JP3843656B2 - 光ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の記録層が積層されてなる光ディスク、例えばDVDにおけるフォーカスジャンプ機能を備えた光ディスク装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】
DVD等の多層の記録層を有する光ディスクにおいて、任意の記録層を再生するために、多数の考案が出願されている。例えば特開平10−124883号公報などでは、現在フォーカス制御がかかっている記録層から任意の記録層にジャンプ(以下、フォーカスジャンプという)する方法が記載されている。図23に、フォーカスジャンプ装置のブロック図を示す。一般的なフォーカス制御ループにフォーカスジャンプに必要な機能ブロックを付加した構成である。フォーカスジャンプ中には位相補償ブロック8後段に設けたフォーカスジャンプ選択のための切り替えスイッチ9によって、フォーカス制御ループを切り,フォーカス制御信号の替わりに、現在層から目標層に光スポット合焦位置を移動させるフォーカスアクチュエータの加減速信号を印加している。加減速信号は、フォーカスアクチュエータに現在層から脱出するための加速パルスと目標層の合焦可能な位置にするための減速パルスから構成されている。
【0003】
図において0は半導体LDを含む発光光学系、1は例えばDVD2層(以下DVD−DLと略称する)ディスク、2は対物レンズ、3は対物レンズ2に剛体接続され磁気回路中に設置されたフォーカスアクチュエータ駆動コイル、4はハーフミラー、5は光電変換素子、6はフォーカスエラー検出ブロック、8は位相補償ブロック、9は切り替えスイッチ、10はドライバアンプ、11はローパスフィルタブロック(以下LPFブロックと略称する)、13は加算ブロック、14は加減速パルス発生ブロックである。機能ブロック番号1〜6、ならびに8、10は、一般的なフォーカス制御ループの構成であり、フォーカスジャンプを実現するために機能ブロック9、11、13、14を付加した構成となっている。
【0004】
以下に、一般的なフォーカス制御について簡単な説明を行う。ディスク1の情報記録層に記録された情報を再生するためには、発光光学系0から出射されたレーザ光を、対物レンズ2にてディスク1の情報記録層に常に集光させなくてはならない。これを実現するためには、対物レンズ2をディスク1に対して所定の相対位置に位置制御する必要がある。ディスク1は反りを有しており、その絶対量はDVDの規格を例とすれば±300μm以下で規格化されている。ディスク1は回転するため、上記ディスク1の反りによってディスク1は上下動する(以下面振れと言う)ので、対物レンズ2の追従制御が必須となる。この場合制御対象は対物レンズ2であり、追従目標はディスク1の情報記録層、制御種類はディスク1との相対位置制御となる。対物レンズ2を位置制御するには、対物レンズ2とディスク1との相対位置誤差信号に基づく信号を対物レンズ2の駆動手段にフィードバックすることで実現される。上記に必要な構成は、ディスク1との相対位置を検出する手段(機能ブロック番号1、2、4,5)と、この相対位置と所定の相対位置との誤差(以下Focus Error Signal:FESと略称する)を生成する手段(機能ブロック番号6:フォーカスエラー検出ブロック6)と、位置制御ループを安定化させる位相補償手段(機能ブロック番号8:位相補償ブロック8)と、制御対象である対物レンズ2の位置を変化させる駆動手段(機能ブロック番号3:駆動コイル3)である。なお位相補償ブロック8は、一般的には1KHz付近の帯域の位相を進ませる位相進みフィルタにて構成される。駆動コイル3は、対物レンズ2に剛体接続され、上記駆動コイル3に駆動電流を通電することにより対物レンズ2をディスク1に対して垂直方向に移動する機能をもつ。位相補償ブロック8出力であるフォーカス制御信号によって上記駆動電流を制御し、上記レーザ光がディスク1の情報記録層へ集光する制御系が実現される。
【0005】
つぎに従来例のフォーカスジャンプの方法について説明する。
フォーカスジャンプ時に駆動コイル3に印加される信号は、LPFブロック11出力である面振れ補償信号と加減速パルス発生ブロック14出力との和で定義される。上記2つの信号の加算は、加算ブロック13にて行われる。選択スイッチ9にて位相補償ブロック8の出力であるフォーカス制御信号とフォーカスジャンプ信号を選択することで、フォーカス制御状態とフォーカスジャンプ状態との状態遷移を制御している。
【0006】
LPFブロック11は、カットオフ周波数がディスク回転周波数より高く設定されており、フォーカス制御信号のディスク面振れ成分のみを抜き取る機能を持つ。さらに加減速パルス発生ブロック14は、加速用の矩形波である加速パルスと、減速用矩形波である減速パルスを発生し、フォーカスジャンプ中のFESのゼロクロスタイミングにより加速パルスから減速パルスへの切り替えタイミングを行う。また、減速パルス終了タイミングはFESが合焦時であり、同時に切り替えスイッチ9がフォーカス制御に切り替わり、フォーカス引き込み動作が完了すれば、フォーカスジャンプは終了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
