JPH10266163A - 護床ブロック及び同護床ブロックの施工方法 - Google Patents

護床ブロック及び同護床ブロックの施工方法

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JPH10266163A
JPH10266163A JP9016497A JP9016497A JPH10266163A JP H10266163 A JPH10266163 A JP H10266163A JP 9016497 A JP9016497 A JP 9016497A JP 9016497 A JP9016497 A JP 9016497A JP H10266163 A JPH10266163 A JP H10266163A
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好徹 大石
Yoshio Suematsu
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 河床が流水により洗掘されるのを防止すると
共に、護床ブロック本体内の河床上に砂や礫等が堆積す
るのを防止すること。 【解決手段】 上下方向に貫通する縦孔空間と、同縦孔
空間より放射線方向に伸延して外部と連通する連通路と
を具備する護床ブロック本体の上面に、上記縦孔空間の
上流側上端縁部と左右側上端縁部とを囲って、砂礫等の
流入を防止する流入防止体を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河床が流水により
洗掘されるのを防止すると共に、河床上に砂礫等が堆積
するのを防止するための護床ブロックと、同護床ブロッ
クの施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に、堰の下流側には河床を保
護するために、多数個の護床ブロックを連続的に接続し
て敷設している。
【0003】そして、各護床ブロックには切欠部を設け
て、各切欠部により護床ブロックにより囲まれた空洞部
を形成し、同空胴部は、上下方向及び側方に開放させ
て、流水から受ける抵抗を低減すると共に、魚巣として
も活用できるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した護
床ブロックでは、大規模な洪水が発生した場合に、同護
床ブロックの敷設区間の河床が、空洞部に流入する流水
により洗掘されて、護床ブロック列が河床から離れて水
中に浮いた状態となり、さらに、洗掘が進行すると護床
ブロック自体の自重によりひび割れが生じて護床ブロッ
クが護床機能を果さなくなるという不具合がある。
【0005】また、護床ブロックの空胴部に砂礫が堆積
して、同空胴部が閉塞され、流水から受ける抵抗が増大
して、この点からも整然と敷設した護床ブロック列が河
床から離れて護床機能を果さなくなるという不具合があ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、上
記課題を解決するために、上下方向に貫通する縦孔空間
と、同縦孔空間より放射線方向に伸延して外部と連通す
る連通路とを具備する護床ブロック本体の上面に、上記
縦孔空間の上流側上端縁部と左右側上端縁部とを囲っ
て、砂礫等の流入を防止する流入防止体を設けることに
より、護床ブロックの敷設区間の河床が洗掘されるのを
防止すると共に、護床ブロック内に砂礫が堆積するのを
防止することができる護床ブロックを提供せんとするも
のである。
【0007】また、本発明は、次の構成にも特徴を有す
る。
【0008】 護床ブロック本体の上面に、縦孔空間
の下流側上端縁部を囲って、砂礫等の廻り込み流入を防
止する廻り込み流入防止体を設けたこと。
【0009】 流入防止体と廻り込み流入防止体とを
一体成形して、縦孔空間の上端周縁部を囲ったこと。
【0010】 護床ブロック本体は、主として護床機
能を有する上層部と、同上層部を支持し、かつ、主とし
て魚類や藻類の生態系の保護・育成機能を有する下層部
とから形成し、上層部に、上下方向に貫通する通光用孔
を形成する一方、下層部に、上記通光用孔と連通する生
態系保護空間を、同通光用孔よりも前後広幅に形成し
て、生態系保護空間より放射線方向に伸延して外部と連
通する連通路を形成したこと。
【0011】 護床ブロック本体は、平面視正多角形
に形成し、同護床ブロック本体の中央部に縦孔空間を形
成して、同縦孔空間より周辺の角部へ向けて連通路を形
成したこと。
【0012】 護床ブロック本体は、平面視多角形に
形成し、同護床ブロック本体の中央部に縦孔空間を形成
して、同縦孔空間より周辺の辺部へ向けて連通路を形成
したこと。
【0013】 護床ブロック本体の周辺に、上下方向
