JP2001074586A - 容器接合部の漏れ検出方法および装置 - Google Patents

容器接合部の漏れ検出方法および装置

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JP2001074586A JP25450199A JP25450199A JP2001074586A JP 2001074586 A JP2001074586 A JP 2001074586A JP 25450199 A JP25450199 A JP 25450199A JP 25450199 A JP25450199 A JP 25450199A JP 2001074586 A JP2001074586 A JP 2001074586A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易かつ確実に容器の接合部の漏れを検出す
る。 【解決手段】 容器4の接合部5からの液体6の漏れを
検出する装置であって、接合部に近接して配置される第
一電極1と、容器4の表面上に配置される第二電極2
と、容器4を倒立させた状態で、第一及び第二電極間に
交流電圧を印加しつつ、両電極間の静電容量又は損失係
数を測定することにより、接合部からの漏れを検出する
回路素子測定器3とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲料水等の液体が
封入された容器の接合部(シール部)の接合不良を検出
するために、接合部からの内部液体の漏れを検出する技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液体の入った容器の接合部の接合
不良を検出するために、その接合部からの漏れを検出す
る検査が行われていた。漏れの検出にあたっては、例え
ば、容器を倒立させて、容器の内部で接合部が液面下と
なる状態にしておき、接合部からの漏れを目視で検出す
ることが行われていた。例えば、複数の容器をカートン
に収納して透明シートを被せた後、各容器をカートンご
と倒立させ、シートに付着した染みを目視で見つけるこ
とによって、液体の漏れを検出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、目視に
よって漏れを検出する場合、特に、漏れ量が僅少である
場合に、漏れの見落しが発生し得るという問題がある。
そこで、本発明は、上記の問題を解決すべくなされたも
のであり、容易かつ確実に容器の接合部の漏れを検出す
ることができる技術の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、本発明の請求項1に係る容器接合部の漏れ検出方法
によれば、容器の内部に封入された液体の、当該容器の
接合部からの漏れを検出するにあたり、接合部に近接し
て第一電極を配置し、容器の表面上の、接合部から離間
した位置に第二電極を配置し、第一及び第二電極間に交
流電圧を印加し、第一及び第二電極間の電気的物理量を
測定することにより、接合部からの液体の漏れを検出す
る方法としてある。
【0005】このように、本発明によれば、接合部に接
合不良が有った場合、この接合不良の箇所から漏れ出た
液体が第一電極に接触する。その結果、容器内部の液体
と第一電極とが、漏れ出た液体を介して、導通する。す
なわち、第一電極が、容器内部の液体まで延長されたこ
とになる。このため、第一電極と第二電極とは、電気的
に、容器を介して対向して配置されたのと同等となる。
すなわち、液体漏れが有る場合と無い場合とでは、第二
電極に対する、延長部分も含めた第一電極の実質的な配
置関係が異なることになる。その上、液体漏れがある場
合には、容器内部の液体の比誘電率分がより多く掛け合
わされることになる。
【0006】そして、第一電極と第二電極との相対的な
配置関係及び比誘電率が実質的に変化すると、両電極間
の静電容量等の電気的な物理量も変化する。したがっ
て、第一及び第二電極間に交流電圧を印加しておいて、
この電気的物理量を測定することにより、容易かつ確実
に容器の接合部の漏れを検出することができる。
【0007】また、請求項2記載の発明によれば、第一
電極を、接合部に接触させて配置する方法としてある。
このようすれば、第一電極と接合部との間に隙間がある
場合よりも、少ない液体の漏れ量で、第一電極と漏れ出
た液体とが導通する。このため、より少ない漏れ量でも
確実に漏れを検出することができる。また、第一電極
は、漏れ出た液体に対して親和性の高い材料により構成
されていることが望ましい。
【0008】また、請求項3記載の発明によれば、第一
電極と接合部との間に、電解質溶液を介在させる方法と
