JP3921013B2 - 親水用護岸の形成方法、およびそれに使用する親水用護岸ブロック - Google Patents

親水用護岸の形成方法、およびそれに使用する親水用護岸ブロック Download PDF

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Description

【0001】
【発明の目的】
この発明は、河川用の護岸ブロックに関するものであって、特に、自然と同化して動植物の生息域を確保できるようにする多自然化、洗堀を阻止して土砂の流出を防止する安定化、および人々が水辺で楽しめるようにする親水化等の実現が可能になる、新規な親水用護岸の形成方法、およびそれに使用する新規な構造からなる親水用護岸ブロックを提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
温帯モンスーン地帯に属する我が国は、先進工業国の中でも大変湿潤であり、都市の多くが沖積平野に在る上、河川の多くが比較的急流であるという地理的特徴をもち、ひとたび大洪水ともなれば広い範囲に渡って浸水してしまい、多大な損害を被ることも希ではなく、このような事情のある国土を、快適で生産力のある土地に変えていくようにする河川管理は、古来から我が国の社会的な重要課題となっている。
【0003】
こうした水害対策としての河川管理に加え、最近では、都市化が進んだ地域等を中心にして、平常時の水辺のあり方が注目されるようになり、これまでの河川を水路として封鎖し、その上に道路を建設するといった河川を日常生活から区分してしまうような都市計画から、最近では、景観に配慮した河川公園を造り、子供の遊び場としての人工河川を河岸に引き込んだり、階段状の護岸を作る等して、近隣の人々が水辺に近づき、戯れ、安らげるようにするといった試みが広く採用されるようになってきている外、河川に生息する生物全体に対してまでも配慮するようにした自然に優しい河川造りや、水辺を含めた特色のある街造りに発展させようとする計画も進められるようになってきている。
【0004】
これまでの多自然化や親水化への手法としては、例えば河川に生息する魚類の隠れ場所を提供する施設を例とすれば、間伐材を河岸に組み上げたものや、雑草が茂る窪みを持つ護岸を設置し、流れの澱む場所を確保して増水時の魚類の避難場所としたり、大型の魚から小型の魚を守る隠れ場所とするようにしたもの等であったが、何れも増水による洗堀に弱くて安定性の面に欠点があり、長期的に観れば、倒壊や沈降、流失等による修復、補修が頻発して経済的ではない上、安全性の確保も必ずしも十分ではなく、人々が気軽に河川に近づける環境を整えるのが難しいものであった。
【0005】
このような洗堀に対する強度の問題を解決する護岸構造には、長期に渡って高い耐久性を確保することができ、経済的にも秀れているとされる三面張護岸があるが、該三面張護岸は、河床および側岸をコンクリートで固めてしまう構造となって生物の生息を困難にし、多自然化を進める上では全く不向きなものとなってしまうことから、多自然化に繋がる生物に配慮した計画とするため、その構造と工法の工夫が強く求められるようになってきている。
【0006】
この発明は、以上のような実情に鑑み、自然化、安定化ならびに親水化等に繋がる護岸構造とになって、河川動植物の生息域を確保し、洗堀から河岸を保護すると共に、人々が安全に水辺に近づいて水に親しむことができるような河川環境造りはできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な親水用護岸の形成方法、およびそれに使用する新規な構造の親水用護岸ブロックを実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【0007】
【発明の構成】
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明に包含される親水用護岸の形成方法は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、河床への定着面積を拡大して形成された底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上がり、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定された水際側壁部、および同じく対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁部から所定距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面側壁部とを有し、当該水際側壁部の上縁辺りとなる法肩部分には、別体の植生用ロールを同水際側壁部の上縁全域に添わせて連続するよう強固に一体化可能にする洗堀防止用部を形成した定形あるいは数種類の形からなる親水用護岸ブロックを、適宜組み合わせにより、河岸に沿って連続的に敷設、連結した後、洗堀防止用部に、自然石、人工石、または有機素材を利用して太い束状に形成してなる植生用ロールを同水際側壁部の上縁全域に添わせて連続するよう一体化し、親水用護岸ブロックの天面よりも上方に突出状となるように形成することにより、天面上にまで敷き詰めた植生用の土や砂等の流出を防止すると共に、水際側に直接植物を定着、繁茂させて水際生物等の生息に適した環境の護岸に作り上げる如く構成されたものである。
