JP2009204511A - シール検査方法、及びシール検査装置 - Google Patents

シール検査方法、及びシール検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】検査対象である、芯線が露出した部分を被覆するように電線に装着された絶縁体に対して、ダメージを与えることなく、且つ高い検査効率によってシール検査を行うこと。
【解決手段】電極11Bは、高電圧発生装置12による印加時に発生するイオンを絶縁体3に向けて放射し、測定器13は、絶縁体3のピンホールまたは絶縁体3と電線1との間の空隙及び前記電線が複数本前記絶縁体に装着されている場合の第1の電線と第2の電線との間の空隙を含む、電極11Bと芯線2との間の空間に存在するイオンを介して、電極11Bから芯線2へ流れる電流を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、芯線の露出した部分を絶縁体で被覆した電線に対するシール検査方法、及びそのシール検査方法を実施するシール検査装置に関する。
絶縁物の絶縁不良や耐電圧不良を判定させる方法として、例えば図5の従来の検査装置100の構成図に示すような検査装置100を用いたものが知られている。即ち、これは、検査対象の絶縁物である被検査品101を高電圧発生装置102に接続させた構成であり、被検査品101に高電圧を印加することによって、耐電圧の検査を行うものである。とくに、特許文献1には、直流高電圧を用いて、導電性を有する流動物や食品等の内容物が電気絶縁性被覆によって被包された密封包装物に対してピンホール検査を行うための検査方法について開示されている。
また、図6の従来の検査装置200の構成図に示すような検査装置200を用いたものも知られている。即ち、これは、電極201と、検査対象の絶縁物である被検査品202とを水中に配置するとともに、水上に設置した電圧発生装置203を電極201と被検査品202とにそれぞれ接続し、被検査品202に電圧を印加させて絶縁不良の検査を行うものである。
特開2000−214123号公報
しかしながら、従来の検査方法では、例えば図5の検査装置100による検査方法にあっては、耐電圧試験を行う際に被検査品101に直接高電圧を印加するので、被検査品101に電気的に大きなダメージを与える虞がある。
また、図6の検査装置200による検査方法では、水を使用する必要があるため、非検査品202は、該非検査品202を構成する全ての部材が水に浸しても構わないものでなければ、検査装置200による検査の対象にはならない。また、水を使用しての作業は作業者にとって負担が大きく、検査効率が低下するばかりか、作業者が感電する危険性もある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、検査対象である、芯線が露出した部分を被覆するように電線に装着された絶縁体に対して、ダメージを与えることなく、且つ高い検査効率によってシール検査を行うことができる、シール検査方法、及びシール検査装置を提供することである。
前述した目的を達成するために、本発明に係るシール検査方法は、下記(1)を特徴としている。
(1) 芯線の露出した部分を被覆するように絶縁体が装着された電線を測定器に接続する接続ステップと、
放電によってイオンを発生させるための電極に高電圧を印加することによって、前記絶縁体に向けて前記電極からイオンを放射する放射ステップと、
前記絶縁体のピンホールまたは前記絶縁体と前記電線との間の空隙及び前記電線が複数本前記絶縁体に装着されている場合の第1の電線と第2の電線との間の空隙を含む、前記電極と前記芯線との間の空間に存在するイオンを介して、前記電極から前記芯線へ流れる電流を前記測定器によって検出する検出ステップと、
を有する。
上記(1)の構成のシール検査方法によれば、検査対象である、芯線が露出した部分を被覆するように電線に装着された絶縁体に対して、ダメージを与えることなく、且つ高い検査効率によってシール検査を行うことができる。
また、上述した目的を達成するために、本発明に係るシール検査方法は、下記(2)を特徴としている。
(2) 上記(1)の構成のシール検査方法において、
前記放射ステップにて、前記絶縁体を内部に収容するイオン飛散防止カバーの、前記電線が挿通する開口部分に向けて、前記電極からイオンを放射する、
ことを。
上記(2)の構成のシール検査方法によれば、イオン飛散防止カバーによってイオンを囲い込むことによって、絶縁体近傍をイオンが密な状態にすることができる。この結果、電線と絶縁体との密着性の検査及び電線が複数本絶縁体に装着されている場合の電線と電線との間の密着性、及び絶縁体内部の気密性の検査を精度良く行うことができる。
