JPH10267395A - 自動風呂電気温水器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴槽用発熱体の発熱容量を貯湯タンク用発熱
体と同等にして発熱容量を大きくすることで、浴槽水を
素早く昇温できる自動風呂電気温水器を得る。 【解決手段】 貯湯タンク用発熱体３と浴槽用発熱体９
とに同時に通電しないように制御し、また、自動風呂運
転中に、水位検出器１３により水位上昇を検出した場合
には、優先して浴槽用発熱体９に通電するように制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、浴槽への湯張り
を自動的に行う自動風呂電気温水器に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】図５は、例えば、特開平４−６３４５号
公報に示された、従来の自動風呂電気温水器のシステム
構成図である。図５において、２は貯湯タンクであり、
貯湯タンク２に貯湯タンク用発熱体３が取り付けてあ
る。混合弁６および注湯開閉弁７からなる給湯回路と、
循環ポンプ１２，電動二方弁１１，水位センサ１３，温
度検出器Ｂ：１０および浴槽用発熱体９からなる追い焚
き回路８で構成されている。また、追い焚き回路８は、
浴槽１６に取り付けてある浴槽アダプタ１７と往き配管
８ａおよび戻り配管８ｂで接続されている。

【０００３】次に、動作について説明する。貯湯タンク
用発熱体３に通電され、貯湯タンク２の水を湯に沸き上
げる。浴槽１６に給湯回路および追い焚き回路を介し、
往き配管８ａを経て浴槽アダプタ１７から自動で湯張り
をする。所定の水位を水位センサ１３で検出すると、湯
張り完了となる。自動湯張り運転中は、循環ポンプ１２
で浴槽１６内の浴水を循環して、浴水の温度を温度検出
器Ｂ：１０で検出し、設定温度より低くなると、浴槽用
発熱体９に通電し、浴水を昇温する。一方、自動湯張り
運転中、浴槽用発熱体９に通電しているときでも、貯湯
タンク用発熱体３に同時通電でき、貯湯タンク２内の水
を湯に沸き上げることができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の自動風呂電気温
水器は、貯湯タンク用発熱体と浴槽用発熱体に同時に通
電できるようになっており、また、貯湯タンク用発熱体
の発熱容量は、電気料金の安い、夜間の時間中に貯湯タ
ンク全量を沸き上げできるように設定されている。貯湯
タンクの容量は、例えば４人家族で３７０ｌで、貯湯タ
ンク沸き上げ用発熱体の発熱体容量は４．４ｋｗにな
る。一方、温水器の配線設備は、深夜電力機器の施設規
定に準じて規定されるため、浴槽用発熱体の発熱容量を
大きくすると設備費用が大変高くなるので、例えば、浴
槽用発熱体の発熱容量は１．０ｋｗ程度になり、浴槽水
を素早く昇温できないという問題があった。

【０００５】この発明は、上記のような問題を解決する
ためになされたもので、温水器の配線設備費用が安価で
ありながら、浴槽用発熱体の発熱容量を貯湯タンク用発
熱体の発熱容量と同等の発熱容量にでき、浴槽水を素早
く昇温できる自動風呂電気温水器を得ることを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】第１の発明の自動風呂電
気温水器においては、貯湯タンクの水を昇温するための
第１の発熱手段と、浴槽の温水を昇温するための第２の
発熱手段と、前記浴槽への給湯および前記両発熱手段へ
の通電を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、
前記第１の発熱手段と、前記第２の発熱手段とに同時に
通電しないように制御するものである。

【０００７】第２の発明の自動風呂電気温水器において
は、風呂の自動運転中に前記第２の発熱手段に通電して
いるときは、前記第１の発熱手段への通電を禁止するよ
うに制御するものである。

【０００８】第３の発明の自動風呂電気温水器において
は、浴槽の水位を検出する水位検出手段を備え、風呂の
自動運転中に、前記水位検出手段で水位上昇を検出して
から、所定時間の間、第１の発熱手段よりも第２の発熱
手段を優先して通電するように制御するものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】