【0008】
更に、具体的な構成で示すと、河床への定着面積を拡大して形成された底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上がり、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定された水際側壁部、および同じく対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁部から所定距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面側壁部と、両側壁部上端間を閉鎖する天井部とを有し、当該水際側壁部の上縁で天井部との境界辺りとなる法肩部分には、別体の植生用ロールを同水際側壁部の上縁全域に添わせて連続するよう強固に一体化可能にする洗堀防止用部を形成すると共に、同水際側壁部の底面部寄りの部分には、両側壁部および天井部、底面部によって囲まれた空洞部に通じる魚類用出入口を開口した定形あるいは数種類の形からなる親水用護岸ブロックを、適宜組み合わせにより、河岸に沿って連続的に敷設、連結した後、洗堀防止用部に、自然石、人工石、または有機素材を利用して太い束状に形成してなる植生用ロールを同水際側壁部の上縁全域に添わせて連続するよう一体化し、親水用護岸ブロックの天面よりも上方に突出状となるように形成することにより、天面上にまで敷き詰めた植生用の土や砂等の流出を防止すると共に、水際側に直接植物を定着、繁茂させて水際生物等の生息に適すると共に、魚類の生息にも適した環境の護岸に作り上げるようにする親水用護岸の形成方法である。
【0009】
親水用護岸の形成方法に使用する親水用護岸ブロックは、水際側壁部および背面側壁部の上下中途部分から分離された構造とすると共に、その接合部分にズレ動きを防止する嵌合用の段部を形成し、河川の水深に応じて高さ調節可能に構成し、設置の際に適宜高さ調節用の枠材や壁材等のスペーサーを挟み込み、設置場所の地形への対応を容易に行うことができるように構成することもできる。また、設置の際に隣接する親水用護岸ブロック同士を、金具、ボルト・ナット、ワイヤーロープ等を用いて互いを連結し、河岸への定着を強固なものとすることができる外、底面部を水際側壁部よりも河川中央側に向けて延伸した構造とし、河床に沈む岩、石、砂利等を当該底面部の延伸された部分に積み上げ、底面部下側の河床が洗堀されて流出してしまうことを阻止し、護岸ブロック自体の沈降を防止できるよう設置するのが望ましい。
【0010】
【関連する発明】
上記した親水用護岸の形成方法に関連し、この発明には、それに使用する親水用護岸ブロックも包含しており、その構成の要旨とするところは、基本的に次のとおりのものである。
即ち、河床への定着面積を拡大して形成された底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上がり、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定された水際側壁部、および同じく対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁部から所定距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面側壁部とを有し、当該水際側壁部の上縁辺りとなる法肩部分に、凹欠状とした洗堀防止用部を形成した定形あるいは数種類の形からなる護岸ブロックに対し、自然石、人工石、あるいは間伐材、藁、綿等の有機素材を利用して太い束状に形成し、当該護岸ブロックの水際側壁部の洗堀防止用部上縁全域に添わせて連続、一体化可能となる植生用ロールが組み合わされた、上記したこの発明の親水用護岸の形成方法に使用する親水用護岸ブロックである。
【0011】
更にまた、この発明には、河床への定着面積を拡大して形成された底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上がり、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定された水際側壁部、および同じく対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁部から所定距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面側壁部と、両側壁部上端間を閉鎖する天井部とを有し、当該水際側壁部の上縁で天井部との境界辺りとなる法肩部分に、凹欠状とした洗堀防止用部を形成した定形あるいは数種類の形からなる護岸ブロックに対し、自然石、人工石、あるいは間伐材、藁、綿等の有機素材を利用して太い束状に形成し、当該護岸ブロックの水際側壁部の洗堀防止用部上縁全域に添わせて連続、一体化可能となる植生用ロールが組み合わされた構成を要旨とする親水用護岸ブロックを包含している。