安定で確実なフォーカスジャンプを実現するための必要条件は、フォーカスジャンプ動作直後のフォーカス制御ループの引き込みが正常に行われるか否かで定義できる。フォーカス制御ループを安定に引き込むための条件は、引き込み動作時の目標層に対するFESが零付近であることと、ディスク1と対物レンズ2との相対速度が零に近いことである。逆に言えば、
条件1.ジャンプ動作後のFESが零。
条件2.ジャンプ動作後の対物レンズ2とディスク1との相対速度が零(以下ジャンプ後相対速度と略称する)。
に設定可能であれば、安定で確実なフォーカスジャンプが実現することになる。
【0008】
図10はフォーカスジャンプを実現するための、克服すべき記述課題をまとめたものである。同図内容を列挙すると、以下となる。
▲1▼フォーカスジャンプ中は位置検出信号が欠落するので、オープンループ制御となる。
理由:FES検出範囲(通常7μm程度)が層間距離(通常40μm程度)に対して狭いため、ジャンプ中はフォーカスエラー不感帯がある。ジャンプ中の不感帯時はオープンループ制御となる。
▲2▼追従目標であるディスクが面振れを有するため、その対策。
理由:フォーカスジャンプ中も面振れにより、ディスク1と対物レンズ2との相対位置ならびに相対速度は変化するので、ディスク面振れを考慮せずにジャンプすると、条件1、特に条件2を満足することが難しい。
【0009】
例えば上記従来のフォーカスジャンプ方式は、▲1▼の不感帯がないピックアップに限定されるものであり、一般的なピックアップと異なるため、そのまま適用することは問題がある。さらに従来例では▲2▼の面振れ対策はされているが、ジャンプ中の非線型なFESがLPFブロック11に外乱として入力されるため完全とは言えず、その結果、面振れ補間信号が影響を受ける問題があった。さらに従来では、▲3▼加減速パルス発生ブロック出力である加減速パルスが、FES位置のみに注目して設定されているため、条件2の速度零を保証できない。したがって、フォーカスジャンプ後のフォーカス引込時、オーバシュートして信号読出しに時間がかかったり、最悪の場合、フォーカス引込に失敗するといった問題があった。
【0010】
この発明は以上のような問題点を解決するためになされたもので、面振れが大きい光ディスクにおいても安定なフォーカスジャンプが実現可能な光ディスク装置を得ることを目的とする。さらに本発明は、再生速度の変化に対する影響を緩和し、安定なフォーカスジャンプを実現し得る光ディスク装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる光ディスク装置は、複数の記録層を有する光ディスクに記録された情報を光学的に再生、又は前記光ディスクに情報を光学的に記録する光ディスク装置において、前記光ディスクの任意の記録層に集光スポットを形成し得る対物レンズと、前記集光スポットからの反射光に基づいてフォーカスエラー信号を検出し、フォーカスエラー制御信号を生成するフォーカスエラー検出手段と、前記フォーカスエラー制御信号に基づいて前記対物レンズを駆動する駆動手段と、前記フォーカスエラー制御信号をホールドするホールド手段と、前記光ディスクの第一の記録層から第二の記録層へフォーカスジャンプするための加減速パルスを発生する加減速パルス発生手段とを備え、フォーカスジャンプ指令を受けた場合に、前記ホールド手段の出力と前記加減速パルス発生手段の出力の和に基づいて前記駆動手段を駆動し、フォーカスジャンプ中のフォーカスエラー信号に基づいて加速パルス及び減速パルスの印加タイミングを決定するように構成するとともに、前記ホールド手段は、前記フォーカスエラー制御信号のホールド時の値を保持する零次ホールドと、前記フォーカスエラー制御信号のホールド時の値と傾きを保持する1次ホールドとを有し、前記光ディスクの再生速度に応じて切り替えられることを特徴とする。
【0016】
この発明にかかる光ディスク装置は、前記加減速パルス発生手段が発生する加速パルスを、前記フォーカスエラー信号が第1の閾値に達した時を終端タイミングとして与えるものとし、減速パルスを、前記フォーカスエラー信号の零クロス点通過後、第2の閾値に達した時を始端タイミングとして与えるものとしたことを特徴とする。
【0017】
この発明にかかる光ディスク装置は、前記加減速パルス発生手段が発生する加速パルスと減速パルスを、その極性が逆で加速度*時間を等しくするように与えることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
