JP2004233614A - 光像形成材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】発色画像が均一で濃度が高く、安定性に優れ、且つ、低塗布量で安定して製造することが可能な光像形成材料を提供すること。
【解決手段】支持体の少なくとも一方の面上に、酸化発色可能なロイコ染料および光酸化剤を共に内包したマイクロカプセルと還元剤とを含有した光像形成層を有する光像形成材料であって、前記光像形成層は、塗布液をカーテン塗布することによって形成され、且つ、前記塗布液の粘度が30〜300mPa・sであることを特徴とする光像形成材料である。
【選択図】 なし
【解決手段】支持体の少なくとも一方の面上に、酸化発色可能なロイコ染料および光酸化剤を共に内包したマイクロカプセルと還元剤とを含有した光像形成層を有する光像形成材料であって、前記光像形成層は、塗布液をカーテン塗布することによって形成され、且つ、前記塗布液の粘度が30〜300mPa・sであることを特徴とする光像形成材料である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プルーフ紙、プリントアウト紙、オーバーレイフイルム等に用いることのできる、熱定着可能なロイコ染料を含む画像形成材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プルーフ紙、プリントアウト紙、オーバーレイフイルム等の用途に用いることのできる画像形成材料は、画像露光することで感光部分が可視化されるいわゆるフリ−ラジカル写真として、多くの写真的応用がなされてきている。
【0003】
上記画像形成材料として特に有効なものは、光酸化剤を使って各種のロイコ染料をその対応する染料にラジカル酸化発色させる方法を利用するものである。しかしながら、このような画像形成材料は光に対して感受性を有するので、露光によって染料画像を形成させた後においても通常の室内光線や太陽光や白色光にさらされた場合に色形成をおこし、光カブリや熱カブリを生じるという問題点を有している。
【0004】
このため、上述の問題点を解決するために画像露光後定着を行う方法がいくつか提案されており、例えば、ロイコ染料と光酸化剤とが一緒にマイクロカプセル中に内包され、且つ該マイクロカプセルの外側に還元剤を存在させてなる画像形成材料が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、使用前のカブリを少なくし、発色画像の濃度を高く、安定性を向上させるために特定のロイコ染料を用いた画像形成材料や、両面原稿の処理時に張り合わせる必要がなく熱定着処理を1度ですませるために両面にロイコ染料および光酸化剤を内包するマイクロカプセルと還元剤とを有する層を支持体の両面に設けた光像形成材料が提案されている(例えば、特許文献2および特許文献3参照。)。
【0006】
さらに、支持体の両面にロイコ染料および光酸化剤を内包するマイクロカプセルと還元剤とを含有する光像形成層を設け、更に支持体と光像形成層との間に下塗り層を設け、片面を露光する際に裏写りや、オモテ面とウラ面との画像が重なりあって見にくくなるのを防止した両面光像形成材料が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
【0007】
これらの画像形成材料には共通して、製造時におけるコストをできるだけ抑えるといった課題がある。画像形成材料を安価に製造するためには、画像形成材料の各塗布層を形成する際、その塗布液の塗布量をできるだけ少なくすることが有効な手段の一つである。しかし、上述の画像形成材料は、優れた画像再現性、生保存性および画像保存性や、発色濃度等の諸性能を一定のレベル以上で発揮させるためには塗布層が一定以上の厚さを有していることが必要となる。
【0008】
また、支持体の表面には微小な凹凸があり、一定以上の厚さを有する塗布層を均一に形成するためには、ある程度の塗布量が必要される。したがって、塗布液の塗布量を低減させてしまうと、一定以上の性能を有する光像形成材料を安定して製造できなくなってしまう。このため、画像形成材料の諸性能を維持したまま塗布液の塗布量を低減させるのは困難であった。
【0009】
さらに、塗布層の塗布面状は、発色画像に大きな影響を与える。このため、均一で濃度が高く、安定した発色画像を形成するためには、塗布層の塗布面状が良好であることが必要とされる。
【0010】
【特許文献1】
特開平2−44号公報
【特許文献2】
特開平5−127300号公報
【特許文献3】
特開平5−61190号公報
【特許文献4】
特開平6−167763号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述の課題を解決すべく、本発明は、発色画像が均一で濃度が高く、安定性に優れ、且つ、低塗布量で安定して製造することが可能な光像形成材料を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題は以下の手段によって解決される。
<1> 支持体の少なくとも一方の面上に、酸化発色可能なロイコ染料および光酸化剤を共に内包したマイクロカプセルと還元剤とを含有した光像形成層を有する光像形成材料であって、前記光像形成層は、塗布液をカーテン塗布することによって形成され、且つ、前記塗布液の粘度が30〜300mPa・sであることを特徴とする光像形成材料である。
【0013】
<2> 前記塗布液の塗布量は、2〜8g/m2であることを特徴とする上記<1>の光像形成材料である。
【0014】
<3> 前記塗布液の表面張力は、20〜50mN/mであることを特徴とする上記<1>または<2>の光像形成材料である。
【0015】
<4> 前記光像形成層は、(1)塗布速度が100〜1000m/分、および(2)塗布点における塗膜の落下速度が前記塗布速度の1/20〜1/2の速度、の条件で前記塗布液を塗布することによって形成されることを特徴とする上記<1>〜<3>の光像形成材料である。
【0016】
<5> 前記光像形成層は、前記カーテン塗布の恒率乾燥過程おける塗膜の最高表面温度を70℃以下として乾燥させて形成されることを特徴とする上記<1>〜<4>の光像形成材料である。
【0017】
<6> 前記光像形成層は、カチオン系硬膜剤と、アニオン系界面活性剤と、カルボキシ変性ポリビニルアルコールと、を含有し、前記カチオン系硬膜剤(x)と前記アニオン系界面活性剤(y)との質量比率(x/y)が、5/1〜1/1であることを特徴とする上記<1>〜<5>の光像形成材料である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光像形成材料について詳細に説明する。
【0019】
《光像形成材料》
本発明の光像形成材料は、支持体の少なくとも一方の面上に、酸化発色可能なロイコ染料および光酸化剤を共に内包したマイクロカプセルと還元剤とを含有した光像形成層を有する光像形成材料であって、上記光像形成層は、塗布液をカーテン塗布することによって形成され、且つ、上記塗布液の粘度が30〜300mPa・sであることを特徴とする。
【0020】
本発明の光像形成材料は、本発明における光像形成層をカーテン塗布によって形成することで、低塗布量であっても支持体表面の凹凸に沿って均一に塗布液を塗布することができる。また、発色画像が均一で濃度が高く、安定性に優れており、更に塗布液の液物性を特定の範囲に設計することで、塗布面状のムラがなくなり、更に塗布故障を減少させることができ、結果としてより安価に光像形成材料を製造できる。これにより、発色画像が均一で濃度が高く、安定性に優れ、さらに耐水性を有した光像形成材料を、安価で安定して製造することができる。
【0021】
本発明の光像形成材料は、支持体の少なくとも一方の面に光像形成層を有する。また、両面原稿の処理時に張り合わせる必要をなくし、必要に応じておこなわれる熱定着処理を一度で済ませるといった観点からは、支持体の両面に上記光像形成層を有するのが好ましい。
【0022】
本発明の光像形成材料は、光像形成層に光を画像様に照射して発色画像を形成することができる。画像様に光照射して発色画像を形成した後、光像形成材料を例えば加熱することにより、該画像を安定確実なものとすることができる(これを、「画像の定着」という場合がある。)。即ち、画像を形成した後に本発明の光像形成材料を加熱すると、光像形成層に含有されているマイクロカプセルが物質透過性を示し、マイクロカプセルにより隔離されていた光酸化剤と還元剤とが接触して、該光酸化剤を失活させるため画像を定着させることができる。
【0023】
<光像形成層>
本発明における光像形成層は、酸化発色可能なロイコ染料および光酸化剤を共に内包したマイクロカプセルと還元剤とを含有する。また、本発明における光像形成層は、光像形成層用塗布液(以下、単に「塗布液」という場合がある。)をカーテン塗布することによって形成される。カーテン塗布とは、カーテンコーターを用いた塗布法である。塗布液をカーテン塗布して塗膜を形成した後、該塗膜は乾燥され、光像形成層が形成される。また塗膜の乾燥後、好ましくはキャレンダー処理によって平滑化処理され使用に供される。
【0024】
塗布液を支持体上にカーテン塗布する際に用いるカーテン塗布装置としては、エクストルージョンホッパー型カーテン塗布装置、スライドホッパー型カーテン塗布装置などが挙げられ、特に限定されないが、写真感光材料などに使用されている特公昭49−24133号公報に開示されたスライドホッパー型カーテン塗布装置を好ましく用いることができる。上記スライドホッパー型カーテン塗布装置を用いると容易に多層の同時塗布を行うことができる。
【0025】
また、本発明においては、光像形成層を形成するための塗布液の粘度を30〜300mPa・sとしており、上記粘度をこの範囲内とすることによって、塗布故障を減少させることができ、塗布面状を良好にすることができる。上記粘度が30mPa・s未満では、塗布の際にいわゆる液だまりが生じて塗布面状が悪化し、300mPa・sを超えると脱泡が困難になり塗布故障が発生しやすい。なお、ここでいう「粘度」とは、塗布時における塗布液の温度において、B型粘度計を用いて60rpmの条件で測定した粘度である。
上記塗布液の粘度としては、より好ましくは、30〜250mPa・sであり、さらに好ましくは、50〜200mPa・sである。
【0026】
塗布液を所望の粘度に調整するには、高粘度の水溶性高分子を添加することが有効であり、特に高分子量のカルボキシメチルセルロースナトリウム塩が、感度に悪影響を与えないため好ましい。また、光像形成層を形成する際、塗布液の塗布量としては、通常乾燥質量で2〜8g/m2が好ましく、4〜7g/m2がさらに好ましい。上記塗布量が2g/m2未満であると、塗布面状が悪化する場合があり、上記塗布量が8g/m2を超えても同様に塗布面状が悪化する場合がある。
【0027】
また、上記塗布液の表面張力は、20〜50mN/mであることが好ましい。上記塗布液の表面張力を20〜50mN/mの範囲内とすることにより、安定なカーテン膜を形成することができ、良好な塗布面状が得ることができる。なお、ここでいう表面張力とは、塗布時における塗布液の温度において白金プレート法にて測定した、いわゆる静的表面張力のことである。
【0028】
塗布液を所望の表面張力に調整するには、界面活性剤を添加することが有効であり、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩などが被りや感度低下を生じにくいため好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン塩、スルホコハク酸4−メチルペンチルエステルナトリウム塩、スルホコハク酸2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルナトリウム塩が特に好ましい。
