JP2001090045A - 親水用護岸の形成方法、およびそれに使用する親水用護岸ブロック - Google Patents

親水用護岸の形成方法、およびそれに使用する親水用護岸ブロック

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JP2001090045A JP26776999A JP26776999A JP2001090045A JP 2001090045 A JP2001090045 A JP 2001090045A JP 26776999 A JP26776999 A JP 26776999A JP 26776999 A JP26776999 A JP 26776999A JP 2001090045 A JP2001090045 A JP 2001090045A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然と同化して動植物の生息域を確保する多
自然化、洗堀を阻止して土砂の流出を防止する安定化、
人々が水辺に近づき易くする親水化等を実現することが
できる、新規な親水用護岸の形成方法、およびそれに使
用する新規な構造からなる親水用護岸ブロックを提供す
る。 【解決手段】 河床へ定着される底面部2の水際側端縁
辺りから立ち上がり、対象河川の平均低水位よりも僅か
に高い位置に設定された水際側壁部3を有し、該水際側
壁部3の法肩部分に、洗堀防止用部4を形成した護岸ブ
ロック1,1,……を、適宜組み合わせにより、河岸に
沿って連続的に敷設、連結した後、洗堀防止用部4に、
有機素材からなる植生用ロール5を添設、一体化し、護
岸ブロック1,1,……の天面よりも上方に突出状とな
るように形成することにより、天面上に、または天面上
にまで敷き詰めた植生用の土や砂等の流出を防止すると
共に、水際側に直接植物を定着、繁茂させて水際生物等
の生息に適した環境の護岸に作り上げる親水用護岸の形
成方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、河川用の護岸ブロックに関
するものであって、特に、自然と同化して動植物の生息
域を確保できるようにする多自然化、洗堀を阻止して土
砂の流出を防止する安定化、および人々が水辺で楽しめ
るようにする親水化等の実現が可能になる、新規な親水
用護岸の形成方法、およびそれに使用する新規な構造か
らなる親水用護岸ブロックを提供しようとするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】温帯モンスーン地帯に属する我が国は、
先進工業国の中でも大変湿潤であり、都市の多くが沖積
平野に在る上、河川の多くが比較的急流であるという地
理的特徴をもち、ひとたび大洪水ともなれば広い範囲に
渡って浸水してしまい、多大な損害を被ることも希では
なく、このような事情のある国土を、快適で生産力のあ
る土地に変えていくようにする河川管理は、古来から我
が国の社会的な重要課題となっている。
【0003】こうした水害対策としての河川管理に加
え、最近では、都市化が進んだ地域等を中心にして、平
常時の水辺のあり方が注目されるようになり、これまで
の河川を水路として封鎖し、その上に道路を建設すると
いった河川を日常生活から区分してしまうような都市計
画から、最近では、景観に配慮した河川公園を造り、子
供の遊び場としての人工河川を河岸に引き込んだり、階
段状の護岸を作る等して、近隣の人々が水辺に近づき、
戯れ、安らげるようにするといった試みが広く採用され
るようになってきている外、河川に生息する生物全体に
対してまでも配慮するようにした自然に優しい河川造り
や、水辺を含めた特色のある街造りに発展させようとす
る計画も進められるようになってきている。
【0004】これまでの多自然化や親水化への手法とし
ては、例えば河川に生息する魚類の隠れ場所を提供する
施設を例とすれば、間伐材を河岸に組み上げたものや、
雑草が茂る窪みを持つ護岸を設置し、流れの澱む場所を
確保して増水時の魚類の避難場所としたり、大型の魚か
ら小型の魚を守る隠れ場所とするようにしたもの等であ
ったが、何れも増水による洗堀に弱くて安定性の面に欠
点があり、長期的に観れば、倒壊や沈降、流失等による
修復、補修が頻発して経済的ではない上、安全性の確保
も必ずしも十分ではなく、人々が気軽に河川に近づける
環境を整えるのが難しいものであった。
【0005】このような洗堀に対する強度の問題を解決
する護岸構造には、長期に渡って高い耐久性を確保する
ことができ、経済的にも秀れているとされる三面張護岸
があるが、該三面張護岸は、河床および側岸をコンクリ
ートで固めてしまう構造となって生物の生息を困難に
し、多自然化を進める上では全く不向きなものとなって
しまうことから、多自然化に繋がる生物に配慮した計画
とするため、その構造と工法の工夫が強く求められるよ
うになってきている。
【0006】この発明は、以上のような実情に鑑み、自
然化、安定化ならびに親水化等に繋がる護岸構造とにな
って、河川動植物の生息域を確保し、洗堀から河岸を保
護すると共に、人々が安全に水辺に近づいて水に親しむ
ことができるような河川環境造りはできないものかとの
判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る
試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、
今回、遂に新規な親水用護岸の形成方法、およびそれに
使用する新規な構造の親水用護岸ブロックを実現化する
ことに成功したものであり、以下では、図面に示すこの
発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述すること
とする。
【0007】
【発明の構成】図面に示すこの発明を代表する実施例か
らも明確に理解されるように、この発明に包含される親
