JPH10267784A - 密封包装物の検査方法 - Google Patents

密封包装物の検査方法

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JPH10267784A
JPH10267784A JP9152797A JP9152797A JPH10267784A JP H10267784 A JPH10267784 A JP H10267784A JP 9152797 A JP9152797 A JP 9152797A JP 9152797 A JP9152797 A JP 9152797A JP H10267784 A JPH10267784 A JP H10267784A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】接地した支持電極4上に、内容物1を電気
絶縁性皮膜2で被包した密封包装物3を載置する。密封
包装物3の被検端部3aに密接させた電極5と前記支持電
極4との間に直流高電圧を印加する。被検端部3aにピン
ホールがあると、ピンホールを通して内容物1に充電さ
れる。ピンホールがない場合には、充電されない。この
密封包装物3に静電測定器7を近づけて前記充電による
内容物1への帯電の有無を検知するか、あるいは、放電
による光又は/及びノイズの発生の有無をセンサ9で検
知する。 【効果】ピンホール検査時の誤動作の発生を完全に防止
できる。簡単な方法で、かつ、安価な機器を用いるだけ
でピンホールの有無を検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品や医療用消耗
品等の完全密封包装物のピンホールを検査するための方
法に関する。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】密封包装
は、内容物の滅菌状態を保つため、当今、食品や生理食
塩水等の医療用消耗品のほか多くの商品に用いられてお
り、食品の場合ピンホールがあると、包装の中身が大気
に接触して変質・腐敗の原因となり、また、医療用消耗
品、例えば、輸液瓶の場合は、汚染、変質の原因となる
ため、これら密封包装物のピンホール検査は極めて重要
である。従来、このピンホール検査方法としては、密封
包装物では電極を中に入れられないことから食品の場
合、完成した包装物に金属ピンを突き刺しこれを一方の
電極として、包装物に当接せしめた外部電極の対向電極
として、両電極間に高電圧をかけてピンホールを検査
し、検査後ピン孔を別工程で封じることも行われている
が、検査工程が煩雑でピン孔封鎖の後工程を必要とする
欠点があった。この欠点を解消して、完成した密封包装
物を傷付けずにピンホール検査を行うために、例えば、
一対の電極間に食品を挾み、各電極と食品間に形成され
る静電容量に大差をつけて両電極間に電圧をかけ、一方
の電極と食品の間の閃落によって生じる電流を検出する
ことによりピンホールを検査するようにしたものがある
(例えば、特公昭50−6998号公報)。
【0003】前記のごとく閃落によって生じる電流を検
出することによりピンホールの有無を検出するに当っ
て、実際には、検出電流の変化(大小)によってピンホ
ールの有無を検出する。この場合にあっては、検査時の
雰囲気を形成する被検物外周の湿度や温度、さらに、浮
遊している微細な塵などの影響により検出部における電
極に誤差を生じ、ピンホールがないのにあるように判別
するなど、誤動作の発生は避けられなかった。
【0004】本発明はこのような誤動作が生じない検査
方法を提供することを第一の目的とするものである。一
方、検査時の雰囲気による前記誤動作の発生を防止する
ために、本出願人は先に、導電性を有する流動物ないし
粉体又は食品等の内容物を電気絶縁性皮膜で被包した密
封包装物を、接地した支持電極上に載置する一方、該密
封包装物の被検端部に密接ないし近接対面せしめた電極
と前記支持電極との間に直流高電圧を印加し、被検端部
にピンホールがあるとき該ピンホールを介して内容物に
充電せしめ、しかる後、前記被検端部に接触せしめた前
記電極を接地せしめ、被検端部からの放電電流を検知し