に貫通し、かつ、連通路の先端開口部と略直交して連通
する周辺縦孔空間形成部を形成したこと。
【0014】 河床の中途部に、護床ブロックを敷設
するためのブロック敷設溝を上流側から下流側へ向けて
伸延させて形成し、同ブロック敷設溝中に護床ブロック
を連続させて敷設したこと。
【0015】 ブロック敷設溝は、河床の上流側から
下流側へ向けて左右に蛇行させて形成したこと。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、特に、河床に敷設して
使用する護床ブロックに係るものであり、同護床ブロッ
クは、上下方向に貫通する縦孔空間と、同縦孔空間より
放射線方向に伸延して外部と連通する連通路とを具備す
る護床ブロック本体の上面に、上記縦孔空間の上流側上
端縁部と左右側上端縁部とを囲って、砂礫等の流入を防
止する流入防止体を設けている。
【0017】このようにして、護床ブロックを河床上に
整然と敷設することにより、同護床ブロックの上面及び
連通路に沿わせて流水を流下させることができ、この
際、縦孔空間の上流側上端縁部と左右側上端縁部とを流
入防止体により囲うことにより、流水とともに流下する
砂礫等が縦孔空間内に流入するのを防止することができ
る。
【0018】従って、かかる護床ブロックにより、流水
による河床の洗掘を防止すると共に、護床ブロック本体
内の河床上への砂礫等の堆積を防止することができ、河
床の保護を良好に確保することができる。
【0019】しかも、護床ブロックは、河川の流れをゆ
るやかにして、自然の河床や護床ブロックへの流水の接
触時間(滞留時間)を長くして、水位を高く確保する。
その結果、護床ブロックの表面に藻類等の生物膜が付着
しやすくなり、同生物膜により水質の浄化がなされて、
生物の育成に好適な生態系育成空間が形成される。かか
る護床ブロックが有する機能を、以下「生態系育成空間
形成機能」という。
【0020】また、護床ブロックは、縦孔空間内や連通
路内に陰をつくって、同縦孔空間や連通路を水生動物の
隠れ家としても機能させることができ、同水生動物を育
成し、さらには、河川の生態系を保護することができ
る。
【0021】ここで、護床ブロック本体と流入防止体と
は、一体成形することも、また、それぞれ別体に成形し
て、護床ブロック本体上に流入防止体を取付けるように
することもできる。
【0022】また、護床ブロック本体の上面に、縦孔空
間の下流側上端縁部を囲って、砂礫等の廻り込み流入を
防止する廻り込み流入防止体を設けることもできる。
【0023】このようにして、流水が上記流入防止体に
沿って流れると共に、同流入防止体の背後より廻り込む
ようにして縦孔空間内に流入するのを、廻り込み流入防
止体により確実に防止することができて、上記した流水
による河床の洗掘防止効果と、護床ブロック本体内の河
床上への砂礫等の堆積防止効果とを向上させることがで
きる。
【0024】ここで、廻り込み流入防止体は、護床ブロ
ック本体と一体成形することも、また、同護床ブロック
本体とは別体に成形して、同護床ブロック本体上に取付
けるようにすることもできる。
【0025】また、流入防止体と廻り込み流入防止体と
を一体成形して、縦孔空間の上端周縁部を囲うこともで
きる。
【0026】この場合も、流入防止体と廻り込み流入防
止体とにより、流水による河床の洗掘防止効果と、護床
ブロック本体内の河床上への砂礫等の堆積防止効果とを
向上させることができる。
【0027】ここで、一体成形した流入防止体と廻り込
み流入防止体は、護床ブロック本体と一体成形すること
も、また、同護床ブロック本体とは別体に成形して、同
護床ブロック本体上に取付けるようにすることもでき
る。
【0028】また、護床ブロック本体は、主として護床
機能を有する上層部と、同上層部を支持し、かつ、主と
して魚類や藻類の生態系の保護・育成機能を有する下層
部とから形成し、上層部に、上下方向に貫通する通光用
孔を形成する一方、下層部に、上記通光用孔と連通する
生態系保護空間を、同通光用孔よりも前後広幅に形成し
て、同生態系保護空間より放射線方向に伸延して外部と
連通する連通路を形成している。
【0029】ここで、上層部は、流体力の作用しにくい
形状であり、護床ブロック同士を鉄筋とコンクリートに
より連結して一体構造となした場合には、特に、洪水時
に護床機能を発揮し、速やかに洪水を流下させる機能を
有する。
【0030】一方、下層部は、河川が平常時において
は、自然の河床を活かしながら生態系保護空間や連通路
が、魚類や藻類に生息空間を提供するとともに生態系を
保護育成し、生態系保護空間を形成する護床ブロック本
体の表面に藻類等の生物膜が付着すると共に、連通路が
護床ブロック本体内の流水の速度を低減させることか