水用護岸の形成方法は、基本的に次のような構成から成
り立っている。即ち、河床への定着面積を拡大して形成
された底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上
がり、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設
定された水際側壁部とを有し、該水際側壁部の上縁辺り
となる法肩部分には、別体の植生用ロールを強固に添
設、一体化可能にする洗堀防止用部を形成した定形ある
いは数種類の形からなる護岸ブロックを、適宜組み合わ
せにより、河岸に沿って連続的に敷設、連結した後、洗
堀防止用部に、自然石、人工石、または有機素材を利用
して太い束状に形成してなる植生用ロールを添設、一体
化し、護岸ブロックの天面よりも上方に突出状となるよ
うに形成することにより、天面上に、または天面上にま
で敷き詰めた植生用の土や砂等の流出を防止すると共
に、水際側に直接植物を定着、繁茂させて水際生物等の
生息に適した環境の護岸に作り上げる如く構成されたも
のである。
【0008】更に、具体的な構成で示すと、この発明の
親水用護岸の形成方法は、以下のとおりの構成を要旨と
するものである。河床への定着面積を拡大して形成され
た底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上が
り、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定
された水際側壁部、および同じく対象河川の平均低水位
よりも僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁部から
所定距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面側壁部
とを有し、当該水際側壁部の上縁辺りとなる法肩部分に
は、別体の植生用ロールを強固に添設、一体化可能にす
る洗堀防止用部を形成した定形あるいは数種類の形から
なる親水用護岸ブロックを、適宜組み合わせにより、河
岸に沿って連続的に敷設、連結した後、洗堀防止用部
に、自然石、人工石、または有機素材を利用して太い束
状に形成してなる植生用ロールを添設、一体化し、親水
用護岸ブロックの天面よりも上方に突出状となるように
形成することにより、天面上に、または天面上にまで敷
き詰めた植生用の土や砂等の流出を防止すると共に、水
際側に直接植物を定着、繁茂させて水際生物等の生息に
適した環境の護岸に作り上げるようにする親水用護岸の
形成方法である。
【0009】更にまた、この発明に包含される親水用護
岸の形成方法は、次のとおりの構成を要旨とするもので
あるということもできる。河床への定着面積を拡大して
形成された底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立
ち上がり、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置
に設定された水際側壁部、および同じく対象河川の平均
低水位よりも僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁
部から所定距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面
側壁部と、両側壁部上端間を閉鎖する天井部とを有し、
当該水際側壁部の上縁で天井部との境界辺りとなる法肩
部分には、別体の植生用ロールを強固に添設、一体化可
能にする洗堀防止用部を形成すると共に、同水際側壁部
の底面部寄りの部分には、両側壁部および天井部、底面
部によって囲まれた空洞部に通じる魚類用出入口を開口
した定形あるいは数種類の形からなる親水用護岸ブロッ
クを、適宜組み合わせにより、河岸に沿って連続的に敷
設、連結した後、洗堀防止用部に、自然石、人工石、ま
たは有機素材を利用して太い束状に形成してなる植生用
ロールを添設、一体化し、親水用護岸ブロックの天面よ
りも上方に突出状となるように形成することにより、天
面上に、または天面上にまで敷き詰めた植生用の土や砂
等の流出を防止すると共に、水際側に直接植物を定着、
繁茂させて水際生物等の生息に適すると共に、魚類の生
息にも適した環境の護岸に作り上げるようにする親水用
護岸の形成方法である。
【0010】親水用護岸の形成方法に使用する親水用護
岸ブロックは、水際側壁部および背面側壁部の上下中途
部分から分離された構造とすると共に、その接合部分に
ズレ動きを防止する嵌合用の段部を形成し、河川の水深
に応じて高さ調節可能に構成し、設置の際に適宜高さ調
節用の枠材や壁材等のスペーサーを挟み込み、設置場所
の地形への対応を容易に行うことができるように構成す
ることもできる。また、設置の際に隣接する親水用護岸
ブロック同士を、金具、ボルト・ナット、ワイヤーロー
プ等を用いて互いを連結し、河岸への定着を強固なもの
とすることができる外、底面部を水際側壁部よりも河川
中央側に向けて延伸した構造とし、河床に沈む岩、石、
砂利等を当該底面部の延伸された部分に積み上げ、底面
部下側の河床が洗堀されて流出してしまうことを阻止
し、護岸ブロック自体の沈降を防止できるよう設置する
のが望ましい。
【0011】
【関連する発明】上記した親水用護岸の形成方法に関連
し、この発明には、それに使用する親水用護岸ブロック
も包含しており、その構成の要旨とするところは、基本
的に次のとおりのものである。即ち、河床への定着面積
を拡大して形成された底面部と、該底面部の水際側端縁
辺りから立ち上がり、対象河川の平均低水位よりも僅か
に高い位置に設定された水際側壁部とを有し、該水際側
壁部の上縁辺りとなる法肩部分に、凹欠状とした洗堀防
止用部を形成した定形あるいは数種類の形からなる護岸
ブロックに対し、自然石、人工石、あるいは間伐材、
藁、綿等の有機素材を利用して太い束状に形成し、当該
