JPH10262898A - 粘着ローラー掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘着テープの交換が簡単かつ衛生的で、ラン
ニングコストの安い粘着ローラー掃除機を提供する。 【解決手段】 一般の荷造り用粘着テープを適当な長さ
に切り取り、二分割にした回転体の割れ目部分に一端を
挟み込んで円筒面に巻き付け粘着ローラーと為す。粘着
テープの廃棄に際しては、回転体の割れ目部分を開口さ
せ、粘着テープの、先に挟み込んだ部分を摘んで回転体
の軸方向に引き抜き、筒状のまま廃棄する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は床面や洋服、ソファ
ー等のゴミをその粘着力によってくっつけて集塵する粘
着ローラー掃除機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの手の掃除機は、紙筒に粘着面
を表向きにした粘着テープを何重にも重ねて巻いて形成
した粘着ローラーを、握り柄と一体的に形成された軸に
装着し、被清掃面上を転動させてゴミを粘着面にくっつ
けて集塵をする。

【０００３】そして、粘着面が集塵したゴミで汚れる
と、表層部の一枚を剥がし、予め加工してあるミシン目
から切り取って廃棄し、新しい粘着面を表層部に出す。
予め巻いてある粘着テープがなくなるまで同じ作業を繰
り返した後、残った紙筒を廃棄して新しい粘着ローラー
に交換する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】粘着ローラー掃除機は
髪の毛や糸くず、綿ゴミ等の集塵には抜群の集塵能力を
発揮するが、一枚の粘着テープが持つ清掃能力（面積）
は低く、極めて狭い面積しか清掃出来ないので、粘着テ
ープの切り取りが頻繁にならざろう得ず、消費が早いた
めに、常に専用のスペアー粘着ローラーを用意しておい
たり、購入を心掛けるといった気遣いが必要があるとい
う問題点があった。

【０００５】また、汚れた表層部を剥がし切り取る際、
必然的にゴミの付着面に指が触れ、不衛生という問題点
があった。

【０００６】また、粘着面がゴミで覆われるため、剥が
し口がわかりにくいと同時に、ミシン目に髪の毛や糸が
橋渡しになっているとミシン目がスムーズに切れないと
いう問題点があった。

【０００７】さらには、他に転用のきかない専用の粘着
ローラーのため、ランニングコストが高いという問題点
があった。

【０００８】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、専用の粘着ローラーを使用することなく、ゴミの
付着した粘着テープの処理が衛生的かつ簡単で、しかも
ランニングコストの安い粘着ローラー掃除機を提供しよ
うとするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明における粘着ロー
ラー掃除機は、握り柄の先端に一対の回転体構成部材か
らなる回転自在の回転体を備え、一般に普及している荷
造り用の粘着テープを適当な長さに切って、その一端を
前記一対の回転体構成部材の間に挟持し、さらに粘着面
を表向きに回転体に巻き付けることにより粘着ローラー
を形成する。

【００１０】粘着テープを廃棄するに当たっては、前記
粘着テープの挟持部を解放するとともに、前記一対の回
転体構成部材の位置関係により回転体の周長を通常時よ
り短くし、筒状になっている粘着テープを回転体の円筒
面より浮かせ、粘着テープの前記挟持部分を摘んで回転
体の軸方向にスライドさせて引き抜き、廃棄する。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、添付の図面に基づいて、本
発明による粘着ローラー掃除機の実施の形態の一例を詳
細に説明するものとする。

【００１２】本発明による粘着ローラー掃除機は、大き
くは握り柄部１と回転体部２と粘着テープ８から構成さ
れる。

【００１３】握り柄部１にはその先端に、回転体２を回
転自在に保持すべく軸３が固着され、軸３の先端には回
転体２が抜け落ちないようナット４がねじ込まれてい
る。

【００１４】回転体２は、半円筒形をした回転体構成部
材５とそれと対を為す回転体構成部材７と押しバネ９か
ら構成されている。

【００１５】回転体構成部材５は半周よりも若干短い円
筒面５１と、略半円形で互いに対向する側壁５２，５３
と、半円筒形の内部に位置するバネ受け部５４によって
形成されている。

【００１６】円筒面５１の一端は、テープ挟持部５７と
して用いられる。

【００１７】側壁５２は、握り柄１の反対側の、円筒の
先端からやや奥まったところに位置し，側壁５３は、側
壁５２とは反対側の円筒形の終端に位置する。そして、
側壁５２，５３は円筒面５１の芯の位置に、回転軸３が
貫通する回転軸孔５９，６０が設けられ、回転軸孔５
９，６０とテープ挟持部５７を結ぶ線上の任意の位置に
は、揺動軸孔６１，６２が設けられいる。また、側壁５
３の外側には揺動軸孔６２から見てテープ挟持部５７と
は反対側に指押し部５５が形成されている。

【００１８】回転体構成部材７は回転構成部材５とほぼ
同様に、半周よりも若干短い円筒面７１と、略半円形で
互いに対向する側壁７２，７３と、バネ受け部７４によ
って形成されている。

【００１９】円筒面７１の一端は、前記円筒面５１の前
記テープ挟持部５７と対を為す、テープ挟持部７７とし
て用いられる。

【００２０】側壁７２，７３は回転体構成部材５の側壁
５２，５３よりもそれぞれ内側に位置し、回転体構成部
材５の側壁５２，５３に設けられた揺動軸孔６１，６２
に緩入する揺動軸８１，８２が設けられるが、その位置
は、回転体構成部材５が揺動軸孔６１，６２をもって揺
動軸８１，８２に軸支され、テープ挟持部５７，７７が
互いに当接した状態において、回転体構成部材５，７が
一つの正の円筒形となる位置が選ばれている。さらに、
側壁７３の外側には揺動軸８２から見てテープ挟持部７
７とは反対側に、前記指押し部５５と対を為す指押し部
７５が形成されている。