ら、生物膜が水質を確実に浄化する。
【0031】しかも、縦孔空間や連通路の空間が自然の
河床と接し、ゆるやかな水の流れを確保するために、河
川が小流量・低水位時(渇水時)においても、水生動物
にとって生息空間を確保することができると共に、洪水
時においても水生動物に避難場所を提供することができ
る。
【0032】護床ブロック本体は、平面視正多角形に形
成し、同護床ブロック本体の中央部に縦孔空間を形成し
て、同縦孔空間より周辺の角部へ向けて連通路を形成す
ることも、また、縦孔空間より周辺の辺部へ向けて連通
路を形成することもできる。この場合、隣接する護床ブ
ロックにそれぞれ形成した縦孔空間同士を、各連通路を
通して連通させることができる。
【0033】従って、護床ブロックが有する生態系育成
空間形成機能を増大させることができて、同河川の生態
系をより確実に保護することができる。
【0034】ここで、護床ブロック本体の平面視形状
は、正多角形であればよく、例えば、正三角形、正方
形、正五角形、正六角形が考えられる。
【0035】また、護床ブロック本体の周辺に、上下方
向に貫通し、かつ、連通路の先端開口部と略直交して連
通する周辺縦孔空間形成部を形成することもできる。
【0036】この場合、複数の護床ブロックを連続して
整然と敷設すると、複数の周辺縦孔空間形成部が集合し
て、1つの周辺縦孔空間が形成される。
【0037】従って、1個の護床ブロックに複数の周辺
縦孔空間形成部を形成した場合には、かかる周辺縦孔空
間が、護床ブロックに形成した縦孔空間の周辺に複数増
設されることになる。
【0038】この際、中央部の縦孔空間と周辺縦孔空間
とはそれぞれ連通路を通して連通しているために、護床
ブロックが有する生態系育成空間形成機能を広範囲に増
大させることができて、魚類や藻類に快適な生態系保護
環境を提供することができる。
【0039】上記のように構成した本発明に係る護床ブ
ロックは、河床の保護範囲全面にわたって整然と敷設す
ることによって、河床を広範囲に保護することもできる
が、本発明では、次のような施工方法にも特徴を有す
る。
【0040】すなわち、河床の中途部に、護床ブロック
を敷設するためのブロック敷設溝を上流側から下流側へ
向けて伸延させて形成し、同ブロック敷設溝中に護床ブ
ロックを連続させて敷設する。
【0041】このようにして、河川が渇水時にも、ブロ
ック敷設溝中に連続させて敷設した護床ブロックが生態
系育成空間形成機能を発揮して、河川の生態系を良好に
保護することができる。
【0042】また、ブロック敷設溝は、河床の上流側か
ら下流側へ向けて左右に蛇行させて形成することもでき
る。
【0043】このようにして、護床ブロック内を流下す
る流水の速度を低減させて、同護床ブロックが有する生
態系育成空間形成機能を良好に発揮させることができ
て、河川の生態等をより良好に保護することができる。
【0044】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を参照しなが
ら具体的に説明する。
【0045】図1〜図7に示すAは、第1実施例として
の護床ブロックであり、同護床ブロックAは、護床ブロ
ック本体1と、同護床ブロック本体1の中央部に形成し
た縦孔空間2の上流側上端縁部と左右側上端縁部とを囲
って、砂礫等の流入を防止する流入防止体3と、縦孔空
間2の下流側上端縁部を囲って、砂礫等の廻り込み流入
を防止する廻り込み流入防止体4とを具備している。
【0046】そして、図1及び図2で示すように、河床
K上に、多数個の護床ブロックAを前後左右方向に整然
と敷設して、護床ブロック群Gを形成している。
【0047】護床ブロック本体1は、図3〜図7に示す
ように、平面視正方形に形成すると共に、主として護床
機能を有する上層部1aと、同上層部1aを支持し、かつ、
主として魚類や藻類の生態系の保護・育成機能を有する
下層部1bとから形成しており、同護床ブロック本体1の
中央部に縦孔空間2を上下方向に貫通させて形成すると
共に、前後左右側の各角部に周辺縦孔空間形成部5,
5,6,6を形成している。
【0048】そして、上層部1aの中央部に、上下方向に
貫通して前記縦孔空間2の上層側を形成する通光用孔2a
を形成すると共に、上層部1aの前後左右側の各角部に周
辺通光用孔形成部5a,5a,6a,6a を形成している。
【0049】下層部1bの中央部に、上記通光用孔2aと連
通する生態系保護空間2bを、同通光用孔2aよりも前後広
幅に形成すると共に、下層部1bの前後左右側の各角部に
周辺生態系保護空間形成部5b,5b,6b,6b を形成して、生
態系保護空間2bより周辺の角部に位置する上記周辺生態
系保護空間形成部5b,5b,6b,6b へ向けて水平に連通路
7,7,8,8を伸延させて形成し、かつ、生態系保護
