JPH0890785A - インク注入方法、インク注入装置、インク注入されたインクカートリッジ容器および該容器の装着が可能なインクジェット記録装置 - Google Patents

インク注入方法、インク注入装置、インク注入されたインクカートリッジ容器および該容器の装着が可能なインクジェット記録装置

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JPH0890785A
JPH0890785A JP22700694A JP22700694A JPH0890785A JP H0890785 A JPH0890785 A JP H0890785A JP 22700694 A JP22700694 A JP 22700694A JP 22700694 A JP22700694 A JP 22700694A JP H0890785 A JPH0890785 A JP H0890785A
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ink
atmosphere
container
injection
cartridge container
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JP22700694A
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English (en)
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Takeshi Okazaki
猛史 岡崎
Katsura Okubo
桂 大久保
Toru Suneya
亨 強矢
Hiroshi Yanai
洋 柳井
Masami Ikeda
雅実 池田
Hiroyuki Ishinaga
博之 石永
Yoichi Tanetani
陽一 種谷
Hajime Kaneko
肇 金子
Akio Saito
昭男 斎藤
Kaori Ogawa
かおり 小川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インク−吸収体分割収納タイプのインクカー
トリッジ容器に適したインク注入方法および注入装置等
を提供することを目的とする。 【構成】 インク注入時において、常にインクカートリ
ッジ容器を傾斜させている。インクの注入を続けなが
ら、第2収容室内に充填されたインクが微小連通部を越
えて第1収容室側に供給される以前に、インク注入口よ
りも前記開口部側を上げた状態でインクカートリッジ容
器を傾斜させる。微小連通部をインクが越えた瞬間に、
大気連通孔よりも前記インク注入口が下方位置になるよ
うにインクカートリッジ容器を反転させる。開口部と大
気連通孔の開放・遮断のタイミングを図る。第3ステッ
プにおけるインクの注入速度を第1および第2ステップ
におけるインクの注入速度の半分以下にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク−吸収体分割収
納タイプのインクカートリッジ容器に適したインク注入
方法、インク注入装置、インク注入されたインクカート
リッジ容器および該容器の装着が可能なインクジェット
記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット装置に使用されるインク
カートリッジ容器(以下、インク容器ともいう)は、イ
ンクジェットヘッドの作動時にヘッドから吐出されるイ
ンクの量に相当するインクを良好に供給することができ
るとともに、ヘッドの非作動時には吐出口からのインク
漏れがない信頼性が要求される。
【0003】従来より、インクジェット装置に用いられ
てきたインク容器としては、特開昭63−87242号
公報に開示されている構成のもの(以下、第1従来例と
いう)が代表的である。
【0004】すなわち、このインク容器は、複数のイン
ク吐出オリフィスを備えたインクジェットヘッドと一体
的に構成されたタンク内に、例えばポリウレタンフォー
ムなどの多孔質部材を充填したインクジェットヘッドカ
ートリッジである。
【0005】このようなインク容器においては、多孔質
部材にインクを貯蔵したことによりフォームの毛細管力
による負圧の発生を利用したインクを利用したインクの
保持が可能である。そして、このような構成のインク容
器内にインクを注入する場合には、タンク内を減圧して
インクを注入する方法が一般的である。
【0006】しかしながら、上記第1従来例において
は、インク容器のほぼ全体に多孔質部材を充填した構成
であるので、インクを減圧注入すると、多孔質部材全体
が均等に減圧されにくいため、インク充填に分布が生じ
てしまう。このため、規定量以上のインクを充填させよ
うとすると、製造上の注入バラツキを見込んだ容積のイ
ンク容器が必要となり、容器の大型を招くという不都合
を生じた。
【0007】また、インクの流れを管理し制御すること
ができないため、使用中のインク容器内の内圧を一定に
保つために設けられている大気連通孔からインク漏れす
るという問題もあった。
【0008】さらに、減圧条件の僅かなバラツキで注入
量が増減することもあり、生産技術上、また生産管理
上、非常に高度の技術を必要としていた。
【0009】なお、、第1従来例のインク容器に対し加
圧しながら注入する方式も検討されたが、多孔質部材全
