JPH0769020B2 - メカニカルシール - Google Patents

メカニカルシール

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JPH0769020B2
JPH0769020B2 JP26894192A JP26894192A JPH0769020B2 JP H0769020 B2 JPH0769020 B2 JP H0769020B2 JP 26894192 A JP26894192 A JP 26894192A JP 26894192 A JP26894192 A JP 26894192A JP H0769020 B2 JPH0769020 B2 JP H0769020B2
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JP
Japan
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seal
mechanical seal
sealing
pocket
sealing surface
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JP26894192A
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忠之 清水
寿夫 福井
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Nippon Pillar Packing Co Ltd
Original Assignee
Nippon Pillar Packing Co Ltd
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  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえばブロアやエア
コンプレッサなどの高圧流体の軸封部に適用されるもの
で、詳しくは、被軸封機器の回転部材と同時回転する回
転密封環と、上記被軸封機器のケーシング側に保持され
て上記回転密封環側への付勢ばね力を受けた静止密封環
との対向面をそれぞれシール面とし、このシール面に外
部からシールガスを吹き込み供給するようになしたメカ
ニカルシールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のメカニカルシール、たと
えばオリフィス絞り形非接触メカニカルシールとして、
図10に示すような構成のものが知られている。
【0003】図10において、1は被軸封機器の回転部
材の一例である回転軸であり、この回転軸1と同時回転
する回転密封環2を設けた回転側シール要素3と、被軸
封機器のケーシング4に固定されたスプリングリテーナ
5に回転不能に保持され、かつスプリング6を介して上
記回転密封環2側に常時ばね力が付勢される静止密封環
7を設けた固定側シール要素8とを備え、上記回転密封
環2と静止密封環7との対向面にて構成されるシール面
2A,7Aの一方、たとえば静止密封環7のシール面7
Aに円周方向に沿ったポケット状の溝9を形成し、外部
から供給されてオリフィス10を経たN2 ガスのような
シールガスQ1を上記溝9の底面に開口するガス吹出口
11からシール面2A,7A間に吹き出させるように構
成している。
【0004】上記構成のメカニカルシールにおいては、
回転軸1および回転密封環2が回転した際に、上記シー
ル面2A,7A間に供給されるシールガスQ1の圧力に
よって、スプリング6のばね力と拮抗するポケット圧が
生じて、上記両密封環2,7同士を非接触とするシール
状態が得られることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した構成の従来の
メカニカルシールでは、シール面2A,7Aの一方にポ
ケット状の溝9を形成しているだけであり、機内圧やオ
リフィス10へのガス供給圧などが決定すると、各圧力
のバランスからシール面2A,7A間の隙間Hが自動的
に設定され、機内側および大気側への各漏れ量Q2,Q
3も一義的に決まってしまい、それらの調整が不可能と
なる。
【0006】ところで、たとえば機内側を真空あるいは
減圧空間とするものにおいて、上記機内側へのガスの漏
れ量Q2があると、機内側の圧力を保てなくなるため
に、その漏れ量Q2に相当するガスを吸引し続けなけれ
ばならず、そのためには真空ポンプの容量を大きくする
必要があるが、現実には、真空ポンプの大容量化は難し
い。
【0007】また、機内側が真空あるいは減圧空間でな
い一般的なシールの場合でも、被軸封機器が、例えば攪
拌容器のように有限容器である場合、その内部へのガス
漏れ量Q2により内部圧が異常に上昇するという不都合
があるばかりでなく、シールガスとして一般に使用され
るガスは不活性な不純物であり、密封流体がガス体の場
合、その不純物を取り除く必要があるが、その取り除き
