JP2000214123A - 密封包装物の検査方法 - Google Patents

密封包装物の検査方法

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JP2000214123A
JP2000214123A JP11016597A JP1659799A JP2000214123A JP 2000214123 A JP2000214123 A JP 2000214123A JP 11016597 A JP11016597 A JP 11016597A JP 1659799 A JP1659799 A JP 1659799A JP 2000214123 A JP2000214123 A JP 2000214123A
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Kenji Yasumoto
賢次 安本
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JIYOOBEN DENKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】導電性を有する流動物や食品等の内容物を電気
絶縁性皮膜で被包した密封包装物を直流高電圧を用いて
ピンホール検査をする場合、単一装置できわめて簡単な
手順で検査時の湿度など雰囲気による誤動作の発生を完
全に防止して検査できる効率的な検査方法を提供する。 【解決手段】導電性を有する流動物等の内容物1を電気
絶縁性皮膜2で被包した密封包装物3の側面部31に直流
高圧電源6の電圧出力端子から導線8を介した導電子4
を接触乃至近接せしめて該密封包装物3の内容物1に帯
電させる。次いで、該包装物3の最もピンホールの発生
する被検部3aに密接乃至近接対面させた電極5に、接地
したアース線9の端末91を近接乃至接触させる。そし
て、ピンホールがある場合にのみ被検部3aから放電電流
1 が流れるとき同時に前記導線8に流れる内容物1へ
の帯電電流I2 を帯電電流検知装置7で検知して高い帯
電電流の有無によりピンホールの有無を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、食品や医療用消
耗品等の完全密封包装物のピンホールを検査するための
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】密封包装は、内容物の滅菌状態を保つた
め、当今、食品や生理食塩水等の医療用消耗品のほか多
くの商品に用いられており、食品の場合ピンホールがあ
ると、包装の中身が大気に接触して変質・腐敗の原因と
なり、また、医療用消耗品、例えば輸液瓶の場合は、汚
染、変質の原因となるため、之等密封包装物のピンホー
ル検査は極めて重要である。従来、このピンホール検査
方法としては、密封包装物では電極を中に入れられぬこ
とから食品の場合、完成した包装物に金属ピンを突き刺
しこれを一方の電極として、包装物に当接せしめた外部
電極の対向電極として、両電極の間に高電圧をかけてピ
ンホールを検査し、検査後ピン孔を別工程で封じること
も行われていたが、検査工程が煩雑でピン孔封鎖の後工
程を必要とする欠点があった。この欠点を解消して、完
成した密封包装物を傷つけずにピンホール検査を行うも
のが、例えば特公昭50−6998号公報に示されてい
るように、一対の電極の間に電気絶縁性被膜からなる包
装で密封した食品を挾み、各電極と食品間に形成される
静電容量に大差をつけて両電極間に電圧をかけて、一方
の電極と食品との間の閃落によって生じる電流を検出し
てピンホールを検出するようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のごとく閃落によ
って生じる短時間の電流を検出することによってピンホ
ールの有無を検出する場合、実際の作業面では、検出電
流の変化(大小)によってピンホールの有無を検出する
ようにしている。此の場合、密封包装物を挾む両電極に
電圧をかけるとピンホールの有無に拘らず漏れ電流や充
電電流が必ず流れ、このことは特に高電圧になると大き
くなる傾向があり、また、検査時の雰囲気を形成する被
検物外周の湿度や温度の影響を受け雨や湿度の高い場合
は洩れ電流が大きくなるなど天候によって左右され、さ
らに浮遊している微細な塵などの影響により検出部にお
