JP2855036B2 - 多色感熱記録材料及びそれを用いた画像記録方法 - Google Patents

多色感熱記録材料及びそれを用いた画像記録方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多色感熱記録材料に関
し、特に地肌の着色と画像記録を容易に行うことのでき
る多色感熱記録材料及びそれを用いた画像記録方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は、記録装置が安価である
上騒音がないという大きな利点があるために、近年急速
に発展利用されるに到り、最近においては実質的に透明
な感熱層が開発され、OHPに使用することのできる感
熱記録材料や多色感熱記録材料も開発されている。一
方、OHPやスライドの分野では、地色を青色にした
り、緑色その他の色に着色する傾向が強くなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のOHP用記録フィルムやスライドを製造するに際して
は、従来、鋏で色紙や色セロテファンを切り張りした
り、写真感光材料(リバーサルフィルム)を使用する必
要があり、煩雑である上、即時性やコストパフォーマン
スの点で満足できるものではないという欠点があった。
【0004】そこで、本発明者等は、従来の上記の欠点
を解決すべく鋭意検討した結果、ジアゾ化合物とカプラ
ーとを同時に含有する感熱記録層と、酸化発色可能な電
子供与性染料前駆体、光酸化剤並びに還元剤を同時に含
有する感熱記録層とを組み合わせることにより、容易
に、地肌の着色したスライドやOHP用記録フィルムを
作製することができることを見出し、本発明に到達し
た。従って本発明の第1の目的は、地肌の着色と画像記
録を容易に行うことのできる多色感熱記録材料を提供す
ることにある。本発明の第2の目的は、良好なコントラ
ストで、着色地肌に画像を形成する新規な画像記録方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、支持体上に、互いに相異なる色相に発色する2以上
の感熱記録層を有する多色感熱記録材料であって、前記
感熱記録層のうち少なくとも一層が、それぞれ少なくと
も1種のジアゾ化合物とカプラーとを同時に有する感熱
記録層であると共に、残りの感熱記録層のうち少なくと
も1層が、それぞれ少なくとも1種の酸化発色可能な電
子供与性染料前駆体、光酸化剤並びに還元剤とを同時に
有する感熱記録層であることを特徴とする多色感熱記録
材料及びそれを用いた画像記録方法によって達成され
た。
【0006】本発明で使用するジアゾ化合物は、公知の
光分解性のジアゾ化合物の中から適宜選択することがで
きる。本発明で言う光分解性のジアゾ化合物は主に芳香
族ジアゾ化合物を指し、更に具体的には芳香族ジアゾニ
ウム塩、ジアゾスルホネート化合物、ジアゾアミノ化合
物等を意味する。これらの中でも、熱感度の点から、特
にジアゾニウム塩を使用することが好ましい。
【0007】ジアゾニウム塩とは一般式 Ar−N2 + - (式中Arは芳香族部分を表し、N2 + はジアゾニウム
塩、X -は酸アニオンを表す)で表される化合物であ
る。これらはAr部分の置換基の位置や種類によって様
々な最大吸収波長を持つ。
【0008】本発明で用いられるジアゾ化合物の具体例
としては、4−(N−(2−(2,4−ジ−tert−
アミルフェノキシ)ブチリル)ピペラジノ)ベンゼンジ
アゾニウム、4−ジオクチルアミノベンゼンジアゾニウ
ム、4−(N−(2−エチルヘキサノイル)ピペラジ
ノ)ベンゼンジアゾニウム、4−ジヘキシルアミノ−2
−ヘキシルオキシベンゼンジアゾニウム、4−N−エチ
ル−N−ヘキサデシルアミノ−2−エトキシベンゼンジ
アゾニウム、3−クロロ−4−ジオクチルアミノ−2−
オクチルオキシベンゼンジアゾニウム、2,5−ジブト
キシ−4−モルホリノベンゼンジアゾニウム、2,5−
オクトキシ−4−モルホリノベンゼンジアゾニウム、
2,5−ジブトキシ−4−(N−(2−エチルヘキサノ
イル)ピペラジノ)ベンゼンジアゾニウム、2,5−ジ
エトキシ−4−(N−(2−(2,4−ジ−tert−
アミルフェノキシ)ブチリル)ピペラジノ)ベンゼンジ
アゾニウム、2,5−ジブトキシ−4−トリルチオベン
ゼンジアゾニウム、3−(2−オクチルオキシエトキ
シ)−4−モルホリノベンゼンジアゾニウム等が挙げら
れる。本発明においては、特にこれらのヘキサフルオロ
フォスフェート塩、テトラフルオロボレート塩及び1,
5−ナフタレンスルホネート塩が、水に対する溶解性が
小さく、有機溶剤に可溶であるので有用である。
【0009】本発明に用いられるジアゾ化合物と熱時反
応して発色するカプラーとしてはレゾルシン、フロログ
ルシン、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホ
ン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸モル
ホリノプロピルアミド、1,5−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒド
ロキシ−6−スルファニルナフタレン、2−ヒドロキシ
−3−ナフトエ酸アニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフ
トエ酸エタノールアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフト
エ酸オクチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸
−N−ドデシルオキシプロピルアミド、2−ヒドロキシ
−3−ナフトエ酸テトラデシルアミド、アセトアニリ
ド、アセトアセトアニリド、ベンゾイルアセトアニリ
ド、2−クロロ−5−オクチルアセトアセトアニリド、
1−(2−テトラデカノキシフェニル)−2−カルボキ
シメチルシクロヘキサン−3,5−ジオン、1−フェニ
ル−3−メチル−5−ピラゾロン、1−(2’−オクチ
ルフェニル)−3−メチル−5−ピラゾロン、1−
(2’,4’,6’−トリクロロフェニル)−3−ベン
ズアミド−5−ピラゾロン、1−(2’,4’,6’−
トリクロロフェニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロ
ン、1−フェニル−3−フェニルアセトアミド−5−ピ
ラゾロン等が挙げられる。これらのカプラーは2種以上
併用しても良い。
【0010】これらのジアゾ化合物とカプラーの組み合
わせを種々選択することにより、ほぼ任意の色調の発色
を得ることができる。本発明においては、ジアゾ化合物
とカプラーのカップリング反応を促進するために、更に
塩基性物質を添加することが好ましい。このような塩基
性物質としては、無機あるいは有機の塩基性化合物の
他、加熱時に分解してアルカリ物質を放出するような化
合物も含まれる。
【0011】代表的なものには、有機アンモニウム塩、
有機アミン、アミド、尿素及びチオ尿素、それらの誘導
体、チアゾール類、ピロール類、ピリミジン類、ピペラ
ジン類、グアニジン類、インドール類、イミダゾール
類、イミダゾリン類、トリアゾール類、モルホリン類、
ピペリジン類、アミジン類、フォルムアジン類、ピリジ
ン類等の含窒素化合物が挙げられる。
【0012】これらの具体例としてはトリシクロヘキシ
ルアミン、トリベンジルアミン、オクタデシルベンジル
アミン、ステアリルアミン、アリル尿素、チオ尿素、メ
チルチオ尿素、アリルチオ尿素、エチレンチオ尿素、2
−ベンジルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、
2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシ
ルイミダゾリン、2,4,5−トリフリル−2−イミダ
ゾリン、1,2−ジフェニル−4,4−ジメチル−2−
イミダゾリン、2−フェニル−2−イミダゾリン、1,
2,3−トリフェニルグアニジン、1,2−ジシクロヘ
キシルグアニジン、1,2,3−トリシクロヘキシルグ
アニジン、グアニジントリクロロ酢酸塩、N,N’−ジ
ベンジルピペラジン、4,4’−ジチオモルホリン、モ
ルホリニウムトリクロロ酢酸塩、2−アミノベンゾチア
ゾール、2−ベンゾイルヒドラジノベンゾチアゾール等
がある。これらは、2種以上併用することもできる。
【0013】本発明で使用する電子供与性染料前駆体
は、1個または2個の水素原子を有する染料の還元形で
あり、その水素原子を除去若しくは追加の電子が付加さ
れることによって酸化され、染料を形成する。上記酸化
は、本発明においては、後記する少なくとも1種の光酸
化剤(光照射によって活性化される)を存在させること
によって達成される。前記電子供与性染料前駆体として
は、例えば米国特許3445234号明細書に記載され
ているものを挙げることができ、その具体例は、次のよ
うなものである。
【0014】1)アミノトリアリールメタン、2)アミ
ノキサンテン、3)アミノチオキサンテン、4)アミノ
−9、10−ジヒドロアクリジン、5)アミノフェノキ
サジン、6)アミノフェノチアジン、7)アミノジヒド
ロフェナジン、8)アミノジフェニルメタン、9)ロイ
コインダミン、10)アミノヒドロ桂皮酸(シアノエタ
ン、ロイコメチン)、11)ヒドラジン、12)ロイコ
インジゴイド染料、13)アミノ−2、3−ジヒドロア
ントラキノン、14)テトラハロ−p、p−ビフェノー
ル、15)2−(p−ヒドロキシフェニル)−4,5−
ジフェニルイミダゾール、16)フェネチルアニリン。 これらの電子供与性染料前駆体の中で、上記1)〜9)
は1個の水素原子を失うことにより、10)〜16)は
2個の水素原子を失うことにより母体染料を生成する。
【0015】更に具体的には、トリス(4−ジメチルア
ミノフェニル)メタン、トリス(4−ジエチルアミノフ
ェニル)メタン、ビス(4−ジエチルアミノフェニル)
−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタ
ン、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)
−(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、ビス(1−
エチル−2−メチルインドール−3−イル)−フェニル
メタン、2−N−(3−トリフルオロメチルフェニル)
−N−エチルアミノ−6−ジエチルアミノ−9−(2−
メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、2−(2−
クロロフェニル)アミノ−6−ジブチルアミノ−9−
(2−メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、2−
ジベンジルアミノ−6−ジエチルアミノ−9−(2−メ
トキシカルボニルフェニル)キサンテン、ベンゾ〔a〕
−6−N,N−ジエチルアミノ−9−(2−メトキシカ
ルボニルフェニル)キサンテン、2−(2−クロロフェ
ニル)−アミノ−6−ジブチルアミノ−9−(2−メチ
ルフェニルカルボキサミドフェニル)キサンテン、3,
6−ジメトキシ−9−(2−メトキシカルボニル)−フ
ェニルキサンテン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、
3,7−ビス−ジエチルアミノフェノキサジン等を挙げ
ることができる。
【0016】本発明に使用できる好ましい光酸化剤は、
通常は不活性であるが、可視光線、紫外線、赤外線、X
線の様な活性輻射線に露光されると、ロイコ染料をその
発色型に酸化する化学種を生ずるものである。代表的な
光酸化剤としては、特公昭62−39728号、特公昭
63−2099号に記載された2,4,5−トリアリー
ルイミダゾール二量体の如きロフィンダイマー化合物、
米国特許第3,282,693号に記載された2−アジ
ドベンゾオキサゾール、ベンゾイルアジド、2−アジド
ベンズイミダゾールの如きアジド化合物、米国特許第
3,615,568号に記載された3’−エチル−1−
メトキシ−2−ピリドチアシアニンパークロレート、1
−メトキシ−2−メチルピリジニウム−p−トルエンス
ルホネート等のピリジニウム化合物、N−ブロモサクシ
ンイミド、トリブロモメチルフェニルスルホン、2−ト
リクロロメチル−5−(p−ブトキシスチリル)−1,
3,4−オキサジアゾール、2,6−ジトリクロロメチ
ル−4−(p−メトキシフェニル)−トリアジンなどの
有機ハロゲン化合物、日本写真学会1968年春季研究
発表会講演要旨55頁に記載されたアジドポリマー等を
挙げることができる。
【0017】本発明においては、これらのうちロフィン
ダイマー化合物及び有機ハロゲン化合物が特に好適であ
り、両者を併用した場合には高感度化を実現することが
できるので最適である。本発明においては、電子供与性
染料前駆体と光酸化剤とを、モル比で10:1〜1:1
0の割合で混合すると良く、更に好ましい混合比は2:
1から1:2である。
【0018】本発明においては、感熱記録材料の生保存
性の観点から、ジアゾ化合物、及び電子供与性染料前駆
体と光酸化剤は、夫々マイクロカプセル化されることが
好ましい。本発明において好ましいカプセルは、常温で
はマイクロカプセル壁の物質隔離作用によりカプセル内
外の物質の接触を妨げ、ある温度以上に加熱された時に
のみ物質の透過性が上がるものである。この現象は、カ
プセル壁材、カプセル芯物質、添加剤等を適宜選ぶこと
により、その透過開始温度を自由にコントロールするこ
とができる。
【0019】この場合の透過開始温度は、カプセル壁の
ガラス転移温度に相当するものである。カプセル壁固有
のガラス転移温度を制御するには、カプセル壁形成剤の
種類を変えることが必要である。本発明において使用し
得る壁材料としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリカーボネート等が挙げら
れ、この中でも特にポリウレタン、及びポリウレアが好
ましい。
【0020】本発明で使用するマイクロカプセルは、ジ
アゾ化合物、又は電子供与性染料前駆体と光酸化剤等の
光像形成物質を含有した芯物質を乳化した後、その乳化
油滴の周囲に高分子物質の壁を形成して作られる。この
場合、壁を形成するリアクタントを油滴の内部及び/又
は油滴の外部に添加する。上記の光像形成物質を溶解す
る有機溶剤としては、高沸点オイルが用いられ、具体的
にはリン酸エステル、フタル酸エステル、アクリル酸エ
ステル、メタアクリル酸エステル、その他のカルボン酸
エステル、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、アルキル化
ビフェニル、アルキル化ターフェニル、アルキル化ナフ
タレン、ジアリールエタン、塩素化パラフィン等が挙げ
られる。
【0021】本発明においては、上記の有機溶剤に低沸
点の補助溶剤を加えることもできる。補助溶剤の具体例
としては酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、