体にインクを充填する方法として不安定であり、好まし
い方法とはいえない。
【0010】一方、実公平2−39213号公報には、
3つのインク収容室を有する計器記録ペンの技術が開示
されている(以下、第2従来例という)。
【0011】すなわち、この計器記録ペンは、3つある
インク収容室の中央の室に内蔵されたインク吸収部材
と、ペン使用時に内圧を一定に保つ大気連通孔と、記録
用芯材とを備えている。インク収容室の両側の室と中央
の室とは、中央の室との仕切壁の一端部に設けられた連
通間隙部を介して連通するようになっている。
【0012】このような構成のインク容器内にインクを
注入する方法として、記録用芯材を挿入するための挿入
口からインクを加圧注入する方法が採られている。この
加圧注入方法を採用した場合には、インクは中央の室内
のインク吸収部材を介して両側のインク収容室へ充填さ
れてゆくことになる。
【0013】しかしながら、第2従来例においては、中
央の部分からインクを加圧注入するため、インク漏れを
防止する必要から、大気連通孔を予め密閉しておく必要
がある。また、インク注入に際して、両側のインク収容
室に隙間なくインクを充填させ、かつ、大気連通孔周辺
にインクが流れ込まないように、注入時にコントロール
する必要もある。さらに、大気連通孔の周辺へのインク
流入を阻止するために、インクを含みにくい疎インク性
の部材を配する構成を採る必要もある。
【0014】なお、第2従来例のインク容器に対して減
圧後にインクを注入する方法の適用を検討すると、内容
積が小さいため、減圧時からインク注入時への切り換え
に際して、気泡が両側のインク収容部に流れ込み、気泡
の残存量によって注入量が一定とならず、またインク使
用効率が低下する不都合がある。
【0015】また、両側のインク収容室からインクを注
入しようとすると、記録用芯材の挿入口からインクが漏
れてしまう。さらに、両側のインク収容室の各々にイン
クを注入しなければならず、手間がかかる。
【0016】さらに、第2従来例のインク容器へのイン
ク注入に際しては、インク漏れを防止するため、大気連
通孔を予め密閉しておくことが前提であり、やはり手間
がかかる。
【0017】ところで、近年開発されたインク容器は、
インクを保持する負圧発生部材を収容する負圧発生部材
収容部と、この収容部に隣接しかつ容器底部で連通する
と共に、インクのみを収容するインク収容部とを含むも
ので、インク−吸収体分割収納タイプのインク容器であ
る。このタイプのインク容器では、インク収容部が負圧
発生部材収容部に一面だけで接しているのではなく、多
面的に接している。負圧発生部材収容部は、インクジェ
ットヘッドと連通するための開口部と、この開口部から
離れた位置に設けられ、かつインク使用時や環境条件の
変化に対してインクカートリッジの内圧を大気と同じに
するための大気連通孔とを有している。この大気連通孔
は、負圧発生部材収容部内の上部であって、負圧発生部
材を押圧して同部材を拡張させない空間を形成するため
のバッファ部の内部に設けられている。
【0018】また、負圧発生部材収容部とインク収容部
とは、両収容部間を仕切る壁の底部に形成された気液交
換口により連通するが、この気液交換口の近傍の容器底
部にはインク注入口が設けられている。
【0019】このような複雑な構成を有するインク容器
に対してインクを注入する場合に、上述の第1従来例お
よび第2従来例に用いられてきた従来のインク注入方法
をそのまま適用しようとすると、容器内部に気泡が残存
してしまう可能性があり、その気泡の残存量により注入
量が一定とならず、またインク使用効率が低下する。こ
のため、もっと記録枚数を増やしたいというユーザーや
市場からの要望に対処するための前提としてのインク容
器のキャパシティの最大限の活用を図れないという問題
がある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、インク−吸収体分割収納タイプのインクカートリッ
ジ容器に適したインク注入方法を提供することにある。
【0021】本発明の第2の目的は、上記インク注入方
法を実施するのに適したインク注入装置を提供すること
にある。
【0022】本発明の第3の目的は、上記インク注入方
法を実施することによってインク注入されたインクカー
トリッジ容器を提供することにある。
【0023】本発明の第4の目的は、上記容器の装着が
可能なインクジェット記録装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1記載の発明は、インクジェットヘッ
ドに供給すべきインクを貯留するインクカートリッジ容
器内へのインク注入方法であって、前記インクカートリ
ッジ容器は、前記インクジェットヘッドと連結するため
の開口部と、負圧発生部材であるインク吸収体を収容す
ると共に、該インク吸収体とインクを保持しない領域で
あるバッファ部を介してつながる大気連通部を有する第
1収容室と、該第1収容室へ供給するためのインクのみ
を収容すると共に、前記大気連通部から離れた位置に設
けられた微小連通部のみを介して前記第1収容室と連通
し、実質的に密閉空間である第2収容室と、前記微小連
通部の近傍であって前記第2収容室の底部に設けられた
インク注入口とを含むものであり、前記インク注入方法
は、前記インク注入口を上方に向けた状態で前記インク
カートリッジ容器を傾斜状態に固定した後に、該インク