【0029】
また、カーテン塗布の恒率乾燥過程、すなわち、カーテン塗布後に塗膜を乾燥する際の恒率乾燥工程における塗膜の最高表面温度を70℃以下とすることで、発色濃度の高い光像形成材料が得られる。上記恒率乾燥過程において、上記最高表面温度が一瞬でも70℃を超えると発色濃度が低下してしまう場合がある。上記最高表面温度としては、60℃以下がより好ましく、50℃以下が更に好ましい。ここで、「恒率乾燥過程」とは、塗布層中の水分量が時間に比例して減少する現象を示す期間をいう。
【0030】
また、本発明においては、上記カーテン塗布の塗布速度を100〜1000m/分とし、塗布点における塗布液の落下速度を塗布速度の1/20〜1/2とすることで、塗布欠陥が減少し、塗布面状を良好にすることができる。ここで、「塗布速度」とは、カーテン塗布における被塗布体の走行速度を意味し、「塗布点」とは、塗布液が落下する落下地点を意味し、「落下速度」とは、液膜が上記塗布点に到達した地点における速度を意味する。
【0031】
上記落下速度は、より好ましくは、塗布速度の1/20〜1/3であり、さらに好ましくは、塗布速度の1/15〜1/5である。落下速度が塗布速度の1/20未満だと、走行する被塗布体に同伴するエアーによってカーテン膜が破断するか、もしくは、液膜の均一な引き伸ばしができない場合があり、塗布面状が悪化するおそれがある。また、落下速度が塗布速度の1/2を超えると、塗布点の上流側に液がたまる「液だまり」現象を生じ塗布面状が悪化する場合がある。
【0032】
上記落下速度の調整は、カーテン塗布ヘッドからの塗布液の落下開始位置(落下地点からの高さ)を変えるか、または塗布液の吐出速度を変えることによって行うことができる。落下開始位置は、操業性、カーテン膜の安定性の観点から、一般的に10〜300mmの範囲に設定される。
【0033】
(ロイコ染料)
本発明で使用することのできる酸化発色可能なロイコ染料とは、電子を付加することによって、または、電子を除去することによって染料を形成し発色するような、1個または2個の水素原子を有している還元型の染料を意味する。本発明においては、このようなロイコ染料のうち、実質的に無色であるかまたは淡色であるものを選択することにより、白色の地肌に光酸化によって発色させた画像を形成することができる。
【0034】
本発明で使用するロイコ染料は、例えば米国特許第3,445,234号に記載されているような、(1)アミノトリアリールメタン、(2)アミノキサンテン、(3)アミノチオキサンテン、(4)アミノ−9,10−ジヒドロアクリジン、(5)アミノフェノキサジン、(6)アミノフェノチアジン、(7)アミノジヒドロフェナジン、(8)アミノジフェニルメタン、(9)ロイコインダミン、(10)アミノヒドロシンナミック酸(シアノエタン、ロイコメチン)、(11)ヒドラジン、(12)ロイコインジゴイド染料、(13)アミノ−2,3−ジヒドロアントラキノン、(14)テトラハロ−p,p’−ビフェノール、(15)2−(p−ヒドロキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダール、(16)フェネチルアニリン等を挙げることができる。これらのロイコ染料のうち、(1)〜(9)のものは1つの水素原子を失うことにより発色して染料となるが、(10)〜(16)のものは2つの水素原子を失って染料を形成する。
【0035】
このようなロイコ染料の具体例としては、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−フェニルメタン、2−N−(3−トリフルオロメチルフェニル)−N−エチルアミノ−6−ジエチルアミノ−9−(2−メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、2−(2−クロロフェニル)アミノ−6−ジブチルアミノ−9−(2−メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、2−ジベンジルアミノ−6−ジエチルアミノ−9−(2−メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、ベンゾ〔a〕−6−N,N−ジエチルアミノ−9,2−メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、2−(2−クロロフェニル)−アミノ−6−ジブチルアミノ−9−(2−メチルフェニルカルボキシアミドフェニル)キサンテン、3,6−ジメトキシ−9−(2−メトキシカルボニル)−フェニルキサンテン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、3,7−ビス−ジエチルアミノフェノキサジン等を挙げることができる。
【0036】
(光酸化剤)
本発明で使用する光酸化剤は、可視光線、紫外線、赤外線、X線等のような活性光線により活性化され、ロイコ染料と反応して、未露光部分の地肌に対して有色の像を形成させるものである。本発明で使用することのできる光酸化剤は、化合物の構造に従って、スペクトルの全域にわたって異なるピーク感度を有している。即ち、特定の活性光線によって露光されることにより、マイクロカプセルに内包されている光酸化剤が活性化され、共にマイクロカプセルに内包されているロイコ染料を酸化して発色させ、光照射された部分に有色の像が形成される。
【0037】
このような光酸化剤の具体例としては、特公昭62−39,728号公報および同63−2099号公報に記載された2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体の如きロフィンダイマー化合物、米国特許第3,282,693号に記載された2−アジドベンゾオキサゾール、ベンゾイルアジド、2−アジドベンズイミダゾールの如きアジド化合物、米国特許第3,615,568号に記載された3’−エチル−1−メトキシ−2−ピリドチアシアニンパークロレート、1−メトキシ−2−メチルピリジニウム−p−トルエンスルホネート等のピリジニウム化合物、N−ブロモスクシンイミド、トリブロモメチルフェニルスルホン、2−トリクロロメチル−5−(p−ブトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,6−ジトリクロロンレチル−4−(p−メトキシフェニル)−トリアジン等の有機ハロゲン化合物、日本写真学会1968年春季研究発表会講演要旨第55頁に記載されたアジドポリマー、ベンゾフェノン、p−アミノフェニルケトン、多核キノン、チオキサンテノンおよびこれらの混合物等を挙げることができる。
【0038】
本発明においては、上記化合物の中でも、ロフィンダイマー化合物または有機ハロゲン化合物を使用することが好ましく、感度を高める観点から、特にこれらの化合物を併用することが好ましい。本発明において、ロイコ染料に対する光酸化剤の使用量は、モル比で10:1〜1:10の範囲であることが好ましく、特に2:1〜1:2の範囲であることが好ましい。本発明においては、光酸化剤の付加的な成分として、公知の酸化防止剤等の安定剤を、マイクロカプセル内に添加して使用することもできる。
【0039】
上記酸化防止剤としては、フェノール系化合物、ハイドロキノン系化合物、カテコール系化合物等が挙げられる。これらの化合物の具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,3−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン、3,6−ジ−t−ブチルカテコール等が挙げられる。上記酸化防止剤の使用量は、質量比で、光酸化剤10に対して0.001〜2の範囲であることが好ましく、特に0.01〜0.1の範囲であることが好ましい。尚、酸化防止剤その他については、特開平1−129247号公報に詳しく記載されている。また、本発明においては、マイクロカプセル内に公知の増感剤を添加してもよい。
【0040】
(マイクロカプセル)
本発明においては、光像形成層の透明性向上の観点および常温で光酸化剤と還元剤との接触を防止するといった生保存性の観点(カブリ防止)から、光酸化剤およびロイコ染料をマイクロカプセルに内包させる。本発明に於いてロイコ染料および光酸化剤を内包させるための好ましいマイクロカプセルは、常温ではマイクロカプセル壁の物質隔離作用によりカプセル内外の物質の接触を妨げ、ある温度以上に加熱された時のみ物質の透過性が上がるものである。この現象は、カプセル壁材、カプセル芯物質、添加剤を適宜選ぶことにより、その透過開始温度を自由にコントロ−ルすることができる。この場合の透過開始温度は、カプセル壁のガラス転移温度に相当するものである。
【0041】
また、光酸化剤およびロイコ染料と、還元剤とを各々別々にマイクロカプセルに内包させて使用しても良い。本発明で使用するマイクロカプセルの製造には界面重合法、内部重合法、外部重合法の何れの方法をも採用することができるが、特に、ロイコ染料および光酸化剤(光像形成物質という)、または還元剤を含有した芯物質を水溶性高分子を溶解した水溶液中で乳化した後、その油滴の周囲に高分子物質の壁を形成させる乳化重合法を採用することが好ましい。高分子物質を形成するリアクタントは油滴の内部および/または油滴の外部に添加される。
【0042】
光像形成物質を含有させる芯物質としては、後述する還元剤に使用する高沸点オイルおよび低沸点の補助溶剤を用いることができる。上記高分子物質の具体例としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレンメタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共重合体等が挙げられる。好ましい高分子物質はポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネートであり、特に好ましくはポリウレタンおよびポリウレアである。高分子物質は2種以上併用することもできる。
【0043】
上記水溶性高分子の具体例としては、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。例えばポリウレアをカプセル壁材として用いる場合には、ジイソシアナート、トリイソシアナート、テトライソシアナート、ポリイソシアナートプレポリマー等のポリイソシアナートと、ジアミン、トリアミン、テトラアミン等のポリアミン、アミノ基を2個以上含むプレポリマー、ピペラジン若しくはその誘導体またはポリオール等とを、水系溶媒中で界面重合法によって反応させる。これにより、容易にポリウレアのマイクロカプセル壁を形成させることができる。
【0044】
また、例えばポリウレアとポリアミドとからなる複合壁若しくはポリウレタンとポリアミドとからなる複合壁は、例えばポリイソシアナートおよび酸クロライド、若しくは、ポリアミンおよびポリオールを用い、反応液となる乳化媒体のpHを調整した後加温することによって調製することができる。これらのポリウレアとポリアミドとからなる複合壁の製造方法の詳細については、特開昭58─66948号公報に記載されている。
【0045】
本発明で使用するマイクロカプセルの平均粒子径は、画像の解像度を向上させる等の観点から、体積平均粒子径で30μm以下、特に4μm以下であることが好ましい。更に、本発明で使用するマイクロカプセル壁には、必要に応じて、金属含有染料、ニグロシンなどの荷電調節剤あるいはその他の任意の添加物質を加えることができる。これらの添加物質は、例えば、壁形成時等の任意の時点で、カプセル壁中に含有させることができる。
【0046】
