JP3553199B2 - ジアゾ感熱記録材料 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はジアゾニウム塩の感光性を利用した記録材料に関する。更に詳しくは、ジアゾニウム塩化合物、カップリング成分、及び塩基からなる発色画像を形成させるジアゾ感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
ジアゾニウム塩化合物の感光性を利用した記録材料として、大別すると三つのタイプが知られている。一つは湿式現像型として知られているタイプで、支持体上にジアゾニウム塩化合物、カップリング成分を主成分とする感光層が設けられ、この材料を原稿と重ね合わせて露光後アルカリ性の溶液にて現像するものである。二つめは乾式現像型として知られているタイプで、湿式型と異なり現像をアンモニアガスで行うものである。そして三つめは熱現像型として知られているもので、感光層中に加熱によってアンモニアガスを発生させることができる尿素のようなアンモニアガス発生剤を含有するタイプや感光層中にトリクロロ酢酸のような加熱によって酸としての性質を失う酸のアルカリ塩を含有するタイプ、高級脂肪酸アミドを発色助剤として用い加熱溶融によりジアゾニウム塩化合物及びカップリング成分を活性化させることを利用したタイプなどがある。
【0003】
湿式タイプは現像液を使用するために液の補充や廃棄の手間が掛かること、装置が大きいことなどの保守上の問題の他、コピー直後が湿っているために加筆がすぐにできなかったり、コピー画像が長期保存に耐えないなどいくつかの問題をを持っている。また、乾式タイプは湿式タイプと同様に現像液の補充が必要なこと、発生するアンモニアガスを外部に漏らさないようにガス吸収設備が必要なこと、従って装置が大型化することなどのほかに、コピー直後にアンモニアの臭いがするなどの問題を持っている。一方、熱現像タイプは湿式タイプや乾式タイプと違い現像液不要のために保守上のメリットを持っているものの、従来知られていたタイプはいずれも現像温度が150℃〜200℃という高温が必要で、しかも、温度が±10℃位に制御されないと現像不足になったり色調が変化したりするため、装置コストが高くなってしまう問題があった。また、このような高温現像のため使用するジアゾニウム塩化合物にとっても耐熱性の高いことが必要となるが、このような化合物は高濃度形成には不利になることが多い。低温現像化(90℃〜130℃)の試みも多くなされているが、材料自体のシェルフライフの低下を伴う欠点があった。このように熱現像タイプは、湿式や乾式タイプに比べて保守上のメリットは十分予想されながらいまだジアゾ記録システムの主流を占めるに至っていないのが現状である。
【0004】
また、光により分解し活性を失う性質を利用して、最近では画像の定着を要求される記録材料にも応用され、代表的なものとして、ジアゾニウム塩化合物とカップリング成分を熱で反応させて画像を形成し、その後光照射して画像を定着させる光定着型感熱記録材料が提案されている(佐藤弘次ら、画像電子学会誌 第11巻 第4号(1982)p290−296など)。
しかし、ジアゾニウム塩化合物を発色要素として用いたこれらの記録材料はジアゾニウム塩化合物の活性が非常に高いがゆえに暗所であってもジアゾニウム塩化合物が徐々に熱分解し反応性を失う、即ち、コピーの場合はコピー前保存中に地肌部が着色してきたり、発色濃度が低下するという現象、光定着型感熱記録材料では画像部の発色濃度が低下し、また、非画像部の着色が増すという記録材料として用いるにはシェルフライフが短いという問題があった。
【0005】
また、熱現像型ジアゾコピーの場合も、熱発色光定着型感熱記録材料の場合も、加熱温度が低くても十分に発色して高濃度が得られるような材料を設計することは、当然のことながら画像形成前に室温に保存している間でも発色反応が起こる可能性があり、白くなければならない地肌部が着色してくる現象として現れる。特に、赤発色型の記録材料の場合には視感度が高いために僅かな地肌の着色(カブリ)でも目立ってしまうという問題があった。これらの問題を解決するための手段として支持体上にジアゾニウム塩化合物、カップリング成分及び塩基性物質を含有する感光感熱層を設けた記録材料において、該ジアゾニウム塩化合物をマイクロカプセルの中に含有させること、更に、塩基性物質の探索、マイクロカプセルの作り方などの観点からの検討がなされている(特開平2−54251号)。更に、ジアゾニウム塩化合物としては、特定の置換基を有する4−置換アミノ−2−アルコキシベンゼンジアゾニウム塩が記録前の保存性(生保存性)の点で優れかつ、特定のカップリング成分(バルビツール酸誘導体)との組合せにおいて、画像耐光性に優れていることが報告されている(特願平5−278608号)。
しかしながら、このジアゾニウム塩化合物を用いて作製した記録材料においても記録後の画像の耐光性が十分満足のいくレベルに達していなかった。また、記録後に光照射したときに、白くなければならない地肌部が着色するという欠点があった。この欠点を解決する目的で、本発明者らは鋭意検討した結果、特定の置換基を有するジアゾニウム塩化合物が優れた性能を示すことを見出し本発明に至った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、ジアゾ感熱記録材料において記録後の画像の耐光性が高く、記録後の光照射時における地肌部の着色の少ないジアゾ感熱記録材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記諸目的は、支持体上に、ジアゾニウム塩化合物、カップリング成分、及び有機塩基を含有する記録層を設けたジアゾ感熱記録材料において、下記一般式(I)で表されるジアゾニウム塩化合物を用いることを特徴とするジアゾ感熱記録材料によって達成された。
