JPH10264517A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH10264517A
JPH10264517A JP8328483A JP32848396A JPH10264517A JP H10264517 A JPH10264517 A JP H10264517A JP 8328483 A JP8328483 A JP 8328483A JP 32848396 A JP32848396 A JP 32848396A JP H10264517 A JPH10264517 A JP H10264517A
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JP
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group
dye
photo
heat
recording material
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Application number
JP8328483A
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English (en)
Inventor
Shuji Kida
修二 木田
Eisaku Kato
栄作 加藤
Manabu Kaneko
学 金子
Osamu Hatano
治 波多野
Kenzo Nakazawa
健造 中澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 保存安定性に優れ、色再現性が良好で、消色
部の再発色や黄ばみがなく良好な白地を有し、定着性も
良好な感熱記録材料を提供する。 【解決手段】 支持体上に、光を吸収して遊離基を発生
する光遊離基発生剤、該光遊離基発生剤が発生する遊離
基により消色される色素を含む光消色要素を設けた感熱
記録材料であって、該色素の一例として下記式C−1で
示されるピラゾロアゾール型アゾメチンシアン色素を含
むことを特徴とする感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱した後に光照
射することにより消色する記録層を設けた感熱記録材料
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】サーマルヘッド等を用いた感熱記録材料
は、記録装置が簡便であり、現像が不要である、記録時
の騒音が無い、メンテナンスが不要で、ランニングコス
トが安い等の特徴を有しているため、ファクシミリやプ
リンター等種々の分野で広く利用されている。
【0003】通常の感熱記録材料は、上記の利点を有し
ているものの、加熱のみで発色反応が起きてしまうた
め、記録後に不慮の加熱により、不要の発色反応が起こ
ったり、記録後の改ざんが容易で、記録の信頼性が低い
といった問題点を有しており、定着が可能な感熱記録材
料が望まれていた。
【0004】我々は、全く新しい定着型の感熱記録材料
として、特願平8−152209号に記載されている光
消色型の感熱記録材料を発明した。前記光消色型の感熱
記録材料は、ジアゾ型感熱記録材料等の従来の定着型感
熱記録材料に比べて、保存によるカブリの発生や最高濃
度の低下がなく保存安定性に優れているという大きなメ
リットを有している。しかしながら、シアン色素の場合
には消色体が不安定で、経時後にわずかに再発色が起こ
ったり、消色部が完全に無色とならず白地が黄ばむ等の
問題があり、未だ満足のいくものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、上記光消色型感熱記録材料の問題点を解決
することにあり、即ち、保存安定性に優れ、色再現性が
良好で、消色部の再発色や黄ばみがなく良好な白地を有
し、かつ、定着性も良好な感熱記録材料を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は以下
の構成により達成される。
【0007】1.支持体上に、光を吸収して遊離基を発
生する光遊離基発生剤、該光遊離基発生剤が発生する遊
離基により消色される色素を含む光消色要素を設けた感
熱記録材料であって、前記色素として下記一般式〔I〕
で示されるピラゾロアゾール型アゾメチンシアン色素を
含むことを特徴とする感熱記録材料。
【0008】
【化2】
【0009】式中、R1は水素原子又は置換基を表し、
2はZで示される非金属原子群の炭素原子に結合して
いる置換基を表す。R1及びR2のうちの少なくとも1つ
はHammettによって定義された置換基定数δp
が、+0.20以上の電子吸引性基又は水素結合性の基
である。nは置換基R2の数を示す。Zはベンゼン環等
が縮合してもよいアゾール環を形成するに必要な非金属
原子群を表す。Arは置換基を有してもよいフェニル
基、ナフチル基、複素環残基を表す。
【0010】2.光消色要素が、熱によって混合されて
潜像が形成され、該潜像が光によって消色されるもので
あることを特徴とする前記1に記載の感熱記録材料。
【0011】3.光消色要素が、光遊離基発生剤、色素
及び消色抑制剤からなることを特徴とする前記1に記載
の感熱記録材料。
【0012】4.光消色要素が、熱によって混合されて
潜像が形成され、該潜像以外が光によって消色されるも
のであることを特徴とする前記3に記載の感熱記録材
料。
【0013】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0014】本発明の前記一般式〔I〕で表されるシア