護岸ブロックの洗堀防止用部に一体化可能となる植生用
ロールが組み合わされた、この発明の前記した親水用護
岸の形成方法に使用する親水用護岸ブロックである。
【0012】また、この発明の親水用護岸ブロックを、
更に具体的な構成で示せば、以下のような構成を要旨と
するものとなる。河床への定着面積を拡大して形成され
た底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上が
り、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定
された水際側壁部、および同じく対象河川の平均低水位
よりも僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁部から
所定距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面側壁部
とを有し、当該水際側壁部の上縁辺りとなる法肩部分
に、凹欠状とした洗堀防止用部を形成した定形あるいは
数種類の形からなる護岸ブロックに対し、自然石、人工
石、あるいは間伐材、藁、綿等の有機素材を利用して太
い束状に形成し、当該護岸ブロックの洗堀防止用部に一
体化可能となる植生用ロールが組み合わされた、親水用
護岸の形成方法に使用する親水用護岸ブロックである。
【0013】更にまた、この発明には、河床への定着面
積を拡大して形成された底面部と、該底面部の水際側端
縁辺りから立ち上がり、対象河川の平均低水位よりも僅
かに高い位置に設定された水際側壁部、および同じく対
象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され、
前記水際側壁部から所定距離を置いて底面部から立ち上
がらせた背面側壁部と、両側壁部上端間を閉鎖する天井
部とを有し、当該水際側壁部の上縁で天井部との境界辺
りとなる法肩部分に、凹欠状とした洗堀防止用部を形成
した定形あるいは数種類の形からなる護岸ブロックに対
し、自然石、人工石、あるいは間伐材、藁、綿等の有機
素材を利用して太い束状に形成し、当該護岸ブロックの
洗堀防止用部に一体化可能となる植生用ロールが組み合
わされた構成を要旨とする親水用護岸ブロックを包含し
ている。
【0014】底面部は、親水用護岸ブロックを河床に定
着する機能を果たすものであり、親水用護岸ブロックの
全体を支持するに充分な強度を有するものとしなければ
ならず、河川水流や洪水による洗堀によって河床が低下
し、沈降してしまうのを未然に防ぐことができるよう、
河床への接地面積を拡大する形状のものとしなければな
らず、水際側壁部や背面側壁部等よりも外側に突出する
縁部を持つものに形成するのが望ましく、平板状あるい
は格子枠状等、砂利、砂、泥等の設置する河床の状況に
応じ、適する形状を選択することが可能である外、一部
に水抜き用の上下貫通孔を穿孔したものとすることも可
能である。
【0015】水際側壁部は、河川水流や船舶が移動する
際に生ずる波浪による洗堀から、水際側面を保護する機
能を果たすものであり、底面部の水際端縁辺りから立ち
上がり、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に
達するよう設定すると共に、上縁辺りの法肩部分に洗堀
防止用部を形成したものとしなければならず、外壁部に
水流に馴染む凹形状または凸形状等を形成して河川水流
を誘導、あるいは水制としての役割を果たす案内面とす
るよう構成することが可能である外、魚類用出入口を開
口し、内部の空洞部に河川水が流通するよう構成すれ
ば、水流から保護された魚道を確保する仕切り用の壁面
としての機能を果たすものとすることができ、また、天
面部を開口して空洞部内に植生用の土や砂等を詰め込む
構造とする場合には、空洞部内の土砂の流出を阻止し、
洗堀を防止する防護壁の役割を果たすものとするよう構
成することができる。
【0016】この水際側壁部は、水流を河川中央側へ向
けて導く曲面状または傾斜面状に形成され、ブロック配
列の上流側端に、河岸から河川中に向けて突出するよう
設置したものとすれば、河川流水を河川中央側へ滑らか
に導くものとすることが可能であり、水際側壁部を、離
脱する水流に渦を発生しない程度の曲面状または傾斜面
状とし、配列されるブロックの下流側端に配置するもの
として形成し、河岸から河川中に突出状に設置して、下
流側に不要な渦流を発生せず、水流を水際側壁部から河
岸に沿って滑らかに導くことができるよう構成したもの
とすることも可能である。
【0017】魚類用出入口は、親水用護岸ブロック内の
空洞部内に、河川魚類の生息空間を形成する機能を果た
すものであり、河川流水を導き、魚の隠れ場所や魚礁を
形成するものであって、水際側壁部の底面部寄りの部分
に水際側壁部背面の空洞部に通じるよう開口してなるも
のに形成すべきであり、河川水流の上流側端に設置され
る親水用護岸ブロックの、上流側に面する水際側壁部、
背面側壁部、底面部および天井部の上流側端縁を閉鎖状
とする上流側端壁部を設けるか、あるいは、河川水流の
下流側端に設置される親水用護岸ブロックの、下流側に
面する水際側壁部、背面側壁部、底面部および天井部の
下流側端縁を閉鎖状とする下流側端壁部を形成し、上流
側端壁部または下流側端壁部の何れかの空洞部に面する
内壁面、ならびに背面側壁部の空洞部に面する内壁面
を、水際側壁部に開口された魚類用出入口を通じて流入
あるいは流出する流水を、滑らかに誘導可能な曲面状あ
るいは傾斜面状に連続するよう形成し、急激な流速の変
化や不要な渦流の発生を防止して、魚類にとって快適な
生息域を形成し、増水の際には魚類の避難場所としての
役目も果たすことができるよう構成することも可能であ
る。
【0018】洗堀防止用部は、水際側壁部上縁辺りの法
肩部分に、自然石、人工石、または有機素材を利用して
太い束状に形成してなる植生用ロール等を添設可能とす