フォーカスジャンプは、現在フォーカス制御がかかっている現在層から、目標層にジャンプして、目標層に瞬時にフォーカス制御をかける機能が要求される。これはフォーカス制御ループから見れば、フォーカスジャンプ中はフォーカス制御ループを完全に切り、ジャンプ後、いきなりフォーカス制御ループを閉じるという特殊なモードである。すなわちジャンプ中は、FES信号が欠落することと等価であるため、ジャンプ後の安定したフォーカス引込を保証するためには、ジャンプ期間中にもディスク面振れに対して追従動作するようにFES信号に代わる面振れ補間信号が必要であることが理解できる。
【0024】
したがって、ジャンプ時に駆動コイル3に通電されるフォーカスジャンプ信号は、ジャンプ期間中の面振れに対して追従・補間する面振れ補間信号と、現在層から目標層までの層間距離を停止速度零で移動させる加減速パルスとの和で定義すればよい。以下に面振れ補間信号と加減速パルスについて詳しく述べる。
【0025】
1.面振れ補間信号
フォーカスジャンプ中にFES信号によらず面振れに追従する機能をもつ面振れ補間信号について、理論的に記述してみよう。追従目標である面振れは、前述のように反りをもったディスクが回転することによって生じるので周期関数となる。ここでは論議を簡単にするため、面振れをつぎに示す式の正弦波で定義する。
【数1】
【0026】
ここでtは時間、X(t)は面振れ、Aは面振れ振幅(m)、Bは面振れの角速度(rad/sec)を表す。制御対象である駆動コイル3を含むフォーカスアクチュエータの機械的動特性を2次系と仮定し、さらにフォーカスジャンプ中のX(t)を2階微分した関数(すなわち駆動コイル3印加信号と等価)のホールド期間をΔ(sec)と定義する。ホールド値と、ホールド期間Δ後のX(t)真値との誤差を、各時間で算出した結果で定義された関数をホールド誤差関数として定義する。X(t)を2階微分した関数、すなわち駆動コイル3印加信号のホールドには、ホールド時に信号の値を保持する零次ホールドと、ホールド時の信号の値と傾き(時間経過に対する信号の変化)を保持する1次ホールドがある。零次ホールドの場合の誤差関数をE0、1次ホールドの場合の誤差関数をE1と定義すると、それぞれ次式で表すことができる。
【数2】
【数3】
【0027】
上記2つの式から、誤差関数は、面振れ振幅A、面振れ角速度B、ホールド期間Δをパラメータとした時間関数で定義されることが明らかとなる。したがってホールド誤差について論議するには、システムの使用条件によって上記パラメータがどのような値になり、その結果誤差がどのくらいになるかといった具体的な数値抜きでは無意味であることが解かる。例えば再生ディスクをDVD−DL、再生速度を4倍速CLV再生の最内周、ジャンプ期間(=ホールド期間)を1msec、ディスク面振れ振幅を規格限界である300μm(半波振幅)と設定した場合のディスク面振れX(t)とホールド誤差関数との関係を図7に示す。図中、波形AはX(t)であり振幅は1/10スケールで表示、波形BはE0、波形CはE1である。本条件の場合、面振れ300μmに対し、ホールド誤差最大値は零次ホールドで約13μm、1次ホールドで約2μmとなる。
【0028】
前述のように誤差関数は、面振れ振幅A、面振れ角速度B、ホールド期間Δをパラメータとした時間関数で定義されるので、図7で解析した条件に対して、ΔならびにBを小さく変化させたときの結果を図8、図9に示す。
【0029】
図8(a)は、図7と同条件の解析結果、同図(b)はジャンプ期間を1msecから0.8msecに小さく設定した解析結果である。Δを小さくすれば、誤差関数EO、E1ともに振幅が小さくなっている。このことから、ジャンプ期間を短くすれば、ホールド誤差を小さくすることが可能であることが解かる。
【0030】
図9(a)は、図7と同条件の解析結果、同図(b)は再生速度を4倍速から3倍速に小さく設定した解析結果である。Bを小さくすれば、誤差関数EO、E1ともに振幅が小さくなっている。このことから、再生速度を遅くすれば、ホールド誤差を小さくすることが可能であることが解かる。
【0031】
上記から、ホールド誤差は、面振れ振幅が一定であっても、ジャンプ期間や再生速度によって値を大きく変え、再生速度が速いほど、かつジャンプ期間が長いほど誤差が大きくなる特性をしている。より定性的に論議するため、面振れ振幅をDVD−DL規格限界である300μm(半波振幅)、再生速度を4倍速(CLV:最内周)としたときの、ジャンプ期間(=Δ)をパラメータとしたときの誤差関数振幅最大値(半波振幅)を解析した結果を示す。図11が上記条件で解析した結果である。図中実線が零次ホールドの最大位置誤差、小点線が1次ホールドの最大位置誤差、点線がFES検出限界である。FESは検出ダイナミックレンジが物理的に限られており、一般的なピックアップでは10μm以下となっている。ここではFES検出限界を10μmとする。したがってホールドによる最大位置誤差がFES検出限界を超えると、ホールド後のフォーカス引込の際、FES検出が不可能となり、フォーカス引込に失敗するため避けなくてはならない。
【0032】
既に明らかになっているが、同図よりホールドによる最大位置誤差は、ジャンプ期間が長いほど大きくなり、その量は1次ホールドが零次ホールドより小さいことがわかる。