実施の形態１．以下、この発明の実施の形態１を図１お
よび図２を用いて説明する。図１は、この発明の自動風
呂電気温水器のシステム構成図であり、図２は、この実
施の形態１における自動風呂電気温水器の発熱体への通
電制御方法のフローチャートである。

【００１０】まず、図１で部品構成について説明する。
図１において、１は自動風呂電気温水器、２は貯湯タン
ク、３は第１の発熱手段を構成する貯湯タンク用発熱
体、４は温度検出器Ａ、５は給湯回路、６は電動混合
弁、７は注湯開閉弁、８は追い焚き回路、８ａは往き配
管、８ｂは戻り配管である。

【００１１】９は第２の発熱手段を構成する浴槽用発熱
体、１０は温度検出器Ｂ、１１は電動二方弁、１２は循
環ポンプ、１３は水位検出手段を構成する水位検出器、
１４は制御手段を構成する制御部、１５はリモコン、１
６は浴槽、１７は浴槽アダプタである。

【００１２】自動風呂電気温水器１は、貯湯タンク２と
給湯回路４と追い焚き回路８と制御部１４とから構成さ
れている。貯湯タンク２には、貯湯タンク用発熱体３と
温度検出器Ａ：４が取付けられており、給湯回路５に
は、電動混合弁６と注湯開閉弁７が設けられ、追い焚き
回路８には、浴槽用発熱体９と，温度検出器Ｂ：１０
と，電動二方弁１１と，循環ポンプ１２と，水位検出器
１３が設けられている。また、追い焚き回路８は、往き
配管８ａと戻り配管８ｂとで構成されている。さらに、
制御部１４は、リモコン１５と接続されている。

【００１３】次に、動作について説明する。まず、貯湯
タンク用発熱体３に通電され、貯湯タンク２内の水を湯
に沸き上げる。リモコン１５で浴槽１６への湯張り水位
および温度を設定する。リモコン１５の操作により、浴
槽１６への湯張り、すなわち、風呂の自動運転を開始す
る。給水源からの水と貯湯タンク２内の湯を電動混合弁
６で混合して、注湯開閉弁７を介して追い焚き回路８を
通して浴槽１６へ給湯する。

【００１４】浴槽１６への湯張り中は、適宜、循環ポン
プ１２を運転し、電動二方弁１１を開閉して、浴槽１６
への湯張り水位を水位検出器１３で検出し、また、湯張
り温度を温度検出器Ｂ：１０で検出し、リモコン１５で
設定した湯張り水位および温度になると、浴槽１６への
湯張りを完了する。

【００１５】湯張り完了後、所定時間中は、浴槽１６内
の水位を水位検出器１３で検出し、水位が低下すると、
リモコン１５で設定した湯張り水位まで、給湯回路５と
追い焚き回路８を介して給湯し、また、循環ポンプ１２
を適宜運転し、浴槽１６内の温水の温度を温度検出器
Ｂ：１０で検出し、リモコン１５で設定した湯張り温度
より下がると、浴槽１６内の温水を追い焚き回路８を介
して循環ポンプ１２で循環させながら浴槽用発熱体９に
通電して、リモコン１５で設定した温度まで浴槽１６内
の温水を昇温する。そして、湯張り完了後、所定時間経
過すると、風呂の自動運転を停止する。

【００１６】次に、図２を用いて、発熱体への通電制御
を説明する。制御部１４により通電を開始する（ステッ
プＳ１）。浴槽用発熱体９への通電を確認する（ステッ
プＳ２）。

【００１７】浴槽用発熱体９へ通電する場合、貯湯タン
ク用発熱体３への通電は禁止する（ステップＳ３）。浴
槽用発熱体９へ通電し（ステップＳ４）、温度検出器
Ｂ：１０で設定温度を検出すると（ステップＳ５）、通
電を停止し（ステップＳ６）、通電を終了する（ステッ
プＳ７）。

【００１８】浴槽用発熱体９へ通電しない場合は、貯湯
タンク用発熱体３への通電を確認する（ステップＳ
８）。貯湯タンク用発熱体３へ通電する場合、浴槽用発
熱体９への通電は禁止する（ステップＳ９）。貯湯タン
ク用発熱体３へ通電し（ステップＳ１０）、温度検出器
Ａ：４で設定温度を検出すると（ステップＳ１１）、通
電を停止し（ステップＳ１２）、通電終了する（ステッ
プＳ７）。