酢酸ブチル、メチレンクロライド、シクロヘキサノン等
が挙げられる。乳化油滴を安定に作るために、水相に保
護コロイドや界面活性剤を添加することができる。保護
コロイドとしては、一般的に水溶性高分子が使用可能で
ある。本発明におけるマイクロカプセルのサイズは、特
に画像の解像度向上及び取扱いの点から、体積平均で2
0μm以下であることが好ましく、特に4μm以下であ
ることが好ましい。
【0022】本発明においては、感熱記録材料の生保存
性を更に改善するために、電子供与性染料前駆体と光酸
化剤を含有するマイクロカプセル中に、酸化防止剤を含
有させることができる。酸化防止剤としてはフェノール
系化合物、ハイドロキノン系化合物、カテコール系化合
物等が好ましい。
【0023】具体的には、2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェノール、2,4,6,−トリ−t−ブチル
フェノール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、
2,3−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−
t−オクリルハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミル
ハイドロキノン、3,6−ジ−t−ブチルカテコール等
が挙げられる。
【0024】光酸化剤と酸化防止剤との混合比は、モル
比で10:0.001〜10:0.2とすることが好ま
しく、特に10:0.01〜10:0.1とすることが
好ましい。本発明で使用する還元剤は、前記光酸化剤と
接触して、該光酸化剤を失活させるものであり、このよ
うな還元剤は、活性化された光酸化剤の遊離基をトラッ
プする所謂フリーラジカル捕捉物質として作用する。
【0025】具体的には、例えば、米国特許第3,04
2,515号に記載された、ベンゼン環に水酸基を有す
ると共に少なくとも別の水酸基又はアミノ基がこのベン
ゼン環の別の位置にあるハイドロキノン化合物やアミノ
フェノール化合物、特公昭62−39728号に記載さ
れた環式フェニルヒドラジド化合物、或いはグアニジン
誘導体、アルキレンジアミン誘導体若しくはヒドロキシ
アミン誘導体から選ばれる化合物、フェニルヒドラジン
化合物などを挙げることができる。好ましい還元剤の量
は、光酸化剤成分のモル基準で1〜100倍モル量であ
り、更に好ましくは5〜20倍モル量である。
【0026】本発明においては、感熱発色層を実質的に
透明なものとして多色画像の画像品質を向上させること
もできる。この場合には、ジアゾ化合物に対するカプラ
ー及び/又は光酸化剤に対する還元剤を固体分散させる
のではなく、水に難溶性又は不溶性の有機溶剤に溶解せ
しめた後、これを界面活性剤及び/又は水溶性高分子を
保護コロイドとして有する水相と混合し、乳化分散した
分散物の形で使用する。乳化分散を容易にする観点か
ら、界面活性剤を用いることが好ましい。
【0027】この場合に使用される有機溶剤は、例え
ば、特開平2−141279号公報に記載された高沸点
オイルの中から適宜選択することができる。これらの中
でもエステル類を使用することが、乳化分散物の乳化安
定性の観点から好ましく、中でも、燐酸トリクレジルを
単独又は混合して使用した場合にはカプラー等の乳化分
散安定性が特に良好であり好ましい。上記のオイル同
士、又は他のオイルとの併用も可能である。
【0028】本発明においては、上記の有機溶剤に、更
に低沸点の溶解助剤として補助溶剤を加えることもでき
る。このような補助溶剤として、例えば酢酸エチル、酢
酸イソプロピル、酢酸ブチル及びメチレンクロライド等
を特に好ましいものとして挙げることができる。場合に
より、高沸点オイルを含まず、低沸点補助溶剤のみを用
いることもできる。これ等の成分を含有する油相と混合
する水相に、保護コロイドとして含有せしめる水溶性高
分子は、公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、
両性高分子の中から適宜選択することができるが、ポリ
ビニルアルコール、ゼラチン、セルロース誘導体等が好
ましい。
【0029】また、水相に含有せしめる界面活性剤は、
アニオン性又はノニオン性の界面活性剤の中から、上記
保護コロイドと作用して沈澱や凝集を起こさないものを
適宜選択して使用することができる。好ましい界面活性
剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アル
キル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリ
ウム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル)等を挙げることが
できる。
【0030】本発明における乳化分散物は、上記成分を
含有した油相と保護コロイド及び必要に応じて使用する
界面活性剤を含有する水相を、高速撹拌、超音波分散