【0033】
図12に可変パラメータをジャンプ期間だけでなく、再生速度を1〜4倍まで変化させた場合の、零次ホールドにおける最大位置誤差の解析結果を示す。本図から、最大位置誤差をFES検出限界未満にするため、以下が導き出される。
・再生速度が2倍を超えると、ジャンプ期間を1.8msec未満にする必要がある。
・再生速度が速くなればなるほどジャンプ期間を短くする必要がある。
【0034】
図13に可変パラメータをジャンプ期間だけでなく、再生速度を1〜4倍まで変化させた場合の、1次ホールドにおける最大位置誤差の解析結果を示す。本図から、最大位置誤差をFES検出限界未満にするため、以下が導き出される。
・再生速度が3倍を超えても、ジャンプ期間を2msec未満にする必要がない。
・再生速度が4倍になっても、ジャンプ期間を1msec以下に設定すれば問題ない。
【0035】
上記の結果から、フォーカスジャンプ期間における面振れ対策として、駆動コイル3の駆動信号をホールドすることで解決することがわかる。ホールドの種類は、プレイヤ用途のように再生速度が遅い場合、零次ホールドで充分であり、コンピュータ用のROM用途のように再生速度が速い場合は1次ホールドを用いればよいことが解かる。
【0036】
2.加減速パルス
制御対象である駆動コイル3を含むフォーカスアクチュエータの機械的動特性を2次系と仮定する。対物レンズ2の位置をx(t)とすれば、対物レンズ2の速度は位置の時間微分、加速度は位置の2階時間微分で表され、以下となる。
【数4】
【0037】
駆動コイル3は、印加信号(印加電流)をアクチュエータ駆動力(加速度)に変換する機能がある。力/電流特性は比例関係であるから、印加信号は加速度の次元で述べることができる。
【0038】
図14に駆動コイル3(=対物レンズ2)の印加信号(加速度)に対する速度、位置の関係を示す。図中(A)は加速度、(B)は速度、(C)は位置を示す。印加信号の加速パルスを同図(A)のように矩形波にすると、速度は1次関数となり、位置は2次関数となる。そして、加速パルスと減速パルスとを極性が逆で力積(加速度*時間)を等しくすれば、減速パルス印加後の速度が零となることを保証できる。
【0039】
つぎに、上記について証明する。駆動コイル3の初速度零とする。このとき、矩形波の加速パルスを印加したときの挙動は以下となる。加速度を高さA、期間Bすると、速度は傾きAの1次関数となり、期間B後はABとなる。すなわちこの場合、速度は加速度の大きさAと加速時間Bとの積(力積)で表される。加速パルス後の零期間は加速度零となり、速度ABが保持される。この速度ABを零とする減速パルスの条件は、方向が逆で力積を等しくすれば、必ず減速パルス印加後の速度は零となることがわかる。
【0040】
上記の解析結果を基に、様々な場合に対応した実施例を以下に説明する。
【0041】
実施の形態1.
本実施例は、再生速度が速くないプレイヤ用途における適用例を述べる。図1に本実施例のブロック図を示す。図1において、7は位相補償ブロック8の前段に設けられたフォーカス制御ループスイッチ、12はホールドブロック、14は加減速パルス発生ブロックである。同図中、他の構成要素は従来例で説明したブロックと同等であるから、その説明を省略し、新規機能ブロック7、12ならびに14について動作概要説明を行う。
【0042】
図23に示す従来例では、フォーカスジャンプ中のFESを位相補償ブロック8に入力、さらに位相補償ブロック8出力をLPF11に入力、LPF11出力を面振れ補正信号としていた。ところがフォーカスジャンプ中のFESは非線型であり、またピックアップの光学系によってはFES不感帯が発生する場合がある。例えば、Sカーブの上下振幅が非対称であったり、不要な瘤があったりすると、これが外乱となってLPF11の出力結果が乱される結果となる。図1に示す本発明はこれを解消するもので、フォーカスジャンプ期間中は、加減速パルス発生ブロック14に位相補償ブロック8の前段に設けられたフォーカス制御ループスイッチ7を切り、フォーカスジャンプ中の非線型なFESが後段の面振れ補正信号生成段(11,12)に伝達しない構成とした。
【0043】
さらにジャンプ期間中の面振れ補正信号を、ホールドブロック12により生成するようにしたので、上記の解析で示したように面振れによる誤差を小さく抑えることが可能な構成とした。なお、ホールドブロック12は、特に限定はないが、ここでは構成が簡単な零次ホールドとする。この場合、上記解析から再生速度が遅いアプリケーション、例えばDVDプレイヤ等に限定されることになる。
【0044】
フォーカスジャンプにおける、上記フォーカス制御ループスイッチ7のON/OFFならびにホールドブロック12のホールドを制御するのは、加減速パルス発生ブロック14にて行う。同ブロックは、上位装置からフォーカスジャンプ指令を受けると、FESに基づいて加減速パルス切り替えタイミングを作成する。加減速パルスは、出力モードとして加速パルス、零期間、減速パルスの3つを持ち、各パルスは矩形波であり、加速パルス、零期間、減速パルスの順に状態遷移する。さらに加速パルスと減速パルスは極性が反対で力積を等しく設定する(図14参照)。以下に加減速パルス切り替えタイミング生成について説明する。