ける電流に誤差を生じピンホールの有無を短時間の電流
の大きさの大小による判別ではピンホールがないのにあ
るように判別するなど誤動作の発生は避けられなかっ
た。さらに、密封包装物を挟む両電極に高電圧をかけた
場合、密封包装物の電気絶縁性被膜の弱い部分に電位差
が集中してピンホールを作って終いピンホールを増やす
傾向があり、被検包装物に悪影響を及ぼすという問題も
あった。
【0004】本出願人は先に特願平8−53816号及
び特願平10−158569号により、前記密封包装物
を、接地した電極板等の所定形状の支持電極上に該密封
包装物の側面部を接触させて載置する一方、該密封包装
物の被検橋部に密接乃至近接対面せしめた電極と前記支
持電極との間に直流高電圧を印加して充電せしめ、次い
で前記支持電極の接地を外し又は接地を外さないで、前
記被検端部に接触せしめた前記電極を接地せしめ、被検
端部からの放電電流を検知して密封包装物のピンホール
を検出するという方法の提案を行った。
【0005】前記方法により密封包装物のピンホールの
検出を、誤動作の発生を完全に防止して、最もピンホー
ルの発生する部位の被検端部の検査により、効率的に密
封包装物のピンホールの有無を検査することができた
が、なお一連の検査手順を必要としていたため、本出願
人はさらに簡単な手順を模索して実験を重ねた結果、前
記方法の手順における密封包装物の側面部を接触させて
載置するべき接地した電極板等の所定形状の支持電極を
省略することができることを見出し、特願平10−21
1868号により該密封包装物の側面部に直流高圧電源
の電圧出力端子からの導電子を接触乃至近接せしめて該
密封包装物内の内容物に帯電せしめ、次いで、該密封包
装物の被検部に密接乃至近接対面せしめた電極5を接地
せしめ、被検部3からの放電電流を検知して密封包装物
のピンホールを検出するという方法の提案を行った。
【0006】この方法は極めて簡単な手順で効率的に密
封包装物の被検部のピンホール検査を行い得たが、内容
物の帯電という検査の前段階と、被検部からの放電電流
の検知によるピンホールの検知という検査の後段階とで
2つの装置部分を必要とした。
【0007】本発明は前記の点に鑑みてなされたもので
あって、内容物への帯電という検査の前段階とピンホー
ル検知という検査の後段階とを単一の装置により簡単な
手順で検査時の湿度など雰囲気による誤動作の発生を完
全に防止するとともに、電気絶縁性被膜に弱い部分があ
っても密封包装物にピンホールをつくるようなことのな
い効率的な密封包装物の検査方法を提供することを目的
とする。この場合、検査の対象とすべき密封包装物は、
食品としては、主たるものに、ソーセージを一本毎に密
封包装した円柱状の包装物の他、プラスチックフィルム
製の平たい袋入りのレトルト食品が挙げられるが、医療
用消耗品としては、ピンホールによる外気との接触に基
づく内容物の汚染・変質防止のために検査対象として、
同じくプラスチックの輸液瓶入りの生理食塩水やリンゲ
ル液等の輸液剤のほかプラスチックの袋入りの輸血用血
液や血漿等の血液製剤が挙げられるが、蒸留水のような
高抵抗の帯電する流動物でも可能である。さらに、炊い
たごはんや固形物である鉄粉等、粒体や粒体導電物をプ
ラスチック製の袋に封入した密封包装物も検査対象とな
り得る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明者等は鋭意実験による模索検討の結果、装置
部分を一つにまとめ得ることを見出し本発明に到達し
た。すなわち、本発明の密封包装物の検査方法において
は、導電性を有する流動物乃至粉末又は食品等の内容物
1を電気絶縁性皮膜2で被包した密封包装物3のピンホ
ールを検査するための方法として、該密封包装物3の側
面部31に直流高圧電源6の電圧出力端子から導線8を介
して接続した導電子4を接触乃至近接せしめて該密封包
装物3内の内容物1に帯電せしめ、次いで、該密封包装
物3の被検部3aに密接乃至近接対面せしめた電極5に、
接地したアース線9の端末を近接乃至接触せしめて前記
帯電した内容物1の電荷をアース線9を介して放電せし
めるとき、前記導線8に流れる密封包装物3内の内容物
1に導電子4を介して帯電せしめるための帯電電流を検
知して密封包装物3の被検部3aのピンホールを検出する
という方法をとるものである。この場合、電極5には、
導電性液体又は導電性ゲルを使用することができる。