してある。このようにすれば、第一電極は、電解質溶液
を介して、漏れ出た液体と導通することになる。このた
め、より少ない漏れ量でも確実に漏れを検出することが
できる。
【0009】また、請求項4記載の発明によれば、第二
電極を、容器の表面に面状に接触させる方法としてあ
る。このようにすれば、漏れ出た液体により第一電極が
容器内部の液体と導通した場合に、実質的に、第二電極
の面積分のコンデンサを形成することとなる。このコン
デンサの容量は、第二電極の面積が広いほど大きくな
る。したがって、導通前後の静電容量の変化量を大きく
するためには、この第二電極の面積が広いことが望まし
い。
【0010】また、請求項5記載の発明によれば、電気
的物理量として、静電容量、インピーダンス及び損失係
数のうちの少なくともいずれか一つを測定する方法とし
てある。第一及電極と第二電極との相対的な配置関係及
び比誘電率が事実上変化すれば、第一及び第二電極間の
静電容量に限らず種々の電気的な物理量が変化する。し
たがって、これらの電気的物理量のうちの任意好適なも
のを測定することにより、接合部からの液体漏れを検出
することができる。静電容量等の電気的物理量は、従来
周知のように、印加する交流電圧(ベクトル)と流れる
電流(ベクトル)とから求められるものである。
【0011】また、請求項6記載の発明によれば、電気
的物理量を測定する際に容器を圧迫する方法としてあ
る。容器を圧迫して容器の内部圧力を外部よりも高くし
た場合、接合不良が有れば内部液体が押し出されること
になる。このため、接合不良が小さい場合にも、確実に
漏れを検出することができる。
【0012】また、本発明の請求項7記載の容器接合部
の漏れ検出装置によれば、容器の接合部における、容器
の内部に封入された液体の漏れを検出する装置であっ
て、接合部に近接して配置される第一電極と、容器の表
面上の、接合部から離間した位置に配置される第二電極
と、第一及び第二電極間に交流電圧を印加しつつ、第一
及び第二電極間の電気的物理量を測定することにより、
接合部からの液体の漏れを検出する回路素子測定器とを
備えた構成としてある。
【0013】このように、本発明によれば、接合部から
の漏れが有ると、漏れ出た液体を介して、第一電極が容
器内部の液体と導通する。その結果、内部液体も第一電
極延長部分となるので、第二電極に対する第一電極の実
質的な配置関係が異なることになる。このため、第一及
び第二電極間に交流電圧を印加しておいて、両電極間の
静電容量等の電気的な物理量を測定することにより、容
易かつ確実に容器の接合部の漏れを検出することができ
る。
【0014】なお、充填不良や液体漏れ等のため容器内
部の溶液が正常量よりも少なくなっている場合や容器内
が空である場合には、測定される電気的物理量の値が、
正常値に対して、溶液漏れがある場合の変化方向と逆方
向に変化する。したがって、本発明によれば、溶液漏れ
だけでなく、容器内部の溶液が正常量よりも少ないこと
や容器内が空であることも検出することができる。
【0015】また、請求項8記載の発明によれば、接合
部が、容器のつば状形状部分どうしを圧着して形成され
ている場合において、第一電極は、つば状形状部分の全
周に沿って接触するための円環状の接触部分と、接合部
から漏れた液体を接触部分に溜めるため、当該接触部分
の外周に設けられた円筒状の縁部分とが一体となった形
状を有する構成としてある。このような構成によれば、
接合部の全周において、液体漏れを容易かつ確実に検出
することができる。
【0016】また、請求項9記載の発明によれば、第一
電極は、接合部へ接触させるための導電性ブラシを有す
る構成としてある。このような構成とすれば、接合部の
形状が立体的な場合や、特に、くびれていたり、凹んで
いたりする場合にも、確実に第一電極を接合部に接触さ
せることができる。また、導電性ブラシで接していれ
ば、接合部の形状が複雑な場合においても、接合部への
第一電極の配置及びその解除を容易に行うことができ
る。
【0017】また、請求項10記載の発明によれば、第
二電極は、容器の表面に面状に接触させるために当該容
器の表面形状に沿った形状を有する構成としてある。こ
のようにすれば、漏れ出た液体により第一電極が容器内
部の液体と導通した場合に、第一電極に導通した内部液
体と第二電極との距離を短くすることができる。このた
め、第二電極と内部液体とにより形成されるコンデンサ
の容量を大きくすることができる。また、このコンデン
サの容量は、対向電極間の距離が短いほど大きくなる。
したがって、導通前後の静電容量の変化量を大きくする
ためには、この第二電極を容器表面に密着させることが
望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の容器接合部の漏れ