注入口からインクの注入を開始する第1ステップと、イ
ンクの注入を続けながら、前記第2収容室内に充填され
たインクが前記微小連通部を越えて前記第1収容室側に
供給される以前に、前記インクカートリッジ容器を傾斜
させる第2ステップと、前記微小連通部をインクが越え
た瞬間に、前記大気連通孔よりも前記インク注入口が下
方位置になるように前記インクカートリッジ容器を反転
させる第3ステップと、を含むことを特徴とする。
【0025】ここで、請求項2記載の発明は、請求項1
記載のインク注入方法において、前記第1ステップにお
いては、前記開口部が大気開放状態であり、かつ、前記
大気連通孔が大気遮断状態であってもよい。
【0026】請求項3記載の発明は、請求項1記載のイ
ンク注入方法において、前記第2ステップにおいては、
前記開口部が大気開放状態であり、かつ、前記大気連通
孔が大気遮断状態であってもよい。
【0027】請求項4記載の発明は、請求項1記載のイ
ンク注入方法において、前記第3ステップのある時点以
降においては、前記開口部が大気遮断状態であり、か
つ、前記大気連通孔が大気開放状態であってもよい。
【0028】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
のいずれかの項に記載のインク注入方法において、前記
開口部および前記大気連通孔の大気との関係は、双方が
同時に大気遮断状態となることを避けるタイミングで切
り換えられてもよい。
【0029】請求項6記載の発明は、前記第3ステップ
におけるインクの注入速度を前記第1および第2ステッ
プにおけるインクの注入速度の半分以下にしてもよい。
【0030】上記第2の目的を達成するために、請求項
7記載の発明は、インクジェットヘッドに供給すべきイ
ンクを貯留するインクカートリッジ容器内へのインク注
入装置であって、前記インクカートリッジ容器は、前記
インクジェットヘッドと連結するための開口部と、負圧
発生部材であるインク吸収体を収容すると共に、該イン
ク吸収体とインクを保持しない領域であるバッファ部を
介してつながる大気連通部を有する第1収容室と、該第
1収容室へ供給するためのインクのみを収容すると共
に、前記大気連通部から離れた位置に設けられた微小連
通部のみを介して前記第1収容室と連通し、実質的に密
閉空間である第2収容室と、前記微小連通部の近傍であ
って前記第2収容室の底部に設けられたインク注入口と
を含むものであり、前記インク注入装置は、前記インク
注入口を上方に向けた状態で前記インクカートリッジ容
器を固定する治具と、該固定治具を回転させて前記イン
クカートリッジ容器を傾斜させる回転手段と、該回転手
段により傾斜させられ、かつ回転しつつある前記インク
カートリッジ容器の前記インク注入口にインクを注入す
る手段と、該インク注入手段によりインクの注入を続け
ながら、前記第2収容室内に充填されたインクが前記微
小連通部を越えて前記第1収容室側に供給される以前
に、前記インクカートリッジ容器を傾斜させるように前
記回転手段を制御すると共に、前記微小連通部をインク
が越えた瞬間に、前記大気連通孔よりも前記インク注入
口が下方位置になるように前記インクカートリッジ容器
を反転させるように前記回転手段を制御する制御手段
と、を含むことを特徴とする。
【0031】ここで、請求項8記載の発明は、請求項7
記載のインク注入装置において、前記開口部および前記
大気連通孔の大気との関係を、双方が同時に大気遮断状
態となることを避けるタイミングで切り換える手段をさ
らに含むものでもよい。
【0032】請求項9記載の発明は、請求項7におい
て、前記インク注入手段も、前記回転手段により回転す
るものであることを特徴とする。
【0033】請求項10記載の発明は、請求項7ないし
9のいずれかの項に記載のインク注入装置において、前
記装置全体を傾斜させるステージをさらに含むことを特
徴とする。
【0034】上記第3の目的を達成するために、請求項
11記載の発明は、インクカートリッジ容器であって、
請求項1ないし6のいずれかの項に記載のインク注入方
法によってインクを注入されたことを特徴とする。
【0035】上記第4の目的を達成するために、請求項
12記載の発明は、インクジェット記録装置であって、
請求項11記載のインクカートリッジ容器を装着するた
めの手段を有することを特徴とする。
【0036】
【作用】請求項1記載の発明においては、インク注入時
において、常にインクカートリッジ容器を傾斜させてい
るので、第1収容室よりも大量にインクを収容し得る第
2収容室内に気泡を混入させることなく、最大容量に近
い量を注入することができる。また、第2ステップにお
いて、インクの注入を続けながら、第2収容室内に充填
されたインクが微小連通部を越えて第1収容室側に供給
される瞬間に、インク注入口よりも前記開口部側を上げ
た状態でインクカートリッジ容器を傾斜させるようにし
たので、第2収容室から空気を第1収容室側へ効率よく
逃がすことができ、空気のインクへの混入を防止するこ
とができる。さらに、第3ステップにおいて、微小連通
部を越えたインクが第1収容室内のバッファ部に向けて
下降し始める前に、大気連通孔よりも前記インク注入口
が下方位置になるようにインクカートリッジ容器を反転
させるようにしたので、バッファ部にインクが侵入する
ことなく、第1収容室内の吸収体に安定してインクを充
填、浸透させることができる。
