JPH07117165B2 - 非接触形シール装置 - Google Patents

非接触形シール装置

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JPH07117165B2
JPH07117165B2 JP3032828A JP3282891A JPH07117165B2 JP H07117165 B2 JPH07117165 B2 JP H07117165B2 JP 3032828 A JP3032828 A JP 3032828A JP 3282891 A JP3282891 A JP 3282891A JP H07117165 B2 JPH07117165 B2 JP H07117165B2
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JP
Japan
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seal
spiral groove
sealing
ring
contact type
Prior art date
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Expired - Lifetime
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JP3032828A
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English (en)
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JPH04272581A (ja
Inventor
宏 出来
忠之 清水
敏彦 布施
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Nippon Pillar Packing Co Ltd
Original Assignee
Nippon Pillar Packing Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえばタービン、ブ
ロワおよびコンプレッサ等の回転形空気機械の軸シール
に用いられるもので、回転軸心に対して垂直な面内での
漏れを制限するようになされた非接触形シール装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の非接触形シール装置で
は、ケーシングを貫通した回転軸とともに回転する回転
シールリングの軸心に垂直な端面と、上記ケーシング側
に保持された静止リングにおける上記端面に対向する端
面とを両者の非接触シール面としている。
【0003】しかし、このような構成においては、ガス
タービンやコンプレッサのように高速、かつ高圧で運転
されるものでは、上記シール面同志の平行性が不安定に
なり、良好なシール性を発揮させにくい。
【0004】このため、すでに、特公平1−22509
号公報等に開示されているように、回転シールリングと
静止リングとのシール面に自己整合機能をもたせるよう
に工夫したものがある。すなわち、たとえば、図5に示
すように回転シールリング51のシール面51aに、
その外周側から内周側へ向かう動圧発生用のスパイラル
状の溝52を形成し、回転シールリング51の回転によ
り、そのスパイラル状の溝52によるポンピング作用に
より、シール面間に高圧の密封流体強制的に取り込
、これにより、シール面間に動圧を発生させてシール
面同志を非接触の平行状態に維持しつつ、流体の漏洩を
抑制するといった機能を発揮するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の非接触形シール
装置は、上記のように構成されており、シール面間の安
定化に、動作発生用のスパイラル状溝52が大きく貢献
している。したがって、上記スパイラル状溝52がオイ
ルミストや密封流体に混入しているごみなどによって
詰まりを起こしたり、シール面が摩耗した場合には、
パイラル状溝52毎での発生動圧が異なって、シール面
の平行状態が不安定となり、シール面同志の偏当り現象
などによってシール破壊やシール面の破損を招くという
問題があったた。
【0006】本発明は上記の実情に鑑みてなされたもの
で、動圧発生用スパイラル状溝の目詰まり等によりシー
ル面の平行状態が不安定になっても、シール面の接触に
よるシール破壊やシール面の破損を防止でき、信頼性
高いシール機能を保持することができる非接触形シール
装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る非接触形シール装置は、対向するシー
ル面の一方に動圧発生用のスパイラル状の溝を形成した
非接触形シール装置において、上記スパイラル状の溝が
形成された側のシール面に、半径方向へ延びる複数の静
圧バランス用の直線状の溝を周方向に等間隔を隔てて複
数個形成し、これら静圧バランス用の直線状溝の幅を
0.5〜2mmに設定したものである。
【0008】
【作用】上記構成の本発明によれば通常はシール面に
形成された動圧発生用のスパイラル状の溝によって高圧
の密封流体がシール面間に取り込まれて動圧が発生さ
れ、これによって、シール面の平行状態が安定的に保持
される。また、この動圧発生用のスパイラル状の溝が目
詰まりなどを起こしてシール面の平行状態が不安定と
場合、静圧バランス用の溝に導入される高圧の密封流体
のもつ静圧力により対向シール面間に一定の拡開力が確
保されるので、シール面の接触にともなうシール破壊
シール面の破損を防ぐことが可能である
【0009】また、上記静圧バランス用の溝を直線状と
して、動圧発生用のスパイラル状の溝に対し独立して設
けることにより、密封流体による静圧効果と動圧効果と
を各別に設定することが可能となり、シール面間に発生
する静圧および動圧の把握が容易で、信頼性の高いシー
ル装置を得ることができる。さらに、上記静圧バランス
用の直線状溝の幅を0.5〜2mmに設定することによ
り、動圧発生用のスパイラル状の溝内を流れる流体の流
れを乱すことがなくなり、したがって、動圧発生作用が
静圧バランス用の溝の存在により悪影響を受けることも
なくなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面にもとづいて
説明する。図1は本発明に係る非接触形シール装置の一
例を示す要部の断面図である。同図において、1はケー
シング、2はケーシング1を貫通した回転軸、3は上記
ケーシング1の内壁に固定された固定リングである。4
は上記固定リング3側に保持される静止リングであり、
軸心と垂直な端面4aを有する。5は上記回転軸2の外