は技術的に非常に困難である。
【0008】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、圧力条件が設定されていても、簡単な構成改
良により機内側もしくは大気側への漏れ量を可能な限り
少なくすることができて、特に機内側が真空あるいは減
圧空間とされるものに有効に適用することができるメカ
ニカルシールを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るメカニカルシールは、被軸封機器の回
転部材と同時回転する回転密封環と、上記被軸封機器の
ケーシング側に保持されて上記回転密封環側への付勢ば
ね力を受けた静止密封環との対向面をそれぞれシール面
とし、そのうち一方のシール面に円周方向に沿ったポケ
ット状の溝を形成し、外部から供給されるシールガスを
上記溝の底面に開口する吹出口から上記シール面に吹き
出させるようにしたメカニカルシールにおいて、上記溝
を境にしてシール面の内周側と外周側のうち少なくとも
いずれか一方の周側に開口する軸方向に一様な段差を形
成したものである。
【0010】上記段差を円周方向に沿って複数に分割し
てもよく、また、上記段差はポケット状の溝が形成され
ているシール面もしくはこのシール面と対向するシール
面のいずれに形成してもよい。
【0011】また、上記段差を、シール面の最内周から
最外周に至るにつれて対向シール面間の距離が次第に大
きくなるようなテーパ状に構成してもよい。
【0012】さらに、上記被軸封機器の機内側が減圧空
間に設定されているものに適用することが有効である。
【0013】
【作用】本発明によれば、機内圧やシールガスの供給圧
などの圧力条件が決定されていても、シール面の内周側
と外周側とで軸方向に一様な段差を形成したので、この
段差によってポケット状の溝からシール面間に供給され
るガスを内周側と外周側とのいずれか一方向へ多く漏出
させることができる。したがって、たとえば機内側が減
圧空間である場合、その機内側への漏れ量を著しく少な
くして減圧状態を小容量の真空ポンプの使用によって、
維持させることが可能となり、また、一般的なシールの
場合、漏れガスによる機内側の圧力の上昇を極力抑制で
きるとともに、不純物の流入を抑制することが可能であ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1は、本発明の一実施例によるメカニカルシ
ールを適用したオリフィス絞り形非接触メカニカルシー
ルを示す縦断面図であり、同図において、図10に示す
従来例と同一部所には、同一符号を付して、それらの説
明を省略する。
【0015】図1において、シール面2A,7A間の間
隙Hに対して、一方のシール面、たとえば静止密封環7
側のシール面7Aには、ポケット状の溝9を境にして外
周側に軸方向での深さδHが5〜30μmの段差12が
形成されている。
【0016】このような構成においては、被軸封機器の
回転部材1が回転した際、外部から供給されたN2 ガス
のようなシールガスQ1がオリフィス10を経て吹出口
11からポケット状の溝9に吹き出され、シール面2
A,7A間にスプリング6のばね力と拮抗したポケット
圧が生じることで、シールが達成される。この時、機内
側および大気側への各漏れ量をそれぞQ2,Q3とする
と、上記シール面7Aの外径側に段差12を設けている
ので、大気側への漏れ量Q3が多くなる一方、機内側へ
の漏れ量Q3が著しく少なくなる。
【0017】このため、上記機内側が減圧空間に設定さ
れていた場合、漏れ量Q2をパージするための真空ポン
プの容量を大きくする必要がなくなり、減圧状態の維持
が容易となる。
【0018】上記段差の寸法δHと漏れ量Q2との関係
を計算したところ、図8に示すような結果が得られた。
この図8の表からも明らかなように、段差12の深さδ
Hが零の場合は、機内側の漏れ量Q2が多くなっている
が、段差12を設けることによって上記漏れ量Q2を零
近くに少なくすることができた。この結果から、上記段
差12の深さδHは、5〜30μmの範囲で、好ましく
は14μm以上に設定するのが好ましい。
【0019】また、上記段差12の深さδHの漏れ量Q
2との関係をポケット圧Psをパラメータとして測定し
た結果を図9に示す。同図から明らかなように、ポケッ
ト圧Psを大きく設定した場合は、上記深さδHが小さ
くても漏れ量Q2を少なくさせることができることが分
かる。
【0020】ところで、上記実施例では、静止密封環7
のシール面7Aに段差12を形成したもので説明した
が、図2に示すように回転密封環2のシール面2Aに段
差12を形成しても、上記と同様な結果が得られる。
【0021】また、図3に示すように、上記シール面2
A,7Aの最内周から最外周に至る程、対向シール面2
A、7Aの距離が次第に大きくなるように、一方のシー
ル面2Aをテーパ面32に形成して段差を構成してもよ
い。
【0022】さらにまた、図4および図5に示すよう