【0037】請求項2ないし5のいずれかの項に記載の
発明においては、開口部と大気連通孔の開放・遮断のタ
イミングを図るようにしたので、インクの充填状況に応
じてインクカートリッジ容器内の空気の逃げ道を常に確
保することができ、結果として開口部までの吸収体にま
で確実にインクを浸透させることができ、インクの注入
量を最大限に引き上げることができる。
【0038】請求項6記載の発明においては、第3ステ
ップにおけるインクの注入速度を第1および第2ステッ
プにおけるインクの注入速度の半分以下にするようにし
たので、可能な限り吸収体の広範囲にインクを浸透させ
ることができ、インクカートリッジ容器内の自由インク
(吸収体への非浸透インク)を極力減らすことが可能で
あり、製品の高温下・減圧下、物流中などでのインク漏
れを防止することが可能である。
【0039】請求項10記載の発明においては、多面体
インクカートリッジで、第2収容室が第1収容室の複数
の壁面にわたり隣接している場合にステージを傾斜させ
るようにしたので、第2収納室内に気泡が混入すること
を防止できる。
【0040】
【実施例】以下、図面を参照して本発明のインク注入方
法の一実施例を説明する。
【0041】まず、本発明の適用が可能なインクカート
リッジ容器の一例を図1および図2を参照して説明す
る。
【0042】図1は、インク−吸収体分割収納タイプの
インクカートリッジ容器の内部構造を示す概略斜視図で
あり、図2は、図1とは別角度からの視た図1のインク
カートリッジ容器の外部形態を示す概略斜視図である。
【0043】図中符号1は多面体のインクカートリッジ
容器である。このインクカートリッジ容器1は、インク
を吸収し、かつ、負圧発生部材として機能する多孔質イ
ンク吸収体(以下、吸収体という)2を充填した第1収
容室3と、この第1収容室3と隣接し、かつ、インクの
みを充填した第2収容室4とから概略構成されている。
【0044】第1収容室3内側の上部には、複数のリブ
5からなるバッファ部6が設けられている。このバッフ
ァ部6はリブ5により第1収容室3内に挿入された吸収
体2の拡張を防止しつつ形成された内空間であり、あら
ゆる環境下での後述の大気連通孔からのインク漏れを防
止するための空間である。リブ5は、第1収容室3を構
成する一側壁の上部内面から突出して形成されており、
リブ5のいずれの端部も第1収容室3を構成する他側壁
内面から僅かに離間している。これは、リブ5によって
バッファ部6が複数の小室に分割されないようにするこ
とによって、気泡溜まりを形成することなく、インクの
流れを円滑にするためである。また、逆に他側壁内面に
部分的にリブ5が接することも好ましい態様である。リ
ブ5が突出する第1収容室3の一側壁の上部には第1収
容室3内のバッファ部6を大気と連通するための大気連
通孔7が設けられている。
【0045】また、第1収容室3の一側壁の下部には、
インク容器1がインクジェットヘッドと連結するための
ヘッドジョイント口8が設けられている。
【0046】このような第1収容室3と第2収容室4と
は、仕切壁9の底部に形成された気液交換口10により
連通している。また、仕切壁9の第1収容室3側の壁面
には、気液交換リブ11が形成されている。気液交換口
10および気液交換リブ11は、インク密閉部である第
2収容室4内のインクとバッファ部6内の空気とをバラ
ンスよく交換することによって第2収容室4内のインク
を第1収容室3内の吸収体2に安定的に供給するための
ものである。
【0047】インク容器1の底部には、蓋体Aが取り付
けられており、この蓋体Aには、気液交換口10の近傍
であって、第2収容室4の底部にインク注入口12が設
けられている。このインク注入口12は、図1に示すよ
うに円錐状または円筒状の突起部と、この突起部の頂部
に形成された開口部とから概略構成されている。インク
注入口12は、インク注入後に内部空間を有する突起部
内に鋼球を装着して開口部を閉塞することにより封止さ
れるようになっている。また、インク容器1の上部に
は、蓋体Bが取り付けられている。
【0048】なお、図1および図2に示すように、イン
ク容器1には、当該容器1を後述するインクジェット装
置のキャリッジ上に着脱自在に装着したときにその脱着
を容易にするための把手13が設けられている。
【0049】次に、このような構成を有するインク容器
1に対してインクを注入する装置の一例を図3を参照し
て説明する。図3は、本発明のインク注入方法の一実施
例を実施するのに適したインク注入装置の一例を示す概
略斜視図である。
【0050】図3において、符号20は、インク容器1
を固定するための略コ字状の固定治具であり、この形状
とすることにより、外部からインクの注入状態を観察で
きる利点がある。また、21は固定治具20により固定
を補強するための固定アームである。固定治具20は、
傾斜可能なステージS上に設けられており、インク容器
1のインク注入口12を上方に向けた状態で、インク容
器1のヘッドジョイント口8が形成された一側壁と上記
蓋体AおよびBの計3面を把持するものである。固定ア
ーム21は、ジョイント口8が形成された一側壁を、大
気連通孔および図示しないジョイント口遮断・開放手段
に確実に密着させるためインク容器1の把手13を図3
における矢印Z方向に押圧して同時にインク容器1の固
定を強固なものとするものである。
【0051】このような固定治具20は、図示しない駆