ン色素を用いた場合に消色部の再発色や黄ばみがなく良
好な白地が得られる理由は定かではないが、本発明の該
一般式〔I〕で表されるシアン色素は他のシアン色素に
比べて高いモル吸光係数、狭い半値幅のシャープな吸収
を持ち、ブルー部に副吸収がないという特徴があり、こ
のことが良好な白地を与えることに関係しているものと
推測している。かつ、上記色素は2次吸収が無く、色再
現性も良好である。
【0015】先ず、前記一般式〔I〕で表されるピラゾ
ロアゾール型アゾメチンシアン色素について説明する。
【0016】一般式〔I〕において、R1は水素原子又
は置換基を表し、R2はZで示される非金属原子群の炭
素原子に結合している置換基を表す。R1及びR2のうち
の少なくとも1つはHammettによって定義された
置換基定数δpが、+0.20以上の電子吸引性基又は
水素結合性の基である。nは置換基R2の数を示す。Z
はベンゼン環等が縮合してもよいアゾール環を形成する
に必要な非金属原子群を表す。Arは置換基を有しても
よいフェニル基、ナフチル基、複素環残基を表す。
【0017】上記R1及びR2が表す置換基のうち、Ha
mmettによって定義された置換基定数δpが、+
0.20以上の電子吸引性基としては、具体的には、ス
ルホニル、スルフィニル、スルホニルオキシ、スルファ
モイル、ホスホリル、カルバモイル、アシル、アシルオ
キシ、オキシカルボニル、カルボキシル、シアノ、ニト
ロ、ハロゲン化アルコキシ、ハロゲン化アリールオキ
シ、ピロリル、テトラゾリル等の各基及びハロゲン原子
(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)等が挙
げられる。
【0018】スルホニル基としては、例えばアルキルス
ルホニル、アリールスルホニル、また、ハロゲン化アル
キルスルホニル、ハロゲン化アリールスルホニル等の基
が挙げられる。
【0019】スルフィニル基としては、例えばアルキル
スルフィニル、アリールスルフィニル等の各基が挙げら
れる。
【0020】スルホニルオキシ基としては、例えばアル
キルスルホニルオキシ、アリールスルホニルオキシ等の
各基が挙げられる。
【0021】スルファモイル基としては、例えばN,N
−ジアルキルスルファモイル、N,N−ジアリールスル
ファモイル、N−アルキル−N−アリールスルファモイ
ル等の各基が挙げられる。
【0022】ホスホリル基としては、例えばアルコキシ
ホスホリル、アリールオキシホスホリル、アルキルホス
ホリル、アリールホスホリル等の各基が挙げられる。
【0023】カルバモイル基としては、例えば、N,N
−ジアルキルカルバモイル、N,N−ジアリールカルバ
モイル、N−アルキル−N−アリールカルバモイル等の
各基が挙げられる。
【0024】アシル基としては、例えばアルキルカルボ
ニル、アリールカルボニル等の各基が挙げられる。
【0025】アシルオキシ基としては、例えばアルキル
カルボニルオキシ等が好ましい。
【0026】オキシカルボニル基としては、アルコキシ
カルボニル、アリールオキシカルボニル等の各基が挙げ
られる。
【0027】ハロゲン化アルコキシ基としては、例えば
α−ハロゲン化アルコキシ基等が挙げられる。
【0028】ハロゲン化アリールオキシ基としては、例
えばテトラフルオロアリールオキシ、ペンタフルオロア
リールオキシ等の各基が挙げられる。
【0029】ピロリル基としては、例えば1−ピロリル
等の基が挙げられる。
【0030】テトラゾリル基としては、例えば1−テト
ラゾリル等の基が挙げられる。
【0031】上記置換基の他に、トリフルオロメチル
基、ヘプタルフルオロイソプロピル基、ノニルフルオロ
(t)ブチル基、テトラフルオロアリール基、ペンタフ
ルオロアリール基なども好ましく用いられる。
【0032】R1及びR2が表す置換基のうち、水素結合
性の基とは、ピラゾロアゾール環上の窒素原子との間
に、該ピラゾロアゾール型アゾメチンシアン色素を、メ
タノール中に溶解して測定した時に580〜700nm
の間に吸収極大を有するような強さの水素結合を形成す
ることのできる水素原子を有する基をいう。
【0033】ピラゾロアゾール環上の窒素原子との間に
上記水素結合を形成できる水素原子を有する置換基の代
表例として、次の構造式で表される置換基を挙げること
ができる。
【0034】
【化3】
【0035】式中、Ra,Rb,Rc,Rd及びReは
水素原子又は置換基を、Rfは置換基を表す。lは0又
は1を表し、nは0〜4の整数を表す。nが2以上の場
合、それぞれのRfは同じでも異なっていてもよい。
【0036】上記化学式において、Ra,Rb及びRd
として好ましいものは、水素原子、アルキル基、アリー
ル基、複素環残基等であり、Rcとして好ましいもの
は、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環残基及
びアルキル基やアリール基等で置換されていてもよいス
ルホニル基、スルフィニル基等である。
【0037】Reとして好ましいものは、水素原子、ア
ルキル基、アリール基、複素環残基及びアルキル基やア
リール基等で置換されていてもよいスルホニル基、スル
フィニル基及びカルボニル基等であるが、特に好ましい
のは、アルキル基やアリール基等で置換されていてもよ
いスルホニル基、スルフィニル基及びカルボニル基であ
る。Rfが表す置換基としては特に制限はない。
【0038】上記のうち、本発明でいう水素結合性の基
として特に好ましいものは、上記の化学式(1)、
(2)、(3)及び(7)で表されるものであるが、そ
の中でも更に好ましいものは、−SO2NHRc、−S
ONHRc、−CONHRc及び