検出方法及び装置の実施の形態について、図面を参照し
て説明する。 [第一実施形態]先ず、本発明の第一実施形態について
説明する。第一実施形態では、図1に示すカップ型容器
の接合部からの漏れを検出することにより、接合不良を
検出する例について説明する。
【0019】図1の(A)は、第一実施形態の検査対象
となる容器4の外観図であり、(B)は、(A)のPで
示す部分の断面拡大図である。図1に示すように、この
容器4は紙製のカップ部42とプラスチック製の蓋部4
3とを接合して形成されている。この接合部5は、図1
の(B)に示すように、カップ部42及び蓋部43それ
ぞれの縁を外側へ返し、つば状形状にした部分どうしを
超音波溶着して形成されている。なお、図1では、接合
部5付近の構造を明確にするため、つば状部分の肉厚を
実際よりも厚くして示している。また、接合部5以外の
構造を一部簡略化して示している。
【0020】次に、図2に、この容器4の接合部5の接
合不良を検出するために、この容器に電極を配置した様
子を示す。図2の(A)は、第一実施形態において、容
器に第一及び第二電極を配置した状態を示す外観図であ
り、(B)は、その縦断面図である。
【0021】図2に示すように、第一実施形態の容器接
合部の漏れ検出装置は、容器4の接合部5における、容
器の内部に封入された液体6の漏れを検出する装置であ
って、第一電極1、第二電極2及び回路素子測定器(判
別器付きでも良い)としての静電容量計3により構成さ
れている。
【0022】そして、本実施形態では、第一及び第二電
極1及び2は、倒立させた容器4に配置される。容器を
倒立させることによって、図2の(B)に示すように、
接合部5が液体6の液面61より下側に位置することに
なる。すなわち、容器4の内部側で、接合部5が液体6
に接した状態となっている。
【0023】第一電極1は、接合部5に近接して配置さ
れており、円環状の接触部分43と、この接触部分11
の外周に設けられた円筒状の縁部分12とが一体となっ
た形状を有している。このため、第一電極1は、この接
触部分12によって、容器4の蓋部43側のつば状形状
部分の全周に沿って接触させることができる。そして、
この縁部分12によって、接合部5から漏れた液体を接
触部分付近に溜めることができる。このように第一電極
1に湿潤性を与えておけば、接合部5から漏れた液体と
第一電極1との電気的な導通を確実化することができ
る。
【0024】また、本実施形態では、第一電極1と接合
部5との間に、電解質溶液(図示せず)を介在させてい
る。すなわち、つば状形状部分41と第一電極1の接触
部11との間に、電解質溶液を塗布してある。このよう
に第一電極1に湿潤性をもたせれば、第一電極1が電解
質溶液を介して、漏れ出た液体と容易に導通することに
なる。
【0025】さらに、この電解質溶液を接合部5と直接
接触するようにしておけば、第一電極1が接合部5に直
接接触していない場合においても、電解質溶液を介し
て、第一電極1と接合部5とを間接的に接触させること
ができる。このため、より少ない漏れ量でも確実に漏れ
を検出することができる。
【0026】なお、第一電極1の材料は、容器内部の液
体や、湿潤性をもたせるための電解質溶液と親和性の高
いもの、すなわち、この液体などを表面ではじかないも
のが望ましい。このような材料を用いれば、第一電極1
と液体等とが接触した場合に、電気的な導通を確保し易
くなる。
【0027】また、第二電極2は、容器の表面に面状に
接触させるために当該容器の表面形状に沿った形状を有
する。ここでは、第二電極2を、より広い面積で容器4
のカップ部42に接触させるため、第二電極2の形状
を、カップ部42の表面形状に合わせてテーパーを与え
た円筒形状としている。
【0028】そして、図2に示すように、第一及び第二
電極1及び2を配置した状態で、第一及び第二電極間に
交流電圧を印加しつつ、第一及び第二電極間の電気的物
理量を測定する。本実施形態では、100Hz、1kH
z、10kHz及び100kHzのうちの一つ又は複数
の周波数の交流電圧を印加し、電気的物理量として、静
電容量及び損失係数を測定した。
【0029】静電容量や損失係数は、静電容量計3にお
いて、第一及び第二電極1及び2間の印加電圧と電流と
の位相関係からを容易に計算することができる。なお、
印加電圧の周波数をω、静電容量をC、損失係数をD、
コンダクタンスをGとすれば、下記の(1)式の関係が
成り立つ。 G=ωCD …(1) ここで、下記の表1に、本実施形態における容器接合部
の漏れ検出結果を示す。
【0030】
【表1】
【0031】上記の表1中の「正立」とは、容器4を正