る機能を果たすものであり、増水によって離脱してしま
うことのない充分な強度をもって一体化できるよう形成
すべきであって、凹形状の受け面を形成し、ボルト・ナ
ット、合成樹脂製ロープ、ステンレス製ワイヤーロー
プ、麻ロープ、ネット等を用いて取着、固定できるよう
形成するのが望ましく、水際側壁部上側に間伐材からな
る杭を打設する取着孔を形成し、同取着孔に装着した間
伐材によって直接、あるいは同間伐材に巻き付けたロー
プやネット等によって固定できるよう形成することも可
能である外、護岸ブロック側に一体化する鉤爪部を設け
て植生用ロールを掛合、固定するものとしたり、あるい
はコンクリートからなる護岸ブロック本体と植生用ロー
ルとを一体に成形してしまうこともできる。
【0019】植生用ロールは、透水性、通気性を確保し
て河岸に生息する動植物の繁殖を可能にすると共に、天
面よりも上側に突出して天面上の覆土、砂の流出を阻止
する機能を果たすものであって、河岸における護岸ブロ
ックの露出を防ぎ、植物に覆われた自然な景観を演出す
る事ができるものとすべきであり、専用に製造した人工
素材を用いることができる外、間伐材からなる丸太、ま
たは竹、藁、粟生、蔓、茅、ススキ、糸瓜、古畳、樹
皮、枝、落葉の圧縮材、建築廃材の木質系チップ、ウー
ル、綿、麻布等の有機素材、または、自然石、人工石、
セラミック発泡材、軽石、金網材等のリサイクル素材や
廃材を用いて柱状にまとめ、束ねてしまうか、シート状
に形成したものをロール状にまとめる等して形成したも
の等を利用することができ、予め内部に植物の種を混入
し、設置後に統一された同一種の植物もしくは複数種類
が混在した植物を速やかに繁茂するものとすることもで
きる外、中心部分に有機素材からなるスポンジ状の部材
を用いて高い保湿性を確保したものとすることも可能で
ある。
【0020】背面側壁部は、空洞部の背面側壁面を形成
して、空洞部内を流動する水流による洗堀を防止し、あ
るいは、空洞部内に詰め込まれる土砂を背面側で保持す
る機能を果たすものであり、天井部を有する場合には、
天井部の後端側縁部を支持する機能を果たすものであっ
て、各種の荷重に耐えるに充分な強度をもつよう形成す
べきであり、横幅寸法を水際側壁部の横幅寸法よりも幅
広く設定するか、または、横幅寸法を水際側壁部の横幅
寸法よりも幅狭く設定したものとして、親水用護岸ブロ
ックの平面視形状を台形状に形成し、設置の際に湾曲状
の配列を可能とするよう構成することも可能である。
【0021】天井部は、河岸の地上面を形成する機能を
果たすものであって、天面部上に直接、あるいは天面よ
りも高くなるところまで底面部から盛り上げて敷き詰め
られた土、砂、砂利または有機素材からなる植生マット
等を敷き詰めた上面が、植生可能な透水性、通気性を有
し、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定
すると共に、増水の際にも天面上に敷き詰められた土砂
等の流出を防止できるよう、洗堀防止用部に取着された
自然石、人工石あるいは植生用ロールの上端部よりも僅
かに低い高さに設定すべきであり、水際側壁部上端部と
背面側壁部上端部との間に掛け渡し状となる所定厚み寸
法のポーラスコンクリートから形成された平板状に形成
するのが望ましい。以下では、図面に示すこの発明を代
表する実施例と共に、その構造について詳述することと
する。
【0022】
【実施例1】図1の配列された親水用護岸ブロックの斜
視図、図2の平面形台形状の親水用護岸ブロックの斜視
図、図3の上流側端に配置される親水用護岸ブロックの
斜視図、図4の下流側端に配置される親水用護岸ブロッ
クの斜視図、図5の植生用ロールを取り付ける親水用護
岸ブロックの斜視図、および図6の河岸に設置された親
水用護岸ブロックの断面図に示される事例は、内部空洞
部を利用して魚道を形成した基本的構成からなるこの発
明に包含される親水用護岸ブロックにおける代表的な一
実施例を示すものである。
【0023】当該親水用護岸ブロック1は、その本体部
分が透水性および通気性を有するポーラスコンクリート
から形成され、図5中に示されるように、四角平板状の
底面部2の水際側縁部辺りからは、対象河川の平均低水
位よりも僅かに高い位置まで延伸された水際側壁部3が
立設され、背面側縁部から、対象河川の平均低水位より
も僅かに高い背面側壁部6を立設し、両側壁部3,6の
上端間に天井部7を掛け渡し、内部に空洞部を形成した
ものとなっている。
【0024】水際側壁部3と天井部7とを結合してなる
法肩部分の外側には、円筒形の凹欠状をなす洗堀防止用
部4が横幅に渡り形成され、同洗堀防止用部4上に間伐
材を束ねて形成した植生用ロール5を搭載し、洗堀防止
用部4下側複数個所から取り回されたステンレス製ワイ
ヤー41,41を、天井部7側に埋設された連結用鉄筋
環部71,71に連結、固定したものとなっており、図
2中に示されるように、水際側壁部3の略中央部には、
小型の魚類が通過可能な魚類用小出入口81が開口さ
れ、水際側壁部3と背面側壁部との横幅寸法が等しく設
定され、平面長方形状に形成するか、水際側壁部3の横
幅寸法を背面側壁部の横幅寸法よりも幅狭な寸法に設定
するか、あるいは、水際側壁部3の横幅寸法を背面側壁
部の横幅寸法よりも幅広く寸法設定し、平面台形状に形
成したものとなっている。
【0025】設置配列の上流側端に設置する親水用護岸
ブロック11は、図3中に示されるように、平面扇形状
の底面部2、対象河川の平均低水位より僅かに高く設定
された背面側壁部6および天井部7で囲まれる上流側端
に、上流側端壁部61を形成し、背面側壁部6と上流側
端壁部61との各内外壁面が連続する曲面状に形成さ
れ、水際側壁部3の殆ど全面が開口され魚類用出入口8
を形成し、天井部7および底面部2間の水際側下流縁辺
りには、支持柱部31を立設したものとなっている。ま
た、設置配列の下流側端に配置される親水用護岸ブロッ