空間2bより前後左右の周辺の辺部へ向けて水平に連通路
9,9,10,10を伸延させて形成している。
【0050】また、護床ブロック本体1の前後左右側の
辺部の中央部には、上面側と外側面側とが開口する接着
剤充填穴形成部11,11,11,11 を形成して、隣接する護床
ブロックA,Aの各接着剤充填穴形成部11,11 同士によ
り接着剤充填穴12が形成されるようにして、同接着剤充
填穴12中にコンクリートやセメント等の接着剤を充填し
て、隣接する護床ブロックA,A同士を強固に、かつ、
一体的に接続可能としている。
【0051】そして、上記のようにして、護床ブロック
Aを、図1及び図2に示すように河床K上に整然と敷設
した場合には、縦孔空間2を中心にして、その周辺に周
辺縦孔空間13,13,13,13 が形成されると共に、各周辺縦
孔空間13,13,13,13 の上層側と下層側とにそれぞれ周辺
通光用孔15,15,15,15 と周辺生態系保護空間17,17,17,1
7 が形成され、隣接する生態系保護空間2b,2b 同士が連
通路9,9,10,10を介して相互に連通され、かつ、各
生態系保護空間2bとその周辺の各生態系保護空間17,17,
17,17 とが連通路7,7,8,8を介して相互に連通さ
れる。
【0052】その結果、流水は河床K上を各連通路7,
7,8,8,9,9,10,10と各生態系保護空間2b,17,
17,18,18を通してゆるやかに流動することになり、護床
ブロックAが有する生態系育成空間形成機能を高めるこ
とができると共に、生態系保護環境を良好にすることが
できる。
【0053】流入防止体3は、図3〜図7に示すよう
に、平面視横長矩形状に開口する通光用孔2aの上流側上
端縁部に沿わせて配置する上流側形成片3aと、通光用孔
2aの左右側上端縁部に沿わせて配置する左右側形成片3
b,3b とから、平面視略C字状に形成すると共に、側面
視略半円弧状に形成して、上流側より流下する流水が、
流入防止体3の表面に沿って流れるようにしている。
【0054】このようにして、流水とともに流下する砂
や礫等は、護床ブロック本体1上に上方へ膨出状に突設
された流入防止体3により、左右側方又は上方へはじき
飛ばされるようにしている。
【0055】従って、砂や礫等が通光用孔2aより生態系
保護空間2b内に流入するのを防止することができて、河
床Kが洗掘されたり、砂や礫等が護床ブロック本体1
内、すなわち、生態系保護空間2b内や連通路7,7,
8,8,9,9,10,10内の河床K上に堆積するのを防
止することができる。
【0056】また、上流側形成片3aは、図7に示すよう
に、下流側面を、上半部は垂直面3cに形成すると共に、
下半部は前低後高の傾斜面3dに形成して、同傾斜面3dを
通光用孔2aの上流側面に形成した前低後高の傾斜面2cと
面一に形成する一方、通光用孔2aの下流側面には前高後
低の傾斜面2dを形成して、通光用孔2aを上端側から下端
側へ向けて広幅状となして、同通光用孔2aを通して取込
まれる太陽光が、生態系保護空間2b内の広範囲にいきわ
たるようにして、水生動物の育成環境が良好となるよう
にしている。
【0057】ここで、図8にも示すように、流入防止体
3は、上流側形成片3aの中央部に左右方向に伸延する長
円形のボルト挿通用縦孔20を形成する一方、護床ブロッ
ク本体1の上面上流側部に固定ボルト螺着部21,21 を埋
設して、各固定ボルト螺着部21,21 に固定ボルト22,22
の下端を螺着して、上方へ突出状となし、同固定ボルト
22,22 を流入防止体3のボルト挿通用縦孔20中に挿入す
ると共に、モルタル又はコンクリートCを打設して、護
床ブロック本体1に流入防止体3を固定することができ
るようにしている。
【0058】廻り込み流入防止体4は、図3〜図7に示
すように、通光用孔2aの下流側上端縁部に沿わせて護床
ブロック本体1の上面より突出させて一体成形してお
り、左右方向に伸延させて、流入防止体3の後端幅と略
同一幅に形成し、かつ、同流入防止体3の最上端高さの
略三分の一の高さに形成している。
【0059】このようにして、流入防止体3の側面に沿
って流下する流水によって、同流入防止体3の背後には
渦等が発生して、流水が通光用孔2a側へ廻り込むが、廻
り込み流入防止体4により通光用孔2a内への流入を確実
に防止することができる。
【0060】従って、通光用孔2aを通して生態系保護空
間2b内に流水が流入するのを防止すすることができて、
この点からも河床Kの洗掘や、護床ブロック本体1内の
河床K上への砂や礫等の堆積を防止することができる。
【0061】また、護床ブロック本体1には、上流側左
右側部に形成した周辺通光用孔形成部5a,5a の後側近傍
には、周辺廻り込み流入防止体形成部25,25 を形成する
