JP3582851B2 - トラッキング制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、レーザ等の光源を用いて記録媒体に対して光学的に信号を記録再生する光学式記録再生装置のトラッキング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光学式記録再生装置(光ディスク装置)では、光ディスク装置の薄型化や高速検索等を実現するため、光ヘッドとして分離光学系を用い、可動部を軽量化するため、光ディスクのトラックに対するトラッキングを制御するトラッキング制御装置のトラッキングアクチュエータとして、光スポットを偏向してトラッキング方向の精密な位置決めを行うアクチュエータにガルバノミラーを用い、これを固定部に配置する構成のものが知られている。
【0003】
以下、従来のトラッキング制御装置について、この装置によって行うスチルジャンプ動作およびトラック検索動作を例に挙げて説明する。
図13は、従来のトラッキング制御装置において、スチルジャンプ動作に関係する部分の構成を示すブロック図である。図示のように、半導体レーザ等の光源1Aからの出射光はコリメータレンズ2Aで平行光にされた後、ビームスプリッター3Aを通過し、トラッキング微アクチュエータのガルバノミラー27Aで反射され、さらに可動部上のミラー4Aで反射された後、対物レンズ5Aで収束されてスピンドルモータ6Aにより回転しているディスク7Aに照射される。ディスク7Aからの光ビーム8Aの反射光8Aは、対物レンズ5Aを通過してミラー4Aで反射され、さらにガルバノミラー27Aで反射された後、ビームスプリッター3Aで反射され凸レンズ9Aを通過する。凸レンズ9Aを通過した光ビームは、シリンドリカル偏光ビームスプリッタ10A(以下シリンドリカルP.B.Sと呼ぶ。)で2方向に分割される。分割された光ビーム11Aは光検出器12Aに入力される。光検出器12Aの出力A、Bは差動増幅器14Aの各端子に入力される。差動増幅器14Aで光検出器12Aの出力AとBの差演算を行うことでトラックずれ信号が得られる。差動増幅器14Aから出力されるトラックずれ信号は可変増幅器17Aに入力され、可変増幅器17Aのゲインはその出力a点でのトラックずれ信号の振幅が略一定になるように調整されている。可変増幅器17Aの出力は割算器18Aに入力されている。割算器18Aには加算増幅器16Aからの光量和信号が入力されており、割算器18Aは可変増幅器17Aの出力信号を加算増幅器16Aの出力信号で除算することによって記録あるいは消去時の光量変化またはディスク7Aの反射率変化に対してトラックずれ信号の振幅が略一定になるようにしている。差動増幅器14Aの出力であるトラックずれ信号の検出はプッシュプル法として知られている(たとえば、特開昭49−60702号公報)。また、加算増幅器16Aの出力の光量和信号を信号処理回路32Aで復調すれば、トラッキング制御が行われた状態でアドレスあるいはディスクに記録してあるデータを読みとることができる。
【0004】
シリンドリカルP.B.S.10Aで分割されたもう一方の光ビーム15Aは、光検出器12Aの4分割面に入力されており、この光検出器12Aの出力より、ディスク7A上の光ビームが所定の収束状態からずれたことを検出するフォーカスずれ信号を得ている。ここでフォーカスずれ信号の検出は公知の非点収差法による。このフォーカスずれ信号に基づいてフォーカスアクチュエータ(省略)を駆動する公知のフォーカス制御を行って、ディスク7A上の光ビームが所定の収束状態になるように制御する。このフォーカス制御系については、ここでは直接関係しないので詳細な説明を省略する。
【0005】
以上のように構成されたトラッキング制御装置において、トラッキング制御時の動作について簡単に説明する。トラッキング制御は高速なトラックずれに対しては微アクチュエータであるガルバノミラー27Aが応答し、低速なトラックずれに対しては粗アクチュエータであるリニアモータ(LM)28Aが応答する。また、ディスク7A全域に及ぶ広範囲な移動を行わせる検索もLM28Aを駆動して行う。割算器18Aで記録消去時の光量変化あるいはディスク7Aの反射率変化に対して振幅が略一定になったトラックずれ信号は、位相補償回路20Aに入力される。位相補償回路20Aの出力は、加算増幅器24Aの一方の端子に入力され、加算増幅器24Aの出力端子は駆動回路25Aに入力されている。トラッキング制御時には、トラックずれ信号に応じて駆動回路25Aでガルバノミラー27Aが回転され、ガルバノミラー27Aが回転することで光スポットがディスク7A上のトラックを横切る方向(トラッキング方向)に移動し、ディスク7A上の光スポットは常にトラック中心に位置するように制御される。LM28Aはミラー4Aと対物レンズ5Aを搭載した状態でディスク7Aの内周から外周までトラッキング方向に移動可能なように構成されている。トラッキング制御の動作時には、位相補償回路20Aの出力を等価フィルター21A、LM制御系の位相補償回路22A、LM駆動回路26Aを介してLM28Aに加え、ガルバノミラー27Aが自然の状態を中心に回転するように制御している。等価フィルター21Aはガルバノミラー27Aを回転させるトラッキング微アクチュエータと伝達関数がほぼ等しい特性の低域通過フィルタである。
【0006】
次に、スチルジャンプの動作について説明する。トラッキング制御が行われて、回転するディスク7A上のトラックに対して光スポットが追従するように制御された状態で信号処理回路32Aからの再生信号をA/D変換器33Aを介してCPU34Aに入力する。よって、CPU34Aは現在光スポットが位置するディスク上のアドレスが確認できるようになる。ディスク一回転毎にトラックジャンプして同一トラックの先頭に位置するようにして、ディスク一回転で常に同一トラックを追従するようにしている。
【0007】
ジャンプパルスの生成は、CPU34Aで行われる。CPU34AからのジャンプパルスのデータはD/A変換器31Aでアナログ信号に変換されて加算増幅器24Aの一方の端子に入力される。スチルジャンプパルスがガルバノミラー制御ループに加算されると同時にLM制御ループはスチルジャンプパルス加算直前のLM駆動値をS/H回路23Aでホールドする。S/H回路23Aの制御はCPU34Aからの信号で行われる。ガルバノミラー制御ループにジャンプパルスが印可されてトラックを一本横切ると、トラックずれ信号は基準電圧を横切るような波形になる。トラックずれ信号が基準電圧を横切ったら、ガルバノミラー制御ループにブレーキパルスを印可してスチルジャンプを終了する。
【0008】
スチルジャンプのタイミングについて図14を用いて説明する。図14はスチルジャンプのタイミング図である。(a)はトラッキングエラー(TE)信号である。(b)はTE2値化信号である。(c)はサンプル&ホールド(S/H)回路の制御信号である。(d)はスチルジャンプ信号である。ディスク7Aが回転した状態でトラッキング制御が行われると、LM28Aがディスク7A上のトラックに追従して制御されるので、時間の経過に伴いLM28Aはディスク7Aの外周方向に移動する。したがって、スチルジャンプ信号は内周方向へのジャンプパルスと内周への行き過ぎを防止するブレーキパルスとを有する信号である。スチルジャンプの動作を行うと同時に、S/H回路23AはLM28Aの駆動電圧をホールドする。この状態でガルバノミラー27Aはスチルジャンプ信号で光スポットがディスクの内周側へ移動する方向に動き、スチルジャンプ前に位置していた目標トラックの最後尾に対して内周側の隣のトラックを横切ったとき、つまり目標トラックの最先頭を横切ったとき、ブレーキパルスで減速してスチルジャンプを終了する。このようにディスクの一回転に一度スチルジャンプが行われ、ディスク上の目標トラックに常に位置するように制御される。なお、図中の13Aは差動増幅器、19Aは2値化回路である。
【0009】
図15は、従来のトラッキング制御装置において、トラック検索動作に関係する部分の構成を示すブロック図である。半導体レーザ等の光源1Bからの出射光はコリメータレンズ2Bで平行光にされた後、ビームスプリッター3Bを通過し、トラッキング微アクチュエータのガルバノミラー27Bで反射され、更に可動部上のミラー4Bで反射された後、対物レンズ5Bで収束されてスピンドルモータ6Bにより回転しているディスク7Bに照射される。ディスク7Bからの光ビーム8Bの反射光8Bは、対物レンズ5Bを通過してミラー4Bで反射され、更にガルバノミラー27Bで反射された後、ビームスプリッター3Bで反射され凸レンズ9Bを通過する。凸レンズ9Bを通過した光ビームは、シリンドリカル偏光ビームスプリッタ10B(以下シリンドリカルP.B.Sと呼ぶ。)で2方向に分割される。分割された光ビームは光検出器12Bに入力される。光検出器12Bの出力A、Bは差動増幅器14Bの各端子に入力される。差動増幅器14Bで光検出器12Bの出力AとBの差演算を行うことでトラックずれ信号が得られる。差動増幅器14Bから出力されるトラックずれ信号は可変増幅器17Bに入力され、可変増幅器17Bのゲインはその出力a点でのトラックずれ信号の振幅が略一定になるように調整されている。可変増幅器17Bの出力は割算器18Bに入力されている。割算器18Bには加算増幅器16Bからの光量和信号が入力されており、割算器18Bは可変増幅器17Bの出力信号を加算増幅器16Bの出力信号で除算することによって記録あるいは消去時の光量変化またはディスク7Bの反射率変化に対してトラックずれ信号の振幅が略一定になるようにしている。ここで、差動増幅器14Bの出力であるトラックずれ信号の検出は、図13における差動増幅器14Aの出力であるトラックずれ信号の検出と同様に、プッシュプル法として知られている(たとえば、特開昭49−60702号公報)。また、加算増幅器16Bの出力の光量和信号を信号処理回路32Bで信号処理を行った後、A/D変換器33Bでデジタル信号に変換する。A/D変換器33Bの信号を検索制御回路36B内に取り込めば、トラッキング制御が行われた状態でアドレスあるいはディスクに記録してあるデータを読みとることができる。
【0010】