また、上述した目的を達成するために、本発明に係るシール検査方法は、下記(3)を特徴としている。
(3) 上記(1)の構成のシール検査方法において、
前記放射ステップにて、前記絶縁体周囲において前記電極を移動させつつ、前記絶縁体に向けて前記電極からイオンを放射する、
こと。
上記(3)の構成のシール検査方法によれば、電極を移動させることによって、絶縁体に対して均一に且つ満遍なくイオンを放射できる。その結果、電線と絶縁体との密着性及び電線が複数本絶縁体に装着されている場合の電線と電線との間の密着性の検査、及び絶縁体内部の気密性の検査を精度良く行うことができる。
また、上述した目的を達成するために、本発明に係るシール検査装置は、下記(4)を特徴としている。
(4) 高電圧発生装置に接続された、放電によってイオンを発生させるための電極と、
芯線の露出した部分を被覆するように絶縁体が装着された電線に接続された測定器と、を備え、
前記電極は、前記高電圧発生装置による印加時に発生するイオンを前記絶縁体に向けて放射し、
前記測定器は、前記絶縁体のピンホールまたは前記絶縁体と前記電線との間の空隙及び前記電線が複数本前記絶縁体に装着されている場合の第1の電線と第2の電線との間の空隙を含む、前記電極と前記芯線との間の空間に存在するイオンを介して、前記電極から前記芯線へ流れる電流を検出する、
こと。
上記(4)の構成のシール検査装置によれば、検査対象である、芯線が露出した部分を被覆するように電線に装着された絶縁体に対して、ダメージを与えることなく、且つ高い検査効率によってシール検査を行うことができる。
また、上述した目的を達成するために、本発明に係るシール検査装置は、下記(5)を特徴としている。
(5) 上記(4)の構成のシール検査装置において、
前記絶縁体を内部に収容する検査室をさらに備え、
前記検査室は、前記電極のうちの少なくともイオンを放射する部位を内部に収容し、且つ前記電線によって貫通される、
こと。
上記(5)の構成のシール検査装置によれば、検査室によってイオンを囲い込むことによって、絶縁体近傍をイオンが密な状態にすることができる。この結果、電線と絶縁体との密着性及び電線が複数本絶縁体に装着されている場合の電線と電線との間の密着性の検査、及び絶縁体内部の気密性の検査を精度良く行うことができる。
また、上述した目的を達成するために、本発明に係るシール検査方法は、下記(6)を特徴としている。
(6) 上記(4)の構成のシール検査装置において、
前記絶縁体を内部に収容するイオン飛散防止カバーをさらに備え、
前記イオン飛散防止カバーは、前記絶縁体を内部に収容した際に、前記電線が挿通する開口部分を有し、
前記電極は、前記高電圧発生装置による印加時に発生するイオンを、前記イオン飛散防止カバーの前記開口部に向けて放射する、
こと。
上記(6)の構成のシール検査装置によれば、イオン飛散防止カバーによってイオンを囲い込むことによって、絶縁体近傍をイオンが密な状態にすることができる。この結果、電線と絶縁体との密着性及び電線が複数本絶縁体に装着されている場合の電線と電線との間の密着性の検査、及び絶縁体内部の気密性の検査を精度良く行うことができる。
また、上述した目的を達成するために、本発明に係るシール検査システムは、下記(7)を特徴としている。
(7) 上記(4)の構成のシール検査装置において、
前記絶縁体に向けて前記電極にイオンを放射させつつ、前記絶縁体周囲において該電極を可動にする移動治具をさらに備えた、
こと。
上記(7)の構成のシール検査装置によれば、電極を移動させることによって、絶縁体に対して均一に且つ満遍なくイオンを放射できる。その結果、電線と絶縁体との密着性及び電線が複数本絶縁体に装着されている場合の電線と電線との間の密着性の検査、及び絶縁体内部の気密性の検査を精度良く行うことができる。
本発明のシール検査方法、及びシール検査装置によれば、検査対象である、芯線が露出した部分を被覆するように電線に装着された絶縁体に対して、ダメージを与えることなく、且つ高い検査効率によってシール検査を行うことができる。
以下、本発明の実施形態に係るシール検査装置について、図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るシール検査装置10を示す構成図である。図1(a)は通電電流Lが未発生時の構成図であり、図1(b)は通電電流Lが発生時の構成図である。シール検査システム10は、芯線2の先端部2Aを被覆するように絶縁体(例えば、電線用絶縁キャップ)3が装着された電線1を検査の対象としており、電線1と絶縁体3との密着性及び電線1が複数本絶縁体3に装着されている場合の電線と電線との間の密着性の検査、及び絶縁体3内部の気密性の検査を行うものである。本発明の実施の形態では、電線1と絶縁体3との密着性の検査及び電線1が複数本絶縁体3に装着されている場合の電線と電線との間の密着性、及び絶縁体3内部の気密性の検査を総してシール検査と称する。シール検査システム10は、シール検査装置11と、高電圧発生装置12と、を含んで構成される。シール検査装置11は、検査室11Aと、電極11Bと、測定器13を備えている。