等、通常の微粒子乳化に用いられる手段等を使用して混
合分散せしめ、容易に得ることができる。また、油相の
水相に対する比(油相重量/水相重量)は、0.02〜
0.6が好ましく、特に0.1〜0.4であることが好
ましい。0.02以下では水相が多すぎて希薄となり十
分な発色性が得られず、0.6以上では逆に液の粘度が
高くなり、取り扱いの不便さや塗液安定性の低下をもた
らす。
【0031】感熱記録層を透明にする必要がない場合に
は、カプラーや還元剤等をサンドミル等により固体分散
して用いればよい。本発明の感熱記録層には、発色素材
等の各種の素材を支持体上又は、既に塗布された感熱記
録層や中間層上に固着させるためにバインダーを含有さ
せる。バインダーは、公知のものの中から適宜選択する
ことができるが、特に多層重層塗布に好適なゼラチン及
び/又はゼラチン誘導体を使用することが好ましい。
【0032】本発明に使用することのできるゼラチンは
特に限定されるものではなく、アルカリ処理ゼラチン或
いは酸処理ゼラチン等、又ゼラチン誘導体としては、ゼ
ラチンの官能基の一部を変性した変性ゼラチン(例え
ば、フタル化ゼラチン等)等を使用することができる。
尚、サーマルヘッドの熱記録時の金属腐食を防止する観
点から、ゼラチン等は1価の金属イオンやハロゲンイオ
ンの含有量の少ないものを使用することが好ましい。
【0033】本発明においては、上記バインダーとし
て、2種以上のバインダーを併用することもできる。こ
の場合、バインダー中のゼラチンの量を50重量%以上
とすることが好ましく、65重量%以上とすることが特
に好ましい。本発明で使用することのできる他のバイン
ダーとしてはポリビニルアルコール、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、アラビヤゴム、ポリビニルピロリドン、カ
ゼイン、スチレン−ブタジエンラテックス、アクリロニ
トリル−ブタジエンラテックス、ポリ酢酸ビニル、ポリ
アクリル酸エステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体等
の各種エマルジョン等を挙げることができる。バインダ
ーの使用量は、固形分に換算して0.5〜5g/m2
あることが好ましい。
【0034】本発明では、以上の素材の他に、酸安定剤
としてクエン酸、酒石酸、シュウ酸、ホウ酸、リン酸、
ピロリン酸等を添加することができる。本発明において
は、感熱記録層の上部に保護層を設けることが好まし
い。保護層として、特に透明性が要求される場合には、
ケイ素変性ポリビニルアルコール及びコロイダルシリカ
からなるものとすることが好ましい。保護層を感熱記録
層の最上層に設けた場合には、感熱記録層表面の機械的
強度を向上させることができる。
【0035】保護層中には熱記録時のサーマルヘッドと
のマッチング性の向上、保護層の耐水性の向上等の目的
で、顔料、金属石鹸、ワックス、架橋剤等が添加され
る。これらの顔料、金属石鹸、ワックス、架橋剤等の詳
細については、例えば、特開平2−141279号公報
に記載されている。また、感熱記録層上に均一に保護層
を形成させるために、保護層形成用塗布液には界面活性
剤が添加される。界面活性剤にはスルホコハク酸系のア
ルカリ金属塩、弗素含有界面活性剤等があり、具体的に
はジ−(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸、ジ−
(n−ヘキシル)スルホコハク酸等のナトリウム塩又は
アンモニウム塩等がある。
【0036】また、保護層中には、感熱記録材料の帯電
を防止するための界面活性剤、高分子電解質等を添加し
ても良い。保護層の固形分塗布量は通常0.2〜5g/
2が好ましく、更に好ましくは1g〜3g/m2 であ
る。本発明においては、感熱記録層と感熱記録層の間
に、高温多湿下の生保存性及び製造適性を向上させる観
点から、少なくとも、ゼラチン及び/又はゼラチン誘導
体、並びにポリビニルピロリドン及び/又はポリビニル
ピロリドンル誘導体からなる中間層を設けても良い。上
記のゼラチン及びゼラチン誘導体は、前記感熱記録層中
のバインダーとして使用するゼラチンと同様のものであ
る。用いるポリビニルピロリドン又はポリビニルピロリ
ドン誘導体は、平均分子量が160,000以下のもの
であることが好ましい。
【0037】本発明で使用する支持体は透明であって
も、不透明であっても良い。不透明な支持体としては
紙、合成紙、アルミ蒸着ベース、後記する透明な支持体
に白色顔料をコートしたもの等を挙げることができる。
支持体に用いられる紙としてはアルキルケテンダイマー
等の中性サイズ剤によりサイジングされた、熱抽出pH
が6〜9の中性紙(例えば、特開昭55−14281
号)を用いると経時保存性の点で有利である。
【0038】一方、透明な支持体としては、例えばポリ
エチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート
等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロースフィルム
等のセルロース誘導体フィルム、ポリスチレンフィル
ム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等
のポリオレフィンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリ
塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポ
リアクリル酸共重合体フィルム、ポリカーボネートフィ
ルム等が挙げられる。これらを単独或いは貼り合わせて
用いることができるが、特にポリエステルフィルムに耐
熱処理、帯電防止処理を施したものが好ましい。
【0039】透明支持体の厚みとしては20〜200μ
mのものが用いられ、特に50〜100μmのものが好
ましい。本発明において、高分子フィルムの支持体を用
いる場合には、支持体と感熱記録層の接着性を高めるた
めに、これらの間に下塗層を設けることが好ましい。下
塗層の素材としては、ゼラチンや合成高分子ラテック
ス、ニトロセルロース等が用いられる。下塗層の塗布量
は0.1g/m2 〜2.0g/m2 の範囲にあることが
好ましく、特に0.2g/m2 〜1.0g/m2 の範囲
が好ましい。
【0040】下塗層は、感熱記録層がその上に塗布され
た時に、感熱記録層中に含まれる水により膨潤して感熱
記録層の画質を悪化させることがあるので、硬膜剤を用
いて硬化させることが望ましい。硬膜剤としては、例え
ば特開平2−141279号公報に記載されるているも
のを挙げることができる。
【0041】これらの硬膜剤の添加量は、下塗素材の重
量に対して、0.20重量%から3.0重量%の範囲
で、塗布方法や希望の硬化度に合わせて適切な添加量を
選ぶことができる。用いる硬膜剤によっては、必要なら
ば、更に苛性ソーダを加えて、液のpHをアルカリ側に
する事も、或いはクエン酸等により液のpHを酸性側に
することもできる。
【0042】また、塗布時に発生する泡を消すために、
消泡剤を添加する事も、或いは、液のレベリングを良く
して塗布筋の発生を防止するために、活性剤を添加する
事も可能である。更に、下塗層を塗布する前には、支持
体の表面を公知の方法により活性化処理する事が望まし
い。
【0043】活性化処理の方法としては、酸によるエッ
チング処理、ガスバーナーによる火焔処理、或いはコロ
ナ放電処理、グロー放電処理等が用いられるが、コスト
の面或いは簡便さの点から、米国特許第2,715,0
75号、同第2,846,727号、同第3,549,
406号、同第3,590,107号等に記載されたコ
ロナ放電処理が最も好んで用いられる。
【0044】本発明の感熱記録材料は、例えば、電子供
与性染料前駆体と光酸化剤或いはジアゾ化合物を内包し
たマイクロカプセル、及び少なくともカプラー又は還元
剤を乳化分散した分散物、バインダー、その他の添加物
を含有した塗布液を作り、上質紙或いは前記フイルム等
の支持体の上にビード塗布、カーテン塗布、バー塗布、
ブレード塗布、エアナイフ塗布、グラビア塗布、ロール
コーティング塗布、スプレー塗布、ディップ塗布等の塗
布法により塗布乾燥し、固形分が2.5〜25g/m2
の感熱記録層を設けることによって製造されるが、多色
感熱記録材料の混色防止或いは製造適性を向上させる観
点から、ビード塗布或いはカーテン塗布方法による多重
重層塗布方法を用いることが好ましい。
【0045】発色成分の塗布量は、各感熱記録層中の発
色成分(電子供与性染料前駆体及び光酸化剤の和又はジ
アゾ化合物とカプラーの和)として0.5〜3.0g/
2とすることが好ましく、特に0.8〜2.0g/m
2 とすることが好ましい。必要に応じて、米国特許第
2,761,791号、同第3,508,947号、同
第2,941,898号、及び同第3,526,528
号明細書、原崎勇次著「コーティング工学」253頁
(1973年朝倉書店発行)等に記載された方法等によ
り2層以上に分けて、同時に塗布することも可能であ
り、塗布量、塗布速度等に応じて適切な方法を選ぶこと
ができる。
【0046】本発明に用いる塗布液に、顔料分散剤、増
粘剤、流動変性剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤及び着色剤
等を必要に応じて適宜配合することは、特性を損なわな
い限り何ら差し支えない。本発明の多色感熱記録材料
は、高速記録の要求されるファクシミリや電子計算機の
プリンター用多色感熱記録材料として用いることができ
る。
【0047】発色剤としてジアゾ化合物を用い、光定着
をさせる場合は、特に光分解用の露光ゾーンを持たせ
る。光分解用の光源としては、希望する波長の光を発す
る種々の光源を用いることができ、例えば種々の螢光
灯、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ、各種
圧力の水銀灯、写真用フラッシュ、ストロボ等種々の光
源を用いることができる。光分解用の露光は、地肌発色
