JPH1025430A - 接着性粒子およびその製造方法 - Google Patents

接着性粒子およびその製造方法

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JPH1025430A
JPH1025430A JP18374396A JP18374396A JPH1025430A JP H1025430 A JPH1025430 A JP H1025430A JP 18374396 A JP18374396 A JP 18374396A JP 18374396 A JP18374396 A JP 18374396A JP H1025430 A JPH1025430 A JP H1025430A
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典宏 仲山
Tadashi Koike
匡 小池
Tatsuhiko Adachi
龍彦 足立
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 球状粒子を熱可塑性樹脂で被覆することによ
って接着性を付与した従来の接着性粒子は、熱可塑性樹
脂によって実質的に均一な被覆層を形成し易いという利
点を有してはいるものの、液晶中での安定性やポリイミ
ド等からなる配向膜への固着能力という点で、液晶表示
パネル(液晶セル)のスペーサーとして利用するにはな
お改善の余地がある。 【解決手段】 球状粒子からなるコアと、このコアの表
面を被覆している熱接着性樹脂層とを有している接着性
粒子における前記の熱接着性樹脂層を、エポキシ樹脂と
このエポキシ樹脂用の潜在型硬化剤とをそれぞれ吸収し
ており、かつ、疎水性基を置換基として有しているシラ
ンカップリング剤の部分加水分解物が結合している熱可
塑性樹脂層によって形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着性粒子および
その製造方法に係り、特に、球状粒子からなるコアの表
面を熱接着性樹脂によって被覆してなる接着性粒子およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置の表示品質を高めるために
は、液晶表示パネルにおける液晶層の厚みを均一に保つ
ことが重要である。このため、従来よりガラス短繊維や
シリカ粒子等からなるスペーサーを液晶表示パネル内
(液晶セル内)に分散配置することによって、液晶層の
厚みの均一化が図られている。上記のスペーサーは、液
晶の注入に先立って液晶セル内に分散配置されるが、当
該スペーサー自体には移動防止能が無いため、液晶セル
への液晶の注入に先だって行われる超音波洗浄の際や液
晶の注入時に移動を起こすことがある。そして、スペー
サーの移動が生じると液晶層の厚みが部分的に変動する
ことから、表示品質の高い液晶表示装置を得ることが困
難になる。
【0003】このため近年では、接着性粒子がスペーサ
ーとして使用されるようになってきた。接着性粒子から
なるスペーサーは、例えば球状粒子を熱可塑性樹脂層で
被覆することによって接着性を付与したものであり、こ
のスペーサーにおいては前記の熱可塑性樹脂層を熱接着
成分として利用することができる。したがって、当該ス
ペーサーを従来と同様にして液晶セル内に分散配置した
後、液晶セルの基板間に加熱下に荷重を加えて前記の熱
可塑性樹脂層を液晶セルの内面(配向膜表面等)に熱接
着させることにより、その移動を防止することが可能に
なる。また、他の接着性粒子としては、エポキシ樹脂粒
子に当該エポキシ樹脂用の硬化剤を含有させ、その表面
を水溶性アミンによって硬化させることによりタック性
を改善したものがある。この接着性粒子においては、エ
ポキシ樹脂粒子そのものが熱接着成分として機能する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】熱可塑性樹脂は、分散
重合法やハイブリダイゼーション法等によってシリカ粒
子等のスペーサー材料表面に当該表面を実質的に均一に
被覆する層を形成し易いという点で、液晶表示パネル
(液晶セル)用のスペーサーの熱接着成分として好適な
ものではあるが、液晶中での安定性や、ポリイミド等か
らなる配向膜への固着能力という点ではなお改善の余地
がある。
【0005】液晶中での安定性や、ポリイミド等からな
る配向膜への固着能力という点だけをみれば、熱可塑性
樹脂よりも熱硬化性樹脂の方が好ましいが、シリカ粒子
等のスペーサー材料表面を熱硬化性樹脂によって実質的
に均一に被覆することは極めて困難である。そして、熱
硬化性樹脂によって表面が不均一に被覆されているスペ
ーサー材料を液晶表示パネル用のスペーサーとして用
い、かつ、前記の熱硬化性樹脂を熱接着成分として利用
した場合には、(1) 熱接着力が個々のスペーサー間で異
なってくることから、移動を起こすスペーサーが出現し
易い、(2) 液晶層の厚みが不均一になり易い、(3) 局所
的な厚肉部分を形成している熱硬化性樹脂が熱接着時に
広がって、液晶分子の異常配向や、光抜けによるコント
ラストの低下等を引き起こす要因となる、等の問題が生
じる。
【0006】また、エポキシ樹脂粒子に当該エポキシ樹
