変化値から速度が計算される。例えば速
度変化率をエラー信号から計算し、目標速度になった時
点でキックパルスのレベルなど、パルスの加え方を変化
させる。なお図示の例ではレベル可変の場合を示してお
り、この場合には、例えば次の式のように制御が行われ
る。
【0058】Vk(S)=T(v)・(d(t)−d(t-1)) 但し、Vk(S):t時点におけるキックパルス T(v) :アクチュエータの動作感度や特性に応じた変換
係数 d(t) :現在のFEデータ d(t-1) :直前のFEデータ
【0059】さらにFE電圧がスレショルド電圧Vslk3
に達したら出力電圧Vk(S)をホールドする。ここでは上
記またはの方法が用いられる。その後は例えば上述
の式を用いて制御が行われるが、ここでは波形の変化率
の極性が反転しているので、演算処理もそれに合わせた
ものにされる。そしてFE電圧がゼロクロスする直前
(オフセット電圧を加えた電圧ポイント)でキックパル
スがストップもしくは微小電圧にされる。
【0060】この状態でアクチュエータは次の記録層に
向かって定速で移動される。そして次の記録層に達する
とFE電圧が、同図のAに示すように逆極性(例えば
正)の方向に変化し始める。そこでこのFE電圧が逆極
性のあるスレショルド電圧−Vslk1に達したと同時に、
同図のBに示すように逆方向のパルスを出力して減速を
開始させる。なおこのとき最初に逆方向最大の電圧が出
力される。
【0061】さらに上述の加速時と同様に、例えば直前
のFEデータd(t-1) と現在のFEデータd(t) を用い
て減速パルスの制御が行われる。なおこの制御は、例え
ば上述の式を用いて行われるが、ここでは波形の変化率
の極性が反転しているので、演算処理もそれに合わせた
ものにされる。そして目標速度まで減速された時点でフ
ォーカスサーボがオンされ、FEデータが低域ブースト
回路33、高域位相補償回路34に転送されて通常の処
理が行われる。
【0062】なお、図15には上述の第2の手段の制御
を行う処理のフローチャートの一例が示される。この図
15において、フォーカスジャンプがスタートされる
と、ステップ〔21〕でフォーカスサーボとトラッキン
グサーボ等のサーボ動作がオフされる。次にステップ
〔22〕でフォーカスを任意の一の記録層から脱出させ
るための大きな電圧Vfkの加速パルスが発生される。
【0063】また、ステップ〔23〕で(FE<Vc +
Vslk3)が検出され、これが検出されるとステップ〔2
4〕で速度変化率が計算される。そしてこの速度変化率
に対応してステップ〔25〕では、例えば上述の Vk(S)=T(v)・(d(t)−d(t-1)) の式を用いてキックパルスの制御が行われる。
【0064】さらにステップ〔26〕で目標速度に達し
たことが検出され、これが検出されるとステップ〔2
7〕で Vk(S)=Vc (GND) とされる。そしてステップ〔28〕で(FE<Vc +V
slk1)が検出され、その後、ステップ〔29〕で(FE
<Vc −Vslk1)が検出される。これらが検出されると
ステップ〔30〕で最初の減速パルスが発生される。
【0065】また、ステップ〔31〕で(FE<Vc −
Vslk3)が検出され、これが検出されるとステップ〔3
2〕で速度変化率が計算される。そしてこの速度変化率
に対応してステップ〔33〕では、例えば −Vk(S)=−〔T(v)・(d(t)−d(t-1))〕 の式を用いてキックパルスの制御が行われる。
【0066】さらにステップ〔34〕で目標速度に達し
たことが検出され、これが検出されると、ステップ〔3
5〕で(FE>Vc −Vslk1)が検出される。そしてス
テップ〔36〕でフォーカスサーボがオンにされて、処
理動作が終了される。
【0067】従ってこの第2の手段の方法及び装置にお
いて、フォーカスサーボ手段の誤差検出信号を逐次観測
してその変化率に応じて上述の任意の一の記録層から他
の記録層へ移動する際のエネルギーを与える駆動信号の
レベルを変更することによって、任意の一の記録層から
他の記録層への移動が迅速に行われて、所望の記録層で
の記録及び/または再生を迅速且つ安定に行うことがで
きるものである。
【0068】これによって、従来の手段では加速パルス
及び減速パルスを一定の大きさで形成しているために、