て密封包装物のピンホールを検出することを特徴とする
発明を出願した(平成8年特許願第53816号)。こ
の検査方法を用いれば、湿度や温度その他検査時におけ
る雰囲気に影響を受けることなく、誤動作の発生を完全
に防止することができるが、本発明はこれよりもさらに
簡単な方法で、かつ、安価な機器を用いるだけでピンホ
ールの有無を検出することができる検査方法を提供する
ことを第二の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、接地した支持電極4上に、導電
性を有する流動物ないし粉体又は食品等の内容物1を電
気絶縁性皮膜2で被包した密封包装物3を、その側面部
31が前記支持電極4に接触するように載置する一方、該
密封包装物3の被検端部3aに密接ないし近接対面せしめ
た電極5と前記支持電極4との間に直流高電圧を印加
し、しかる後、被検端部3aにピンホールがあるときの充
電による内容物1への帯電の有無を静電測定器7で検知
して密封包装物3のピンホールを検出することとした。
【0006】密封包装物3の被検端部3aにピンホールが
ある場合、この被検端部3aに密接ないし近接対面させた
電極5と密封包装物3の側面部31に接触した支持電極4
との間に印加された直流高電圧により、ピンホールを通
して密封包装物3内が充電され、その内容物1に帯電せ
しめられる。すなわち、支持電極4と接触している電気
絶縁性皮膜2を介して、接地されている支持電極4のマ
イナス(−)電荷に対してプラス(+)イオンが密封包
装物3内に発生する。なお、被検端部3aと電極5とが近
接対面している場合は、電極5と被検端部3aのピンホー
ルとの間に、直流高電圧による閃落が発生し、密封包装
物3の内容物1に充電される。ピンホールがない場合に
は、湿度などの雰囲気の如何にかかわらず全く充電され
ない。
【0007】しかる後、前記充電により内容物1に帯電
せしめられているか否かを静電測定器7で検知する。被
検端部3aにピンホールがある場合には、前記充電により
内容物1に帯電せしめられているから、その電荷が静電
測定器7で測定され、それによって被検端部3aにピンホ
ールがあることを検出することができる。被検端部3aに
ピンホールがない場合には、内容物1に帯電せしめられ
ることがないから、静電測定器7は作動せず、それによ
って被検端部3aにピンホールがないことを検出すること
ができる。すなわち、この検査方法によれば、きわめて
安価な静電測定器7を密封包装物3に単に近付けるだけ
で、充電による内容物1への帯電の有無を静電測定器7
できわめて簡単に検知することができる。なお、この検
知は、前記支持電極4の接地を解除した状態で行っても
良いし、接地したままで行っても良い。
【0008】上記目的は、次の検査方法を実施すること
によっても達成することができる。すなわち、接地した
支持電極4上に、導電性を有する流動物ないし粉体又は
食品等の内容物1を電気絶縁性皮膜2で被包した密封包
装物3を、その側面部31が前記支持電極4に接触するよ
うに載置する一方、該密封包装物3の被検端部3aに密接
ないし近接対面せしめた電極5と前記支持電極4との間
に直流高電圧を印加し、しかる後、前記被検端部3aに接
触せしめた前記電極5を接地せしめ、被検端部3aにピン
ホールがあるときの放電による光又は/及びノイズの発
生の有無をセンサ9で検知する方法である。
【0009】密封包装物3の被検端部3aにピンホールが
ある場合には、上述した場合と同じように、ピンホール
を通して密封包装物3内が充電され、その内容物1に帯
電せしめられる。ピンホールがない場合には、湿度など
の雰囲気の如何にかかわらず全く充電されない。しかる
後、前記被検端部3aに接触せしめた前記電極5を接地せ
しめて被検端部3aから放電させる。被検端部3aにピンホ
ールがある場合には、前記充電により内容物1に帯電せ
しめられているから、放電の際光又は/及びノイズが発
生し、それをセンサ9で検知することができる。センサ
9により光又は/及びノイズを検知することによって、
被検端部3aにピンホールがあることを検出することがで
きる。被検端部3aにピンホールがない場合には、内容物
1に帯電せしめられることがないから、放電させようと