脂用の硬化剤を含有させ、その表面を水溶性アミンによ
って硬化させることによりタック性を改善した接着性粒
子は、前記の水溶性アミンが経時的に液晶中に溶出し易
く、当該水溶性アミンが液晶中に溶出した場合には液晶
分子の異常配向を引き起こす。
【0007】本発明の目的は、熱硬化性樹脂を熱接着成
分として含有している実質的に均一な熱接着性樹脂層を
有し、かつ互いに凝集しにくい接着性粒子およびその製
造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の接着性粒子は、球状粒子からなるコアと、このコ
アの表面を被覆している熱接着性樹脂層とを有し、前記
熱接着性樹脂層が、エポキシ樹脂とこのエポキシ樹脂用
の潜在型硬化剤とをそれぞれ吸収している熱可塑性樹脂
層からなり、かつ、該熱接着性樹脂層に、疎水性基を置
換基として有しているシランカップリング剤の部分加水
分解物が結合していることを特徴とするものである。
【0009】また、上記の目的を達成する本発明の接着
性粒子の製造方法は、エポキシ樹脂およびこのエポキシ
樹脂用の潜在型硬化剤をそれぞれ吸収し得る熱可塑性樹
脂層によってコアとなる球状粒子の表面を被覆して樹脂
被覆粒子を得る樹脂被覆粒子調製工程と、前記樹脂被覆
粒子調製工程で得た樹脂被覆粒子を構成している熱可塑
性樹脂層に、エポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂用の潜
在型硬化剤と、疎水性基を置換基として有しているシラ
ンカップリング剤とが分散しているエマルジョンを含浸
させることによって、該熱可塑性樹脂層を膨潤させる膨
潤工程と、前記膨潤工程で膨潤した熱可塑性樹脂層中の
シランカップリング剤を部分加水分解する部分加水分解
工程と、前記部分加水分解工程を経た後の樹脂被覆粒子
を乾燥する乾燥工程とを含んでいることを特徴とするも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。まず本発明の接着性粒子について説
明すると、この接着性粒子は、上述したように、球状粒
子からなるコアと、このコアの表面を被覆している熱接
着性樹脂層とを有している。
【0011】ここで、上記のコアは球状粒子であれば無
機材料および有機材料のいずれからなっていてもよく、
その材質はシリカ,WO3 ,SnO2 ,TiO2 ,Zr
2,Al23 等の金属酸化物、ケイ酸塩ガラス,ホウ
酸塩ガラス,ホウケイ酸塩ガラス,アルミノホウケイ酸
塩ガラス,リン酸塩ガラス,ゲルマン酸塩ガラス,タン
グステン酸塩ガラス,モリブデン酸塩ガラス,テルル酸
塩ガラス等のガラス、WO96/15986号公報に開
示されている発明の黒色粒子および絶縁膜付き黒色粒
子、アクリレート誘導体,ビニルエーテル誘導体,スチ
レン誘導体,アクリロニトリル誘導体,塩化ビニル,酢
酸ビニル,ブタジエン等の重合性ビニルモノマーを単独
使用または併用して得た有機高分子、オルガノシラン等
の有機無機複合物等、目的とする接着性粒子の用途等に
応じて適宜選択可能である。
【0012】これらの球状粒子のうち、無機材料からな
るものについては、後述する熱可塑性樹脂層の被着性を
向上させるために、必要に応じてビニル系もしくはグリ
シジル系のカップリング剤等によって所望の表面処理を
施してもよい。金属酸化物からなる球状粒子や上記の黒
色粒子または絶縁膜付き黒色粒子をビニル系シランカッ
プリング剤によって表面処理する場合、ビニル系シラン
カップリング剤の他に少量のシリコンアルコキシド(ビ
ニル系シランカップリング剤に対するモル比で0.5以
下)を併用することにより、粒子表面に後述する熱可塑
性樹層を均一に形成することがより容易になる(特願平
7−253040号明細書の第33段および特願平7−
260185号明細書の第57〜58段参照)。
【0013】上記の球状粒子からなるコアの粒径は、目
的とする接着性粒子の用途等に応じて適宜選択可能であ
る。例えば、本発明の接着性粒子を液晶表示パネル(液
晶セル)用のスペーサーとして用いる場合、前記のコア
は粒径が0.4〜29μmのシリカ粒子であることが特
に好ましい。
【0014】本発明の接着性粒子において上記のコアの
表面を被覆している熱接着性樹脂層は、前述したよう
に、エポキシ樹脂とこのエポキシ樹脂用の潜在型硬化剤
とをそれぞれ吸収している熱可塑性樹脂層からなり、か
つ、この熱接着性樹脂層には、疎水性基を置換基として
有しているシランカップリング剤の部分加水分解物が結
合している。
【0015】上記のエポキシ樹脂は、後述する熱可塑性
樹脂に吸収させることができるものであればよく、その
具体例としては、ビスフェノールA,ビスフェノールF
等のビスフェノール系エポキシ樹脂、ビフェニール型エ
ポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、脂
環式エポキシ樹脂、ポリグリシジルアミン型エポキシ樹
脂、脂肪族または芳香族のアルコール型エポキシ樹脂、
脂肪族または芳香族のエステル型エポキシ樹脂等が挙げ
られる。これらのエポキシ樹脂はそれぞれ単独で使用さ
れていてもよいし、2種以上が併用されていてもよい
が、そのエポキシ当量は500以下であることが好まし