シリンドリカルP.B.S.10Bで分割されたもう一方の光ビーム15Bは、光検出器12Bの4分割面に入力されており、この光検出器12Bの出力より、ディスク7B上の光ビームが所定の収束状態からずれたことを検出するフォーカスずれ信号を得ている。ここで、フォーカスずれ信号の検出は公知の非点収差法による。このフォーカスずれ信号に基づいて、フォーカスアクチュエータ(省略)を駆動する公知のフォーカス制御を行って、ディスク7B上の光ビームが所定の収束状態になるように制御する。このフォーカス制御系については、ここでも、図13におけるフォーカス制御系と同様に、直接関係しないので詳細な説明を省略する。
【0011】
以上のように構成されたトラッキング制御装置において、ディスク7B上のトラックに光スポットが追従するように制御するトラッキング制御時の動作について簡単に説明する。トラッキング制御は高速なトラックずれに対しては微アクチュエータであるガルバノミラー27Bが応答し、低速なトラックずれに対しては粗アクチュエータであるリニアモータ(LM)28Bが応答する。また、ディスク7B全域に及ぶ広範囲な移動を行わせる検索もLM28Bを駆動して行う。割算器18Bで記録消去時の光量変化あるいはディスク7Bの反射率変化に対して振幅が略一定になったトラックずれ信号は、位相補償回路20Bに入力される。位相補償回路20Bの出力は、スイッチ回路24Bに入力され、スイッチ回路24Bの出力端子は駆動回路25Bに入力されている。トラッキング制御時には、スイッチ回路24Bは閉じた状態になっており、トラックずれ信号に応じて駆動回路25Bでガルバノミラー27Bが回転され、ガルバノミラー27Bが回転することで光スポットがディスク7B上のトラックを横切る方向(トラッキング方向)に移動し、ディスク7B上の光スポットは常にトラック中心に位置するように制御される。LM28Bはミラー4Bと対物レンズ5Bを搭載した状態でディスク7Bの内周から外周までトラッキング方向に移動可能なように構成されている。また、位相補償回路20Bの出力は等価フィルター21Bを介して、LM制御系の位相補償回路22Bに入力されていいる。位相補償回路22Bの出力は信号選択回路23Bの一方の入力端子に接続され、信号選択回路23Bの他方の入力端子には、信号選択回路29Bの出力端子が接続されている。
【0012】
トラッキング制御の動作時には、信号選択回路23Bは位相補償回路22Bの出力を選択しており、信号選択回路23Bの出力はLM駆動回路26Bを介してLM28Bに加えられ、LM28Bはガルバノミラー27Bが自然の状態を中心に回転するように制御されている。等価フィルター21Bはガルバノミラー27Bを回転させるトラッキング微アクチュエータと伝達関数がほぼ等しい特性の低域通過フィルタである。
【0013】
ここで、ディスク7B上の任意のトラックから目的トラックまでディスク7B上の光スポットを移動させるトラック検索動作について説明する。先にも述べたとおり、検索動作はLM28Bを駆動制御することにより行われる。検索動作を行うとき、信号選択回路23Bは信号選択回路29Bからの信号を選択しており、信号選択回路29BはD/A変換器30Bの信号を選択している。このとき、スイッチ回路24Bは開の状態である。速度制御回路36Bからの信号はD/A変換器30B,信号選択回路29B,信号選択回路23Bを介して駆動回路26Bに入力され、駆動回路26Bの出力でLM28Bは駆動される。また、検索時には、割算器18Bの出力のトラックずれ信号は、2値化回路19Bで2値化された後、速度検出器35Bに入力される。速度検出器35Bでは2値化されたトラックずれ信号のエッジ間の時間をカウントしてLM28Bが移動してディスク7B上のトラックを横切る時のトラック間の時間を求め、求めたトラック間の時間とトラック間の距離(トラックピッチ)より光スポットがトラックを横切る速度(Vreal)を求める。また、2値化回路19Bの出力は検索制御回路36Bに入力され、光スポットがトラックを横切った本数をカウントするようになっている。また、加算増幅器16Bからの光量和信号は信号処理回路32Bに入力された後、A/D変換器33Bでデジタル信号に変換され検索制御回路36Bに入力される。検索制御回路36Bの内部ではA/D変換器33Bからの信号よりトラッキング制御している時の現在アドレスが読み取れるようになっている。つまり、検索動作を始める前と検索終了後の光スポットが位置する現在アドレス情報はA/D変換器33Bから得られる。また、検索制御回路36Bでは、A/D変換器33Bからのアドレス信号と2値化回路19Bからのトラックずれ信号2値化(TE2値化)信号から、検索動作を始める前の現在アドレスと検索目標のトラックアドレスの差を求めることで検索前の現在アドレスに対し目的トラックに到達するまでに横切るトラックの本数を求める。検索動作を行っているときは、TE2値化信号をカウントすることで、検索中の光スポットの位置がわかるようになっている。よって、検索制御回路36Bは、速度検出器35Bで検出した光スポットが実際にトラックを横切る速度(Vreal)と、検索開始位置に対する現在位置と検索目的アドレスに対する現在位置に応じて、トラックを横切る光スポットの速度を所定値に保つようにLMを駆動制御する。
【0014】
次に、検索後のトラッキングサーボ引き込みについて述べる。検索動作を行い、目的検索前のアドレスと目的のアドレス及びトラックを横切った本数から現在位置するトラックのアドレスを求める。現在位置するトラックが目的のトラックの1.5本手前になったら、検索制御回路36Bは、LM28Bにブレーキパルスを印可するようにブレーキパルス発生回路31Bにタイミング信号(BTS)を送る。BTSのタイミングに応じて信号選択回路29Bはブレーキパルス発生回路31Bからの信号を選択する。よって、BTSに応じてブレーキパルス発生回路は、LM28Bにブレーキパルスを印可して、目的トラックに突入する光スポットの速度を減速した後、光スポットが目的トラックを横切ったところで信号選択回路23Bの入力は位相補償回路22B側を選択し、また、スイッチ回路24Bを開の状態から閉の状態にしてトラッキングサーボを引き込む。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図13に示すような従来のトラッキング制御装置では、スチルジャンプを行う場合、ガルバノミラー27Aにジャンプパルスを印加してトラックジャンプを行い、ジャンプ中のLM駆動値はジャンプ前の駆動値を保持している。よって、ジャンプ中はガルバノミラー27Aだけでトラッキングしており、ディスク7Aの偏心成分やLM28Aの配線処理をしているフレキシブル基板(以下フレキ基板という)の負荷の影響をガルバノミラー27Aが受けることになる。特に、フレキ基板の負荷の影響はディスク上の内側,中側,外側でのスチルジャンプの状態変化につながる。また、ディスク7Aの偏心特性のばらつき等でスチルジャンプ状態が一定にならなくなる。これらの要因によるスチルジャンプ状態のばらつきは、光ディスク装置の安定性を損なう原因になるという問題点を有していた。
【0016】
また、図15に示すようなガルバノミラー27Bを固定部に配置した分離光学構成を用いて、可動部質量が軽減されてくると、可動部であるLM28Bが受けるフレキ基板の負荷力等の影響が大きくなる。このフレキ基板の負荷力等の外乱があると、速度制御を行っているにも関わらず速度偏差が大きくなりブレーキパルス印可直前の速度のばらつきが大きくなる。また、ブレーキパルス印可後のトラッキングサーボ引き込み速度のばらつきも大きくなる。目的トラックに到達したときの速度のばらつきが大きいと目的トラックに引き込めずに流れたり、あるいは過減速により逆走したりする。
【0017】
ここで、図16を用いて検索後のトラッキング引き込みについてさらに説明する。図16はディスクの外周から内周にむかって検索した後のトラッキング引き込み時のTEとブレーキパルス波形である。(a)はブレーキパルス印可前の速度が目標速度でさらにフレキの負荷等の外乱がなかった場合である。(b)は内周方向にフレキの負荷等の外乱があり、ブレーキパルス印可前の速度を減速できず、さらにブレーキパルスでも減速できずに流れを生じた場合である。(c)は外周方向にフレキの負荷等の外乱があり、ブレーキパルスを印可したことで逆走した場合である。このように、トラッキングサーボ引き込み速度のばらつきが発生すると、目標トラックに確実に引き込むことが出来ずに流れたり、あるいは逆走したりして検索時間のばらつきが大きくなる。これらは、光ディスク装置の性能及び信頼性の著しい低下につながるという問題点を有していた。
【0018】
本発明は、ディスクの偏心やフレキ基板の負荷特性の影響を受けることなくガルバノミラーによりスチルジャンプを安定に行うことができ、また、フレキ基板の負荷特性等の外乱の影響を受けることなく安定したトラック検索を行うことができ、光ディスク装置の安定性が確保でき、性能低下及び信頼性低下が防止できるトラッキング制御装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明のトラッキング制御装置は、光ビームを収束照射する収束手段と、前記収束手段により収束された光ビームの収束点が記録媒体であるディスク上のトラックを横切るように移動するように駆動されて微少範囲をトラッキング動作する微アクチュエータと、前記光ビームの収束点が前記トラックを横切るように前記ディスク上の半径方向に移動する粗アクチュエータと、前記光ビームが前記ディスクを透過した透過光あるいは前記ディスクより反射した反射光により前記ディスク上の光ビームとトラックとの位置関係に応じた信号を発生するトラックずれ検出手段と、前記トラックずれ検出手段で検出したトラックずれ信号に応じて前記微アクチュエータを制御する第1の制御手段と、前記トラックずれ検出手段で検出したトラックずれ信号に応じて前記粗アクチュエータを制御する第2の制御手段と、前記第1の制御手段への駆動信号であり前記光ビームの収束点を目標トラックが位置する内周方向へ移動させるためのジャンプパルスと前記光ビームの収束点前記目標トラックの最先頭を横切るような内周方向への行き過ぎを防止するためのブレーキパルスとを有するスチルジャンプ信号を発生するスチルジャンプ信号発生回路と前記スチルジャンプ信号発生回路からのスチルジャンプ信号を前記第1の制御手段に加算する加算増幅器とからなり、前記加算増幅器によりスチルジャンプ信号を加算した前記第1の制御手段を通じて前記微アクチュエータを制御して、前記ディスクの一回転毎にトラックジャンプして同一トラックをトラッキング制御するようにするスチルジャンプ手段と、前記光ビームの収束点を内周方向へ移動させるときに粗アクチュエータが受ける負荷であって、前記光ビームの収束点が前記ディスクの内周、外周、中周に位置するかに応じて大きさ、極性が変化する負荷の影響による前記第2の制御手段から前記粗アクチュエータへの駆動信号の変動に応じて、前記スチルジャンプ信号発生回路からのスチルジャンプ信号におけるジャンプパルスおよびブレーキパルスの波高値を制御するスチルジャンプ信号制御手段とを有する構成する。