【００１９】このように、実施の形態１における自動風
呂電気温水器によれば、貯湯タンク用発熱体３と浴槽用
発熱体９とを同時に通電しないように制御しており、浴
槽用発熱体９を貯湯タンク用発熱体３と同等の発熱量に
できるので、浴槽の温水を素早く昇温できる。

【００２０】実施の形態２．次に、この発明の実施の形
態２について説明する。実施の形態２における自動風呂
電気温水器も、上記実施の形態１と同様、システム構成
は図１に示すものである。図３は、この発明の実施の形
態２におけるフローチャートであり、この図３を用いて
説明する。制御部１４により通電を開始する（ステップ
Ｓ１）。リモコン１５の操作による風呂の自動運転の確
認をする（ステップＳ）。

【００２１】風呂の自動運転中の場合、貯湯タンク用発
熱体３への通電を停止し（ステップＳ１４）、浴槽用発
熱体９への通電を確認する（ステップＳ）。浴槽用発熱
体９へ通電する場合、貯湯タンク用発熱体３への通電は
禁止する（ステップＳ３）。浴槽用発熱体９へ通電し
（ステップＳ４）、温度検出器Ｂ：１０で設定温度を検
出すると（ステップＳ５）、通電を停止し（ステップＳ
６）、通電終了する（ステップＳ７）。

【００２２】風呂の自動運転中でない場合、貯湯タンク
用発熱体３への通電を確認し（ステップＳ８）、貯湯タ
ンク用発熱体３へ通電する場合には、浴槽用発熱体９へ
の通電を禁止する（ステップＳ９）。貯湯タンク用発熱
体３へ通電し（ステップＳ１０）、温度検出器Ａ：４で
設定温度を検出すると（ステップＳ１１）、通電を停止
し（ステップＳ１２）、通電を終了する（ステップＳ
７）。

【００２３】このように、実施の形態２における自動風
呂電気温水器によれば、リモコン１５の操作により、制
御部１４で、風呂の自動運転中は、浴槽用発熱体９に通
電でき、風呂の自動運転中以外は貯湯タンク用発熱体３
に通電できるように制御しているので、発熱体が同時に
通電することがなく、浴槽用発熱体９を貯湯タンク用発
熱体３と同等の発熱容量にすることができ、かつ、風呂
の自動運転中に、必ず浴槽１６内の温水を素早く昇温で
きる。

【００２４】実施の形態３．次に、この発明の実施の形
態３について説明する。実施の形態３における自動風呂
電気温水器も、上記実施の形態１および実施の形態２と
同様、システム構成は図１に示すものである。図４は、
この発明の実施の形態３における自動風呂電気温水器の
発熱体への通電制御方法のフローチャートであり、この
図４を用いて説明する。制御部１４で通電を開始する
（ステップＳ１）。リモコン１５の操作による風呂の自
動運転確認をする（ステップＳ１３）。

【００２５】風呂の自動運転中の場合、水位検出器１３
で浴槽１６内の温水の水位上昇を検出すると（ステップ
Ｓ１５）、貯湯タンク用発熱体３への通電を停止し（ス
テップＳ１４）、タイマを初期化する（ステップＳ１
６）。浴槽用発熱体９へ通電する場合、貯湯タンク用発
熱体３への通電は禁止する（ステップＳ３）。浴槽用発
熱体９へ通電し（ステップＳ４）、温度検出器Ｂ：１０
で設定温度を検出すると（ステップＳ５）、通電を停止
し（ステップＳ６）、所定時間経過すると（ステップＳ
１７）、通電終了する（ステップＳ７）。

【００２６】風呂の自動運転中でない場合および風呂の
自動運転中に浴槽１６内の温水の水位上昇が検出されな
い場合は、貯湯タンク用発熱体３への通電を確認し（ス
テップＳ８）、貯湯タンク用発熱体３へ通電する場合、
浴槽用発熱体９への通電を禁止する（ステップＳ９）。
貯湯タンク用発熱体３へ通電し（ステップＳ１０）、温
度検出器Ａ：４で設定温度を検出すると（ステップＳ１
１）、通電を停止して（ステップＳ１２）、通電終了す
る（ステップＳ７）。