く、400以下であることがより好ましい。
【0016】また、潜在型硬化剤は、上記のエポキシ樹
脂を硬化させることができ、かつ、常温における可使時
間が1日以上のものであればよく、その具体例として
は、フェノールノボラック類、ポリビニルフェノール
類、フェノール類、多価フェノール化合物、ビスフェノ
ール類、ビスフェノール類のジグリシジルエステル、ポ
リアミン類、イミダゾール類、酸無水物類等が挙げられ
る。潜在型硬化剤の種類は、後述する熱可塑性樹脂に当
該潜在型硬化剤と共に吸収されるエポキシ樹脂の種類
や、その可使時間等に応じて適宜選択される。
【0017】そして、上述したエポキシ樹脂およびこの
エポキシ樹脂用の潜在型硬化剤をそれぞれ吸収し得る熱
可塑性樹脂の具体例としては、ポリスチレン,ポリメチ
ルメタクリレート,ポリエチルメタクリレート,ポリブ
タジエンおよびこれらの共重合物(混合物)等が挙げら
れる。ただし、熱可塑性樹脂の数平均分子量が高いと、
当該熱可塑性樹脂に上述したエポキシ樹脂およびこのエ
ポキシ樹脂用の潜在型硬化剤を吸収させることが困難に
なる。したがって、その数平均分子量は、吸収させよう
とするエポキシ樹脂の種類やその数平均分子量にもよる
が、概ね1000〜50000であることが好ましく、
1000〜20000であることがより好ましい。
【0018】エポキシ樹脂およびこのエポキシ樹脂用の
潜在型硬化剤をそれぞれ吸収した後の熱可塑性樹脂層の
膜厚は、所望の熱接着力を得るという観点、および、熱
接着時に接着面が大きくなりすぎないようにするという
観点から、0.02〜0.5μmとすることが好まし
く、0.05〜0.3μmとすることがより好ましい。
また、熱可塑性樹脂層によるエポキシ樹脂の吸収量が少
ないと所望の熱接着力を有する接着性粒子を得ることが
困難になるので、当該吸収量は熱可塑性樹脂層の重量に
対して10〜500wt%とすることが好ましく、30〜
300wt%とすることがより好ましい。そして、熱可塑
性樹脂層への潜在型硬化剤の吸収量が少なくても所望の
熱接着力を有する接着性粒子を得ることが困難になるの
で、当該吸収量はエポキシ樹脂の吸収量に対して0.3
〜3 mol%とすることが好ましく、0.5〜2 mol%と
することがより好ましい。
【0019】本発明の接着性粒子においては、上述した
エポキシ樹脂とこのエポキシ樹脂用の潜在型硬化剤とを
それぞれ吸収している熱可塑性樹脂層からなる熱接着性
樹脂層に、疎水性基を置換基として有しているシランカ
ップリング剤の部分加水分解物が結合している。
【0020】上記のシランカップリング剤は、置換基と
して疎水性基を1つまたは2つ有し、残りの置換基がア
ルコキシ基であるものであれば特に限定されるものでは
ない。その具体例としては、フェニルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジエトキ
シシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノ
エチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、アルキルトリエトキシシラン類、アルキルトリメト
キシシラン類、ジアルキルジエトキシシラン類、ジアル
キルジメトキシシラン類等が挙げられる。
【0021】また、本発明で上記のシランカップリング
剤についていう「部分加水分解物」とは、シランカップ
リング剤中の加水分解性基(例えばアルコキシ基)につ
いて部分加水分解がなされた後の物質を意味する。この
「部分加水分解物」はシロキサン結合(−Si−O−)
を含んでおり、当該「部分加水分解物」は有機材料と結
合する置換基(有機材料と化学結合する置換基または有
機材料に対して親和力を有している置換基を意味する。
以下同じ。)、すなわち上記の「疎水性基」によって前
述した熱可塑性樹脂またはエポキシ樹脂と結合している
一方で、個々の「部分加水分解物」は粒子表面において
シロキサン結合によって互いに結合しているものと推察
される。
【0022】本発明の接着性粒子は、エポキシ樹脂とこ
のエポキシ樹脂用の潜在型硬化剤とをそれぞれ吸収して
いる熱可塑性樹脂層からなる熱接着性樹脂層を有してお
り、この熱接着性樹脂層においては熱可塑性樹脂のみな
らずエポキシ樹脂も熱接着成分として機能する。そし
て、前記のエポキシ樹脂は潜在型硬化剤によって熱接着
時に硬化する。したがって、本発明の接着性粒子によれ
ば、熱接着成分として熱可塑性樹脂のみを有する従来の
接着性粒子よりも高い熱接着力を得ることができる。そ
して、本発明の接着性粒子を液晶表示パネル(液晶セ
ル)用のスペーサーとして利用した場合には、熱接着成
分として熱可塑性樹脂のみを有する従来のスペーサーよ
りも液晶中での安定性が高く、かつ、ポリイミド等から
なる配向膜への固着能力の高いスペーサーを得ることが
できる。
【0023】また、コアとなる球状粒子の表面を熱可塑
性樹脂によって実質的に均一に被覆することは従来と同
様に容易であるので、コアとなる球状粒子の表面をまず
熱可塑性樹脂によって実質的に均一に被覆した後、この
熱可塑性樹脂にエポキシ樹脂およびこのエポキシ樹脂用
の潜在型硬化剤をそれぞれ吸収させることにより、コア
となる球状粒子の表面に実質的に均一な熱接着性樹脂層