一般式(I)
【0008】
【化2】
【0009】
式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 は、置換または無置換のアルキル基、アラルキル基またはアリール基を表す。R2 とR3 又はR4 とR5 は窒素原子とともに環を形成してもよい。
Xは酸アニオンを表す。
【0010】
一般式(I)において、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 で表される基としては炭素数1〜18のアルキル基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、これらは更に置換基を有していてもよい。
【0011】
一般式(I)において、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 が置換基を有する場合の置換基としてはアルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基などが挙げられる。
【0012】
一般式(I)において、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 が置換基を有する場合の置換基として、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキルオキシ基、炭素数6〜20のアリールオキル基、炭素数1〜18のアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリールチオ基、炭素数2〜25のアルキルカルボニル基、炭素数7〜35のアリールカルボニル基、炭素数2〜25のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜20のアシルオキシ基、炭素数2〜37のカルバモイル基、炭素数2〜35のアシルアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基が好ましい。
【0013】
一般式(I)において、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 の合計の炭素数の総和は油溶性の点から12以上が好ましく、特には14以上が好ましい。
【0014】
一般式(I)において、Xで表される酸アニオンの酸の具体例としては、例えば、下記の例が挙げられる。
【0015】
炭素数1から9までのポリフルオロアルキルカルボン酸、炭素数1から9までのポリフルオロアルキルスルホン酸、四フッ化ホウ素、テトラフェニルホウ素、ヘキサフルオロリン酸、芳香族カルボン酸、芳香族スルホン酸、更に、塩化亜鉛、塩化カドミウム、塩化スズなどを用いて錯化合物を形成させジアゾニウム塩の安定化を行うことも出来る。
【0016】
本発明に係るジアゾニウム塩化合物は、融点30℃ないし200℃のものが好ましいが、取り扱いの点から50℃ないし150℃のものが好ましい。
【0017】
更に本発明のジアゾニウム塩化合物は、プレカップリングを防ぐ目的でマイクロカプセルに内包して用いることがより好ましいが、マイクロカプセルを形成する場合、適当な溶剤(例えばリン酸トリクレジル)に溶解して用いるためこれらの溶剤に適当な溶解度を持っていることが望ましい。具体的には、該溶剤に5%以上の溶解度を持っていることが好ましい。また、水溶性は1%以下であることが好ましい。
【0018】
本発明に係るジアゾニウム塩化合物は、感熱記録層中に0.02〜3g/m2 の範囲で用いられることが好ましく、発色濃度の点から0.1〜2g/m2 の範囲で用いられることがより好ましい。
【0019】
以下に本発明に係るジアゾニウム塩化合物の具体例を示すが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0020】
2−(n−ヘキシル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(2−フェノキシエチル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ヘキシル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(2−エトキシエチル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ヘキシル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(1−メチルプロピル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(1−エチルプロピル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(2−エチルヘキシル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−ネオペンチルオキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾ ニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(i−ブチル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサ フルオロフォスフェート、