電線1は、その一端(先端部2A)では芯線2が露出しており、その露出した芯線2を被覆するように絶縁体3が装着されている。また、電線1は、その他端が雄雌いずれかの形状のコネクタ4が取り付けられている。一方、測定器13は、一端には、コネクタ4とは逆の雄雌いずれかの形状のコネクタ5が取り付けられており、他端がアースに接続されている。このため、電線1は、コネクタ4、コネクタ5及び測定器13を介してアースに接続されていることになる。
電線1と測定器13とがコネクタ4、5を介して接続される構成としたのは、測定器13に接続する電線1の取り替えを容易にするためであり、これにより、電線1複数本に対してシール検査を行う場合の検査効率を高めることができる。
検査室11Aは、所定の大きさの空間領域を囲む室内を構成するものであり、放電、例えば後述するコロナ放電、によって発生したイオンの外部への散逸を防止し、イオンを検査室内(被検査物である絶縁体3の周辺に)充満させる。検査室11Aは、その内壁が非導電性(絶縁性)の材料で形成された中空略箱型形状を有するものであって、電極11B及び絶縁体3近傍の所定の空間領域を取り囲むように設けてある。なお、検査室11Aは、イオンを充満させておくことができるものであれば、その形状は問わない。また、検査室11Aは、電線1に装着された絶縁体3が電極11Bの真下に位置するように、且つ電線1が該検査室11Aを貫通させた状態で該電線1を固定する構造を備えている。
電極11Bは、イオンの放射方向に指向性を持たせるために先端が尖った金属導体で形成されているとともに、高電圧を発生させる高電圧発生装置12の出力と接続されている。電極11Bは、高電圧発生装置12からの高電圧が印加されることでコロナ放電が生じ、電極11Bの周辺の気中に向けてイオンが放射される。
ところで、このコロナ放電とは、図2のコロナ放電の現象を示す説明図に示すように、電極11Bへ高電圧を印加することで電極11Bから多数の電子(e)が放出される放電現象の一種であって、その放出された電子(e)は、空気中の気体分子(M)と衝突し、正電荷を帯びたイオン分子 (i;イオン)と電子とに電離する。このような電離現象を連鎖的に繰り返すことによって、加速度的(雪崩現象的)にイオンが増大し、電極11Bと絶縁体3との間にイオン流が発生する。なお、第1の実施形態では、電極11Bに正の高電圧を印加することを考慮して正イオンが発生する場合について説明するが、負の高電圧を印加することを考慮して負イオンを発生する構成であってもよい。
電極11Bによるコロナ放電によって検査室11A内部にイオンが充満すると、絶縁体3にピンホールが存在する場合や、絶縁体3が電線1に密着した状態で装着されておらず、絶縁体3と電線1との間に空隙及び電線1が複数本絶縁体3に装着されている場合の電線と電線との間に空隙が存在している場合に、そのピンホールや空隙にもイオン流が発生する。ピンホールや空隙にもイオン流が発生した結果、電極11Bと芯線2との間にかけてイオン流が発生していることになる。この場合には、イオン流を介して電極11Bから芯線2へ通電することになる。
高電圧発生装置12は、電極11Bに放電を行わせるために、前述したように高電圧、例えば第1の実施形態では50V以上の電圧を電極11Bに印加する。
測定器13は、芯線2に流れる電流の値を計測するものであり、一端側がコネクタ5を介して電線1側のコネクタ4に接続されているとともに、他端側が地面へアースされている。測定器13は、電極11Bから芯線2へ通電した場合に芯線2に流れる通電電流Lを検出する。
第1の実施形態では、絶縁体3にピンホールが存在している場合や、絶縁体3が電線1に密着した状態で装着されておらず、絶縁体3と電線1との間に空隙及び電線1が複数本絶縁体3に装着されている場合の電線と電線との間に空隙が存在していた場合には、検査室11Aに充満するイオンを順々に伝って、電極11Bと絶縁体(非絶縁物)3内部の芯線2とが通電し、通電電流Lが流れる。この結果、小さな電流値(例えば、数mA程度以下の電流値)ではあるが通電電流Lが芯線2に流れるので、測定器13はその小電流を検知する。尚、検出する電流が微弱な場合には、測定器13として例えばガルバノメータなどを用いてもよい。