また、必要に応じてカプセル壁表面の帯電性を調節するために、ビニルモノマー等のモノマーをグラフト重合させても良いし、これらの重合体を付着させても良い。更に、加熱時にマイクロカプセル壁を膨潤させるために固体増感剤を添加することもできる。
【0047】
上記固体増感剤はマイクロカプセル壁として用いるポリマーの可塑剤と言われるものの中から、融点が50℃以上、好ましくは120℃以上で、常温では固体であるものを選択して用いることができる。例えば、壁材がポリウレア、ポリウレタンからなる場合には、ヒドロキシ化合物、カルバミン酸エステル化合物、芳香族アルコキシ化合物、有機スルホンアミド化合物、脂肪族アミド化合物、アリールアミド化合物等が好適に用いられる。
【0048】
(還元剤)
本発明で使用する還元剤は、活性化された光酸化剤の遊離基をトラップする、いわゆるフリーラジカル捕獲物質であり、光酸化剤の酸化作用を失活させる作用を有するものである。従って、加熱によって光酸化剤の酸化作用を失活させた後に光像形成材料に活性光線を照射しても、もはやロイコ染料は光酸化剤によって酸化されることはない。上記フリーラジカル捕獲物質は公知の化合物の中から適宜選択して使用することができる。具体的には、例えば、米国特許第3,042,515号に記載されたベンゼン環に水酸基を有すると共に、少なくとも別の水酸基またはアミノ基がこのベンゼン環の別の位置に存在するような有機還元剤(例えば、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキシヒドロキノン、フロログリシノールおよびo−アミノフェノール、p−アミノフェノール等のアミノフェノール類等)、特公昭62−39728号公報に記載された環式フェニルヒドラジド化合物、グアニジン誘導体、アルキレンジアミン誘導体、ヒドロキシアミン誘導体、フェニルヒドラジン化合物等が挙げられる。
【0049】
上記還元剤の具体的化合物の例としては、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキシヒドロキノン、ピロログリシノール、アミノフェノール、1−フェニルピラゾリジン−3−オン(フェニドンA)、1−フェニル−4−メチルピラゾリジン−3−オン(フェニドンB)、3−メチル−1−(p−スルホフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン等を挙げることができる。
【0050】
上記の還元剤は、単独若しくは2種以上併用することもできる。又、酸化剤に作用し得る還元性物質であれば、上記の還元剤に限定されることなく使用することができる。還元剤は、光酸化剤1モルに対して1〜100モルの範囲で使用することができるが、5〜20モルの範囲で使用することが特に好ましい。尚、本発明の画像の定着は、上記加熱による他、加圧、または加圧・加熱によりマイクロカプセルを破壊することによって行っても良い。本発明の光像形成材料においては、画像鮮明性の観点から、光像形成層の透明性は高い方が好ましい。
【0051】
本発明においては、上記還元剤はロイコ染料および光酸化剤が内包されたマイクロカプセルには内包されず、固体分散された状態で使用することもできるが、水に難溶性または不溶性の有機溶剤に溶解せしめた後、これを、界面活性剤を含有した水溶性高分子を保護コロイドとして有する水相に混合し乳化分散した、乳化分散物の形で使用することも好ましい。この場合に使用される有機溶剤は、高沸点オイルの中から適宜選択することができる。
【0052】
中でも好ましいオイルとしては、エステル類の他、ジメチルナフタレン、ジエチルナフタレン、ジイソプロピルナフタレン等のアルカリ化ナフタレン、ジメチルビフェニル、ジエチルビフェニル、ジイソプロピルビフェニル、ジイソブチルビフェニル、1−メチル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、1−エチル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、1−プロピル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、トリアリルメタン(例えば、トリトルイルメタン、トルイルジフェニルメタン)、ターフェニル化合物(例えば、ターフェニル)、アルキル化合物、アルキル化ジフェニルエーテル(例えば、プロピルジフェニルエーテル)、水添ターフェニル(例えば、ヘキサヒドロターフェニル)、ジフェニルエーテル、塩素化パラフィン等が挙げられる。これらの中でも特にエステル類を使用することが、乳化分散物の乳化安定性の観点から好ましい。
【0053】
上記エステル類としては、燐酸エステル類(例えば、燐酸トリフェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ブチル、燐酸オクチル、燐酸クレジルジフェニル)、フタル酸エステル(フタル酸ジブチル、フタル酸―2―エチルヘキシル、フタル酸エチル、フタル酸オクチル、フタル酸ブチルベンジル)、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、安息香酸エステル(安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸イソペンチル、安息香酸ベンジル)、アビエチン酸エステル(アビエチン酸エチル、アビエチン酸ベンジル)、アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル、アゼライン酸ジオクチル、シュウ酸エステル(シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル)、マロン酸ジエチル、マレイン酸エステル(マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル)、クエン酸トリブチル、ソルビン酸エステル(ソルビン酸メチル、ソルビン酸エチル、ソルビン酸ブチル)、セバシン酸エステル(セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチル)、エチレングリコールエステル類(ギ酸モノエステルおよびジエステル、酪酸モノエステルおよびジエステル、ラウリン酸モノエステルおよびジエステル、パルミチン酸モノエステルおよびジエステル、ステアリン酸モノエステルおよびジエステル、オレイン酸モノエステルおよびジエステル)、トリアセチン、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、ホウ酸エステル(ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリペンチル)等が挙げられる。
【0054】
これらの中でも、燐酸トリクレジルを単独または混合して使用した場合には還元剤の乳化分散物の安定性が特に良好となるので好ましい。上記のオイル同志、または他のオイルとの併用も可能である。本発明においては、上記の有機溶剤に、更に低沸点の溶解助剤として補助溶剤を加えることもできる。このような補助溶剤として、例えば酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルおよびメチレンクロライド等を特に好ましいものとして挙げることができる。
【0055】
これ等の成分を含有する油相と混合する水相に保護コロイドとして含有せしめる水溶性高分子は、公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性高分子の中から適宜選択することができるが、ポリビニルアルコール、ゼラチン、セルロース誘導体等が好ましい。また、水相に含有せしめる界面活性剤は、アニオン性またはノニオン性の界面活性剤の中から、上記保護コロイドと作用して沈澱や凝集を起こさないものを適宜選択して使用することができる。好ましい界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)等を挙げることができる。
【0056】
乳化分散物は、上記成分を含有した油相と保護コロイドおよび界面活性剤を含有する水相とを、高速撹拌、超音波分散等、通常の微粒子乳化に用いられる手段を使用して混合分散せしめ、容易に得ることができる。又、油相の水相に対する比(油相質量/水相質量)は、0.02〜0.6であることが好ましく、特に0.1〜0.4であることが好ましい。0.02以下では水相が多すぎて希薄となり十分な発色性が得られず、0.6以上では逆に液の粘度が高くなり、取り扱いの不便さや塗液安定性の低下をもたらす。
【0057】
上記のようにして調製した乳化分散物およびマイクロカプセル液を含んでなる光造形性層用塗布液を支持体の両面に塗布するに際しては、公知の水系または有機溶剤系の塗液を用いる。この場合、光像形成層液を安全且つ均一に塗布すると共に塗膜の強度を保持するために、本発明においては、バインダーとして、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン類、ゼラチン、ポリビニアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリスチレンおよびその共重合体、ポリエステルおよびその共重合体、ポリエチレンおよびその共重合体、エポキシ樹脂、アクリレートおよびメタアクリレート系樹脂およびその共重合体、ポリウレタン樹脂並びにポリアミド樹脂等をマイクロカプセルと共に併用することもできる。上記、バインダーとしては、特にカルボキシ変性ポリビニルアルコールが好ましい。尚、顔料、ワックス類、または金属石鹸等を適宜添加しても良い。特に、光像形成層用塗布液には、光像形成材料の耐水性を向上させるために硬膜剤や塗布面状を向上させるために界面活性剤を添加するのが好ましい。このようにして設けた光像形成層は、極めて良好な発色画像を形成することができる。
【0058】
上記硬膜剤としては、分子中に2個以上のエポキシ基またはエチレンイミン基を含むカチオン系硬膜剤が好ましく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、トリメチロールプロパン、グリセリン、またはこれらの縮合物とエピクロルヒドリンとの反応物、アルキルポリアミン化合物とアルキルジカルボン酸との縮合によって得られるポリアミド樹脂とエピクロルヒドリンとの反応物、ヘキサメチレンジイソシアネート若しくはメチレンビスフェニルジイソシアネートとエチレンイミンとの反応物等が挙げられる。
【0059】
上記界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤が好ましく、該アニオン系界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩などが被りや感度低下を生じにくいため好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン塩、スルホコハク酸4−メチルペンチルエステルナトリウム塩、スルホコハク酸2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルナトリウム塩等が挙げられる。
【0060】
また、上記カチオン系硬膜剤(x)と上記アニオン系界面活性剤(y)との質量比率(x/y)は、5/1〜1/1が好ましく、4/1〜2/1がさらに好ましい。質量比率が上記の範囲内にあると、良好な塗布面状が得られ、且つ、十分な耐水性を付与することができる。
【0061】
<支持体>
本発明に使用する支持体としては、中性または酸性の上質紙、コート紙、フイルム等が挙げられる。
【0062】
<下塗り層>