【0021】
2−(3−エトキシカルボニルプロピル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(シクロヘキシルメチル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−オクチル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ドデシル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ヘキサデシル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ブチル)オキシ−4−ビス〔ジ(イソブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ヘキシル)オキシ−4−ビス〔ジ(イソブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(2−エチルヘキシル)オキシ−4−ビス〔ジ(イソブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ブチル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ブチル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ヘキシル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ブチル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−オクチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、
【0022】
2−(n−ヘキシル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ヘキシル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−〔2−(2,5−ジ−t−アミルフェノキシ)エチル〕オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−〔2−(2,5−ジ−t−アミルフェノキシ)エチル〕オキシ−4−ビス(ピロリジノカルボニルメチル)アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−〔2−(2,5−ジ−t−アミルフェノキシ)エチル〕オキシ−4−ビス(ピペリジノカルボニルメチル)アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−〔2−(2,5−ジ−t−アミルフェノキシ)エチル〕オキシ−4−ビス(モルホリノカルボニルメチル)アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ブチル)オキシ−4−ビス〔(N−エチル−N−フェニル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ヘキシル)オキシ−4−ビス〔(N−エチル−N−フェニル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、
【0023】
2−(n−ヘキシル)オキシ−4−ビス〔(N−イソプロピル−N−フェニル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(2−エチルヘキシル)オキシ−4−ビス〔(N−イソプロピル−N−フェニル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ドデシル)オキシ−4−ビス〔ジ(2−メトキシエチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ドデシル)オキシ−4−ビス〔(N−メチル−N−エトキシカルボニルメチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェートなどが挙げられる。本発明に係るジアゾニウム塩化合物は単独で用いてもよいし、あるいは2種以上併用することも出来る。
【0024】
本発明に使用されるジアゾニウム塩化合物はマイクロカプセル中に内包することが好ましい。その形成方法は、既に公知な方法を用いて実施することができる。以下簡単に記載する。
まず、上記のジアゾニウム塩化合物を適当な有機溶媒に溶解もしくは分散したのち、この溶液または分散液(油性液体)を水性媒体中に乳化分散する。本目的のために用いられる本発明のジアゾニウム塩化合物は有機溶媒に適当な溶解度を持っていることがより好ましい。有機溶媒としては、リン酸エステル、フタル酸エステル、カルボン酸エステル、脂肪酸アミド、アルキル化ビフェニル、アルキル化ターフェニル、塩素化パラフィン、アルキル化ナフタレン、炭酸エステル、ジアリールエタンなどが用いられる。
【0025】