に、シール面2Aの外周側に設けた段差12に円周方向
で間欠的に堰部41を設けて、円周方向に沿って複数に
分割した構成とすることもでき、この場合は、シール面
2A,7Aの摩耗による圧力特性の変化を抑制すること
ができる。
【0023】なお、上記ポケット状の溝9を、図6およ
び図7に示すように、円周方向で等間隔に配置される複
数の円弧状溝61から構成し、各溝9毎に径方向へ延び
て外端に開放される浅溝62を形成し、この浅溝62を
段差としてもよい。
【0024】また、機内側が減圧空間に設定されない一
般的なガスシールの場合には、上記シール面2A(7
A)の内径側に段差12(32),(62)を設けるこ
とも可能である。
【0025】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜5に記載され
た本発明によれば、互いに対向するシール面の一方に、
ポケット溝を境にして内周側と外周側のうち少なくとも
いずれか一方の周側に開口する軸方向に一様な段差を設
けたので、ポケット状の溝からシール面間に供給される
シールガスを上記内径側と外径側とで選択的に一方へ多
く漏らして、他方への漏れを極端に少なくすることがで
きる。したがって、機内側を減圧空間に設定して使用す
るものにおいては、上記機内側への漏れを零近くにし
て、真空ポンプの大容量化を要することなく、機内側の
減圧維持を容易に実現することができ、また、一般的な
ガスシールの場合は、漏れガスによる機内側の圧力の上
昇を極力抑制できるとともに、不純物の流入を抑制する
ことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるメカニカルシールを適
用したオリフィス絞り形非接触メカニカルシールを示す
縦断面図である。。
【図2】同上メカニカルシールにおける段差を回転密封
環側に設けた例を示す縦断面図である。
【図3】同上メカニカルシールにおける段差をテーパ面
で構成した例を示す縦断面図である。
【図4】同上メカニカルシールにおける段差を円周方向
で複数に分割した例を示す縦断面図である。
【図5】図4の回転密封環のシール面の半分を示す側面
図である。
【図6】同上メカニカルシールにおける段差をポケット
状の溝に連通する浅溝で構成した例を示す縦断面図であ
る。
【図7】図6の静止密封環のシール面の半分を示す側面
図である。
【図8】図1のメカニカルシールにおける段差の深さや
漏れ量などの計算例を示す図表である。
【図9】図1のメカニカルシールにおけるポケット圧を
パラメータとして段差の深さと機内側漏れ量との関係を
測定した結果を示す特性図である。。
【図10】従来のメカニカルシールを示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 回転部材 2 回転密封環 2A,7A シール面 4 ケーシング 7 静止密封環 9 ポケット状の溝 11 吹出口 12,32,62 段差

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被軸封機器の回転部材と同時回転する回
    転密封環と、上記被軸封機器のケーシング側に保持され
    て上記回転密封環側への付勢ばね力を受けた静止密封環
    との対向面をそれぞれシール面とし、そのうち一方のシ
    ール面に円周方向に沿ったポケット状の溝を形成し、外
    部から供給されるシールガスを上記溝の底面に開口する
    吹出口から上記シール面に吹き出させるようにしたメカ
    ニカルシールにおいて、上記溝を境にしてシール面の内
    周側と外周側のうち少なくともいずれか一方の周側に開
    口する軸方向に一様な段差を形成したことを特徴とする
    メカニカルシール。
  2. 【請求項2】 上記段差が、円周方向に沿って複数に分
    割されている請求項1のメカニカルシール。
  3. 【請求項3】 上記段差が、ポケット状の溝の形成され
    ているシール面もしくはこのシール面と対向するシール
    面に形成されている請求項1のメカニカルシール。
  4. 【請求項4】 上記段差が、シール面の最内周から最外
    周に至るにつれて対向シール面間の距離が次第に大きく
    なるようなテーパ状に構成されている請求項1のメカニ
    カルシール。
  5. 【請求項5】 上記被軸封機器の機内側が減圧空間に設
    定されている請求項1のメカニカルシール。
JP26894192A 1992-10-07 1992-10-07 メカニカルシール Expired - Lifetime JPH0769020B2 (ja)

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JPH06117547A JPH06117547A (ja) 1994-04-26
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