一方、下流側左右側部に形成した周辺通光用孔形成部6
a,6a の前側近傍には、固定ボルト螺着部21を埋設して
いる。
【0062】このようにして、護床ブロックAを、図1
及び図2に示すように、河床K上に整然と敷設した場合
には、左右に隣接する護床ブロックA,Aの周辺廻り込
み流入防止体形成部25,25 が接続されて、周辺通光用孔
15,15,15,15 の直下流側に廻り込み流入防止体26,26,2
6,26 が形成される。
【0063】従って、かかる廻り込み流入防止体26によ
り、各周辺通光用孔15内への流水の廻り込み流入を確実
に防止することができる。
【0064】そして、かかる周辺廻り込み流入防止体26
の直上流側に位置させて、各周辺通光用孔15の上流側上
端縁部と左右側上端縁部とに沿わせて流入防止体3を、
固定ボルト螺着部21,21 に螺着した固定ボルト22,22 を
介してモルタル又はコンクリートCにより固定すること
ができる。
【0065】従って、かかる流入防止体3により、各周
辺通光用孔15,15,15,15 内へ砂や礫等が流入するのを防
止して、河床Kの洗掘や護床ブロック本体1内の河床K
上への礫等の堆積を防止することができると共に、周辺
生態系保護空間17,17,17,17内の下流側部に陰をつくっ
て、水生動物を育成することができる。
【0066】ここで、流入防止体3の固定方法は、上記
した方法に限られるものではなく、他に種々の方法が考
えられるが、例えば、図9に示すように、流入防止体3
の上流側形成片3aの下部に固定ボルト螺着部21を埋設
し、同固定ボルト螺着部21に固定ボルト22の上端部を螺
着する一方、護床ブロック本体1の上部にボルト挿入用
凹部30を形成して、同ボルト挿入用凹部30内に、セメン
ト又はコンクリートCを打設すると共に、固定ボルト22
の下部側を挿入して固定することもできる。
【0067】また、図10に示すように、流入防止体3
の上流側形成片3aにボルト挿通孔31を形成し、同ボルト
挿通孔31中に、護床ブロック本体1より上方へ突設した
固定ボルト22を挿通して、同固定ボルト22の上端部にナ
ット32を螺着して流入防止体3を固定すると共に、ボル
ト挿通孔31の上端部に形成した段付拡径部31a 中にモル
タル又はコンクリートCを充填することもできる。
【0068】図11及び図12は、第2実施例としての
護床ブロックAを示しており、同護床ブロックAの基本
的構造は、前記第1実施例としての護床ブロックAと同
様であるが、第2実施例としての護床ブロックAでは、
護床ブロック本体1の上面において、通光用孔2aの下流
側近傍位置に、複数の第一擬石体45を左右幅方向に間隔
を開けて配設して第一擬石体列46を形成すると共に、同
第一擬石体列46の直後方位置に複数の第二擬石体47を左
右幅方向に間隔を開けて配設して第二擬石体列48を形成
し、第一擬石体列46を形成する第一擬石体45,45 間に間
隙充填部49を形成して、第一擬石体列46を間隙充填部49
を介して左右幅方向に連続させて、廻り込み流入防止体
4を形成している。
【0069】ここで、第一擬石体45の高さH1と第二擬石
体47の高さH2と間隙充填部49の高さH3は、この順序で順
次低く形成している。
【0070】また、周辺通光用孔形成部5aの下流側近傍
位置にも、上記と同様に第一擬石体列46と第二擬石体列
48と間隙充填部49とを形成して、第一擬石体列46を間隙
充填部49を介して左右幅方向に連続させて、周辺廻り込
み流入防止体形成部25を形成している。
【0071】このようにして、護床ブロック本体1の上
面の外観を可及的に自然に近似させることができる。
【0072】図13及び図14は、第3実施例としての
護床ブロックAを示しており、同護床ブロックAの基本
的構造は、前記第2実施例としての護床ブロックAと同
様であるが、第3実施例としての護床ブロックAでは、
間隙充填部49を前後広幅に形成して、前後広幅の廻り込
み流入防止体4と周辺廻り込み流入防止体形成部25を形
成している。
【0073】このようにして、流水が廻り込んで通光用
孔2a内や周辺通光用孔15内に流入するのをより確実に防
止することができるようにしている。
【0074】図15〜図20は、第4実施例としての護
床ブロックAを示しており、基本的構造は、前記第1実
施例としての護床ブロックAと同様であるが、第4実施
例の護床ブロックAでは、流入防止体3と廻り込み流入
防止体4とを一体に成形して、リング状流入防止体35と
なしている。
【0075】かかる護床ブロックAでは、当然のことな
がら廻り込み流入防止体4や周辺廻り込み流入防止体形
成部25を形成する必要がない。
【0076】従って、護床ブロックAを河床K上に整然
と敷設した後に、周辺通光用孔15の上端周縁部を囲むよ
