JPH10258517A - インクカートリッジへのインク注入方法 - Google Patents

インクカートリッジへのインク注入方法

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JPH10258517A
JPH10258517A JP6633997A JP6633997A JPH10258517A JP H10258517 A JPH10258517 A JP H10258517A JP 6633997 A JP6633997 A JP 6633997A JP 6633997 A JP6633997 A JP 6633997A JP H10258517 A JPH10258517 A JP H10258517A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォーム材等の多孔質体が存在しても、気泡
をインク中に分散させることのない、インクカートリッ
ジへのインク注入方法の提供。 【解決手段】 注入されたインクが、インクカートリッ
ジ2内の多孔質体に吸い込まれる際には、脱気加熱イン
クプラント56により、インクは約40〜約50℃に加
熱されているため、流動性が高くかつ空気の溶解量も少
ない。このため、インクは、多孔質体の全体に均一に流
れ、粘性が高い時のように、空気を巻き込むことがな
い。したがって、インクは、多孔質体内の空気をほぼす
べて押し出すようにして、多孔質体内に満たされるの
で、気泡はインクとともに多孔質体内に残留することが
なく、このインクカートリッジを使用したインクジェッ
トプリンタにおいて印刷品質を高く維持でき、気泡によ
り印刷が不能となるのを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタ等に用いられるインクカートリッジへのインク注
入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェットプリンタに用いら
れるインクカートリッジとしては、インクを、多孔質体
であるフォーム材にしみ込ませて、カートリッジケース
内に配置したものが知られている。このようにインクを
フォーム材中に担持させているのは、インクをカートリ
ッジケース内に充填しているのみでは、インクがその重
量により記録ヘッドへ過剰に供給されたり、印刷時の振
動あるいは運搬時の振動等により、インクの液面が揺れ
てインク内に空気を巻き込み易く、この巻き込まれた空
気が、噴射ノズルの供給孔に吸い込まれると、カートリ
ッジ内にインクが十分に残存しているにも関らず、イン
クの噴射が中断して、印刷品質を低下させたり、印刷が
不可能となるおそれがあるためである。
【0003】インクがフォーム材中に存在する場合に
は、フォーム材の毛細管力によりインクが記録ヘッドへ
適量供給され、また振動があってもインク液面が揺れ
ず、インク内に空気が巻き込まれることがないので、イ
ンクの噴射は中断すること無く行われ、印字品質を高く
維持することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】カートリッジケース内
にフォーム材とインクとを配置するには、まず、開口部
からカートリッジケース内に圧縮した状態のフォーム材
を挿入した後、蓋体を開口部に熱溶着等により取り付け
る。その後、カートリッジケース内の空気を抜いてか
ら、カートリッジケースに設けられたインク供給孔ある
いは大気開放孔からインクを注入してフォーム材中にし
み込ませていた。
【0005】しかし、インクを注入する前にカートリッ
ジケース内の空気を抜く場合、完全に真空状態にするこ
とはできず、実際の製造工程では、気圧にして、大気圧
のほぼ1/10程度に下げるのが限度であった。このた
め、カートリッジケース内にインクを注入する際には、
フォーム材中にも少し空気が存在していた。
【0006】したがってフォーム中にインクがしみ込ん
だ場合に、この少しの空気を微細な気泡としてインク中
に分散してしまった。このように微細な気泡がインク中
に存在しても、フォーム材がなくかつ振動が少ない場合
には、自然に気泡はカートリッジケースの上部に移動し
て、カートリッジケースの下部に存在するインクの供給