動源から回転力を与えられて図3における矢印X方向お
よびY方向のいずれの方向にも回転可能である。なお、
固定アーム21は、固定治具20の回転量に追従して必
要な量だけ回転してインク容器1の固定治具20からの
脱落を防止する。
【0052】固定治具20の上部には、固定治具20に
固定されたインク容器1のインク注入口12にインクを
注入するための注入ノズル22およびこの注入ノズル2
2によるインク注入終了直後にインク注入口12の開口
部を塞ぐ、例えば鋼球Tを吸引して保持する鋼球吸引ノ
ズル23が配置されている。これら両ノズル22および
23は、図示しない駆動ユニットにより水平方向および
垂直方向への移動が可能である。なお、上記鋼球Tの代
替としては樹脂ボールやキャップまたは栓でもよい。
【0053】次に、図4および図5を参照して、図3に
示したインク注入装置を用いた本発明のインク注入方法
の一実施例を説明する。
【0054】まず、図4(A)に示すように、インク容
器1のインク注入口12を上方に向けながら、インク容
器1を固定治具20に固定する(図5におけるS1)。
このときの装着角度は水平面に対し0〜10度、好まし
くは2〜7度、より好ましくは5度である。上記装着角
度が0〜10度の範囲であれば、第2収容室4内にイン
ク注入時に発生する気泡を残留させないで注入すること
ができる。なお、このとき、固定治具20によりインク
容器1の大気連通孔7は閉じられている。
【0055】次に、インク注入口12を封止するための
鋼球Tを吸引ノズル23の先端に据えて、エア吸引を行
って、後ステップに備える(図5におけるS2)。
【0056】次に、図4(B)に示すように、図4
(A)に示したように傾斜固定されたインク容器1のイ
ンク注入口12にインク注入ノズル22を挿入し、イン
クの注入を開始する(図5におけるS3およびS4)。
【0057】この注入ノズル22は、サブタンク30か
らインク供給を受ける構成となっている。すなわち、シ
リンジ内に設けられた弁31の作用によりインク注入シ
リンジポンプのシリンダ32を通過してサブタンク30
内のインクがインクタンクへ供給される。サブタンク3
0内のインクがピストン33の上昇により弁31を介し
てシリンダ32を通過し、チューブ34および注入ノズ
ル22を介してインク容器1の第2収容室4内に供給さ
れる。
【0058】また、サブタンク30には、ピストン33
の最下降位置から所定のストローク分だけ離れた最上昇
位置までピストン33が上昇してきたことを検知するセ
ンサ35が配置されている。このセンサ35でピストン
33の最上昇位置までの上昇を検知する時点を、第2収
容室4内のインクの液面が気液交換口10を越える直前
に相当するように設定することができる。これは注入速
度を一定とすることにより可能である。具体的には、注
入ポンプの動作開始の時点をタイマー0とし、約5〜6
秒後にピストン33がセンサ35に検知されるようにす
る(図5におけるS5およびS6)。注入速度はタクト
(注入装置が一つのタンクにインクを充填しはじめてか
ら注入し終わるまでの時間のこと)との関係で任意にか
つ適宜変えることができ、デジタルメータで“400”
を設定値としている。
【0059】インクの液面が気液交換口10を越えるタ
イミングで、(C)に示すようにインク容器1を矢印Y
方向に所定の角度だけ回転させることにより、第2収容
室4内の底部(図面では上部)に残留していた空気を気
液交換口10を介して第1収容室3側へ逃がすことがで
きる(図5におけるS7)。この回転角度の範囲は、水
平面に対して2〜7度とされ、好ましくは約5度であ
る。このような回転を行う理由は、回転させないと、第
2収容室4の底部から突出したインク注入口12の周囲
に気泡が溜まってしまう不都合を回避するためである。
【0060】続いて、インクの注入がさらに進行し、イ
ンク注入の先端部分が第2収容室4から第1収容室3内
の吸収体2へ移行する瞬間であって、インクの先端部分
が仕切壁9を下方に走る前に、(D)に示すように、イ
ンク容器1を矢印X方向に大きく回転させる(図5にお
けるS8)。このときの回転角度の範囲は177〜18
3度とされ、好ましくは約180度である。この回転を
行う理由は、(C)に示した状態で最後までインクを注
入し続けると、インクの自重によりインクが吸収体2と
仕切壁9の気液交換リブ11との隙間を通ってバッファ
部6内にインクが侵入してしまう不都合を回避するため
である。また、(D)に示すように回転させることによ
り、ヘッドジョイント口8へインクを到達し易くすると
いう効果があるためである。このような効果を有効に得
るために、上記S7の回転から約1秒間程度でS8の回
転を行う必要がある。また、タクトとの関係で、S6か
らの時間設定を適宜変えることができる(タイマー
1)。
【0061】上記回転のタイミングに合わせて、それま
でのインク注入速度を減速する。第2収容室4へのイン
ク注入時の速度の1/3〜1/2の範囲に減速すること
が可能であり、特に2/5程度まで減速した場合が最も
安定して注入することが可能である。
【0062】そして、上記S8の回転後のインク容器1
の傾斜角度は、水平面に対して約5度程度である。5度
より離れて大きく回転させると回転のタクトがアップ
し、注入時間が延びると共に、5度以上の傾斜角度にす
ると、急激にジョイント口へ走りすぎ、ジョイント口か
らインクがあふれ、治具を汚してしまう不都合がある。
【0063】インクの注入は、吸収体2の全部が吸収さ
れる前に約5秒間で終了し(図5におけるS9)、イン
ク注入口12から注入ノズル22を外し、注入ノズル2
2を横方向にスライドし、代わりに鋼球吸引ノズル23
をインク注入口12の上方にまで移動する(図5におけ
るS10)。次いで、鋼球吸引ノズル23をインク注入
口12内に挿入し、鋼球Tでインク注入口12の開口部
を封止する(図5におけるS11)。このとき、インク
注入口は下方を向いているが、インク注入ノズルを外し
ても、吸収体のインク保持力によりインクは漏れない。
グロスで例えば15g±0.1g程度のインクを注入す
る。本実施例においては、気泡が残存するなどの不都合
がないので、インク注入量の誤差は非常に小さいもので
ある。封止後は、鋼球吸引ノズル23を外してインクの
注入を終了する。
【0064】そして、インク容器1の姿勢を図4(A)
に示した最初の姿勢(原点位置)に戻すために、矢印Y
方向に180度以上、固定治具20を回転させ、固定治
具20からインク容器1を外し、適したインクジェット
装置に装着され、利用に供される。
【0065】本実施例では、図1および図2に示したイ
ンクカートリッジ交換型の大容量多面体インクカートリ
ッジに適用したインク注入方法および当該方法を実施す
るのに適した注入装置を説明したが、交換型に限らず、
ヘッドと一体型のインクカートリッジ容器に対して本発
明のインク注入方法を適用することが可能である。
【0066】次に、図6を参照して本発明のインク注入
方法を実施してインク注入されたインク容器を装着する
ことができるインクジェット記録装置の一例を説明す
る。
【0067】図6において、101はインクジェット記
録装置としてのプリンタであり、102はプリンタ10
1のハウジングの上面前部に設けられた操作パネル部で
あり、103は上記ハウジングの前面の開口から装着さ
れる給紙カセットであり、104は給紙カセット103
から供給された紙(被記録媒体)であり、105は上記
プリンタ101内の紙搬送経路を通って排出された紙を
保持する排紙トレーである。106はその断面がL字状
の本体カバーである。この本体カバー106は、上記ハ
ウジングの右前部に形成された開口部107を覆うもの
であって、蝶番108によって開口部107の内側端部
に回動自在に取り付けられている。また、上記ハウジン
グの内部には、ガイド等(不図示)に支持されたキャリ
ッジ110が配設されている。キャリッジ110は、上
記紙搬送経路を通過する紙の幅方向、すなわち上記ガイ
ド等の長手方向に沿って往復移動可能に設けられてい
る。
【0068】本実施例におけるキャリッジ110は、ガ
イド等によって水平に保持されるステージ110aと、
このステージ110a上であってガイドの近傍に形成さ
れインクジェットヘッドを装着するための開口部(図示
略)と、この開口部の前方のステージ110a上に装着
されたインクカートリッジ43Y,43M,43Cおよ
び43Bkを収容するためのカートリッジガレージ11
0bと、このガレージ110bに収容されたカートリッ
ジの離脱を防止するためのカートリッジホルダ110c
とから概略構成されている。これらインクカートリッジ
は、いずれも図4および図5に示した本発明のインク注
入方法によりインク注入されたインク容器である。
【0069】上記ステージ110aは、その後端部にお
いて上記ガイドにより摺動自在に支持されると共に、そ
の前端部の下側は図示しないガイド板上に搭載されてい
る。なお、このガイド板は上述の紙搬送経路を搬送され
る紙の浮き上がりを防止するための紙押え部材として機
能するものでもよく、また紙の厚さに応じてステージを
ガイドに対して片持ち状に持ち上げる機能を有するもの
でもよい。
【0070】上記ステージ110aの開口部にはインク
ジェットヘッド(不図示)がそのインク吐出口を下側に
向けた状態で装着されるようになっている。
【0071】上記ガレージ110bは、4個のインクカ
ートリッジ43Y,43M,43C,43Bkを同時に
収容するための貫通口が前後方向に形成され、外側の両
側部にはカートリッジホルダ110cの係合爪が係合す
る係合凹部が形成されている。
【0072】上記ステージ110aの前端部には、蝶番
116によって上記カートリッジホルダ110cが回動
自在に取り付けられている。上記ガレージ110bの前
端面から上記蝶番116までの寸法は、上記カートリッ
ジ43Y,43M,43C,43Bkがガレージ110
b内に収容された際にガレージ110bの前端部から突
出する寸法等を考慮して定められる。上記カートリッジ
ホルダ110cは概略矩形の板状である。カートリッジ
ホルダ110cには、上記蝶番116によって固定され
た下部から離れた上部の両側部に板面に直交する方向に
突出し、かつ、ホルダ110cが閉じられた際に上記ガ
レージ110bの係合凹部110dに係合する一対の係
合爪110eが設けられている。また、ホルダ110c
には、その板部に上記各カートリッジ43Y,43M,
43C,43Bkの取手部を嵌合するための嵌合孔12
0が形成されている。これら嵌合孔120は上記取手部
に対応する位置、形状および大きさを有している。
【0073】このような構成のプリンタ101は、装着
された各インク容器内にその最大容積に匹敵する量のイ
ンクが注入されているので、記録枚数が増え、インク容
器を交換することなく長期間の使用に耐えることができ