を容易に形成することができる。さらに、本発明の接着
性粒子は、水溶性アミンを用いていないにも拘わらず互
いに凝集しにくい粒子であり、高い分散性を有してい
る。この特性は、前述したシランカップリング剤の部分
加水分解物が粒子表面においてシロキサン結合によって
互いに結合していることに起因するものと推察される。
【0024】したがって、コアとなる球状粒子の表面に
実質的に均一な熱接着性樹脂層を形成して本発明の接着
性粒子を得、この接着性粒子を液晶表示パネル(液晶セ
ル)用のスペーサーとして利用した場合には、(1) 熱接
着力が個々のスペーサー間でほぼ同じになることからそ
の移動を防止し易い、(2) 液晶層の厚みを均一にし易
い、(3) 液晶分子の異常配向や光抜けによるコントラス
トの低下等を防止し易い、等の利点が得られる。
【0025】本発明の接着性粒子を液晶表示パネル(液
晶セル)用のスペーサーとして利用する場合には、その
平均粒径を概ね0.5〜30μm、粒径についての変動
係数を概ね2.5%以下とすることが好ましい。平均粒
径は概ね0.6〜17μmとすることがより好ましく、
粒径についての変動係数は概ね2.0%以下とすること
がより好ましい。そして、この場合のコアとしては、平
均粒径が概ね0.4〜29μm、粒径についての変動係
数が概ね2.5%以下のシリカ粒子を用いることが好ま
しく、特に、平均粒径が概ね0.5〜16μm、粒径に
ついての変動係数が概ね2.0%以下のシリカ粒子を用
いることが好ましい。
【0026】また、本発明の接着性粒子においては熱接
着時の熱収縮が小さいため、当該接着性粒子は所望の間
隙を形成した状態で2以上の部材等を互いに接着するた
めの精密接着剤としても好適である。本発明の接着性粒
子を精密接着剤として利用する場合の当該接着性粒子の
平均粒径は、精密接着剤としての用途にもよるが、概ね
0.5〜50μmとすることが好ましく、粒径について
の変動係数は概ね5.0%以下とすることが好ましい。
粒径についての変動係数は概ね4.0%以下とすること
がより好ましい。そして、この場合のコアとしては、平
均粒径が概ね0.3〜49μm、粒径についての変動係
数が概ね5.0%以下のシリカ粒子,酸化チタン粒子,
ポリスチレン粒子,アクリル粒子,オルガノシラン粒子
等を用いることが好ましく、特に、平均粒径が概ね0.
5〜30μm、粒径についての変動係数が概ね3.0%
以下のシリカ粒子またはオルガノシラン粒子を用いるこ
とが好ましい。
【0027】さらに、本発明の熱接着性を層状に配列さ
せ、この状態で互いに熱接着させたものは、精密濾過フ
ィルターとして用いることができる。この場合の当該接
着性粒子の平均粒径は、精密濾過フィルターとしての用
途にもよるが、概ね1〜50μmとすることが好まし
く、粒径についての変動係数は概ね10.0%以下とす
ることが好ましい。粒径についての変動係数は概ね7.
0%以下とすることがより好ましい。そして、この場合
のコアとしては、平均粒径が概ね0.9〜49μm、粒
径についての変動係数が概ね10%以下のシリカ粒子,
ポリスチレン粒子,アクリル粒子,オルガノシラン粒子
等を用いることが好ましく、特に、平均粒径が概ね1〜
30μm、粒径についての変動係数が概ね7.0%以下
のシリカ粒子,ポリスチレン粒子,アクリル粒子等を用
いることが好ましい。
【0028】以上説明した本発明の接着性粒子は、例え
ば、以下に詳述する本発明の接着性粒子の製造方法、す
なわち、(a) エポキシ樹脂およびこのエポキシ樹脂用の
潜在型硬化剤をそれぞれ吸収し得る熱可塑性樹脂層によ
ってコアとなる球状粒子の表面を被覆して樹脂被覆粒子
を得る樹脂被覆粒子調製工程と、(b) 前記樹脂被覆粒子
調製工程で得た樹脂被覆粒子を構成している熱可塑性樹
脂層に、エポキシ樹脂と、前記エポキシ樹脂用の潜在型
硬化剤と、疎水性基を置換基として有しているシランカ
ップリング剤とが分散しているエマルジョンを含浸させ
ることによって、該熱可塑性樹脂層を膨潤させる膨潤工
程と、(c) 前記膨潤工程で膨潤した熱可塑性樹脂層中の
シランカップリング剤を部分加水分解する部分加水分解
工程と、(d) 前記部分加水分解工程を経た後の樹脂被覆
粒子を乾燥する乾燥工程と、を含んでいることを特徴と
する接着性粒子の製造方法により製造することができ
る。
【0029】本発明の方法における上記の樹脂被覆粒子
調製工程は、例えば分散重合法やハイブリダイゼーショ
ン法等によって、コアとなる球状粒子の表面に特定の熱
可塑性樹脂の層を実質的に均一に形成することによって
行われる。ここで、本発明でいう「ハイブリダイゼーシ
ョン法」とは、コアとなる球状粒子と、この球状粒子の
表面に形成しようとする物質層の材料となる粒子(コア
となる球状粒子よりも小粒径のもの)とを、秒速数十メ
ートル以上という高速気流中で分散・移動させながら互
いに衝突させ、このときに生じる衝突力,圧縮力,摩擦
力,剪断力等の機械的作用に伴う発熱・温度上昇を利用
して、コアとなる球状粒子の表面に熱融着によって所望
の物質層を形成する方法を意味する。ハイブリダイゼー
ション法による熱可塑性樹脂層の形成は、例えば奈良機
械製作所社製のハイブリダイザー(商品名)を用いて行
うことができる。