本発明においては、両面に光像形成層を形成した場合等に裏写りを防止するために、支持体と光像形成層との間に下塗り層を設けてもよい。該下塗り層は、無機顔料を含有する下塗り層液を、公知の塗布法によって支持体に塗布・乾燥して設けることができる。下塗り層に用いる材料としては、アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、スチレン−ブタジエンラテックス(SBR)、水性ポリエステル等を用いることができ、膜厚としては、0.1〜20μmであることが好ましい。液塗布量は1〜20g/m2、特に3〜10g/m2であることが好ましい。
【0063】
(無機顔料)
下塗り層は無機顔料を含有しているのが好ましい。該無機顔料は、上記光酸化剤を活性化する活性光線を吸収するものであれば特に限定されるものではないが、下塗り層に含有させた場合の該層の光透過率(両面に下塗り層を設けた場合には両層を合わせた場合の光透過率)が、特に400〜450nmの領域で3%以下であって、400nm以下の領域で1.0%以下、好ましくは、400〜450nmの領域で1%以下であって、400nm以下の領域で0.1%以下となるものであることが好ましい。光透過率が400〜450nmの領域で3%以上であるか、400nm以下の領域で1%以上である場合には、裏写り現象を有効に防止することができない。
【0064】
上記無機顔料としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、タルク、カオリン、焼成カオリン、水酸化アルミニウム、非晶質シリカ等を挙げることができる。これらの中でも、光像形成材料の地肌白色に保つ観点から、酸化チタンを使用することが好ましい。
【0065】
上記酸化チタンとしては、リチル型のものとアナーターゼ型のものとがあり、何れのものでも用いることができるが、ルチル型のものを用いることが特に好ましい。これらの無機顔料は単独で用いても2種以上併用しても良い。含有させる量は、光透過率に対応して適宜調節することができる。
【0066】
上記下塗り層は、光像形成層がその上に塗布されたときに光像形成層に含まれる水により下塗り層が膨潤する場合には光像形成層の画質が悪化するので、硬膜剤を用いて硬化させることが望ましい。このような硬膜剤は、例えば、特開平2−111585号に詳細に記載されている。更に、下塗り層を塗布する前に、支持体の表面を公知の方法(例えば、米国特許第2,715,075号、同第2,846,727号、同第3,549,406号、同第3,590,107号)によって活性化処理することが望ましい。
【0067】
<保護層>
本発明においては、光像形成層表面での光散乱による見かけの透明性が低下すること、熱定着時に加熱ローラー等に光像形成材料が付着すること、光像形成材料のブロッキングおよび水が付着した場合に光像形成層が支持体から剥がれること(耐水性)等を防止するために、光像形成層の上に保護層を公知の方法により設けることが好ましい。保護層についての詳細は、例えば「紙パルプ技術タイムス」(1985、9月号)2〜4頁および特願昭62−287096号に記載されている。
【0068】
本発明においては、従来から使用されている上記の保護層と共に、またはそれらの保護層に代えて、シリコーン樹脂を主成分とする保護層を設けることもできる。これによって、光像形成層の透明性を損なうことなく、耐水性も著しく改善することができる(特願平3−132152号)。保護層には、ワックス類や金属石鹸類を添加することもできる。これらの使用量は0.2〜7g/m2が好ましい。
【0069】
<露光用光源>
本発明の光像形成材料に使用する露光用の光源は特に限定されるものではなく、自然光、人工光、単色光、非コヒーレント光またはコヒーレント光等の何れも使用できる。蛍光灯、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、タングステンランプの何れであっても良い。しかしながら、適切な画像を形成するためには、光像形成組成物に対応する適切な光波長および光密度の光源を選定する必要がある。このような光源等については特願昭62−287096号に詳しく記載されている。
【0070】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれによって限定されるものではない。尚、添加量を表す「部」は「質量部」を表す。
【0071】
[実施例1]
(マイクロカプセル液の調製)
トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン0.3部、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン0.7部、2,2’−ビス−(o−クロロフェニル)−4,4’、5,5’−テトラフェニルビイミダゾール2部、トリブロモメチルメチルフェニルスルホン0.4部およびキシリレンジイソシアナート/トリメチロールプロパンの1/3付加物の75質量%酢酸エチル溶液10部を、酢酸エチル16部とジシクロヘキシルフタレート14部との混合液に添加し、溶解した。得られた溶液を、カルボキシ変性ポリビニルアルコール5質量%水溶液64部に添加して乳化分散し、平均粒子径が1.6μmの乳化分散液を得た。得られた乳化分散液に水58部を添加し、40℃で3時間攪拌してカプセル化反応を行わせた後、室温に冷却し、濾過してカプセル液を得た。
【0072】
(還元剤分散液の調製)
1−フェニルピラゾリジン−3−(フェンドンA)9.4部およびp−トルエンスルホンアミド0.9部を、カルボキシ変性ポリビニルアルコール6質量%水溶液23部に添加し、横型サンドミルを用いて乳化分散して、平均粒子径が1μmの還元剤分散液を得た。
【0073】
(光像形成層用塗布液の調製)
カプセル液(20質量%)30部と、還元剤分散液(35質量%)15部と、シリカが20質量%含有された分散液(サイロイド404、富士デビソン化学(株)製)2部と、10質量%カルボキシ変性PVA水溶液6部と、30質量%エポキシ化ポリアミド樹脂(FL71、東邦化学(株)製)2部と、10質量%スルホコハク酸4−メチルペンチルエステル水溶液2部と、を混合して、光像形成層用の塗布液を得た。上記塗布液の粘度をB型粘度計を用いて60rpmの条件で測定したところ、120mPa・sであった。また、上記塗布液の表面張力は、32mN/mであった。
【0074】
(下塗り層液の調製)
酸化チタン(R780−2、石原産業(株)製)80部およびヘキサメタリン酸ナトリウム0.5質量%水溶液160部を混合し、ホモジナイザーを用いて乳化分散して還元剤の乳化分散液を得た。得られた乳化分散液60部にスチレン/ブタジエンゴム(SBR)を48質量%含有している液10部を添加し、混合して下塗り層塗布液を得た。
【0075】
(光像形成材料の作製)
坪量が76g/m2の上質紙の両面に、上記の下塗り層液を、各面の塗布量が固形分で7g/m2となるようにエアーナイフ法を用いて塗布し、乾燥した後、上記の光像形成層用の塗布液を、上記下塗り層を塗布した原紙の両面に、各面の塗布量が固形分で6g/m2となるように、塗布速度300m/分、塗布点における光像形成層用塗布液の落下速度30m/分、の条件でカーテン塗布した。次いで、効率乾燥工程における最高表面温度を50℃として塗膜を乾燥して光像形成層を形成し、実施例1の光像形成材料を作製した。
【0076】
[実施例2]
実施例1における光像形成層用塗布液の調製において、10質量%カルボキシ変性PVA水溶液を、1質量%カルボキシメチルセルロース水溶液4部に変更し、10質量%スルホコハク酸4−メチルペンチルエステル水溶液の添加量を4部に変更して光像形成層用塗布液を調製した以外は実施例1と同様にして実施例2の光像形成材料を作製した。
尚、実施例2における光像形成層用塗布液の粘度は200mPa・sであり、表面張力は29mN/mであった。
【0077】
[実施例3]
実施例1における光像形成材料の作製において、光像形成層用塗布液を、塗布速度500m/分に変更し、効率乾燥工程における最高表面温度を65℃に変更した以外は実施例1と同様にして実施例3の光像形成材料を作製した。
【0078】
[比較例1]
実施例1における光像形成層用塗布液の調製において、10質量%カルボキシ変性PVAを添加しなかった以外は実施例1と同様にして比較例1の光像形成材料を作製した。
尚、比較例1における光像形成層用塗布液の粘度は20mPa・sであり、表面張力は33mN/mであった。
【0079】
[比較例2]
実施例1における光像形成層用塗布液の調製において、10質量%カルボキシ変性PVAの添加量を10部に、30質量%エポキシ化ポリアミド樹脂の添加量を10部に、10質量%スルホコハク酸4−メチルペンチルエステル水溶液の添加量を0.2部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例2の光像形成材料を作製した。
尚、比較例1における光像形成層用塗布液の粘度は330mPa・sであり、表面張力は52mN/mであった。
【0080】
[比較例3]
実施例1における光像形成材料の作製において、光像形成層用塗布液を、カーテン塗布に代えてエアーナイフ塗布した以外は実施例1と同様にして比較例3の光像形成材料を作製した。
【0081】
《評価》
実施例1〜3および比較例1〜3で得た光像形成材料について以下の評価を行った。結果を表1に示す。
【0082】
(画像濃度)
フレッシュなサンプルに対して、線画の原稿を介してジェットライト(超高圧水銀灯、オーク(株)製)によって光照射し、青色の画像を得た。ついで、135℃の加熱ローラに450mm/minの速度で通し、未露光部を定着した。その後、画像部の濃度をマクベス反射濃度計で測定した。
【0083】
(非画像部の安定性)
上記の熱定着が終了したサンプルに32000ルクスの蛍光灯を5時間照射した後、非画像部の濃度をマクベス反射濃度計で測定した。
【0084】
(塗布面状)
露光して全面発色させたサンプル(全面発色サンプル)および50%網点の原稿を介して発色させたサンプル(50%網点サンプル)を熱定着させた後に目視観察し、下記基準に従って光像形成層の塗布面状を評価した。
〔規準〕
○:全面発色サンプルおよび50%網点サンプルともに発色濃度が均一であり、塗布面状が良好であった。
△:50%網点サンプルでは発色濃度の濃淡がわからないが、全面発色サンプルでは発色濃度の濃淡がわかり、塗布面状がやや劣っていた。
×:全面発色サンプルおよび50%網点サンプルとも発色濃度の濃淡がわかり、塗布面状が劣っていた。
【0085】
【表1】
【0086】
上記の結果から、本発明の光像形成材料は、光像形成層用塗布液の塗布量が低量であっても、発色部の濃度が高く均一であり、安定性に優れることがわかる。これに対し、光像形成層用塗布液の粘度が20mPa・sと低い比較例1の光像形成材料は、非画像部の定着が悪く、塗布面状が悪いことがわかった。また、光像形成層用塗布液の粘度が330mPa・sと高い比較例2の光像形成材料は、非画像部の定着はよいものの、塗布面状が劣っていた。さらに、光像形成層をエアーナイフ塗布で形成した比較例3の光像形成材料は、画像部の濃度が低く、非画像部の定着および塗布面状もやや劣るものであった。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、発色画像が均一で濃度が高く、安定性に優れ、且つ、低塗布量で安定して製造することが可能な光像形成材料を提供することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、プルーフ紙、プリントアウト紙、オーバーレイフイルム等に用いることのできる、熱定着可能なロイコ染料を含む画像形成材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プルーフ紙、プリントアウト紙、オーバーレイフイルム等の用途に用いることのできる画像形成材料は、画像露光することで感光部分が可視化されるいわゆるフリ−ラジカル写真として、多くの写真的応用がなされてきている。