測定器13によって計測した電流値Iに基づき、シール検査を行う。例えば、その電流値Iが予め設定された基準値I0よりも小さければ、シール検査の結果は良好との判定がなされる。
次に、本発明の第1の本実施形態に係るシール検査システム10によるシール検査方法について、説明する。
第1の実施形態に係るシール検査方法は、
まず、芯線2の露出した部分を被覆するように絶縁体3が装着された電線1を、一端がアースに接続された測定器13の他端に接続する(接続ステップ)。
続いて、高電圧発生装置12によって電極11Bに印加することによって、電極11Bから絶縁体3に向けてイオンを放射する(放射ステップ)。
続いて、絶縁体3のピンホールまたは絶縁体3と電線1との間の空隙及び電線1が複数本絶縁体3に装着されている場合の電線と電線との間の空隙を含む、電極11Bと芯線2との間に存在するイオンを介して、電極11Bから芯線2へ流れる電流を測定器13によって検出する(検出ステップ)。
以上、本発明の第1の実施形態に係るシール検査システムによれば、絶縁物近傍を流れる通電電流の値は小さいため、検査対象である、芯線が露出した部分を被覆するように電線に装着された絶縁体に対してダメージを与えることなく、電線1と絶縁体3との密着性及び電線1が複数本絶縁体3に装着されている場合の電線と電線との間の密着性の検査、及び絶縁体3内部の気密性の検査を行うことができる。
また、本発明の第1の実施形態に係るシール検査システムによれば、シール検査不良時に、電線1に流れる通電電流Lは極めて微弱であるため、電線を取り替える検査作業中の作業者が誤って感電したとしても、人体へ与える影響は軽微である。このため、本発明の第1の実施形態に係るシール検査システムを利用したシール検査は、検査作業者にとって安全である。
また、本発明の第1の実施形態に係るシール検査システムによれば、水を使用しないため、作業効率の向上を図ることができる。また、電線の製造ラインでのシール検査への適用も容易である。
また、本発明の第1の実施形態に係るシール検査システム10によれば、検査室11Aによってイオンを囲い込むことによって、絶縁体3近傍をイオンが密な状態にすることができる。この結果、電線1と絶縁体3との密着性及び電線1が複数本絶縁体3に装着されている場合の電線と電線との間の密着性の検査、及び絶縁体3内部の気密性の検査を精度良く行うことができる。
また、本発明の第1の実施形態に係るシール検査システムによれば、一つの電極からのイオンの放射を利用したシール検査であるため、複数の電極を利用する場合(例えば、欧州特許出願公開第1186884号明細書)と比較して、シール検査装置の小型化を図ることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るシール検査システム20について、詳細に説明する。尚、第2の実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
図3は、本発明の第2の実施形態に係るシール検査システム20を示す構成図である。図3(a)は通電電流Lが未発生時の構成図であり、図3(b)は通電電流Lが発生時の構成図である。シール検査システム20でも、電線1と絶縁体3との密着性及び電線1が複数本絶縁体3に装着されている場合の電線と電線との間の密着性の検査、及び絶縁体3内部の気密性の検査を行うものであり、シール検査装置21と、高電圧発生装置12と、を含んで構成される。
シール検査装置21は、第1の実施形態にて説明した検査室11Aの代わりに、絶縁物3を囲み、且つ電線1が挿通する部分(開口部分)が開口したイオン飛散防止カバー21Aを用いている。イオン飛散防止カバー21Aは、その内壁が非導電性の材料で形成される。また、電極が単一ではなく複数の電極(1対の電極)21Bから構成されている。一対の電極21Bはそれぞれ、イオン飛散防止カバー21Aの開口部分付近に設けられた固定部21Cによって、電極21Bの先端が該開口部分に向くように固定されるとともに(好適には、電極21Bの先端が該開口部分に向くように、且つ絶縁体3へも向くように固定される。)、高電圧発生装置12の出力に電気的に接続される。また、固定部21Cは、電線1に装着された絶縁体3が電極11Bの真下に位置するように、電線1を固定する役割も果たす。
この固定部21Cでは、検査対象となる電線1を着脱可能に固定させて配置させているとともに、1対の電極21Bを互いに先端側が固有の角度で交差するような姿勢で固定させている。つまり、これらの電極21Bは、先端部の延長線上に、絶縁体(被検査物)3の特に芯線2の先端部2Aが位置するような状態で設置されている。