特に、反りや傾斜等の大きなディスクやピックアップ装
置の構造によっては、移動後のレンズ位置を制御するサ
ーボ制御の引き込みが遅くなり、所望の記録層での記録
再生を迅速に行うことができなくなってしまう恐れがあ
ったものを、本発明によればこれらの問題点を容易に解
消することができるものである。
【0069】さらに図16は、本発明の第3の手段の制
御方法(ループ)をブロック線図で表したものである。
すなわち図16において、電流−電圧変換回路5の出力
が比較器22に供給される。また理想ジャンプから得ら
れるモデル(プロファイル)、もしくは目標とするアク
チュエータモデルがジャンプしたときの信号が予め書き
込まれたROM(リードオンリーメモリ)23が設けら
れ、このROM23からのデータが比較器22に供給さ
れる。
【0070】これにより比較器22からは、電流−電圧
変換回路5の出力の理想信号からの誤差信号が取り出さ
れ、この誤差信号がパルス変換器24に供給されて必要
なキックパルス(Vkic )が形成される。そしてこのキ
ックパルスが切り換えスイッチ10を通じてドライバー
回路8に供給される。このようにループ経路を変更し、
上述のエラー電圧Vf(S)の変化量に応じてパルス変調を
行う。
【0071】すなわちこの装置では、例えば直前のFE
データと現在のFEデータとの変化率を計算し、その変
化率と理想のモデルから得られる波形プロファイルとを
比較することにより、レンズの運動速度をモニターし、
その計算結果に基づいて最適なキックパルスを発生して
アクチュエータを駆動する。これによりレンズの運動
は、目標速度まで上がった時点での状況や場合によらず
理想速度運動となる。
【0072】さらにサーボ回路系の全体の流れを図17
のブロック線図を用いて説明する。すなわち図17にお
いて、フォーカスエラー(FE)の信号が入力端子31
に供給される。この入力端子31に供給された信号がA
/D変換回路32に供給されて所定のサンプリング周期
Fsで逐次サンプリングされる。そしてこのA/D変換
された信号が、低域ブースト回路33、高域位相補償回
路34、スイッチ35を通じて加算器36に供給され
る。
【0073】またA/D変換された信号が、変化率係数
処理回路37を通じて比較器44に供給され、ROM
(リードオンリーメモリ)45に予め書き込まれた理想
モデルの波形プロファイルと比較される。そしてこの比
較出力がパルス変調器46を通じて加算器39に供給さ
れる。さらにこの加算器39に上述の低域ブースト回路
33からの信号がバッファ回路40を通じて供給され
る。
【0074】そしてこの加算器39からの信号がスイッ
チ41を通じて加算器36に供給される。さらにこの加
算信号がD/A変換回路42に供給され、D/A変換さ
れたキックパルス信号が出力端子43に取り出される。
これによって、例えば直前のFEデータと現在のFEデ
ータとから速度変化率が計算され、その変化率とROM
45に予め書き込まれた理想のモデルの波形プロファイ
ルとが比較されて、その比較結果に基づいて最適なキッ
クパルスが発生される。
【0075】さらに図18には、上述の第3の手段の制
御を行う処理のフローチャートの一例が示される。この
図18において、フォーカスジャンプがスタートされる
と、ステップ〔41〕でフォーカスサーボとトラッキン
グサーボ等のサーボ動作がオフされる。次にステップ
〔42〕でフォーカスを任意の一の記録層から脱出させ
るための大きな電圧Vfkの加速パルスが発生される。
【0076】またステップ〔43〕で速度変化率が計算
され、ステップ〔44〕ではこの速度変化率に対応し
て、例えば Vk(S)=T(v)・(d(t)−d(t-1)) の式を用いてキックパルスVk(S)が計算される。そして
このキックパルスVk(S)とROM45に予め書き込まれ
た理想のモデルの波形プロファイルとが比較される。
【0077】さらにステップ〔46〕で目標速度に達し
たことが検出され、これが検出されるとステップ〔4
7〕で Vk(S)=Vc (GND) とされる。そしてステップ〔48〕で(FE>Vc −V
slk1)が検出され、その後、ステップ〔49〕で(FE
>Vc +Vslk1)が検出される。これらが検出されると
ステップ〔50〕で最初の減速パルスが発生される。