しても放電することはなく、光又は/及びノイズも発生
しない。したがって、センサ9は作動せず、それによっ
て被検端部3aにピンホールがないことを検出することが
できる。この検査方法によれば、きわめて安価なセンサ
9を密封包装物3に単に近付けるだけで、被検端部3aに
ピンホールがあるときの放電による光又は/及びノイズ
の発生の有無を、センサ9で簡単に検知することができ
る。なお、この検知は、前記支持電極4の接地を解除し
た状態で行っても良いし、接地したままで行っても良
い。放電の際発生する光を検知したい場合には、光セン
サを、また、前記放電の際発生するノイズを検知したい
場合には、ノイズセンサを用いる。放電の際発生する光
とノイズの両方を同時に検知したい場合には、光センサ
とノイズセンサとを同時に使えばよい。
【0010】本検査方法には電極5が用いられるが、こ
の電極5には、被検端部3aに密接可能に形成された導電
性ゴムを用いることができる。すなわち、被検端部3aが
量産の型成型品を使用している場合やこれに類する場合
には、その部分が一定ないしほぼ一定の形状を保ってい
るので、この導電性ゴムの弾力性を利用して電極5を被
検端部3aに容易に密接せしめて導通を得ることができ
る。
【0011】なお、検査の対象となり得る密封包装物と
して、食品関係では、ソーセージを一本ごとに密封包装
した円柱状の包装物のほか、プラスチックフィルム製の
平たい袋入りのレトルト食品などを挙げることができ
る。また、医療用消耗品関係では、ピンホールによる外
気との接触に基づく内容物の汚染・変質防止の検査対象
として、同じく薄肉プラスチックの輸液瓶入りの生理食
塩水やリンゲル液等の輸液剤のほか、薄肉プラスチック
の袋入りの輸血用血液や血漿等の血液製剤を挙げること
ができる。さらに、固形物である鉄粉等、粉体導電物を
薄肉プラスチック製の袋に封入した密封包装物も検査対
象となり得る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において、検査すべき密封
包装物3に充填されている内容物1を被包するための電
気絶縁性皮膜2には、内容物1に対応したプラスチック
フィルムないし薄肉プラスチックが用いられる。すなわ
ち、内容物1が例えば魚肉ソーセージの場合、塩化ビニ
リデンフィルム製の袋が用いられ、魚肉ソーセージのす
り身を充填した後、アルミワイヤで両端部をクリップ
し、レトルト殺菌が行われる。また、レトルト食品で内
層にアルミ箔を含まない複合フィルム(ラミネートフィ
ルム)の袋を用いたものでも検査すべき密封包装物の対
象となり得る。この場合は、ナイロンとポリプロピレン
又はポリエステルとポリプロピレン、ポリエステルと塩
化ビニリデンとポリプロピレンの複合フィルムの袋が用
いられる。一方、生理食品水やリンゲル液等輸液の場合
は、それぞれ所定の薄肉プラスチックの輸液瓶が用いら
れる。さらに、内容物1として、導電性を有する流動物
を挙げることができ、それには固形状の流動物や鉄粉等
の導電性粉体も含まれる。
【0013】密封包装物3を載置する支持電極4には、
密封包装物3を支持電極4に載置接触させる側面部31
形態に応じた任意形状のものを使用することができる。
例えば、支持電極4を単に平板状としたり、小径ローラ
ーを多数相互に隣接せしめて上面の接触面を平面状に配
置したり、あるいは、円形のソーセージ類に対応するご
とく内面を円弧状とすることができる。また、内容物1
に充電した後は、この支持電極4の接地を解除するか、
又は、絶縁物で密封包装物3を支持する。支持電極4の
接地を解除しなくても良い。そして、被検端部3aに密接
ないし近接対面させる電極5には、金属製のものを用い
ることができ、また、密接可能に形成された導電性ゴム
(多孔性導電ゴム)や導電性プラスチックを用いること
も可能である。
【0014】
【実施例】
〔実施例1〕図1には、密封包装物3が生理食塩水を密
封した点滴用輸液瓶である場合において、被検物に直流
高電圧を印加する一例を示す。この輸液瓶は、プラスチ
ックのやや厚い電気絶縁性皮膜2で形成された本体部分
の横断面が65mm×90mmの角にアールの付いた矩形断面