立させた状態で測定した結果である。この場合、容器4
の内部において液体6が接合部5に接していない。ま
た、表1中の「倒立」とは、対照例として、容器4を図
2に示したように倒立させた状態で測定した結果であ
る。この場合、容器4の内部において液体6が接合部5
に接している。ただし、この場合は、第一電極1と接合
部5との間には、電解質溶液を介在させていない。ま
た、表1中の「濡れた状態」とは、容器を倒立させ、第
一電極1と接合部5との間に電解質溶液を介在させた状
態で測定した結果である。これら「正立」、「倒立」及
び「濡れた状態」の場合は、いずれも液体の漏れが無
い。
【0032】これに対して、表1中の「漏れ1」、「漏
れ2」及び「漏れ3」の場合は、いずれも、倒立状態で
液体6の漏れがある場合である。このうち、「漏れ2」
は、接合不良部分が大きく、液体の漏れる量が多い場合
である。また、「漏れ1」は、接合不良部分が小さく、
液体の漏れる量が少ない場合である。さらに、「漏れ
3」は、接合不良部分が更に小さく、容器を圧迫すると
漸く液体が接合部5から漏れ出る程度の場合である。
【0033】したがって、「漏れ1」、「漏れ2」及び
「漏れ3」の場合は、この接合不良の箇所から漏れ出た
液体が第一電極1に接触し、容器内部の液6体と第一電
極1とが、漏れ出た液体を介して、導通している。その
結果、容器内部の液体6が、実質的に第一電極1の延長
部分となっている。このため、第一電極1と第二電極2
とは、電気的に、容器6の側壁を介して対向して配置さ
れたのと同等となる。このように、液体漏れが有る場合
と無い場合とでは、第二電極2に対する第一電極1の実
質的な配置関係が異なることになるので、測定結果も異
なることになる。
【0034】次に、液体漏れが有る場合と無い場合との
違いを明確にするため、上記の表1に示した測定結果を
図3及び図4のグラフにそれぞれ示す。図3は、静電容
量の測定結果を示すグラフである。また、図4は、損失
係数の測定結果を示すグラフである。図3及び図4のグ
ラフ中、100Hz、1kHz、10kHz及び100
kHzを印加したときの測定値を、菱形印(◇)、四角
印(□)、三角印(△)及びバツ印(×)でそれぞれ示
す。また、グラフ中、同一印加周波数のプロットどうし
をそれぞれ折れ線で結んで示す。
【0035】図3に示すように、静電容量の測定結果
は、いずれの印加周波数の場合も「漏れ2」の場合に、
「正立」や「倒立」の場合に比べて著しく増加してい
る。特に、印加周波数が低いほど、静電容量の変動が顕
著である。また、「漏れ1」及び「漏れ3」の場合にお
いても、印加周波数が低いほど、静電容量が増加する傾
向がある。
【0036】また、図4に示すように、損失係数の測定
結果は、「倒立」のときに損失係数が負の値となる傾向
がある一方、「漏れ1」、「漏れ2」及び「漏れ3」で
は、印加周波数が低いほど、損失係数が増大する傾向が
ある。ただし、「漏れ2」では、1kHzの交流電圧を
印加した場合よりも、10kHzの交流電圧を印加した
ときの方が、損失係数が高くなっている。
【0037】このように、第一及び第二電極1及び2間
に交流電圧を印加しておいて、静電容量や損失係数を測
定することにより、容易かつ確実に容器4の接合部5の
漏れを検出することができることが分かる。なお、測定
にあっては、一種類の周波数だけでなく、複数種類の周
波数の交流電圧をそれぞれ印加したときの値をそれぞれ
測定することが望ましい。また、容器4の底部を押すな
どして、容器4の内圧を高くすると良い。
【0038】次に、図5を参照して、本発明の第二実施
形態について説明する。図5は、第二実施形態におい
て、容器に第一及び第二電極を配置した状態を示す縦断
面図である。第二実施形態では、図5に示すように、カ
ップ型容器4にオーバーキャップ48が付いている場合
に好適な容器接合部の漏れ検出装置の例について説明す
る。
【0039】容器4を転倒させた状態でつば状部分41
の接合部5から漏れた液体は、このオーバーキャップ4
8によって、接触部分付近に溜められる。その結果、オ
ーバーキャップ48の縁部分48aは、上述した第一実
施形態における第一電極1の縁部分12と同様の役割を
果たすことになる。このため、第二実施形態における第
一電極11aは、第一実施形態の第一電極1の縁部分1
2に相当する部分の構造を省き、円環状の接触部分11
に相当する構造だけとなっている。
【0040】そして、第二実施形態では、この円環状の
第一電極11aと円筒状の第二電極2とを、互いに電気
的に絶縁した状態で一体的に形成してある。ただし、第
一電極11aがつば状部分41の第二電極2側の全周に
接触したときに、第二電極2もカップ部42の周囲に接
触するようにしてある。
【0041】このように第一電極11aと第二電極2と