孔からは離れるので、インクが十分に残存している場合
には、気泡がインク供給孔から記録ヘッドに吸い込まれ
ることはなく、インクの噴射に支障を来して印刷品質の
低下や印刷不能を招くことはない。
【0007】しかし、前述した理由によりカートリッジ
ケース内にはフォーム材が配置されているため、インク
中の微細な気泡も安定した状態で分散することになる。
このため、放置しても、気泡は自然にカートリッジケー
スの上部に移動することはない。
【0008】したがって、インクカートリッジ内に十分
にインクが残存しているのにも関らず、印刷時の記録ヘ
ッド側の吸い込みにより、気泡が記録ヘッド側に吸い込
まれて、印刷品質の低下や印刷不能を招くことがあっ
た。本発明は、フォーム材等の多孔質体が存在しても、
気泡をインク中に分散させることのない、インクカート
リッジへのインク注入方法の提供を目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明の
インクカートリッジへのインク注入方法は、外部にイン
クを供給するインク供給孔を備えた収納室内に、外部か
らインクを注入して、収納室内に配置されている多孔質
体にインクを吸収させるインクカートリッジへのインク
注入方法であって、収納室内へは、インクを高温状態で
注入することを特徴とする。
【0010】このように、常温(約20℃〜約26℃)
ではなく、高温状態のインクは常温に比較して粘性が低
下し非常に流動的となる。この流動性の高いインクを収
納室内に注入することにより、多孔質体の全体に均一に
流れ、粘性が高い時のように、空気を巻き込むことがな
い。したがって、多孔質体内の空気をほぼすべて押し出
すようにして、インクは、多孔質体内に満たされるの
で、気泡がインクとともに多孔質体内に残留することが
防止される。
【0011】また、高温状態でインクが注入されるの
で、インク中に空気が溶け込んでいる量は少なく、注入
後にインク自体が気泡を生じることはない。インクカー
トリッジ内を脱気してインクを注入する場合には、イン
ク中の気泡や溶解している気体が排出されるので、より
効果的である。
【0012】また、注入後にはインクは冷却される。こ
のことによりインクにおける気体の溶解度が上昇するの
で、わずかに気泡が多孔質体内に存在していても、その
気泡をインク中に溶解させて気泡を消失させる効果もあ
る。高温状態のインクの温度としては、約30〜約60
℃であることが好ましい。これより低いと注入時に空気
を巻き込み易く、高いとインクの取り扱いが困難となっ
たり、成分の蒸発等により変質を招くおそれもある。特
に、好ましくは、約40〜約50℃である。
【0013】前述したごとく、収納室内へのインクの注
入は、収納室内を脱気後、あるいは脱気しつつ行うこと
が、気泡の残留をより一層防止することに貢献する。多
孔質体としては、発泡ウレタン樹脂や発泡メラミン樹脂
等の樹脂材料が好適である。
【0014】このようにして、インクが注入されたイン
クカートリッジは、例えば、インクジェットプリンタに
用いられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
[実施の形態]図1は、インクカートリッジ2の一例を
示す概略縦断面図である。このインクカートリッジ2
は、記録媒体にインクを噴射して印刷を行うインクジェ
ットプリンタに用いられるもので、上面が開口4aを通
じて開放された直方体状のカートリッジケース4を有
し、このカートリッジケース4の開口4aはキャップ6
にて閉塞されている。
【0016】前記カートリッジケース4の一側(図1左
側)には、図2の部分拡大図に示すごとく、インクジェ
ットプリンタにセットされて使用される際にインクジェ
ット記録ヘッド5のインク供給用マニホールド5aにイ
ンクを供給するインク供給孔4bが形成され、前記カー
トリッジケース4の他側(図1右側)には、大気連通孔
4cが形成されている。また、大気連通孔4cが形成さ
れている位置の内部には、大気連通孔4cを通じてイン
クが蒸発するのを防止するための蛇行通路状のエアバッ
ファ4dが形成されている。
【0017】カートリッジケース4の内部は、インク供
給孔4b側にはインク室4eが、大気連通孔4c側には