【0030】上記の「ハイブリダイゼーション法」を利
用した場合には、その処理条件を適宜変更することによ
り、材料として用いた熱可塑性樹脂粒子がほぼ球状を呈
したままの状態でコア粒子の表面に密に熱融着してなる
熱可塑性樹脂層を形成することもできるし、コア粒子の
表面に熱融着した多数の熱可塑性樹脂粒子がさらに熱溶
融してなる実質的に均一な熱可塑性樹脂層を形成するこ
ともできるが、前述したように、熱可塑性樹脂層は実質
的に均一な層であることが好ましい。
【0031】樹脂被覆粒子調製工程で使用する「コアと
なる球状粒子」の材質の具体例としては、本発明の接着
性粒子についての説明の中で例示したものと同じものが
挙げられ、当該コアとなる球状粒子の平均粒径および粒
径についての変動係数は、本発明の接着性粒子について
の説明の中で述べたように、目的とする接着性粒子の用
途等に応じて適宜選択される。また、コアとなる球状粒
子の表面を被覆する「エポキシ樹脂およびこのエポキシ
樹脂用の潜在型硬化剤をそれぞれ吸収し得る熱可塑性樹
脂層」の材質の具体例としても、本発明の接着性粒子に
ついての説明の中で例示したものと同じものが挙げられ
る。
【0032】本発明の方法では、上記の樹脂被覆粒子調
製工程に引き続いて、樹脂被覆粒子を構成している熱可
塑性樹脂層を特定のエマルジョンによって膨潤させる膨
潤工程が行われる。この膨潤工程で使用するエマルジョ
ンは、エポキシ樹脂と、このエポキシ樹脂用の潜在型硬
化剤と、疎水性基を置換基として有しているシランカッ
プリング剤とが分散しているものであり、前記のエポキ
シ樹脂,潜在型硬化剤およびシランカップリング剤の具
体例としては、本発明の接着性粒子についての説明の中
で例示したものと同じものがそれぞれ挙げられる。
【0033】上記のエマルジョンの調製は、水等を分散
媒として用い、乳化剤としてポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル類,ポリオキシエチレンアルキルア
リルエーテル類,ポリオキシエチレンアルキルエーテル
類,ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル類
およびポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロ
ックポリマー等のエーテル型非イオン界面活性剤や、多
価アルコールの脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコ
ールの脂肪酸エステル類等を用いて、上記のエポキシ樹
脂,潜在型硬化剤およびシランカップリング剤それぞれ
の所定量を前記の分散媒に分散させてO/W型のエマル
ジョンを得ることによって行われる。このときのエポキ
シ樹脂,潜在型硬化剤およびシランカップリング剤それ
ぞれの使用量は、最終的に得られる接着性粒子における
これらの物質の量が、本発明の接着性粒子についての説
明の中で述べた量となるように適宜調整される。
【0034】また、上記のエマルジョンによる熱可塑性
樹脂層の膨潤は、例えば、前述した樹脂被覆粒子調製工
程で得られた樹脂被覆粒子の分散液を調製し、この分散
液に上記のエマルジョンを滴下して、樹脂被覆粒子を構
成している熱可塑性樹脂層に上述したエポキシ樹脂,潜
在型硬化剤およびシランカップリング剤をそれぞれ含浸
させることによって行うことができる。上記の分散液を
調製するにあたっては、水,水/アルコール混合液また
は水/アセトン混合液を分散媒として用いる。また、部
分鹸化したポリビニルアルコール類やポリビニルピロリ
ドン等の分散安定剤を併用することが好ましい。熱可塑
性樹脂層に含浸したエポキシ樹脂および潜在型硬化剤は
熱可塑性樹脂によって吸収され、熱可塑性樹脂層に含浸
したシランカップリング剤は、当該シランカップリング
剤が有している疎水性基によって熱可塑性樹脂またはエ
ポキシ樹脂と結合する。
【0035】上述のようにして膨潤工程を行った後、膨
潤した熱可塑性樹脂層中のシランカップリング剤を部分
加水分解する部分加水分解工程を行う。この部分加水分
解工程は、シランカップリング剤中の加水分解性基(例
えばアルコキシ基)を加水分解するための工程であり、
当該部分加水分解工程は、上記の膨潤工程を行った後の
系内に水またはアンモニア水を添加することにより行う
ことができる。上記の部分加水分解によって生じた部分
加水分解物はシロキサン結合(−Si−O−)を含んで
おり、当該部分加水分解物は有機材料と結合する置換
基、すなわち前記の疎水性基によって前述した熱可塑性
樹脂またはエポキシ樹脂と結合している一方で、個々の
部分加水分解物はシロキサン結合によって互いに結合し
ているものと推察される。
【0036】上記の部分加水分解工程まで行うことによ
り、エポキシ樹脂とこのエポキシ樹脂用の潜在型硬化剤
とをそれぞれ吸収しており、かつ、疎水性基を置換基と
して有しているシランカップリング剤の部分加水分解物
が結合している熱可塑性樹脂層からなる熱接着性樹脂層
を球状粒子の表面に形成することができる。本発明の方
法では、上述のようにして部分加水分解工程を行った
後、当該部分加水分解工程を経た後の樹脂被覆粒子を乾
燥する乾燥工程を行う。上記の乾燥は、上述した部分加