うにリング状流入防止体35を護床ブロックA,A上に固
定することにより、第1実施例の護床ブロックAと同様
の効果が得られる。
【0077】ここで、本実施例では、護床ブロックA
は、コンクリートにより成形しているが、護床ブロック
Aの素材は、何らコンクリートに限らず、合成樹脂等を
使用することもできる。
【0078】そして、流入防止体3、廻り込み流入防止
体4、周辺廻り込み流入防止体形成部25、及びリング状
流入防止体35は、それぞれ可及的に自然石に似せて形成
することにより、河川の景観を自然に近づけることがで
きると共に、美的外観を高めることができる。
【0079】さらに、護床ブロック本体1の上面の略全
面にわたって、第二擬石体47を敷き詰めることにより、
外観上、自然な河床に近似した河床を現出させることも
できる。
【0080】上記のように構成した本実施例に係る護床
ブロックAは、河床Kの保護範囲全面にわたって整然と
敷設することによって、河床Kを保護することもできる
が、次に、他の実施例としての施工方法を図21〜図2
3を参照しながら説明する。
【0081】すなわち、図21〜図23に示すように、
河床Kの中途部に、護床ブロックAを敷設するためのブ
ロック敷設溝40を上流側から下流側へ向けて伸延させて
形成すると共に、左右に蛇行させて形成し、同ブロック
敷設溝40中に護床ブロックAを連続させて敷設してい
る。
【0082】そして、周辺縦孔空間13が形成される個所
には、矩形状の仕切板41を配置して、同仕切板41により
ブロック敷設溝40の側方に埋設されている土や礫Bが周
辺縦孔空間13内に侵入するのを防止している。
【0083】このようにして、河川Rが渇水時にも、ブ
ロック敷設溝40中に連続させて敷設した護床ブロックA
が生態系育成空間形成機能を発揮して、河川Rの生態系
を良好に保護することができる。
【0084】この際、護床ブロックA内の生態系保護空
間2bと連通路を通して流下する流水は、図22に示すよ
うに、仕切板41に当って反射されながらジグザグ状に流
下するために、流速が低減されて、この点からも護床ブ
ロックAが有する生態系育成空間形成機能を良好に発揮
させることができて、河川Rの生態系を良好にすること
ができる。
【0085】しかも、ブロック敷設溝40は、河床Kの上
流側から下流側へ向けて左右に蛇行させて形成している
ために、護床ブロックA内を流下する流水の速度をさら
に低減させて、同護床ブロックAが有する生態系育成空
間形成機能を増大させることができて、河川Rの生態系
等をより良好に保護することができる。
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。
【0087】 請求項1記載の本発明では、護床ブロ
ックは、上下方向に貫通する縦孔空間と、同縦孔空間よ
り放射線方向に伸延して外部と連通する連通路とを具備
する護床ブロック本体の上面に、上記縦孔空間の上流側
上端縁部と左右側上端縁部とを囲って、砂礫等の流入を
防止する流入防止体を設けているために、護床ブロック
を河床上に整然と敷設することにより、同護床ブロック
の上面及び連通路に沿わせて流水を流下させることがで
き、この際、縦孔空間の上流側上端縁部と左右側上端縁
部とを流入防止体により囲うことにより、流水とともに
流下する砂礫等が縦孔空間内に流入するのを防止するこ
とができる。
【0088】従って、かかる護床ブロックにより、流水
による河床の洗掘を防止すると共に、護床ブロック本体
内の河床上への砂礫等の堆積を防止することができ、河
床の保護を良好に確保することができる。
【0089】しかも、護床ブロックは、河川の流れをゆ
るやかにして、自然の河床や護床ブロックへの流水の接
触時間(滞留時間)を長くして、水位を高く確保する。
その結果、護床ブロックの表面に藻類等の生物膜が付着
しやすくなり、同生物膜により水質の浄化がなされて、
生物の育成に好適な生態系育成空間が形成される。
【0090】また、縦孔空間内や連通路内に陰をつくっ
て、同縦孔空間や連通路を水生動物の隠れ家としても機
能させることができ、同水生動物を育成し、さらには、
河川の生態系を保護することができる。
【0091】ここで、護床ブロック本体と流入防止体と
は、一体成形することも、また、それぞれ別体に成形し
て、護床ブロック本体上に流入防止体を取付けるように
することもできる。
【0092】 請求項2記載の本発明では、護床ブロ
ック本体の上面に、縦孔空間の下流側上端縁部を囲っ
て、砂礫等の廻り込み流入を防止する廻り込み流入防止
体を設けているために、流水が上記流入防止体に沿って
流れると共に、同流入防止体の背後より廻り込むように
して縦孔空間内に流入するのを、廻り込み流入防止体に
より確実に防止することができて、上記した流水による