で、その高さが240mm の内容量1000ミリリットルのもの
で、ピンホールのできやすい被検端部3aは、外形28mm・
厚さ8mmの段差端部の開口部に、点滴針差込用のゴム栓
部3bが気密に設けられ、その反対側に吊環部3cを設けた
ものである。この被検端部3aにおいて、ピンホールない
しそれに該当するような隙間のできやすい箇所は、ゴム
栓部3bを保持しているリング状の段差部周縁、及び、ゴ
ム栓部3bを保持している段差部の開口部とゴム栓部3bと
の境界部分である。
【0015】この輸液瓶3の被検端部3aのピンホール検
査をするべく、先ず、図1(A) に示すように、被検端部
3aに密接せしめた電極5と、輸液瓶3の側面部31を接触
載置せしめた支持電極4との間に直流高電圧を印加す
る。被検端部3aに密接せしめる電極5は、所定の断面形
状を有する2つ割り部分51、51からなる金属製リング部
分と、該リング部分に嵌入して前記ゴム栓部3b前面に密
接するごとく形成された所定断面の金属製タブレット部
分52とからなり、これを該被検端部3aの側方と前方から
密接せしめて使用する。
【0016】一方、輸液瓶3を載置する支持電極4は、
輸液瓶3の側面部31全面を支持する平板状の所定寸法の
もので、該支持電極4の下部を導線を介して接地すると
ともに、直流高圧電源6のマイナス(−)側に接続す
る。また、被検端部3aに密接せしめた電極5は、直流高
圧電源6のプラス(+)側に接続し、該電極5と支持電
極4との間に所定の直流高電圧(0.6kv 〜30kv)を印加
する。これにより、被検端部3aにピンホールないしそれ
に該当するような隙間のあるものだけ内容物1に充電さ
れる。被検端部3aにピンホールないしそれに該当するよ
うな隙間のある場合には、この充電によって内容物1に
プラス(+)の電荷が帯電せしめられる。
【0017】次に、密封包装物3を載置した支持電極4
の接地を解除するか、あるいは、絶縁材料からなる支持
電極(図示しない)に移し替え、しかる後、図1(B) に
示すように、密封包装物3に静電測定器7を近付けて前
記充電による内容物1への帯電の有無を静電測定器7で
測定する。被検端部3aにピンホールがある場合には、前
記充電により内容物1に帯電せしめられているから、そ
の電荷が静電測定器7で検知され、それによって被検端
部3aにピンホールがあることを検出することができる。
被検端部3aにピンホールがない場合には、内容物1に帯
電せしめられることがないから、静電測定器7は作動せ
ず、それによって被検端部3aにピンホールがないことを
検出することができる。
【0018】〔実施例2〕実施例1の場合と全く同じよ
うに、電極5と支持電極4との間に所定の直流高電圧
(0.6kv 〜30kv)を印加する。これにより、被検端部3a
にピンホールないしそれに該当するような隙間のあるも
のだけ内容物1に充電される。すなわち、被検端部3aに
ピンホールないしそれに該当するような隙間のある場合
には、この充電によって内容物1にプラス(+)の電荷
が帯電せしめられる。
【0019】次に、密封包装物3を載置した支持電極4
の接地を解除するか、あるいは、絶縁材料からなる支持
電極(図示しない)に移し替える。そして、被検端部3a
側の電極5の直流高圧電源6のプラス(+)側の接続を
解除して、該電極5からの導線8を接地せしめる。被検
端部3aにピンホールがある場合には、密封包装物3に充
電されていることから、放電電流が前記導線8を流れ、
その際光又は/及びノイズが発生し、それをセンサ9で
検知することができる。このセンサ9により光又は/及
びノイズを検知することによって、それによって被検端
部3aにピンホールがあることを検出することができる。
被検端部3aにピンホールがない場合には、内容物1に帯
電せしめられることがないから、放電させようとしても
放電することはなく、光又は/及びノイズも発生しな
い。したがって、センサ9は作動せず、それによって被
検端部3aにピンホールがないことを検出することができ
る。
【0020】〔実施例3〕図2には、被検端部3aが内容
物1を電気絶縁性皮膜2で密封した袋の緊縛部である場
合において、被検物に直流高電圧を印加する一例を示
す。この場合、電気絶縁性皮膜2に生じるピンホール