【００２７】このように、実施の形態３における自動風
呂電気温水器によれば、リモコン１５の操作により制御
部１４で風呂の自動運転中で、かつ、水位検出器１３で
浴槽水の水位上昇を検出した場合に、所定時間の間は浴
槽用発熱体９へ優先して通電でき、前記以外の場合は、
貯湯タンク用発熱体３に通電できるように制御している
ので、発熱体が同時に通電されることがなく、浴槽用発
熱体９を貯湯タンク用発熱体３と同等の発熱容量にする
ことができ、かつ、ユーザの入浴を浴槽水の水位上昇に
より正確に判断し、入浴時には、浴槽１６内の温水を素
早く昇温でき、風呂の自動運転中でも、入浴を検出しな
い場合には、貯湯タンク２の沸き上げができる。

【００２８】

【発明の効果】第１の発明に係わる自動風呂電気温水器
によれば、貯湯タンク用発熱体と浴槽用発熱体とを同時
に通電しないように制御しており、浴槽用発熱体を貯湯
タンク用発熱体と同等の発熱量にできるので、浴槽の温
水を素早く昇温できる。

【００２９】第２の発明に係わる自動風呂電気温水器に
よれば、風呂の自動運転の有無により貯湯タンク用発熱
体と浴槽用発熱体への通電を制御しており、風呂の自動
運転中に浴槽用発熱体への通電を優先するので、入浴中
に必ず浴槽の温水を素早く昇温できる。

【００３０】第３の発明に係わる自動風呂電気温水器に
よれば、風呂の自動運転の有無と、水位検出器による水
位上昇の有無によって、貯湯タンク用発熱体と浴槽用発
熱体への通電を制御しており、風呂の自動運転中で、か
つ、浴槽の水位上昇が検出された場合に、浴槽用発熱体
への通電を優先するので、ユーザの入浴を正確に判断し
て、浴槽の温水を素早く昇温できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の実施の形態１における自動風呂電
気温水器のシステム構成図である。

【図２】 この発明の実施の形態１における自動風呂電
気温水器の発熱体への通電制御方法に係わるフローチャ
ートを示す図である。

【図３】 この発明の実施の形態２における自動風呂電
気温水器の発熱体への通電制御方法に係わるフローチャ
ートを示す図である。

【図４】 この発明の実施の形態３における自動風呂電
気温水器の発熱体への通電制御方法に係わるフローチャ
ートを示す図である。

【図５】 従来の自動風呂電気温水器を示すシステム構
成図である。

【符号の説明】

１ 自動風呂電気温水器、２ 貯湯タンク、３ 貯湯タ
ンク用発熱体、４ 温度検出器Ａ、５ 給湯回路、６
電動混合弁、７ 注湯開閉弁、８ 追い焚き回路、８ａ
往き配管、８ｂ 戻り配管、９ 浴槽用発熱体、１０
温度検出器Ｂ、１１ 電動二方弁、１２ 循環ポン
プ、１３ 水位検出器、１４ 制御部、１５リモコン、
１６ 浴槽、１７ 浴槽アダプタ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 貯湯タンクの水を昇温するための第１の
   発熱手段と、浴槽の温水を昇温するための第２の発熱手
   段と、前記浴槽への給湯および前記両発熱手段への通電
   を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記第
   １の発熱手段と、前記第２の発熱手段とに同時に通電し
   ないように制御することを特徴とする自動風呂電気温水
   器。
2. 【請求項２】 風呂の自動運転中に前記第２の発熱手段
   に通電しているときは、前記第１の発熱手段への通電を
   禁止するように制御することを特徴とする請求項１に記
   載の自動風呂電気温水器。
3. 【請求項３】 浴槽の水位を検出する水位検出手段を備
   え、風呂の自動運転中に、前記水位検出手段で水位上昇
   を検出してから、所定時間の間、第１の発熱手段よりも
   第２の発熱手段を優先して通電するように制御すること
   を特徴とする請求項１に記載の自動風呂電気温水器。