インクを吸蔵可能である多孔質体4f(ここでは発泡ウ
レタン樹脂を用いている。)が充填されているフォーム
室4g(収納室に該当する。)が、それぞれ形成され、
前記両室4e,4gが下部において連通部4hを介して
相互に連通されている。
【0018】インク供給孔4bには、インクジェットプ
リンタ側のインクジェット記録ヘッド5に供給されるイ
ンクに含まれる塵芥等を除くためのメッシュフィルタ部
材8、およびインクジェット記録ヘッド5への連結のた
めのアダプタ10が設けられている。
【0019】このインクカートリッジ2は、次のように
して製造される。図3(a),(b)に示すごとく、ま
ずカートリッジケース4のフォーム室4gの内部に、上
面に設けられた開口4aから、多孔質体4fが圧縮され
た状態で充填される。その後、キャップ6を超音波溶着
し、次いで、インク供給孔4bを通じてインク注入手段
(図示せず)により、脱気されたインクが充填される。
なお、図3(a)は、図3(b)に対して直角方向で縦
に切断して左側から見た縦断面図である。
【0020】このインクの注入処理は、図4〜図7に示
すインク注入装置20によって行われる。図4および図
5に示すように、インク注入装置20は、インクカート
リッジ2が内部にセットされる真空チャンバ22と、こ
の真空チャンバ22を真空に近い状態にする真空ポンプ
23(真空手段)と、この真空ポンプ23を真空チャン
バ22に接続する真空通路24とを備え、真空チャンバ
22内は、真空ポンプ23によって、一500mmHg
〜−700mmHg(大気圧を0mmHgとする。)程
度の真空に近い状態とできる。それと共に、真空チャン
バ22には、開位置と閉位置とを択一的にとる第1開閉
弁25が途中に介在している大気開放通路26が接続さ
れている。そして、第1開閉弁25を開位置とすること
で真空チャンバ22内が大気に開放され、大気圧状態と
なる一方、閉位置とすることで真空チャンバ22内を外
部と遮断するように構成されている。
【0021】真空チャンバ22内のほぼ中央位置にはカ
ートリッジ支持部材31が、また、このカートリッジ支
持部材31に隣接して接続具支持手段37がそれぞれ設
けられている。カートリッジ支持部材31は、真空チャ
ンバ22の底面より立設され上下方向に延びる支柱部3
2と、この支柱部32の上端より側方に突設されインク
カートリッジ2を、インク供給孔4bが下側に、大気連
通孔4cが上側に位置するように支持する支持部33と
を有する。
【0022】また、カートリッジ支持部材31の下側に
近接して、インクカートリッジ2のインク供給孔4bを
第1シール材12によってシールする第1シール密閉手
段34が設けられ、また、カートリッジ支持部材31の
上側には、インクカートリッジ2の大気連通孔4cを第
2シール材13でシールする第2シール密閉手段35が
それぞれ配置されている。
【0023】第1シール密閉手段34および第2シール
密閉手段35は、それぞれインク供給孔4bおよび大気
連通孔4cに対し適用される第1ヒータ部40および第
2ヒータ部41を有し、この第1ヒータ部40が、第1
ヒータ部40上に載置された第1シール材12をインク
供給孔4bに加熱により熱溶着し、第2ヒータ部41
が、大気連通孔4c付近に予め載置された第2シール材
13を加熱により熱溶着するように構成されている。
尚、第1シール材12および第2シール材13は、それ
ぞれ、予め、第1ヒータ部40の上側およびインクカー
トリッジ2の大気連通孔4c付近の上側に、必要に応じ
て仮止め手段(図示せず)が施されて、セットされてい
る。
【0024】第1ヒータ部40および第2ヒータ部41
は、それぞれ、第1支持手段および第2支持手段によっ
て回転可能にかつ昇降可能に支持された第1アーム部材
42および第2アーム部材43(ヒータ支持部材)の先
端部における上側および下側に取り付けて固定されてい
る。
【0025】上記第1支持手段および第2支持手段は、
上記アーム部材42,43の後端部に連結され上下方向
の軸線を有する第1シリンダ手段44および第2シリン
ダ手段45と、アーム部材42,43をその後端部を回
転中心として回転する駆動モータ(図示せず)とを備え
ている。そして、第1シリンダ手段44および第2シリ