【0012】
底面部は、親水用護岸ブロックを河床に定着する機能を果たすものであり、親水用護岸ブロックの全体を支持するに充分な強度を有するものとしなければならず、河川水流や洪水による洗堀によって河床が低下し、沈降してしまうのを未然に防ぐことができるよう、河床への接地面積を拡大する形状のものとしなければならず、水際側壁部や背面側壁部等よりも外側に突出する縁部を持つものに形成するのが望ましく、平板状あるいは格子枠状等、砂利、砂、泥等の設置する河床の状況に応じ、適する形状を選択することが可能である外、一部に水抜き用の上下貫通孔を穿孔したものとすることも可能である。
【0013】
水際側壁部は、河川水流や船舶が移動する際に生ずる波浪による洗堀から、水際側面を保護する機能を果たすものであり、底面部の水際端縁辺りから立ち上がり、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に達するよう設定すると共に、上縁辺りの法肩部分に洗堀防止用部を形成したものとしなければならず、外壁部に水流に馴染む凹形状または凸形状等を形成して河川水流を誘導、あるいは水制としての役割を果たす案内面とするよう構成することが可能である外、魚類用出入口を開口し、内部の空洞部に河川水が流通するよう構成すれば、水流から保護された魚道を確保する仕切り用の壁面としての機能を果たすものとすることができ、また、天面部を開口して空洞部内に植生用の土や砂等を詰め込む構造とする場合には、空洞部内の土砂の流出を阻止し、洗堀を防止する防護壁の役割を果たすものとするよう構成することができる。
【0014】
この水際側壁部は、水流を河川中央側へ向けて導く曲面状または傾斜面状に形成され、ブロック配列の上流側端に、河岸から河川中に向けて突出するよう設置したものとすれば、河川流水を河川中央側へ滑らかに導くものとすることが可能であり、水際側壁部を、離脱する水流に渦を発生しない程度の曲面状または傾斜面状とし、配列されるブロックの下流側端に配置するものとして形成し、河岸から河川中に突出状に設置して、下流側に不要な渦流を発生せず、水流を水際側壁部から河岸に沿って滑らかに導くことができるよう構成したものとすることも可能である。
【0015】
魚類用出入口は、親水用護岸ブロック内の空洞部内に、河川魚類の生息空間を形成する機能を果たすものであり、河川流水を導き、魚の隠れ場所や魚礁を形成するものであって、水際側壁部の底面部寄りの部分に水際側壁部背面の空洞部に通じるよう開口してなるものに形成すべきであり、河川水流の上流側端に設置される親水用護岸ブロックの、上流側に面する水際側壁部、背面側壁部、底面部および天井部の上流側端縁を閉鎖状とする上流側端壁部を設けるか、あるいは、河川水流の下流側端に設置される親水用護岸ブロックの、下流側に面する水際側壁部、背面側壁部、底面部および天井部の下流側端縁を閉鎖状とする下流側端壁部を形成し、上流側端壁部または下流側端壁部の何れかの空洞部に面する内壁面、ならびに背面側壁部の空洞部に面する内壁面を、水際側壁部に開口された魚類用出入口を通じて流入あるいは流出する流水を、滑らかに誘導可能な曲面状あるいは傾斜面状に連続するよう形成し、急激な流速の変化や不要な渦流の発生を防止して、魚類にとって快適な生息域を形成し、増水の際には魚類の避難場所としての役目も果たすことができるよう構成することも可能である。
【0016】
洗堀防止用部は、水際側壁部上縁辺りの法肩部分に、自然石、人工石、または有機素材を利用して太い束状に形成してなる植生用ロール等を添設可能とする機能を果たすものであり、増水によって離脱してしまうことのない充分な強度をもって一体化できるよう形成すべきであって、凹形状の受け面を形成し、ボルト・ナット、合成樹脂製ロープ、ステンレス製ワイヤーロープ、麻ロープ、ネット等を用いて取着、固定できるよう形成するのが望ましく、水際側壁部上側に間伐材からなる杭を打設する取着孔を形成し、同取着孔に装着した間伐材によって直接、あるいは同間伐材に巻き付けたロープやネット等によって固定できるよう形成することも可能である外、護岸ブロック側に一体化する鉤爪部を設けて植生用ロールを掛合、固定するものとしたり、あるいはコンクリートからなる護岸ブロック本体と植生用ロールとを一体に成形してしまうこともできる。
【0017】
植生用ロールは、透水性、通気性を確保して河岸に生息する動植物の繁殖を可能にすると共に、天面よりも上側に突出して天面上の覆土、砂の流出を阻止する機能を果たすものであって、河岸における護岸ブロックの露出を防ぎ、植物に覆われた自然な景観を演出する事ができるものとすべきであり、専用に製造した人工素材を用いることができる外、間伐材からなる丸太、または竹、藁、粟生、蔓、茅、ススキ、糸瓜、古畳、樹皮、枝、落葉の圧縮材、建築廃材の木質系チップ、ウール、綿、麻布等の有機素材、または、自然石、人工石、セラミック発泡材、軽石、金網材等のリサイクル素材や廃材を用いて柱状にまとめ、束ねてしまうか、シート状に形成したものをロール状にまとめる等して形成したもの等を利用することができ、予め内部に植物の種を混入し、設置後に統一された同一種の植物もしくは複数種類が混在した植物を速やかに繁茂するものとすることもできる外、中心部分に有機素材からなるスポンジ状の部材を用いて高い保湿性を確保したものとすることも可能である。
【0018】
背面側壁部は、空洞部の背面側壁面を形成して、空洞部内を流動する水流による洗堀を防止し、あるいは、空洞部内に詰め込まれる土砂を背面側で保持する機能を果たすものであり、天井部を有する場合には、天井部の後端側縁部を支持する機能を果たすものであって、各種の荷重に耐えるに充分な強度をもつよう形成すべきであり、横幅寸法を水際側壁部の横幅寸法よりも幅広く設定するか、または、横幅寸法を水際側壁部の横幅寸法よりも幅狭く設定したものとして、親水用護岸ブロックの平面視形状を台形状に形成し、設置の際に湾曲状の配列を可能とするよう構成することも可能である。
【0019】
天井部は、河岸の地上面を形成する機能を果たすものであって、天面部上に直接、あるいは天面よりも高くなるところまで底面部から盛り上げて敷き詰められた土、砂、砂利または有機素材からなる植生マット等を敷き詰めた上面が、植生可能な透水性、通気性を有し、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定すると共に、増水の際にも天面上に敷き詰められた土砂等の流出を防止できるよう、洗堀防止用部に取着された自然石、人工石あるいは植生用ロールの上端部よりも僅かに低い高さに設定すべきであり、水際側壁部上端部と背面側壁部上端部との間に掛け渡し状となる所定厚み寸法のポーラスコンクリートから形成された平板状に形成するのが望ましい。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【0020】
【実施例1】
図1の配列された親水用護岸ブロックの斜視図、図2の平面形台形状の親水用護岸ブロックの斜視図、図3の上流側端に配置される親水用護岸ブロックの斜視図、図4の下流側端に配置される親水用護岸ブロックの斜視図、図5の植生用ロールを取り付ける親水用護岸ブロックの斜視図、および図6の河岸に設置された親水用護岸ブロックの断面図に示される事例は、内部空洞部を利用して魚道を形成した基本的構成からなるこの発明に包含される親水用護岸ブロックにおける代表的な一実施例を示すものである。
【0021】
当該親水用護岸ブロック1は、その本体部分が透水性および通気性を有するポーラスコンクリートから形成され、図5中に示されるように、四角平板状の底面部2の水際側縁部辺りからは、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置まで延伸された水際側壁部3が立設され、背面側縁部から、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い背面側壁部6を立設し、両側壁部3,6の上端間に天井部7を掛け渡し、内部に空洞部を形成したものとなっている。
【0022】
水際側壁部3と天井部7とを結合してなる法肩部分の外側には、円筒形の凹欠状をなす洗堀防止用部4が横幅に渡り形成され、同洗堀防止用部4上に間伐材を束ねて形成した植生用ロール5を搭載し、洗堀防止用部4下側複数個所から取り回されたステンレス製ワイヤー41,41を、天井部7側に埋設された連結用鉄筋環部71,71に連結、固定したものとなっており、図2中に示されるように、水際側壁部3の略中央部には、小型の魚類が通過可能な魚類用小出入口81が開口され、水際側壁部3と背面側壁部との横幅寸法が等しく設定され、平面長方形状に形成するか、水際側壁部3の横幅寸法を背面側壁部の横幅寸法よりも幅狭な寸法に設定するか、あるいは、水際側壁部3の横幅寸法を背面側壁部の横幅寸法よりも幅広く寸法設定し、平面台形状に形成したものとなっている。
【0023】
設置配列の上流側端に設置する親水用護岸ブロック11は、図3中に示されるように、平面扇形状の底面部2、対象河川の平均低水位より僅かに高く設定された背面側壁部6および天井部7で囲まれる上流側端に、上流側端壁部61を形成し、背面側壁部6と上流側端壁部61との各内外壁面が連続する曲面状に形成され、水際側壁部3の殆ど全面が開口され魚類用出入口8を形成し、天井部7および底面部2間の水際側下流縁辺りには、支持柱部31を立設したものとなっている。また、設置配列の下流側端に配置される親水用護岸ブロック12は、図4中に示すように、底面部2、背面側壁部6および天井部7で包囲される下流側端に下流側端壁部62が形成され、背面側壁部6から下流側端壁部62に連なる内外壁面を同一曲率で連続する曲面状に形成し、水際側壁部3に略全面を開口して魚類用出入口8が形成され、水際側下流縁辺りの天井部7と底面部2との間には、支持柱部31を立設したものとなっている。