を一体としておけば、容器への第一及び第二電極の脱着
を同時に容易に行うことができる。このため検査をより
容易に行うことができる。なお、図5では、第一電極1
1aと第二電極2とを一体に繋ぐための部材や電極の支
持部材の図示を省略する。
【0042】[第三実施形態]次に、図6を参照して、
本発明の第三実施形態について説明する。図6は、第三
実施形態の容器接合部の漏れ検出装置の構成を説明する
ための一部断面模式図である。第三実施形態では、ペッ
トボトル4aのキャップ44部分の接合部からの漏れを
検出する例について説明する。なお、図6においては、
第一及び第二電極1a及び2a部分だけ断面を示す。ま
た、図6においては、ペットボトル4aの支持部材の図
示を省略する。
【0043】図6に示すように、本実施形態の第一電極
1aは、本体13と導電性ブラシ14とにより構成され
ている。本体13は、底面と円筒の壁面とからなり、導
電性ブラシ14は、この本体13の壁面上部の内側に植
え込まれている。このように、導電性ブラシ14を設け
ることにより、複雑な形状の接合部にも容易に接触する
ことができる。
【0044】また、導電性ブラシ14が接合部5に接触
すればよいので、本体13は、キャップ44の寸法より
も大きく作成することができる。このため、容器への第
一電極1aの着脱を容易に行うことができる。
【0045】また、第二電極2aは、ペットボトル4a
の胴部の周囲を帯状に巻く構成となっている。このた
め、第二電極2aは、広い面積でペットボトル4aと接
触することができる。そして、第三実施形態において
も、第一実施形態と同様に、接合部が液体の液面下とな
る状態で、静電容量計3により、第一及び第二電極1a
及び2a間に交流電圧を印加しつつ、第一及び第二電極
間の静電容量や損失係数を測定することにより、漏れを
検出する。
【0046】[第四実施形態]次に、図7を参照して、
本発明の第四実施形態を説明する。図7は、第四実施形
態の容器接合部の漏れ検出装置の構成を説明するための
模式図である。第四実施形態では、パウチ46のシール
部47からの漏れを検出する例について説明する。
【0047】図7に示すように、本実施形態の第一電極
1bは、棒状の本体15と導電性ブラシ16とにより構
成されている。導電性ブラシ16は、本体の軸方向に沿
って、一列又は複数列に設けられている。このように、
導電性ブラシ16を設けることにより、パウチのシール
部47のうち、特にスパウト(吸い口部)45の付け根
付近のスパウトシール47のように立体的な形状の接合
部についても、容易に接触することができる。
【0048】また、第二電極2bは、パウチ46の両面
を帯状に巻く構成となっている。このため、第二電極2
bは、広い面積でパウチ46と接触することができる。
そして、第四実施形態においても、第一実施形態と同様
に、接合部が液体の液面下となる状態で、静電容量計3
により、第一及び第二電極1b及び2b間に交流電圧を
印加しつつ、第一及び第二電極間の静電容量や損失係数
を測定することにより、漏れを検出する。
【0049】上述した実施の形態においては、本発明を
特定の条件で構成した例について説明したが、本発明
は、種々の変更を行うことができる。例えば、上述した
実施の形態においては、特定の周波数の交流電圧を印加
して測定した例について説明したが、本発明では、印加
周波数はこれらに限定されない。例えば、10Hz〜1
0kHz又は10Hz〜100kHzの範囲内の任意の
周波数の交流電圧を印加すると良い。また、測定にあた
っては、例えば、数ボルト(V)から数千ボルトの電圧
を印加すると良い。
【0050】また、本発明において、容器に封入されて
いる液体は、水や水溶液に限定されず、また、粘性が高
いものも含まれる。したがって、本発明は、例えば、シ
チューやカレーのルーなどのレトルト食品等の粘性の高
い液体や、固形物を含む液体を封入した場合の漏れ検査
にも適用することができる。
【0051】また、本発明では、液体は、非導電性でな
ければよく、食品に限定されない。また、本発明では、
容器の材料は、非導電性であれば良く、紙やプラスチッ
クに限定されない。例えば、ガラスや陶磁器でも良い。
また、本発明では、電極の材料として、導電性ゴムや導
電性スポンジを用いても良い。
【0052】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、接合部からの漏れが有ると、漏れ出た液体を介
して、第一電極が容器内部の液体と導通する。その結
果、内部液体も第一電極延長部分となるので、第二電極
に対する第一電極の実質的な配置関係及び比誘電率が異
なることになる。このため、第一及び第二電極間に交流
