JPH1025605A

JPH1025605A - 衣服の伸縮調整構造

Info

Publication number: JPH1025605A
Application number: JP20423996A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Sudo; 浩須藤
Original assignee: SUDO KANKO KK; SUDOU KANKO KK
Current assignee: SUDO KANKO KK; SUDOU KANKO KK
Priority date: 1996-07-15
Filing date: 1996-07-15
Publication date: 1998-01-27
Anticipated expiration: 2016-07-15
Also published as: JP2843795B2

Abstract

(57)【要約】【課題】まとわり付きを防止する衣服の伸縮を簡単な
構造で可能とすると共に、衣服の外観の劣化を防止す
る。【解決手段】ズボン（１）のポケット（４）を開閉す
るフラップ（７）を脚部（３）に設け、フラップ（７）
の上方に係止釦（１１）を取り付ける。フラップ（７）
を上方に反転させ、係止釦（１１）に係合させて、ズボ
ン（１）を縮め、まとわり付きを防止する。係止釦（１
１）を取り付けるだけのため、構造が簡単であり、釦の
ため、衣服との違和感がなく、外観が劣化することがな
い。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ズボン、Ｙシャ
ツ、ブレザー或いはスーツなどの衣服の身体部位へのま
とわり付きを防止するため、衣服を伸縮させる伸縮調整
構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】作業ズボン等の着用状態で、作業車、乗
用車に着座するときには、作業ズボンが足にまとわりつ
き易く、このまとわりつきによって不快感を与えてい
る。又、このまとわりつきは、立姿、座姿或いはこれら
の中間姿勢の間の頻繁な繰り返しを行う作業の際にも、
邪魔となり、姿勢態様の変更が煩わしくなっている。

【０００３】しかしながら、常にスボンの一部に弛みを
生じさせたスボンは、デザイン上違和感があるので、実
開平２−８２７２３号公報、同４−６４５１０号公報に
は、ズボン等を適宜、伸縮させて、前述した必要時にの
み、まとわり付きを防止する構造が記載されている。

【０００４】実開平２−８２７２３号公報の構造は、大
腿部に位置するズボンの前面部分に面ファスナーを上下
に離して取り付け、この面ファスナーを接合することに
よって、ズボンを縮めるものである。

【０００５】一方、実開平４−６４５１０号公報の構造
は、ズボンの脚部の外面に接合部を長さ方向に複数、離
して取り付けると共に、接合部が接合する被接合部をズ
ボンの内側に取り付けている。この構造は、目的の長さ
となるようにズボンを内側に折り曲げ、対応した接合部
を被接合部に接合させることにより、折り曲げ状態を保
持するものである。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開平
２−８２７２３号公報の構造では、面ファスナーが起毛
のため、雑な荒い感じを有しており、この面ファスナー
が外面に露出して取り付けられることによって、ズボン
の外観が劣化する問題を有している。

【０００７】実開平４−６４５１０号公報の構造では、
ズボンを折り返して縮める必要があり、その操作が面倒
となっている。又、ズボンのデザインと関係のない接合
部及び被接合部をズボンに取り付ける必要があり、この
ためズボンとしての外観が劣化するばかりでなく、その
作製が面倒となっている。

【０００８】本発明はこのような従来の技術が有する問
題点を考慮してなされたものであり、ズボン等の衣服の
外観を低下させるような違和感がなく、しかも簡単な操
作で伸縮ができ、衣服の作成も容易な衣服の伸縮構造を
提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１の発明は、衣服に取り付けられたポケット
のポケット釦が係合する釦穴を有し、ポケット口を開閉
自在に封鎖する上下反転可能なフラップと、このフラッ
プの上方反転でフラップの釦穴と係合可能となってお
り、且つこの係合で衣服を縮ませる位置に設けられた係
止釦と、を備えていることを特徴とする。

【００１０】この構造では、フラップを上方に反転さ
せ、その釦穴を上方の係止釦に係止する簡単な操作によ
って、衣服が上方に引っ張られて縮んだ状態となる。こ
のため、被服に一般的に使用されている釦を係止釦とし
て追加的に取り付けるだけで伸縮を行うことができる。

