JPH10267133A - 密封装置 - Google Patents
密封装置Info
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- JPH10267133A JPH10267133A JP9085588A JP8558897A JPH10267133A JP H10267133 A JPH10267133 A JP H10267133A JP 9085588 A JP9085588 A JP 9085588A JP 8558897 A JP8558897 A JP 8558897A JP H10267133 A JPH10267133 A JP H10267133A
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Abstract
可能なリップ摺動部を備えた密封装置を提供する。 【解決手段】 樹脂リップ4のリップ摺動部4aは、軸
105の外周面105a(摺動表面)に対するそれぞれ
の接触圧力分布において、その最大接触圧力部Paが大
気側Oよりも密封流体側Mに偏った分布形態となる環状
当接部4dを軸方向に複数段備える。
Description
ウジングの間の隙間を封止する密封装置に関する。特
に、1つの密封装置で両方向回転に対応可能とする構成
に関する。
される回転軸用密封装置には、シールリップの材料とし
てゴム状弾性材料よりも耐熱性や耐摩耗性の良いPTF
E等の樹脂材料が適用されている。しかし、樹脂材料は
ゴム状弾性材料に比べて弾性復元性に劣り、軸振れに追
随する能力(偏心追随性)が低くなる。
料を使用した密封装置101の断面構成を説明する図で
ある。密封装置101は、外環部102a,103aが
嵌め合わされる断面L字状の外側補強環102と内側補
強環103と、それら補強環の径方向部102b,10
3bに外周固定部104aが挟持される樹脂材料製の円
環板104から構成されている。
環部に挿入される回転軸105の直径よりも小さく設定
され、回転軸105の外周表面に添って密封流体側Mに
撓み変形させ、円環板104の内径先端側の内周表面を
リップ摺動面104bとして接触摺動させる構造として
いる。
螺旋ミゾ104cを設け、回転軸105の回転に伴い発
生する螺旋ミゾ104cのポンプ作用による密封流体側
Mへの密封流体の戻し効果により密封性を向上させる構
造が従来より採用されている。
01では、回転軸105を他方向に回転させると密封流
体の漏れを発生させてしまい、一方向に回転する軸には
適用可能であるが、両方向に回転する軸には適用するこ
とが出来ないという問題があった。
ミゾ104cにより密封流体側Mと大気側Oが連通して
いるので、回転軸1の静止時に螺旋ミゾ104cを伝わ
って密封流体が静的に漏出するという問題もあった。
めになされたもので、その目的とするところは、両方向
回転に対して密封流体側への密封流体の戻し作用を発揮
させること、また、摺動表面が停止している際の静的な
密封流体の漏れを防止することによる密封性の向上を可
能とする密封装置を提供することにある。
に本発明にあっては、回動する摺動表面に当接する環状
のリップ摺動部を備えた密封装置において、前記リップ
摺動部は、前記摺動表面に対するそれぞれの接触圧力分
布において、その最大接触圧力部が大気側よりも密封流
体側に偏った分布形態となる環状当接部を、軸方向に複
数段備えることを特徴とする。
動表面が回動している状態では、それぞれの環状当接部
の接触圧力分布形態は、環状当接部の密封流体側に最大
接触圧力点が偏っている分布となっており、大気側へ密
封流体が流出する場合には、環状当接部の密封流体側に
対応する流体入口部の圧力勾配が大きいため、流体力学
的に大気側へ流出する密封流体の膜厚は薄くしか形成さ
れず流出量は少なくなる。
状当接部の間に保持されることになるが、この流体が逆
に密封流体側へ流入して戻る場合には、環状当接部の大
気側に対応する流体入口部の圧力勾配が小さいため、密
封流体側へ流入して戻る流体膜厚が厚く形成され、流体
の戻り量は多くなることになる。
流体側へ戻る流入量の方が多くなるため、軸方向に複数
段備えられた環状当接部全体として良好なシール性が発
揮される。
ず、いずれの方向であっても得られるので、両方向に回
動する軸やハウジング等の摺動表面に対して密封装置を
使用することが可能となる。
部は、摺動表面が停止している状態でも、密封流体側と
大気側を複数段に隔離しているので密封流体を疎通させ
ることはなく、静的な状態でのシール性も得ることがで
きる。
向かって傾斜する複数本の環状の切り込みにより区分さ
れた前記リップ摺動部であることも好適である。
に当接する先端部から大気側に向けて前記摺動表面から
離間する第1の傾斜面と、該先端部から密封流体側に向
けて前記第1の傾斜面よりも前記摺動表面からの離間角
度の大きい第2の傾斜面と、を備えることも好適であ
る。
状のシールリップの前記摺動表面に添って密封流体側に
撓ませられたリップ先端側の円周表面部であることも良
い。
1と図2に基づいて説明する。図1は密封装置1の断面
構成を説明する図であり、図1(a)は密封装置1がハ
ウジング106と軸105の間の環状隙間107に備え
られ、回動する軸105の摺動表面としての外周面10
5aに環状のリップ摺動部4aが当接している状態の図