次に、乳化分散した油滴の周囲に高分子物質からなる壁を形成する。高分子物質を形成するためのリアクタントは油性液体及び/または水性媒体中に添加される。カプセル壁を形成する高分子物質は常温では不透過性であり、加熱時に透過性となることが必要であり、特にガラス転移温度が60〜200℃のものが好ましい。それらの例としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、尿素・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレン・メタクリレート共重合体、スチレン・アクリレート共重合体及びこれらの混合系を挙げることができる。
【0026】
マイクロカプセル形成法としては、界面重合法及び内部重合法が適している。カプセル形成方法の詳細及びリアクタントの具体例については、米国特許第3,726,804号及び第3,796,669号の各明細書に記載されている。例えば、ポリウレアポリウレタンをカプセル壁剤として用いる場合には、ポリイソシアネート及びそれと反応してカプセル壁を形成する第二物質(例えばポリオール、ポリアミン)を水性媒体またはカプセル化すべき油性液体中に混合し、水中でこれらを乳化分散し、次に加温することにより、油滴界面で高分子形成反応が発生してマイクロカプセル壁が形成される。なお、油性液体中に低沸点の溶解力の強い補助溶剤を添加してもよい。上記第二物質の添加を省略した場合でもポリウレアが生成する。
【0027】
更にマイクロカプセルを形成する際に、保護コロイドとして水溶性高分子化合物を用いることができる。水溶性高分子化合物としては、水溶性のアニオン性高分子化合物、ノニオン性高分子化合物及び両性高分子化合物が挙げられる。これらの水溶性高分子化合物は、0.01〜10重量%の水溶液として用いられる。
【0028】
本発明に係るカップリング成分としては、塩基性雰囲気で上記ジアゾニウム塩化合物とカップリング反応を生じ発色するものであり、目的とする色相に応じて選択することができる。これらの具体例としては、例えばレゾルシン、フロログルシン、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸アニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸モルホリノアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸(2−エチルヘキシル)オキシプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸(2−エチルヘキシル)アミド、1−ヒドロキシ−8−アセチルアミノナフタレン−3,6−ジスルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−8−アセチルアミノナフタレン−3,6−ジスルホン酸ジアニリド、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−2’−メチルアニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸エタノールアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸(n−オクチル)アミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノエチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸ピペリジノエチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸ピペリジノプロピルアミド、
【0029】
2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸(n−ドデシルオキシ)プロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸(n−テトラデシル)アミド、6−メトキシ−2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド、6−エトキシ−2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド、6−メトキシ−2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、6−メトキシ−2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸(2−ヒドロキシ)エチルアミド、アセトアニリド、アセトアセトアニリド、2,5−ジ(n−ヘプチルオキシ)アセトアセトアニリド、ベンゾイルアセトアニリド、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン、1−(2’,4’,6’−トリクロロフェニル)−3−ベンズアミド−5−ピラゾロン、1−(2’,4’,6’−トリクロロフェニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロン、1−フェニル−3−フェニルアセトアミド−5−ピラゾロン、1−メチル−3−フェニル−2,4,6,−(1H,3H,5H)−ピリミジントリオン、1−〔(n−オクタデシル)オキシプロピル〕−3−フェニル−2,4,6,−(1H,3H,5H)−ピリミジントリオン、1−フェニル−3−〔2,5−ジ(n−オクチルオキシ)フェニル〕−2,4,6,−(1H,3H,5H)−ピリミジントリオン、1,3−ジ〔2,5−ジ(n−オクチルオキシ)フェニル〕−2,4,6,−(1H,3H,5H)−ピリミジントリオン、1,3−ジ〔(n−オクタデシル)オキシカルボニルメチル〕−2,4,6,−(1H,3H,5H)−ピリミジントリオン、5,5−ジメチルシクロヘキサン−1,3−ジオン、5−〔2−(n−テトラデシルオキシ)フェニル〕シクロヘキサン−1,3−ジオン、N−〔(2−エチルヘキシル)オキシプロピル〕−3−シアノ−4−エチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、N−〔(n−ドデシル)オキシプロピル〕−3−アセチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン等を挙げることができる。
【0030】
これらのカップリング成分は、単独で用いてもよいし、また、2種以上併用して用いることもできる。
【0031】
本発明において、熱現像時に系を塩基性にしカップリング反応を促進する目的で有機塩基を加える。これらの有機塩基は、単独でも2種以上併用でも用いることができる。塩基性物質としては、第3級アミン類、ピペリジン類、ピペラジン類、アミジン類、フォルムアミジン類、ピリジン類、グアニジン類、モルホリン類等の含窒素化合物が挙げられる。
【0032】
特には、N,N’ −ビス(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N,N’ −ビス〔3−(p−メチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N,N’ −ビス〔3−(p−メトキシフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N,N’ −ビス(3−フェニルチオ−2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N,N’ −ビス〔3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N−3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシプロピル−N’ −メチルピペラジン、1,4−ビス{〔3−(N−メチルピペラジノ)−2−ヒドロキシ〕プロピルオキシ}ベンゼンなどのピペラジン類、N−〔3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシ〕プロピルモルホリン、1,4−ビス〔(3−モルホリノ−2−ヒドロキシ)プロピルオキシ〕ベンゼン、1,3−ビス〔(3−モルホリノ−2−ヒドロキシ)プロピルオキシ〕ベンゼンなどのモルホリン類、N−(3−フエノキシ−2−ヒドロキシプロピル)ピペリジン、N−ドデシルピペリジンなどのピペリジン類、トリフェニルグアニジン、トリシクロヘキシルグアニジン、ジシクロヘキシルフエニルグアニジン等のグアニジン類等が具体的には好ましい。
【0033】
本発明において、ジアゾニウム塩化合物1重量部に対してカップリング成分は、0.1〜30重量部、塩基性物質は、0.1〜30重量部の割合で使用することが好ましい。
【0034】
本発明においては、有機塩基の他にも発色反応を促進させる目的のために発色助剤を加えることができる。発色助剤としては、例えばスルホンアミド化合物、フェノール誘導体、ビスフェノール誘導体、ナフトール誘導体、フェニルベンジルアルコール等のヒドロキシ化合物、カルボン酸アミド等のアミド化合物等を加えることができる。これらの化合物は、乳化物を構成する素材が保存中に析出することにより画質が低下するのを防いだり、あるいは、マイクロカプセル壁の熱透過性を向上させ、その結果高い発色濃度が得られる効果がある。
【0035】
本発明に用いられるカップリング成分は、塩基性物質、その他の発色助剤等とともに、サンドミル等により水溶性高分子とともに固体分散して用いることもできるが、水に難溶性又は不溶性の有機溶剤に溶解した後、これを界面活性剤及び/又は水溶性高分子を保護コロイドとして有する水相と混合し、乳化分散物とすることが好ましい。乳化分散を容易にする観点から、界面活性剤を用いることが好ましい。
【0036】
この場合に使用される有機溶剤は、例えば、特開平2−141279号公報に記載された高沸点オイルの中から適宜選択することができる。
これらの中でもエステル類を使用することが、乳化分散物の乳化安定性の観点から好ましく、中でも、リン酸トリクレジルが特に好ましい。
上記のオイル同士、又は他のオイルとの併用も可能である。
【0037】
上記の有機溶剤に、更に低沸点の溶解助剤として補助溶剤を加えることもできる。このような補助溶剤として、例えば酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル及びメチレンクロライド等を特に好ましいものとして挙げることができる。場合により、高沸点オイルを含まず、低沸点補助溶剤のみを用いることもできる。
【0038】
これらの成分を含有する油相と混合する水相に、保護コロイドとして含有させる水溶性高分子は、公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性高分子の中から適宜選択することがてきる。好ましい水溶性高分子としては、例えばポリビニルアルコール、ゼラチン、セルロース誘導体等を挙げることができる。