るので、極めてコストパフォーマンスがよいという効果
を有する。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインク注
入方法によれば、インク−吸収体分割収納タイプのイン
ク容器にインクを注入する際にインク容器を回転させる
ことにより、空気を押し出すことができるので、所定量
のインクを安定して注入することが可能である。これに
より、インク容器ごとの注入量のバラツキが少なくな
り、記録枚数を増やすことが可能となり、コストパフォ
ーマンスが向上し、インク漏れがなく使用効率のよいユ
ーザーフレンドリーなインク容器を提供することができ
る。本発明を適用できるインク容器は、インクカートリ
ッジ交換型の大容量のものに限らず、ヘッドと一体型の
ものに含まれる。
【0075】また、本発明のインク注入装置によれば、
少ない設備投資のものを用いても安定的にインクの注入
を行うことができる。
【0076】さらに、本発明のインク注入方法によって
インク注入されたインク容器は、注入量が安定してお
り、製品ごとのバラツキの少ないという優れた効果を有
する。
【0077】またさらに、本発明のインク注入方法によ
ってインク注入されたインク容器を装着したインクジェ
ット装置は、当該インク容器内にその最大容積に匹敵す
る量のインクが注入されたものであるので、記録枚数が
増え、インク容器を交換することなく長期間の使用に耐
えることができるので、極めてコストパフォーマンスが
よいという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインク注入方法の一実施例を適用する
ことが可能なインクカートリッジ容器の一実施例の構成
を示す概略斜視図である。
【図2】図1に示したインクカートリッジ容器の別の角
度から視た概略斜視図である。
【図3】本発明のインク注入方法の一実施例を実施する
のに適したインク注入装置の一例を示す概略斜視図であ
る。
【図4】本発明のインク注入方法の一実施例をステップ
ごとに説明するための模式的な断面図であって、(A)
は固定治具にインク容器を傾斜させて固定した状態を示
し、(B)はインク注入を開始した状態を示し、(C)
はインク容器を回転させて内部に空気を逃がす操作を行
った状態を示し、(D)はインク容器を反転させた状態
を示すものである。
【図5】本発明のインク注入方法の一実施例を説明する
ためのフローチャートである。
【図6】本発明のインクジェット記録装置の一実施例の
構成を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 インクカートリッジ容器 2 吸収体 3 第1収容室 4 第2収容室 5 バッファ部リブ 6 バッファ部 7 大気連通孔 8 ヘッドジョイント口 9 仕切壁 10 気液交換口 11 気液交換リブ 12 インク注入口 13 把手 20 インクカートリッジ固定治具 21 インクカートリッジ固定アーム 22 インク注入ノズル 23 鋼球吸引ノズル 30 サブタンク 31 弁 32 インク注入シリンダ 33 ピストン 34 チューブ 35 センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳井 洋 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 池田 雅実 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 石永 博之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 種谷 陽一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 金子 肇 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 斎藤 昭男 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小川 かおり 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェットヘッドに供給すべきイン
    クを貯留するインクカートリッジ容器内へのインク注入
    方法であって、 前記インクカートリッジ容器は、 前記インクジェットヘッドと連結するための開口部と、 負圧発生部材であるインク吸収体を収容すると共に、該
    インク吸収体とインクを保持しない領域であるバッファ
    部を介してつながる大気連通部を有する第1収容室と、 該第1収容室へ供給するためのインクのみを収容すると
    共に、前記大気連通部から離れた位置に設けられた微小
    連通部のみを介して前記第1収容室と連通し、実質的に
    密閉空間である第2収容室と、 前記微小連通部の近傍であって前記第2収容室の底部に
    設けられたインク注入口とを含むものであり、 前記インク注入方法は、 前記インク注入口を上方に向けた状態で前記インクカー
    トリッジ容器を傾斜状態に固定した後に、該インク注入
    口からインクの注入を開始する第1ステップと、 インクの注入を続けながら、前記第2収容室内に充填さ
    れたインクが前記微小連通部を越えて前記第1収容室側
    に供給される以前に、前記インクカートリッジ容器を傾