【0078】また、ステップ〔51〕で速度変化率が計
算され、ステップ〔54〕ではこの速度変化率に対応し
て、例えば −Vk(S)=−〔T(v)・(d(t)−d(t-1))〕 の式を用いてキックパルス−Vk(S)が計算される。そし
てこのキックパルス−Vk(S)とROM45に予め書き込
まれた理想のモデルの波形プロファイルとが比較され
る。
【0079】さらにステップ〔54〕で目標速度に達し
たことが検出され、これが検出されると、ステップ〔5
5〕で(FE<Vc +Vslk1)が検出される。そしてス
テップ〔56〕でフォーカスサーボがオンにされて、処
理動作が終了される。
【0080】従ってこの第3の手段の方法及び装置にお
いて、フォーカスサーボ手段の誤差検出信号を取り出
し、予め与えられたモデルと比較してその差に応じて上
述の任意の一の記録層から他の記録層へ移動する際のエ
ネルギーを与える駆動信号のレベルを変更ことによっ
て、任意の一の記録層から他の記録層への移動が迅速に
行われて、所望の記録層での記録及び/または再生を迅
速且つ安定に行うことができるものである。
【0081】これによって、従来の手段では加速パルス
及び減速パルスを一定の大きさで形成しているために、
特に、反りや傾斜等の大きなディスクやピックアップ装
置の構造によっては、移動後のレンズ位置を制御するサ
ーボ制御の引き込みが遅くなり、所望の記録層での記録
再生を迅速に行うことができなくなってしまう恐れがあ
ったものを、本発明によればこれらの問題点を容易に解
消することができるものである。
【0082】なおこの第3の手段の方法及び装置におい
ては、非線型領域の変化もすでに情報としてROM45
に書き込まれているので、この非線型領域において動作
や出力電圧等を変化させる必要は無く、常にROM45
のデータと比較することによって理想のジャンプに近付
けることができる。
【0083】こうして本発明の光学式多層記録媒体の層
間移動方法によれば、複数の記録層の設けられた光学式
多層記録媒体に対して光学式記録及び/または再生手段
を複数の記録層の内の任意の一の層から他の層へ移動す
る際に用いる層間移動方法であって、移動のエネルギー
を与える駆動信号にパルス幅及び/または振幅の異なる
複数のレベルを用意し、パルス信号のレベルを必要に応
じて変更して制御を行うことにより、任意の一の記録層
から他の記録層への移動が迅速に行われて、所望の記録
層での記録及び/または再生を迅速且つ安定に行うこと
ができるものである。
【0084】また、本発明の光学式多層記録媒体の層間
移動装置によれば、複数の記録層の設けられた光学式多
層記録媒体に対して光学式記録及び/または再生手段を
複数の記録層の内の任意の一の層から他の層へ移動する
際に用いる層間移動装置であって、移動のエネルギーを
与える駆動信号としてパルス幅及び/または振幅の異な
る複数のレベルのパルス信号を発生するパルス発生手段
を設けると共に、パルス発生手段で発生されるパルス信
号のレベルを必要に応じて変更する制御手段を設けるこ
とにより、任意の一の記録層から他の記録層への移動が
迅速に行われて、所望の記録層での記録及び/または再
生を迅速且つ安定に行うことができるものである。
【0085】さらに本発明の情報信号の記録及び/また
は再生装置によれば、複数の記録層の設けられた光学式
多層記録媒体に対して光学式記録及び/または再生手段
を複数の記録層の内の任意の一の層から他の層へ移動さ
せるようにした情報信号の記録及び/または再生装置で
あって、移動のエネルギーを与える駆動信号としてパル
ス幅及び/または振幅の異なる複数のレベルのパルス信
号を発生するパルス発生手段を設けると共に、パルス発
生手段で発生されるパルス信号のレベルを必要に応じて
変更する制御手段を設けることにより、任意の一の記録
層から他の記録層への移動が迅速に行われて、所望の記
録層での記録及び/または再生を迅速且つ安定に行うこ
とができるものである。
【0086】なお本発明は、上述の説明した実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱するこ
となく種々の変形が可能とされるものである。
【0087】
【発明の効果】従って請求項1、4、7の発明によれ