【0039】
又水相に含有させる界面活性剤は、アニオン性又はノニオン性の界面活性剤の中から、上記保護コロイドと作用して沈殿や凝集を起こさないものを適宜選択して使用することができる。好ましい界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)等を挙げることができる。
【0040】
本発明の記録材料には、コピー後の地肌部の黄着色を軽減する目的で光重合性組成物等に用いられる遊離基発生剤(光照射により遊離基を発生する化合物)を加えることができる。遊離基発生剤としては、芳香族ケトン類、キノン類、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、アゾ化合物、有機ジスルフィド類、アシルオキシムエステル類などが挙げられる。添加する量は、ジアゾニウム塩化合物1重量部に対して、遊離基発生剤を0.01〜5重量部が好ましい。
【0041】
また同様に黄着色を軽減する目的で、エチレン性不飽和結合を有する重合可能な化合物(以下、ビニルモノマーと呼ぶ)を用いることができる。ビニルモノマーとは、その化学構造中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合(ビニル基、ビニリデン基等)を有する化合物であって、モノマーやプレポリマーの化学形態をもつものである。それらの例として、不飽和カルボン酸及びその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコールとのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等が挙げられる。ビニルモノマーはジアゾ化合物1重量部に対して0.2〜20重量部の割合で用いる。
【0042】
前記遊離基発生剤やビニルモノマーは、ジアゾニウム塩化合物と共にマイクロカプセル中に含有されて用いることもできる。
【0043】
本発明では以上の素材の他に酸安定剤としてクエン酸、酒石酸、シュウ酸、ホウ酸、リン酸、ピロリン酸等を添加することができる。また、分解して酸になるようなp−トルエンスルホン酸メチル、硫酸ジブチル等も添加することができる。
【0044】
本発明の記録材料は、ジアゾニウム塩化合物を含有したマイクロカプセル、カップリング成分、及び有機塩基、その他の添加物を含有した塗布液を調製し、紙や合成樹脂フィルム等の支持体の上にバー塗布、ブレード塗布、エアナイフ塗布、グラビア塗布、ロールコーティング塗布、スプレー塗布、ディップ塗布、カーテン塗布等の塗布方法により塗布乾燥して固形分2.5〜30g/m2 の感光層を設ける。
【0045】
本発明の記録材料においては、マイクロカプセル、カップリング成分、塩基などが上記方法に記したように同一層に含まれていても良いし、別層に含まれるような積層型の構成をとることもできる。また、支持体の上に特開昭61−54980号明細書等に記載した中間層を設けた後感光層を塗布することもできる。
【0046】
本発明の支持体としては、通常の感圧紙や感熱紙、乾式や湿式のジアゾ複写紙などに用いられる紙支持体はいずれも使用することができる他、アルキルケテンダイマー等の中性サイズ剤によりサイジングされたpH5〜9の中性紙(特開昭55−14281号記載のもの)、特開昭57−116687号記載のステキヒトサイズ度とメートル坪量との関係を満たし、かつベック平滑度90秒以上の紙、特開昭58−136492号に記載の光学的表面粗さが8μ以下で、かつ厚みが30〜150μの紙、特開昭58−69091号記載の密度0.9g/cm3 以下でかつ光学的接触率が15%以上の紙、特開昭58−69097号に記載のカナダ標準濾水度(JIS P8121)で400cc以上に叩解処理したパルプより抄造し塗布液のしみこみを防止した紙、特開昭58−65695号に記載のヤンキーマシーンにより抄造された原紙の光沢面を塗布面とし発色濃度及び解像力を改良するもの、特開昭59−35985号に記載の原紙にコロナ放電処理を施し、塗布適性を改良した紙なども用いることができる。
【0047】
また本発明で支持体として使用される合成樹脂フィルムは、現像過程での加熱に対しても変形せず、寸法安定性を有する公知の材料の中から任意に選択することができる。このようなフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロースフィルム等のセルロース誘導体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレン等のポリオレフィンフィルム等が挙げられ、これら単体であるいは貼り合わせて用いることができる。支持体の厚みとしては、20〜200μのものが用いられる。
【0048】
本発明の記録材料に画像を形成する場合、下記の方法を用いることが出来る。1つは、原稿を用いて露光して潜像を形成せしめ、この像形成部以外に光照射を行うことにより定着し、その後に熱現像を行う方法、もう1つは、熱ペン、サーマルヘッド等の熱により発色画像を得た後、画像部以外を光照射することにより定着させる方法である。いずれの方法も好ましく用いることが出来る。露光用光源としては、種々の蛍光灯、キセノンランプ、水銀灯などが用いられ、この発光スペクトルが記録材料で用いたジアゾニウム塩化合物の吸収スペクトルにほぼ一致していれば、像形成部以外を効率良く光定着させることができて好ましい。また、材料を加熱して現像あるいは発色させる工程において、加熱手段としては、熱ペン、サーマルヘッド、赤外線、高周波、ヒートブロック、ヒートローラー等を用いることができる。