【0039】
【化4】
【0040】である。
【0041】上記水素結合性の基は、長鎖炭化水素基や
ポリマー残基などの耐拡散性の置換基を含んでいてもよ
い。
【0042】前記R1及びR2が表す置換基のうち、電子
吸引性基及び水素結合性の基以外の置換基としては種々
のものを挙げることができ、特に制限はないが、代表的
には、アルキル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、
スルホンアミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケ
ニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキニ
ル、複素環残、アルコキシ、アリールオキシ、複素環オ
キシ、シロキシ、アミノ、アルキルアミノ、イミド、ウ
レイド、スルファモイルアミノ、アルコキシカルボニル
アミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アルコキシ
カルボニル、アリールオキシカルボニル、複素環チオ、
チオウレイド、ヒドロキシ及びメルカプト等の各基、な
らびにスピロ化合物残基、有橋炭化水素化合物残基等が
挙げられる。
【0043】上記アルキル基としては、炭素数1〜32
のものが好ましく、直鎖でも分岐でもよい。
【0044】アリール基としては、フェニル基が好まし
い。
【0045】アシルアミノ基としては、アルキルカルボ
ニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基等が挙げら
れる。
【0046】スルホンアミド基としては、例えばアルキ
ルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基等
が挙げられる。
【0047】アルキルチオ基、アリールチオ基における
アルキル成分、アリール成分は上記のアルキル基、アリ
ール基が挙げられる。
【0048】アルケニル基としては、炭素数2〜32の
もの、シクロアルキル基としては炭素数3〜12、特に
5〜7のものが好ましく、アルケニル基は直鎖でも分岐
でもよい。
【0049】シクロアルケニル基としては、炭素数3〜
12、特に5〜7のものが好ましい。
【0050】ウレイド基としては、例えばアルキルアレ
イド基、アリールウレイド基等;スルファモイルアミノ
基としては、例えばアルキルスルファモイルアミノ基、
アリールスルファモイルアミノ基等;複素環残基として
は5〜7員のものが好ましく、例えば2−フリル基、2
−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾ
リル基等;複素環オキシ基としては5〜7員の複素環を
有するものが好ましく、例えば3,4,5,6−テトラ
ヒドロピラニル−2−オキシ基、1−フェニルテトラゾ
ール−5−オキシ基等;複素環チオ基としては、5〜7
員の複素環チオ基が好ましく、例えば2−ピリジルチオ
基、2−ベンゾチアゾリルチオ基、2,4−ジフェノキ
シ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ基等;シロキ
シ基としては、例えばトリメチルシロキシ基、トリエチ
ルシロキシ基、ジメチルブチルシロキシ基等;イミド基
としては、例えばコハク酸イミド基、3−ヘプタデシル
コハク酸イミド基、フタルイミド基、グルタルイミド基
等;スピロ化合物残基としては、例えばスピロ[3.
3]ヘプタン−1−イル基;有橋炭化水素化合物残基と
しては、例えばビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−
イル、トリシクロ[3.3.1.13.7]デカン−1−
イル、7,7ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン−1−イル等の残基が挙げられる。
【0051】これらの基は、更に長鎖炭化水素基やポリ
マー残基等の耐拡散性基などの置換基を有していてもよ
い。
【0052】一般式〔I〕において、Zにより形成され
る含窒素複素環としては、例えばピラゾール環、イミダ
ゾール環、ベンズイミダゾール環、トリアゾール環又は
テトラゾール環等が挙げられる。
【0053】一般式〔I〕において、Arは置換基を有
してもよいフェニル基、ナフチル基、複素環残基を表す
が、好ましい複素環基としては、例えばピリジル基、ピ
リミジル基等の含窒素6員複素環基、キノリル基、イン
ドリル基等のベンゼン環が縮環した5員又は6員の複素
環基が挙げられる。
【0054】Arの好ましい置換基としては好ましく
は、例えばアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ヒ
ドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキル
アミノ基、アニリノ基である。
【0055】特に好ましいArとしては、アルキル基、
アルコキシ基、ヒドロキシル基、ジアルキルアミノ基が
置換したフェニル基又はピリジル基である。
【0056】一般式〔I〕で表される化合物を更に具体
的に記すと下記一般式〔Ia〕〜〔Ig〕により表され
る。
【0057】
【化5】
【0058】
【化6】
【0059】上記一般式〔Ia〕〜〔Ig〕において、
1〜R10のうちの少なくとも1つは、Hammett
によって定義された置換基定数δpが+0.20以上の
電子吸引性基又は水素結合性の基である。具体的には前
記一般式〔I〕のR1、R2のうち少なくとも1つがHa
mmettによって定義された置換基定数δpが+0.