【0009】これにより、密封包装物3の側面部31に直
流高圧電源6の電圧出力端子からの導電子4を接触乃至
近接せしめるとき該密封包装物3内の導電性を有する内
容物1は、導電子4にかかる直流高電圧(0.6kv 〜30k
v) のマイナス又はプラスの電位により帯電してマイナ
ス(−)イオン又はプラス(+)イオンが発生する。
【0010】次に、該密封包装物3の被検部3aに密接乃
至近接対面せしめた電極5に対して、接地したアース線
9の端末91を近接乃至接触せしめると、前記帯電により
内容物1内にマイナス(−)イオンが発生した場合は、
該マイナス(−)イオンはピンホールに集まりマイナス
(−)イオン内のマイナス(−)電子は集中してピンホ
ールを通して接地(アース)側に流れマイナスの電荷が
失われ放電する。また、内容物1内にプラス(+)イオ
ンが発生した場合、該プラス(+)イオンはピンホール
に集まりピンホールを通してイオン内の陽電子は接地側
から流れるマイナス(−)電子により、プラスの電荷が
失われ放電する。ピンホールがないとマイナス(−)イ
オン内のマイナス(−)電子は接地側に流れず、また、
プラス(+)イオン内のプラス(+)陽電子に対し、接
地側からマイナス(−)電子は流れず内容物の電荷は放
電しない。
【0011】前記内容物1の電荷の放電により内容物1
の電荷が失われると同時に、密封包装物3の側面部31
接触乃至近接せしめた導電子4から内容物1へ導線8を
通して直流高圧電源6から一瞬帯電電流が流れる。この
帯電電流のピーク値は大きいため、この帯電電流を検知
することにより容易に被検部におけるピンホールが検知
され、被検部にピンホールがないと大きいピークの帯電
電流を検知できない(図2参照)。また、ピンホールが
ない場合は、内容物は帯電するが、静電気と同じく少し
ずつ放電するため、該放電を埋め合せるべく微小の帯電
電流が導線8に流れる。
【0012】この場合、充電電流の変化(大小)によっ
て判別するのでなく、被検部3a(最もピンホールの発生
する箇所)のピンホールの有無による放電電流の有無に
伴う内容物1への帯電電流の有無により検査時の雰囲気
に関係なくピンホールを誤差なく検出することができ
る。
【0013】また、電極5として被検部3aに密接可能に
形成された導電性ゴム又は導電性プラスチックを用いる
ことができる。すなわち、被検部3aが量産の型成型品を
使用している場合や之に類する場合は、一定乃至ほぼ一
定の形状を保っているのでこの導電性ゴム又は導電性プ
ラスチックの弾力性を利用して電極5を容易に被検部表
面に密接せしめて導通を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を添
付の図面に基づいて説明する。本発明において、検査す
べき密封包装物3の導電性を有する内容物1を被包すべ
き電気絶縁性皮膜2には、内容物に対応してプラスチッ
ク乃至プラスチックフヘルム又はガラスが用いられる。
すなわち、内容物1が例えば魚肉ソーセージの場合、塩
化ビニリデンフィルム製の袋が用いられ、魚肉ソーセー
ジのすり身を充填した後、アルミワイヤーで両端部をク
リップし、レトルト殺菌が行われる。また、レトルト食
品で複合フィルム(ラミネートフィルム)の袋を用いた
ものでも検査すべき密封包装物の対象となり得る。この
場合はナイロンとポリプロピレン又はポリエステルとポ
リプロピレン、ポリエステルと塩化ビニリデンとポリプ
ロピレンの複合フィルムの袋が用いられる。一方、生理
食塩水やリンゲル液等輸液の場合は、夫々所定のプラス
チックの輸液瓶が用いられ、ガラス容器も用いることが
できる。さらに、内容物1には導電性を有する流動物と
して、固形物の流動物、例えば鉄粉等の導電性粉体も同
様に用いることができる。
【0015】密封包装物3の側面部31に導電子4を接触
乃至近接せしめ内容物1に帯電せしめるに当って密封包
装物を支持する場合、平板状支持部材(使用状況により
プラスチック製でも金属製でも良い。)又は小径ローラ
ーを多数相互に隣接せしめて上面の接触面を平面状に配
置した支持部材、さらに断面が円形のソーセージ類に対
応するごとく内面が円弧状の支持部材等、任意形状のも
のを使用することができる。そして、被検部3aに密接乃
至近接対面させる電極5には金属製のものを用いること
ができ、また、密接可能に形成された導電性ゴム(多孔
性導電性ゴム)や導電性プラスチックを用いることも可