【0024】
親水用護岸ブロック1は、図5および図6中の二点鎖線9で示されるように、水際側壁部3および背面側壁部6の底面部2側に近接する辺りから上下を分離、組合せ可能とする組み立て構造を設け、河川の深さに応じて、高さを自在に変更、調節できるよう構成することもでき、更に、同様の構造を上流側端および下流側端に設置する親水用護岸ブロック11,12にも採用することができる。
【0025】
【実施例2】
図8の配列された親水用護岸ブロックの斜視図、図9の配列の中途部分に設置される親水用護岸ブロックの斜視図、図10の上流側端に配置される親水用護岸ブロックの斜視図、図11の下流側端に配置される親水用護岸ブロックの斜視図に示される事例は、内部に形成した空洞部分に植生用の土や砂等を敷き詰めることができるよう形成した基本的構成からなるこの発明に包含される親水用護岸ブロックにおける他の実施例を示すものである。
【0026】
図9に示される親水用護岸ブロック1は、中央部左右縁に水抜き孔21の一部を形成する半円形状の切欠部を形成した平面四角形状の底面部2を有し、同底面部2の水際側端縁辺りから、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に達する水際側壁部3が立設される一方、該底面部2の河岸側端縁部からは、水際側壁部3と同程度の高さに設定された背面側壁部6が立設されたものとなっている。水際側壁部3の水際側上端部には、横幅方向に渡り水平円筒面状の洗堀防止用部4が形成され、同洗堀防止用部4には、植生用ロール5を載置し、洗堀防止用部4下部の複数個所に点在する連結部に対し、ステンレス製ワイヤー41,41の一端側を連結すると共に、同ワイヤー41,41他端側を洗堀防止用部4上部に点在するよう埋設された複数の連結用鉄筋環部に連結し、固定するよう形成され、底面部2上の水際側壁部3と背面側壁部6との間に植生用の土や砂等を敷き詰めることができるよう構成されている。
【0027】
また、河川流の上流側端に配置される親水用護岸ブロック11は、図10に示されるように、水際側壁部3が、上流側に向かう端部を背面側壁部6の上流側端側に結合するよう湾曲形成されており、同湾曲形成された水際側壁部3の上端縁部には、同様の曲率で湾曲された植生用ロール5を取着できる洗堀防止用部4を形成する一方、平面扇形状に形成された底面部6の下流側中央縁部には、水抜き孔21の一部を形成する半円形の切欠部が形成されており、水際側壁部3、背面側壁部6および底面部6で囲まれた空間部には、植生用の土や砂等を敷き詰めることができるよう構成されている。更にまた、下流側端に配置する親水用護岸ブロック12は、図11に示すように、水際側壁部3の下流側に向かう端部が、背面側壁部6下流側端に連結するよう湾曲され、前記上流側端親水用護岸ブロック11と左右対称形状となるよう形成されたものとなっている。
【0028】
【作用】
以上のとおりの構成からなるこの発明の親水用護岸ブロック1は、図1中に示すように親水用護岸ブロック1、上流側端親水用護岸ブロック11および下流側端親水用護岸ブロック12の夫々を連続するよう配列し、各底面部2,2,……が河床に定着するよう設置した後、夫々の洗堀防止用部4,4,……に各寸法、形状に応じた植生用ロール5,5,……を取り付け、ステンレス製ワイヤー41,41,……を用いて対応する各連結用鉄筋環部71,71,……に縛り付け、固定すれば、互いの内部空洞部分を連続して上下流側端に開口する魚類用出入口8,8を繋ぐ魚道を形成し、図6の親水用護岸ブロックの使用状態の縦断面図に示されるように、魚道内に河川魚類の生息域あるいは隠れ場所を確保するものとなり、図1および図2中に示す水際側壁部3に形成した魚類用小出入口81は、魚道の途中から河川側への魚類の出入を可能とする。
【0029】
図13の河岸に設置した親水用護岸ブロックの平面図中に示されるように、河岸に配列、設置した親水用護岸ブロック1,1,……,11,12は、上下流の護岸設備に面一状となるよう埋設され、河川流水の一部を上流側の魚類用出入口8から魚道内に導き、下流側の魚類用出入口8から流出させるものとなり、本流河川の流速を設置範囲に渡り一時的に低下させるものとなる。また、ポーラスコンクリートからなる天井部7上に、土や砂を敷き詰めて植生基盤を形成すれば、水際の植生用ロール5に至る範囲が透水性、通気性を有する良好な植物の植生域となり自然の動植物が繁殖できる土壌を作るものとなる上、水際に配置された植生用ロール5は、天井部7上の土砂の流出を防ぐ土留めとなる上、増水の際の洗堀を阻止するものとなる。
【0030】