ば、任意の一の記録層から他の記録層へ移動する際のエ
ネルギーを与える駆動信号にパルス幅及び/または振幅
の異なる複数のレベルを用意してこれらを必要に応じて
変更して制御を行うことによって、任意の一の記録層か
ら他の記録層への移動が迅速に行われて、所望の記録層
での記録及び/または再生を迅速且つ安定に行うことが
できるものである。
【0088】さらに請求項2、5、8の発明によれば、
フォーカスサーボ手段の誤差検出信号を逐次観測してそ
の変化率に応じて上述の任意の一の記録層から他の記録
層へ移動する際のエネルギーを与える駆動信号のレベル
を変更することによって、任意の一の記録層から他の記
録層への移動が迅速に行われて、所望の記録層での記録
及び/または再生を迅速且つ安定に行うことができるも
のである。
【0089】また、請求項3、6、9の発明によれば、
フォーカスサーボ手段の誤差検出信号を取り出し、予め
与えられたモデルと比較してその差に応じて上述の任意
の一の記録層から他の記録層へ移動する際のエネルギー
を与える駆動信号のレベルを変更ことによって、任意の
一の記録層から他の記録層への移動が迅速に行われて、
所望の記録層での記録及び/または再生を迅速且つ安定
に行うことができるものである。
【0090】これによって、従来の手段では加速パルス
及び減速パルスを一定の大きさで形成しているために、
特に、反りや傾斜等の大きなディスクやピックアップ装
置の構造によっては、移動後のレンズ位置を制御するサ
ーボ制御の引き込みが遅くなり、所望の記録層での記録
再生を迅速に行うことができなくなってしまう恐れがあ
ったものを、本発明によればこれらの問題点を容易に解
消することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用される層間移動装置の一例の構成
図である。
【図2】本発明の第1の手段の動作の一例のフローチャ
ート図である。
【図3】その動作の説明のための波形図である。
【図4】その説明のための図である。
【図5】本発明の第1の手段の動作の他の例のフローチ
ャート図である。
【図6】その動作の説明のための波形図である。
【図7】本発明の説明のための構成図である。
【図8】その説明のための図である。
【図9】本発明の第2の手段の説明のための模式図であ
る。
【図10】その説明のための図である。
【図11】その説明のための図である。
【図12】その動作の説明のための波形図である。
【図13】本発明の第2の手段の説明のための構成図で
ある。
【図14】その動作の説明のための波形図である。
【図15】本発明の第2の手段の動作の一例のフローチ
ャート図である。
【図16】本発明の第3の手段の説明のための模式図で
ある。
【図17】本発明の第3の手段の説明のための構成図で
ある。
【図18】本発明の第3の手段の動作の一例のフローチ
ャート図である。
【符号の説明】
1…ディスク、2…2軸アクチュエータ、3…レンズ、
4…受光部、5…電流−電圧変換回路、6…低域ブース
ト回路、7…高域位相補償回路、8…ドライバー回路、
9…駆動磁気回路、10…切り換えスイッチ、11…キ
ックパルス発生回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の記録層の設けられた光学式多層記
    録媒体に対して光学式記録及び/または再生手段を前記
    複数の記録層の内の任意の一の層から他の層へ移動する
    際に用いる光学式多層記録媒体の層間移動方法であっ
    て、 前記移動のエネルギーを与える駆動信号にパルス幅及び
    /または振幅の異なる複数のレベルを用意し、 前記レベルを必要に応じて変更して制御を行うことを特
    徴とする光学式多層記録媒体の層間移動方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光学式多層記録媒体の層
    間移動方法において、 前記光学式記録及び/または再生手段の焦点を各前記記
    録層に合わせるためのフォーカスサーボ手段の誤差検出
    信号を取り出し、 この誤差検出信号を逐次観測してその変化率に応じて前
    記駆動信号のレベルを変更することを特徴とする光学式