能である。さらに、密封包装物3の内容物1の帯電電流
の検知には、帯電電流の流れる導線8に検知部を巻いて
使用するタイプの変流器(CT)や、該導線に直列に電
流検出器(残留電荷検出器)も使用することができ、ま
た該導線を貫通せしめたカレントプローブの出力をオッ
シロスコープに入力して放電電流を測定することもでき
る。
【0016】
【実施例】〔実施例1〕図1は、密封包装物3が、生理
食塩水を密封した点滴用輸液瓶の場合を示す。該輸液瓶
3は、プラスチックの稍厚い皮膜2で形成された本体部
の横断面が65mm×90mmの角にRのついた矩形断面の高さ
が240mm の内容量1000ミリリットルのもので、ピンホー
ルのできやすい被検部3aは、外形28mm・厚さ8mmの段差
端部の開口部に、点滴針差込み用のゴム栓部3bが気密に
設けられ、その反対側に吊環部を設けたものである。こ
の被検部3aにおいて、ピンホール乃至それに該当する隙
間のでき易い箇所は、ゴム栓部3bを保持しているリング
状の段差部周縁、及びゴム栓部3bを保持した段差部の開
口部とゴム栓部3bとの境界部分である。
【0017】この輸液瓶3の被検部3aのピンホール検査
をするべく、該輸液瓶3を任意の例えばプラスチック製
の支持台(図示せず)に載置した状態で、先ずプラス
(+)側を接地した直流高圧電源6のマイナス(−)側
に導線8を介して接続した導電子4の先端を、該輸液瓶
3の側面部31に接触乃至近接せしめ、導電子4にかかる
直流高電圧(0.6kv〜30kv) のマイナス(−)の電位によ
り輸液瓶3内の内容物1に帯電せしめるようにする。ま
た、被検部3aにピンホールがある場合に該被検端部3aか
ら放電電流を取出すために、該被検部3aに密接せしめる
べき電極5として、所定の断面形状を有する2つ割り部
分51, 51からなる金属製リング部分と、該リング部分に
嵌入して前記ゴム栓部3b前面に密接するごとく形成され
た所定断面の金属製タブレット部分52とからなるものを
該被検部3aの側方と前方から密接せしめて使用する。こ
の電極5の被検部3aへの取付は、被検物の検査状況によ
り、前記導電子4を輸液瓶3の側面部31に接触乃至近接
せしめた後、又は接触ないし近接せしめる前の何れかを
選ぶことができる。
【0018】前記導線8には、後述するごとく接地した
アース線の端末を前記電極5に近接乃至接触せしめると
き、該アース線に放電電流が流れるに伴い、電荷が失わ
れる内容物1に帯電せしめるべく直流高圧電源6から該
導線8に流れる帯電電流を検出するために、該導線8を
囲繞した電流検知部7aを備えた帯電電流検知装置が付設
されている〔図1(A) 参照〕。この放電電流検知装置7
には所定の変流器(CT:Current transformer)が使用
されるが、電流検知には前記導電子4と直流高圧電源6
とを直列する電流検出器を用いても良い。また、導線を
貫通せしめたカレントプローブの出力をオッシロスコー
プに入力して帯電電流を検知・測定することもできる。
【0019】被検部3aのピンホールの検出に当っては、
接地したアース線9の端末91を被検部3aに密接せしめた
電極5に近づけるか若しくは接触せしめる〔図1(B) 参
照〕。これにより被検部3aにピンホールがある場合、放
電電流I1 がアース線9に流れると同時に失われる内容
物1のマイナス(−)の電荷を補填するように帯電電流
2 が直流高圧電源6より導線8、導電子4から皮膜2
を介して内容物1に流れるため、帯電電流検知装置7は
之を検知する〔図1(B) 参照〕。この場合導電子4によ
る内容物1への帯電後、該帯電は静電気と同じく少しず
つ自然放電するため、それを補って内容物1へは帯電電
流I2 が微量ずつ直流高圧電源6から導線8、導電子4
を経て内容物1に流れており、ピンホールがある場合の
内容物1からの放電と同時に流れる内容物1への帯電電
流I2 は、その流れる時間が一瞬であるが電流値は内容
物1の種類にもよるが例えば数十アンペア程度に極めて
高いため容易に之を検出することができる(図2下図参
照)。なお、前記被検部3aのピンホールの検出に当っ
て、接地したアース線9の端末91を被検部3aに密接せし
めた電極5に近づけるか若しくは接地せしめるに替え
て、予めアース線9の端末91に電極5を取り付けてお
き、該電極5を被検部3aに近づけるか、接地せしめるよ
うにしても良い。
【0020】一方、ピンホールが無い場合は、帯電電流
2 は、導電子4が密封包装物1の側面部31に接触乃至
