JPH05307845A - ジャンプパルス補正装置および光ディスク装置 - Google Patents

ジャンプパルス補正装置および光ディスク装置

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JPH05307845A
JPH05307845A JP4139749A JP13974992A JPH05307845A JP H05307845 A JPH05307845 A JP H05307845A JP 4139749 A JP4139749 A JP 4139749A JP 13974992 A JP13974992 A JP 13974992A JP H05307845 A JPH05307845 A JP H05307845A
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JP
Japan
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light spot
tracking error
pulse
error signal
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JP4139749A
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English (en)
Inventor
Haruyuki Suzuki
晴之 鈴木
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/08Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers
    • G11B7/085Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam into, or out of, its operative position or across tracks, otherwise than during the transducing operation, e.g. for adjustment or preliminary positioning or track change or selection
    • G11B7/08505Methods for track change, selection or preliminary positioning by moving the head
    • G11B7/08517Methods for track change, selection or preliminary positioning by moving the head with tracking pull-in only

Landscapes

  • Moving Of Head For Track Selection And Changing (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光スポットのトラック追従サーボにおいて、
アクチェータ定数が変動しても、正確にステップジャン
プが行えると共に、トラック追従サーボ動作の安定化も
可能にする。 【構成】 パルス信号が与えられてから一定時間後のト
ラッキング誤差信号のレベルを保持するレベル保持手段
と、トラッキング誤差信号のレベルが所定の値となるよ
うに、パルス信号の波高値を補正するパルス波高値補正
手段とを設ける。 【効果】 パルスを与えてから一定時間後のトラッキン
グ誤差信号TEのレベルが、所定の値になるようにパル
ス波高値を補正しているので、アクチェータ定数等の変
動があっても、適正な加速度が得られ、以後は安定なジ
ャンプ動作が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光学的に情報を記録
再生する光ディスク装置で使用するのに好適なトラック
ジャンプ回路やトラッキングサーボ回路に係り、特に、
光スポットをディスクのトラックと直交する方向に変位
させるトラック追従サーボにおいて、アクチェータ定数
が変動しても、正確にステップジャンプが行えると共
に、トラック追従サーボ動作の安定化も可能にしたジャ
ンプパルス補正装置および光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、光学的に情報を記録再生する
光ディスク装置においては、ディスク上のトラックに追
従している光スポットを、隣接するトラックへ高速度で
移動させる動作、いわゆる「トラックジャンプ」あるい
は「ステップジャンプ」が行われている(詳細について
は、例えば平成1年2月10日、ラジオ技術社発行「光
ディスク技術」第161頁〜165頁、参照)。このス
テップジャンプでは、トラック追従サーボを開状態と
し、予め定められた大きさの加速パルスをトラッキング
アクチェータに与えて、一定時間後に加速パルスと反対
極性の減速パルスをトラッキングアクチェータに与える
ようにしている。
【0003】この場合に、加速パルスと減速パルスの大
きさ(パルス高)、およびその時間幅は、パルス印加終
了時に、ほぼ1トラックだけ光スポットが移動し、か
つ、そのときの速度が所望の値(例えば0)になるよう
に設計されている。ところが、このように、一定のパル
ス高と時間幅で駆動すると、アクチェータの力定数(単
位電流当りの発生推力)や、アクチェータ質量のバラツ
キによる影響を受け、さらに、パルスをアクチェータに
電圧として与える方式では、アクチェータコイルの抵抗
値のバラツキなどによって、アクチェータの移動加速度
にバラツキが生じる。
【0004】そのため、光スポットの移動量が、終了時
に1トラックとならず、また、速度も所望の値にならな
い。したがって、従来のトラック追従サーボでは、正確
に隣接トラックに位置決めできない、という問題があ
る。その上、上記のように、アクチェータの各定数がバ
ラツクと、トラック追従サーボのループゲインが変動
し、安定したトラック追従サーボ動作が行えない、とい
う不都合も生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明では、従来の
光ディスク装置のトラック追従サーボ動作におけるこの
ような不都合を解決し、アクチェータ定数が変動して
も、正確なステップジャンプを可能にすると共に、安定
なトラック追従サーボ動作も行えるようにしたジャンプ