ンダ手段45を駆動することで第1アーム部材42およ
び第2アーム部材43が昇降し、駆動モータを駆動する
ことで第1アーム部材42および第2アーム部材43
が、第1アーム部材42および第2アーム部材43の後
端部を回転中心として水平面内で回転し、結果として第
1ヒータ部40および第2ヒータ部41を回転し、昇降
するようになっている。
【0026】一方、接続具支持手段37は、インク供給
孔4bに着脱可能に接続される接続具51を有し、この
接続具51が、第3アーム部材52(接続具支持部材)
の先端部における上側に取り付けられて固定され、第3
アーム部材52が第3支持手段によって回転可能にかつ
昇降可能に支持されている。
【0027】この第3支持手段は、第3アーム部材52
の後端部に連結され上下方向の軸線を有する第3シリン
ダ手段53と、第3アーム部材52をその後端部を回転
中心として回転させる駆動モータ(図示せず〕とを備え
ている。そして、第3シリンダ手段53を駆動すること
で第3アーム部材52が昇降し、駆動モータを駆動する
ことで、第3アーム部材52が、第3アーム部材52の
後端部を回転中心として水平面内で回転し、結果として
接続具51を回転し、昇降するようになっている。
【0028】接続具51には、第2開閉弁54が介在し
ているインク通路55を通じて脱気加熱インクプラント
56が接続されている。それによって、接続具51をイ
ンクカートリッジ2のインク供給孔4bに接続すること
で、脱気かつ加熱されて高温状態となったインクを注入
できるインク注入手段が構成されている。
【0029】次に、インクカートリッジ2に対してイン
クを注入する方法について説明する。 [第1の工程]まず、図4および図5に示すように、イ
ンクカートリッジ2を、インク供給孔4bが下側に、大
気連通孔4cが上側に位置するようにカートリッジ支持
部材31にセットする。
【0030】[第2の工程]第3アーム部材52を回転
および昇降させることにより、接続具51をインクカー
トリッジ2のインク供給孔4bに着脱可能に接続し、そ
れによってインクカートリッジ2を脱気加熱インクプラ
ント56に連結する。
【0031】具体的には、インクカートリッジ2から離
隔し第3シリンダ手段53が収縮状態にある待機位置
(図6および図7参照)から、まず、第3アーム部材5
2を、図示しない駆動モータによって接続具51がイン
クカートリッジ2のインク供給孔4bの下側に位置する
接続位値(図4および図5参照)まで略90度回転し、
それから、第3シリンダ手段53を伸張させて接続具5
1をインク供給孔4bに着脱可能に接続する。
【0032】このとき、第1アーム部材42および第2
アーム部材43に取り付けられて固定された第1ヒータ
部40および第2ヒータ部41は、インクカートリッジ
2から離隔した待機位置(図4および図5参照)にあ
り、第1ヒータ部40側の第1シリンダ手段44は収縮
状態に、第2ヒータ部41側の第2シリンダ手段45は
伸張状態にある。
【0033】このように接続具51がインク供給孔4b
に接続された状態で、第1開閉弁25および第2開閉弁
54を共に閉位置とし、真空ポンプ23を作動させ、真
空チャンバ22内を、一500mmHg〜−700mm
Hg程度の真空に近い状態とする。真空に近い状態にな
ると、第2開閉弁54を開位置にする。すると、インク
カートリッジ2内の空気もインク供給孔4bおよび大気
連通孔4cを通じて吸引されているので、インクカート
リッジ2内に、脱気加熱インクプラント56から、脱気
されかつ高温のインクが注入される。このインクの温度
は、脱気加熱インクプラント56により、約40〜約5
0℃の範囲に調整されている。
【0034】注入されたインクは、フォーム室4gとイ
ンク室4eとを隔てている隔壁4iに衝突し、上下に別
れるが、まず主に流動抵抗の少ないインク室4eに向か
って流れて、インク室4eを満たす。それから、下部に
ある連通部4hを介してフォーム室4gに流れ込む。こ
のことによりフォーム室4g内の多孔質体4f内にイン
クがしみ込んで、多孔質体4fを満たす。多孔質体4f
に吸い込まれるとき、インクは約40〜約50℃に設定
されているため、流動性が高くかつ空気の溶解量も少な
い。図8に温度によるインクの粘度の測定結果を示す。