また、図7の蛇行状に設置された親水用護岸ブロックの平面図に示すように、水際側壁部3の幅寸法32を、背面側壁部6の幅寸法63よりも幅広く設定した親水用護岸ブロック1、および、水際側壁部3の幅寸法32を、背面側壁部6の幅寸法63よりも幅狭く設定した親水用護岸ブロック1の夫々を、適宜河岸の形状に沿うよう組み合わせて配置すれば、人工河川では単純化してしまいがちな河川形状を自然に近い蛇行形状とするものとなる。
【0031】
図9の親水用護岸ブロックの斜視図、図10の上流側端に設置する親水用護岸ブロックの斜視図、図11の下流側端に設置する親水用護岸ブロックの斜視図の夫々を、図8の空洞部内に植生用の土を詰め込み設置した親水用護岸ブロックの斜視図に示すように組合せれば、図12の河岸に設置された親水用護岸ブロックの縦断面図に示されるように、底面部2、水際側壁部3および背面側壁部6に包囲される空洞部内に植生用の土や砂等を詰め込み、水際側に設けられた植生用ロール5の位置まで、土や砂を敷き詰めることが可能となり、親水用護岸ブロック1,1,……,11,12を設置した範囲を、植物の植生範囲とするものとなり、底面部2の水抜き孔21を通じて周辺地盤との通水性を確保し、河岸の自然と一体化する護岸設備とすることが可能となる。
【0032】
また、図14の河岸に設置した親水用護岸ブロックの平面図中に示されるように、河岸から河川中央に向けて突出する形状となって、人々の水際への進入を容易なものとすると共に、河川断面形状に変化を与え、上下流側の流速を緩やかにして澱みを形成し、河川魚類の生息域を確保するものとなり、更に、図15の河岸に設置した親水用護岸ブロックの平面図に示すように、一方の河岸に魚道を確保する親水用護岸ブロックを配置し、対岸に河川中に突出する親水用護岸ブロックを設置すれば、更に自然に近い複雑な河川形状を得るものとなる。
【0033】
【効果】
以上のとおり、この発明の親水用護岸の形成方法によれば、水辺に至る河岸の全体を植物の植生域とすることができ、植生用ロールが土壌や植物の洗堀による流出を防止し、河岸の地盤を強固なものにして人々が安心して水辺に近づくことができるようになり、近隣住民による草花の植え込みといった住民参加型の河岸管理が可能となる上、内部空洞部を魚道として確保すれば、魚類の生息域を確保することができ、また、空洞部中に炭やフィルター等の濾過設備を設けることにより、河川の浄化を促進することも可能となり、環境保護、多自然化、安定化、親水化を悉く実現することができるという秀れた特徴が得られるものである。
【0034】
また、この発明の親水用護岸ブロックによれば、工場で一括生産したブロックを河岸に設置した後、植生用ロールを取着、固定することにより、効率的な施工が可能であると共に、植生用ロールには、間伐材、古畳、麻、綿、藁等の有機素材からなる廃材やリサイクル素材等地場材を現地調達して有効利用することができ、極めて経済性に秀れたものとすることができ、しかも植生用ロールが対象河川の平均低水位に配置され、河川から吸水した水分を内部に保持して何時でも湿潤な環境を作り出し、更に、適度な通気性をも有することとなるので、水際動植物の生息または生育に極めて有利になって繁殖、繁茂が促進されることから、この発明の親水用護岸ブロック設置後は、それまでの環境を速やかに回復して優しい自然環境造りが確実に実現できるようになるという大きな特徴を発揮し得るものとなる。
【0035】
特に、実施例に説明した親水用護岸ブロック1,1,……は、水際側壁部3と背面側壁部6との幅寸法を異にしたブロックの組合せ構造により、河岸に沿って湾曲状に配置することが可能であり、自然な河川形状をそのままに護岸することができ、また、天井部7をポーラスコンクリートから形成することによって透水性および通気性を確保し、天井部7を植生基盤として植物の繁殖を促進する上度好都合のものとすることができる上、天井部7下の空洞部を魚道として確保し、河川魚類の生息域を確保すると共に、水際側壁部3に形成した魚類用小出入口81が、大型魚から逃げる小型魚の避難口となって魚類の生息バランスを保つために有利な水中環境も実現し得るものになるという付加価値の高いブロックに形成することができるという利点が得られる。
【0036】
更に、親水用護岸ブロック1,1,……,11,12を河岸側に入り込むように埋設すれば、それまでの河川の流れに何等の影響を及ぼしてしまうこともなく、水流の一部だけを魚道に導き、流速を和らげて魚類の生息に適した環境を簡単に整えることが可能となる外、逆に河岸から河川中央側に突出するように設置したものとして、人々の水辺への係りが深くなるような環境造りが容易に実現可能になる上、本流の流速の調整にも役立って安全な水際を造り出すことができ、しかも、上下流側双方に流れの澱む領域を形成して魚類の生息域を確保することにも繋がり、また、水際側壁部3および背面側壁部6の中途部が分離した構造とすることにより、高さ寸法を自在に調節することが可能となり、同じ河川であっても場所によって大きく異なる水深に適格に対応した護岸構造を効率的に施工、完成することが極めて容易になるという実用的な効果を兼ね備えたものとすることができる。