は、この被検端部3a近傍に集中する。内容物1は、例え
ば、魚肉ソーセージ類で、電気絶縁性皮膜2として塩化
ビニリデンの透明な単体フィルムであって収縮性とバリ
アー性に優れたものが使用され、内容物1を充填した袋
端部はアルミワイヤで緊縛されている。これを載置する
支持電極4は、被検物に対応して内面が円弧状の所定形
状の金属板が用いられ、緊縛部である両端の被検端部3
a、3aに密接させるべき電極5、5はそれぞれ多孔性の
導電性ゴムからなり中央片面側に該被検端部3aを収容可
能な凹所を備えており、被検端部3aへの押し込みにより
ほぼ被検端部3aに密接するごとくキャップ状に形成され
ている。
【0021】実施例3は、ピンホール検査を実施する密
封包装物3が実施例1の場合と異なるだけで、その検査
方法は実施例1の場合と全く同じである。すなわち、実
施例1の場合と全く同じ方法により、被検端部3aにピン
ホールがある場合には内容物1にプラス(+)の電荷が
帯電せしめられることになり、その電荷を実施例1の場
合と全く同じ方法により静電測定器7で測定する。この
検査方法によって、被検端部3aにピンホールがあるとき
の内容物1への帯電の有無が静電測定器7で検知され、
それによって被検端部3aにピンホールがあることを検出
することができる。被検端部3aにピンホールがない場合
には、内容物1に帯電せしめられることがないから、静
電測定器7は作動せず、それによって被検端部3aにピン
ホールがないことを検出することができる。
【0022】〔実施例4〕実施例4は、ピンホール検査
を実施する密封包装物3が実施例2の場合と異なるだけ
で、その検査方法は実施例2の場合と全く同じである。
すなわち、実施例2の場合と全く同じ方法により、被検
端部3aにピンホールがある場合には内容物1にプラス
(+)の電荷が帯電せしめられることになり、その電荷
を実施例2の場合と全く同じ方法により放電させる。こ
の放電の際光又は/及びノイズが発生し、それをセンサ
9で検知することができる。被検端部3aにピンホールが
ある場合には、センサ9により光又は/及びノイズを検
知することができ、それによって被検端部3aにピンホー
ルがあることを検出することができる。被検端部3aにピ
ンホールがない場合には、内容物1に帯電せしめられる
ことがないから、放電させようとしても放電することは
なく、光又は/及びノイズも発生しない。したがって、
センサ9は作動せず、それによって被検端部3aにピンホ
ールがないことを検出することができる。
【0023】〔実施例5〕図3には、被検端部3aがプラ
スチックフィルム製袋の熱シール部であるレトルト食品
等の密封包装物3に直流高電圧を印加する一例を示す。
これらの包装物では、電気絶縁性皮膜2に生じるピンホ
ールは熱シール部である被検端部3a近傍に集中する。内
容物1はレトルト食品等の袋入りの食品で、電気絶縁性
皮膜2は内層にアルミ箔を含まない絶縁複合プラスチッ
クフィルム(ラミネートフィルム)が用いられる。これ
を被検物の大きさに対応した平板状の支持電極4上に載
置し、該支持電極4を導線を介して接地するとともに直
流高圧電源6のマイナス(−)側に接続する。被検端部
3aに密接させるべき電極5は、多孔性の導電性ゴムから
なる中央片面に被検端部3aを挾持可能な所定形状のスリ
ットを備えており、スリット両側を開いて被検端部3aを
挾み込むように挿入する。この電極5により、密封包装
物3両側の熱シール部である被検端部3a、3aをそれぞれ
密接挾持せしめて直流高圧電源6のプラス(+)側に接
続し、支持電極4と被検端部3aに密接せしめた電極5、
5との間に前記各実施例の場合と同様に0.6kv 〜30kvの
直流高電圧を印加する。
【0024】実施例5は、ピンホール検査を実施する密
封包装物3が実施例1、3の場合と異なるだけで、その
検査方法は実施例1、3の場合と全く同じである。すな
わち、被検端部3aにピンホールがある場合には、実施例
1、3の場合と全く同じ方法により、内容物1にプラス
(+)の電荷が帯電せしめられることになり、その電荷
を実施例1、3の場合と全く同じ方法により静電測定器
7で測定する。この検査方法によって、被検端部3aにピ