パルス補正装置および光ディスク装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明では、第1に、
光スポットをディスクのトラックと直交する方向に変位
させる光スポット駆動手段と、前記光スポットとトラッ
クとの相対位置関係に応じて得られるトラッキング誤差
信号を出力するトラッキング誤差信号検出手段、とを備
えたジャンプパルス補正装置において、前記駆動手段に
対して、前記光スポットをトラックと直交する方向へ移
動させるパルス信号を与えるパルス信号発生手段と、前
記パルス信号が与えられてから一定時間後の前記トラッ
キング誤差信号のレベルを保持するレベル保持手段と、
前記トラッキング誤差信号のレベルが所定の値となるよ
うに、前記パルス信号の波高値を補正するパルス波高値
補正手段、とを備えた構成である。
【0007】第2に、光スポットをディスクのトラック
と直交する方向に変位させる光スポット駆動手段と、前
記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得ら
れるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤差
信号検出手段、とを備えたジャンプパルス補正装置にお
いて、前記駆動手段に対して、前記光スポットをトラッ
クと直交する方向へ移動させるパルス信号を与えるパル
ス信号発生手段と、前記パルス信号が与えられてから一
定時間後の前記トラッキング誤差信号のレベルを保持す
るレベル保持手段と、前記トラッキング誤差信号のレベ
ルと、所定のレベルとを比較するレベル比較手段と、前
記レベル比較手段の比較結果により前記パルス信号の波
高値に所定の割合で積算して、前記パルス信号の波高値
を補正するパルス波高値補正手段、とを備えた構成であ
る。
【0008】第3に、光スポットをディスクのトラック
と直交する方向に変位させる光スポット駆動手段と、前
記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得ら
れるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤差
信号検出手段、とを備えたジャンプパルス補正装置にお
いて、前記駆動手段に対して、前記光スポットをトラッ
クと直交する方向へ移動させるパルス信号を与えるパル
ス信号発生手段と、前記パルス信号が与えられてから一
定時間後に、前記パルス信号の極性を反転させる極性反
転手段と、前記極性反転手段によりパルス信号の極性が
反転したときの前記トラッキング誤差信号のレベルを保
持するレベル保持手段と、前記レベル比較手段の比較結
果により前記パルス信号の波高値に所定の割合で積算し
て、前記パルス信号の波高値を補正するパルス波高値補
正手段、とを備えた構成である。
【0009】第4に、光スポットをディスクのトラック
と直交する方向に変位させる光スポット駆動手段と、前
記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得ら
れるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤差
信号検出手段、とを備えたジャンプパルス補正装置にお
いて、前記駆動手段に対して、前記光スポットをトラッ
クと直交する方向へ移動させるパルス信号を与えるパル
ス信号発生手段と、前記パルス信号が与えられてから一
定時間後に、前記パルス信号の極性を反転させる極性反
転手段と、前記極性反転手段によりパルス信号の極性が
反転したときの前記トラッキング誤差信号のレベルを保
持するレベル保持手段と、前記レベル比較手段の比較結
果により前記パルス信号の波高値に所定の割合で積算し
て、前記パルス信号の波高値を補正するパルス波高値補
正手段、とを備えた構成である。
【0010】第5に、上記第1から第4のジャンプパル
ス補正装置において、トラッキング誤差信号のレベルを
ほぼ0とするように構成している。
【0011】第6に、光スポットをディスクのトラック
と直交する方向に変位させる光スポット駆動手段と、前
記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得ら
れるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤差
信号検出手段、とを備えたジャンプパルス補正装置にお
いて、パルス信号を発生するパルス信号発生手段と、前
記パルス信号に係数を乗じた結果によって前記駆動手段
を駆動する乗算手段と、前記パルス信号が与えられてか
ら一定時間後の前記トラッキング誤差信号のレベルを保
持するレベル保持手段と、前記トラッキング誤差信号の
レベルが所定の値となるように、前記係数の値を補正す
る係数値補正手段、とを備えた構成である。
【0012】第7に、光スポットをディスクのトラック
と直交する方向に変位させる光スポット駆動手段と、前
記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得ら
れるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤差
信号検出手段、とを備えたジャンプパルス補正装置にお
いて、パルス信号を発生するパルス信号発生手段と、前
記パルス信号に係数を乗じた結果によって前記駆動手段
を駆動する乗算手段と、前記パルス信号が与えられてか
ら一定時間後の前記トラッキング誤差信号のレベルを保
持するレベル保持手段と、前記トラッキング誤差信号の
レベルと、所定のレベルとを比較するレベル比較手段
と、前記レベル比較手段の比較結果により前記係数に所
定の割合で積算して、前記係数の値を補正する係数値補
正手段、とを備えた構成である。
【0013】第8に、光スポットをディスクのトラック
と直交する方向に変位させる光スポット駆動手段と、前
記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得ら
れるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤差
信号検出手段、とを備えた光ディスク装置において、パ
ルス信号を発生するパルス信号発生手段と、前記パルス
信号に係数を乗じた結果によって前記駆動手段を駆動す
る乗算手段と、前記乗算手段の出力に応じた光スポット
の移動量が所定の量になるように、前記係数の値を補正
し、補正された係数値を保持するメモリ手段と、前記駆
動手段により変位される光スポットと、トラックとの位