20以上の電子吸引性基又は水素結合性の基として挙げ
た基と同義である。
【0060】上記一般式〔Ia〕〜〔Ig〕の化合物の
うち、好ましくは一般式〔Ia〕及び〔Ib〕の化合物
であり、その中でも特に一般式〔Ia〕の化合物が色
調、堅牢性、消色性の点で好ましい。
【0061】以下に前記一般式〔I〕で表されるピラゾ
ロアゾール型アゾメチンシアン色素の具体例を示すが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0062】
【化7】
【0063】
【化8】
【0064】
【化9】
【0065】
【化10】
【0066】
【化11】
【0067】本発明においては、一般式〔I〕で表され
るピラゾロアゾール型アゾメチンシアン色素と共に他の
色素を併用することができる。
【0068】併用できる色素は光遊離基発生剤が吸収す
る光を照射したときに色素が消色、即ち実質的に可視光
領域の光を吸収しない化合物に変換できるような色素で
あれば何れの色素も用いることができ、例えばアゾ色
素、アゾメチン色素、ポリエン系色素、ポリメチン系色
素、キノン系色素、インジゴ系色素、ジフェニルメタン
系色素、トリフェニルメタン系色素、フタロシアニン系
色素等が挙げられる。
【0069】具体的には、日本色材協会編、講談社「色
素ハンドブック」記載の色素が挙げられる。
【0070】これらの中で、色調、光消色性、堅牢性、
コスト等の観点でアゾメチン色素が好ましい色素として
挙げられる。特に色調、堅牢性の観点からは、コンベン
ショナルのカラー写真に利用されているアゾメチン色
素、具体的にはアシルアセトアニリド誘導体、ピラゾロ
ン誘導体、ピラゾロトリアゾール誘導体、フェノール誘
導体、ナフトール誘導体等のカプラーとカラー現像主薬
(p−フェニレンジアミン誘導体)との酸化カップリン
グ反応によって得られるアゾメチン色素が好ましい。
【0071】好ましい色素の例を以下に示すが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
【0072】
【化12】
【0073】
【化13】
【0074】
【化14】
【0075】
【化15】
【0076】光遊離基発生剤は、ある特定の波長の光を
吸収したときに、活性化され色素を消色させるものをい
い、例えばカルボニル化合物、ジアゾニウム化合物、ア
ジド化合物等が含まれる。光遊離基発生剤には、光を吸
収したときに、そのものが開裂分解して遊離基を発生す
るものや、光を吸収して活性化した時に他の分子から水
素遊離基等を引き抜いて、光を吸収した化合物自身及び
水素等を引き抜かれた分子が遊離基になるものを含む。
また、遊離基を発生する際に吸収する光は、いわゆる増
感剤といわれる色素類が吸収した光を利用することもで
きる。
【0077】ただ、この際増感剤となる色素は、可視域
に吸収をもたないものが好ましく、画像に影響を及ぼす
ことはない。
【0078】光遊離基発生剤としては、例えば特公昭6
2−39728号、特公昭63−2099号記載の2,
4,6−トリアリールイミダゾール2量体化合物、米国
特許3,282,693号記載の2−アジドベンゾオキ
サジアゾール、ベンゾイルアジド、2−アジドベンズイ
ミダゾールのようなアジド化合物、米国特許3,61
5,568号記載の3’−エチル−1−メトキシ−2−
ピリドチアシアニンパークロレート、1−メトキシ−2
−メチルピリジニウム−p−トルエンスルホネート等の
ピリジニウム化合物、N−ブロモスクシンイミド、トリ
ブロモメチルフェニルスルホン、ジフェニルヨードニウ
ム塩、2−トリクロロメチル−5−(p−ブトキシスチ
リル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,6−ビス
(トリクロロメチル)−4−(p−メトキシフェニル)
−s−トリアジン等の有機ハロゲン化合物、ベンゾフェ
ノン、チオキサントン、アントラキノン、ベンゾインエ
ーテル等のカルボニル化合物、アゾビスイソブチロニト
リル等のアゾ化合物、アルキルジスルフィド、メルカプ
タン等の有機硫黄化合物、トリフェニルホスフィン、ア
シルホスフィンオキサイド、ジアシルホスフィンオキサ
イドのような燐系化合物等が挙げられる。
【0079】光遊離基発生剤を活性化する光の波長は、
感熱記録材料としての取り扱い易さや使用する光源の入
手の容易さやコストを考慮して選ぶことが出来る。感熱
記録材料としての取り扱い易さとは、例えば室内光程度
の波長の光で敏感に感光してしまうようでは、安定性に
問題があるため、暗室で取り扱わなくてはいけないとい
った制約を受けることがある。そのような制約を避ける
ため好ましくは紫外部〜可視光の一部にかけての領域や
赤外光を使うことが好ましい。その中でもエネルギーの
強さや、光源の入手の容易さ等を考慮して250nm〜
450nmの領域の光を使うことが好ましい。
【0080】好ましい光遊離基発生剤としては、例えば
アントラキノン、ベンゾインエーテル等のカルボニル化
合物、アシルホスフィンオキサイド等の燐系化合物、ジ
アゾ化合物等が挙げられる。また、光遊離基発生剤の分
光吸収極大波長も250nm〜450nmの間に有るこ
とが、光遊離基の発生効率等から好ましい。
【0081】好ましい光遊離基発生剤の例を以下に示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0082】
【化16】
【0083】
【化17】
【0084】本発明の一つの態様においては、光消色要
素は熱によって混合されて潜像が形成され、該潜像が消
色する要素(以下、ネガ型光消色要素)であり、初めは