【0021】
【作用】
上記の構成によると、ディスクの偏心量のばらつきや、粗アクチュエータ(例えばリニヤモータ)の配線処理をしているフレキ基板の負荷の影響があっても、各々のディスクの全領域において安定なスチルジャンプ動作を行う。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例であるトラッキング制御装置について図面を参照しながら説明する。
【0024】
図1は、本実施例のトラッキング制御装置において、スチルジャンプ動作に関係する部分の構成を示すブロック図である。なお、図13の従来例と同じものには同一の番号を付加しており、その説明を省略する。
図示のように、光源1Aからの出射光量を一定に保つAPC(オートパワーコントロール)が行なわれ、ディスク7A上に光が照射された状態でフォーカス制御が行われる。フォーカス制御を行うことでディスク7Aと対物レンズ5Aの距離が一定に保たれる。トラックずれ信号の検出はプッシュプル法によって行われている。光スポットがディスク7A上のトラックを横切ったときの光検出器12Aの出力A,Bを差動増幅器14Aで演算して、その出力としてトラックずれ信号を得ることができる。さらに光検出器12Aの出力A、Bの信号は加算増幅器16Aに入力され、加算増幅器16Aの信号より、ディスク7Aからの光ビームの反射光量に対応した光量和信号を得ることができる。この光量和信号を信号処理回路32Aで復調すれば、トラッキング制御が行われた状態でアドレスあるいはディスク7Aに記録してあるデータを読みとることができる。
【0025】
以上のように構成されたトラッキング制御装置において、トラッキング制御時の動作について説明する。トラッキング制御はフォーカス制御が行われた状態で、高速なトラックずれに対しては微アクチュエータであるガルバノミラー27Aが応答し、低速なトラックずれに対しては粗アクチュエータであるリニアモータ(LM)28Aが応答する。また、ディスク7A全域に及ぶ広範囲な移動を行わせる検索もLM28Aを駆動して行う。割算器18Aで記録消去時の光量変化あるいはディスク7Aの反射率変化に対して振幅が略一定になったトラックずれ信号は、位相補償回路20Aに入力される。位相補償回路20Aの出力は加算増幅器24Aの一方の端子に接続され、加算増幅器24Aの出力は駆動回路25Aに入力されている。また、加算増幅器24Aの他の端子はD/A変換器31Aに接続されている。トラッキング動作時は、トラックずれ信号に応じて駆動回路25Aでガルバノミラー27Aが回転され、ガルバノミラー27Aが回転することで光スポットがディスク7A上のトラックを横切る方向(トラッキング方向)に移動し、ディスク7A上の光スポットは常にトラック中心に位置するように制御される。LM28Aはミラー4Aと対物レンズ5Aを搭載した状態でディスク7Aの内周から外周までトラッキング方向に移動可能なように構成されている。位相補償回路20Aの出力は等価フィルター21Aに入力されている。等価フィルター21Aはガルバノミラー27Aを回転させるトラッキング微アクチュエータと伝達関数がほぼ等しい特性になっている。等価フィルタ21Aの出力はVCM制御系の位相補償回路22Aに入力された後、S/H回路23Aを介して駆動回路26Aに入力され、ガルバノミラー27Aが自然状態を中心に回転するようにトラックずれ信号に応じてLM28Aを制御している。
〈波高値制御のスチルジャンプ〉
スチルジャンプ信号の波高値を制御する場合のスチルジャンプの動作について図2,図6,図7を用いて説明する。トラッキング制御が行われて、回転するディスク上のトラックに対して光スポットが追従するように制御された状態で信号処理回路32Aからの再生信号をA/D変換器33Aを介してCPU34Aに入力されて、CPU34Aは現在光スポットが位置するディスク上のアドレスが確認できるようになる。よって、ディスク一回転毎にトラックジャンプして同一トラックの先頭に位置するようにして、ディスク一回転で常に同一トラックを追従するようにしている。
【0026】
ジャンプパルスの生成は、CPU34Aで行われる。CPU34AからのジャンプパルスのデータはD/A変換器31Aでアナログ信号に変換されて加算増幅器24Aに入力される。スチルジャンプパルスがガルバノミラー制御ループに加算されると同時にVCM制御ループはスチルジャンプパルス加算直前のLM駆動値をS/H回路23Aでホールドする。ホールドしたLM駆動は本実施例において新らたに付加した構成要素である低域通過フィルタ29Aを介してA/D変換器30AでA/D変換されCPU34Aに入力される。ジャンプパルス波高値はジャンプパルス加算直前のLM駆動値に応じて制御される。ガルバノミラー制御ループにジャンプパルスが印可されてトラックを一本横切ると、トラックずれ信号は基準電圧を横切るような波形になる。トラックずれ信号が基準電圧を横切ったら、ガルバノミラー制御ループにブレーキパルスを印可してスチルジャンプを終了する。
【0027】
スチルジャンプのタイミングについて図2を用いて説明する。図2はスチルジャンプ信号の波高値を制御した場合のスチルジャンプのタイミング図である。(a)はトラッキングエラー(TE)信号である。(b)はTE2値化信号である。(c)はサンプル&ホールド(S/H)回路の制御信号である。(d)は外周方向への負荷がある場合のスチルジャンプ信号である。(e)は内周方向への負荷がある場合のスチルジャンプ信号である。ディスク7Aが回転した状態でトラッキング制御が行われると、LM28Aがディスク上のトラックに追従して制御されるので、時間の経過に伴いLM28Aはディスクの外周方向に移動する。したがって、スチルジャンプ信号は内周方向へのジャンプパルスと内周への行き過ぎを防止するブレーキパルスとを有する信号である。スチルジャンプの動作を行うと同時に、S/H回路23AはLM28Aの駆動電圧をホールドする。この状態でガルバノミラー27Aはスチルジャンプ信号で光スポットがディスクの内周側へ移動する方向に動き、スチルジャンプ前に位置していた目標トラックの最後尾に対して内周側の隣のトラックを横切ったとき、つまり目標トラックの最先頭を横切ったとき、ブレーキパルスで減速してスチルジャンプを終了する。このようにディスク7Aの一回転に一度スチルジャンプが行われ、ディスク7A上の目標トラックに常に位置するように制御される。(d)に示すように外周方向にフレキ基板等の負荷の影響があった場合、スチルジャンプ信号のジャンプパルス波高値を高くし、スチルジャンプ後のブレーキパルスは波高値は低くする。(e)に示すように内周方向に負荷の影響があった場合、スチルジャンプ信号のジャンプパルス波高値を低くし、スチルジャンプ後のブレーキパルス波高値を高くする。(d),(e)に示すスチルジャンプ信号は内外周への負荷の影響に対するジャンプパルスまたはブレーキパルスの波高値を制御した信号であるが、ディスク7Aの偏心等の影響についてもLM28Aの駆動信号に応じて同様にスチルジャンプ信号の波高値を制御すればよい。
【0028】
ジャンプパルスの波高値の制御について図2,図6,図7を用いて説明する。図6にフレキ基板等の負荷がなくディスク7Aの偏心成分のみに対してトラッキング制御が行われているときのLM駆動信号を示す。図7にフレキ基板等の負荷力とその方向に対するLM駆動信号の関係を示す。図6に示すようにディスク7Aの偏心成分がトラッキング制御の基準に対して正弦波状の外乱として現れる。スチルジャンプのポイントで偏心成分の振幅を見ると各ディスクによって異なり、同じディスクでもディスクの装着状態で異なってくる。偏心成分の振幅が変化するので、トラッキング制御している状態も変化する。LM28Aの駆動値を見ると偏心成分に対して変化している。また、図7に示すようにフレキ基板等の負荷によりディスクの内,中,外周でもLM駆動値が変化する。フレキ基板等の負荷力の方向でLM28Aの駆動電圧の極性が変化しする。負荷力が内周方向の場合、LM駆動電圧は正極性となり、負荷力が外周方向の場合、LM駆動電圧は負極性となる。スチルジャンプ波高値の制御信号の抽出はスチルジャンプ直前のLM駆動値を保持した信号から低域通過フィルタで60Hz以下の信号を抽出して行う。低域通過フィルタ29Aの出力信号はA/D変換器30Aを介してCPU34Aに入力される。CPU34AはLM駆動値の低域成分に応じてジャンプパルスの波高値を制御する。
【0029】
図2の(d)に示すようにフレキ基板等の負荷力が外周方向にあった場合はスチルジャンプ信号のジャンプパルス波高値は負荷力ゼロのときに比べて高く設定される。ブレーキパルス波高値は逆に負荷力ゼロのときに比べて低く設定される。また、図2の(e)に示すようにフレキ基板等の負荷力が内周方向にあった場合はスチルジャンプ信号のジャンプパルス波高値は負荷力ゼロのときに比べて低く設定されるブレーキパルス波高値は逆に負荷力ゼロの時に比べて高く設定される。
【0030】
ここで、LM28Aの駆動値をV ,ジャンプパルスの波高値をVJP,ブレーキパルスの波高値をVBRK とする。スチルジャンプポイントでの状態の変化によるLM駆動値の変化分をΔV ,ジャンプパルスの波高値の変化分をΔVJP,ブレーキパルスの波高値の変化分をΔVBRK として以下にその関係式を示す。
【0031】
Figure 0003582851
式1はジャンプパルスの波高値とLM駆動信号の関係式を示す。KJPはLM駆動信号とジャンプパルスの波高値とを関係づける係数である。
【0032】
Figure 0003582851
式2はブレーキパルスの波高値とLM駆動信号の関係式を示す。KBRK はLM駆動信号とブレーキパルスの波高値とを関係づける係数である。
JPの決定はフレキ基板の負荷の影響の少ないディスクの任意の場所で最適なスチルジャンプ状態になったときのLM28Aの駆動値との関係から求めることができる。また、KBRK も同様にしてもとめることができる。これに対して、スチルジャンプポイントのディスクの偏心やフレキ基板の負荷特性があった場合は、LMの駆動値が変化するので、LM駆動値の変化に応じてジャンプパルスやブレーキパルスも変化する。よって、LM駆動値の変化に応じてスチルジャンプ信号が制御されて常に安定したスチルジャンプを行うことができるようになる。