置関係を制御する位置制御手段、とを備え、前記位置制
御手段の出力に前記補正された係数値を乗じた結果に応
じて、前記駆動手段を駆動するように構成している。
【0014】第9に、光スポットをディスクのトラック
と直交する方向に変位させる光スポット駆動手段と、前
記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得ら
れるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤差
信号検出手段、とを備えた光ディスク装置において、パ
ルス信号を発生するパルス信号発生手段と、前記パルス
信号に係数を乗じた結果によって前記駆動手段を駆動す
る乗算手段と、前記パルス信号が与えられてから一定時
間後の前記トラッキング誤差信号のレベルを保持するレ
ベル保持手段と、前記トラッキング誤差信号のレベル
と、所定のレベルとを比較するレベル比較手段と、前記
レベル比較手段の比較結果により前記係数に所定の割合
で積算して、前記係数の値を補正する係数値補正手段
と、前記係数値補正手段によって補正された係数値を保
持するメモリ手段と、前記駆動手段により変位される光
スポットと、トラックとの位置関係を制御する位置制御
手段、とを備え、前記位置制御手段の出力に前記補正さ
れた係数値を乗じた結果に応じて、前記駆動手段を駆動
するように構成している。
【0015】
【実施例1】次に、この発明のジャンプパルス補正装置
および光ディスク装置について、図面を参照しながら、
その実施例を詳細に説明する。この実施例は、請求項1
の発明に対応する。
【0016】図1は、この発明のジャンプパルス補正装
置について、その要部構成の一実施例を示す機能ブロッ
ク図である。図において、1は光ディスク、2は光ヘッ
ド、3は対物レンズ、4はアクチェータ、5はサーボ回
路、6はスイッチ回路で、AとBはスイッチ回路6の入
力端子、7はアンプ、8はA/D変換器、9はCPU
で、ADはそのデジタル信号入力端子、DAはデジタル
信号出力端子、10はD/A変換器を示し、また、TE
はトラッキング誤差信号を示す。
【0017】この図1に示したこの発明のジャンプパル
ス補正装置について、まず、従来と共通する動作から説
明する。光ディスク1や、対物レンズ3などが搭載され
た光ヘッド2、アクチェータ4等は、公知の光ディスク
装置の一般的な構成要素であり、光ディスク1上に集光
した光スポットからの反射光は、光ヘッド2によって検
知可能である。
【0018】また、アクチェータ4は、アンプ7の出力
により光スポットをディスク1のトラックと直交する方
向に変位するよう駆動され、光スポットをトラック直交
方向に微小変位させることができる。同様に、光ヘッド
2からは、公知のトラッキング誤差信号TEが得られ
る。ここで、トラッキング誤差信号TEが、光スポット
とトラックとの位置関係によって変化する状態について
説明する。
【0019】図2は、光ディスク装置におけるトラッキ
ング誤差信号TEの変化状態を説明する図である。図に
おいて、trackはトラック、nはトラック番号、T
Eはトラッキング誤差信号を示す。
【0020】この図2に示すように、トラッキング誤差
信号TEは、光スポットとトラックとの位置関係に応じ
て周期的に変化する。一般的には、このトラッキング誤
差信号TEはトラック上で0となり、1/2トラック上
で半周期、1トラックで1周期となる。
【0021】このようなトラッキング誤差信号TEを、
公知のサーボ回路5へ入力してスイッチ回路6を端子A
へ接続する。そして、アンプ7を介してアクチェータ4
を駆動することにより、公知のトラック追従サーボ動作
が実行され、光スポットがトラック上を追従する。以上
の動作は、従来の装置と同様である。
【0022】この図1に示すこの発明のジャンプパルス
補正装置では、スイッチ回路6を切換えて端子B側に接
続し、CPU9からデジタル信号DAを出力すると、D
/A変換器10によってアナログ電圧に変換された電圧
が直接アクチェータ4へ与えられ、アクチェータ4が駆
動される。ここで、端子Bから出力される電圧をBと
し、光スポットの加速度をACとすれば、電圧Bと加速
度ACとの間には、一般に、次の関係が成立する。
【0023】 AC=(B/R)*(Kf/M) …… (1) ただし、R:アクチェータコイルの抵抗値 Kf:アクチェータの推力定数(単位電流当りの発生推
力) M:アクチェータの質量
【0024】この式(1) で、Kf,R,Mはアクチェー
タに固有の定数であるから、光スポットの加速度AC
は、電圧Bに比例することが分る。そこで、スイッチ回
路6の入力端子A,Bを適当なタイミングで切換えて、
電圧Bを印加すれば、光スポットを電圧Bに比例した加
速度で移動させることができる。
【0025】この発明のジャンプパルス補正装置では、
CPU9の制御によって、光スポットを移動させて、正
確なステップジャンプと、安定したトラック追従サーボ
動作とを行うようにしている。次に、CPU9によるス
テップジャンプの制御動作について説明する。
【0026】図3は、この発明のジャンプパルス補正装
置において、CPU9によるステップジャンプ時の主要
な処理の流れを示すフローチャートである。図におい
て、#1〜#7はステップを示す。
【0027】ステップ#1で、スイッチ回路6を端子B
側に接続する。次のステップ#2で、デジタル信号DA
を出力して(DA指令)、値Cを与える(加速動作)。
【0028】そのままの状態で、一定時間t0 だけ待機
(wait t0 )する(ステップ#3)。ステップ#
4で、TE(H) =ADにする。ここで、“TE(H) =A
D”とは、DA指令を値Cから−Cに切換えるときのト
ラッキング誤差信号TEの値を、A/D変換器8によっ
てデジタル変換してCPU9が読込むことを意味する。
【0029】次のステップ#5で、DA指令を切換えて
値−Cに変更した後(減速動作)、さらに、時間t1
け待機する(ステップ#6)。時間t1 が経過した後、
ステップ#7へ進み、スイッチ回路6を切換えて端子A
側に接続する。
【0030】以上のステップ#1〜#7の処理によっ
て、CPU9によるステップジャンプが実行される。こ
の場合に、待機時間t0 とt1 は、必ずしも等しくする
必要はないが、t0=t1 とすれば、ジャンプ終了時の
光スポットの速度がほぼ0になるので、極めて好ましい
結果が得られる。
【0031】また、値Cと待機時間t0 との関係は、ジ
ャンプさせたい距離と、所要時間の目標値とに応じて設
計される。例えば、0.5msで1トラックだけジャン