【0037】
叙述の如く、この発明の親水用護岸の形成方法、およびそれに使用する親水用護岸ブロックは、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも親水用護岸ブロックの製造も容易で、従前からの護岸ブロックに比較しても経済的な遜色はなく、植生用ロールの設置作業の効率自体も大幅に高めることができ、増水による流失を防止できることとなって、維持、管理費用の削減と設置工期の短縮とを確実に達成可能にするものであり、多自然化、安定化、親水化等といった自然に優しい護岸の整備が求められる昨今の河川管理として、官公庁を始めとし、それに深く係わる建設業界はもとよりのこと、河川近隣住民からも高く評価され、山間部から市街地に至る河川の広範囲に渡って広く採用、実施され、大いに普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の親水用護岸の形成方法、およびそれに使用する親水用護岸ブロックの技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】 設置された親水用護岸ブロックの配列状態を示す斜視図である。
【図2】 平面形台形状の親水用護岸ブロックの構造を示す斜視図である。
【図3】 上流側端に配置される親水用護岸ブロックの構造を示す斜視図である。
【図4】 下流側端に配置される親水用護岸ブロックの構造を示す斜視図である。
【図5】 親水用護岸ブロックに植生用ロールを取着する状態を示す斜視図である。
【図6】 河岸に設置された親水用護岸ブロックを示す断面図である。
【図7】 蛇行状に設置された親水用護岸ブロックを示す平面図である。
【図8】 配列された親水用護岸ブロックを示す斜視図である。
【図9】 図8中の親水用護岸ブロックを示す斜視図である。
【図10】 同図中の上流側端に配置される親水用護岸ブロックを示す斜視図である。
【図11】 同図中の下流側端に配置される親水用護岸ブロックを示す斜視図である。
【図12】 同図中の親水用護岸ブロックを設置した状態を示す断面図である。
【図13】 魚道を形成する親水用護岸ブロックの設置例を示す平面図である。
【図14】 河岸から突出する親水用護岸ブロックの設置例を示す平面図である。
【図15】 親水用護岸ブロックの他の設置例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 親水用護岸ブロック
11 同 上流側端親水用護岸ブロック
12 同 下流側端親水用護岸ブロック
2 底面部
21 同 水抜き孔
3 水際側壁部
31 同 支持柱部
32 同 横幅寸法
4 洗堀防止用部
41 同 ステンレス製ワイヤー
5 植生用ロール
6 背面側壁部
61 同 上流側端壁部
62 同 下流側端壁部
63 同 横幅寸法
7 天井部
71 同 連結用鉄筋環部
8 魚類用出入口
81 同 魚類用小出入口

Claims (8)

  1. 河床への定着面積を拡大して形成された底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上がり、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定された水際側壁部、および同じく対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁部から所定距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面側壁部とを有し、当該水際側壁部の上縁辺りとなる法肩部分には、別体の植生用ロールを同水際側壁部の上縁全域に添わせて連続するよう強固に一体化可能にする洗堀防止用部を形成し、平面四角形とした定形、あるいは平面四角形の外、平面扇状はじめ河岸形状に合うよう適宜平面形とした数種類の形からなる親水用護岸ブロックを、適宜組み合わせにより、河岸に沿って連続的に敷設、連結した後、洗堀防止用部に、自然石、人工石、または有機素材を利用して太い束状に形成してなる植生用ロールを同水際側壁部の上縁全域に添わせて連続するよう一体化し、親水用護岸ブロックの天面よりも上方に突出状となるように形成することにより、天面上にまで敷き詰めた植生用の土や砂等の流出を防止すると共に、水際側に直接植物を定着、繁茂させて水際生物等の生息に適した環境の護岸に作り上げることを特徴する親水用護岸の形成方法。