【0003】
上記画像形成材料として特に有効なものは、光酸化剤を使って各種のロイコ染料をその対応する染料にラジカル酸化発色させる方法を利用するものである。しかしながら、このような画像形成材料は光に対して感受性を有するので、露光によって染料画像を形成させた後においても通常の室内光線や太陽光や白色光にさらされた場合に色形成をおこし、光カブリや熱カブリを生じるという問題点を有している。
【0004】
このため、上述の問題点を解決するために画像露光後定着を行う方法がいくつか提案されており、例えば、ロイコ染料と光酸化剤とが一緒にマイクロカプセル中に内包され、且つ該マイクロカプセルの外側に還元剤を存在させてなる画像形成材料が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、使用前のカブリを少なくし、発色画像の濃度を高く、安定性を向上させるために特定のロイコ染料を用いた画像形成材料や、両面原稿の処理時に張り合わせる必要がなく熱定着処理を1度ですませるために両面にロイコ染料および光酸化剤を内包するマイクロカプセルと還元剤とを有する層を支持体の両面に設けた光像形成材料が提案されている(例えば、特許文献2および特許文献3参照。)。
【0006】
さらに、支持体の両面にロイコ染料および光酸化剤を内包するマイクロカプセルと還元剤とを含有する光像形成層を設け、更に支持体と光像形成層との間に下塗り層を設け、片面を露光する際に裏写りや、オモテ面とウラ面との画像が重なりあって見にくくなるのを防止した両面光像形成材料が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
【0007】
これらの画像形成材料には共通して、製造時におけるコストをできるだけ抑えるといった課題がある。画像形成材料を安価に製造するためには、画像形成材料の各塗布層を形成する際、その塗布液の塗布量をできるだけ少なくすることが有効な手段の一つである。しかし、上述の画像形成材料は、優れた画像再現性、生保存性および画像保存性や、発色濃度等の諸性能を一定のレベル以上で発揮させるためには塗布層が一定以上の厚さを有していることが必要となる。
【0008】
また、支持体の表面には微小な凹凸があり、一定以上の厚さを有する塗布層を均一に形成するためには、ある程度の塗布量が必要される。したがって、塗布液の塗布量を低減させてしまうと、一定以上の性能を有する光像形成材料を安定して製造できなくなってしまう。このため、画像形成材料の諸性能を維持したまま塗布液の塗布量を低減させるのは困難であった。
【0009】
さらに、塗布層の塗布面状は、発色画像に大きな影響を与える。このため、均一で濃度が高く、安定した発色画像を形成するためには、塗布層の塗布面状が良好であることが必要とされる。
【0010】
【特許文献1】
特開平2−44号公報
【特許文献2】
特開平5−127300号公報
【特許文献3】
特開平5−61190号公報
【特許文献4】
特開平6−167763号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述の課題を解決すべく、本発明は、発色画像が均一で濃度が高く、安定性に優れ、且つ、低塗布量で安定して製造することが可能な光像形成材料を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題は以下の手段によって解決される。
<1> 支持体の少なくとも一方の面上に、酸化発色可能なロイコ染料および光酸化剤を共に内包したマイクロカプセルと還元剤とを含有した光像形成層を有する光像形成材料であって、前記光像形成層は、塗布液をカーテン塗布することによって形成され、且つ、前記塗布液の粘度が30〜300mPa・sであることを特徴とする光像形成材料である。
【0013】
<2> 前記塗布液の塗布量は、2〜8g/m2であることを特徴とする上記<1>の光像形成材料である。
【0014】
<3> 前記塗布液の表面張力は、20〜50mN/mであることを特徴とする上記<1>または<2>の光像形成材料である。
【0015】
<4> 前記光像形成層は、(1)塗布速度が100〜1000m/分、および(2)塗布点における塗膜の落下速度が前記塗布速度の1/20〜1/2の速度、の条件で前記塗布液を塗布することによって形成されることを特徴とする上記<1>〜<3>の光像形成材料である。
【0016】
<5> 前記光像形成層は、前記カーテン塗布の恒率乾燥過程おける塗膜の最高表面温度を70℃以下として乾燥させて形成されることを特徴とする上記<1>〜<4>の光像形成材料である。
【0017】
<6> 前記光像形成層は、カチオン系硬膜剤と、アニオン系界面活性剤と、カルボキシ変性ポリビニルアルコールと、を含有し、前記カチオン系硬膜剤(x)と前記アニオン系界面活性剤(y)との質量比率(x/y)が、5/1〜1/1であることを特徴とする上記<1>〜<5>の光像形成材料である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光像形成材料について詳細に説明する。
【0019】
《光像形成材料》
本発明の光像形成材料は、支持体の少なくとも一方の面上に、酸化発色可能なロイコ染料および光酸化剤を共に内包したマイクロカプセルと還元剤とを含有した光像形成層を有する光像形成材料であって、上記光像形成層は、塗布液をカーテン塗布することによって形成され、且つ、上記塗布液の粘度が30〜300mPa・sであることを特徴とする。
【0020】
本発明の光像形成材料は、本発明における光像形成層をカーテン塗布によって形成することで、低塗布量であっても支持体表面の凹凸に沿って均一に塗布液を塗布することができる。また、発色画像が均一で濃度が高く、安定性に優れており、更に塗布液の液物性を特定の範囲に設計することで、塗布面状のムラがなくなり、更に塗布故障を減少させることができ、結果としてより安価に光像形成材料を製造できる。これにより、発色画像が均一で濃度が高く、安定性に優れ、さらに耐水性を有した光像形成材料を、安価で安定して製造することができる。
【0021】
本発明の光像形成材料は、支持体の少なくとも一方の面に光像形成層を有する。また、両面原稿の処理時に張り合わせる必要をなくし、必要に応じておこなわれる熱定着処理を一度で済ませるといった観点からは、支持体の両面に上記光像形成層を有するのが好ましい。
【0022】
本発明の光像形成材料は、光像形成層に光を画像様に照射して発色画像を形成することができる。画像様に光照射して発色画像を形成した後、光像形成材料を例えば加熱することにより、該画像を安定確実なものとすることができる(これを、「画像の定着」という場合がある。)。即ち、画像を形成した後に本発明の光像形成材料を加熱すると、光像形成層に含有されているマイクロカプセルが物質透過性を示し、マイクロカプセルにより隔離されていた光酸化剤と還元剤とが接触して、該光酸化剤を失活させるため画像を定着させることができる。
【0023】
<光像形成層>
本発明における光像形成層は、酸化発色可能なロイコ染料および光酸化剤を共に内包したマイクロカプセルと還元剤とを含有する。また、本発明における光像形成層は、光像形成層用塗布液(以下、単に「塗布液」という場合がある。)をカーテン塗布することによって形成される。カーテン塗布とは、カーテンコーターを用いた塗布法である。塗布液をカーテン塗布して塗膜を形成した後、該塗膜は乾燥され、光像形成層が形成される。また塗膜の乾燥後、好ましくはキャレンダー処理によって平滑化処理され使用に供される。
【0024】
塗布液を支持体上にカーテン塗布する際に用いるカーテン塗布装置としては、エクストルージョンホッパー型カーテン塗布装置、スライドホッパー型カーテン塗布装置などが挙げられ、特に限定されないが、写真感光材料などに使用されている特公昭49−24133号公報に開示されたスライドホッパー型カーテン塗布装置を好ましく用いることができる。上記スライドホッパー型カーテン塗布装置を用いると容易に多層の同時塗布を行うことができる。
【0025】
また、本発明においては、光像形成層を形成するための塗布液の粘度を30〜300mPa・sとしており、上記粘度をこの範囲内とすることによって、塗布故障を減少させることができ、塗布面状を良好にすることができる。上記粘度が30mPa・s未満では、塗布の際にいわゆる液だまりが生じて塗布面状が悪化し、300mPa・sを超えると脱泡が困難になり塗布故障が発生しやすい。なお、ここでいう「粘度」とは、塗布時における塗布液の温度において、B型粘度計を用いて60rpmの条件で測定した粘度である。
上記塗布液の粘度としては、より好ましくは、30〜250mPa・sであり、さらに好ましくは、50〜200mPa・sである。
【0026】
塗布液を所望の粘度に調整するには、高粘度の水溶性高分子を添加することが有効であり、特に高分子量のカルボキシメチルセルロースナトリウム塩が、感度に悪影響を与えないため好ましい。また、光像形成層を形成する際、塗布液の塗布量としては、通常乾燥質量で2〜8g/m2が好ましく、4〜7g/m2がさらに好ましい。上記塗布量が2g/m2未満であると、塗布面状が悪化する場合があり、上記塗布量が8g/m2を超えても同様に塗布面状が悪化する場合がある。
【0027】
また、上記塗布液の表面張力は、20〜50mN/mであることが好ましい。上記塗布液の表面張力を20〜50mN/mの範囲内とすることにより、安定なカーテン膜を形成することができ、良好な塗布面状が得ることができる。なお、ここでいう表面張力とは、塗布時における塗布液の温度において白金プレート法にて測定した、いわゆる静的表面張力のことである。
【0028】
塗布液を所望の表面張力に調整するには、界面活性剤を添加することが有効であり、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩などが被りや感度低下を生じにくいため好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン塩、スルホコハク酸4−メチルペンチルエステルナトリウム塩、スルホコハク酸2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルナトリウム塩が特に好ましい。
【0029】
また、カーテン塗布の恒率乾燥過程、すなわち、カーテン塗布後に塗膜を乾燥する際の恒率乾燥工程における塗膜の最高表面温度を70℃以下とすることで、発色濃度の高い光像形成材料が得られる。上記恒率乾燥過程において、上記最高表面温度が一瞬でも70℃を超えると発色濃度が低下してしまう場合がある。上記最高表面温度としては、60℃以下がより好ましく、50℃以下が更に好ましい。ここで、「恒率乾燥過程」とは、塗布層中の水分量が時間に比例して減少する現象を示す期間をいう。
【0030】
また、本発明においては、上記カーテン塗布の塗布速度を100〜1000m/分とし、塗布点における塗布液の落下速度を塗布速度の1/20〜1/2とすることで、塗布欠陥が減少し、塗布面状を良好にすることができる。ここで、「塗布速度」とは、カーテン塗布における被塗布体の走行速度を意味し、「塗布点」とは、塗布液が落下する落下地点を意味し、「落下速度」とは、液膜が上記塗布点に到達した地点における速度を意味する。
【0031】
上記落下速度は、より好ましくは、塗布速度の1/20〜1/3であり、さらに好ましくは、塗布速度の1/15〜1/5である。落下速度が塗布速度の1/20未満だと、走行する被塗布体に同伴するエアーによってカーテン膜が破断するか、もしくは、液膜の均一な引き伸ばしができない場合があり、塗布面状が悪化するおそれがある。また、落下速度が塗布速度の1/2を超えると、塗布点の上流側に液がたまる「液だまり」現象を生じ塗布面状が悪化する場合がある。