プさせたいときは、0.25msで1/2トラック分移
動できればよいから、時間t0 と光スポットの加速度A
Cとの関係は、 1/2Tp=(1/2)×AC*t0 2 …… (2) となる。ただし、Tpはトラックピッチである。
【0032】そして、必要加速度ACは、 AC=Tp/(t0 2) …… (3) である。したがって、式(3) と(1) から、必要電圧B
は、 B=[Tp/(t0 2)]*R*(M/Kf) …… (4) が求められる。
【0033】そこで、この電圧Bを発生するDA指令値
を“C“とすればよい。以上のようにして設計した値C
と時間t0 とを用いて、ステップジャンプを行うときの
光スポットの位置と電圧Bとトラッキング誤差信号TE
との関係は、次の図4に示すとおりである。
【0034】図4は、この発明のジャンプパルス補正装
置において、ステップジャンプを行うときの光スポット
の位置と電圧Bとトラッキング誤差信号TEとの時間に
対する変化の状態を説明する図である。図の横軸は時
間、縦軸は光スポットの位置、および電圧Bとトラッキ
ング誤差信号TEとを示し、また、a〜cは値Cと時間
0 の各ケースに対応する波形を示す。
【0035】この図4で、波形aは、アクチェータ定数
(Kf,R,M)が、値Cとt0 を設計したときに用い
た値と等しい場合である。したがって、当然であるが、
時間t0 の後には、光スポットが1/2トラックだけ移
動し、このときのトラッキング誤差信号TEの値は0で
ある。
【0036】この場合には、先の図2で、光スポットが
トラックnからスタートして、時間t0 後に、n+(1
/2)トラックの地点まで移動することになる。再び図
4に戻ると、電圧Bは、時間t0 が経過した後は、値−
Cに応じた電圧となり、光スポットは減速動作を開始す
る。
【0037】そして、t0 =t1 に設計したときは、時
間t1 の間に、同様に1/2トラック移動するので、ジ
ャンプ終了時には、1トラックだけ移動することにな
る。ところが、アクチェータ定数(Kf,R,M)は、
各種の公差や温度、経時等によって変動する。また、厳
密にいえば、D/A変換器10の変換誤差や、アンプ7
の誤差等も考慮する必要があるので、指令値Cに対し
て、光スポットの加速度ACは大きくバラツクことがあ
る。
【0038】次に、波形bは、指令値Cに対して、光ス
ポットの加速度ACが過小の場合であり、時間t0 の後
の時点で光スポットは1/2トラックに到達していな
い。したがって、そのときのトラッキング誤差信号TE
は、0より大きな値になっている。
【0039】さらに、波形cは、指令値Cに対して、光
スポットの加速度ACが過大の場合で、時間t0 の後の
時点で光スポットは1/2トラックを越えて移動してい
る。したがって、そのときのトラッキング誤差信号TE
は、0より小さな値になっている。
【0040】なお、この図4では、時間t0 の経過後
(すなわち、加速から減速への切換え時)の時点におけ
るトラッキング誤差信号TEの値を、TE(H) と記し、
黒丸を付けている。この図4から明らかなように、加速
度が不足しているときは、TE(H) >0であり、逆に、
加速度が大き過ぎるときは、TE(H) <0である。
【0041】そして、加速度が適正のとき、TE(H) ≒
0である。そこで、このTE(H) が0に近づくように、
指令値Cの値を増減してやれば、指令値Cに対する加速
度ACのバラツキを適切に補正することができる。次
に、このような指令値Cの補正を行うための具体的なC
PU9のアルゴリズムを示す。
【0042】図5は、この発明のジャンプパルス補正装
置において、CPU9による指令値Cの補正時の主要な
処理の流れを示すフローチャートである。図において、
#11〜#17はステップを示す。
【0043】ステップ#11で、DA指令値Cに対し
て、定数const.を代入する。この定数const.は、先の式
(1) 〜(4) 等に関連して説明したように、典型的なアク
チェータ定数(Kf,R,M)を用いて予め選定した定
数である。
【0044】ステップ#12で、ステップジャンプを実
行する。その詳細は、図3に示したとおりである。そし
て、この動作の間に、時間t0 の経過後のトラッキング
誤差信号TEの値TE(H) が測定される。
【0045】ステップ#13で、|TE(H) |≦ε(0
でない小さい値ε以下)であるかどうか判断し、もし、
|TE(H) |≦εであれば、ステップ#14へ進んで、
補正処理を終了する。ここで、ε≠0としている理由
は、トラッキング誤差信号TEの値TE(H) は種々の原
因でノイズを含んでおり、ε=0とした場合には、永久
に補正ループが終了しない可能性があるからである。
【0046】また、ステップ#13で判断した結果、|
TE(H) |≦εでなければ、ステップ#15へ進み、T
E(H) の正負を判断する。もし、TE(H) ≧0であれ
ば、加速度が過小であるから、次のステップ#16で、
指令値Cに定数Kを加算して指令値Cを増加させる。
【0047】また、TE(H) <0であれば、加速度が過
大であるから、ステップ#17へ進み、指令値Cから定
数Kを減算して指令値Cを減少させる。その後、再び先
のステップ#12へ戻り、ステップジャンプを実行す
る。
【0048】以上のステップ#11〜#17の処理によ
って、最終的に|TE(H) |≦εの状態になり、ループ
が終了する。したがって、補正された指令値Cに対応し
た適正な光スポットの加速度ACが発生し、以後は安定
したステップジャンプが行える。
【0049】
【実施例2】この発明のジャンプパルス補正装置につい
て、他の実施例を説明する。この実施例は、請求項2か
ら請求項5の発明に対応する。この実施例でも、ハード
ウエアの構成は、先の図1と同様である。
【0050】先の実施例で、図4に関連して、光スポッ
トの加速度AC(=アクチェータ加速度)と、トラッキ
ング誤差信号TEの値TE(H) との関係を説明した。こ
の図4を書き換えると、次の図6のように表わすことが
できる。
【0051】図6は、この発明のジャンプパルス補正装
置において、アクチェータの加速度ACとトラッキング
誤差信号TEの値TE(H) との関係の一例を示す特性図
である。図の横軸は加速度AC、縦軸はトラッキング誤
差信号TEの値TE(H) を示し、また、AC0 はTE
(H) =0の加速度を示す。
【0052】この図6に示すように、アクチェータの加
速度ACが、AC=AC0 のとき、トラッキング誤差信
号TEの値TE(H) が、TE(H) =0となる右下りの関
係がある。また、AC=AC0 の付近の一定範囲では、