水分解工程を経た後の樹脂被覆粒子について凍結乾燥,
減圧乾燥等を行うことにより実施することができる。こ
の乾燥処理を施すことにより、前述したエポキシ樹脂と
このエポキシ樹脂用の潜在型硬化剤とをそれぞれ吸収し
ており、かつ、疎水性基を置換基として有しているシラ
ンカップリング剤の部分加水分解物が結合している熱可
塑性樹脂層からなる熱接着性樹脂層の表面が硬化される
ので、物理的に安定な接着性粒子が得られる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 (1)樹脂被覆粒子の調製 コアとなる球状粒子として、表面にビニル基を導入した
MPTMS(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン)処理シリカ微粒子(平均粒径5.80μm,粒
径についての変動係数(以下「CV値」と略記する。)
0.9%)30gを用意した。このMPTMS処理シリ
カ微粒子は、MPTMSと、当該MPTMSに対するモ
ル比で0.15のテトラエトキシシランとを混合液の状
態で用いて表面処理した後、150℃のオーブン中で1
時間乾燥して得たものである。
【0038】また、上記のMPTMS処理シリカ微粒子
の分散液を得るための分散媒として、メタノール900
mlと水300mlとの混合液に分散安定剤としてポリ
ビニルピロリドン(平均分子量36万)100gを溶解
させた溶液を用意した。そして、上記の分散媒に上記の
MPTMS処理シリカ微粒子を加え、超音波振動を与え
てよく分散させて分散液を得た。
【0039】この分散液に2,2′−アゾビスイソブチ
ロニトリル10g,スチレン45gおよびメルカプト酢
酸0.75gを加え、65℃で撹拌しながら重合を行っ
た。8時間後、反応液に水とメタノールとの混合液
(水:メタノール=8:2(体積比))500mlを注
ぎ、放冷した。この重合によって、MPTMS処理シリ
カ微粒子の表面にはポリスチレン層が形成され、樹脂被
覆粒子が生成した。また、系内にはポリスチレン微粒子
も生成した。放冷後、樹脂被覆粒子(表面にポリスチレ
ン層が形成されMPTMS処理シリカ微粒子)を沈降さ
せ、上層のポリスチレン微粒子をデカンテーションによ
り除去した。
【0040】デカンテーション後の溶液に水400ml
とメタノール400mlとの混合液を加え、沈降粒子が
均一に分散されるまで撹拌した後に樹脂被覆粒子を再び
沈降させ、このときの上層のポリスチレン微粒子をデカ
ンテーションにより除去するという一連の操作からなる
分級を5回以上繰り返した。この後、分散媒を水に置換
し、凍結乾燥を行って、MPTMS処理シリカ微粒子の
表面をポリスチレン層によって被覆してなる樹脂被覆粒
子31gを得た。
【0041】上記の樹脂被覆粒子について走査型電子顕
微鏡写真を撮影し、この写真からその粒径を測定した結
果、平均粒径は5.88μm、CV値は1.0%であ
り、当該樹脂被覆粒子は材料として用いたMPTMS処
理シリカ微粒子の単分散性を維持していた。また、粒子
間の合着は認められず、個々の樹脂被覆粒子には実質的
に均一なポリスチレン層が形成されていることが確認さ
れた。そして、ポリスチレン層を形成しているポリスチ
レンの数平均分子量は、GPC(ゲルパーミネーション
クロマトグラフィー)でのポリスチレン換算で3000
であった。
【0042】(2)ポリスチレン層の膨潤 まず、油化シェルエポキシ社製のエポキシ樹脂(エピコ
ートYL980)15gと、同社製のエポキシ樹脂用潜
在型硬化剤(エピキュア171N)10gと、シランカ
ップリング剤の1つであるフェニルトリエトキシシラン
5gと、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
系乳化剤2gを容器に入れ、90℃に加熱しながら撹拌
して、均一な溶液とした。次いで、この溶液を50℃に
冷却し、1000rpmで撹拌しながら水30mlをゆ
っくり添加して、油滴の粒径が1μm以下の均一なO/
W型エマルジョンを得た。
【0043】また、メタノール60mlと水240ml
との混合液に分散安定剤としてポリビニルピロリドン
(平均分子量36万)6gを溶解させた溶液に上記
(1)で得た樹脂被覆粒子12.0gをよく分散させ
て、分散液を得た。この分散液を90rpmで撹拌しな
がら当該分散液に上記のエマルジョン7.2gをゆっく
り滴下した後、90rpmで20時間撹拌した。この操
作により、樹脂被覆粒子を構成しているポリスチレン層
に上記のエマルジョン中のエポキシ樹脂,潜在型硬化剤
およびシランカップリング剤がそれぞれが含浸し、ポリ
スチレン層が膨潤した。
【0044】(3)シランカップリング剤の部分加水分
解 上記(2)でポリスチレン層を膨潤させた後の系内に濃
度8wt%のアンモニア水300mlを添加し、90rp
mで24時間撹拌した。この操作により、シランカップ
リング剤として用いたフェニルトリエトキシシランが部
分加水分解された。この部分加水分解まで行うことによ
り、エポキシ樹脂とこのエポキシ樹脂用の潜在型硬化剤
とをそれぞれ吸収しており、かつ、疎水性基を置換基と
して有しているシランカップリング剤の部分加水分解物
が結合しているポリスチレン層からなる実質的に均一な