【0032】
上記落下速度の調整は、カーテン塗布ヘッドからの塗布液の落下開始位置(落下地点からの高さ)を変えるか、または塗布液の吐出速度を変えることによって行うことができる。落下開始位置は、操業性、カーテン膜の安定性の観点から、一般的に10〜300mmの範囲に設定される。
【0033】
(ロイコ染料)
本発明で使用することのできる酸化発色可能なロイコ染料とは、電子を付加することによって、または、電子を除去することによって染料を形成し発色するような、1個または2個の水素原子を有している還元型の染料を意味する。本発明においては、このようなロイコ染料のうち、実質的に無色であるかまたは淡色であるものを選択することにより、白色の地肌に光酸化によって発色させた画像を形成することができる。
【0034】
本発明で使用するロイコ染料は、例えば米国特許第3,445,234号に記載されているような、(1)アミノトリアリールメタン、(2)アミノキサンテン、(3)アミノチオキサンテン、(4)アミノ−9,10−ジヒドロアクリジン、(5)アミノフェノキサジン、(6)アミノフェノチアジン、(7)アミノジヒドロフェナジン、(8)アミノジフェニルメタン、(9)ロイコインダミン、(10)アミノヒドロシンナミック酸(シアノエタン、ロイコメチン)、(11)ヒドラジン、(12)ロイコインジゴイド染料、(13)アミノ−2,3−ジヒドロアントラキノン、(14)テトラハロ−p,p’−ビフェノール、(15)2−(p−ヒドロキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダール、(16)フェネチルアニリン等を挙げることができる。これらのロイコ染料のうち、(1)〜(9)のものは1つの水素原子を失うことにより発色して染料となるが、(10)〜(16)のものは2つの水素原子を失って染料を形成する。
【0035】
このようなロイコ染料の具体例としては、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−フェニルメタン、2−N−(3−トリフルオロメチルフェニル)−N−エチルアミノ−6−ジエチルアミノ−9−(2−メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、2−(2−クロロフェニル)アミノ−6−ジブチルアミノ−9−(2−メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、2−ジベンジルアミノ−6−ジエチルアミノ−9−(2−メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、ベンゾ〔a〕−6−N,N−ジエチルアミノ−9,2−メトキシカルボニルフェニル)キサンテン、2−(2−クロロフェニル)−アミノ−6−ジブチルアミノ−9−(2−メチルフェニルカルボキシアミドフェニル)キサンテン、3,6−ジメトキシ−9−(2−メトキシカルボニル)−フェニルキサンテン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、3,7−ビス−ジエチルアミノフェノキサジン等を挙げることができる。
【0036】
(光酸化剤)
本発明で使用する光酸化剤は、可視光線、紫外線、赤外線、X線等のような活性光線により活性化され、ロイコ染料と反応して、未露光部分の地肌に対して有色の像を形成させるものである。本発明で使用することのできる光酸化剤は、化合物の構造に従って、スペクトルの全域にわたって異なるピーク感度を有している。即ち、特定の活性光線によって露光されることにより、マイクロカプセルに内包されている光酸化剤が活性化され、共にマイクロカプセルに内包されているロイコ染料を酸化して発色させ、光照射された部分に有色の像が形成される。
【0037】
このような光酸化剤の具体例としては、特公昭62−39,728号公報および同63−2099号公報に記載された2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体の如きロフィンダイマー化合物、米国特許第3,282,693号に記載された2−アジドベンゾオキサゾール、ベンゾイルアジド、2−アジドベンズイミダゾールの如きアジド化合物、米国特許第3,615,568号に記載された3’−エチル−1−メトキシ−2−ピリドチアシアニンパークロレート、1−メトキシ−2−メチルピリジニウム−p−トルエンスルホネート等のピリジニウム化合物、N−ブロモスクシンイミド、トリブロモメチルフェニルスルホン、2−トリクロロメチル−5−(p−ブトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,6−ジトリクロロンレチル−4−(p−メトキシフェニル)−トリアジン等の有機ハロゲン化合物、日本写真学会1968年春季研究発表会講演要旨第55頁に記載されたアジドポリマー、ベンゾフェノン、p−アミノフェニルケトン、多核キノン、チオキサンテノンおよびこれらの混合物等を挙げることができる。
【0038】
本発明においては、上記化合物の中でも、ロフィンダイマー化合物または有機ハロゲン化合物を使用することが好ましく、感度を高める観点から、特にこれらの化合物を併用することが好ましい。本発明において、ロイコ染料に対する光酸化剤の使用量は、モル比で10:1〜1:10の範囲であることが好ましく、特に2:1〜1:2の範囲であることが好ましい。本発明においては、光酸化剤の付加的な成分として、公知の酸化防止剤等の安定剤を、マイクロカプセル内に添加して使用することもできる。
【0039】
上記酸化防止剤としては、フェノール系化合物、ハイドロキノン系化合物、カテコール系化合物等が挙げられる。これらの化合物の具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,3−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン、3,6−ジ−t−ブチルカテコール等が挙げられる。上記酸化防止剤の使用量は、質量比で、光酸化剤10に対して0.001〜2の範囲であることが好ましく、特に0.01〜0.1の範囲であることが好ましい。尚、酸化防止剤その他については、特開平1−129247号公報に詳しく記載されている。また、本発明においては、マイクロカプセル内に公知の増感剤を添加してもよい。
【0040】
(マイクロカプセル)
本発明においては、光像形成層の透明性向上の観点および常温で光酸化剤と還元剤との接触を防止するといった生保存性の観点(カブリ防止)から、光酸化剤およびロイコ染料をマイクロカプセルに内包させる。本発明に於いてロイコ染料および光酸化剤を内包させるための好ましいマイクロカプセルは、常温ではマイクロカプセル壁の物質隔離作用によりカプセル内外の物質の接触を妨げ、ある温度以上に加熱された時のみ物質の透過性が上がるものである。この現象は、カプセル壁材、カプセル芯物質、添加剤を適宜選ぶことにより、その透過開始温度を自由にコントロ−ルすることができる。この場合の透過開始温度は、カプセル壁のガラス転移温度に相当するものである。
【0041】
また、光酸化剤およびロイコ染料と、還元剤とを各々別々にマイクロカプセルに内包させて使用しても良い。本発明で使用するマイクロカプセルの製造には界面重合法、内部重合法、外部重合法の何れの方法をも採用することができるが、特に、ロイコ染料および光酸化剤(光像形成物質という)、または還元剤を含有した芯物質を水溶性高分子を溶解した水溶液中で乳化した後、その油滴の周囲に高分子物質の壁を形成させる乳化重合法を採用することが好ましい。高分子物質を形成するリアクタントは油滴の内部および/または油滴の外部に添加される。
【0042】
光像形成物質を含有させる芯物質としては、後述する還元剤に使用する高沸点オイルおよび低沸点の補助溶剤を用いることができる。上記高分子物質の具体例としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレンメタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共重合体等が挙げられる。好ましい高分子物質はポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネートであり、特に好ましくはポリウレタンおよびポリウレアである。高分子物質は2種以上併用することもできる。
【0043】
上記水溶性高分子の具体例としては、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。例えばポリウレアをカプセル壁材として用いる場合には、ジイソシアナート、トリイソシアナート、テトライソシアナート、ポリイソシアナートプレポリマー等のポリイソシアナートと、ジアミン、トリアミン、テトラアミン等のポリアミン、アミノ基を2個以上含むプレポリマー、ピペラジン若しくはその誘導体またはポリオール等とを、水系溶媒中で界面重合法によって反応させる。これにより、容易にポリウレアのマイクロカプセル壁を形成させることができる。
【0044】
また、例えばポリウレアとポリアミドとからなる複合壁若しくはポリウレタンとポリアミドとからなる複合壁は、例えばポリイソシアナートおよび酸クロライド、若しくは、ポリアミンおよびポリオールを用い、反応液となる乳化媒体のpHを調整した後加温することによって調製することができる。これらのポリウレアとポリアミドとからなる複合壁の製造方法の詳細については、特開昭58─66948号公報に記載されている。
【0045】
本発明で使用するマイクロカプセルの平均粒子径は、画像の解像度を向上させる等の観点から、体積平均粒子径で30μm以下、特に4μm以下であることが好ましい。更に、本発明で使用するマイクロカプセル壁には、必要に応じて、金属含有染料、ニグロシンなどの荷電調節剤あるいはその他の任意の添加物質を加えることができる。これらの添加物質は、例えば、壁形成時等の任意の時点で、カプセル壁中に含有させることができる。
【0046】
また、必要に応じてカプセル壁表面の帯電性を調節するために、ビニルモノマー等のモノマーをグラフト重合させても良いし、これらの重合体を付着させても良い。更に、加熱時にマイクロカプセル壁を膨潤させるために固体増感剤を添加することもできる。
【0047】
上記固体増感剤はマイクロカプセル壁として用いるポリマーの可塑剤と言われるものの中から、融点が50℃以上、好ましくは120℃以上で、常温では固体であるものを選択して用いることができる。例えば、壁材がポリウレア、ポリウレタンからなる場合には、ヒドロキシ化合物、カルバミン酸エステル化合物、芳香族アルコキシ化合物、有機スルホンアミド化合物、脂肪族アミド化合物、アリールアミド化合物等が好適に用いられる。
【0048】
(還元剤)
本発明で使用する還元剤は、活性化された光酸化剤の遊離基をトラップする、いわゆるフリーラジカル捕獲物質であり、光酸化剤の酸化作用を失活させる作用を有するものである。従って、加熱によって光酸化剤の酸化作用を失活させた後に光像形成材料に活性光線を照射しても、もはやロイコ染料は光酸化剤によって酸化されることはない。上記フリーラジカル捕獲物質は公知の化合物の中から適宜選択して使用することができる。具体的には、例えば、米国特許第3,042,515号に記載されたベンゼン環に水酸基を有すると共に、少なくとも別の水酸基またはアミノ基がこのベンゼン環の別の位置に存在するような有機還元剤(例えば、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキシヒドロキノン、フロログリシノールおよびo−アミノフェノール、p−アミノフェノール等のアミノフェノール類等)、特公昭62−39728号公報に記載された環式フェニルヒドラジド化合物、グアニジン誘導体、アルキレンジアミン誘導体、ヒドロキシアミン誘導体、フェニルヒドラジン化合物等が挙げられる。