ク12は、図4中に示すように、底面部2、背面側壁部
6および天井部7で包囲される下流側端に下流側端壁部
62が形成され、背面側壁部6から下流側端壁部62に
連なる内外壁面を同一曲率で連続する曲面状に形成し、
水際側壁部3に略全面を開口して魚類用出入口8が形成
され、水際側下流縁辺りの天井部7と底面部2との間に
は、支持柱部31を立設したものとなっている。
【0026】親水用護岸ブロック1は、図5および図6
中の二点鎖線9で示されるように、水際側壁部3および
背面側壁部6の底面部2側に近接する辺りから上下を分
離、組合せ可能とする組み立て構造を設け、河川の深さ
に応じて、高さを自在に変更、調節できるよう構成する
こともでき、更に、同様の構造を上流側端および下流側
端に設置する親水用護岸ブロック11,12にも採用す
ることができる。
【0027】
【実施例2】図8の配列された親水用護岸ブロックの斜
視図、図9の配列の中途部分に設置される親水用護岸ブ
ロックの斜視図、図10の上流側端に配置される親水用
護岸ブロックの斜視図、図11の下流側端に配置される
親水用護岸ブロックの斜視図に示される事例は、内部に
形成した空洞部分に植生用の土や砂等を敷き詰めること
ができるよう形成した基本的構成からなるこの発明に包
含される親水用護岸ブロックにおける他の実施例を示す
ものである。
【0028】図9に示される親水用護岸ブロック1は、
中央部左右縁に水抜き孔21の一部を形成する半円形状
の切欠部を形成した平面四角形状の底面部2を有し、同
底面部2の水際側端縁辺りから、対象河川の平均低水位
よりも僅かに高い位置に達する水際側壁部3が立設され
る一方、該底面部2の河岸側端縁部からは、水際側壁部
3と同程度の高さに設定された背面側壁部6が立設され
たものとなっている。水際側壁部3の水際側上端部に
は、横幅方向に渡り水平円筒面状の洗堀防止用部4が形
成され、同洗堀防止用部4には、植生用ロール5を載置
し、洗堀防止用部4下部の複数個所に点在する連結部に
対し、ステンレス製ワイヤー41,41の一端側を連結
すると共に、同ワイヤー41,41他端側を洗堀防止用
部4上部に点在するよう埋設された複数の連結用鉄筋環
部に連結し、固定するよう形成され、底面部2上の水際
側壁部3と背面側壁部6との間に植生用の土や砂等を敷
き詰めることができるよう構成されている。
【0029】また、河川流の上流側端に配置される親水
用護岸ブロック11は、図10に示されるように、水際
側壁部3が、上流側に向かう端部を背面側壁部6の上流
側端側に結合するよう湾曲形成されており、同湾曲形成
された水際側壁部3の上端縁部には、同様の曲率で湾曲
された植生用ロール5を取着できる洗堀防止用部4を形
成する一方、平面扇形状に形成された底面部6の下流側
中央縁部には、水抜き孔21の一部を形成する半円形の
切欠部が形成されており、水際側壁部3、背面側壁部6
および底面部6で囲まれた空間部には、植生用の土や砂
等を敷き詰めることができるよう構成されている。更に
また、下流側端に配置する親水用護岸ブロック12は、
図11に示すように、水際側壁部3の下流側に向かう端
部が、背面側壁部6下流側端に連結するよう湾曲され、
前記上流側端親水用護岸ブロック11と左右対称形状と
なるよう形成されたものとなっている。
【0030】
【作用】以上のとおりの構成からなるこの発明の親水用
護岸ブロック1は、図1中に示すように親水用護岸ブロ
ック1、上流側端親水用護岸ブロック11および下流側
端親水用護岸ブロック12の夫々を連続するよう配列
し、各底面部2,2,……が河床に定着するよう設置し
た後、夫々の洗堀防止用部4,4,……に各寸法、形状
に応じた植生用ロール5,5,……を取り付け、ステン
レス製ワイヤー41,41,……を用いて対応する各連
結用鉄筋環部71,71,……に縛り付け、固定すれ
ば、互いの内部空洞部分を連続して上下流側端に開口す
る魚類用出入口8,8を繋ぐ魚道を形成し、図6の親水
用護岸ブロックの使用状態の縦断面図に示されるよう
に、魚道内に河川魚類の生息域あるいは隠れ場所を確保
するものとなり、図1および図2中に示す水際側壁部3
に形成した魚類用小出入口81は、魚道の途中から河川
側への魚類の出入を可能とする。
【0031】図13の河岸に設置した親水用護岸ブロッ
クの平面図中に示されるように、河岸に配列、設置した
親水用護岸ブロック1,1,……,11,12は、上下
流の護岸設備に面一状となるよう埋設され、河川流水の
一部を上流側の魚類用出入口8から魚道内に導き、下流
側の魚類用出入口8から流出させるものとなり、本流河
川の流速を設置範囲に渡り一時的に低下させるものとな
る。また、ポーラスコンクリートからなる天井部7上
に、土や砂を敷き詰めて植生基盤を形成すれば、水際の
植生用ロール5に至る範囲が透水性、通気性を有する良
好な植物の植生域となり自然の動植物が繁殖できる土壌
を作るものとなる上、水際に配置された植生用ロール5
は、天井部7上の土砂の流出を防ぐ土留めとなる上、増
水の際の洗堀を阻止するものとなる。
【0032】また、図7の蛇行状に設置された親水用護
岸ブロックの平面図に示すように、水際側壁部3の幅寸
法32を、背面側壁部6の幅寸法63よりも幅広く設定
した親水用護岸ブロック1、および、水際側壁部3の幅
寸法32を、背面側壁部6の幅寸法63よりも幅狭く設
定した親水用護岸ブロック1の夫々を、適宜河岸の形状
に沿うよう組み合わせて配置すれば、人工河川では単純
化してしまいがちな河川形状を自然に近い蛇行形状とす
るものとなる。
【0033】図9の親水用護岸ブロックの斜視図、図1
0の上流側端に設置する親水用護岸ブロックの斜視図、
図11の下流側端に設置する親水用護岸ブロックの斜視
図の夫々を、図8の空洞部内に植生用の土を詰め込み設
置した親水用護岸ブロックの斜視図に示すように組合せ
れば、図12の河岸に設置された親水用護岸ブロックの
縦断面図に示されるように、底面部2、水際側壁部3お