トラッキング誤差信号TEは、ほぼ直線状である。
【0053】ここで、この直線の傾きをD(≧0)とす
ると、加速度ACとトラッキング誤差信号TEの値との
間の関係は、 TE(H) =D*(AC0 −AC) …… (5) となる。この式(5) の関係に基いて、アクチェータの加
速度ACが適正な値となるように、負帰還ループ的に指
令値Cを補正すればよい。具体的な補正ループは、次の
図7に示すようになるが、図1の装置で、式(5)の関係
によってアクチェータの加速度ACが適正な値となるよ
うに、負帰還ループ的に指令値Cを補正するためのルー
プを形成させればよい。
【0054】図7は、図1に示したこの発明のジャンプ
パルス補正装置について、指令値Cの補正ループ概念を
示す等価回路である。図において、11〜13は演算回
路、14と15はメモリ、16と17は加減算器、18
と19は図1のD/A変換器10とA/D変換器8の等
価回路を示す。
【0055】この図7で、Hは補正ループの収束目標値
で、最終的にはTE(H) =Hとなるように指令値Cが補
正される。なお、破線で囲んだブロック内は、CPUの
アルゴリズムを伝達するブロックであり、後出の式(7)
の演算を行う。
【0056】また、演算回路11のGは、所定の係数
で、補正ループの収束の速さを決定する。2つのメモリ
14,15は、それぞれ指令値Cと値TE(H) とを保持
する。演算回路12は、アンプ7のゲインとアクチェー
タ4の各定数との積G(A) を演算する機能を有してい
る。
【0057】この演算回路12において、入力される電
圧Bから光スポットの加速度ACを算出する関係式は、
先の式(1) と同様である。すなわち、積G(A) は、 G(A) =Kf/(R*M)*(アンプゲイン) …… (6) である。
【0058】なお、この演算回路12の入力側の電圧B
から光スポットの加速度ACを出力するまでの動作も、
従来と同様である。また、演算回路13は、上記の式
(5) による演算を行う。
【0059】すなわち、演算回路12から入力される加
速度ACによって、トラッキング誤差信号TEの値TE
(H) を演算し、メモリ15に保持させる。次に、補正ル
ープのアルゴリズムについて説明する。
【0060】図8は、この発明のジャンプパルス補正装
置において、CPU9によるループ補正時の主要な処理
の流れを示すフローチャートである。図において、#2
1〜#23はステップを示す。
【0061】ステップ#21で、DA指令値Cに対し
て、定数Const. を代入する。この定数Const. も、先
の式(1) 〜(4) 等に関連して説明したように、典型的な
アクチェータ定数(Kf,R,M)を用いて予め選定し
た定数である。
【0062】ステップ#22で、ステップジャンプを実
行する。その詳細は、図3に示したとおりである。そし
て、この動作の間に、時間t0 の経過後のトラッキング
誤差信号TEの値TE(H) が測定される。
【0063】ステップ#23で、次の式(7) による演算
が行われる。 C=C+G*[TE(H) −H] …… (7) このHは、すでに述べたように、補正ループの収束目標
値で、最終的にはTE(H) =Hとなるように指令値Cが
補正される。
【0064】その後、ステップ#22へ戻り、式(7) の
演算を実行するループが所定回数Nだけ繰り返えす。こ
こで、この演算動作について、少し詳しく説明する。
【0065】図9は、この発明のジャンプパルス補正装
置において、そのアルゴリズムによる1ループ毎の動作
例を示す図である。この図9では、一例として、各変数
や定数を次のように仮定している。 G(A) =0.5 Const. =1 AC0 =1 D=1 G=0.5 H=0
【0066】このように、H=0とすれば、先の式(7)
では、最終的に、TE(H) =0となるように、Cが補正
される。なお、上記の条件では、G(A) =0.5,Con
st. =1,AC0 =1としているが、これは、G(A) =
1であることを前提に、指令値Cを設計したことを意味
している。
【0067】すなわち、G(A) =0.5とは、式(6)
で、アクチェータ定数とアンプゲインの積が、前提値の
50%にバラついたことを仮定している。そして、先の
図6に示したように、TE(H) =0となる加速度ACは
AC0 であるから、ここでは、加速度AC=1が適正な
加速度である。
【0068】この測定結果により、式(7) の演算を行
う。すなわち、 C(次回の値)=C(今回の値)+G*〔TE(H) −H〕 =1+0.5*(0.5−0) =1.25 …… (10) が得られる。
【0069】次に、「Loop No.」=2では、このC=
1.25を用いて、ステップジャンプ処理を行う。した
がって、 AC=1.25*0.5=0.625 TE(H) =1*(1−0.625)=0.375 …… (11) C(次回の値)=1.25+0.5*(0.375−0) =1.4375 …… (12) となる。
【0070】以下、同様にして、Cに、G*[TE(H)
−H]を積算した結果により、ステップジャンプ処理を
行う。この図9で最下行に示すように、C=2.0,A
C=1,TE(H) =0に、順次近づいていくことが分
る。
【0071】以上のように、指令値Cは、アクチェータ
定数等のバラツキに対して、適切に補正され、安定した
ステップジャンプが実行されることになる。なお、TE
(H) の収束目標値Hは、必ずしも0がよいとは限らな
い。その理由は、アクチェータコイルのインダクタンス
が大きいアクチェータの場合、コイルに電圧をパルス印
加しても、コイル電流は急速には立ち上らず、やや遅れ
て立ち上る。
【0072】コイル電流とアクチェータ加速度とは、先
の式(1) からも明らかなように、比例関係にあるから、
インダクタンスが大きいと、電圧Bと光スポットの加速
度の関係は、必ずしも図4のような関係にならない。こ
のような場合には、TE(H) ≠0のところで、加減速を
切換えた方が、好ましい結果が得られる。
【0073】この発明の実施例では、理解を容易にする
ために、H=0とし、H≠0の場合については特に説明
しない。しかし、H≠0の場合にも、図7と図8に関連
して説明した補正ループが適切に動作して、TE(H) =
Hとなる加速度ACが発生するように、指令値Cが補正
されることはいうまでもない。
【0074】また、係数Gの値を小さくすると、TE
(H) −H、すなわち、TE(H) とHとの比較結果が、指
令値Cに積算される割合が小さくなり、補正ループの収
束は、ゆっくりした動作になる。このことは、別の見方