であり、図1(b)は図1(a)のD1部を拡大したリ
ップ摺動部4aを説明する図である。図2はリップ摺動
部4aを備えた樹脂リップ4の密封装置1として組み立
てられる前の状態の正面図である。
環2と内側補強環3のそれぞれの径方向部2a,3aの
間に環状のリップ摺動部を構成する樹脂リップ4の外環
部を挟持して備えている。尚、外側補強環2と内側補強
環3は、外側補強環2の密封流体側Mの端部2bを折り
曲げることによるカシメ固定により締結されている。
材料により形成されており、軸105が挿入されていな
い図2の状態(組み立て前)では(図1(a)において
は4’(破線)に示されている)概略平ワッシャ形状で
あり、図1(a)のように組み立てた後に軸105を挿
入することで内側の縁が軸105の外周面105aに沿
って拡径しながら撓み、内径先端側の内周表面が外周面
105aに当接してシール性を発揮する環状のリップ摺
動部4aとなっている。尚、PTFEを材質とすること
で、軸105の外周面105aに当接して摺動する状態
において低摩擦抵抗による良好な摺動性や耐摩耗特性に
優れている等の特徴を備えている。
図1に示されるものに限定されるものではなく、環状の
外周保持部からリップ摺動部が内側に直接的に斜めに突
出した形態や、内周面に当接させる場合においては環状
の内周保持部からリップ摺動部が外側に突出する形態を
備えるものでもなんら問題ない。
ップ表面4bから密封流体側に向かって傾斜する複数本
の環状の切り込み4cが設けられ、各切り込み4cの間
に複数段の環状当接部4dが軸方向に形成されている。
明すると、外周面105aに当接するそれぞれの環状当
接部4dの当接領域4eは、切り込み4cにより区分さ
れたリップ表面4bの領域中における密封流体側Mの接
触領域である。そして、その区分された個々の当接領域
4eにおいて、密封流体側Mの端部を4f、大気側Oの
端部を4gとすると、軸105の挿入の際に端部4gよ
りも端部4fの拡径量が多くより大きな緊迫力(接触荷
重)が発生していることから、当接領域4eの接触圧力
分布は図1(b)上側のグラフに示されるようにそれぞ
れの接触圧力分布において、その最大接触圧力部Paが
大気側Oよりも密封流体側Mに偏向した分布形態となっ
ている。
表面が回動している状態では、それぞれの当接領域4e
の接触圧力分布形態は、当接領域4eの密封流体側Mに
最大接触圧力部Paが偏っている分布となっており、大
気側Oへ密封流体が流出する場合には、当接領域4eの
密封流体側Mに対応する流体入口部の圧力勾配が大きい
ため、流体力学的に大気側Oへ流出する密封流体の膜厚
は薄くしか形成されず流出量は少なくなる。
当接領域4eの間に保持されることになるが、この流体
が逆に密封流体側Mへ流入して戻る場合には、当接領域
4eの大気側Oに対応する流体入口部の圧力勾配が小さ
いため、密封流体側Mへ流入して戻る流体膜厚が厚く形
成され、流体の戻り量は多くなることになる。
封流体側Mへ戻る流入量の方が多くなるため、軸方向に
複数段備えられた当接領域4e全体として良好なシール
性が発揮される。
ず、いずれの方向であっても得られるので、両方向に回
動する軸やハウジング等の摺動表面に対して密封装置を
使用することが可能となる。
部4dの当接領域4eにより、軸105が停止している
状態でも、密封流体側Mと大気側Oの間を複数段に隔離
しているので密封流体が切り込み4cを伝わって密封流
体側Mから大気側Oへ疎通することはなく、静的な状態
でのシール性も得ることができる。
aは樹脂リップ4に形成されたものとして説明したが、
より弾性を備えたゴム状弾性材料等によるリップに本発
明を適用することも可能である。
態の密封装置11の断面構成を説明する図である。この
密封装置11の構成において特徴となる部分は樹脂リッ
プ14であり、以下に説明する。但し、その他の構成で
第1の実施の形態の密封装置1と同様の構成に関しては
同一の符号を付し、その説明を省略する。
樹脂シートの内径側のリップ摺動部14aの、軸105
の外周面105aに接触するリップ表面14bに、金型
成形によって複数段の環状当接部14bが形成されてい
る。
触する先端部14cから大気側Oに向けて外周面105
aから離間する第1の傾斜面14dと、先端部14cか
ら密封流体側に向けて前記第1の傾斜面14dよりも外
周面105aからの離間角度の大きい第2の傾斜面14
eとから構成されている。この実施の形態では、第1の
傾斜面14dの離間角度は30°、第2の傾斜面14e
の離間角度は60°としているが、それぞれ±10°の
範囲が好適であるが、−25°〜+30°の範囲で増減
させることも可能である。
外周面105aに接触すると、図3(b)のように、先
端部14cが当接による緊迫力により変形して当接領域
14fとなる。
は、図3(b)上側のグラフに示されるようにそれぞれ
の接触圧力分布において、その最大接触圧力部Paが大
気側Oよりも密封流体側Mに偏向した分布形態となって
いるので、軸105が両方向いずれに回転してもシール
性を発揮することができる。
状に金型成形されており、第1の傾斜面14dと第2の
傾斜面14eの間に形成される溝14gも同心の円周上
で閉じており、軸105の静止時においても従来の密封
装置のように密封流体が螺旋溝を伝わって漏れ出ること
はなく、軸105の停止時の静的な状態でのシール性を
達成することができる。