【0049】
以下、本発明を実施例によって更に詳述するが本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。なお、実施例中の「部」は全て重量部を表す。
【0050】
【実施例】
実施例1
〔本発明のカプセル液Aの調製〕:酢酸エチル19部に2−(n−オクチル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート2.8部、トリクレジルフォスフェート10部を添加して均一に混合した。次いでこの混合液に壁剤としてタケネートD−110N(武田薬品工業製)7.6部を加えて均一に混合し、I液を得た。次に、このI液にフタル化ゼラチンの8重量%水溶液46.1部、水17.5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダの10%水溶液2部を加え、40℃、10000r.p.m.で10分間乳化分散した。得られた乳化物に水20部を加えて均一化した後、攪拌しながら40℃で3時間カプセル化反応を行わせてカプセル液Aを得た。カプセルの粒径は0.35μmであった。
【0051】
〔カップリング成分/塩基乳化液Bの調製〕:酢酸エチル8部に1−フェニル−3−〔2,5−ジ(n−オクチルオキシ)フェニル〕−2,4,6,−(1H,3H,5H)−ピリミジントリオン2.4部、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルスルホンアミド3.2部、トリフエニルグアニジン2.5部、トリクレジルフォスフェート0.64部、マレイン酸ジエチルエステル0.32部を溶かしII液を得た。
次に、石灰処理ゼラチンの15重量%水溶液32部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ10%水溶液5部、水30部を40℃で均一に混合した中にII液を添加しホモジナイザーを用いて40℃、10000r.p.m.で10分間乳化分散した。得られた乳化物を40℃で2時間攪拌して酢酸エチルを除いた後、揮散した酢酸エチルと水の重量を加水により補い、カップリング成分/塩基乳化液Bを得た。
【0052】
〔塗布液Cの調液〕:カプセル液A6部、水4.4部、石灰処理ゼラチンの15重量%水溶液1.9部を40℃で均一に混合した後、カプラー/塩基乳化液B8.3部を添加し、均一に混合し、感熱記録層塗布液Cを得た。
〔保護層塗布液Dの調液〕:ポリビニルアルコール(重合度1700、鹸化度88%)10%水溶液32部、水36部を均一に混合し、保護層塗布液Dを得た。
【0053】
〔塗布〕:上質紙にポリエチレンをラミネートした印画紙用支持体上に、ワイヤーバーで感熱記録層塗布液C、保護層塗布液Dの順に、順次塗布と50℃での乾燥を行い、目的のジアゾ感熱記録材料を得た。固形分としての塗布量は、各々6.4g/m2 、1.05g/m2 であった。
【0054】
〔発色および定着の試験〕:京セラ株式会社製サーマルヘッド(KST型)を用い、単位面積あたりの記録エネルギーが0〜40mJ/mm2 となるようにサーマルヘッドに対する印加電力及びパルス幅を決めジアゾ感熱記録層に熱印字し、画像を得た後、発光中心波長が365nm、出力40Wの紫外線ランプを用いて15秒間全面光照射した。得られた試料の画像部及び地肌部の濃度をマクベス濃度計にて測定した。
【0055】
〔耐光性試験〕:上記発色・定着した試料を32000LUXの蛍光灯耐光性試験機で72時間連続で光照射し画像部及び地肌部の変褪色試験を行った。画像濃度測定はマクベス濃度計にて初期の反射濃度が約1.1の濃度変化を調べた。
【0056】
実施例2〜5
実施例1で用いたジアゾニウム塩化合物の代わりに、各々、2−(1−メチルプロピル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(1−エチルプロピル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(2−エチルヘキシル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(シクロヘキシルメチル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェートを用いてカプセル液を得た他は実施例1と同様な操作を行った。
【0057】
実施例6
実施例2で用いたカップリング成分の代わりに、1−〔(n−オクタデシル)オキシプロピル〕−3−フェニル−2,4,6,−(1H,3H,5H)−ピリミジントリオンを用いてカップリング成分/塩基乳化液を得た他は実施例2と同様な操作を行った。
【0058】
実施例7〜8
実施例6で用いたジアゾニウム塩化合物の代わりに、各々、2−(1−エチルプロピル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(2−エチルヘキシル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェートを用いてカプセル液を得た他は実施例6と同様な操作を行った。
【0059】
比較例1〜2