【0033】
JP,KBRK の調整だけでVJP,VBRK とV ,ΔV の関係が成り立たない場合は、V の係数をKJP1 ,KBRK1とし、ΔV の係数をKJP2 ,KBRK2として、ジャンプパルス波高値またはブレーキパルス波高値のLM駆動値とLM駆動値の変化分との関係を独立に調整すればよい。
【0034】
JP=KJP1 ・V +KJP2 ・ΔV ・・・式3
式3はジャンプパルスの波高値とLM駆動信号,LM駆動値の変化分との関係式を示す。KJP1 はLM駆動信号とジャンプパルスの波高値とを関係づける係数である。KJP2 はLM駆動信号の変化分とジャンプパルスの波高値とを関係づける係数である。
【0035】
BRK =KBRK1・V −KBRK2・ΔV ・・・式4
式4はブレーキパルスの波高値とLM駆動信号の関係式を示す。KBRK1はLM駆動信号とブレーキパルスの波高値とを関係づける係数である。KBRK2はLM駆動信号の変化分とブレーキパルスの波高値とを関係づける係数である。
【0036】
このように、スチルジャンプ信号のジャンプパルス波高値やブレーキパルス波高値をLM駆動信号の変化に応じて制御することで、ディスク7Aの全領域において安定したスチルジャンプを行うことができるようになる。
〈パルス幅制御のスチルジャンプ〉
スチルジャンプ信号のパルス幅を制御する場合のスチルジャンプの動作について図3,図6,図7を用いて説明する。トラッキング制御が行われて、回転するディスク上のトラックに対して光スポットが追従するように制御された状態で信号処理回路32Aからの再生信号をA/D変換器33Aを介してCPU34Aに入力されて、CPU34Aは現在光スポットが位置するディスク上のアドレスが確認できるようになる。よって、ディスク一回転毎にトラックジャンプして同一トラックの先頭に位置するようにして、ディスク一回転で常に同一トラックを追従するようにしている。
【0037】
ジャンプパルスの生成は、CPU34Aで行われる。CPU34AからのジャンプパルスのデータはD/A変換器31Aでアナログ信号に変換されて加算増幅器24Aに入力される。スチルジャンプパルスがガルバノミラー制御ループに加算されると同時にLM制御ループはスチルジャンプパルス加算直前のLM駆動値をS/H回路23Aでホールドする。ホールドしたLM駆動は低域通過フィルタ29Aを介してA/D変換器30AでA/D変換されCPU34Aに入力される。ジャンプパルスのパルス幅はジャンプパルス加算直前のLM駆動値に応じて制御される。ガルバノミラー制御ループにジャンプパルスが印可されてトラックを一本横切ると、トラックずれ信号は基準電圧を横切るような波形になる。トラックずれ信号が基準電圧を横切ったら、ガルバノミラー制御ループにブレーキパルスを印可してスチルジャンプを終了する。
【0038】
スチルジャンプのタイミングについて図3を用いて説明する。図3はパルス幅を制御した場合のスチルジャンプのタイミング図である。(a)はトラッキングエラー(TE)信号である。(b)はTE2値化信号である。(c)はサンプル&ホールド(S/H)回路の制御信号である。(d)は外周方向への負荷がある場合のスチルジャンプ信号である。(e)は内周方向への負荷がある場合のスチルジャンプ信号である。ディスク7Aが回転した状態でトラッキング制御が行われると、LM28Aがディスク7A上のトラックに追従して制御されるので、時間の経過に伴いLM28Aはディスク7Aの外周方向に移動する。したがって、スチルジャンプ信号は内周方向へのジャンプパルスと内周への行き過ぎを防止するブレーキパルスとを有する信号である。スチルジャンプの動作を行うと同時に、S/H回路23AはLM28Aの駆動電圧をホールドする。この状態でガルバノミラー27Aはスチルジャンプ信号で光スポットがディスク7Aの内周側へ移動する方向に動き、スチルジャンプ前に位置していた目標トラックの最後尾に対して内周側の隣のトラックを横切ったとき、つまり目標トラックの最先頭を横切ったとき、ブレーキパルスで減速してスチルジャンプを終了する。このようにディスク7Aの一回転に一度スチルジャンプが行われ、ディスク7A上の目標トラックに常に位置するように制御される。(d)に示すように外周方向にフレキ基板等の負荷の影響があった場合、スチルジャンプ信号のジャンプパルスのパルス幅を広くし、スチルジャンプ後のブレーキパルスはパルス幅は狭くする。(e)に示すように内周方向に負荷の影響があった場合、スチルジャンプ信号のジャンプパルスのパルス幅を狭くし、スチルジャンプ後のブレーキパルスのパルス幅を広くする。(d),(e)に示すスチルジャンプ信号は内外周への負荷の影響に対するジャンプパルスまたはブレーキパルスのパルス幅を制御した信号であるが、ディスクの偏心等の影響についてもLM28Aの駆動信号に応じて同様にスチルジャンプ信号のパルス幅を制御すればよい。
【0039】
ジャンプパルスのパルス幅の制御について図3,図6,図7を用いて説明する。図6にフレキ基板等の負荷がなくディスクの偏心成分のみに対してトラッキング制御が行われているときのLM駆動信号を示す。図7にフレキ基板等の負荷力とその方向に対するLM駆動信号の関係を示す。図6に示すようにディスクの偏心成分がトラッキング制御の基準に対して正弦波状の外乱として現れる。スチルジャンプのポイントで偏心成分の振幅を見ると各ディスクによって異なり、同じディスクでもディスクの装着状態で異なってくる。偏心成分の振幅が変化するので、トラッキング制御している状態も変化する。LM28Aの駆動値を見ると偏心成分に対して変化している。また、図7に示すようにフレキ基板等の負荷によりディスク7Aの内,中,外周でもLM28A駆動値が変化する。フレキ基板等の負荷力の方向でLMの駆動電圧の極性が変化しする。負荷力が内周方向の場合、LM駆動電圧は正極性となり、負荷力が外周方向の場合、LM駆動電圧は負極性となる。スチルジャンプのパルス幅の制御信号の抽出はスチルジャンプ直前のLM駆動値を保持した信号から低域通過フィルタで60Hz以下の信号を抽出して行う。低域通過フィルタ29Aの出力信号はA/D変換器30Aを介してCPU34Aに入力される。CPU34AはVCM駆動値の低域成分に応じてジャンプパルスのパルス幅を制御する。
【0040】
図3の(d)に示すようにフレキ基板等の負荷力が外周方向にあった場合はスチルジャンプ信号のジャンプパルスのパルス幅は負荷力ゼロのときに比べて広く設定される。ブレーキパルスのパルス幅は逆に負荷力ゼロのときに比べて狭く設定される。また、図3の(e)に示すようにフレキ基板等の負荷力が内周方向にあった場合はスチルジャンプ信号のジャンプパルスのパルス幅は負荷力ゼロのときに比べて狭く設定されるブレーキパルスのパルス幅は逆に負荷力ゼロのときに比べて広く設定される。
【0041】
ここで、LM28Aの駆動値をV ,ジャンプパルスのパルス幅をWJP,ブレーキパルスのパルス幅をWBRK とする。スチルジャンプポイントでの状態の変化によるLM駆動値の変化分をΔV ,ジャンプパルスのパルス幅の変化分をΔWJP,ブレーキパルスのパルス幅の変化分をΔWBRK として以下にその関係式を示す。
【0042】
Figure 0003582851
式5はジャンプパルスの波高値とLM駆動信号の関係式を示す。TJPはLM駆動信号とジャンプパルスのパルス幅とを関係づける係数である。
【0043】
Figure 0003582851
式6はブレーキパルスのパルス幅とLM駆動信号の関係式を示す。TBRK はLM駆動信号とブレーキパルスのパルス幅とを関係づける係数である。
【0044】
JPの決定はフレキ基板の負荷の影響の少ないディスクの任意の場所で最適なスチルジャンプ状態になったときのLM28Aの駆動値との関係から求めることができる。また、TBRK も同様にしてもとめることができる。これに対して、スチルジャンプポイントのディスク7Aの偏心やフレキ基板の負荷特性があった場合は、LM28Aの駆動値が変化するので、LM駆動値の変化に応じてジャンプパルスやブレーキパルスも変化する。よって、LM駆動値の変化に応じてスチルジャンプ信号のパルス幅が制御されて常に安定したスチルジャンプを行うことができるようになる。
【0045】
JP,TBRK の調整だけでWJP,WBRK とV ,ΔV の関係が成り立たない場合は、V の係数をTJP1 ,TBRK1とし、ΔV の係数をTJP2 ,TBRK2として、ジャンプパルスまたはブレーキパルスのパルス幅とLM駆動値またはLM駆動値の変化分との関係を独立に調整すればよい。
【0046】
JP=TJP1 ・V +TJP2 ・ΔV ・・・式7
式7はジャンプパルスのパルス幅とLM駆動信号,LM駆動値の変化分との関係式を示す。TJP1 はLM駆動信号とジャンプパルスのパルス幅とを関係づける係数である。TJP2 はLM駆動信号の変化分とジャンプパルスのパルス幅とを関係づける係数である。
【0047】
BRK =TBRK1・V −TBRK2・ΔV ・・・式8
式8はブレーキパルスのパルス幅とLM駆動信号の関係式を示す。TBRK1はLM駆動信号とブレーキパルスのパルス幅とを関係づける係数である。TBRK2はLM駆動信号の変化分とブレーキパルスのパルス幅とを関係づける係数である。
【0048】
このように、スチルジャンプ信号のジャンプパルス幅やブレーキパルス幅をLM駆動信号の変化に応じて制御することで、ディスク7Aの全領域において安定したスチルジャンプを行うことができるようになる。
〈波高値とパルス幅の同時制御のスチルジャンプ〉