【0049】
上記還元剤の具体的化合物の例としては、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキシヒドロキノン、ピロログリシノール、アミノフェノール、1−フェニルピラゾリジン−3−オン(フェニドンA)、1−フェニル−4−メチルピラゾリジン−3−オン(フェニドンB)、3−メチル−1−(p−スルホフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン等を挙げることができる。
【0050】
上記の還元剤は、単独若しくは2種以上併用することもできる。又、酸化剤に作用し得る還元性物質であれば、上記の還元剤に限定されることなく使用することができる。還元剤は、光酸化剤1モルに対して1〜100モルの範囲で使用することができるが、5〜20モルの範囲で使用することが特に好ましい。尚、本発明の画像の定着は、上記加熱による他、加圧、または加圧・加熱によりマイクロカプセルを破壊することによって行っても良い。本発明の光像形成材料においては、画像鮮明性の観点から、光像形成層の透明性は高い方が好ましい。
【0051】
本発明においては、上記還元剤はロイコ染料および光酸化剤が内包されたマイクロカプセルには内包されず、固体分散された状態で使用することもできるが、水に難溶性または不溶性の有機溶剤に溶解せしめた後、これを、界面活性剤を含有した水溶性高分子を保護コロイドとして有する水相に混合し乳化分散した、乳化分散物の形で使用することも好ましい。この場合に使用される有機溶剤は、高沸点オイルの中から適宜選択することができる。
【0052】
中でも好ましいオイルとしては、エステル類の他、ジメチルナフタレン、ジエチルナフタレン、ジイソプロピルナフタレン等のアルカリ化ナフタレン、ジメチルビフェニル、ジエチルビフェニル、ジイソプロピルビフェニル、ジイソブチルビフェニル、1−メチル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、1−エチル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、1−プロピル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、トリアリルメタン(例えば、トリトルイルメタン、トルイルジフェニルメタン)、ターフェニル化合物(例えば、ターフェニル)、アルキル化合物、アルキル化ジフェニルエーテル(例えば、プロピルジフェニルエーテル)、水添ターフェニル(例えば、ヘキサヒドロターフェニル)、ジフェニルエーテル、塩素化パラフィン等が挙げられる。これらの中でも特にエステル類を使用することが、乳化分散物の乳化安定性の観点から好ましい。
【0053】
上記エステル類としては、燐酸エステル類(例えば、燐酸トリフェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ブチル、燐酸オクチル、燐酸クレジルジフェニル)、フタル酸エステル(フタル酸ジブチル、フタル酸―2―エチルヘキシル、フタル酸エチル、フタル酸オクチル、フタル酸ブチルベンジル)、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、安息香酸エステル(安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸イソペンチル、安息香酸ベンジル)、アビエチン酸エステル(アビエチン酸エチル、アビエチン酸ベンジル)、アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル、アゼライン酸ジオクチル、シュウ酸エステル(シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル)、マロン酸ジエチル、マレイン酸エステル(マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル)、クエン酸トリブチル、ソルビン酸エステル(ソルビン酸メチル、ソルビン酸エチル、ソルビン酸ブチル)、セバシン酸エステル(セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチル)、エチレングリコールエステル類(ギ酸モノエステルおよびジエステル、酪酸モノエステルおよびジエステル、ラウリン酸モノエステルおよびジエステル、パルミチン酸モノエステルおよびジエステル、ステアリン酸モノエステルおよびジエステル、オレイン酸モノエステルおよびジエステル)、トリアセチン、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、ホウ酸エステル(ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリペンチル)等が挙げられる。
【0054】
これらの中でも、燐酸トリクレジルを単独または混合して使用した場合には還元剤の乳化分散物の安定性が特に良好となるので好ましい。上記のオイル同志、または他のオイルとの併用も可能である。本発明においては、上記の有機溶剤に、更に低沸点の溶解助剤として補助溶剤を加えることもできる。このような補助溶剤として、例えば酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルおよびメチレンクロライド等を特に好ましいものとして挙げることができる。
【0055】
これ等の成分を含有する油相と混合する水相に保護コロイドとして含有せしめる水溶性高分子は、公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性高分子の中から適宜選択することができるが、ポリビニルアルコール、ゼラチン、セルロース誘導体等が好ましい。また、水相に含有せしめる界面活性剤は、アニオン性またはノニオン性の界面活性剤の中から、上記保護コロイドと作用して沈澱や凝集を起こさないものを適宜選択して使用することができる。好ましい界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)等を挙げることができる。
【0056】
乳化分散物は、上記成分を含有した油相と保護コロイドおよび界面活性剤を含有する水相とを、高速撹拌、超音波分散等、通常の微粒子乳化に用いられる手段を使用して混合分散せしめ、容易に得ることができる。又、油相の水相に対する比(油相質量/水相質量)は、0.02〜0.6であることが好ましく、特に0.1〜0.4であることが好ましい。0.02以下では水相が多すぎて希薄となり十分な発色性が得られず、0.6以上では逆に液の粘度が高くなり、取り扱いの不便さや塗液安定性の低下をもたらす。
【0057】
上記のようにして調製した乳化分散物およびマイクロカプセル液を含んでなる光造形性層用塗布液を支持体の両面に塗布するに際しては、公知の水系または有機溶剤系の塗液を用いる。この場合、光像形成層液を安全且つ均一に塗布すると共に塗膜の強度を保持するために、本発明においては、バインダーとして、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン類、ゼラチン、ポリビニアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリスチレンおよびその共重合体、ポリエステルおよびその共重合体、ポリエチレンおよびその共重合体、エポキシ樹脂、アクリレートおよびメタアクリレート系樹脂およびその共重合体、ポリウレタン樹脂並びにポリアミド樹脂等をマイクロカプセルと共に併用することもできる。上記、バインダーとしては、特にカルボキシ変性ポリビニルアルコールが好ましい。尚、顔料、ワックス類、または金属石鹸等を適宜添加しても良い。特に、光像形成層用塗布液には、光像形成材料の耐水性を向上させるために硬膜剤や塗布面状を向上させるために界面活性剤を添加するのが好ましい。このようにして設けた光像形成層は、極めて良好な発色画像を形成することができる。
【0058】
上記硬膜剤としては、分子中に2個以上のエポキシ基またはエチレンイミン基を含むカチオン系硬膜剤が好ましく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、トリメチロールプロパン、グリセリン、またはこれらの縮合物とエピクロルヒドリンとの反応物、アルキルポリアミン化合物とアルキルジカルボン酸との縮合によって得られるポリアミド樹脂とエピクロルヒドリンとの反応物、ヘキサメチレンジイソシアネート若しくはメチレンビスフェニルジイソシアネートとエチレンイミンとの反応物等が挙げられる。
【0059】
上記界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤が好ましく、該アニオン系界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩などが被りや感度低下を生じにくいため好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン塩、スルホコハク酸4−メチルペンチルエステルナトリウム塩、スルホコハク酸2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルナトリウム塩等が挙げられる。
【0060】
また、上記カチオン系硬膜剤(x)と上記アニオン系界面活性剤(y)との質量比率(x/y)は、5/1〜1/1が好ましく、4/1〜2/1がさらに好ましい。質量比率が上記の範囲内にあると、良好な塗布面状が得られ、且つ、十分な耐水性を付与することができる。
【0061】
<支持体>
本発明に使用する支持体としては、中性または酸性の上質紙、コート紙、フイルム等が挙げられる。
【0062】
<下塗り層>
本発明においては、両面に光像形成層を形成した場合等に裏写りを防止するために、支持体と光像形成層との間に下塗り層を設けてもよい。該下塗り層は、無機顔料を含有する下塗り層液を、公知の塗布法によって支持体に塗布・乾燥して設けることができる。下塗り層に用いる材料としては、アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、スチレン−ブタジエンラテックス(SBR)、水性ポリエステル等を用いることができ、膜厚としては、0.1〜20μmであることが好ましい。液塗布量は1〜20g/m2、特に3〜10g/m2であることが好ましい。
【0063】
(無機顔料)
下塗り層は無機顔料を含有しているのが好ましい。該無機顔料は、上記光酸化剤を活性化する活性光線を吸収するものであれば特に限定されるものではないが、下塗り層に含有させた場合の該層の光透過率(両面に下塗り層を設けた場合には両層を合わせた場合の光透過率)が、特に400〜450nmの領域で3%以下であって、400nm以下の領域で1.0%以下、好ましくは、400〜450nmの領域で1%以下であって、400nm以下の領域で0.1%以下となるものであることが好ましい。光透過率が400〜450nmの領域で3%以上であるか、400nm以下の領域で1%以上である場合には、裏写り現象を有効に防止することができない。
【0064】
上記無機顔料としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、タルク、カオリン、焼成カオリン、水酸化アルミニウム、非晶質シリカ等を挙げることができる。これらの中でも、光像形成材料の地肌白色に保つ観点から、酸化チタンを使用することが好ましい。