    斜させる第2ステップと、 前記微小連通部をインクが越えた瞬間に、前記大気連通
    孔よりも前記インク注入口が下方位置になるように前記
    インクカートリッジ容器を反転させる第3ステップと、
    を含むことを特徴とするインク注入方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインク注入方法におい
    て、前記第1ステップにおいては、前記開口部が大気開
    放状態であり、かつ、前記大気連通孔が大気遮断状態で
    あることを特徴とするインク注入方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のインク注入方法におい
    て、前記第2ステップにおいては、前記開口部が大気開
    放状態であり、かつ、前記大気連通孔が大気遮断状態で
    あることを特徴とするインク注入方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のインク注入方法におい
    て、前記第3ステップのある時点以降においては、前記
    開口部が大気遮断状態であり、かつ、前記大気連通孔が
    大気開放状態であることを特徴とするインク注入方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかの項に記載
    のインク注入方法において、前記開口部および前記大気
    連通孔の大気との関係は、双方が同時に大気遮断状態と
    なることを避けるタイミングで切り換えられることを特
    徴とするインク注入方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のインク注入方法におい
    て、前記第3ステップにおけるインクの注入速度を前記
    第1および第2ステップにおけるインクの注入速度の半
    分以下にすることを特徴とするインク注入方法。
  7. 【請求項7】 インクジェットヘッドに供給すべきイン
    クを貯留するインクカートリッジ容器内へのインク注入
    装置であって、 前記インクカートリッジ容器は、 前記インクジェットヘッドと連結するための開口部と、 負圧発生部材であるインク吸収体を収容すると共に、該
    インク吸収体とインクを保持しない領域であるバッファ
    部を介してつながる大気連通部を有する第1収容室と、 該第1収容室へ供給するためのインクのみを収容すると
    共に、前記大気連通部から離れた位置に設けられた微小
    連通部のみを介して前記第1収容室と連通し、実質的に
    密閉空間である第2収容室と、 前記微小連通部の近傍であって前記第2収容室の底部に
    設けられたインク注入口とを含むものであり、 前記インク注入装置は、 前記インク注入口を上方に向けた状態で前記インクカー
    トリッジ容器を固定する治具と、 該固定治具を回転させて前記インクカートリッジ容器を
    傾斜させる回転手段と、 該回転手段により傾斜させられ、かつ回転しつつある前
    記インクカートリッジ容器の前記インク注入口にインク
    を注入する手段と、 該インク注入手段によりインクの注入を続けながら、前
    記第2収容室内に充填されたインクが前記微小連通部を
    越えて前記第1収容室側に供給される以前に、前記イン
    クカートリッジ容器を傾斜させるように前記回転手段を
    制御すると共に、 前記微小連通部を越えたインクが越えた瞬間に、前記大
    気連通孔よりも前記インク注入口が下方位置になるよう
    に前記インクカートリッジ容器を反転させるように前記
    回転手段を制御する制御手段と、を含むことを特徴とす
    るインク注入装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のインク注入装置におい
    て、前記開口部および前記大気連通孔の大気との関係
    を、双方が同時に大気遮断状態となることを避けるタイ
    ミングで切り換える手段をさらに含むことを特徴とする
    インク注入装置。
  9. 【請求項9】 請求項7において、前記インク注入手段
    も、前記回転手段により回転するものであることを特徴
    とするインク注入装置。
  10. 【請求項10】 請求項7ないし9のいずれかの項に記
    載のインク注入装置において、前記装置全体を傾斜させ
    るステージをさらに含むことを特徴とするインク注入装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし6のいずれかの項に記
    載のインク注入方法によってインクを注入されたことを
    特徴とするインクカートリッジ容器。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のインクカートリッジ
    容器を装着するための手段を有することを特徴とするイ
    ンクジェット記録装置。
JP22700694A 1994-09-21 1994-09-21 インク注入方法、インク注入装置、インク注入されたインクカートリッジ容器および該容器の装着が可能なインクジェット記録装置 Pending JPH0890785A (ja)

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