光遊離基発生剤と色素が隔離された状態にあり、熱を加
えることにより光遊離基発生剤と色素が混合されて潜像
が形成され、引き続いて光遊離基発生剤が吸収する光を
照射することにより、潜像では生成した遊離基により色
素が無色なものに消色され、一方潜像以外では光遊離基
発生剤と色素は混合状態にないため、遊離基が生成して
も色素と反応せず色素は消色しない。
【0085】このようにして、加熱記録部では色素が消
色し、非加熱記録部では色素が残存するため、記録画像
に対してネガの画像が形成される。
【0086】本発明の別の態様においては、光消色要素
は熱によって混合されて潜像が形成され、該潜像以外が
消色する要素(以下、ポジ型光消色要素)であり、初め
は光遊離基発生剤と色素が混合されておりかつこれらと
消色抑制剤とが隔離された状態にあり、熱を加えること
により光遊離基発生剤、色素及び消色抑制剤の3者が混
合されて潜像が形成され、引き続いて光遊離基発生剤が
吸収する光を照射することにより、潜像では遊離基が生
成するが消色抑制剤が存在するため色素の無色化が抑制
されて色素の無色化は起こらず、一方潜像以外では生成
した遊離基により色素が無色なものに消色される。この
ようにして、加熱記録部では色素が残存し、非加熱記録
部では色素が消色するため、記録画像に対してポジの画
像が形成される。
【0087】本発明において、消色抑制剤は光遊離基発
生剤と色素の反応を阻害して、消色を抑制するものであ
る。その消色抑制機構は、定かではないが、光遊離基発
生剤が活性化されたときに生じる光遊離基を捕捉する、
或いは色素と活性光遊離基発生剤の反応による消色体の
復色を起こさせる等の機構が考えられ、光遊離基発生剤
及び消色抑制剤の組み合わせにより、その消色抑制機構
も変わるものと考えられる。
【0088】本発明の消色抑制剤としては、例えばトリ
フェニルグアニジン、テトラメチルグアニジン、ジシク
ロヘキシルグアニジン等のグアニジン類、ビス(2−エ
チルヘキシル)アミン、トリオクチルアミン、ジイソプ
ロピルエチルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミ
ン、ピペラジン、ピロリジン、ヒンダードアミン等のア
ミン類、2,5−ジ−ter−オクチルハイドロキノ
ン、2,5−ジ−sec−ドデシルハイドロキノン等の
ハイドロキノン誘導体、p−ドデシルオキシチオフェノ
ール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカ
プトベンゾチアゾール等のメルカプタン類、2,6−ジ
−ter−ブチルフェノール、4,4’−ブチリデンビ
ス(6−ter−ブチル−m−クレゾール)、ヒンダー
ドフェノール等のフェノール類、ヒドラジン類、フェニ
ドン、アスコルビン酸等の還元剤が挙げられるがこれら
に限定されるものではない。これらの中で好ましい消色
抑制剤としては、グアニジン類、アミン類が挙げられ
る。
【0089】好ましい消色抑制剤の例を以下に示すがこ
れらに限定されるものではない。
【0090】
【化18】
【0091】本発明の光消色要素において、色素、光遊
離基発生剤及び消色抑制剤の使用量については、特に制
限があるものでは無いが、支持体上に塗布する際の光消
色要素の膜厚、消色抑制効率、発色濃度等を考慮して選
定される。色素の使用量は好ましくは感熱記録材料に対
して1×10-5mol/m2〜1×10-2mol/m2
範囲であり、より好ましくは5×10-5mol/m2
1×10-3mol/m2の範囲である。
【0092】光遊離基発生剤の使用量は好ましくは色素
の0.5〜50倍モルの範囲であり、より好ましくは色
素の1.0〜10倍モルの範囲である。
【0093】消色抑制剤の使用量は好ましくは光遊離基
発生剤の0.1〜100倍モルの範囲であり、より好ま
しくは光遊離基発生剤の1〜30倍モルの範囲である。
【0094】また、支持体上に塗布する際の光消色要素
の膜厚にしても、特に制限されるものではないが、感熱
感度及び画像の鮮鋭性等を考慮すると、乾燥膜厚にして
0.5μm〜50μmの範囲が好ましく、1μm〜20
μmの範囲になることがより好ましい。
【0095】本発明の光消色要素において、ネガ型光消
色要素では色素と光遊離基発生剤は隔離されており、ポ
ジ型光消色要素では色素と光遊離基発生剤は混合されて
いて、これらと消色抑制剤が隔離されている。利用でき
る隔離方法として、例えば各成分を固体分散、或いは乳
化分散することにより、均一に混合されることを避ける
ことができる。
【0096】また、より確実に隔離を行なうには、保存
時には隔離しておきたい成分を支持体の上の別の層に分
けて塗布することができる。各々の層の間に中間層を設
けることも効果的である。
【0097】それらの中でも、マイクロカプセルを用い
る方法が、隔離の程度、消色の反応性、生保存性等の点
で最も好ましい。
【0098】本発明において、好ましいマイクロカプセ
ルは、常温ではマイクロカプセル壁の物質隔離作用によ
りカプセル内外の物質の接触を妨げ、ある温度で加熱さ
れたときに、物質の透過性が上がるものである。マイク
ロカプセルの温度による透過性は、カプセルの壁材、芯
物質、添加剤種などによりカプセル壁のガラス転移温度
を変えることにより制御することができる。
【0099】本発明に好ましく使用されるマイクロカプ
セルの壁材としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリ
エーテル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエステ
ル、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムア
ルデヒド樹脂、ポリスチレン、スチレン−メタクリレー
ト共重合体、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリビ
ニルアルコールなどが挙げられる。これらの壁材は複数
を使用しても良い。本発明において上記壁材のうち、ポ
リウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、
ポリカーボネートなどが、隔離性、熱応答性及び製造の
容易性において好ましく、特にポリウレア及びポリウレ
タンが好ましい。
【0100】本発明に好ましく使用することのできるマ
イクロカプセルの詳細については、米国特許3,79
6,696号の明細書に記載されている。
【0101】本発明に好ましく使用されるマイクロカプ
セルは、カプセル化しようとする物質を含有した芯物質
を乳化した後、その油滴の周囲に高分子物質の壁を形成
してマイクロカプセル化する界面重合による方法が好ま
しい。
【0102】その際、必要に応じて乳化油滴を形成する
ために有機溶媒を使用することが好ましく、使用される
有機溶媒としては一般に高沸点有機溶媒の中から適宜選
択することができる。
【0103】例えば、リン酸エステル、フタル酸エステ
ル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルその他
のカルボン酸エステル、脂肪族アミド、アルキル化ビフ
ェニル、アルキル化ターフェニル、塩素化パラフィン、
アルキル化ナフタレン、ジアリールエタンなどが用いら
れる。
【0104】具体的には特開昭60−242094号、
特開昭62−75409号に記載のあるものを用いるこ
とができる。また、上述の高沸点有機溶媒の他に溶解助
剤として酢酸エチル、塩化メチレンなどの低沸点溶媒を
併用することもできる。
【0105】一方、油層と混合する水層に、水溶性高分
子を保護コロイドとして含有することができ、例えばポ
リビニルアルコール、ゼラチン、セルロース誘導体を用
いることができる。
【0106】また、乳化分散する際には、公知の界面活
性剤の中から適当なものを選択して沈殿や凝集を起こさ
ないようにすることができる。
【0107】マイクロカプセル外に存在させる他の光消
色要素は固体分散、乳化分散の何れの方法で分散されて
いても良い。固体分散や乳化分散を用いた形態時の分散
において、その粒径は、画質や画像濃度の点から0.1
μm〜20μmの範囲にあることが好ましい。より好ま
しくは、0.5μm〜10μmの範囲である。
【0108】本発明の感熱記録材料は、光消色要素を支
持体上に塗布してつくることができる。この際、上記分
散物のバインダーとしては、ポリビニルアルコール、ゼ
ラチン、スチレン−ブタジエンラテックス、カルボキシ
メチルセルロース、アラビアゴム、ポリビニルピロリド
ン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステルなどの各
種エマルジョンを用いることができ、使用量は固形分に
換算して0.5g/m2〜5g/m2である。
【0109】本発明の感熱記録材料においては、画像保
護、感熱記録材料同士の接着防止、サーマルヘッドに対
する接着防止、加筆性、平滑性などを考慮し保護層を設
けることが好ましい。
【0110】保護層のバインダーとしては、公知のもの
を使用することができる。例えば、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロ
ース、澱粉類、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン、ス
チレン−無水マレイン酸共重合体加水分解物、ポリビニ
ルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、
ポリアクリルアミド誘導体、ポリビニルピロリドン、ポ
リスチレン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、スチ
レン−ブタジエンラテックス、アクリロニトリル−ブタ
ジエンゴムラテックス、ポリ酢酸ビニルエマルジョンな
どのポリマー、シリコン樹脂、メラミン樹脂、フェノー
ル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、フッ素樹脂、ニトロセルロース、セルロースアセテ
ートプロピオネート、酢酸セルロース、フッ素化ビニリ
デン樹脂、塩化ゴムなどのバインダーを用いることがで
きる。保護層の充填剤としては、酸化亜鉛、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、酸化チタン、リトボン、タルク、
ろう石、カオリン、水酸化アルミニウム、非晶質シリ
カ、コロイダルシリカなどの無機顔料、ポリスチレン、
ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、酢酸ビニル
樹脂、硫化ビニル樹脂、硫化ビニリデン樹脂、スチレン
−メタクリレート共重合体、塩化ビニリデン、ポリウレ
ア、メラミン−ホルムアルデヒドなどの有機顔料、ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸
アルミニウムなどの金属石鹸、或いはパラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワック
ス、メチロールステアリロアミド、ポリエチレンワック
ス、シリコーンなどのワックス類を添加することができ
る。これらの充填剤は単独で使用しても、2種以上併用
しても構わない。
【0111】本発明の感熱記録材料は、紙や合成樹脂フ
ィルムなどの支持体の上に塗布する際には、一般によく
知られた塗布方法を用いることができる。例えば、ディ
ップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート
法、ローラコート法、ドクターコート法、ワイヤーバー
コート法、スライドコート法、グラビアコート法、スピ
ンコート法或いはエクストルージョンコート法などによ
り塗布することができる。
【0112】本発明の感熱記録材料に使用することがで
きる支持体としては、紙類、再生セルロース、酢酸セル
ロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン、ポリビニルアセテート、ポリエチレ
ンナフタレートなどのフィルム、ガラス、木、金属など
が挙げられる。
【0113】本発明において使用できる光源は光遊離基
発生剤を分解できる波長の光を発する種々の光源を用い
ることができ、例えば種々の蛍光灯、種々の圧力の水銀
灯、ハロゲンランプ、キセノンランプ、タングステンラ
ンプなどが使用できる。
【0114】本発明において、光消色要素を含有する記
録層に加えられる熱エネルギーの制御は、例えばサーマ
ルヘッドに加える電気的エネルギーを変化させることに
より行なうことができる。具体的には、サーマルヘッド
に加える電圧を変化させるか、電圧を印加する時間を変
化させることにより行なうが、後者の方が一般的であ
る。また、赤外吸収染料やカーボンブラック等を感熱記
録材料に添加し、赤外レーザー光による加熱記録を行う
こともできる。
【0115】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれらに限
定されるものではない。また、添加量を示す「部」は
「重量部」を示す。
【0116】<実施例1> ・カプセル液Aの調製 色素C−1、1.5部、光遊離基発生剤P−13、3部
を酢酸エチル10部、1−フェニル−1−キシリルエタ
ン10部に溶解し、キシリレンジイソシアネート/トリ
メチロールプロパン付加物8部を添加した。この溶液を
6%ポリビニルアルコール水溶液60部の中に添加し、
20℃でホモジナイザーを用い乳化分散し、平均粒径1
μmの乳化液を得た。得られた乳化液に水20部を加
え、40℃で3時間撹拌を続けた。その後、室温に戻し
てカプセル液Aを得た。
【0117】・消色抑制剤固体分散液の調製 消色抑制剤I−2 30部を4%ポリビニルアルコール
水溶液150部に加えて、サンドミルにて分散し、平均
粒径1μmの消色抑制剤固体分散液を得た。
【0118】・塗布液Aの調製 上記カプセル液A5部、上記消色抑制剤固体分散液4部
を混合し、塗布液Aを得た。
【0119】・本発明の感熱記録材料の作製 上質紙上にワイヤーバーで塗布液Aを、赤色部の反射濃
度がほぼ1.0になるように塗布し、乾燥して本発明の
感熱記録材料を得た。
【0120】<実施例2>実施例1でカプセル液Aの調
製に用いた、色素C−1を同モルの色素C−2に変えた
以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を
得た。
【0121】<実施例3>実施例1でカプセル液Aの調
製に用いた、色素C−1を同モルの色素C−3に変えた
以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を
得た。
【0122】<実施例4>実施例1でカプセル液Aの調
製に用いた、色素C−1を同モルの色素C−4に変えた
以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を
得た。
【0123】<実施例5>実施例1でカプセル液Aの調
製に用いた、色素C−1を同モルの色素C−8に変えた
以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を
得た。
【0124】<実施例6>実施例1でカプセル液Aの調
製に用いた、色素C−1を同モルの色素C−20に変え
た以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料
を得た。
【0125】<実施例7>実施例1でカプセル液Aの調
製に用いた、色素C−1を同モルの色素C−24に変え
た以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料
を得た。
【0126】<実施例8>実施例1でカプセル液Aの調
製に用いた、色素C−1を同モルの色素C−25に変え
た以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料
を得た。
【0127】<実施例9> ・カプセル液Bの調製 色素C−6、1.5部を酢酸エチル10部、1−フェニ
ル−1−キシリルエタン10部に溶解し、キシリレンジ
イソシアネート/トリメチロールプロパン付加物8.0
部を添加した。この溶液を、6%ポリビニルアルコール
の水溶液60部の中に添加し、20℃でホモジナイザー
を用いて乳化分散し、平均粒径1μmの乳化液に水20
部を加え、40℃で3時間撹拌を続けた。その後、室温
に戻してカプセル液Bを得た。
【0128】・光遊離基発生剤固体分散液の調製 光遊離基発生剤P−13、9部を4%ポリビニルアルコ
ール水溶液150部に加えて、サンドミルにて分散し、
平均粒径1μmの光遊離基発生剤固体分散液を得た。