次に波高値とパルス幅を同時に制御する場合について説明する。波高値とパルス幅を同時に制御した場合のスチルジャンプのタイミングについて図4を用いて説明する。図4はスチルジャンプ信号の波高値とパルス幅を同時に制御した場合のスチルジャンプのタイミング図である。(a)はトラッキングエラー(TE)信号である。(b)はTE2値化信号である。(c)はサンプル&ホールド(S/H)回路の制御信号である。(d)は外周方向への負荷がある場合のスチルジャンプ信号である。(e)は内周方向への負荷がある場合のスチルジャンプ信号である。ディスク7Aが回転した状態でトラッキング制御が行われると、LM28Aがディスク7A上のトラックに追従して制御されるので、時間の経過に伴いLM28Aはディスク7Aの外周方向に移動する。したがって、スチルジャンプ信号は内周方向へのジャンプパルスと内周への行き過ぎを防止するブレーキパルスとを有する信号である。スチルジャンプの動作を行うと同時に、S/H回路23AはLM28Aの駆動電圧をホールドする。この状態でガルバノミラー27Aはスチルジャンプ信号で光スポットがディスクの内周側へ移動する方向に動き、スチルジャンプ前に位置していた目標トラックの最後尾に対して内周側の隣のトラックを横切ったとき、つまり目標トラックの最先頭を横切ったとき、ブレーキパルスで減速してスチルジャンプを終了する。このようにディスク7Aの一回転に一度スチルジャンプが行われ、ディスク7A上の目標トラックに常に位置するように制御される。(d)に示すように外周方向にフレキ基板等の負荷の影響があった場合、スチルジャンプ信号のジャンプパルスの波高値を高くすると同時にパルス幅を広くし、スチルジャンプ後のブレーキパルスは波高値を低くすると同時にパルス幅は狭くする。(e)に示すように内周方向に負荷の影響があった場合、スチルジャンプ信号のジャンプパルスの波高値を低くすると同時にパルス幅を狭くし、スチルジャンプ後のブレーキパルスの波高値を高くすると同時にパルス幅を広くする。(d),(e)に示すスチルジャンプ信号は内外周への負荷の影響に対するジャンプパルスまたはブレーキパルスのパルス幅を制御した信号であるが、ディスク7Aの偏心等の影響についてもLM28Aの駆動信号に応じて同様にスチルジャンプ信号の波高値とパルス幅を同時に制御すればよい。
【0049】
スチルジャンプ信号の波高値とパルス幅の制御について図4,図6,図7を用いて説明する。図6にフレキ基板等の負荷がなくディスク7Aの偏心成分のみに対してトラッキング制御が行われている時のLM駆動信号を示す。図7にフレキ基板等の負荷力とその方向に対するLM駆動信号の関係を示す。図6に示すようにディスクの偏心成分がトラッキング制御の基準に対して正弦波状の外乱として現れる。スチルジャンプのポイントで偏心成分の振幅を見ると各ディスクによって異なり、同じディスクでもディスクの装着状態で異なってくる。偏心成分の振幅が変化するので、トラッキング制御している状態も変化する。LM28Aの駆動値を見ると偏心成分に対して変化している。また、図7に示すようにフレキ基板等の負荷によりディスク7Aの内,中,外周でもLM駆動値が変化する。フレキ基板等の負荷力の方向でLMの駆動電圧の極性が変化しする。負荷力が内周方向の場合、LM駆動電圧は正極性となり、負荷力が外周方向の場合、LM駆動電圧は負極性となる。スチルジャンプの波高値とパルス幅の制御信号の抽出はスチルジャンプ直前のLM駆動値を保持した信号から低域通過フィルタ29Aで60Hz以下の信号を抽出して行う。低域通過フィルタ29Aの出力信号はA/D変換器30Aを介してCPU34Aに入力される。CPU34Aは、VCM駆動値の低域成分に応じて、ジャンプパルスの波高値とパルス幅を制御する。
【0050】
図4の(d)に示すようにフレキ基板等の負荷力が外周方向にあった場合はスチルジャンプ信号のジャンプパルスの波高値は負荷力ゼロのときに比べて高く設定され、パルス幅は負荷力ゼロのときに比べて広く設定される。逆に、ブレーキパルスの波高値は負荷力ゼロのときに比べて低く設定され、パルス幅は負荷力ゼロのときに比べて狭く設定される。また、図4の(e)に示すようにフレキ基板等の負荷力が内周方向にあった場合はスチルジャンプ信号のジャンプパルスの波高値は負荷力ゼロの時に比べて低く設定され、パルス幅は負荷力ゼロのときに比べて狭く設定される。逆に、ブレーキパルスの波高値は負荷力ゼロのときに比べて高く設定され、パルス幅は負荷力ゼロのときに比べて広く設定される。
【0051】
スチルジャンプ信号の波高値とパルス幅を同時に制御する場合、波高値またはパルス幅を独立に調整するときに比べてLM駆動信号とスチルジャンプ信号を関係づける係数がKJP,KBRK とTJP,TBRK の2系統存在するので、KJP,KBRK とTJP,TBRK の係数比を自由に設定することができる。よって、波高値の制御だけでディスク7Aの全領域でのスチルジャンプの安定性を確保できなかった場合は同時にパルス幅の制御を行うことで全領域の安定性を確保できるようになる。パルス幅の制御だけでディスク7Aの全領域の安定性を確保できなかった場合も同時に波高値の制御を行うことでディスク7Aの全領域の安定性を確保できるようになる。
〈波高値とパルス幅の選択制御のスチルジャンプ〉
次に波高値とパルス幅を選択して制御する場合について説明する。波高値とパルス幅を選択して制御した場合のスチルジャンプのタイミングについて図5を用いて説明する。図5はスチルジャンプ信号の波高値とパルス幅を選択して制御した場合のスチルジャンプのタイミング図である。(a)はトラッキングエラー(TE)信号である。(b)はTE2値化信号である。(c)はサンプル&ホールド(S/H)回路の制御信号である。(d)は外周方向への負荷がある場合のスチルジャンプ信号である。(e)は内周方向への負荷がある場合のスチルジャンプ信号である。ディスク7Aが回転した状態でトラッキング制御が行われると、LM28Aがディスク上のトラックに追従して制御されるので、時間の経過に伴いLM28Aはディスクの外周方向に移動する。したがって、スチルジャンプ信号は内周方向へのジャンプパルスと内周への行き過ぎを防止するブレーキパルスとを有する信号である。スチルジャンプの動作を行うと同時に、S/H回路23AはLM28Aの駆動電圧をホールドする。この状態でガルバノミラー27Aはスチルジャンプ信号で光スポットがディスク7Aの内周側へ移動する方向に動き、スチルジャンプ前に位置していた目標トラックの最後尾に対して内周側の隣のトラックを横切ったとき、つまり目標トラックの最先頭を横切ったとき、ブレーキパルスで減速してスチルジャンプを終了する。このようにディスクの一回転に一度スチルジャンプが行われ、ディスク上の目標トラックに常に位置するように制御される。(d)に示すように外周方向にフレキ基板等の負荷の影響があった場合、スチルジャンプ信号のジャンプパルスの波高値を高く制御したパルスにさらに波高値の低いパルスのパルス幅を制御して追加し、スチルジャンプ後のブレーキパルスは波高値を低く制御したパルスにさらに波高値の低いパルスのパルス幅を制御して追加する。(e)に示すように内周方向に負荷の影響があった場合、スチルジャンプ信号のジャンプパルスの波高値を低く制御したパルスにさらに波高値の低いパルスのパルス幅を制御して追加し、スチルジャンプ後のブレーキパルスの波高値を高く制御したしたパルスにさらに波高値の低いパルスのパルス幅を制御して追加する。(d),(e)に示すスチルジャンプ信号は、内外周への負荷の影響に対するジャンプパルスまたはブレーキパルスの波高値を制御した信号に、波高値の低いパルス幅を制御し追加した信号であるが、ディスク7Aの偏心等の影響についても、LM28Aの駆動信号に応じて、同様に制御すればよい。
【0052】
スチルジャンプ信号の波高値とパルス幅の制御について図5,図6,図7を用いて説明する。図6にフレキ基板等の負荷がなくディスクの偏心成分のみに対してトラッキング制御が行われているときのLM駆動信号を示す。図7にフレキ基板等の負荷力とその方向に対するLM駆動信号の関係を示す。図6に示すようにディスク7Aの偏心成分がトラッキング制御の基準に対して正弦波状の外乱として現れる。スチルジャンプのポイントで偏心成分の振幅を見ると各ディスクによって異なり、同じディスクでもディスクの装着状態で異なってくる。偏心成分の振幅が変化するので、トラッキング制御している状態も変化する。LM28Aの駆動値を見ると偏心成分に対して変化している。また、図7に示すようにフレキ基板等の負荷によりディスク7Aの内,中,外周でもLM駆動値が変化する。フレキ基板等の負荷力の方向でLMの駆動電圧の極性が変化しする。負荷力が内周方向の場合、LM駆動電圧は正極性となり、負荷力が外周方向の場合、LM駆動電圧は負極性となる。スチルジャンプの波高値とパルス幅の制御信号の抽出はスチルジャンプ直前のLM駆動値を保持した信号から低域通過フィルタ29Aで60Hz以下の信号を抽出して行う。低域通過フィルタ29Aの出力信号はA/D変換器30Aを介してCPU34Aに入力される。CPU34AはVCM駆動値の低域成分に応じてスチルジャンプ信号の波高値とパルス幅を制御する。
【0053】
図5の(d)に示すようにフレキ基板等の負荷力が外周方向にあった場合はスチルジャンプ信号のジャンプパルスの波高値は負荷力ゼロのときに比べて高く設定され、さらに波高値の低いパルスのパルス幅が負荷力ゼロのときに比べて広く設定されてジャンプパルスに追加される。逆に、ブレーキパルスの波高値は負荷力ゼロのときに比べて低く設定され、さらに波高値の低いパルスのパルス幅が負荷力ゼロのときに比べて狭く設定されてブレーキパルスに追加される。また、図5の(e)に示すようにフレキ基板等の負荷力が内周方向にあった場合はスチルジャンプ信号のジャンプパルスの波高値は負荷力ゼロのときに比べて低く設定され、さらに波高値の低いパルスのパルス幅は負荷力ゼロのときに比べて狭く設定されてジャンプパルスに追加される。逆に、ブレーキパルスの波高値は負荷力ゼロのときに比べて高く設定され、さらに波高値の低いパルスのパルス幅は負荷力ゼロのときに比べて広く設定されてブレーキパルスに追加される。
【0054】
スチルジャンプ信号の波高値とパルス幅を選択して制御する場合、波高値の制御でジャンプまたはブレーキの状態を粗に調整した後、波高値の低いパルスのパルス幅を制御してジャンプまたはブレーキの状態を微調整することができる。よって、波高値またはパルス幅の制御だけでディスク7Aの全領域でのスチルジャンプの安定性を確保できなかった場合は波高値の制御でスチルジャンプの状態を粗調整した後、波高値の低いパルスのパルス幅を制御してスチルジャンプの状態を微調整してディスク7Aの全領域での安定性を確保できるようになる。
【0055】
図8は、本実施例のトラッキング制御装置において、トラック検索動作に関係する部分の構成を示すブロック図である。尚、図15の従来例と同じものには同一の番号を付加しており、その説明を省略する。
【0056】
光源1Bからの出射光量を一定に保つAPC(オートパワーコントロール)が行なわれ、ディスク上に光が照射された状態でフォーカス制御が行われる。フォーカス制御を行うことでディスクと対物レンズの距離が一定に保たれる。トラックずれ信号の検出はプッシュプル法によって行われている。光スポットがディスク7B上のトラックを横切った時の光検出器12Bの出力A,Bを差動増幅器14Bで演算して、その出力としてトラックずれ信号を得ることができる。さらに光検出器12Bの出力A、Bの信号は加算増幅器16Bに入力され、加算増幅器16Bの信号より、ディスク7Bからの光ビームの反射光量に対応した光量和信号を得ることができる。この光量和信号を信号処理回路32Bで信号処理を行った後、A/D変換器33Bでデジタル信号に変換する。A/D変換器33Bの信号を検索制御回路36B内に取り込めば、トラッキング制御が行われた状態でアドレスあるいはディスクに記録してあるデータを読みとることができる。