熱接着性樹脂層が、MPTMS処理シリカ微粒子の表面
に形成された。
【0045】(4)樹脂被覆粒子の乾燥 上記(3)でフェニルトリエトキシシランを部分加水分
解した後の系を放冷し、樹脂被覆粒子が沈降した後に上
澄み液をデカンテーションによって除去した。デカンテ
ーション後の溶液に水250mlを加え、樹脂被覆粒子
が均一に分散されるまで撹拌した後に樹脂被覆粒子を再
び沈降させ、この後に上澄み液をデカンテーションによ
り除去するという一連の操作からなる洗浄を5回以上繰
り返した。この後、さらに水を添加し、凍結乾燥を行っ
た。上記の凍結乾燥を行うことによって、上記(3)で
形成された熱接着性樹脂層の表面が硬化され、物理的に
安定な接着性粒子12.5gが得られた。
【0046】この接着性粒子について走査型電子顕微鏡
写真を撮影し、この写真からその粒径を測定した結果、
平均粒径は5.98μm、CV値は1.1%であり、当
該接着性粒子は材料として用いたMPTMS処理シリカ
微粒子の単分散性を維持していた。また、粒子間の合着
は認められず、個々の接着性粒子には実質的に均一な熱
接着性樹脂層が形成されていることが確認された。
【0047】(5)熱接着試験 上記(4)で得られた接着性粒子を50mm角のガラス
基板上に500個/mm2 の密度で均一に散布し、この
上に50mm角のガラス基板を重ねて1kgf/cm2
の荷重を加えながら150℃で2時間加熱した。これに
より、2枚のガラス基板が前記の接着性粒子によって
5.8μm間隔で貼り合わされた。貼り合わされた上記
2枚のガラス基板間の接着力を確認するため、引っ張り
力を徐々に上げながら引っ張り試験を行ったところ、
3.0kgfの引っ張り力のときに両ガラス基板が剥が
れた。
【0048】実施例2 (1)樹脂被覆粒子の調製 実施例1(1)と同様にして、MPTMS処理シリカ微
粒子(平均粒径5.80μm,CV値0.9%)の分散
液を調製した。ただし、分散媒としてはメタノールと水
の重量比が55:45の混合液750gを用い、分散安
定剤としては平均分子量40万のポリビニルピロリドン
を用いた。また、MPTMS処理シリカ微粒子の使用量
は25gとした。
【0049】上記の分散液に2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリル1.0gを加えてよく撹拌した後、メタク
リル酸メチル8.5gを加え、65℃で撹拌しながら重
合を行った。8時間後、反応液に水とメタノールとの混
合液(水:メタノール=8:2(体積比))500ml
を注ぎ、放冷した。この重合によって、MPTMS処理
シリカ微粒子の表面にはポリメチルメタクリレート層が
形成され、樹脂被覆粒子が生成した。重合反応を終了さ
せた後の液をそのまま静置し、樹脂被覆粒子(表面にポ
リメチルメタクリレート層が形成されMPTMS処理シ
リカ微粒子)が沈降した後に上澄み液を除去した。
【0050】この後、洗浄液としてメタノールと水との
混合液(メタノール:水=8:2(体積比))を注ぎ、
沈降粒子が均一に分散されるまで撹拌した後に樹脂被覆
粒子を再び沈降させ、このときの上澄み液を除去すると
いう一連の操作からなる洗浄を7回繰り返し、MPTM
S処理シリカ微粒子の表面をポリメチルメタクリレート
層によって被覆してなる樹脂被覆粒子27gを得た。
【0051】上記の樹脂被覆粒子について走査型電子顕
微鏡写真を撮影し、この写真からその粒径を測定した結
果、平均粒径は6.04μm、CV値は1.28%であ
り、当該樹脂被覆粒子は材料として用いたMPTMS処
理シリカ微粒子の単分散性を維持していた。また、粒子
間の合着は認められず、個々の樹脂被覆粒子には実質的
に均一なポリメチルメタクリレート層が形成されている
ことが確認された。そして、ポリメチルメタクリレート
層を形成しているポリメチルメタクリレートの数平均分
子量は、GPCでのポリスチレン換算で5000であっ
た。
【0052】(2)ポリメチルメタクリレート層の膨潤 実施例1(2)と同様にしてO/W型エマルジョンを
得、このエマルジョンを用いて、樹脂被覆粒子を構成し
ているポリメチルメタクリレート層を実施例1(2)と
同様にして膨潤させた。
【0053】(3)シランカップリング剤の部分加水分
解 実施例1(3)と同様にして、シランカップリング剤と
して用いたフェニルトリエトキシシランを部分加水分解
した。この部分加水分解まで行うことにより、エポキシ
樹脂とこのエポキシ樹脂用の潜在型硬化剤とをそれぞれ
吸収しており、かつ、疎水性基を置換基として有してい
るシランカップリング剤の部分加水分解物が結合してい
るポリメチルメタクリレート層からなる実質的に均一な
熱接着性樹脂層が、MPTMS処理シリカ微粒子の表面
に形成された。
【0054】(4)樹脂被覆粒子の乾燥 実施例1(4)と同様にして、フェニルトリエトキシシ
ランを部分加水分解した後の樹脂被覆粒子を乾燥した。
これにより、上記(3)で形成された熱接着性樹脂層の
表面が硬化され、物理的に安定な接着性粒子12.5g
が得られた。
【0055】この接着性粒子について走査型電子顕微鏡
写真を撮影し、この写真からその粒径を測定した結果、
平均粒径は6.16μm、CV値は1.50%であり、
当該接着性粒子は材料として用いたMPTMS処理シリ