周側に装着されて該回転軸2と共に回転する回転シール
リングであり、上記静止リング4の端面4aに対向する
端面5aを有する。これら両端面4a,5aは互いにシ
ール面を構成している。
【0011】上記固定リング3はストッパ部材6等で軸
方向の位置決めがなされており、ケーシング1との間は
Oリング7によりリークが防止されている。上記固定リ
ング3の軸心に垂直な面には、周方向に等間隔を隔てた
位置に複数のめくら孔8が形成されている。これら各め
くら孔8には、それぞればね部材9が着座されており、
これらばね部材9は上記静止リング4に重合・固定され
ている断面L形のディスク10を介して上記静止リング
4に軸心方向へのばね力を付勢している。上記固定リン
グ3とディスク10との間はOリング11によりシール
されている。12は上記回転軸2に嵌装された第1のス
リーブ、13は第1のスリーブ12に嵌装された第2の
スリーブであり、第1のスリーブ12のフランジ部12
aと上記第2のスリーブ13とにより上記回転シールリ
ング5を軸方向に位置決めしている。14は第1のスリ
ーブ12と回転軸2との間からのリークを防止するため
のOリング、15,16は回転シールリング5と第1の
スリーブ12との間からのリークを防止するためのOリ
ングである。17は上記回転シールリング5を上記回転
軸2に対して廻り止めさせるピン、18は補助シール
(ラビリンスシール)である。
【0012】上記静止リング4および回転シールリング
5の各シール面4a,5aのうち、一方のシール面5a
には、図2に示すように、その外周側から内周側へ向か
うスパイラル状の複数の動圧発生用の溝19が形成され
ている。この例では、周方向で2つの溝19,19を1
組とする複数組のものが周方向に等間隔で形成されてい
る。この動圧発生用のスパイラル状の溝19の深さは、
5〜10μmであり、高圧側よりシール面5aの幅の
0.2〜0.5倍の長さに設定されている。
【0013】さらに、上記シール面5aには、図2に示
すように、その外周面から半径方向へ延びる複数の静圧
バランス用の直線状の溝20がそれぞれ上記スパイラル
状の溝19の各組間に配置されて形成されている。この
静圧バランス用の溝20はその深さが0.1〜1mm、
幅が0.5〜2mmであり、また、半径方向の長さは、
高圧側よりシール面5aの幅の0.6〜0.8倍に設定
されている。
【0014】このような構成の非接触形シール装置にお
いて、回転軸2が回転すると、これに伴って回転シール
リング5が回転する。この回転シールリング5のシール
面5aには、動圧発生用のスパイラル状の溝19が形成
されているので、この溝19のポンピング作用により、
シール面4a,5a間に流体が強制的に流入される。そ
の結果、両シール面4a,5a間に一定の密封流体圧
(図3)の膜が確保されて微小ギャップによる所望リー
クが許容される。
【0015】上記スパイラル状の溝19によって流体圧
の変動があった場合でも、自己整合機能によって両シー
ル面4a,5aの接触が抑制化されて安定した非接触シ
ール運転が行なえる。このスパイラル状溝19に関する
3つのパラメータ、すなわち、溝19の深さ、シールバ
ランスおよびダム幅を特定することにより、良好な自己
整合機能をもたせることができ、この結果、シール面4
a,5a間は、小さいギャップとリークのもとに十分平
行な整合状態に保たれる。
【0016】ところで、上記動圧発生用のスパイラル状
の溝19の深さは、上述したように5〜10μm程度の
浅いものであり、この溝19がオイルミストや密封流体
に混入のごみなどにより目詰まりを起こしたり、シール
面5aが長期の使用のうちに摩耗したりすると、スパイ
ラル状の溝19毎での発生動圧が異なって、シール面4
a,5aの平行状態が不安定になる。
【0017】ここで、上記シール面4aには、半径方向
に向けて静圧バランス用の直線状の溝20が周方向に等
間隔を隔てて形成されているので、これら直線状の溝2
0を通じて上記シール面4a,5a間に高圧の密封流体
が導入されており、その静圧力によって上記シール面4
a,5a間にシール面積で平均化した程度の拡開力が確
保される(図4)。したがって、上記スパイラル状の溝
19毎での発生動圧が異なって、シール面4a,5aの
平行状態が不安定になっても、シール面4a,4b間の
平行状態を静圧力によって保ち、シール面4a,4bの
接触によるシール破壊やシール面4a,5aの破損を生
じることが防止される
【0018】なお、上記の実施例では、回転シールリン
グ5のシール面5aに動圧発生用のスパイラル状溝19
および静圧バランス用の溝20を形成したもので示した
が、これらの溝19,20を静圧リング4のシール面4
aに形成しても、同様の効果を奏する。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、
静止リングおよび回転シールリングのシール面のいずれ
か一方に、動圧発生用のスパイラル状の溝を形成するだ
けでなく、半径方向延びる静圧バランス用の直線状
溝を設けたので、動圧発生用のスパイラル状の溝が目詰
まりなどを起こしてシール面の平行状態が不安定とた場
合でも、静圧バランス用の溝に導入される高圧の密封流
体のもつ静圧力により対向シール面間に一定の拡開力を
確保させて、シール面の接触にともなうシール破壊やシ
ール面の破損を防ぐことができる。
【0020】また、上記静圧バランス用の溝が直線状
で、かつ動圧発生用のスパイラル状の溝に対し独立して
設けられているので、密封流体による静圧効果と動圧効
果とを各別に設定することが可能となり、シール面間に
発生する静圧および動圧の把握も容易で、信頼性の高い
シール装置を容易に得ることができる。その上、上記静
圧バランス用の直線状溝の幅を0.5〜2mmに設定す
ることにより、動圧発生用のスパイラル状の溝内を流れ
る流体の流れを乱すことがなくなり、したがって、動圧
発生作用が静圧バランス用の溝の存在により悪影響を受
けることもなく、所定の非接触シール機能を安定的に保
つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による非接触形シール装置の
要部を示す断面図である。
【図2】回転シールリングのシール面を示す正面図であ
る。
【図3】動圧発生用のスパイラル状の溝のみによってシ
ール面に作用する平均流体圧力分布を示す図である。
【図4】静圧バランス用の溝が付加されたシール面に作
用する平均流体圧力分布を示す図である。
【図5】従来のシール面を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 回転軸 4 静止リング 4a,5a シール面 5 回転シールリング 19 動圧発生用のスパイラル状溝 20 静圧バランス用の直線状

