JPH04337165A - 非接触形メカニカルシール装置 - Google Patents

非接触形メカニカルシール装置

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JPH04337165A
JPH04337165A JP10302891A JP10302891A JPH04337165A JP H04337165 A JPH04337165 A JP H04337165A JP 10302891 A JP10302891 A JP 10302891A JP 10302891 A JP10302891 A JP 10302891A JP H04337165 A JPH04337165 A JP H04337165A
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清水 忠之
Toshihiko Fuse
敏彦 布施
Eiji Okumachi
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばガスタービン、
ブロアーあるいはエアコンプレッサーなどの高圧流体機
器の軸封部に適用される非接触形メカニカルシール装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1は一般のこの種のメカニカルシール
装置の全体構成を示す縦断側面図であり、同図において
、被軸封機器の回転部材1(図示例では回転軸1Aと同
時回転する回転スリーブ1B)と同時回転する回転密封
環2Aを設けた回転側シール要素2と、被軸封機器のケ
ーシング3側に固定されたスプリングリテーナ3Aに、
周方向に等間隔で配置した回り止めピン3Bを介して回
転不能に保持され、かつスプリング3Cにより回転密封
環2A側に常時付勢される静止密封環4Aを設けた固定
側シール要素4を有し、回転密封環2Aのシール面2a
には、図5に示すように、周方向に等間隔を隔てて径方
向にのびる幅狭深底の流体導入溝5が複数形成され、こ
れら流体導入溝5のそれぞれに連通し、かつ周方向の一
方(例えば矢印aで示す回転方向の反対側)にのびる幅
広浅底の動圧発生グループ6が形成されている。
【0003】このような構成のメカニカルシール装置で
、回転密封環2Aが回転すると、高圧側Yの流体導入溝
5から動圧発生グルーブ6に流入して、シール面2aと
静止密封環4Aのシール面4aとの間に動圧を発生させ
、シール面4aをシール面2aから離す方向に付勢し、
シール面4aをシール面2aに当接させる方向に付勢し
ているスプリング3Cのばね力とのバランス点の圧力に
よって,シール面2a,4a間に、例えば5〜20μm
程度の狭いシール隙間を形成し低圧側Xと高圧側Yとを
非接触状態でシールするように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したような構成の
従来の非接触形メカニカルシール装置は、回転密封環2
Aのシール面2aに形成されている動圧発生用グルーブ
6の径方向の幅が同じであるので、密封流体の圧力やシ
ール運転中の雰囲気温度により、回転密封環2Aや静止
密封環4Aに生じる歪やモーメントによる傾きに対し、
シール面2a,4aを平行平面に維持させる自己整合作
用が生じにくい。このため、高圧・高速運転条件におい
て、上記シール面2a,4a同志が接触してシール破壊
を招くおそれがある。
【0005】また、上記動圧発生用グルーブ6では、静
圧による漏れを押し戻す方向のポンピング作用が弱く、
シール面からの漏洩が多い。
【0006】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、高圧・高速運転時でもシール面同
志の接触を回避してシール破壊のおそれを解消すること
ができ、しかも漏洩を抑止して密封性能の向上を図るこ
とができる非接触形メカニカルシール装置を提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本発明に係る非接触形メカニカルシール装置は、回転
密封環のシール面に外端が径外側に開口しかつ内端がシ
ール面内に存在して径内方向にのびる複数の流体導入溝
が周方向に等間隔を隔てて形成され、これら流体導入溝
に連通しかつ周方向の少なくとも一方にのびる動圧発生
グルーブが先細り状に形成されたものである。
【0008】また、上記流体導入溝の径方向の長さ寸法
とシール面の径方向の幅寸法との比が0.5〜0.7に
設定され、上記動圧発生用グルーブの下流側低圧端とシ