よび背面側壁部6に包囲される空洞部内に植生用の土や
砂等を詰め込み、水際側に設けられた植生用ロール5の
位置まで、土や砂を敷き詰めることが可能となり、親水
用護岸ブロック1,1,……,11,12を設置した範
囲を、植物の植生範囲とするものとなり、底面部2の水
抜き孔21を通じて周辺地盤との通水性を確保し、河岸
の自然と一体化する護岸設備とすることが可能となる。
【0034】また、図14の河岸に設置した親水用護岸
ブロックの平面図中に示されるように、河岸から河川中
央に向けて突出する形状となって、人々の水際への進入
を容易なものとすると共に、河川断面形状に変化を与
え、上下流側の流速を緩やかにして澱みを形成し、河川
魚類の生息域を確保するものとなり、更に、図15の河
岸に設置した親水用護岸ブロックの平面図に示すよう
に、一方の河岸に魚道を確保する親水用護岸ブロックを
配置し、対岸に河川中に突出する親水用護岸ブロックを
設置すれば、更に自然に近い複雑な河川形状を得るもの
となる。
【0035】
【効果】以上のとおり、この発明の親水用護岸の形成方
法によれば、水辺に至る河岸の全体を植物の植生域とす
ることができ、植生用ロールが土壌や植物の洗堀による
流出を防止し、河岸の地盤を強固なものにして人々が安
心して水辺に近づくことができるようになり、近隣住民
による草花の植え込みといった住民参加型の河岸管理が
可能となる上、内部空洞部を魚道として確保すれば、魚
類の生息域を確保することができ、また、空洞部中に炭
やフィルター等の濾過設備を設けることにより、河川の
浄化を促進することも可能となり、環境保護、多自然
化、安定化、親水化を悉く実現することができるという
秀れた特徴が得られるものである。
【0036】また、この発明の親水用護岸ブロックによ
れば、工場で一括生産したブロックを河岸に設置した
後、植生用ロールを取着、固定することにより、効率的
な施工が可能であると共に、植生用ロールには、間伐
材、古畳、麻、綿、藁等の有機素材からなる廃材やリサ
イクル素材等地場材を現地調達して有効利用することが
でき、極めて経済性に秀れたものとすることができ、し
かも植生用ロールが対象河川の平均低水位に配置され、
河川から吸水した水分を内部に保持して何時でも湿潤な
環境を作り出し、更に、適度な通気性をも有することと
なるので、水際動植物の生息または生育に極めて有利に
なって繁殖、繁茂が促進されることから、この発明の親
水用護岸ブロック設置後は、それまでの環境を速やかに
回復して優しい自然環境造りが確実に実現できるように
なるという大きな特徴を発揮し得るものとなる。
【0037】特に、実施例に説明した親水用護岸ブロッ
ク1,1,……は、水際側壁部3と背面側壁部6との幅
寸法を異にしたブロックの組合せ構造により、河岸に沿
って湾曲状に配置することが可能であり、自然な河川形
状をそのままに護岸することができ、また、天井部7を
ポーラスコンクリートから形成することによって透水性
および通気性を確保し、天井部7を植生基盤として植物
の繁殖を促進する上度好都合のものとすることができる
上、天井部7下の空洞部を魚道として確保し、河川魚類
の生息域を確保すると共に、水際側壁部3に形成した魚
類用小出入口81が、大型魚から逃げる小型魚の避難口
となって魚類の生息バランスを保つために有利な水中環
境も実現し得るものになるという付加価値の高いブロッ
クに形成することができるという利点が得られる。
【0038】更に、親水用護岸ブロック1,1,……,
11,12を河岸側に入り込むように埋設すれば、それ
までの河川の流れに何等の影響を及ぼしてしまうことも
なく、水流の一部だけを魚道に導き、流速を和らげて魚
類の生息に適した環境を簡単に整えることが可能となる
外、逆に河岸から河川中央側に突出するように設置した
ものとして、人々の水辺への係りが深くなるような環境
造りが容易に実現可能になる上、本流の流速の調整にも
役立って安全な水際を造り出すことができ、しかも、上
下流側双方に流れの澱む領域を形成して魚類の生息域を
確保することにも繋がり、また、水際側壁部3および背
面側壁部6の中途部が分離した構造とすることにより、
高さ寸法を自在に調節することが可能となり、同じ河川
であっても場所によって大きく異なる水深に適格に対応
した護岸構造を効率的に施工、完成することが極めて容
易になるという実用的な効果を兼ね備えたものとするこ
とができる。
【0039】叙述の如く、この発明の親水用護岸の形成
方法、およびそれに使用する親水用護岸ブロックは、そ
の新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とする
ものであり、しかも親水用護岸ブロックの製造も容易
で、従前からの護岸ブロックに比較しても経済的な遜色
はなく、植生用ロールの設置作業の効率自体も大幅に高
めることができ、増水による流失を防止できることとな
って、維持、管理費用の削減と設置工期の短縮とを確実
に達成可能にするものであり、多自然化、安定化、親水
化等といった自然に優しい護岸の整備が求められる昨今
の河川管理として、官公庁を始めとし、それに深く係わ
る建設業界はもとよりのこと、河川近隣住民からも高く
評価され、山間部から市街地に至る河川の広範囲に渡っ
て広く採用、実施され、大いに普及していくものになる
と予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の親水用護岸の形成方法、およびそれ
に使用する親水用護岸ブロックの技術的思想を具現化し
た代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】設置された親水用護岸ブロックの配列状態を示
す斜視図である。
【図2】平面形台形状の親水用護岸ブロックの構造を示
す斜視図である。
【図3】上流側端に配置される親水用護岸ブロックの構
造を示す斜視図である。
【図4】下流側端に配置される親水用護岸ブロックの構