ンホールがあるときの内容物1への帯電の有無が静電測
定器7で検知され、それによって被検端部3aにピンホー
ルがあることを検出することができる。被検端部3aにピ
ンホールがない場合には、内容物1に帯電せしめられる
ことがないから、静電測定器7は作動せず、それによっ
て被検端部3aにピンホールがないことを検出することが
できる。
【0025】〔実施例6〕実施例6は、ピンホールを検
査する密封包装物3が実施例2、4の場合と異なるだけ
で、その検査方法は実施例2、4の場合と全く同じであ
る。すなわち、実施例2、4の場合と全く同じ方法によ
り、被検端部3aにピンホールがある場合には内容物1に
プラス(+)の電荷が帯電せしめられることになり、そ
の電荷を実施例2、4の場合と全く同じ方法により放電
させる。被検端部3aにピンホールがある場合には、この
放電の際光又は/及びノイズが発生し、それをセンサ9
で検知することができ、それによって被検端部3aにピン
ホールがあることを検出することができる。被検端部3a
にピンホールがない場合には、内容物1に帯電せしめら
れることがないから、放電させようとしても放電するこ
とはなく、光又は/及びノイズも発生しない。したがっ
て、センサ9は作動せず、それによって被検端部3aにピ
ンホールがないことを検出することができる。
【0026】このように、本発明においては、密封包装
物に直流高電圧を印加し、被検端部3aにピンホールがあ
るときの充電による内容物1への帯電の有無を静電測定
器7で検知するか、あるいは、被検端部3aにピンホール
があるときの放電による光又は/及びノイズの発生の有
無をセンサで検知することにより、ピンホールの有無を
検出することができる。この場合において、被検密封包
装物にピンホールがないと絶対に充電されることがない
から、湿度その他検査時の雰囲気に影響を受けるなどし
てピンホールがないにもかかわらずピンホールがあるよ
うに誤認するようなことがなく、検査時の雰囲気による
検査ミスを完全に防止することができる。前記実施例で
は、被検密封包装物に直流高電圧を印加するに当り、支
持電極4側をマイナス(−)とし、被検端部3a側の電極
をプラス(+)としたが、被検密封包装物の内容物によ
り、(+)、(−)の印加方向を逆にすることも可能で
ある。
【0027】なお、複数の密封包装物に直流高電圧を同
時に印加し、各密封包装物ごとに帯電があるか否かを静
電測定器7でそれぞれ検知し、あるいは、各密封包装物
ごとに光又は/及びノイズが発生するか否かをセンサ9
でそれぞれ検知する方法を採ると、ピンホール有無の検
査をきわめて効率良く行うことができる。
【0028】また、本発明による密封包装物の検査方法
は前記各実施例で例示したもの以外に、注射液や飲み薬
のアンプル類の検査にも応用することができる。例え
ば、アンプル類の本体部を円弧状の内面を有する支持電
極に載置し、ピンホールの発生しやすいネック部を含む
アンプル先端部に電極をかぶせて、該電極と支持電極と
の間に直流高電圧を印加することによってアンプルへの
充電による帯電の有無を静電測定器で検知するか、ある
いは、放電による光又は/及びノイズの発生の有無をセ
ンサで検知することにより、ピンホールの有無を検査す
ることができる。
【0029】
【発明の効果】請求項1及び2記載の検査方法によれ
ば、導電性を有する流動物ないし粉体又は食品等の内容
物を電気絶縁性皮膜で被包した密封包装物のピンホール
を検査するに当たり、被検部にピンホールがあるときの
充電による帯電の有無を検知することによってピンホー
ルの有無を検出することができるから、従来のように被
検物に高電圧を印加して流れる電流によりピンホールを
検出する場合のように、湿度その他検査時における雰囲
気に影響を受けることがなく、誤動作の発生を完全に防
止し、ピンホールが最も発生しやすい部位の被検端部の
検査と相俟って、効率的に密封包装物のピンホールの有
無を検査することができる効果がある。また、多数の被
検物に高電圧を印加した場合でも、充電された被検物だ
けがピンホール検出され、通常、充電されるものはきわ
めて少なく、また、充電されている場合でも電気エネル
ギーは小さいため、検査の危険性は少なく安全性の面で