次に、本発明の第2の本実施形態に係るシール検査システム20によるシール検査方法について、説明する。
第2の実施形態に係るシール検査方法は、
まず、芯線2の露出した部分を被覆するように絶縁体3が装着された電線1を、一端がアースに接続された測定器13の他端に接続する(接続ステップ)。
続いて、高電圧発生装置12によって電極21Bに印加することによって、絶縁体3を内部に収容するイオン飛散防止カバー21Aの、電線1が挿通する開口部分に向けて、電極21Bからイオンを放射する(放射ステップ)。
続いて、絶縁体3のピンホールまたは絶縁体3と電線1との間の空隙及び電線1が複数本絶縁体3に装着されている場合の電線と電線との間の空隙を含む、電極21Bと芯線2との間に存在するイオンを介して、電極21Bから芯線2へ流れる電流を測定器13によって検出する(検出ステップ)。
従って、本発明の第2の実施形態に係るシール検査システム20によれば、イオン飛散防止カバー21Aによってイオンを囲い込むことによって、絶縁体3近傍をイオンが密な状態にすることができる。また、2つの電極21Bからより多くの電子を放出することによって、第1の実施形態の単一の電極11Bを用いたシール検査システム10に比べて、短期間で絶縁体3近傍をイオンが密な状態にすることができる。この結果、電線1と絶縁体3との密着性及び電線1が複数本絶縁体3に装着されている場合の電線と電線との間の密着性の検査、及び絶縁体3内部の気密性の検査を精度良く、且つ短期間で行うことができる。
また、本発明の第2の実施形態に係るシール検査システム20によれば、イオン飛散防止カバー21Aの一部が開口し、その開口部分に電線1が挿通する構成によって、電線1の取り外しが容易である。この結果、シール検査の作業効率の向上を図ることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について詳細に説明する。尚、第3の実施形態において、第1、第2の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
図4は、本発明の第3の実施形態に係るシール検査システム30を示す構成図である。図4(a)は通電電流Lが未発生時の構成図であり、図4(b)は通電電流Lが発生時の構成図である。第3の実施形態のシール検査システム30もまた、電線1と絶縁体3との密着性及び電線1が複数本絶縁体3に装着されている場合の電線と電線との間の密着性の検査、及び絶縁体3内部の気密性の検査を行うものであり、シール検査装置31と、高電圧発生装置12と、含んで構成される。
2つの電極31Bは、電極が単一ではなく複数の電極(1対の電極)21Bから構成されており、どちらの電極31Bもスライダー32に沿って電線1の長手方向にスライドすることができるように構成されている。また、2つの電極31Bはそれぞれ、高電圧発生装置12の出力に接続されている。
スライダー32は、電極31Bを電線1の長手方向に上下に移動させるものである。このように電極31Bが移動する結果、絶縁体3の周囲に均一に且つ満遍なくイオンを充満させることができる。スライダー32の機構の一例としては、ラックアンドピニオン機構や、ボールねじ機構(いずれも図示しない)などを採用することができる。さらに、第3の実施形態では、電極31Bをスライドさせたが、逆に電極31Bを固定し、電線1を上下にスライドさせる構成であっても構わない。
また、なお、第3の実施形態では、2つの電極31Bが電線1の長手方向にスライドする構成について説明したが、これに限るものではない。絶縁物3の周囲における2つの電極31Bのあらゆる移動のさせ方が、本発明に適用可能である。例えば、図3に示す第2の実施形態のような構成の場合には、固定部21Cの電極21B部分のみを電線1を中心にして回転させるような構成などであってよい。また、固定部21Cの電極21B側を固定させ、電線1側を回転させるような構成としてもよい。
次に、本発明の第3の本実施形態に係るシール検査システム30によるシール検査方法について、説明する。
第3の実施形態に係るシール検査方法は、
まず、芯線2の露出した部分を被覆するように絶縁体3が装着された電線1を、一端がアースに接続された測定器13の他端に接続する(接続ステップ)。
続いて、絶縁体3周囲において電極31Bをスライダー32に沿って移動させつつ、高電圧発生装置12によって電極31Bに印加することによって、電極31Bから絶縁体3に向けてイオンを放射する(放射ステップ)。
続いて、絶縁体3のピンホールまたは絶縁体3と電線1との間の空隙及び電線1が複数本絶縁体3に装着されている場合の電線と電線との間の空隙を含む、電極31Bと芯線2との間に存在するイオンを介して、電極31Bから芯線2へ流れる電流を測定器13によって検出する(検出ステップ)。