ール面の径方向外端との間の幅寸法と上記シール面の径
方向の幅寸法との比が0.2〜0.5に設定されるのが
よい。
【0009】さらに、上記動圧発生用グルーブの低圧側
縁が上記回転側シール要素の接触方向に対して角度10
〜30°に傾斜した螺線に沿うようにすればよい。
【0010】
【作用】本発明によれば、回転密封環の回転により、流
体導入溝に連通する動圧発生グルーブに径外端(高圧側
)から流体が侵入して動圧を発生させ、この動圧によっ
て所定のシール隙間を形成して非接触状態でシールする
。とくに、上記動圧発生用グルーブを先細り状にしてあ
るので、自己整合作用が確実に発揮されて高圧・高速条
件下でのシール面の接触が抑制される。
【0011】さらに、上記流体導入溝の径方向の長さ寸
法とシール面の径方向幅寸法との比ならびに動圧発生用
グルーブの下流側低圧端とシール面の径方向外端との間
の幅寸法との比を上記のように特定することにより、発
生動圧が確実に高められるうえ、外高歪の場合でも発生
動圧により自己整合用の回転密封環の回転中心廻りのモ
ーメントを得ることができる。
【0012】また、上記動圧発生用グルーブの低圧側縁
の傾斜角度を上記のように特定したことにより、静圧に
よる漏れを押し戻す方向のポンピング作用により、密封
性が向上する。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
詳細に説明する。図2は本発明に係る回転密封環の一例
を示す正面図であり、本発明の特徴は回転密封環のシー
ル面における動圧発生グルーブの構造に係り、この点を
除く他の部材および構成は従来例として示した図1と異
ならないので、それぞれ同一符号を付して、詳細説明す
る。
【0014】図1および図2において、回転密封環2A
のシール面2aには、外端がシール面2aの径外側(高
圧側Y)に開口し、内端がシール面2a内に存在して径
内方向にのびる複数の流体導入溝5が周方向に等間隔を
隔てて形成されている。この流体導入溝5は深さが5μ
m〜1mm程度である。
【0015】上記流体導入溝5には、周方向の一方へ延
びる動圧発生用グルーブ7が連通して形成されている。 この動圧発生用グルーブ7は、深さが2〜10μm程度
であり、つの形の先細り状に形成されている。
【0016】このような構成であれば、回転密封環2A
を矢印a方向に回転させることによって、流体導入溝5
から高圧側Yの流体が動圧発生用グルーブ7に流入して
、回転密封環2Aのシール面2aと、静止密封環4Aの
シール面4aの間に動圧を発生させ、シール面2aをシ
ール面4aから離す方向に付勢し、スプリング3Cのば
ね力とのバランス点の圧力によって、シール面2a,4
a間に、例えば5〜20μm程度の狭いシール隙間を形
成して、低圧側Xと高圧側Yとを非接触状態でシールす
るものである。
【0017】上記動圧発生用グルーブ7は周方向へ先細
り状のため、下流側低圧端7a付近での最大圧力で回転
密封環2Aの回転中心廻りのモーメントが得られ、シー
ル面2a,4aを平行平面に保持する自己整合作用が良
好に発揮される。このため、高圧・高速運転条件におい
て、シール面2a,4aの接触が抑止されてシール破壊
のおそれはなくなる。しかも、動圧によるポンピング作
用でシール面2a,4aからの漏れを阻止させることが
できる。
【0018】ところで、上記自己整合性の発生は、流体
導入溝5や動圧発生用グルーブ7のシール面2aに対す
る寸法関係に左右される。
【0019】いま、図3において、シール面2aの径方
向の幅寸法をW、流体導入溝5の径方向の長さ寸法をW
1 、動圧発生用グルーブ7の下流側低圧端7aとシー
ル面2aの径方向外端との間の幅寸法をW2 、動圧発
生用グルーブ7の低圧側線7bが回転密封環2Aの接線
方向に対して傾斜する角度をθとした場合、まず、流体
導入溝5に関しては、W1 /W=0.5〜0.7に設
定するのが好ましい。
【0020】W1 /W<0.5の場合、流体導入溝5
からの流体による発生動圧が低く、自己整合作用を有効
に発揮させにくい。また、W1 /W>0.7の場合、
シール面2a,4a間で外高歪が生じた時に自己整合用
の圧力が発生せず、シール面2a,4aの接触を招くお
それがある。
【0021】また、上記動圧発生用グルーブ7について
は、W2 /W=0.2〜0.5に設定するのがよい。 これ以外の範囲に設定した場合は、やはり、高圧・高速
運転条件での自己整合機能が得られにくい。
【0022】また、上記動圧発生用グルーブ7の周方向
の長さのパラメータとなる上記角度θは、θ=10〜3