造を示す斜視図である。
【図5】親水用護岸ブロックに植生用ロールを取着する
状態を示す斜視図である。
【図6】河岸に設置された親水用護岸ブロックを示す断
面図である。
【図7】蛇行状に設置された親水用護岸ブロックを示す
平面図である。
【図8】配列された親水用護岸ブロックを示す斜視図で
ある。
【図9】図8中の親水用護岸ブロックを示す斜視図であ
る。
【図10】同図中の上流側端に配置される親水用護岸ブ
ロックを示す斜視図である。
【図11】同図中の下流側端に配置される親水用護岸ブ
ロックを示す斜視図である。
【図12】同図中の親水用護岸ブロックを設置した状態
を示す断面図である。
【図13】魚道を形成する親水用護岸ブロックの設置例
を示す平面図である。
【図14】河岸から突出する親水用護岸ブロックの設置
例を示す平面図である。
【図15】親水用護岸ブロックの他の設置例を示す平面
図である。
【符号の説明】
1 親水用護岸ブロック 11 同 上流側端親水用護岸ブロック 12 同 下流側端親水用護岸ブロック 2 底面部 21 同 水抜き孔 3 水際側壁部 31 同 支持柱部 32 同 横幅寸法 4 洗堀防止用部 41 同 ステンレス製ワイヤー 5 植生用ロール 6 背面側壁部 61 同 上流側端壁部 62 同 下流側端壁部 63 同 横幅寸法 7 天井部 71 同 連結用鉄筋環部 8 魚類用出入口 81 同 魚類用小出入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋葉 智博 山形県上山市弁天2−5−6−19 (72)発明者 本間 治一郎 山形市江俣四丁目19番27号 (72)発明者 羽生田 光雄 山形県米沢市大町四丁目5番11号 (72)発明者 渡部 邦夫 山形市西田二丁目18番16号 N202 Fターム(参考) 2B003 AA04 BB02 BB03 BB04 CC04 DD01 DD02 2B022 AB02 2D018 EA11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 河床への定着面積を拡大して形成された
    底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上がり、
    対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され
    た水際側壁部とを有し、該水際側壁部の上縁辺りとなる
    法肩部分には、別体の植生用ロールを強固に添設、一体
    化可能にする洗堀防止用部を形成した定形あるいは数種
    類の形からなる護岸ブロックを、適宜組み合わせによ
    り、河岸に沿って連続的に敷設、連結した後、洗堀防止
    用部に、自然石、人工石、または有機素材を利用して太
    い束状に形成してなる植生用ロールを添設、一体化し、
    護岸ブロックの天面よりも上方に突出状となるように形
    成することにより、天面上に、または天面上にまで敷き
    詰めた植生用の土や砂等の流出を防止すると共に、水際
    側に直接植物を定着、繁茂させて水際生物等の生息に適
    した環境の護岸に作り上げることを特徴する親水用護岸
    の形成方法。
  2. 【請求項2】 河床への定着面積を拡大して形成された
    底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上がり、
    対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され
    た水際側壁部、および同じく対象河川の平均低水位より
    も僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁部から所定
    距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面側壁部とを
    有し、当該水際側壁部の上縁辺りとなる法肩部分には、
    別体の植生用ロールを強固に添設、一体化可能にする洗
    堀防止用部を形成した定形あるいは数種類の形からなる
    親水用護岸ブロックを、適宜組み合わせにより、河岸に
    沿って連続的に敷設、連結した後、洗堀防止用部に、自
    然石、人工石、または有機素材を利用して太い束状に形
    成してなる植生用ロールを添設、一体化し、親水用護岸
    ブロックの天面よりも上方に突出状となるように形成す
    ることにより、天面上に、または天面上にまで敷き詰め
    た植生用の土や砂等の流出を防止すると共に、水際側に
    直接植物を定着、繁茂させて水際生物等の生息に適した
    環境の護岸に作り上げることを特徴する親水用護岸の形
    成方法。
  3. 【請求項3】 河床への定着面積を拡大して形成された
    底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上がり、
    対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され
    た水際側壁部、および同じく対象河川の平均低水位より
    も僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁部から所定
    距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面側壁部と、
    両側壁部上端間を閉鎖する天井部とを有し、当該水際側
    壁部の上縁で天井部との境界辺りとなる法肩部分には、
    別体の植生用ロールを強固に添設、一体化可能にする洗
    堀防止用部を形成すると共に、同水際側壁部の底面部寄
    りの部分には、両側壁部および天井部、底面部によって
    囲まれた空洞部に通じる魚類用出入口を開口した定形あ