【0045】
図15は加減速パルス切り替えタイミングを固定値にした場合に生じる不具合を示したものである。図中Aは印加パルスとしての加減速パルスであり、電流感度が平均値のフォーカスアクチュエータを層間距離40μm移動させる設定となっている。Cはフォーカスアクチュエータ位置を示す。Cの実線はフォーカスアクチュエータの電流感度平均値での波形である。実際のフォーカスアクチュエータの電流感度は、多少のばらつきが必ずあり、一般的には平均値に対して±3dB程度である。この場合、Aの加減速パルスで駆動によるアクチュエータ位置ばらつきは、同図Cの破線で示す範囲となる。この電流感度ばらつきによる位置変動は±16μmとなり、突入層FES検出限界±10μmより広くなるため、ジャンプ後のフォーカス引き込みに失敗する恐れがある。
【0046】
本発明では、この問題を解消するため、ジャンプ動作中のFESに基づいて加減速パルスの状態遷移タイミングを決定する構成とした。図16に、本発明の加減速パルスの状態遷移タイミングを示す。図中Aはフォーカスアクチュエータ位置、BはFES、Cは加減速パルスを示す。Bに示すように、FES零点からヒステリシスを持たせた値を加速パルス終端閾値、さらに同様に加速パルス終端閾値とは逆極性のヒステリシスを持たせた値を減速パルス始端閾値と定義する。加速パルスは、ジャンプ指令後、直ちに印加されるが、その終端タイミングは、FESが上記加速パルス終端閾値以下になった時点とする。加速パルスが終わると零出力である零期間となり、さらにFESが減速パルス始端閾値以下になれば、減速パルスを印加開始、減速パルスの終了は加速パルスと力積絶対値が等しくなるタイミングに設定する。このようにすれば、アクチュエータ電流感度によらず、加速パルスによって現在層からの脱出が保証され、さらに減速パルスの印加タイミングが目的層近傍となることが保証される。同図に示すようにアクチュエータ電流感度がばらついても、所定の目標位置に位置誤差なく移動し、さらに移動後の速度を零にすることが可能となる。
【0047】
ここでFESの正極性と負極性の波形特性が等しいと仮定する。この場合は、加速パルス終端閾値と減速パルス始端閾値の絶対値を等しく設定し、かつ、加速パルスと減速パルスのパルス高さ絶対値を等しく設定すれば、移動後の位置誤差をも零にすることが可能となる。
【0048】
上記条件のもとでは、前述したフォーカスジャンプが安定に実現する2つの条件を満たしているため、確実なフォーカスジャンプが実現できる。
【0049】
実施の形態2.
実施の形態1では、ディスク面振れ補間に零時ホールドを用いた例について述べたが、ディスク再生速度が1倍速程度のプレイヤ用途に有効な事例であった。実施の形態2では、コンピュータのROMドライブ用途に対応し、ディスク面振れが規格限界程度に大きく、かつ再生速度が3倍以上という条件でも安定なフォーカスジャンプが可能なシステムについて述べる。
【0050】
図2に、本実施例のブロック図を示す。図中、12Aは1次ホールドブロックであり、他の構成は図1で示した実施の形態1と同様である。既に前述して明らかになっている通り、このようにディスク面振れ補間信号を生成するホールドブロックを1次ホールドにしたので、ディスク面振れが規格限界であっても、再生速度が3倍速以上においても面振れ補間信号に基づく位置誤差をほぼ零にすることが可能となる。
【0051】
再生速度が高速になっても、層間距離自体は変化がないため、加減速パルスは実施の形態1と同様でよい。
【0052】
以上から、高速再生時においても、安定なフォーカスジャンプが実現できる。
【0053】
実施の形態3.
実施の形態2では、高速再生に対応したフォーカスジャンプの方法について述べた。システム構成によっては、制御信号に重畳されるノイズが大きい場合があり、この場合においては、ノイズ成分を1次ホールドすると誤差が拡大する問題が発生する。実施の形態3では、この問題を解決するシステムについて述べる。
【0054】
図3に、本実施例のブロック図を示す。上記実施の形態2に、12Bで示す零次ホールドブロック、12Cで示すホールド選択スイッチを付加した構成である。零次ホールド12Bと1次ホールド12AにはLPF11から信号が同様に供給され、ホールド結果は、ホールド選択スイッチ12Cにそれぞれ出力される。ホールド選択スイッチ12Cは、再生速度対応切り替え指令に基づいて、1倍速などの低速再生時は零次ホールド12B出力結果を、3倍速などの高速再生時は1次ホールド12A出力結果を選択し加算器13に出力する。
【0055】
このような構成にすることにより、低速再生時はノイズに強い零次ホールドを、高速再生時には補間誤差の小さな1次ホールドを選択することが可能となるので、高速再生に対応し、かつ、制御信号に重畳するノイズにも強いフォーカスジャンプシステムが実現する。
【0056】
実施の形態4.