  2. 河床への定着面積を拡大して形成された底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上がり、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定された水際側壁部、および同じく対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁部から所定距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面側壁部と、両側壁部上端間を閉鎖する天井部とを有し、当該水際側壁部の上縁で天井部との境界辺りとなる法肩部分には、別体の植生用ロールを同水際側壁部の上縁全域に添わせて連続するよう強固に一体化可能にする洗堀防止用部を形成すると共に、同水際側壁部の底面部寄りの部分には、両側壁部および天井部、底面部によって囲まれた空洞部に通じる魚類用出入口を開口し、平面四角形とした定形、あるいは平面四角形の外、平面扇状はじめ河岸形状に合うよう適宜平面形とした種類の形からなる親水用護岸ブロックを、適宜組み合わせにより、河岸に沿って連続的に敷設、連結した後、洗堀防止用部に、自然石、人工石、または有機素材を利用して太い束状に形成してなる植生用ロールを同水際側壁部の上縁全域に添わせて連続するよう一体化し、親水用護岸ブロックの天面よりも上方に突出状となるように形成することにより、天面上にまで敷き詰めた植生用の土や砂等の流出を防止すると共に、水際側に直接植物を定着、繁茂させて水際生物等の生息に適すると共に、魚類の生息にも適した環境の護岸に作り上げることを特徴する親水用護岸の形成方法。
  3. 河床への定着面積を拡大して形成された底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上がり、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定された水際側壁部、および同じく対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁部から所定距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面側壁部とを有し、当該水際側壁部の上縁辺りとなる法肩部分に、凹欠状とした洗堀防止用部を形成し、平面四角形とした定形、あるいは平面四角形の外、平面扇状はじめ河岸形状に合うよう適宜平面形とした数種類の形からなる護岸ブロックに対し、自然石、人工石、あるいは間伐材、藁、綿等の有機素材を利用して太い束状に形成し、当該護岸ブロックの水際側壁部の洗堀防止用部上縁全域に添わせて連続、一体化可能となる植生用ロールが組み合わされた、請求項1または2何れか記載の親水用護岸の形成方法に使用する親水用護岸ブロック。
  4. 河床への定着面積を拡大して形成された底面部と、該底面部の水際側端縁辺りから立ち上がり、対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定された水際側壁部、および同じく対象河川の平均低水位よりも僅かに高い位置に設定され、前記水際側壁部から所定距離を置いて底面部から立ち上がらせた背面側壁部と、両側壁部上端間を閉鎖する天井部とを有し、当該水際側壁部の上縁で天井部との境界辺りとなる法肩部分に、凹欠状とした洗堀防止用部を形成し、平面四角形とした定形、あるいは平面四角形の外、平面扇状はじめ河岸形状に合うよう適宜平面形とした数種類の形からなる護岸ブロックに対し、自然石、人工石、あるいは間伐材、藁、綿等の有機素材を利用して太い束状に形成し、当該護岸ブロックの水際側壁部の洗堀防止用部上縁全域に添わせて連続、一体化可能となる植生用ロールが組み合わされた、請求項1または2何れか記載の親水用護岸の形成方法に使用する親水用護岸ブロック。
  5. 水際側壁部の幅寸法が、背面側壁部の幅寸法よりも幅広く設定されるか、あるいは水際側壁部の幅寸法を、背面側壁部の幅寸法よりも幅狭く設定した、請求項3または4何れか記載の親水用護岸ブロック。
  6. 水際側壁部が、その底面部寄りの部分に水際側壁部背面の空洞部に通じる魚類用出入口を開口してなるものに形成された、請求項3ないし5何れか記載の親水用護岸ブロック。
  7. 河川水流の上流側に面する水際側壁部、背面側壁部、底面部および天井部の上流側端縁を閉鎖状とする上流側端壁部を設けるか、あるいは、河川水流の下流側に面する水際側壁部、背面側壁部、底面部および天井部の下流側端縁を閉鎖状とする下流側端壁部を形成し、上流側端壁部または下流側端壁部の何れかの空洞部に面する内壁面、ならびに背面側壁部の空洞部に面する内壁面を、魚類用出入口を通じて流動する流水が、滑らかに誘導可能な曲面状あるいは傾斜面状に連続するよう形成した、請求項3ないし6何れか記載の親水用護岸ブロック。
  8. 水際側壁部が、水流を河川中央側へ向けて導く曲面状または傾斜面状に形成され、配列されるブロックの上流側端に設置されるよう形成されるか、あるいは水際側壁部を、離脱する水流に渦を発生しない程度の曲面状または傾斜面状とし、配列されるブロックの下流側端に設置するものに形成した、請求項3または7何れか記載の親水用護岸ブロック。
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