をすれば、TE(H) の測定ノイズやディスク偏心、振動
等によるTE(H) の測定誤差や、ディスクのアドレス部
通過によるTEの乱れによるTE(H) の測定ミスなどの
影響を受けにくくすることが可能であることを意味して
いる。
【0075】そこで、このような原因による測定エラー
があっても、補正ループにはおだやかに作用することに
なる。すなわち、先の式(7) の積算ループにより、低域
フィルタ効果が生じるからである。そこで、この効果を
利用して、初期の補正には係数Gとして、比較的大きな
値を使用して迅速に収束させ、以後は、実動作時のステ
ップジャンプ1回毎に、比較的小さな値を使用して補正
を継続することにより、温度変化等に起因するゆっくり
したアクチェータ定数等の変動に対しても、適切に補正
を実行することができる。
【0076】
【実施例3】この発明のジャンプパルス補正装置につい
て、第3の実施例を説明する。この実施例は、請求項6
から請求項9の発明に対応する。
【0077】先に述べた第1と第2の実施例は、指令値
Cを直接補正する方式である。これに対して、この第3
の実施例では、指令値Cは一定とし、このCにかかる係
数を乗法的に補正するようにしている。この補正方式に
よれば、補正された係数値は、アクチェータ定数等の変
動を打ち消すような値(すなわち、アクチェータ定数等
が前提値より50%ダウンしたとすれば、係数は50%
増し)になる。
【0078】したがって、ステップジャンプ以外のアク
チェータ駆動時、例えば、トラック追従サーボやシーク
制御等にも、上記のような係数を乗じて駆動することに
よって、どのような場合でも、一定のゲイン(ループゲ
イン)で制御が可能となり、安定な速度制御が行える、
という固有の効果が得られる。まず、ハードウエア構成
について、説明する。
【0079】図10は、この発明のジャンプパルス補正
装置について、その要部構成の第3の実施例を示す機能
ブロック図である。図における符号は図1と同様であ
り、また、20は可変ゲインアンプ、WはCPU9から
の制御指令信号、WCは可変ゲインアンプ20の出力信
号を示す。
【0080】この図10に示す装置は、先の図1のアン
プ7の代りに、可変ゲインアンプ20が使用されている
点で異なっているだけである。この可変ゲインアンプ2
0は、そのゲインが、CPU9からの制御指令信号Wに
よって制御される。ここで、可変ゲインアンプ20の制
御指令信号Wとゲインとの関係について説明する。
【0081】図11は、この発明のジャンプパルス補正
装置について、その制御指令信号Wとゲインとの関係の
一例を示す図である。この図11に示すように、可変ゲ
インアンプ20は、制御指令信号Wに対応して、ゲイン
が変化する。なお、説明を簡略化するために、1対1の
関係の場合を示したが、このように1対1の関係でなく
ても、両者が比例関係にあれば充分である。
【0082】このような可変ゲインアンプ20は、電子
回路関係の技術者であれば、例えば乗算型D/A変換器
等によって容易に構成することができる。次に、図10
に示したこの発明のジャンプパルス補正装置について、
その補正ループの概念図を説明する。
【0083】図12は、図10に示したこの発明のジャ
ンプパルス補正装置について、指令値Cの補正ループ概
念を示す等価回路である。図における符号は図7と同様
であり、また、21は図10の可変ゲインアンプ20に
対応する演算回路を示す。
【0084】この図12でも、H,G(D) ,Gは、先の
図7と同様であるが、G(A) は、可変ゲインアンプ20
の出力WCからアクチェータ加速度までの伝達ゲインを
示している。すなわち、 G(A) =Kf/(R*M) …… (13) である。
【0085】また、Cは、DA指令値で、この実施例で
は定数となる。さらに、演算回路21は、図10の可変
ゲインアンプ20に対応しており、制御指令信号Wと定
数Cとは、次のような関係になっている。 WC=W*C …… (14)
【0086】なお、2つのメモリ14,15は、それぞ
れ制御指令信号Wと値TE(H) とを次回の試行まで保持
する。次に、図12の装置について、可変ゲインアンプ
20のゲインを可変制御するための具体的なCPU9の
アルゴリズムを示す。
【0087】図13は、この発明のジャンプパルス補正
装置において、CPU9による指令値Cの補正時の主要
な処理の流れを示すフローチャートである。図におい
て、#31〜#33はステップを示す。
【0088】ステップ#31で、C=Const.1 、W=
Const.2 とし、CとWに、初期値(定数)を代入す
る。この初期値は、通常、アクチェータ定数等の前提値
(典型的な値)を用いて設計された値が使用される。
【0089】次のステップ#32で、ステップジャンプ
を実行する。この処理は、先の図3と同様であり、この
実施例の場合にも、値TE(H) が測定される。
【0090】次に、ステップ#33へ進み、測定された
値TE(H) を定数Hと比較し、その比較結果に係数Gを
乗じて変数Wに積算する。すなわち、 W=W+G*[TE(H) −H] …… (15) を演算する。
【0091】その後、再びステップ#32へ戻ってステ
ップジャンプを実行し、ステップ#33で式(15)による
演算を行う。このようなループを所定回数Nだけ繰り返
えして、この図13のフローを終了する。
【0092】以上のステップ#31〜#33の処理によ
って、TE(H) =Hとなりように、Wの値が補正され
る。ここで、各数値を次のように仮定した場合の図12
と図13による動作をループ毎に示す。
【0093】図14は、この発明のジャンプパルス補正
装置において、そのアルゴリズムによる1ループ毎の動
作例を示す図である。この図14では、一例として、各
変数や定数を次のように仮定している。 G(A) =0.8 C=1 AC0 =1 D=1 G=0.5 H=0
【0094】図14において、「Loop No.」=1(初
回)は、W=1であり、ステップジャンプ処理(図13
のステップ#32)における発生加速度ACは、 AC=W*C*G(A) =0.8 …… (16) となる。そして、 TE(H) =D*(AC0 −AC) =0.2 …… (17) が測定される。
【0095】したがって、式(15)から、 W(次回)=W+G*〔TE(H) −H〕 =1+0.5*(0.2−0) =1.1 …… (18) が得られる。
【0096】次に、「Loop No.」=2では、 W=1.1 AC=1.1*1*0.8=0.88 TE(H) =1*(1−0.88)=0.12 W(次回)=1.1+0.5*(0.12−0)=1.