【0057】
次にディスク7B上のトラックに光スポットが追従するように制御するトラッキング制御時の動作について説明する。トラッキング制御はフォーカス制御が行われた状態で、高速なトラックずれに対しては微アクチュエータであるガルバノミラー27Bが応答し、低速なトラックずれに対しては粗アクチュエータであるリニアモータ(LM)28Bが応答する。また、ディスク7B全域に及ぶ広範囲な移動を行わせる検索もLM28Bを駆動して行う。割算器18Bで記録消去時の光量変化あるいはディスク7Bの反射率変化に対して振幅が略一定になったトラックずれ信号は、位相補償回路20Bに入力される。位相補償回路20Bの出力はスイッチ回路24Bの入力端子に接続され、スイッチ回路24Bの出力は駆動回路25Bに入力されている。また、スイッチ回路24Bの制御端子(不図示)は検索制御回路36Bからの制御信号(不図示)に接続され制御されている。トラッキング動作時は、トラックずれ信号に応じて駆動回路25Bでガルバノミラー27Bが回転され、ガルバノミラー27Bが回転することで光スポットがディスク7B上のトラックを横切る方向(トラッキング方向)に移動し、ディスク7B上の光スポットは常にトラック中心に位置するように制御される。LM28Bはミラー4Bと対物レンズ5Bを搭載した状態でディスク7Bの内周から外周までトラッキング方向に移動可能なように構成されている。位相補償回路20Bの出力は等価フィルター21Bに入力されている。等価フィルター21Bはガルバノミラー27Bを回転させるトラッキング微アクチュエータと伝達関数がほぼ等しい特性になっている。等価フィルタ21Bの出力はVCM制御系の位相補償回路22Bに入力された後、信号選択回路23Bの一方の入力端子に接続されている。信号選択回路23Bの他方の入力端子は信号選択回路29Bの出力端子に接続されている。トラッキング動作時には、信号選択回路23Bは、検索制御装置36Bからの検索を行うかあるいはトラッキング制御を行うかを切り替える制御信号(図示せず)に応じて、位相補償回路22Bからの信号を選択しており、信号選択回路23Bの出力は、駆動回路26Bに入力され、ガルバノミラー27Bが自然状態を中心に回転するように、トラックずれ信号に応じてLM28Bを制御している。
〈波高値制御のトラック検索〉
ディスク7B上の任意のトラックから目的トラックまでディスク7B上の光スポットを移動させるトラック検索動作について説明する。先にも述べたとおり、検索動作はLM28Bを駆動制御することにより行われる。検索動作を行うとき、信号選択回路23Bは信号選択回路29Bからの信号を選択しており、信号選択回路29BはD/A変換器30Bの信号を選択している。このとき、スイッチ回路24Bは開の状態である。検索制御回路36Bからの信号はD/A変換器30B,信号選択回路29B,信号選択回路23Bを介して駆動回路26Bに入力され、駆動回路26Bの出力でLM28Bは駆動される。また、検索時には、割算器18Bの出力のトラックずれ信号は、2値化回路19Bで2値化された後、速度検出器35Bに入力される。速度検出器35Bでは2値化されたトラックずれ信号のエッジ間の時間をカウントしてLM28Bが移動してディスク7B上のトラックを横切る時のトラック間の時間を求め、求めたトラック間の時間とトラック間の距離(トラックピッチ)より光スポットがトラックを横切る速度を求める。また、2値化回路19Bの出力は検索制御回路36Bに入力され、光スポットがトラックを横切った本数をカウントするようになっている。また、加算増幅器16Bからの光量和信号は信号処理回路32Bに入力された後、A/D変換器33Bでデジタル信号に変換され検索制御回路36Bに入力される。検索制御回路36Bの内部ではA/D変換器33Bからの信号よりトラッキング制御している時の現在アドレスが読み取れるようになっている。つまり、検索動作を始める前と検索終了後の光スポットが位置する現在アドレス情報はA/D変換器33Bから得られる。また、検索制御回路36Bでは、A/D変換器33Bからのアドレス信号と2値化回路19Bからのトラックずれ信号2値化(TE2値化)信号から、検索動作を始める前の現在アドレスと検索目標のトラックアドレスの差を求めることで検索前の現在アドレスに対し目的トラックに到達するまでに横切るトラックの本数を求める。検索動作を行っているときは、TE2値化信号をカウントすることで、検索中の光スポットの位置がわかるようになっている。よって、検索制御回路36Bは、速度検出器35Bで検出した光スポットが実際にトラックを横切る速度(Vreal)と、検索開始位置に対する現在位置と検索目的アドレスに対する現在位置に応じて、トラックを横切る光スポットの速度を所定値に保つようにLMを駆動制御する。
次に、検索後のトラッキングサーボ引き込みについて図面を参照しながら説明する。図9はディスクの外周から内周に向かって検索動作を行うとき、ブレーキパルスの波高値制御した場合のTEとブレーキパルスの波形図である。(a)はディスクの外周方向にフレキの負荷等の外乱がある場合である。(b)はディスクの内周方向にフレキの負荷等の外乱がある場合である。ブレーキパルスの波高値制御をVrealとLM駆動値(V )に応じて行うことで図9の(a)のように、ディスクの外周方向にフレキの負荷等の外乱があってもLM駆動値の変化分によりブレーキパルスの波高値をより小さくなるように制御して安定なトラッキング引き込みを行うことができる。また、図9の(b)のように、ディスクの内周方向にフレキの負荷等の外乱があってもLM駆動値の変化分によりブレーキパルスの波高値をより大きくなるように制御して安定なトラッキング引き込みを行うことができる。
【0058】
ブレーキパルスの印可タイミングとトラッキング引き込みタイミングについて説明する。検索制御回路36Bで検索前のアドレスと目的トラックのアドレス及びトラックを横切った本数から現在位置するトラックのアドレスを求める。検索動作を行っているときは信号選択回路29Bの入力はD/A変換器30Bからの信号を選択しており、信号選択回路23Bの入力は信号選択回路29Bの出力を選択している。また、スイッチ回路24Bは開の状態である。現在位置するトラックが目的のトラックの1.5本手前になったら、検索制御回路36Bは、LM28Bにブレーキパルスを印可するようにブレーキパルス発生回路31Bにタイミング信号(BTS)を送る。BTSのタイミングに応じて信号選択回路29Bはブレーキパルス発生回路31Bからの信号を選択する。よって、BTSに応じてブレーキパルス発生回路31Bは、LM28Bにブレーキパルスを印可して、目的トラックに突入する光スポットの速度を減速した後、光スポットが目的トラックを横切ったところで信号選択回路23Bの入力は位相補償回路22B側を選択し、また、スイッチ回路24Bを開の状態から閉の状態にしてトラッキングサーボを引き込む。
【0059】
ブレーキパルス制御回路34Bによるブレーキパルスの波高値制御について、図8,図9,図10を用いて説明する。図10はフレキの負荷力等の外乱とLM駆動値との関係を示す図である。ディスクの内周方向に外乱があると、LM駆動値は正の値になり、外乱の大きさに比例して大きくなる。ディスクの外周方向に外乱があると、LM駆動値は負の値になり、外乱の大きさの反比例して負の方向に小さくなる。
【0060】
ディスクの外周から内周方向に検索を行うとき、目的トラックの近傍でフレキの負荷等による内周方向への外乱がLMに加えられていた場合、速度制御を行うLM駆動値はフレキの負荷等の外乱がゼロのときに比べて小さな値になる。
【0061】
ここで、LMの駆動値をV ,LMの実際の移動速度をVreal,固定値V ,ブレーキパルスの波高値をVBK,とする。ブレーキパルス印可直前でのLM駆動値の変化分をΔV ,Vrealの変化分を△Vreal,ブレーキパルスの波高値の変化分をΔVBK,LM駆動値の調整係数をK ,波高値の調整係数をKBKとして以下にその関係式を示す。
【0062】
Figure 0003582851
式9はブレーキパルスの波高値とVrealとLM駆動値の関係式を示す。式10,式11はK ,V 設定時の条件を示す。
【0063】
realの値に対するV の値の比率を調整するためK を調整する。K が大きすぎるとブレーキパルス波高値がゼロになる場合が生じるので、K はV 項の効果を得られる程度の小さな値に設定する。また、Vrealの変化の影響を調整するためV の値を調整する。V の値はVrealの変化に対して波高値の変化が最適になるように調整する。最後に、ブレーキの強さを調整するためKBKの調整を行う。KBKを調整することで、最適なブレーキパルス波高値を得ることができる。
【0064】
このように、ブレーキパルス発生回路31BからLM28Bに印可するブレーキパルスの波高値を、ブレーキパルス制御回路34BによってVrealとLM駆動信号の変化に応じて制御することで、ディスクの全領域において安定した検索を行うことができるようになる。
〈パルス幅制御のトラック検索〉
ブレーキパルス制御回路34Bによって、VrealとLM駆動値に応じたブレーキパルスのパルス幅制御について説明する。
【0065】
図11はディスクの外周から内周に向かって検索動作を行うとき、ブレーキパルスのパルス幅を制御した場合のTEとブレーキパルスの波形図である。(a)はディスクの外周方向にフレキの負荷等の外乱がある場合である。(b)はディスクの内周方向にフレキの負荷等の外乱がある場合である。ブレーキパルスのパルス幅制御をVrealとLM駆動値(V )に応じて行うことで図11の(a)のように、ディスクの外周方向にフレキの負荷等の外乱があってもLM駆動値の変化分によりブレーキパルスのパルス幅を外乱がゼロのときより狭くなるように制御して安定なトラッキング引き込みを行うことができる。また、図11の(b)のように、ディスクの内周方向にフレキの負荷等の外乱があってもLM駆動値の変化分によりブレーキパルスのパルス幅を外乱がゼロのときより広くなるように制御して安定なトラッキング引き込みを行うことができる。