河床の洗掘防止効果と、護床ブロック本体内の河床上へ
の砂礫等の堆積防止効果とを向上させることができる。
【0093】ここで、廻り込み流入防止体は、護床ブロ
ック本体と一体成形することも、また、同護床ブロック
本体とは別体に成形して、同護床ブロック本体上に取付
けるようにすることもできる。
【0094】 請求項3記載の本発明では、流入防止
体と廻り込み流入防止体とを一体成形して、縦孔空間の
上端周縁部を囲っているために、この場合も、流入防止
体と廻り込み流入防止体とにより、流水による河床の洗
掘防止効果と、護床ブロック本体内の河床上の砂礫等の
堆積防止効果とを向上させることができる。
【0095】ここで、一体成形した流入防止体と廻り込
み流入防止体は、護床ブロック本体と一体成形すること
も、また、同護床ブロック本体とは別体に成形して、同
護床ブロック本体上に取付けるようにすることもでき
る。
【0096】 請求項4記載の本発明では、護床ブロ
ック本体は、主として護床機能を有する上層部と、同上
層部を支持し、かつ、主として魚類や藻類の生態系の保
護・育成機能を有する下層部とから形成し、上層部に、
上下方向に貫通する通光用孔を形成する一方、下層部
に、上記通光用孔と連通する生態系保護空間を、同通光
用孔よりも前後広幅に形成して、同生態系保護空間より
放射線方向に伸延して外部と連通する連通路を形成して
いる。
【0097】ここで、上層部は、流体力の作用しにくい
形状であり、護床ブロック同士を鉄筋やコンクリート等
により連結して一体構造となした場合には、特に、洪水
時に護床機能を発揮して、速やかに洪水を流下させる機
能を有する。
【0098】一方、下層部は、河川が平常時において
は、自然の河床を活かしながら生態系保護空間や連通路
が、魚類や藻類に生息空間を提供するとともに生態系を
保護育成し、生態系保護空間を形成する護床ブロック本
体の表面に藻類等の生物膜が付着すると共に、連通路が
護床ブロック本体内の流水の速度を低減させることか
ら、生物膜が水質を確実に浄化する。
【0099】しかも、縦孔空間や連通路の空間が自然の
河床と接し、ゆるやかな水の流れを確保するために、河
川が小流量・低水位時(渇水時)においても、水生動物
にとって生息空間を確保することができると共に、洪水
時においても水生動物に避難場所を提供することができ
る。
【0100】 請求項5記載の本発明では、護床ブロ
ック本体は、平面視正多角形に形成し、同護床ブロック
本体の中央部に縦孔空間を形成して、同縦孔空間より周
辺の角部へ向けて連通路を形成しているために、隣接す
る護床ブロックにそれぞれ形成した縦孔空間同士を、各
連通路を通して連通させることができ、護床ブロックが
有する生態系育成空間形成機能を増大させることができ
て、同河川の生態系をより確実に保護することができ
る。
【0101】 請求項6記載の本発明では、縦孔空間
より周辺の辺部へ向けて連通路を形成しているために、
隣接する護床ブロックにそれぞれ形成した縦孔空間同士
を、各連通路を通して連通させることができ、護床ブロ
ックが有する生態系育成空間形成機能を増大させること
ができて、河川の生態系をより確実に保護することがで
きる。
【0102】 請求項7記載の本発明では、護床ブロ
ック本体の周辺に、上下方向に貫通し、かつ、連通路の
先端開口部と略直交して連通する周辺縦孔空間形成部を
形成しているために、複数の護床ブロックを連続して整
然と敷設すると、複数の周辺縦孔空間形成部が集合し
て、1つの周辺縦孔空間が形成され、1個の護床ブロッ
クに複数の周辺縦孔空間形成部を形成した場合には、か
かる周辺縦孔空間が、護床ブロックに形成した縦孔空間
の周辺に複数増設される。
【0103】その結果、中央部の縦孔空間と周辺縦孔空
間とはそれぞれ連通路を通して連通しているために、護
床ブロックによる生態系育成空間形成機能を広範囲に増
大させることができて、魚類や藻類に快適な生態系保護
環境を提供することができる。
【0104】 請求項8記載の本発明では、河床の中
途部に、護床ブロックを敷設するためのブロック敷設溝
を上流側から下流側へ向けて伸延させて形成し、同ブロ
ック敷設溝中に護床ブロックを連続させて敷設すること
により、河川が渇水時にも、ブロック敷設溝中に連続さ
せて敷設した護床ブロックが生態系育成空間形成機能を
発揮して、河川の生態系を良好に保護することができ
る。
【0105】 請求項9記載の本発明では、ブロック
敷設溝は、河床の上流側から下流側へ向けて左右に蛇行
させて形成しているために、護床ブロック内を流下する
流水の速度を低減させて、同護床ブロックが有する生態
系育成空間形成機能を良好に確保して、河川の生態等を
より良好に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例としての護床ブロック