も有利である。
【0030】また、請求項1記載の検査方法によれば、
簡単な方法で、かつ、静電測定器という安価な機器を用
いるだけでピンホールの有無を検出することができる効
果がある。
【0031】また、請求項2記載の検査方法によれば、
簡単な方法で、かつ、光又は/及びノイズに反応するセ
ンサという安価な機器を用いるだけでピンホールの有無
を検出することができる効果がある。
【0032】請求項3記載の発明によれば、密封包装物
のうちピンホールが最も発生しやすい被検端部の形状が
量産品で一定している場合において、導電性ゴムからな
る電極をその弾性を利用して被検端部に密接せしめ、容
易に密封包装物のピンホール検査を行うことができる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】生理食塩水等の輸液瓶のピンホール検査に、本
発明の検査方法を適用した場合の一例を示す構成図で、
(A) は密封包装物に充電する状況を、(B) 、(C) は充電
により帯電された密封包装物のピンホール検査を行う状
況をそれぞれ示す。
【図2】端部を緊縛したソーセージ類のピンホール検査
に、本発明の検査方法を適用した場合の一例を示す構成
図で、密封包装物に充電する状況を示す。
【図3】端部を緊縛したソーセージ類のピンホール検査
に、本発明の検査方法を適用した場合の一例を示す構成
図で、密封包装物に充電する状況を示す。
【符号の説明】
1─内容物、2─電気絶縁性皮膜、3─密封包装物、3a
─被検端部、4─支持電極、5─電極。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接地した支持電極4上に、導電性を有する
    流動物ないし粉体又は食品等の内容物1を電気絶縁性皮
    膜2で被包した密封包装物3を、その側面部31が前記支
    持電極4に接触するように載置する一方、該密封包装物
    3の被検端部3aに密接ないし近接対面せしめた電極5と
    前記支持電極4との間に直流高電圧を印加し、しかる
    後、被検端部3aにピンホールがあるときの内容物1への
    充電による帯電の有無を静電測定器7で検知して密封包
    装物3のピンホールを検出することを特徴とする密封包
    装物の検査方法。
  2. 【請求項2】接地した支持電極4上に、導電性を有する
    流動物ないし粉体又は食品等の内容物1を電気絶縁性皮
    膜2で被包した密封包装物3を、その側面部31が前記支
    持電極4に接触するように載置する一方、該密封包装物
    3の被検端部3aに密接ないし近接対面せしめた電極5と
    前記支持電極4との間に直流高電圧を印加し、しかる
    後、前記被検端部3aに接触せしめた前記電極5を接地せ
    しめ、被検端部3aにピンホールがあるときの放電による
    光又は/及びノイズの発生の有無をセンサ9で検知して
    密封包装物3のピンホールを検出することを特徴とする
    密封包装物の検査方法。
  3. 【請求項3】電極5は、被検端部3aに密接可能に形成さ
    れた導電性ゴムであることを特徴とする請求項1又は2
    記載の密封包装物の検査方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000054038A1 (fr) * 1999-03-10 2000-09-14 Joven Denki Kabushiki Kaisha Procede d'examen d'emballages etanches
CN112388889A (zh) * 2020-10-23 2021-02-23 深圳市市政设计研究院有限公司 一种大量程高韧纳米导电橡胶传感器及其制备和封装方法

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CN112388889A (zh) * 2020-10-23 2021-02-23 深圳市市政设计研究院有限公司 一种大量程高韧纳米导电橡胶传感器及其制备和封装方法

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