【0129】・塗布液Bの調製 上記カプセル液B5部、上記光遊離基発生剤固体分散液
4部を混合し、塗布液Bを得た。
【0130】・本発明の感熱記録材料の作製 上質紙上にワイヤーバーで塗布液Bを、赤色部の反射濃
度がほぼ1.0になるように塗布し、乾燥して本発明の
感熱記録材料を得た。
【0131】<実施例10>実施例9でカプセル液Bの
調製に用いた、色素C−6を同モルの色素C−13に変
えた以外は、実施例9と同様にして本発明の感熱記録材
料を得た。
【0132】<実施例11>実施例9でカプセル液Bの
調製に用いた、色素C−6を同モルの色素C−17に変
えた以外は、実施例9と同様にして本発明の感熱記録材
料を得た。
【0133】<比較例1>実施例1でカプセル液Aの調
製に用いた、色素C−1を同モルの色素D−1に変えた
以外は、実施例1と同様にして比較の感熱記録材料を得
た。
【0134】<比較例2>実施例1でカプセル液Aの調
製に用いた、色素C−1を同モルの色素D−2に変えた
以外は、実施例1と同様にして比較の感熱記録材料を得
た。
【0135】<比較例3>実施例9でカプセル液Bの調
製に用いた、色素C−1を同モルの色素D−3に変えた
以外は、実施例9と同様にして比較の感熱記録材料を得
た。
【0136】[発色試験]得られた感熱記録材料に対し
て、熱傾斜試験器(東洋精機製)を用いて、120℃、
5秒間(0.5kg/m2)加熱した後、高圧水銀灯を
用いて、30秒間全面露光した。その結果、実施例1〜
8及び比較例1、2では、熱印可部は色素の消色が起こ
らず、非加熱部は色素の消色が起こり、ポジ像が得られ
た。実施例9〜11及び比較例3では、熱印可部は色素
の消色が起こり、非加熱部は色素の消色が起こらず、ネ
ガ像が得られた。これらの試料について、色素残存部の
レッド濃度及び消色部のブルー濃度及びレッド濃度を測
定した。また、露光後試料を高温条件(45℃、20%
RH)の条件に3日間暗所保存した後、再度消色部につ
いて反射濃度を測定した。結果を表1に示す。
【0137】
【表1】
【0138】表1から明らかなように、本発明の試料は
比較の試料に比して優れた効果を有していることが分か
る。
【0139】
【発明の効果】実施例から明らかなように、本発明の感
熱記録材料を用いることにより、保存安定性に優れ、色
再現性が良好で、消色部の再発色や黄ばみのない良好な
白地を有し、且つ、定着性能も良好な記録画像を得るこ
とができ優れた効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B41M 5/18 101C 113G (72)発明者 波多野 治 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 中澤 健造 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、光を吸収して遊離基を発生
    する光遊離基発生剤、該光遊離基発生剤が発生する遊離
    基により消色される色素を含む光消色要素を設けた感熱
    記録材料であって、該色素として下記一般式〔I〕で示
    されるピラゾロアゾール型アゾメチンシアン色素を含む
    ことを特徴とする感熱記録材料。 【化1】 (式中、R1は水素原子又は置換基を表し、R2はZで示
    される非金属原子群の炭素原子に結合している置換基を
    表す。R1及びR2のうちの少なくとも1つはHamme
    ttによって定義された置換基定数δpが、+0.20
    以上の電子吸引性基又は水素結合性の基である。nは置
    換基R2の数を示す。Zはベンゼン環等が縮合してもよ
    いアゾール環を形成するに必要な非金属原子群を表す。
    Arは置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、
    複素環残基を表す。)
  2. 【請求項2】 光消色要素が、熱によって混合されて潜
    像が形成され、該潜像が光によって消色されるものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 光消色要素が、光遊離基発生剤、色素及
    び消色抑制剤からなることを特徴とする請求項1に記載
    の感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 光消色要素が、熱によって混合されて潜
    像が形成され、該潜像以外が光によって消色されるもの
    であることを特徴とする請求項3に記載の感熱記録材
    料。
JP8328483A 1996-12-09 1996-12-09 感熱記録材料 Pending JPH10264517A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6383276B1 (en) * 1999-03-12 2002-05-07 Fuji Photo Film Co., Ltd. Azomethine compound and oily magenta ink

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6383276B1 (en) * 1999-03-12 2002-05-07 Fuji Photo Film Co., Ltd. Azomethine compound and oily magenta ink

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