のための露光を兼ねさせることもできる。
【0048】また、露光ゾーンをコンパクトにするた
め、光源部と露光部とを光ファイバーを用いて分離して
もよい。また、一度記録した記録材料を太陽光もしくは
螢光灯等のもとにおき、主に可視光領域の光で定着した
後もう一度記録して、多色サンプルを得ることもでき
る。次に、本発明の多色感熱記録材料の態様と、それを
使用して、着色地肌に、コントラストの良好な画像を記
録する方法について詳述する。
【0049】先ず、支持体上に必要に応じて下塗り層を
設け、次いで、ジアゾ化合物含有感熱層又は、電子供与
性染料含有感熱層を設ける。次に該感熱層の上に、必要
に応じて中間層を介し、電子供与性染料前駆体含有感熱
層又はジアゾ化合物含有感熱層を設けた後、必要に応じ
て更に保護層を設けることにより、種々の態様の本発明
の多色感熱記録材料を作製することができる。
【0050】得られた多色感熱記録材料に、加熱印字す
ると、ジアゾ化合物含有感熱層においては、印字部が発
色するが、電子供与性染料前駆体含有感熱層において
は、光酸化剤と還元剤が接触して、光酸化剤が失活させ
られる。光酸化剤が失活した箇所は、その後光照射され
ても、もはや発色しない。次に、加熱印字後の多色感熱
記録材料の全面に光照射して、ジアゾ化合物を分解す
る。光源を適当に選択することによって、上記ジアゾ化
合物の光分解と、電子供与性染料前駆体含有感熱層の光
発色を同時に行わせることができる。
【0051】上記の画像記録方法から容易に分かるよう
に、ジアゾ化合物含有感熱層の光定着を完全に行うため
に、該層を、電子供与性染料前駆体含有感熱層より上
(支持体から遠い方)に位置させることが好ましい。支
持体が透明な場合には、光照射を両面から行っても良
い。上記ジアゾ化合物含有感熱層の上に、該感熱層と相
異なる色相に発色する感熱記録層を更に設けることによ
って、記録画像の色数を増加させることができる。
【0052】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明の多色感熱記
録材料を用いることにより、容易に、着色した地肌に、
コントラストの良好な熱発色画像を得ることができる。
又、地肌部の発色は、全面光露光によって行うので容易
である上均一性も良好である。又、従来のように、色紙
や色セロハンを切り張りしたり、リバーサルフィルムを
使用する必要がないので即時性があり、パソコン等から
出力して直接カラースライドやOHP用の画像を得るこ
ともできる。
【0053】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明がこれによって限定されるものではない。
【0054】実施例1.A)ジアゾ化合物等を含有する塗布液の調製 (1)ジアゾ化合物を含有するマイクロカプセル液の調
製 4−p−クロロフェニルチオ−2,5−ジブトキシフェ
ニルジアゾニウムヘキサフロロホスフェート2.0部
を、酢酸エチル20部に溶解した後更にアルキルナフタ
レン20部を添加し、加熱して均一に混合した。得られ
た溶液にキシリレジンイソシアナート/トリメチロール
プロパンの1/3の付加物(カプセル壁剤)15部を添
加し、均一に混合してジアゾ化合物の溶液を得た。
【0055】得られたジアゾ化合物の溶液を、フタル化
ゼラチンの6重量%水溶液54部とドデシルスルホン酸
ナトリウムの2重量%水溶液2部を混合した溶液に添加
し、ホモジナイザーを使用して乳化分散した。得られた
乳化分散液に水68部を加えて均一に混合し、攪拌しな
がら40℃に加熱し、カプセルの平均粒子径が1.2μ
mとなるように3時間カプセル化反応を行わせてマイク
ロカプセル溶液を得た。
【0056】(2)カプラー乳化分散液の調製 ピバロイルアセト酢酸2−クロロ−5(2,5−ジ−t
−アミルフェノキシ−γ−プロピルアミド)アニライド
(カプラー)2部、1,2,3−トリフェニルグアニジ
ン2部、トリクレジルホスフェート0.3部及びマレイ
ン酸ジエチル0.1部を酢酸エチル10部中に溶解し
た。得られた溶液を、ゼラチンの6重量%水溶液50g
とドデシルスルホン酸ナトリウム2重量%の水溶液2g
を混合した水溶液中に投入した後、ホモジナイザーを用
いて10分間乳化し、乳化分散液を得た。
【0057】(3)塗布液の調製 ジアゾ化合物を含有するマイクロカプセル液/カプラー
乳化液を重量比で2/3となるように混合して、塗布液
を得た。
【0058】B)電子供与性染料前駆体等を含有する塗
布液の調製 (1)電子供与性染料前駆体等を含有するマイクロカプ
セル液の調製 トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン0.3
部、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニ
ル)メタン0.7部、2,2’−ビス−(o−クロロフ
ェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミ
ダゾール2部、トリブロモメチルフェニルスルホン0.