近接している限り微量が流れており、前記電極5に接地
したアース線9の端末を近付けるが接触させた時、一瞬
僅かに無視できる程度に増加する(図2上図参照)。こ
れにより、被検部3aのピンホールの有無を容易に検査す
ることができる。
【0021】また、前記のごとくピンホールがある場合
に検出される電流値が極めて高いことから、この電流検
知出力を用いて、メーターや警報ブザーや警報ランプ
等、適当な表示手段で表示することにより、容易に被検
部3aのピンホールの有無を知ることができる。なお、図
では輸液瓶3の側面部31に対し下方から導電子4の先端
を接触させているように見られるが、水平方向に横側か
ら接触させても、また、垂直方向に上方から接触させて
もよいのは勿論である。
【0022】〔実施例2〕図3は、密封包装物3の被検
部3aが、内容物1を電気絶縁性皮膜2で密封した袋の緊
縛部である場合において、被検物3の側面部31に直流高
圧電源6のマイナス側の出力端子からの導電子4を接触
せしめて直流高圧電源6の高電圧(0.6kv〜30kv) により
内容物1に帯電させる場合を示す。この場合、電気絶縁
性被膜2に生じるピンホールは、両端の被検部3a近傍に
集中する。内容物1は、例えば魚肉ソーセージ類で、電
気絶縁性皮膜2は塩化ビニリデンの単体フィルムが透明
で収縮性とバリアー性にすぐれて使用され、内容物を充
填した袋端部はアルミワイヤで緊縛されている。緊縛部
である両端の被検部3a,3aに密接させるべき電極5,5
はそれぞれ多孔性の導電性ゴムからなり中央片面側に該
被検部3aを収容可能な凹部を備えており、被検部3aへの
押込みにより、被検部3aに密接装着できるごとくキャッ
プ状に形成されている。
【0023】両端の被検部3a,3aのピンホール検出に当
っては、被検部3aに装着密接せしめた各電極5,5に対
し、接地した2本のアース線9,9のそれぞれの端末
91, 91を近接乃至接触せしめて被検部3aにピンホールが
あるとき導電子4に接続した導線8に流れる内容物1へ
の帯電電流を変流器(CT)等の放電電流検知装置7に
より検知して、高い電流値の帯電電流の有無により被検
密封包装物3のピンホールの有無を検出することができ
るのは前記実施例1と同様である。なお、実施例では2
本のアース線9,9を用いて密封包装物の両端の被検部
3a,3aのピンホールを検出するようにしているが、1本
のアース線9を用いて片側づつ電極5に近接乃至接触せ
しめても良く、検査現場の状況に対応して何れか適当な
方法を実施するようにする。
【0024】〔実施例3〕図4は、被検部3aがプラスチ
ックフィルム製袋の熱シール部であるレトルト食品(カ
レーや炊いたご飯等)の密封包装物3を検知する場合を
示す。之等の密封包装物では電気絶縁性皮膜に生じるピ
ンホールは熱シール部である被検部3a近傍に集中する。
導電性を有する内容物1は袋入りの完全調理済みの食品
で、電気絶縁性皮膜2は前記複合プラスチックフィルム
(ラミネートフィルム)が用いられる。被検部3aに密接
させるべき電極5は、多孔性の導電性ゴムからなる中央
線上片側に被検部3aを挾持可能な所定形状のスリットを
備えており、スリット両側を開いて被検部3aを挾み込む
ようにして挿入する。被検包装物3両側の熱シール部で
ある被検部3a,3aのピンホール検出に当っては、前記実
施例1,2と同様にして、被検包装物3の側面部31に直
流高圧電源6のマイナス側の出力端子からの導電子4を
接触せしめて直流高圧電源6の高電圧(0.6kv〜30kv) に
より内容物1に帯電させる。
【0025】この後、被検部3aに装着密接せしめた各電
極5に対し、接地した2本のアース線9,9のそれぞれ
の端末91, 91を近傍乃至接触せしめて該被検部3aにピン
ホールがあるときに導電子4に接続した導線8に流れる
内容物1への帯電電流を帯電電流検知装置7で前記実施
例と同様にして検知する。ピンホールがあるときに流れ
る高い電流値の帯電電流の検知により被検密封包装物3
の最もピンホールの発生しやすい箇所の熱シール部近傍
のピンホールの有無を検出することができる。この場
合、前記実施例と同じく1本のアース線を用いて両電極
に交互に近づけ乃至接触せしめて検査するようにしても
良い。
【0026】前記のごとく被検密封包装物の内容物に帯
電して、その放電電流と同時に流れる内容物への帯電電
流を検知して検査する場合、被検部にピンホールがない