0°に設定するのがよい。すなわち、動圧発生用グルー
ブ7は、10°<θ<30°の範囲に入るように周方向
へ先細りに形成される。θ<10°の場合は、外向きの
ポンピング作用が弱過ぎて漏洩量が大となる。また、θ
>30°の場合は、動圧発生用グルーブ7の円周方向の
長さが短くなり、発生動圧が小さくなる。
【0023】図4は回転密封環2Aの別の例を示す正面
図であり、この実施例では、上記第1実施例と同じ構成
の流体導入溝5に連通する動圧発生用グルーブ7を周方
向の両方に形成したものである。
【0024】このような構成であれば、回転密封環2A
を矢印a,bで示す正逆方向の回転時において、上記第
1実施例と同じ作用効果を奏することができる。即ち、
回転方向が一方向にのみ制限されることなく、正逆いず
れの方向に回転密封環2Aを回転させても、非接触状態
でシールことができるメカニカルシール装置を提供し得
るものである。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、回転密封
環のシール面に外端が径外端に開口し、内端がシール面
内に存在する複数の流体導入溝を等間隔に形成し、周方
向へ先細り状に延びる動圧発生用グルーブを上記流体導
入溝に連通して形成したから、高速・高圧条件下におい
ても、シール面間を平行平面にする自己整合性が確保さ
れてシール面の接触事故を確実に防止できるとともに、
シール面からの漏れを押し戻す方向のポンピング作用を
発揮させて密封性を高めることができる。
【0026】また、請求項2によれば、有効な発生動圧
が確実に得られ、外高歪が起きた場合でも自己整合作用
が発揮される。
【0027】さらに、請求項3によれば、動圧発生用グ
ルーブの周方向の長さが適正に設定され、有効なポンピ
ング作用で漏れを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】非接触形メカニカルシール装置の全体構成を示
す縦断側面図である。
【図2】本発明の回転密封環の一例を示す正面図である
【図3】本発明の回転密封環の要部の拡大説明図である
【図4】本発明の回転密封環の他の例を示す正面図であ
る。
【図5】従来の回転密封環を示す拡大正面図である。
【符号の説明】
1  回転部材 2  回転側シール要素 2A  回転密封環 2a,4a  シール面 3  ケーシング 3C  スプリング 4  固定側シール要素 4A  静止密封環 5  流体導入溝 7  動圧発生用グルーブ 7a  下流側低圧端 7b  低圧側縁 W  シール面幅寸法 W1   流体導入溝の長さ寸法 W2   動圧発生用グルーブの下流側位置寸法θ  
傾斜角度

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  被軸封機器の回転部材と同時回転する
    回転密封環を設けた回転側シール要素と、上記被軸封機
    器のケーシング側に回転不能に保持され、かつスプリン
    グにより回転密封環側に常時付勢される静止密封環を設
    けた固定側シール要素とを有する非接触形メカニカルシ
    ール装置において、回転密封環のシール面に外端が径外
    側に開口しかつ内端がシール面内に存在して径内方向に
    のびる複数の流体導入溝が周方向へ等間隔隔てて形成さ
    れ、これら流体導入溝に連通しかつ周方向の少なくとも
    一方にのびる動圧発生グルーブが先細り状に形成されて
    いることを特徴とする非接触形メカニカルシール装置。
  2. 【請求項2】  上記流体導入溝の径方向の長さ寸法と
    シール面の径方向の幅寸法との比が0.5〜0.7に設
    定され、上記動圧発生用グルーブの下流側低圧端とシー
    ル面の径方向外端との間の幅寸法と上記シール面の径方
    向の幅寸法との比が0.2〜0.5に設定されているこ
    とを特徴とする請求項1の非接触形メカニカルシール装
    置。
  3. 【請求項3】  上記動圧発生用グループの低圧側縁が
    上記回転側シール要素の接線方向に対して角度10〜3
    0°に傾斜した螺線に沿っていることを特徴とする請求
    項1の非接触形メカニカルシール装置。
JP3103028A 1991-05-09 1991-05-09 非接触形メカニカルシール装置 Expired - Lifetime JPH07117167B2 (ja)

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