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングを貫通した回転軸と共に回転
    する回転シールリングにおける軸心に垂直な端面と、上
    記ケーシング側に保持された静止リングにおける上記端
    面に対向する端面とを両者のシール面とし、上記シール
    面のいずれか一方に、高圧流体を外周側から内周側へ取
    り込む動圧発生用のスパイラル状の溝を形成した非接触
    形シール装置において、上記スパイラル状の溝が形成さ
    れた側のシール面に、半径方向へ延びる複数の静圧バラ
    ンス用の直線状の溝を周方向に等間隔を隔てて複数個形
    成し、これら静圧バランス用の直線状溝の幅を0.5〜
    2mmに設定したことを特徴とする非接触形シール装
    置。
JP3032828A 1991-02-27 1991-02-27 非接触形シール装置 Expired - Lifetime JPH07117165B2 (ja)

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JPH04272581A JPH04272581A (ja) 1992-09-29
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JP3032828A Expired - Lifetime JPH07117165B2 (ja) 1991-02-27 1991-02-27 非接触形シール装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102797336A (zh) * 2012-08-31 2012-11-28 苏州多凯复合材料有限公司 一种易粘接型纤维增强复合材料

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WO2019221228A1 (ja) 2018-05-17 2019-11-21 イーグル工業株式会社 シールリング
WO2019221227A1 (ja) 2018-05-17 2019-11-21 イーグル工業株式会社 シールリング
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JPH04272581A (ja) 1992-09-29

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