電圧を印加しておいて、両電極間の静電容量等の電気的
な物理量を測定することにより、容易かつ確実に容器の
接合部の漏れを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、第一実施形態の検査対象の容器の外
観図であり、(B)は、要部断面拡大図である。
【図2】(A)は、第一実施形態において、容器に第一
及び第二電極を配置した状態を示す斜視図であり、
(B)は、その縦断面図である。
【図3】第一実施形態において、静電容量の測定結果を
プロットしたグラフである。
【図4】第一実施形態において、損失係数の測定結果を
プロットしたグラフである。
【図5】第二実施形態において、容器に第一及び第二電
極を配置した状態を示す縦断面図である。
【図6】第三実施形態において、容器に第一及び第二電
極を配置した状態を示す一部断面模式図である。
【図7】第四実施形態において、容器に第一及び第二電
極を配置した状態を示す模式図である。
【符号の説明】 1、1a、1b 第一電極 2、2a、2b 第二電極 3 静電容量計 4 容器 5 接合部 6 液体 7 空気層 11 接触部分 11a 第一電極 12 縁部分 4a ペットボトル 4b パウチ 41 つば状部分 42 カップ部 43 蓋部 44 キャップ 45 スパウト 46 パウチ 47 シール部 47a スパウトシール部 48 オーバーキャップ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器の接合部における、当該容器の内部
    に封入された液体の漏れを検出するにあたり、 前記接合部に近接して第一電極を配置し、 前記容器の表面上の、前記接合部から離間した位置に第
    二電極を配置し、 前記第一及び第二電極間に交流電圧を印加し、 前記第一及び第二電極間の電気的物理量を測定すること
    により、前記接合部からの前記液体の漏れを検出するこ
    とを特徴とする容器接合部の漏れ検出方法。
  2. 【請求項2】 前記第一電極を、前記接合部に接触させ
    て配置することを特徴とする請求項1記載の容器接合部
    の漏れ検出方法。
  3. 【請求項3】 前記第一電極と前記接合部との間に、電
    解質溶液を介在させることを特徴とする請求項1又は2
    記載の容器接合部の漏れ検出方法。
  4. 【請求項4】 前記第二電極を、前記容器の表面に面状
    に接触させることを特徴とする請求項1、2又は3記載
    の容器接合部の漏れ検出方法。
  5. 【請求項5】 前記電気的物理量として、静電容量、イ
    ンピーダンス及び損失係数のうちの少なくともいずれか
    一つを測定することを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の容器接合部の漏れ検出方法。
  6. 【請求項6】 前記電気的物理量を測定する際に前記容
    器を圧迫することを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    一つに記載の容器接合部の漏れ検出方法。
  7. 【請求項7】容器の内部に封入された液体の、当該容器
    の接合部からの漏れを検出する装置であって、 前記接合部に近接して配置される第一電極と、 前記容器の表面上の、前記接合部から離間した位置に配
    置される第二電極と、 前記第一及び第二電極間に交流電圧を印加しつつ、前記
    第一及び第二電極間の電気的物理量を測定することによ
    り、前記接合部からの前記液体の漏れを検出する回路素
    子測定器とを備えたことを特徴とする容器接合部の漏れ
    検出装置。
  8. 【請求項8】 前記接合部が、前記容器のつば状形状部
    分どうしを圧着して形成されている場合において、 前記第一電極は、 前記つば状形状部分の全周に沿って接触するための円環
    状の接触部分と、 前記接合部から漏れた液体を前記接触部分に溜めるた
    め、当該接触部分の外周に設けられた円筒状の縁部分と
    が一体となった形状を有することを特徴とする請求項7
    記載の容器接合部の漏れ検出装置。
  9. 【請求項9】 前記第一電極は、前記接合部へ接触させ
    るための導電性ブラシを有することを特徴とする請求項
    7又は8記載の容器接合部の漏れ検出装置。
  10. 【請求項10】 前記第二電極は、前記容器の表面に面
    状に接触させるために当該容器の表面形状に沿った形状
    を有することを特徴とする請求項7、8又は9記載の容
    器接合部の漏れ検出装置。
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