    るいは数種類の形からなる親水用護岸ブロックを、適宜
    組み合わせにより、河岸に沿って連続的に敷設、連結し
    た後、洗堀防止用部に、自然石、人工石、または有機素
    材を利用して太い束状に形成してなる植生用ロールを添
    設、一体化し、親水用護岸ブロックの天面よりも上方に
    突出状となるように形成することにより、天面上に、ま
    たは天面上にまで敷き詰めた植生用の土や砂等の流出を
    防止すると共に、水際側に直接植物を定着、繁茂させて
    水際生物等の生息に適すると共に、魚類の生息にも適し
    た環境の護岸に作り上げることを特徴する親水用護岸の
    形成方法。
  4. 【請求項4】 河床への定着面積を拡大して形成された
    底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上がり、
    対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され
    た水際側壁部とを有し、該水際側壁部の上縁辺りとなる
    法肩部分に、凹欠状とした洗堀防止用部を形成した定形
    あるいは数種類の形からなる護岸ブロックに対し、自然
    石、人工石、あるいは間伐材、藁、綿等の有機素材を利
    用して太い束状に形成し、当該護岸ブロックの洗堀防止
    用部に一体化可能となる植生用ロールが組み合わされ
    た、請求項1ないし3何れか記載の親水用護岸の形成方
    法に使用する親水用護岸ブロック。
  5. 【請求項5】 河床への定着面積を拡大して形成された
    底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上がり、
    対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され
    た水際側壁部、および同じく対象河川の平均低水位より
    も僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁部から所定
    距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面側壁部とを
    有し、当該水際側壁部の上縁辺りとなる法肩部分に、凹
    欠状とした洗堀防止用部を形成した定形あるいは数種類
    の形からなる護岸ブロックに対し、自然石、人工石、あ
    るいは間伐材、藁、綿等の有機素材を利用して太い束状
    に形成し、当該護岸ブロックの洗堀防止用部に一体化可
    能となる植生用ロールが組み合わされた、請求項1ない
    し3何れか記載の親水用護岸の形成方法に使用する親水
    用護岸ブロック。
  6. 【請求項6】 河床への定着面積を拡大して形成された
    底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上がり、
    対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され
    た水際側壁部、および同じく対象河川の平均低水位より
    も僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁部から所定
    距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面側壁部と、
    両側壁部上端間を閉鎖する天井部とを有し、当該水際側
    壁部の上縁で天井部との境界辺りとなる法肩部分に、凹
    欠状とした洗堀防止用部を形成した定形あるいは数種類
    の形からなる護岸ブロックに対し、自然石、人工石、あ
    るいは間伐材、藁、綿等の有機素材を利用して太い束状
    に形成し、当該護岸ブロックの洗堀防止用部に一体化可
    能となる植生用ロールが組み合わされた、請求項1ない
    し3何れか記載の親水用護岸の形成方法に使用する親水
    用護岸ブロック。
  7. 【請求項7】 水際側壁部の幅寸法が、背面側壁部の幅
    寸法よりも幅広く設定されるか、あるいは水際側壁部の
    幅寸法を、背面側壁部の幅寸法よりも幅狭く設定した、
    請求項4ないし6何れか記載の親水用護岸ブロック。
  8. 【請求項8】 水際側壁部が、その底面部寄りの部分に
    水際側壁部背面の空洞部に通じる魚類用出入口を開口し
    てなるものに形成された、請求項4ないし6何れか記載
    の親水用護岸ブロック。
  9. 【請求項9】 河川水流の上流側に面する水際側壁部、
    背面側壁部、底面部および天井部の上流側端縁を閉鎖状
    とする上流側端壁部を設けるか、あるいは、河川水流の
    下流側に面する水際側壁部、背面側壁部、底面部および
    天井部の下流側端縁を閉鎖状とする下流側端壁部を形成
    し、上流側端壁部または下流側端壁部の何れかの空洞部
    に面する内壁面、ならびに背面側壁部の空洞部に面する
    内壁面を、魚類用出入口を通じて流動する流水が、滑ら
    かに誘導可能な曲面状あるいは傾斜面状に連続するよう
    形成した、請求項4ないし6何れか記載の親水用護岸ブ
    ロック。
  10. 【請求項10】 水際側壁部が、水流を河川中央側へ向
    けて導く曲面状または傾斜面状に形成され、配列される
    ブロックの上流側端に設置されるよう形成されるか、あ
    るいは水際側壁部を、離脱する水流に渦を発生しない程
    度の曲面状または傾斜面状とし、配列されるブロックの
    下流側端に設置するものに形成した、請求項4ないし6
    何れか記載の親水用護岸ブロック。
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