と高い電流値の帯電電流を検知できないことから検査時
の雰囲気に関係なくピンホールを誤差なく容易に検出す
ることができる。なお、前記実施例では、被検密封包装
物の内容物を導電子を用いて帯電せしめるに当り、プラ
ス(+)側を接地した直流高圧電源のマイナス(−)側
に該導電子を接続したが、マイナス(−)側を接地した
直流高圧電源のプラス(+)側に導電子を接続して内容
物に帯電せしめることも無論可能である。
【0027】また、前記実施例以外に本発明による密封
包装物の検査方法は、注射液や飲み薬のアンプル類にも
同様にして用いることができる。例えば、アンプル類の
本体部を円弧状の内面を有する支持部材に載置し、直流
高圧電源からの導電子をアンプル側面に接触乃至近接せ
しめてアンプル内の内容液に帯電せしめた後、ピンホー
ルの発生しやすいネック部を含むアンプル先端部に電極
をかぶせて、該電極に接地したアース線の端末を近傍乃
至接触せしめ、直流高圧電源から導電子に至る導線に流
れるアンプル内容物への帯電電流の検知によりピンホー
ルを検査することができるなど応用範囲が広い。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の本発明の密封包装物の検
査方法によれば、導電性を有する流動物乃至粉体又は食
品等の内容物を電気絶縁性皮膜で被包した密封包装物の
ピンホールを検査するに当り、きわめて簡単な手段で被
検密封包装物の内容物に帯電せしめるとともにピンホー
ルのある場合にのみ内容物からの放電電流と同時に流れ
る内容物への帯電電流を検知してピンホールを検出する
ようにしたことにより、従来のごとく被検物に高電圧を
印加して流れる電流の大きさの大小によりピンホールの
検出を行うときのように湿度や浮遊している微細な塵そ
の他検査時における雰囲気に影響を受けることなく、き
わめて簡単な手段で誤動作の発生を完全に防止して、最
もピンホールの発生する部位の被検部の検査と相俟っ
て、効率的に密封包装物のピンホールの有無を検査する
ことができる。
【0029】請求項2記載の発明によれば、密封包装物
の最もピンホールの発生する被検部の形状が量産的で一
定している場合は、導電性ゴム又は導電性プラスチック
からなる電極をその弾性を利用して被検部に密接せし
め、容易に密封包装物の検査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】密封包装物が生理食塩水等の輸液瓶の場合の本
発明の検査方法の構成図である。
【図2】ピンホールの有無による内容物1への帯電電流
の比較グラフである。
【図3】密封包装物が端部を緊縛したソーセージ類の場
合の本発明検査方法の後段階を示す構成図である。
【図4】密封包装物がレトルト食品等の熱シールした袋
入り食品の場合の本発明検査方法の後段階を示す構成図
である。
【符号の説明】
1…内容物、 2…電気絶縁性皮膜、 3…密封包装
物、 31…密封包装物の側面部、 3a…被検部、 4…
導電子、 5…電極、 6…直流高圧電源、 7…帯電
電流検知装置、 8…導線、 9…アース線、 I1
放電電流、 I2 …帯電電流。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性を有する流動物乃至粉体又は食品等
    の内容物1を電気絶縁性皮膜2で被包した密封包装物3
    のピンホールを検査するための方法であって、該密封放
    送物3の側面部31に直流高圧電源6 の電圧出力端子から
    導線8 を介して接続した導電子4を接触乃至近接せしめ
    て該密封包装物3内の内容物1に帯電せしめ、次いで、
    該密封包装物3の被検部3aに密接乃至近接対面せしめた
    電極5に、接地したアース線9の端末を近接乃至接触せ
    しめて前記帯電した内容物1の電荷をアース線9を介し
    て放電せしめるとき前記導線8に流れる密封包装物3内
    の内容物1に帯電せしめるための帯電電流を検知して密
    封包装物3の被検部3aのピンホールを検出することを特
    徴とする密封包装物の検査方法。
  2. 【請求項2】電極5は、被検部3aに密接可能に形成され
    た導電性ゴム又は導電性プラスチックであることを特徴
    とする請求項1記載の密封包装物の検査方法。
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