【0066】
ここで、LMの駆動値をV ,LMの実際の移動速度をVreal,パルス幅固定値W ,ブレーキパルスのパルス幅をWBK,とする。ブレーキパルス印可直前でのLM駆動値の変化分をΔV ,Vrealの変化分を△Vreal,ブレーキパルスのパルス幅の変化分をΔWBK,LM駆動値の調整係数をK ,波高値の調整係数をKWBKとして以下にその関係式を示す。
【0067】
Figure 0003582851
式12はブレーキパルスのパルス幅とVrealとLM駆動値の関係式を示す。式13,式14はK ,W 設定時の条件を示す。
【0068】
realの値に対するV の値の比率を調整するためK を調整する。K が大きすぎるとブレーキパルスのパルス幅がゼロになる場合が生じるので、K はV 項の効果を得られる程度の小さな値に設定する。また、Vrealの変化の影響を調整するためW の値を調整する。W の値はVrealの変化に対して波高値の変化が最適になるように調整する。最後にブレーキの強さを調整するためKWBKの調整を行う。KWBKを調整することで最適なブレーキパルスパルス幅を得ることができる。
【0069】
このように、ブレーキパルス発生回路31BからLM28Bに印可するブレーキパルスのパルス幅を、ブレーキパルス制御回路34BによってVrealとLM駆動信号の変化に応じて制御することで、ディスクの全領域において安定した検索を行うことができるようになる。
〈波高値とパルス幅の同時制御のトラック検索〉
ブレーキパルス制御回路34Bによって、VrealとLM駆動値に応じたブレーキパルスの波高値とパルス幅の同時制御について説明する。
【0070】
波高値の制御とパルス幅の制御については、既に前述の実施例で説明しているので、波高値とパルス幅を同時に制御する場合の図及び式を用いての説明は省略する。よって、波高値の制御について図または式を参照したい場合は、VrealとLM駆動値に応じてブレーキパルスの波高値を制御する場合の実施例に用いている図8,図9,図10及び式9,式10,式11を参照すればよい。また、パルス幅の制御について図または式を参照したい場合はVrealとLM駆動値に応じてブレーキパルスのパルス幅を制御する場合の実施例に用いている図8,図10,図11及び式12,式13,式14を参照すればよい。
【0071】
LM28Bへ印可するブレーキパルスの波高値とパルス幅を同時に制御する場合、ディスクの外周から内周の方向に検索を行う時にフレキの負荷力等の外乱がディスク内周方向にあった場合、ブレーキパルスのの波高値は負荷力ゼロの時に比べて低く設定され、パルス幅は負荷力ゼロの時に比べて狭く設定される。また、ディスクの外周から内周の方向に検索を行う時にフレキの負荷力等の外乱がディスクの外周方向にあった場合、ブレーキパルスの波高値は負荷力ゼロの時に比べて高く設定され、パルス幅は負荷力ゼロの時に比べて広く設定される。
【0072】
ブレーキパルスの波高値とパルス幅を同時に制御する場合、波高値またはパルス幅を独立に調整する時に比べて調整の自由度が広がる。LMの感度とLM駆動回路のダイナミックレンジに応じて波高値の調整係数KBKを設定して、波高値の制御で不足した調整をパルス幅の調整係数KWBKで調整するようにする。よって、波高値の制御だけでディスクの全領域での検索の安定性を確保できなかった場合は、同時に、ブレーキパルス発生回路31BからLM28Bに印可するブレーキパルスのパルス幅の制御を、ブレーキパルス制御回路34Bによって行うことで、全領域の安定性を確保できるようになる。また、パルス幅の制御だけでディスクの全領域での検索の安定性を確保できなかった場合も、同時に、ブレーキパルス発生回路31BからLM28Bに印可するブレーキパルスの波高値の制御を、ブレーキパルス制御回路34Bによって行うことでディスクの全領域の安定性を確保できるようになる。
〈波高値とパルス幅の選択制御のトラック検索〉
ブレーキパルス制御回路34Bによって、VrealとLM駆動値に応じてブレーキパルスの波高値とパルス幅を選択して制御する場合について説明する。図12はディスクの外周から内周に向かって検索動作を行うとき、ブレーキパルスの波高値とパルス幅を選択して制御した場合のTEとブレーキパルスの波形図である。(a)はフレキの負荷等の外乱が外周方向にあった場合のTEとブレーキパルス波形図である。(b)はフレキの負荷等の外乱が内周方向にあった場合のTEとブレーキパルス波形図である。
【0073】
LMに印可するブレーキパルスの波高値とパルス幅を選択的に制御する場合、図12(a)に示すように、ディスクの外周から内周方向に検索して、フレキの負荷等の外乱が外周方向にあった場合は、ブレーキパルスの波高値は、負荷力ゼロの時に比べて低くく設定され、更に波高値の低いパルスのパルス幅が負荷力ゼロの時に比べて狭く設定されてブレーキパルスに追加される。また、図12の(b)に示すように、フレキの負荷等の外乱が内周方向にあった場合は、ブレーキパルスの波高値は、負荷力ゼロの時に比べて高く設定され、更に波高値の低いパルスのパルス幅は負荷力ゼロの時に比べて広く設定されて、ブレーキパルスに追加される。
【0074】
ブレーキパルスの波高値とパルス幅を選択して制御する場合、ブレーキパルス制御回路34Bによるブレーキパルスの波高値の制御で検索後のブレーキの状態を粗に調整した後、ブレーキパルス制御回路34Bによってブレーキパルスの波高値の低いパルスのパルス幅を制御して、ブレーキの状態を微調整することができる。よって、波高値またはパルス幅の制御だけでディスクの全領域でのスチルジャンプの安定性を確保できなかった場合は、波高値の制御で検索後のブレーキの状態を粗調整した後、波高値の低いパルスのパルス幅を制御してブレーキの状態を微調整してディスクの全領域での安定性を確保できるようになる。
〈LM駆動値に応じた波高値制御およびVrealに応じたパルス幅制御のトラック検索〉
LMの駆動値に応じて、ブレーキパルス発生回路31BからLM28Bに印可するブレーキパルスの波高値をブレーキパルス制御回路34Bによって制御し、Vrealに応じて、ブレーキパルス発生回路31BからLM28Bに印可するブレーキパルスのパルス幅をブレーキパルス制御回路34Bによって制御する場合について説明する。
【0075】
まず、LM駆動値に応じたブレーキパルス波高値制御について説明する。ここで、LMの駆動値をV ,固定値V ,ブレーキパルスの波高値をVBK,とする。ブレーキパルス印可直前でのLM駆動値の変化分をΔV ,ブレーキパルスの波高値の変化分をΔVBK,LM駆動値の調整係数をK ,波高値の調整係数をKBKとして以下にその関係式を示す。
【0076】
Figure 0003582851
式15はブレーキパルスの波高値とLM駆動値の関係式を示す。式16はK,V 設定時の条件を示す。
【0077】
の値に対するV の値の比率を調整するためK を調整する。K が大きすぎるとブレーキパルス波高値がゼロになる場合が生じるので、K はV 項の効果を得られる程度の小さな値に設定する。V の値はV の変化に対して波高値の変化が最適になるように調整する。最後にブレーキの強さを調整するためKBKの調整を行う。KBKを調整することで最適なブレーキパルス波高値を得ることができる。
【0078】
次に、Vrealに応じたブレーキパルスのパルス幅制御について説明する。ここで、リニアモータの実際の移動速度をVreal,パルス幅固定値W ,ブレーキパルスのパルス幅をWBK,とする。ブレーキパルス印可直前でのVrealの変化分を△Vreal,ブレーキパルスのパルス幅の変化分をΔWBK,波高値の調整係数をKWBKとして以下にその関係式を示す。
【0079】
Figure 0003582851
式17はブレーキパルスのパルス幅とVrealの関係式を示す。式18はW 設定時の条件を示す。
【0080】
realの変化の影響を調整するためW の値を調整する。W の値はVrealの変化に対して波高値の変化が最適になるように調整する。最後にブレーキの強さを調整するためKWBKの調整を行う。KWBKの調整することで最適なブレーキパルスパルス幅を得ることができる。
【0081】
検索の方向と負荷等の外乱の方向との関係については、前述の実施例と同じなのでここでは図示及び詳細な説明は省略する。
式15,式16,式17,式18を用いて説明したように、ブレーキパルス発生回路31BからLM28Bに印可するブレーキパルスの波高値を、ブレーキパルス制御回路34BによってLM駆動値の変化に応じて制御し、LMに印可するブレーキパルスのパルス幅を、ブレーキパルス制御回路34BによってVrealの変化に応じて制御することで、ブレーキパルス印可前のLMの速度が速いときはブレーキパルス印可時間を長くして目的トラックに突入する速度を所定の速度まで減速し、フレキ等の外乱があったときは、外乱の極性に応じてLMに印可するブレーキパルス波高値を制御してブレーキの強さを調整するようにして、ディスクの全領域において安定した検索を行うことができるようになる。
【0082】
以上の効果により、光ディスク装置の安定性が確保でき、性能低下及び信頼性低下が防止できる。
【0083】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ディスクの偏心や、粗アクチュエータ(例えばリニヤモータ)の配線処理をしているフレキ基板の負荷特性の影響を受けることなく、ディスクの全領域において、微アクチュエータ(例えばガルバノミラー)によりスチルジャンプを安定に行うことができる。
【0084】
そのため、光ディスク装置の安定性が確保でき、性能低下及び信頼性低下が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のトラッキング制御装置のブロック図
【図2】同実施例の波高値制御のスチルジャンプの説明図
【図3】同実施例のパルス幅制御のスチルジャンプの説明図
【図4】同実施例の波高値とパルス幅の同時制御のスチルジャンプの説明図
【図5】同実施例の波高値とパルス幅の選択制御のスチルジャンプの説明図
【図6】同実施例のディスク偏心への追従動作時のLM駆動電圧の波形図
【図7】同実施例のフレキ基板の負荷力への追従動作時のLM駆動電圧の特性図
【図8】別の実施例のトラッキング制御装置のブロック図
【図9】同実施例の波高値制御のトラック検索の説明図
【図10】同実施例のフレキ基板の負荷力への追従動作時のLM駆動電圧の特性図
【図11】同実施例のパルス幅制御のトラック検索の説明図