実施の形態1〜3では、FESの正極性と負極性の波形特性が等しい場合に有効なシステムについて述べたが、実施の形態4では、FES検出特性がアンバランスな場合についても対応できるシステムについて述べる。
【0057】
図17に等速でフォーカスサーチをした場合のFESを示す。同図の場合、FESの正極性と負極性との検出特性がアンバランスになっている。このようにFESの検出特性がアンバランスな場合、以下のような問題が発生する。実施の形態1〜3の方法では、減速パルスの始端タイミングを図17中のaもしくはbの領域内波形に基づき作成するので、減速パルスの開始タイミングがFES検出特性アンバランスによって影響を受けてしまう。したがって減速パルス印加後、速度零は保証されるが、FES零は保証できなくなる。
【0058】
上記減速パルス印加後に発生するFESアンバランスに起因する残留FESを補正するため、一般的な加減速パルス印加後、さらに補正パルスを印加してFESを零にした後、フォーカス引込を行うことが目標となる。
【0059】
本発明実施の形態4のブロック図を図4に示す。15は加減速パルス印加結果判定ブロックである。他の構成は前記実施例で既に説明済なブロックと同等なので説明を省略する。
【0060】
加減速パルス印加結果判定ブロック15は、入力としてFES、ならびに加減速パルス発生ブロック14からの減速パルス印加終了タイミングをもらう。出力は加減速パルス発生ブロック14に対して、加減速パルス印加後に発生する補正加減速パルス生成指令を発生させる。
【0061】
加減速パルス印加結果判定ブロック15ならびに加減速パルス発生ブロック14の動作を図18、図19を用いて説明する。
【0062】
図18は、本実施の形態の動作を説明する図である。図中Aは、フォーカスアクチュエータ位置、BはFES、Cは加減速パルスであり、それぞれフォーカスジャンプ中の時間変化を示す。同図Bからわかるように、本図はFES負極側が大きい事例である。フォーカスジャンプ指令を上位装置から受けると、加減速パルス発生ブロック14は、加速パルスを発生させる。加速パルスの終端は、FESが加速パルス終端タイミング生成閾値を横切る時点とする。さらに加速パルス印加時間T0を計測しておく。減速パルス始端タイミング生成閾値を横切るまで、加減速パルスは零期間とする。FESが減速パルス始端タイミング生成閾値を横切る時点からT0の期間、減速パルスを印加する。なお、このとき、加速パルスと減速パルスの振幅は等しく設定する。つぎに減速パルス印加直後のFESを観測、その値を残留FESと定義し、(図中、該当値FES=X0)、残留FESが所定値、例えば1/2になるまで、残留FESが減少する方向に補正加速パルスを印加する。このとき、補正加速パルスの印加時間T1を計測しておく。補正加速パルス印加直後、補正加速パルスと逆方向に補正加速パルスと等しい振幅の減速パルスをT1の期間印加する。
【0063】
上記のように構成すれば、加減速パルスならびに補正加減速パルスの総力積は零となるため、速度零が保証され、また、FESについても略零が保証される。したがって、フォーカスジャンプを安定に実現する2つの条件を満たすため、確実なフォーカスジャンプが実現する。
【0064】
図19は、図18とFESアンバランス特性が逆、すなわち正極性が負極性より相対的に大きい事例の動作を説明する図である。図18の説明と全く同様の動作で、図18と同様に、速度零、FESも略零が保証され、安定なフォーカスジャンプが実現できる。
【0065】
実施の形態5.
実施の形態4に引き続き、FES検出特性がアンバランスな場合にも対応可能なシステムについて述べる。
【0066】
本実施例では、FESのSカーブアンバランスをあらかじめ計測しておき、フォーカスジャンプの際の、加減速パルスをSカーブアンバランス特性に対応させて出力する構成としている。以下に上記を実現する構成について説明する。
【0067】
本発明実施の形態5のブロック図を図5に示す。16はフォーカスサーチブロック、17はフォーカスループスイッチ制御ブロック、18はSカーブアンバランス検出ブロックである。他の構成は前記実施例で既に説明済であるブロックと同等なので説明を省略する。
【0068】
Sカーブアンバランス検出時の、動作について説明する。フォーカスサーチブロック16は、FESのSカーブアンバランスを検出するため、対物レンズ2を等速で移動させるためのサーチ信号を出力する。フォーカスループスイッチ制御ブロック17は、フォーカスジャンプ選択スイッチ9においてフォーカスサーチブロック出力側を選択、さらにフォーカス制御ループスイッチ7においてはOFFする制御信号を出力する。Sカーブアンバランス検出ブロック18は、フォーカスサーチ中のSカーブを取りこみ、Sカーブの正極性期間と負極性期間を計測し、さらに正極性期間と負極性期間の比を演算する。
【0069】
図20は、Sカーブアンバランス検出ブロック18の検出要素について説明する図である。図中の波形は、フォーカスサーチ中のSカーブである。Sカーブの正極性期間ならびに負極性期間は、FES零レベルに対して所定値aのヒステリシスをもったFESアンバランス検出閾値によって検出される。すなわち、Sカーブ正極性期間TpはSカーブがaより大きい期間、Sカーブ負極性期間TnはSカーブが−aより小さい期間で定義される。なお、aの絶対値は、SカーブのS/N等により決定されるが、できるだけ小さく選択することが望ましい。さらにSカーブアンバランス検出ブロック18では、測定したTpならびにTnの比、すなわちTp/TnならびにTn/Tpを演算し記憶する。