【００１１】また、係止釦をポケットの上方に取り付け
るだけなので、係止釦が衣服のデザインの一部となり、
その外観を損なうことがない。

【００１２】請求項２の発明は、衣服に取り付けられた
ポケットのポケット口を開閉自在に封鎖するフラップ
と、前記フラップに独立して上下反転し、釦穴が穿設さ
れた補助フラップと、前記フラップと独立した補助フラ
ップの上方反転で補助フラップの釦穴と係合可能となっ
ており、且つこの係合で衣服を縮ませる位置に設けられ
た係止釦と、を備えていることを特徴とする。

【００１３】この構造では、補助フラップを上方に反転
させ、その釦穴を係止釦に係止することによって、同様
に衣服を縮ませることができ、補助フラップと係止釦を
追加するだけで伸縮させることができる。

【００１４】また、フラップでポケット口を覆ったま
ま、衣服を縮ませることができる。

【００１５】請求項３の発明は、以上の請求項１又は２
の発明であって、上述した衣服がズボンであり、上述し
たポケットがズボン側面における膝部の上側に取り付け
られていることを特徴としている。

【００１６】このような構造では、ズボンに対する伸縮
を簡単に行うことができる。ポケットが膝部の上側に取
り付けられているので、大腿部にズボンの弛みが生じ、
膝を曲げたときに大腿部でつれることがない。

【００１７】

【発明の実施の形態】図１乃至図５は本発明を作業用の
ズボンに適用した第１の実施形態であり、図１及び図２
に示すように、ズボン１には、その上部にベルト通し２
が取り付けられている。

【００１８】このズボンにおける着用者の足が挿通する
双方の脚部３、３の各側面には、ポケット４が縫糸５に
よって縫い付けられており、各ポケット４における開口
された上部が小物等を出し入れするポケット口６となっ
ている。又、各ポケット４には、ポケット釦９が外面の
上部に縫い付けられている。

【００１９】このようなポケット４の上方には、フラッ
プ７がそれぞれ対向するように、ズボン１の脚部３に取
り付けられている。フラップ７は縫糸８によって、その
上部が脚部３に縫い付けられていると共に、この縫糸８
の縫い付け部分から下方に延びてポケット４のポケット
口６を覆っている。従って、このフラップ７は縫糸８部
分を境目として、上下方向に反転する。

【００２０】かかるフラップ７は、図４に示すように、
ポケット釦９が係合する釦穴１０を有しており、この釦
穴１０にポケット釦９が係合することによって、フラッ
プ７はポケット口６を封鎖した状態となる。

【００２１】さらに、各脚部３には係止釦１１が取り付
けられている。この係止釦１１はフラップ７の上方に位
置するように、脚部３に縫い付けられており、フラップ
７を上方に反転させたとき、フラップ７の釦穴１０に係
合可能となっている。

【００２２】係止釦１１はフラップ７の釦穴１０に係合
することによって、脚部３を上方に引っ張り上げ、これ
により大腿部が弛み、脚部３を縮ませた状態となる。図
３はこの作用を行うための関係を示し、フラップ７が反
転する境目である縫糸８部分からポケット４側のポケッ
ト釦９までの間隔ｄ（例えば、３ｃｍ）よりも、縫糸８
部分から係止釦１１までの間隔Ｄが大きくなるように
（例えば、８ｃｍ）、係止釦１１の位置が設定される。

【００２３】次に、この実施形態の作用を説明する。図
２において、左側の脚部３は通常の使用状態を、右側の
脚部３は縮めた使用状態を示す。通常の使用状態では、
フラップ７が垂下しており、ポケット釦９が釦穴１０に
係合することにより、図３に示すように、ポケット口６
を封鎖している。