16 となる。。
【0097】以後、同様にして収束していき、最終的
に、 W=1.25 AC=1 TE(H) =0 に近づくことが分る。
【0098】ここで、W=1.25とは、先に、G(A)
=1を前提にし、Const.1 =1、Const.2 =1とし
て、AC=1を発生させるように設計したところが、実
際には、G(A) =0.8であったので、補正係数Wが、 W=1/G(A) =1/0.8=1.25 …… (19) とした求められたことを意味している。
【0099】また、この図14では、「Loop No.」=4
と、「Loop No.」=9で、ノイズ等によりTE(H) が誤
って測定された場合を仮定している。さらに、「Loop N
o.」=7以後では、G=0.1と比較的小さくしてい
る。
【0100】このような動作は、先の第2の実施例でも
説明したように、式(15)[第2の実施例では式(7) ]の
積算ループにより、補正ループ全体が低域フィルタ効果
を有しているため、測定エラーの影響が小さく抑えられ
ていることを示している。なお、以上に説明した実施例
によれば、アクチェータ定数等の変動を補正する係数W
を求めることができる。
【0101】したがって、図10の装置で、スイッチ回
路6の入力側をAに切換えてトラック追従サーボを行う
場合にも、補正係数Wが乗ぜられてサーボループを形成
するため、アクチェータ定数等の変動に起因するサーボ
ループゲインの変動は、係数Wによって適切に補正され
る。さらに、トラック追従制御以外にも、光スポットを
半径方向に大きく移動させるシーク制御や、マルチトラ
ックジャンプ制御、あるいは、アクチェータを光ヘッド
上の基準位置にホールドさせるホールドサーボ等の全て
のアクチェータ駆動に対しても、係数Wを乗じることが
できるので、いずれの制御においても有効にアクチェー
タ定数等の変動が補正される。
【0102】なお、この発明の実施例では、サーボ回路
やスイッチ回路、アンプ等を全てアナログ型として説明
したが、これらの各回路を含む制御系全体をデジタル信
号処理で実現することが可能である、ことは明らかであ
る。すなわち、この発明は、以上に述べた実施例に限定
されるものではない。
【0103】
【発明の効果】請求項1の発明では、パルスを与えてか
ら一定時間後のトラッキング誤差信号TEのレベルが、
所定の値になるようにパルス波高値を補正している。し
たがって、アクチェータ定数等の変動があっても、適正
な加速度が得られ、以後は安定なジャンプ動作が実行さ
れる。
【0104】請求項2の発明では、請求項1の発明の効
果と共に、積算による低域フィルタ効果によって、トラ
ッキング誤差信号TEのTE(H) の測定エラーの影響を
受けにくくなっている。したがって、アクチェータ定数
等の変動があっても、より一層、適正な加速度が得ら
れ、以後は安定なジャンプ動作が実行される。
【0105】請求項3の発明では、加減速切換え時のト
ラッキング誤差信号TEの値に基いてパルス波高値を補
正している。したがって、TE(H) の検出タイミングが
得やすくなり、より正確な補正が行える。
【0106】請求項4の発明によれば、請求項2の発明
の効果と、請求項3の発明の効果とが得られる。請求項
5の発明では、TE(H) =0を目標にしているので、ア
ルゴリズムが簡単になる。したがって、請求項1の発明
の効果と共に、より正確な補正が行える、という効果が
得られる。
【0107】請求項6の発明では、乗算によって補正係
数を求めることができるので、アクチェータのステップ
ジャンプだけでなく、他の制御にも広く応用することが
できる。請求項7の発明によれば、請求項2の発明の効
果と、請求項6の発明の効果とが得られる。
【0108】請求項8の発明では、乗算係数の補正値
を、他の制御に応用したので、制御全般について、アク
チェータ定数等が変動しても、安定かつ正確な制御が可
能になる。請求項9の発明によれば、請求項2の発明の
効果と、請求項8の発明の効果とが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のジャンプパルス補正装置について、
その要部構成の一実施例を示す機能ブロック図である。
【図2】光ディスク装置におけるトラッキング誤差信号
TEの変化状態を説明する図である。
【図3】この発明のジャンプパルス補正装置において、
CPU9によるステップジャンプ時の主要な処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図4】この発明のジャンプパルス補正装置において、
ステップジャンプを行うときの光スポットの位置と電圧
Bとトラッキング誤差信号TEとの時間に対する変化の
状態を説明する図である。
【図5】この発明のジャンプパルス補正装置において、
CPU9による指令値Cの補正時の主要な処理の流れを
示すフローチャートである。
【図6】この発明のジャンプパルス補正装置において、
アクチェータの加速度ACとトラッキング誤差信号TE
の値TE(H) との関係の一例を示す特性図である。
【図7】図1に示したこの発明のジャンプパルス補正装
置について、指令値Cの補正ループ概念を示す等価回路
である。
【図8】この発明のジャンプパルス補正装置において、
CPU9によるループ補正時の主要な処理の流れを示す
フローチャートである。
【図9】この発明のジャンプパルス補正装置において、
そのアルゴリズムによる1ループ毎の動作例を示す図で
ある。
【図10】この発明のジャンプパルス補正装置につい
て、その要部構成の第3の実施例を示す機能ブロック図
である。
【図11】この発明のジャンプパルス補正装置につい
て、その制御指令信号Wとゲインとの関係の一例を示す
図である。
【図12】図10に示したこの発明のジャンプパルス補
正装置について、指令値Cの補正ループ概念を示す等価
回路である。
【図13】この発明のジャンプパルス補正装置におい
て、CPU9による指令値Cの補正時の主要な処理の流
れを示すフローチャートである。
【図14】この発明のジャンプパルス補正装置におい
て、そのアルゴリズムによる1ループ毎の動作例を示す
図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 光ヘッド 3 対物レンズ 4 アクチェータ 5 サーボ回路 6 スイッチ回路 7 アンプ 8 A/D変換器 9 CPU 10 D/A変換器 20 可変ゲインアンプ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光スポットをディスクのトラックと直交
    する方向に変位させる光スポット駆動手段と、 前記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得
    られるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤
    差信号検出手段、とを備えたジャンプパルス補正装置に
    おいて、 前記駆動手段に対して、前記光スポットをトラックと直
    交する方向へ移動させるパルス信号を与えるパルス信号
    発生手段と、 前記パルス信号が与えられてから一定時間後の前記トラ
    ッキング誤差信号のレベルを保持するレベル保持手段
    と、 前記トラッキング誤差信号のレベルが所定の値となるよ
    うに、前記パルス信号の波高値を補正するパルス波高値
    補正手段、とを備えたことを特徴とするジャンプパルス
    補正装置。
  2. 【請求項2】 光スポットをディスクのトラックと直交
    する方向に変位させる光スポット駆動手段と、 前記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得
    られるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤
    差信号検出手段、とを備えたジャンプパルス補正装置に