4部及びキシリレンジイソシアナート/トリメチロール
プロパン付加物の75重量%酢酸エチル溶液10部を、
酢酸エチル16部とジシクロヘキシルフタレート14部
の混合液に添加し、溶解した。この溶液を、フタル化ゼ
ラチン5重量%水溶液64部の中に添加し、20℃で乳
化分散し、平均粒径1.6μmの乳化液を得た。得られ
た乳化液に水58部を加え、40℃にて3時間攪拌しつ
づけた。その後室温に戻してマイクロカプセル分散液を
得た。
【0059】(2)還元剤分散液の調製 1−フェニルピラゾリジン−3−オン(フェニドンA)
9.4部及びp−トルエンスルホンアミド0.9部をフ
タル化ゼラチン6重量%水溶液23部に加え、横型サン
ドミルにて分散して、平均粒径1μmの還元剤含有分散
液を得た。
【0060】(3)塗布液の調製 下記の組成の塗布液を調製した。 上記マイクロカプセル分散液 165.4部 上記還元剤分散液 33.3部 20%シリカ分散液(サイロイド404:富士デビソン化学株式会社製の商品 名) 7部 30%エポキシ化ポリアミド樹脂(FL−−71:東邦化学株式会社製の商品 名) 3部 10%スルホコハク酸4−メチルペンチルエステル水溶液 3部
【0061】C)中間層液の調製 ゼラチン(#750:新田ゼラチン株式会社製の商品
名)6重量%水溶液10部に平均分子量10,000の
ポリビニルピロリドン(PVPK15:東京化成株式会
社製の商品名)の6重量%水溶液1部を加えて均一に混
合し、中間層液を得た。
【0062】D)保護層液の調製 ポリビニルアルコール(重合度1700及びケン化度9
8%)の6重量%水溶液100gにステアリン酸亜鉛4
0重量%分散液(ハイドリンZ:中京油脂株式会社製の
商品名)10gを添加して保護層液を得た。
【0063】E)感熱記録材料の作製 厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートの片面上
に、スライドタイプホッパー式ビード塗布装置を使用し
て、スライド上で、支持体側から順に電子供与性染料前
駆体等を含有する感熱記録層(B層)、中間層、ジアゾ
化合物等を含有する感熱記録層(A層)、及び保護層と
なるように多層重層塗布し、乾燥して多色感熱記録材料
を得た。塗布量は、乾燥後の固形分換算で、支持体側か
ら順次B層が6.1g/m2 、中間層が1.0g/
2 、A層が7.8g/m2 、及び保護層が2.0g/
2となるように各塗布液を塗布した。
【0064】F)熱記録 得られた記録材料を、サーマルヘッドKST型(京セラ
株式会社製の商品名)を用いて、単位面積当たりの記録
エネルギーが45mJ/mm2 となるように印加電力及
びパルス幅を調節して熱記録したところ、加熱部のA層
にイエローの画像が記録された。
【0065】次いで、発光中心波長420nm及び出力
40Wの紫外線ランプ下に20秒間曝してジアゾ化合物
等を含有する感熱記録層を光定着したところ、同時に、
B層の非画像部がブルーに発色した。これによって、ブ
ルーの地肌にイエローの画像を有するOHP用のフィル
ムが得られた。
【0066】実施例2.実施例1で用いたジアゾ化合
物、カプラー及び電子供与性染料前駆体の代わりに、夫
々、2−ヘキシルオキシ−4−ヘキシルアミノフェニル
ジアゾニウムヘキサフロロホスフェート、1−(2−メ
チル)フェニル−3−エトキシカルボニル−4−ピラゾ
リン−5−オン及び2,7−ジメトキシ−9−(2−ジ
エチルカルバモイル)フェニルキサンテンを用いた他
は、実施例1と全く同様にして感熱記録材料を作製し
た。次に、実施例1で使用した蛍光灯の代わりに、38
0nmに発光中心波長を有する蛍光灯を使用した他は実
施例1の場合と全く同様にして、上記の感熱記録材料に
熱記録及び光照射を行ったところ、黄色の地肌に紫色の
画像を有するOHP用フィルムが得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/28 - 5/34

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、互いに相異なる色相に発色
    する2以上の感熱記録層を有する多色感熱記録材料であ
    って、前記感熱記録層のうち少なくとも一層が、それぞ
    れ少なくとも1種のジアゾ化合物とカプラーとを同時に
    有する感熱記録層であると共に、残りの感熱記録層のう
    ち少なくとも1層が、それぞれ少なくとも1種の酸化発
    色可能な電子供与性染料前駆体、光酸化剤並びに還元剤
    とを同時に有する感熱記録層であることを特徴とする多
    色感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 ジアゾ化合物、及び/又は電子供与性染
    料前駆体と光酸化剤とが夫々マイクロカプセル化されて
    いる、請求項1に記載の多色感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 カプラー若しくは還元剤の少なくとも一
    方が、オイルドロプレットとして乳化分散され使用され
    てなる請求項1又は2に記載の多色感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の多色感熱記録材料に熱
    記録した後、該記録材料の全面に光照射することによ
    り、非記録部を全面発色させることを特徴とする画像記
    録方法。
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