【００２４】この状態でポケット釦９とフラップ７の釦
穴１０との係合を解除し、図４の矢印に示すように、フ
ラップ７を上方に反転させ、反転位置で係止釦１１をフ
ラップ７の釦穴１０に係合させる。これにより脚部３に
おけるフラップ７よりも下側部分が上方に引っ張り上げ
られ、脚部３が縮んだ状態となる。この縮んだ状態で
は、大腿部に作業用スボンの弛みが生じるので、ズボン
３が足にまとわり付くことがなく、不快感を感じること
がないと共に、立姿、座姿間の変更を楽に行うことがで
きる。

【００２５】かかる足へのまとわり付きを効果的に防止
するため、本発明者が鋭意検討した結果、脚部３側面に
おける膝部の幾分、上側にポケット４を配置するのが良
好である。さらに良好には、ポケット４を脚部３側面に
おける幾分、前側に設けるのが好ましい。

【００２６】このような実施形態では、ポケット釦９、
係止釦１１の間でフラップ７の釦穴１０を掛け替えるだ
けで、ズボン１の脚部３を伸縮させることができるた
め、その伸縮操作が簡単となる。又、この伸縮は係止釦
１１をズボン１に取り付けるだけで可能であり、簡単に
作製できる。さらに、係止釦１１はズボンに一般的に使
用されている釦であり、違和感が生じることがないばか
りでなく、係止釦１１の追加によってズボン１にデザイ
ン性が付与され、外観が向上する。又、さらに脚部３を
縮めた状態では、フラップ７が下方に垂下することがな
く、図５に示すようにポケット４のポケット口６が開放
されている。このためポケット４に対する小物の出し入
れを簡単に行うことができる。

【００２７】特に、作業用ズボンに適用した本実施の形
態では、作業中に必要な工具などをポケットに収容して
おけば、作業中に膝の屈伸が不快感なく行えると供に、
フラップを上げてポケット口を開口させているので、工
具などの出し入れが容易となる。また、非作業時には、
ズボン１の脚部３を縮ませないので、違和感のない外観
のズボンとなり、しかもフラップでポケット口を封鎖す
るので、使用しない工具などが不用意に脱落することが
ない。

【００２８】図６及び図７は本発明の第２の実施形態を
示し、第１の実施形態と同一の要素は同一の符号を付し
て対応させることにより、重複した説明を省略する。

【００２９】この実施形態では、ポケット４のポケット
口６を封鎖するフラップ７に、補助フラップ１５が併設
されている。補助フラップ１５は、フラップ７よりも小
さくなるように裁断されており、上述と同様に、その上
部が縫糸８によってズボン１の脚部３の側面にフラップ
７と共に、縫い付けられる。この場合、補助フラップ１
５はフラップ７の上に重なるように併設されるが、フラ
ップ７よりも小さくなっているため、フラップ７への操
作の支障となることがなく、ポケット４の開閉が自由と
なっている。

【００３０】この補助フラップ１５は、フラップ７と独
立して上下方向に反転可能となっていると共に、脚部３
に取り付けた係止釦１１が係合する釦穴１６が形成され
ている。この補助フラップ１５と係止釦１１とは、第１
の実施形態と同様に、係止釦１１が補助フラップ１５の
釦穴１６と係合したとき、脚部３を上方に引っ張り上げ
るように、その配置関係が設定されるものである。

【００３１】この実施形態では、フラップ７がポケット
４を封鎖した状態或いは開放した状態のいずれにおいて
も、保持フラップ１５を上方に反転させて釦穴１６に係
止釦１１を係合させることができる。そして、この係合
によって脚部３（図７における右側の脚部３参照）が上
方に引っ張り上げられるため、脚部３が縮み、これによ
り足へのまとわり付きを防止できる。

【００３２】従って、この実施形態では、通常の作業用
ズボンに対し補助フラップ１５及び係止釦１１を取り付
けるだけで、ズボンの伸縮ができ、第１の実施形態と同
様に、操作が簡単で、しかも容易に作製できる。又、ポ
ケット４の開閉と脚部３の伸縮とが別個の動作となるた
め、脚部３を縮めた状態でも、ポケット４を閉じること
ができ、作業中に砂、埃などがポケット内に侵入するこ
とがなく、また、内部の小物がポケット４からこぼれ落
ちることがなく安全となる。