は、両方向に回動する摺動表面に対してシール性が発揮
され、摺動表面の回動方向を指定する必要がなく使用す
ることができる。
部は、摺動表面が停止している状態でも、密封流体側と
大気側を複数段に隔離しているので密封流体を疎通させ
ることはなく、静的な状態でのシール性も得ることがで
きる。
断面構成説明図。
断面構成説明図。
Claims (4)
- 【請求項1】 回動する摺動表面に当接する環状のリッ
プ摺動部を備えた密封装置において、 前記リップ摺動部は、前記摺動表面に対するそれぞれの
接触圧力分布において、その最大接触圧力部が大気側よ
りも密封流体側に偏った分布形態となる環状当接部を、
軸方向に複数段備えることを特徴とする密封装置。 - 【請求項2】 前記複数段の環状当接部は、密封流体側
に向かって傾斜する複数本の環状の切り込みにより区分
された前記リップ摺動部であることを特徴とする請求項
1に記載の密封装置。 - 【請求項3】 前記複数段の環状当接部は、前記摺動表
面に当接する先端部から大気側に向けて前記摺動表面か
ら離間する第1の傾斜面と、該先端部から密封流体側に
向けて前記第1の傾斜面よりも前記摺動表面からの離間
角度の大きい第2の傾斜面と、を備えることを特徴とす
る請求項1に記載の密封装置。 - 【請求項4】 前記リップ摺動部は、樹脂材料による円
環状のシールリップの前記摺動表面に添って密封流体側
に撓ませられたリップ先端側の円周表面部であることを
特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の密封装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08558897A JP3564932B2 (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08558897A JP3564932B2 (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | 密封装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10267133A true JPH10267133A (ja) | 1998-10-09 |
JP3564932B2 JP3564932B2 (ja) | 2004-09-15 |
Family
ID=13862983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08558897A Expired - Lifetime JP3564932B2 (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | 密封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3564932B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001165327A (ja) * | 1999-12-08 | 2001-06-22 | Koyo Sealing Techno Co Ltd | 密封装置 |
JP2001317636A (ja) * | 2000-05-02 | 2001-11-16 | Toyota Industries Corp | リップ型シール |
KR101306828B1 (ko) * | 2005-06-14 | 2013-09-10 | 엔오케이 가부시키가이샤 | 립타입 시일 |
CN109780209A (zh) * | 2019-03-11 | 2019-05-21 | 青岛达能环保设备股份有限公司 | 同心环式进料密封系统 |
-
1997
- 1997-03-21 JP JP08558897A patent/JP3564932B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001165327A (ja) * | 1999-12-08 | 2001-06-22 | Koyo Sealing Techno Co Ltd | 密封装置 |
JP2001317636A (ja) * | 2000-05-02 | 2001-11-16 | Toyota Industries Corp | リップ型シール |
JP4648514B2 (ja) * | 2000-05-02 | 2011-03-09 | イーグル工業株式会社 | リップ型シール |
KR101306828B1 (ko) * | 2005-06-14 | 2013-09-10 | 엔오케이 가부시키가이샤 | 립타입 시일 |
CN109780209A (zh) * | 2019-03-11 | 2019-05-21 | 青岛达能环保设备股份有限公司 | 同心环式进料密封系统 |
CN109780209B (zh) * | 2019-03-11 | 2024-02-20 | 青岛达能环保设备股份有限公司 | 同心环式进料密封系统 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3564932B2 (ja) | 2004-09-15 |
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