実施例1で用いたジアゾニウム塩化合物の代わりに、各々、2−(n−ヘキシル)オキシ−4−<N−〔1−メチル−2−(4−メトキシフェノキシ)〕エチル、N−n−ヘキシル>アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ヘキシル)オキシ−4−〔N−(1−メチル−2−フェノキシ)エチル、N−n−ヘキシル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェートを用いてカプセル液を得た他は実施例1と同様な操作を行った。
【0060】
比較例3
実施例6で用いたジアゾニウム塩化合物の代わりに、2−(n−ヘキシル)オキシ−4−<N−〔1−メチル−2−(4−メトキシフェノキシ)〕エチル、N−n−ヘキシル>アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェートを用いてカプセル液を得た他は実施例6と同様な操作を行った。
【0061】
画像濃度及び地肌濃度測定の結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
実施例9
〔本発明のカプセル液Aの調製〕:酢酸エチル19部に2−(n−ヘキシル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート2.8部、トリクレジルフォスフェート10部を添加して均一に混合した。次いでこの混合液に壁剤としてタケネートD−110N(武田薬品工業製)7.6部を加えて均一に混合し、I液を得た。次に、このI液にフタル化ゼラチンの8重量%水溶液46.1部、水17.5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダの10%水溶液2部を加え、40℃、10000r.P.m.で10分間乳化分散した。得られた乳化物に水20部を加えて均一化した後、攪拌しながら40℃で3時間カプセル化反応を行わせてカプセル液Aを得た。カプセルの粒径は0.35μmであった。
【0064】
〔塗布液Eの調液〕:カプセル液A6部、水4.4部、石灰処理ゼラチンの15重量%水溶液1.9部を40℃で均一に混合し塗布液Eを得た。
〔保護層塗布液Fの調液〕:ポリビニルアルコール(重合度1700、鹸化度88%)10%水溶液32部、水36部を均一に混合し、保護層塗布液Fを得た。
【0065】
〔塗布〕:上質紙にポリエチレンをラミネートした印画紙用支持体上に、ワイヤーバーで塗布液E、保護層塗布液Fの順に、順次塗布と50℃での乾燥を行い、ジアゾカプセル塗布紙を得た。固形分としての塗布量は、各々0.8g/m2 、1.05g/m2 であった。
【0066】
〔定着〕:発光中心波長が365nm、出力40Wの紫外線ランプを用いて15秒間全面光照射した。得られた試料の地肌部の濃度をマクベス濃度計にて測定した。
【0067】
次に、地肌部の耐光性の試験を行った。比較試験は蛍光灯32000ルクス、72時間連続照射で行った。地肌濃度の変化はマクベス濃度計にて測定した。
【0068】
実施例10〜13
実施例9で用いたジアゾニウム塩化合物の代わりに、各々、2−(2−エトキシエチル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ヘキシル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ブチル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ヘキシル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ヘキシル)オキシ−4−ビス〔ジ(n−ヘキシル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(2−エチルヘキシル)オキシ−4−ビス〔ジ(イソブチル)アミノカルボニルメチル〕アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェートを用いてカプセル液を得た他は実施例9と同様な操作を行った。
【0069】
比較例4〜6
実施例9で用いたジアゾニウム塩化合物の代わりに、各々、2−(n−ヘキシル)オキシ−4−〔N−(1−メチル−2−フェノキシ)エチル、N−n−ヘキシル]アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ヘキシル)オキシ−4−<N−〔1−メチル−2−(4−メチルフェノキシ)〕エチル、N−n−ヘキシル>アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、2−(n−ヘキシル)オキシ−4−<N−〔1−メチル−2−(4−メトキシフェノキシ)〕エチル、N−n−ヘキシル>アミノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェートを用いてカプセル液を得た他は実施例9と同様な操作を行った。
【0070】
各ジアゾカプセル塗布紙の着色濃度(地肌濃度)測定の結果を表2に示す。
【0071】
【表2】
【0072】
表1、表2の結果より、本発明のジアゾニウム塩化合物を用いたジアゾ感熱記録材料が画像の耐光性が高く、記録後の光照射時における地肌部の着色が少ないことは明らかである。
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