【図12】同実施例の波高値とパルス幅の選択制御のトラック検索の説明図
【図13】従来のトラッキング制御装置のブロック図
【図14】同従来例のスチルジャンプのタイミング図
【図15】別の従来例のトラッキング制御装置のブロック図
【図16】同従来例のトラック検索のタイミング図
【符号の説明】
1A,1B 光源
2A,2B コリメータレンズ
3A,3B 偏向ビームスプリッタ
4A,4B ミラー
5A,5B 対物レンズ
6A,6B スピンドルモータ
7A,7B ディスク
8A,8B 光ビーム
9A,9B 凸レンズ
10A,10B シリンドリカルP.B.S
11A,11B 光ビーム
12A,12B 光検出器
13A,13B 差動増幅器
14A,14B 差動増幅器
15A,15B 光ビーム
16A,16B 加算増幅器
17A,17B 可変増幅器
18A,18B 割算器
19A,19B 2値化回路
20A,20B 位相補償回路
21A,21B フィルター回路
22A,22B 位相補償回路
23A S/H回路
24A 加算増幅器
25A,25B 駆動回路
26A,26B 駆動回路
27A,27B ガルバノミラー
28A,28B リニアモータ
29A フィルター回路
30A,30B A/D変換器
31A D/A変換器
32A,32B 信号処理回路
33A,33B A/D変換器
34A CPU
23B 信号選択回路
24B スイッチ回路
29B 信号選択回路
31B ブレーキパルス発生回路
34B ブレーキパルス制御回路
35B 速度検出器
36B 検索制御回路

Claims (5)

  1. 光ビームを収束照射する収束手段と、
    前記収束手段により収束された光ビームの収束点が記録媒体であるディスク上のトラックを横切るように移動するように駆動されて微少範囲をトラッキング動作する微アクチュエータと、
    前記光ビームの収束点が前記トラックを横切るように前記ディスク上の半径方向に移動する粗アクチュエータと、
    前記光ビームが前記ディスクを透過した透過光あるいは前記ディスクより反射した反射光により前記ディスク上の光ビームとトラックとの位置関係に応じた信号を発生するトラックずれ検出手段と、
    前記トラックずれ検出手段で検出したトラックずれ信号に応じて前記微アクチュエータを制御する第1の制御手段と、
    前記トラックずれ検出手段で検出したトラックずれ信号に応じて前記粗アクチュエータを制御する第2の制御手段と、
    前記第1の制御手段への駆動信号であり前記光ビームの収束点を目標トラックが位置する内周方向へ移動させるためのジャンプパルスと前記光ビームの収束点前記目標トラックの最先頭を横切るような内周方向への行き過ぎを防止するためのブレーキパルスとを有するスチルジャンプ信号を発生するスチルジャンプ信号発生回路と前記スチルジャンプ信号発生回路からのスチルジャンプ信号を前記第1の制御手段に加算する加算増幅器とからなり、前記加算増幅器によりスチルジャンプ信号を加算した前記第1の制御手段を通じて前記微アクチュエータを制御して、前記ディスクの一回転毎にトラックジャンプして同一トラックをトラッキング制御するようにするスチルジャンプ手段と、
    前記光ビームの収束点を内周方向へ移動させるときに粗アクチュエータが受ける負荷であって、前記光ビームの収束点が前記ディスクの内周、外周、中周に位置するかに応じて大きさ、極性が変化する負荷の影響による前記第2の制御手段から前記粗アクチュエータへの駆動信号の変動に応じて、前記スチルジャンプ信号発生回路からのスチルジャンプ信号におけるジャンプパルスおよびブレーキパルスの波高値を制御するスチルジャンプ信号制御手段とを有するトラッキング制御装置。
  2. 光ビームを収束照射する収束手段と、
    前記収束手段により収束された光ビームの収束点が記録媒体であるディスク上のトラックを横切るように移動するように駆動されて微少範囲をトラッキング動作する微アクチュエータと、
    前記光ビームの収束点が前記トラックを横切るように前記ディスク上の半径方向に移動する粗アクチュエータと、
    前記光ビームが前記ディスクを透過した透過光あるいは前記ディスクより反射した反射光により前記ディスク上の光ビームとトラックとの位置関係に応じた信号を発生するトラックずれ検出手段と、
    前記トラックずれ検出手段で検出したトラックずれ信号に応じて前記微アクチュエータを制御する第1の制御手段と、
    前記トラックずれ検出手段で検出したトラックずれ信号に応じて前記粗アクチュエータを制御する第2の制御手段と、
    前記第1の制御手段への駆動信号であり前記光ビームの収束点を目標トラックが位置する内周方向へ移動させるためのジャンプパルスと前記光ビームの収束点前記目標トラックの最先頭を横切るような内周方向への行き過ぎを防止するためのブレーキパルスとを有するスチルジャンプ信号を発生するスチルジャンプ信号発生回路と前記スチルジャンプ信号発生回路からのスチルジャンプ信号を前記第1の制御手段に加算する加算増幅器とからなり、前記加算増幅器によりスチルジャンプ信号を加算した前記第1の制御手段を通じて前記微アクチュエータを制御して、前記ディスクの一回転毎にトラックジャンプをして同一トラックをトラッキング制御するようにするスチルジャンプ手段と、
    前記光ビームの収束点を内周方向へ移動させるときに粗アクチュエータが受ける負荷であって、前記光ビームの収束点が前記ディスクの内周、外周、中周に位置するかに応じて大きさ、極性が変化する負荷の影響による前記第2の制御手段から前記粗アクチュエータへの駆動信号の変動に応じて、前記スチルジャンプ信号発生回路からの前記スチルジャンプ信号におけるジャンプパルスおよびブレーキパルスのパルス幅を制御するスチルジャンプ信号制御手段とを有するトラッキング制御装置。
  3. 光ビームを収束照射する収束手段と、
    前記収束手段により収束された光ビームの収束点が記録媒体であるディスク上のトラックを横切るように移動するように駆動されて微少範囲をトラッキング動作する微アクチュエータと、
    前記光ビームの収束点が前記トラックを横切るように前記ディスク上の半径方向に移動する粗アクチュエータと、
    前記光ビームが前記ディスクを投下した透過光あるいは前記ディスクより反射した反射光により前記ディスク上の光ビームとトラックとの位置関係に応じた信号を発生するトラックずれ検出手段と、
    前記トラックずれ検出手段で検出したトラックずれ信号に応じて前記微アクチュエータを制御する第1の制御手段と、
    前記トラックずれ検出手段で検出したトラックずれ信号に応じて前記粗アクチュエータを制御する第2の制御手段と、
    前記第1の制御手段への駆動信号であり前記光ビームの収束点を目標トラックが位置する内周方向へ移動させるためのジャンプパルスと前記光ビームの収束点前記目標トラックの最先頭を横切るような内周方向への行き過ぎを防止するためのブレーキパルスとを有するスチルジャンプ信号を発生するスチルジャンプ信号発生回路と前記スチルジャンプ信号発生回路からのスチルジャンプ信号を前記第1の制御手段に加算する加算増幅器とからなり、前記加算増幅器によりスチルジャンプ信号を加算した前記第1の制御手段を通じて前記微アクチュエータを制御して、前記ディスクの一回転毎にトラックジャンプをして同一トラックをトラッキング制御するようにするスチルジャンプ手段と、
    前記光ビームの収束点を内周方向へ移動させるときに粗アクチュエータが受ける負荷であって、前記光ビームの収束点が前記ディスクの内周、外周、中周に位置するかに応じて大きさ、極性が変化する負荷の影響による前記第2の制御手段から前記粗アクチュエータへの駆動信号の変動に応じて、前記スチルジャンプ信号発生回路からのスチルジャンプ信号におけるジャンプパルスおよびブレーキパルスの波高値とパルス幅を同時に制御するスチルジャンプ信号制御手段とを有するトラッキング制御装置。
  4. 光ビームを収束照射する収束手段と、
    前記収束手段により収束された光ビームの収束点が記録媒体であるディスク上のトラックを横切るように移動するように駆動されて微少範囲をトラッキング動作する微アクチュエータと、
    前記光ビームの収束点が前記トラックを横切るように前記ディスク上の半径方向に移動する粗アクチュエータと、
    前記光ビームが前記ディスクを透過した透過光あるいは前記ディスクより反射した反射光により前記ディスク上の光ビームとトラックとの位置関係に応じた信号を発生するトラックずれ検出手段と、
    前記トラックずれ検出手段で検出したトラックずれ信号に応じて前記微アクチュエータを制御する第1の制御手段と、
    前記トラックずれ検出手段で検出したトラックずれ信号に応じて前記粗アクチュエータを制御する第2の制御手段と、
    前記第1の制御手段への駆動信号であり前記光ビームの収束点を目標トラックが位置す 内周方向へ移動させるためのジャンプパルスと前記光ビームの収束点前記目標トラックの最先頭を横切るような内周方向への行き過ぎを防止するためのブレーキパルスとを有するスチルジャンプ信号を発生するスチルジャンプ信号発生回路と前記スチルジャンプ信号発生回路からのスチルジャンプ信号を前記第1の制御手段に加算する加算増幅器とからなり、前記加算増幅器によりスチルジャンプ信号を加算した前記第1の制御手段を通じて前記微アクチュエータを制御して、前記ディスクの一回転毎にトラックジャンプをして同一トラックをトラッキング制御するようにするスチルジャンプ手段と、
    前記光ビームの収束点を内周方向へ移動させるときに粗アクチュエータが受ける負荷であって、前記光ビームの収束点が前記ディスクの内周、外周、中周に位置するかに応じて大きさ、極性が変化する負荷の影響による前記第2の制御手段から前記粗アクチュエータへの駆動信号の変動に応じて、前記スチルジャンプ信号発生回路からのスチルジャンプ信号におけるジャンプパルスおよびブレーキパルスの波高値とパルス幅を選択して制御するスチルジャンプ信号制御手段とを有するトラッキング制御装置。
  5. 前記スチルジャンプ信号制御手段は、前記第2の制御手段から前記粗アクチュエータへの駆動信号の変動に応じてスチルジャンプ信号の波高値を制御した後、波高値の低いパルスのパルス幅を制御して追加したジャンプパルスとブレーキパルスを発生するようにした請求項4記載のトラッキング制御装置。
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