【００２１】バネ受け部５４，７４は回転体構成部材
５，７のそれぞれの内部の、揺動軸８１，８２から見て
テープ挟持部５７，７７とは反対側に位置して対向し、
押しバネ９を保持している。

【００２２】押しバネ９はバネ受け部５４，７４の間に
受け渡され、テープ挟持部５７，７７を互いに当接させ
て押圧するように付勢している。

【００２３】粘着テープ８は、荷造り用のローコストな
粘着テープを回転体の周長よりも若干長い長さに切った
ものである。荷造り用粘着テープの粘着面は十分な粘着
力を持っているので、従来の専用粘着ローラーとなんら
変わることなく掃除の用途に使うことができる。

【００２４】以上の構成の粘着ローラー掃除機を使用す
るに際しては、まず一般の荷造り用粘着テープを適当な
長さに切って本粘着ローラー掃除機用の粘着テープ８と
する。テープの長さは、回転体２の周長よりもやや長く
するが、予め、握り柄１の長さをテープ長さに合わせて
設定してあるのでこれに合わせれば目安を付け易い。

【００２５】指押し部５５，７５に指を当て、押しバネ
９を押し縮めるよう押圧すれば、回転体構成部材５，７
が互いに揺動しテープ挟持部５７，７７が開口するの
で、この中に粘着テープ８を挿入し、指の押圧力を抜く
ことによりテープ挟持部５７，７７を閉口させて粘着テ
ープ８を挟持する。この時、粘着テープ８の挟持代８８
を指で摘むに十分な長さにしておくと後述する粘着テー
プ８の抜き取り作業がやり易い。

【００２６】粘着テープ８を粘着面が表を向くように回
転体２に巻き付ける。巻き付け方向は右巻きでも、左巻
きでも、要は粘着面が表を向くように巻き付ければよ
い。巻き終わりは、巻き始め付近のテープ粘着面になる
ので粘着面に強く押しつけてくっつければ、粘着テープ
８は回転体２の円筒上で筒状となり粘着ローラーが形成
される。

【００２７】この状態で握り柄１を握って被清掃面上を
転動させ掃除を行うが、筒状になった粘着テープ８は挟
持代８８が挟持部５７，７７に挟持されているので回転
体２から抜け落ちたり、回転体２の円筒面上を空転する
こともなく快適に掃除ができる。

【００２８】粘着テープ８の廃棄に際しては、指押し部
５５，７５を再度押圧してテープ挟持部５７，７７を開
口させ、筒状の粘着テープ８を、挟持代８８を摘んで回
転体２の軸方向に引っ張り回転体より抜き取るのである
が、ここで、回転体構成部材５，７は前述のように、互
いに回転体２の芯位置よりずれた位置で揺動可能に軸支
されているので、指押し部５５，７５を押し縮めること
により回転体２は外周長が通常時より短くなり、筒状の
粘着テープ８は拠り所を失い回転体２に対してぶかぶか
の状態になるので引き抜きが極めて容易になる。

【００２９】

【発明の効果】上述の如く、本発明による粘着ローラー
掃除機は、家庭内にある一般のローコストな荷造りテー
プを粘着ローラー用粘着テープとして使用するのでラン
ニングコストが極めて安価であるとともに、専用のスペ
アー粘着ローラーを用意しておいたり、あらためて購入
してくる気遣いも無用である。

【００３０】また、筒状になった粘着テープを軸方向に
スライドしてはずす形態であるので、粘着テープの廃棄
に際して、粘着テープの剥がし口を探すこともなく、ま
た、従来の粘着テープローラーのように、髪の毛等長尺
なゴミが巻き付いてミシン目が切りにくいという問題も
最初から存在しないの、粘着テープの廃棄が極めて簡単
である。

【００３１】さらには、粘着テープを廃棄する際、ゴミ
の付いていない挟持代に指が触れるだけで、他はいっさ
いゴミの付いた粘着面に触れることがないので、極めて
衛生的に粘着テープ交換ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の斜視図である。

【図２】粘着テープを装着した本発明の斜視図である。

【図３】本発明の平面図である。

【図４】本発明の正面図である。

【図５】本発明の左側面図である。

【図６】図３に於けるＡ−Ａ断面である。

【図７】図４に於けるＢ−Ｂ断面図である。

【図８】図４におけるＣ−Ｃ断面図である。

【図９】図８の、指押し部を押し縮めたときの状態図で
ある。

【符号の説明】

１ 握り柄部 ２ 回転体部 ３ 軸 ５、７ 回転体構成部材 ８ 粘着テープ ９ 押しバネ ５５，７５ 指押し部 ５７，７７ テープ挟持部 ８１，８２ 揺動軸 ８８ 挟持代

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被清掃面のゴミをその粘着性によって集
   塵する粘着ローラー掃除機において、それぞれが、円筒
   面が半周より若干短い半円筒形で互いに円筒の芯よりず
   れた位置で揺動自在に軸支され、弾性部材で押し広げら
   れることにより一つの円筒回転体を構成する一対の回転
   体構成部材と、前記一対の回転体構成部材を前記弾性部
   材の付勢力に抗して押し縮めるための指押し部と、一つ
   の円筒回転体となした前記一対の回転体構成部材を被清
   掃面上で回転可能にする軸と、前記軸に固着された握り
   柄とを有することを特徴とする粘着ローラー掃除機。