従って、第3の本実施形態によれば、2つの電極31Bから多数の電子を放射させるとともに、電極31Bのスライド動作を行うので、絶縁体3に対して均一に且つ満遍なくイオンを放射できる。その結果、電線1と絶縁体3との密着性及び電線1が複数本絶縁体3に装着されている場合の電線と電線との間の密着性の検査、及び絶縁体3内部の気密性の検査を精度良く行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係るシール検査装置を示す構成図であって、図1(a)は通電電流Lが未発生時の構成図であり、図1(b)は通電電流Lが発生時の構成図である。 コロナ放電の現象を示す説明図 本発明の第2の実施形態に係るシール検査システムを示す構成図であって、図3(a)は通電電流Lが未発生時の構成図であり、図3(b)は通電電流Lが発生時の構成図である。 図4は、本発明の第3の実施形態に係るシール検査システムを示す構成図であって、図4(a)は通電電流Lが未発生時の構成図であり、図4(b)は通電電流Lが発生時の構成図である。 従来の検査装置の構成図 従来の検査装置の構成図
符号の説明
1 電線
2 芯線
2A 先端部
3 絶縁体(被検査物)
4、5 コネクタ
10、20、30 シール検査システム
11、21、31 シール検査装置
11A 検査室(包囲手段)
11B、21B、31B 電極
12 高電圧発生装置
13 測定器
21A イオン飛散防止カバー(包囲手段)
21C 固定部
32 スライダー
e 電子
i イオン分子
L 通電電流

Claims (7)

  1. 芯線の露出した部分を被覆するように絶縁体が装着された電線を測定器に接続する接続ステップと、
    放電によってイオンを発生させるための電極に高電圧を印加することによって、前記絶縁体に向けて前記電極からイオンを放射する放射ステップと、
    前記絶縁体のピンホールまたは前記絶縁体と前記電線との間の空隙及び前記電線が複数本前記絶縁体に装着されている場合の第1の電線と第2の電線との間の空隙を含む、前記電極と前記芯線との間の空間に存在するイオンを介して、前記電極から前記芯線へ流れる電流を前記測定器によって検出する検出ステップと、
    を有することを特徴とするシール検査方法。
  2. 前記放射ステップにて、前記絶縁体を内部に収容するイオン飛散防止カバーの、前記電線が挿通する開口部分に向けて、前記電極からイオンを放射する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシール検査方法。
  3. 前記放射ステップにて、前記絶縁体周囲において前記電極を移動させつつ、前記絶縁体に向けて前記電極からイオンを放射する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシール検査方法。
  4. 高電圧発生装置に接続された、放電によってイオンを発生させるための電極と、
    芯線の露出した部分を被覆するように絶縁体が装着された電線に接続された測定器と、を備え、
    前記電極は、前記高電圧発生装置による印加時に発生するイオンを前記絶縁体に向けて放射し、
    前記測定器は、前記絶縁体のピンホールまたは前記絶縁体と前記電線との間の空隙及び前記電線が複数本前記絶縁体に装着されている場合の第1の電線と第2の電線との間の空隙を含む、前記電極と前記芯線との間の空間に存在するイオンを介して、前記電極から前記芯線へ流れる電流を検出する、
    ことを特徴とするシール検査装置。
  5. 前記絶縁体を内部に収容する検査室をさらに備え、
    前記検査室は、前記電極のうちの少なくともイオンを放射する部位を内部に収容し、且つ前記電線によって貫通される、
    ことを特徴とする請求項4記載のシール検査装置。
  6. 前記絶縁体を内部に収容するイオン飛散防止カバーをさらに備え、
    前記イオン飛散防止カバーは、前記絶縁体を内部に収容した際に、前記電線が挿通する開口部分を有し、
    前記電極は、前記高電圧発生装置による印加時に発生するイオンを、前記イオン飛散防止カバーの前記開口部に向けて放射する、
    ことを特徴とする請求項4に記載のシール検査装置。
  7. 前記絶縁体に向けて前記電極にイオンを放射させつつ、前記絶縁体周囲において該電極を可動にする移動治具をさらに備えた、
    ことを特徴とする請求項4に記載のシール検査装置。
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