【００３３】さらに、補助フラップ１５をフラップ７に
部分的に重ねた態様となるため、ワイルド感覚が付与さ
れ、デザイン性が向上する。

【００３４】尚、この第２実施の形態において、図７の
左側の伸縮構造に示すように、フラップ７の釦穴１０と
補助フラップ１５の釦穴１６が、互いに鉛直線上の上下
の異なる位置となるように配設され、その延長線上の上
方に係止釦１１を取り付ければ、それぞれの釦穴１０、
１６を選択的に係止釦１１と係合させることによって、
ズボンの縮み量を２段階で調整することができる。

【００３５】以上の実施形態は、ズボンへの適用を示し
たが、本発明は、Ｙシャツ、ブレザー、スーツ、その他
の衣服に同様に適用できる。これらの衣服の場合は、袖
に設けるポケット部分或いは見頃に設けるポケット部分
などに適用できる。又、ズボンの場合には、膝部の上側
でなく、膝部と同様な位置にポケット４を設けてもよ
い。

【００３６】

【発明の効果】請求項１の発明によれば、フラップを上
方に反転させ、その釦穴を係止釦に係合させることによ
って、衣服を縮めることができ、衣服の伸縮を簡単に行
うことができると共に、通常の衣服に係止釦を取り付け
るだけで伸縮が可能であり、構造が簡単で、作製も容易
となり、外観も向上する。

【００３７】請求項２の発明によれば、補助フラップを
上方に反転させ、その釦穴を係止釦に係合させることに
よって、衣服を簡単に伸縮させることができ、構造が簡
単で、作製が容易であり、しかも補助フラップによって
衣服のデザイン性も向上する。又、ポケットの開閉と、
衣服の伸縮とが独立した関係となるため、ポケットの開
閉操作を確保できる。

【００３８】請求項３の発明によれば、ズボンの大腿部
に弛みが生じるので、膝の屈伸を行ってもズボンがひき
つれることがない。

【００３９】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施形態を示すズボン１の側面
図である。

【図２】図１のズボン１の正面図である。

【図３】ポケット封鎖状態を示す図２のＡ−Ａ線断面図
である。

【図４】ポケット釦と釦穴との係合を解除した状態を示
す断面図である。

【図５】ズボンを縮めた状態を示す図２のＢ−Ｂ線断面
図である。

【図６】本発明の第２の実施形態を示すズボン１の側面
図である。

【図７】図６のズボン１の正面図である。

【符号の説明】

１ズボン３脚部４ポケット６ポケット口７フラップ８縫糸９ポケット釦１０釦穴１１係止釦１５補助フラップ１６釦穴

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】衣服に取り付けられたポケット（４）の
ポケット釦（９）が係合する釦穴（１０）を有し、ポケ
ット口（６）を開閉自在に封鎖する上下反転可能なフラ
ップ（７）と、このフラップ（７）の上方反転でフラップの釦穴（１
０）と係合可能となっており、且つこの係合で衣服を縮
ませる位置に設けられた係止釦（１１）と、を備えてい
ることを特徴とする衣服の伸縮調整構造。
【請求項２】衣服に取り付けられたポケット（４）の
ポケット口（６）を開閉自在に封鎖するフラップ（７）
と、前記フラップ（７）に独立して上下反転し、釦穴（１
６）が穿設された補助フラップ（１５）と、前記フラップ（７）と独立した補助フラップ（１５）の
上方反転で補助フラップ（１５）の釦穴（１６）と係合
可能となっており、且つこの係合で衣服を縮ませる位置
に設けられた係止釦（１１）と、を備えていることを特
徴とする衣服の伸縮調整構造。
【請求項３】前記衣服がズボン（１）であり、前記ポ
ケット（４）がズボン側面における膝部の上側に取り付
けられていることを特徴とする請求項１又は２記載の衣
服の伸縮調整構造。