を河床上に敷設した状態を示す平面説明図。
【図2】同側面説明図。
【図3】本発明に係る第1実施例としての護床ブロック
の平面図。
【図4】同護床ブロックの側面説明図。
【図5】同護床ブロックの正面図。
【図6】同護床ブロックの背面図。
【図7】図3のI−I線の断面図。
【図8】流入防止体の取付斜視説明図。
【図9】流入防止体の他の実施例としての取付断面説明
図。
【図10】同流入防止体のもう一つの他の断面説明図。
【図11】本発明に係る第2実施例としての護床ブロッ
クの平面図。
【図12】同要部の断面側面図。
【図13】本発明に係る第3実施例としての護床ブロッ
クの平面図。
【図14】同要部の断面側面図。
【図15】本発明に係る第4実施例としての護床ブロッ
クの平面図。
【図16】同護床ブロックの側面説明図。
【図17】同護床ブロックの正面図。
【図18】同護床ブロックの背面図。
【図19】図15のII−II線の断面図。
【図20】リング状流入防止体の取付斜視説明図。
【図21】護床ブロックの他の実施例としての敷設状態
の平面説明図。
【図22】同部分拡大平面説明図。
【図23】同部分拡大断面背面図。
【符号の説明】
A 護床ブロック 1 護床ブロック本体 2 縦孔空間 3 流入防止体 4 廻り込み流入防止体

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に貫通する縦孔空間と、同縦孔
    空間より放射線方向に伸延して外部と連通する連通路と
    を具備する護床ブロック本体の上面に、上記縦孔空間の
    上流側上端縁部と左右側上端縁部とを囲って、砂礫等の
    流入を防止する流入防止体を設けたことを特徴とする護
    床ブロック。
  2. 【請求項2】 護床ブロック本体の上面に、縦孔空間の
    下流側上端縁部を囲って、砂礫等の廻り込み流入を防止
    する廻り込み流入防止体を設けたことを特徴とする請求
    項1記載の護床ブロック。
  3. 【請求項3】 流入防止体と廻り込み流入防止体とを一
    体成形して、縦孔空間の上端周縁部を囲ったことを特徴
    とする請求項2記載の護床ブロック。
  4. 【請求項4】 護床ブロック本体は、主として護床機能
    を有する上層部と、同上層部を支持し、かつ、主として
    魚類や藻類の生態系の保護・育成機能を有する下層部と
    から形成し、 上層部に、上下方向に貫通する通光用孔を形成する一
    方、 下層部に、上記通光用孔と連通する生態系保護空間を、
    同通光用孔よりも前後広幅に形成して、生態系保護空間
    より放射線方向に伸延して外部と連通する連通路を形成
    したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    護床ブロック。
  5. 【請求項5】 護床ブロック本体は、平面視正多角形に
    形成し、同護床ブロック本体の中央部に縦孔空間を形成
    して、同縦孔空間より周辺の角部へ向けて連通路を形成
    したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    護床ブロック。
  6. 【請求項6】 護床ブロック本体は、平面視多角形に形
    成し、同護床ブロック本体の中央部に縦孔空間を形成し
    て、同縦孔空間より周辺の辺部へ向けて連通路を形成し
    たことを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の護床
    ブロック。
  7. 【請求項7】 護床ブロック本体の周辺に、上下方向に
    貫通し、かつ、連通路の先端開口部と略直交して連通す
    る周辺縦孔空間形成部を形成したことを特徴とする請求
    項1〜6のいずれかに記載の護床ブロック。
  8. 【請求項8】 河床の中途部に、護床ブロックを敷設す
    るためのブロック敷設溝を上流側から下流側へ向けて伸
    延させて形成し、同ブロック敷設溝中に護床ブロックを
    連続させて敷設したことを特徴とする請求項1〜7のい
    ずれかに記載の護床ブロックの施工方法。
  9. 【請求項9】 ブロック敷設溝は、河床の上流側から下
    流側へ向けて左右に蛇行させて形成したことを特徴とす
    る請求項8記載の護床ブロックの施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4550231B2 (ja) * 2000-06-30 2010-09-22 株式会社産学連携機構九州 底質移動制御方法
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