    多層記録媒体の層間移動方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光学式多層記録媒体の層
    間移動方法において、 前記光学式記録及び/または再生手段の焦点を各前記記
    録層に合わせるためのフォーカスサーボ手段の誤差検出
    信号を取り出し、 この誤差検出信号を予め与えられたモデルと比較してそ
    の差に応じて前記駆動信号のレベルを変更することを特
    徴とする光学式多層記録媒体の層間移動方法。
  4. 【請求項4】 複数の記録層の設けられた光学式多層記
    録媒体に対して光学式記録及び/または再生手段を前記
    複数の記録層の内の任意の一の層から他の層へ移動する
    際に用いる光学式多層記録媒体の層間移動装置であっ
    て、 前記移動のエネルギーを与える駆動信号としてパルス幅
    及び/または振幅の異なる複数のレベルのパルス信号を
    発生するパルス発生手段を設けると共に、 前記パルス発生手段で発生されるパルス信号のレベルを
    必要に応じて変更する制御手段を設けたことを特徴とす
    る光学式多層記録媒体の層間移動装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の光学式多層記録媒体の層
    間移動装置において、 前記光学式記録及び/または再生手段の焦点を各前記記
    録層に合わせるためのフォーカスサーボ手段から前記フ
    ォーカスサーボの誤差検出信号を取り出し、 この誤差検出信号を逐次観測してその変化率に応じて前
    記制御手段で制御される前記駆動信号のレベルを変更す
    ることを特徴とする光学式多層記録媒体の層間移動装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の光学式多層記録媒体の層
    間移動装置において、 前記光学式記録及び/または再生手段の焦点を各前記記
    録層に合わせるためのフォーカスサーボ手段から前記フ
    ォーカスサーボの誤差検出信号を取り出し、 この誤差検出信号を予め与えられたモデルと比較してそ
    の差に応じて前記制御手段で制御される前記駆動信号の
    レベルを変更することを特徴とする光学式多層記録媒体
    の層間移動装置。
  7. 【請求項7】 複数の記録層の設けられた光学式多層記
    録媒体に対して光学式記録及び/または再生手段を前記
    複数の記録層の内の任意の一の層から他の層へ移動させ
    るようにした情報信号の記録及び/または再生装置であ
    って、 前記移動のエネルギーを与える駆動信号としてパルス幅
    及び/または振幅の異なる複数のレベルのパルス信号を
    発生するパルス発生手段を設けると共に、 前記パルス発生手段で発生されるパルス信号のレベルを
    必要に応じて変更する制御手段を設けたことを特徴とす
    る情報信号の記録及び/または再生装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の情報信号の記録及び/ま
    たは再生装置において、 前記光学式記録及び/または再生手段の焦点を各前記記
    録層に合わせるためのフォーカスサーボ手段から前記フ
    ォーカスサーボの誤差検出信号を取り出し、 この誤差検出信号を逐次観測してその変化率に応じて前
    記制御手段で制御される前記駆動信号のレベルを変更す
    ることを特徴とする情報信号の記録及び/または再生装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の情報信号の記録及び/ま
    たは再生装置において、 前記光学式記録及び/または再生手段の焦点を各前記記
    録層に合わせるためのフォーカスサーボ手段から前記フ
    ォーカスサーボの誤差検出信号を取り出し、 この誤差検出信号を予め与えられたモデルと比較してそ
    の差に応じて前記制御手段で制御される前記駆動信号の
    レベルを変更することを特徴とする情報信号の記録及び
    /または再生装置。
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