この測定結果から判るように、常温(約20〜約26
℃)に比較して、約40〜約50℃では、十分に粘度が
低下し、流動性が高い。
【0035】したがって、インクは、多孔質体4fの全
体に均一に流れ、粘性が高い時のように、空気を巻き込
むことがない。したがって、多孔質体4f内の空気をほ
ぼすべて押し出すようにして、インクは、多孔質体4f
内に満たされるので、気泡がインクとともに多孔質体4
f内に残留することがない。
【0036】このようにして、インクカートリッジ2内
に一定量のインクが注入されると、第2開閉弁54を閉
とすると共に、真空ポンプ23を停止し、まず、第3シ
リンダ手段53を収縮させて接続具51とインク供給孔
4bとの接続を解除し、次に、第3アーム部材52を回
転して接続具51を待機位置に移動させる。尚、上記接
続具51の接続を解除した状態では、インクはすでに多
孔質体4fに吸蔵されているので、インク供給孔4bが
下向きに開口していても、インク供給孔4bからインク
が漏れ出ることはない。
【0037】[第3の工程]第1アーム部材42および
第2アーム部材43をインクカートリッジ2に対応する
位置にまで回転させて、その後、第1シリンダ手段44
を伸張させ、一方、第2シリンダ手段45を収縮させ
て、インクカートリッジ2のインク供給孔4bおよび大
気連通孔4cに、第1シール材12および第2シール材
13を介して第1ヒータ部40および第2ヒータ部41
を適用した状態とする。
【0038】この状態で、第1ヒータ部40および第2
ヒータ部41により加熱することで、インク供給孔4b
および大気連通孔4cに対して第1シール材12および
第2シール材13が熱溶着され、インクカートリッジ2
にシールが施される。熱溶着終了後、第1開閉弁25を
開状態とし、真空チャンバ22内を徐々に大気圧に戻
す。このときには、すでに第1シール材12および第2
シール材13によってインク供給孔4bおよび大気連通
孔4cは密閉されているので、インクカートリッジ2内
に、空気が侵入することはない。
【0039】上述のごとく、第1の工程において、真空
チャンバ22内にインクカートリッジ2をセットし、第
2の工程において、真空チャンバ22内を真空に近い状
態とし、次にインクカートリッジ2内にインクを注入
し、第3の工程において、インクカートリッジ2のイン
ク供給孔4bおよび大気連通孔4cを第1シール材12
および第2シール材13にて密閉するようにしている。
このため、簡単に、インクカートリッジ2内を真空に近
い状態に保持し、脱気かつ加熱されたインクを注入する
ことができる。
【0040】特に、第2の工程において、インクカート
リッジ2を、インク供給孔4bが下側に、大気連通孔4
cが上側に位置するように支持し、下側のインク供給孔
4bから、脱気かつ加熱されたインクを注入するように
している。従来、このような姿勢のインクカートリッジ
2に、脱気されているが常温のインクを注入した場合に
は、粘性が高いために、インクは多孔質体4fの一部を
通過し、多孔質体4fがすべてインクで満たされる前
に、大気連通孔4cまでインクが到達し、大気連通孔4
cから吹き出して不良品を生じる場合があったり、大気
連通孔4cまでインクが到達しなくても、多孔質体4f
の一部に空気の塊や、気泡を残したり、あるいはその空
気の塊や気泡とインクとが混ざりあってしまう場合があ
った。
【0041】しかし、本実施の形態のインク注入方法で
は、上述のごとく、インクが脱気されているとともに加
熱されているため、インクの粘性が低く、多孔質体4f
内でも流動性が高く、多孔質体4fの隅々まで流れるこ
とと、更に、高温のため空気の溶解量も少ないので、多
孔質体4fの一部に空気の塊や、気泡を残してしまうこ
とはない。したがって、使用時にインク供給孔4bから
空気の混入したインクがインクジェット記録ヘッド5へ
供給されることを確実に防止することができる。
【0042】更に、フォーム室4g内を脱気してインク
を注入しているので、インク中の気泡や溶解している気
体が排出され、一層気泡の残留を防止することができ
る。また、フォーム室4gへの注入後にはインクは冷却
される。このことによりインクにおける気体の溶解度が
上昇するので、わずかに気泡が多孔質体4f内に存在し