【0070】
つぎにフォーカスジャンプ中の加減速パルス発生ブロック14の動作について説明する。図21は、本実施の形態の動作を説明する図である。図中Aは、フォーカスアクチュエータ位置、BはFES、Cは加減速パルスであり、それぞれフォーカスジャンプ中の時間変化を示す。同図Bからわかるように、本図はFES負極側が大きい事例である。
【0071】
フォーカスジャンプ指令を上位装置から受けると、加減速パルス発生ブロック14は、加速パルスを発生させる。加速パルスの終端は、FESが加速パルス終端タイミング生成閾値を横切る時点とする。さらに加速パルス印加時間T0を計測しておく。なお、この時、加速パルスの振幅は、任意の値X2と定義する。さらに加速パルス終端タイミング生成閾値はFESアンバランス検出閾値aに設定する。
【0072】
減速パルス始端タイミング生成閾値を横切るまで、加減速パルスは零期間とする。
【0073】
FESが減速パルス始端タイミング生成閾値を横切る時点からT0*(Tn/Tp)の期間、減速パルスを印加する。なお、このとき、減速パルスの振幅は、X2*(Tp/Tn)に設定する。
【0074】
上記のように構成すれば、加減速パルスならびに補正加減速パルスの総力積は零となるため、加減速パルス印加後の速度零が保証され、また、FESについてもあらかじめ測定したSカーブアンバランス特性に基づいて加減速パルスの印加タイミング、印加時間ならびに印加振幅を決定し出力するので略零が保証される。したがって、フォーカスジャンプを安定に実現する2つの条件を満たすため、確実なフォーカスジャンプが実現する。
【0075】
FESアンバランス特性が逆、すなわち正極性が負極性より相対的に大きい事例についても、上記説明と同様の動作で、同様に、速度零、FESも略零が保証され、安定なフォーカスジャンプが実現できることは自明であるので、その説明を省略する。
【0076】
実施の形態6.
実施の形態6では、実施の形態5をより確実にするため、実施の形態5に実施の形態4を応用した事例を示す。
【0077】
本発明実施の形態6のブロック図を図6に示す。本図を構成する機能ブロックは前記実施例で既に説明済であるブロックと同等なので説明を省略する。
【0078】
つぎにフォーカスジャンプ中の加減速パルス発生ブロック14の動作について説明する。図22は、本実施の形態の動作を説明する図である。図中Aは、フォーカスアクチュエータ位置、BはFES、Cは加減速パルスであり、それぞれフォーカスジャンプ中の時間変化を示す。同図Bからわかるように、本図はFES負極側が大きい事例である。
【0079】
前記実施例である、実施の形態5と同様な方法で、加減速パルスを印加する。本図では、加減速パルス印加後のFESに残留エラーX0が生じている。この原因として、Sカーブ検出ブロック18の検出精度が悪い、例えばフォーカスサーチスピードが一定ではなかったり、面振れが大きいためにサーチ時の対物レンズ2とディスク1との相対速度が変化したりする事例が挙げられる。上記のような理由によって残留エラーX0が生じると、本実施例では実施の形態4の機能を有するので、さらに残留エラーX0を零に補正するための補正加速パルス、補正減速パルスを印加する。この補正加減速パルスの設定は、実施の形態4と同様であり、既に説明済なので、その説明を省略する。
【0080】
図22では、残留エラーX0が負極性の場合について説明したが、正極性の場合も実施の形態4の説明から同様に補正可能であることは明白である。さらに図22では、FESアンバランス特性が正極性より負極性が大きい事例について説明したが、逆の場合においても同様の動作で速度零、FESも略零が保証され、安定なフォーカスジャンプが実現できることは自明であるので、その説明を省略する。
【0081】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0082】
この発明にかかる光ディスク装置によれば、複数の記録層を有する光ディスクに記録された情報を光学的に再生、又は前記光ディスクに情報を光学的に記録する光ディスク装置において、前記光ディスクの任意の記録層に集光スポットを形成し得る対物レンズと、前記集光スポットからの反射光に基づいてフォーカスエラー信号を検出し、フォーカスエラー制御信号を生成するフォーカスエラー検出手段と、前記フォーカスエラー制御信号に基づいて前記対物レンズを駆動する駆動手段と、前記フォーカスエラー制御信号をホールドするホールド手段と、前記光ディスクの第一の記録層から第二の記録層へフォーカスジャンプするための加減速パルスを発生する加減速パルス発生手段とを備え、フォーカスジャンプ指令を受けた場合に、前記ホールド手段の出力と前記加減速パルス発生手段の出力の和に基づいて前記駆動手段を駆動し、フォーカスジャンプ中のフォーカスエラー信号に基づいて加速パルス及び減速パルスの印加タイミングを決定するように構成するとともに、前記ホールド手段は、前記フォーカスエラー制御信号のホールド時の値を保持する零次ホールドと、前記フォーカスエラー制御信号のホールド時の値と傾きを保持する1次ホールドとを有し、前記光ディスクの再生速度に応じて切り替えられるようにしたので、再生速度の影響を抑制した安定的なフォーカスジャンプが実現できる。
【0087】