    おいて、 前記駆動手段に対して、前記光スポットをトラックと直
    交する方向へ移動させるパルス信号を与えるパルス信号
    発生手段と、 前記パルス信号が与えられてから一定時間後の前記トラ
    ッキング誤差信号のレベルを保持するレベル保持手段
    と、 前記トラッキング誤差信号のレベルと、所定のレベルと
    を比較するレベル比較手段と、 前記レベル比較手段の比較結果により前記パルス信号の
    波高値に所定の割合で積算して、前記パルス信号の波高
    値を補正するパルス波高値補正手段、とを備えたことを
    特徴とするジャンプパルス補正装置。
  3. 【請求項3】 光スポットをディスクのトラックと直交
    する方向に変位させる光スポット駆動手段と、 前記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得
    られるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤
    差信号検出手段、とを備えたジャンプパルス補正装置に
    おいて、 前記駆動手段に対して、前記光スポットをトラックと直
    交する方向へ移動させるパルス信号を与えるパルス信号
    発生手段と、 前記パルス信号が与えられてから一定時間後に、前記パ
    ルス信号の極性を反転させる極性反転手段と、 前記極性反転手段によりパルス信号の極性が反転したと
    きの前記トラッキング誤差信号のレベルを保持するレベ
    ル保持手段と、 前記レベル比較手段の比較結果により前記パルス信号の
    波高値に所定の割合で積算して、前記パルス信号の波高
    値を補正するパルス波高値補正手段、とを備えたことを
    特徴とするジャンプパルス補正装置。
  4. 【請求項4】 光スポットをディスクのトラックと直交
    する方向に変位させる光スポット駆動手段と、 前記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得
    られるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤
    差信号検出手段、とを備えたジャンプパルス補正装置に
    おいて、 前記駆動手段に対して、前記光スポットをトラックと直
    交する方向へ移動させるパルス信号を与えるパルス信号
    発生手段と、 前記パルス信号が与えられてから一定時間後に、前記パ
    ルス信号の極性を反転させる極性反転手段と、 前記極性反転手段によりパルス信号の極性が反転したと
    きの前記トラッキング誤差信号のレベルを保持するレベ
    ル保持手段と、 前記レベル比較手段の比較結果により前記パルス信号の
    波高値に所定の割合で積算して、前記パルス信号の波高
    値を補正するパルス波高値補正手段、とを備えたことを
    特徴とするジャンプパルス補正装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のジャンプパルス
    補正装置において、 トラッキング誤差信号のレベルをほぼ0とすることを特
    徴とするジャンプパルス補正装置。
  6. 【請求項6】 光スポットをディスクのトラックと直交
    する方向に変位させる光スポット駆動手段と、 前記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得
    られるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤
    差信号検出手段、とを備えたジャンプパルス補正装置に
    おいて、 パルス信号を発生するパルス信号発生手段と、 前記パルス信号に係数を乗じた結果によって前記駆動手
    段を駆動する乗算手段と、 前記パルス信号が与えられてから一定時間後の前記トラ
    ッキング誤差信号のレベルを保持するレベル保持手段
    と、 前記トラッキング誤差信号のレベルが所定の値となるよ
    うに、前記係数の値を補正する係数値補正手段、とを備
    えたことを特徴とするジャンプパルス補正装置。
  7. 【請求項7】 光スポットをディスクのトラックと直交
    する方向に変位させる光スポット駆動手段と、 前記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得
    られるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤
    差信号検出手段、とを備えたジャンプパルス補正装置に
    おいて、 パルス信号を発生するパルス信号発生手段と、 前記パルス信号に係数を乗じた結果によって前記駆動手
    段を駆動する乗算手段と、 前記パルス信号が与えられてから一定時間後の前記トラ
    ッキング誤差信号のレベルを保持するレベル保持手段
    と、 前記トラッキング誤差信号のレベルと、所定のレベルと
    を比較するレベル比較手段と、 前記レベル比較手段の比較結果により前記係数に所定の
    割合で積算して、前記係数の値を補正する係数値補正手
    段、とを備えたことを特徴とするジャンプパルス補正装
    置。
  8. 【請求項8】 光スポットをディスクのトラックと直交
    する方向に変位させる光スポット駆動手段と、 前記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得
    られるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤
    差信号検出手段、とを備えた光ディスク装置において、 パルス信号を発生するパルス信号発生手段と、 前記パルス信号に係数を乗じた結果によって前記駆動手
    段を駆動する乗算手段と、 前記乗算手段の出力に応じた光スポットの移動量が所定
    の量になるように、前記係数の値を補正し、補正された
    係数値を保持するメモリ手段と、 前記駆動手段により変位される光スポットと、トラック
    との位置関係を制御する位置制御手段、とを備え、 前記位置制御手段の出力に前記補正された係数値を乗じ
    た結果に応じて、前記駆動手段を駆動することを特徴と
    する光ディスク装置。
  9. 【請求項9】 光スポットをディスクのトラックと直交
    する方向に変位させる光スポット駆動手段と、 前記光スポットとトラックとの相対位置関係に応じて得
    られるトラッキング誤差信号を出力するトラッキング誤
    差信号検出手段、とを備えた光ディスク装置において、 パルス信号を発生するパルス信号発生手段と、 前記パルス信号に係数を乗じた結果によって前記駆動手
    段を駆動する乗算手段と、 前記パルス信号が与えられてから一定時間後の前記トラ
    ッキング誤差信号のレベルを保持するレベル保持手段
    と、 前記トラッキング誤差信号のレベルと、所定のレベルと
    を比較するレベル比較手段と、 前記レベル比較手段の比較結果により前記係数に所定の
    割合で積算して、前記係数の値を補正する係数値補正手
    段と、 前記係数値補正手段によって補正された係数値を保持す
    るメモリ手段と、 前記駆動手段により変位される光スポットと、トラック
    との位置関係を制御する位置制御手段、とを備え、 前記位置制御手段の出力に前記補正された係数値を乗じ
    た結果に応じて、前記駆動手段を駆動することを特徴と
    する光ディスク装置。
JP4139749A 1992-05-01 1992-05-01 ジャンプパルス補正装置および光ディスク装置 Pending JPH05307845A (ja)

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