【0065】
上記酸化チタンとしては、リチル型のものとアナーターゼ型のものとがあり、何れのものでも用いることができるが、ルチル型のものを用いることが特に好ましい。これらの無機顔料は単独で用いても2種以上併用しても良い。含有させる量は、光透過率に対応して適宜調節することができる。
【0066】
上記下塗り層は、光像形成層がその上に塗布されたときに光像形成層に含まれる水により下塗り層が膨潤する場合には光像形成層の画質が悪化するので、硬膜剤を用いて硬化させることが望ましい。このような硬膜剤は、例えば、特開平2−111585号に詳細に記載されている。更に、下塗り層を塗布する前に、支持体の表面を公知の方法(例えば、米国特許第2,715,075号、同第2,846,727号、同第3,549,406号、同第3,590,107号)によって活性化処理することが望ましい。
【0067】
<保護層>
本発明においては、光像形成層表面での光散乱による見かけの透明性が低下すること、熱定着時に加熱ローラー等に光像形成材料が付着すること、光像形成材料のブロッキングおよび水が付着した場合に光像形成層が支持体から剥がれること(耐水性)等を防止するために、光像形成層の上に保護層を公知の方法により設けることが好ましい。保護層についての詳細は、例えば「紙パルプ技術タイムス」(1985、9月号)2〜4頁および特願昭62−287096号に記載されている。
【0068】
本発明においては、従来から使用されている上記の保護層と共に、またはそれらの保護層に代えて、シリコーン樹脂を主成分とする保護層を設けることもできる。これによって、光像形成層の透明性を損なうことなく、耐水性も著しく改善することができる(特願平3−132152号)。保護層には、ワックス類や金属石鹸類を添加することもできる。これらの使用量は0.2〜7g/m2が好ましい。
【0069】
<露光用光源>
本発明の光像形成材料に使用する露光用の光源は特に限定されるものではなく、自然光、人工光、単色光、非コヒーレント光またはコヒーレント光等の何れも使用できる。蛍光灯、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、タングステンランプの何れであっても良い。しかしながら、適切な画像を形成するためには、光像形成組成物に対応する適切な光波長および光密度の光源を選定する必要がある。このような光源等については特願昭62−287096号に詳しく記載されている。
【0070】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれによって限定されるものではない。尚、添加量を表す「部」は「質量部」を表す。
【0071】
[実施例1]
(マイクロカプセル液の調製)
トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン0.3部、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン0.7部、2,2’−ビス−(o−クロロフェニル)−4,4’、5,5’−テトラフェニルビイミダゾール2部、トリブロモメチルメチルフェニルスルホン0.4部およびキシリレンジイソシアナート/トリメチロールプロパンの1/3付加物の75質量%酢酸エチル溶液10部を、酢酸エチル16部とジシクロヘキシルフタレート14部との混合液に添加し、溶解した。得られた溶液を、カルボキシ変性ポリビニルアルコール5質量%水溶液64部に添加して乳化分散し、平均粒子径が1.6μmの乳化分散液を得た。得られた乳化分散液に水58部を添加し、40℃で3時間攪拌してカプセル化反応を行わせた後、室温に冷却し、濾過してカプセル液を得た。
【0072】
(還元剤分散液の調製)
1−フェニルピラゾリジン−3−(フェンドンA)9.4部およびp−トルエンスルホンアミド0.9部を、カルボキシ変性ポリビニルアルコール6質量%水溶液23部に添加し、横型サンドミルを用いて乳化分散して、平均粒子径が1μmの還元剤分散液を得た。
【0073】
(光像形成層用塗布液の調製)
カプセル液(20質量%)30部と、還元剤分散液(35質量%)15部と、シリカが20質量%含有された分散液(サイロイド404、富士デビソン化学(株)製)2部と、10質量%カルボキシ変性PVA水溶液6部と、30質量%エポキシ化ポリアミド樹脂(FL71、東邦化学(株)製)2部と、10質量%スルホコハク酸4−メチルペンチルエステル水溶液2部と、を混合して、光像形成層用の塗布液を得た。上記塗布液の粘度をB型粘度計を用いて60rpmの条件で測定したところ、120mPa・sであった。また、上記塗布液の表面張力は、32mN/mであった。
【0074】
(下塗り層液の調製)
酸化チタン(R780−2、石原産業(株)製)80部およびヘキサメタリン酸ナトリウム0.5質量%水溶液160部を混合し、ホモジナイザーを用いて乳化分散して還元剤の乳化分散液を得た。得られた乳化分散液60部にスチレン/ブタジエンゴム(SBR)を48質量%含有している液10部を添加し、混合して下塗り層塗布液を得た。
【0075】
(光像形成材料の作製)
坪量が76g/m2の上質紙の両面に、上記の下塗り層液を、各面の塗布量が固形分で7g/m2となるようにエアーナイフ法を用いて塗布し、乾燥した後、上記の光像形成層用の塗布液を、上記下塗り層を塗布した原紙の両面に、各面の塗布量が固形分で6g/m2となるように、塗布速度300m/分、塗布点における光像形成層用塗布液の落下速度30m/分、の条件でカーテン塗布した。次いで、効率乾燥工程における最高表面温度を50℃として塗膜を乾燥して光像形成層を形成し、実施例1の光像形成材料を作製した。
【0076】
[実施例2]
実施例1における光像形成層用塗布液の調製において、10質量%カルボキシ変性PVA水溶液を、1質量%カルボキシメチルセルロース水溶液4部に変更し、10質量%スルホコハク酸4−メチルペンチルエステル水溶液の添加量を4部に変更して光像形成層用塗布液を調製した以外は実施例1と同様にして実施例2の光像形成材料を作製した。
尚、実施例2における光像形成層用塗布液の粘度は200mPa・sであり、表面張力は29mN/mであった。
【0077】
[実施例3]
実施例1における光像形成材料の作製において、光像形成層用塗布液を、塗布速度500m/分に変更し、効率乾燥工程における最高表面温度を65℃に変更した以外は実施例1と同様にして実施例3の光像形成材料を作製した。
【0078】
[比較例1]
実施例1における光像形成層用塗布液の調製において、10質量%カルボキシ変性PVAを添加しなかった以外は実施例1と同様にして比較例1の光像形成材料を作製した。
尚、比較例1における光像形成層用塗布液の粘度は20mPa・sであり、表面張力は33mN/mであった。
【0079】
[比較例2]
実施例1における光像形成層用塗布液の調製において、10質量%カルボキシ変性PVAの添加量を10部に、30質量%エポキシ化ポリアミド樹脂の添加量を10部に、10質量%スルホコハク酸4−メチルペンチルエステル水溶液の添加量を0.2部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例2の光像形成材料を作製した。
尚、比較例1における光像形成層用塗布液の粘度は330mPa・sであり、表面張力は52mN/mであった。
【0080】
[比較例3]
実施例1における光像形成材料の作製において、光像形成層用塗布液を、カーテン塗布に代えてエアーナイフ塗布した以外は実施例1と同様にして比較例3の光像形成材料を作製した。
【0081】
《評価》
実施例1〜3および比較例1〜3で得た光像形成材料について以下の評価を行った。結果を表1に示す。
【0082】
(画像濃度)
フレッシュなサンプルに対して、線画の原稿を介してジェットライト(超高圧水銀灯、オーク(株)製)によって光照射し、青色の画像を得た。ついで、135℃の加熱ローラに450mm/minの速度で通し、未露光部を定着した。その後、画像部の濃度をマクベス反射濃度計で測定した。
【0083】
(非画像部の安定性)
上記の熱定着が終了したサンプルに32000ルクスの蛍光灯を5時間照射した後、非画像部の濃度をマクベス反射濃度計で測定した。
【0084】
(塗布面状)
露光して全面発色させたサンプル(全面発色サンプル)および50%網点の原稿を介して発色させたサンプル(50%網点サンプル)を熱定着させた後に目視観察し、下記基準に従って光像形成層の塗布面状を評価した。
〔規準〕
○:全面発色サンプルおよび50%網点サンプルともに発色濃度が均一であり、塗布面状が良好であった。
△:50%網点サンプルでは発色濃度の濃淡がわからないが、全面発色サンプルでは発色濃度の濃淡がわかり、塗布面状がやや劣っていた。
×:全面発色サンプルおよび50%網点サンプルとも発色濃度の濃淡がわかり、塗布面状が劣っていた。
【0085】
【表1】
【0086】
上記の結果から、本発明の光像形成材料は、光像形成層用塗布液の塗布量が低量であっても、発色部の濃度が高く均一であり、安定性に優れることがわかる。これに対し、光像形成層用塗布液の粘度が20mPa・sと低い比較例1の光像形成材料は、非画像部の定着が悪く、塗布面状が悪いことがわかった。また、光像形成層用塗布液の粘度が330mPa・sと高い比較例2の光像形成材料は、非画像部の定着はよいものの、塗布面状が劣っていた。さらに、光像形成層をエアーナイフ塗布で形成した比較例3の光像形成材料は、画像部の濃度が低く、非画像部の定着および塗布面状もやや劣るものであった。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、発色画像が均一で濃度が高く、安定性に優れ、且つ、低塗布量で安定して製造することが可能な光像形成材料を提供することができる。
Claims (6)
- 支持体の少なくとも一方の面上に、酸化発色可能なロイコ染料および光酸化剤を共に内包したマイクロカプセルと還元剤とを含有した光像形成層を有する光像形成材料であって、前記光像形成層は、塗布液をカーテン塗布することによって形成され、且つ、前記塗布液の粘度が30〜300mPa・sであることを特徴とする光像形成材料。
- 前記塗布液の塗布量は、2〜8g/m2であることを特徴とする請求項1に記載の光像形成材料。
- 前記塗布液の表面張力は、20〜50mN/mであることを特徴とする請求項1または2に記載の光像形成材料。
- 前記光像形成層は、(1)塗布速度が100〜1000m/分、および(2)塗布点における塗膜の落下速度が前記塗布速度の1/20〜1/2の速度、の条件で前記塗布液を塗布することによって形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光像形成材料。
- 前記光像形成層は、前記カーテン塗布の恒率乾燥過程おける塗膜の最高表面温度を70℃以下として乾燥させて形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光像形成材料。
- 前記光像形成層は、カチオン系硬膜剤と、アニオン系界面活性剤と、カルボキシ変性ポリビニルアルコールとを含有し、前記カチオン系硬膜剤(x)と前記アニオン系界面活性剤(y)との質量比率(x/y)が、5/1〜1/1であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光像形成材料。
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- 2003-01-30 JP JP2003021577A patent/JP2004233614A/ja active Pending
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