ていても、その気泡をインク中に溶解して気泡を消失さ
せるので、更に、気泡の残留を少なくできて、印刷品質
を高く維持でき、印刷が不能となるのを防止できる。
【0043】尚、本実施の形態では、2枚のシール材1
2,13によってインク供給孔4bと大気連通孔4cと
をシールするようにしているが、1枚の長尺のシール材
によってインク供給孔4bと大気連通孔4cとをシール
するようにしてもよい。 [その他]前述したインクカートリッジ2へのインク注
入方法では、約40〜約50℃の範囲でインクを加熱し
てからインクカートリッジ2へ注入していたが、約30
〜約60℃の加熱でも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態のインクカートリッジの概略縦
断面図である。
【図2】 前記インクカートリッジの使用時の部分拡大
図である。
【図3】 前記インクカートリッジの製造工程の一部の
説明図である。
【図4】 インク注入時のインク注入装置の概略正面図
である。
【図5】 前記インク注入装置の概略底面図である。
【図6】 シール材熱溶着時のインク注入装置の概略正
面図である。
【図7】 前記インク注入装置の概略底面図である。
【図8】 温度とインク粘度との関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
2…インクカートリッジ 4…カートリッジケース 4a…開口 4b…インク供給孔 4c…大気
連通孔 4d…エアバッファ 4e…インク室 4f…
多孔質体 4g…フォーム室 4h…連通部 4i…隔壁 5…インクジェット記録ヘッド 5a…インク供給
用マニホールド 6…キャップ 8…メッシュフィルタ部材 10
…アダプタ 12…第1シール材 13…第2シール材 20…
インク注入装置 22…真空チャンバ 23…真空ポンプ 24…真
空通路 25…第1開閉弁 26…大気開放通路 31…カートリッジ支持部材 32…支柱部 33
…支持部 34…第1シール密閉手段 35…第2シール密閉手
段 37…接続具支持手段 40…第1ヒータ部 41
…第2ヒータ部 42…第1アーム部材 43…第2アーム部材 44…第1シリンダ手段 45…第2シリンダ手段
51…接続具 52…第3アーム部材 53…第3シリンダ手段
54…第2開閉弁 55…インク通路 56…脱気加熱インクプラント

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部にインクを供給するインク供給孔を備
    えた収納室内に、外部からインクを注入して、前記収納
    室内に配置されている多孔質体にインクを吸収させるイ
    ンクカートリッジへのインク注入方法であって、 前記収納室内へは、インクを高温状態で注入することを
    特徴とするインクカートリッジへのインク注入方法。
  2. 【請求項2】前記高温状態のインクの温度は、約30〜
    約60℃であることを特徴とする請求項1記載のインク
    カートリッジへのインク注入方法。
  3. 【請求項3】前記高温状態のインクの温度は、約40〜
    約50℃であることを特徴とする請求項2記載のインク
    カートリッジへのインク注入方法。
  4. 【請求項4】前記収納室内へのインクの注入は、前記収
    納室内を脱気後、あるいは脱気しつつ行うことを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか記載のインクカートリッジ
    へのインク注入方法。
  5. 【請求項5】前記多孔質体は、樹脂材料からなることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のインクカート
    リッジへのインク注入方法。
  6. 【請求項6】前記インクカートリッジは、インクジェッ
    トプリンタに用いられることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか記載のインクカートリッジへのインク注入方
    法。
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