この発明にかかる光ディスク装置によれば、前記加減速パルス発生手段が発生する加速パルスを、前記フォーカスエラー信号が第1の閾値に達した時を終端タイミングとして与えるものとし、減速パルスを、前記フォーカスエラー信号の零クロス点通過後、第2の閾値に達した時を始端タイミングとして与えるものとしたているので、駆動手段の電流感度のばらつきを抑制し、安定的なフォーカスジャンプを実現できる。
【0088】
この発明にかかる光ディスク装置によれば、前記加減速パルス発生手段が発生する加速パルスと減速パルスを、その極性が逆で加速度*時間を等しくするように与えているのでフォーカスジャンプ後の相対速度を零とすることができ、安定的なフォーカスジャンプが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1におけるフォーカスジャンプ方式を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態2におけるフォーカスジャンプ方式を示すブロック図である。
【図3】 本発明の実施の形態3におけるフォーカスジャンプ方式を示すブロック図である。
【図4】 本発明の実施の形態4におけるフォーカスジャンプ方式を示すブロック図である。
【図5】 本発明の実施の形態5におけるフォーカスジャンプ方式を示すブロック図である。
【図6】 本発明の実施の形態6におけるフォーカスジャンプ方式を示すブロック図である。
【図7】 面振れを有するディスクに対し、フォーカス制御信号をホールドした時に生じる位置誤差を示す図である。
【図8】 面振れを有するディスクに対し、フォーカス制御信号をホールドした時に生じる位置誤差を示す図である。
【図9】 面振れを有するディスクに対し、フォーカス制御信号をホールドした時に生じる位置誤差を示す図である。
【図10】 フォーカスジャンプの主要な技術課題を示す図である。
【図11】 零次ホールド時の、ジャンプ期間対最大位置誤差を示す図である。
【図12】 ホールド種類による、ジャンプ期間対最大位置誤差の比較を示す図である。
【図13】 1次ホールド時の、ジャンプ期間対最大位置誤差を示す図である。
【図14】 フォーカスアクチュエータの印加パルスに対する挙動を示す図である。
【図15】 固定加減速パルス印加時の、アクチュエータ感度ばらつきによる位置誤差を示す図である。
【図16】 加減速パルス印加タイミングをFES振幅基準に設定した場合のアクチュエータの挙動を示す図である。
【図17】 FES検出特性がアンバランスな事例を示す図である。
【図18】 本発明実施の形態4の挙動を示す図である。
【図19】 本発明実施の形態4の挙動を示す図である。
【図20】 FES検出特性がアンバランスな事例を示す図である。
【図21】 本発明実施の形態5の挙動を示す図である。
【図22】 本発明実施の形態6の挙動を示す図である。
【図23】 従来のフォーカスジャンプ方式を示す図である。
【符号の説明】
0 LD、1 光ディスク、2 対物レンズ、3 フォーカスアクチュエータ駆動コイル、4 ハーフミラー、5 光電変換素子、6 フォーカスエラー検出ブロック、7 フォーカス制御ループスイッチ、8 位相補償ブロック、9 切り替えスイッチ、10 ドライバアンプ、11 ローパスフィルタブロック、12 ホールドブロック、13 加算ブロック、14 加減速パルス発生ブロック、15 加減速パルス印加結果判定ブロック、16 フォーカスサーチブロック、17 フォーカスループスイッチ制御ブロック、18 Sカーブアンバランス検出ブロック。
Claims (3)
- 複数の記録層を有する光ディスクに記録された情報を光学的に再生、又は前記光ディスクに情報を光学的に記録する光ディスク装置において、前記光ディスクの任意の記録層に集光スポットを形成し得る対物レンズと、前記集光スポットからの反射光に基づいてフォーカスエラー信号を検出し、フォーカスエラー制御信号を生成するフォーカスエラー検出手段と、前記フォーカスエラー制御信号に基づいて前記対物レンズを駆動する駆動手段と、前記フォーカスエラー制御信号をホールドするホールド手段と、前記光ディスクの第一の記録層から第二の記録層へフォーカスジャンプするための加減速パルスを発生する加減速パルス発生手段とを備え、フォーカスジャンプ指令を受けた場合に、前記ホールド手段の出力と前記加減速パルス発生手段の出力の和に基づいて前記駆動手段を駆動し、フォーカスジャンプ中のフォーカスエラー信号に基づいて加速パルス及び減速パルスの印加タイミングを決定するように構成するとともに、前記ホールド手段は、前記フォーカスエラー制御信号のホールド時の値を保持する零次ホールドと、前記フォーカスエラー制御信号のホールド時の値と傾きを保持する1次ホールドとを有し、前記光ディスクの再生速度に応じて切り替えられることを特徴とする光ディスク装置。
- 前記加減速パルス発生手段が発生する加速パルスは、前記フォーカスエラー信号が第1の閾値に達した時を終端タイミングとして与えられるものであり、減速パルスは、前記フォーカスエラー信号の零クロス点通過後、第2の閾値に達した時を始端タイミングとして与えられるものであることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
- 前記加減速パルス発生手段が発生する加速パルスと減速パルスは、極性が逆で加速度*時間を等しくするように与えられることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
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