カ微粒子の単分散性を維持していた。また、粒子間の合
着は認められず、個々の接着性粒子には実質的に均一な
熱接着性樹脂層が形成されていることが確認された。
【0056】(5)熱接着試験 上記(4)で得られた接着性粒子を用いて、実施例1
(5)と同様にして2枚のガラス基板を5.8μm間隔
で貼り合わせた。貼り合わせた上記2枚のガラス基板間
の接着力を確認するため、引っ張り力を徐々に上げなが
ら引っ張り試験を行ったところ、3.8kgfの引っ張
り力のときに両ガラス基板が剥がれた。
【0057】実施例3 (1)ポリスチレン微粒子の作製 まず、メタノール900mlと水300mlとの混合液
に分散安定剤としてポリビニルピロリドン(平均分子量
36万)100gを溶解させた溶液を用意した。次い
で、この溶液に2,2′−アゾビスイソブチロニトリル
10g,スチレン45gおよびメルカプト酢酸0.75
gを加え、65℃で撹拌しながら重合を行った。8時間
後、反応液に水とメタノールとの混合液(水:メタノー
ル=8:2(体積比))500mlを注ぎ、放冷した。
この重合によって、数平均分子量がGPCでのポリスチ
レン換算で2000のポリスチレン微粒子が生成した。
【0058】放冷後、遠心分離によってポリスチレン微
粒子を沈降させ、上澄み液をデカンテーションにより除
去した。デカンテーション後の溶液に水400mlとメ
タノール400mlとの混合液を加え、ポリスチレン微
粒子が均一に分散されるまで撹拌した後に遠心分離によ
ってポリスチレン微粒子を再び沈降させ、このときの上
澄み液をデカンテーションにより除去するという一連の
操作からなる分級を5回以上繰り返した。この後、分散
媒を水に置換し、凍結乾燥を行って、ポリスチレン微粒
子40gを得た。上記のポリスチレン微粒子について走
査型電子顕微鏡写真を撮影し、この写真からその粒径を
測定した結果、平均粒径は0.4μmであった。
【0059】(2)樹脂被覆粒子の調製 コアとなる球状粒子として、表面にビニル基を導入した
MPTMS処理シリカ微粒子(平均粒径5.80μm,
CV値0.9%)30gを用い、このMPTMS処理シ
リカ微粒子と上記(1)で作製したポリスチレン微粒子
2.0gとを均一に混合した。得られた混合物を、奈良
機械製作所社製のハイブリダイザー(商品名)によって
16000rpm,処理時間15分の条件で処理して、
MPTMS処理シリカ微粒子の表面をポリスチレン層に
よって被覆してなる樹脂被覆粒子31.0gを得た。
【0060】上記の樹脂被覆粒子について走査型電子顕
微鏡写真を撮影し、この写真からその粒径を測定した結
果、平均粒径は6.00μm、CV値は1.0%であ
り、当該樹脂被覆粒子は材料として用いたMPTMS処
理シリカ微粒子の単分散性を維持していた。また、粒子
間の合着は認められず、個々の樹脂被覆粒子には実質的
に均一なポリスチレン層が形成されていることが確認さ
れた。
【0061】(3)ポリスチレン層の膨潤 実施例1(2)と同様にしてO/W型エマルジョンを
得、このエマルジョンを用いて、上記(2)で得られた
樹脂被覆粒子を構成しているポリスチレン層を実施例1
(2)と同様にして膨潤させた。
【0062】(4)シランカップリング剤の部分加水分
解 実施例1(3)と同様にして、シランカップリング剤と
して用いたフェニルトリエトキシシランを部分加水分解
した。この部分加水分解まで行うことにより、エポキシ
樹脂とこのエポキシ樹脂用の潜在型硬化剤とをそれぞれ
吸収しており、かつ、疎水性基を置換基として有してい
るシランカップリング剤の部分加水分解物が結合してい
るポリスチレン層からなる実質的に均一な熱接着性樹脂
層が、MPTMS処理シリカ微粒子の表面に形成され
た。
【0063】(5)樹脂被覆粒子の乾燥 実施例1(4)と同様にして、フェニルトリエトキシシ
ランを部分加水分解した後の樹脂被覆粒子を乾燥した。
これにより、上記(4)で形成された熱接着性樹脂層の
表面が硬化され、物理的に安定な接着性粒子12.5g
が得られた。
【0064】この接着性粒子について走査型電子顕微鏡
写真を撮影し、この写真からその粒径を測定した結果、
平均粒径は6.17μm、CV値は1.2%であり、当
該接着性粒子は材料として用いたMPTMS処理シリカ
微粒子の単分散性を維持していた。また、粒子間の合着
は認められず、個々の接着性粒子には実質的に均一な熱
接着性樹脂層が形成されていることが確認された。
【0065】(6)熱接着試験 上記(5)で得られた接着性粒子を用いて、実施例1
(5)と同様にして2枚のガラス基板を5.8μm間隔
で貼り合わせた。貼り合わせた上記2枚のガラス基板間
の接着力を確認するため、引っ張り力を徐々に上げなが
ら引っ張り試験を行ったところ、4.0kgfの引っ張
り力のときに両ガラス基板が剥がれた。
【0066】比較例1 実施例1(1)と同様にして樹脂被覆粒子を得た。ま
た、シランカップリング剤を使用しなかった以外は実施
例1(2)と同様にしてO/W型エマルジョンを得た。
メタノール60mlと水240mlとの混合液に分散安
定剤としてポリビニルピロリドン(平均分子量36万)
6gを溶解させた溶液に上記の樹脂被覆粒子12.0g
をよく分散させて分散液を得、この分散液を90rpm
で撹拌しながら当該分散液に上記のエマルジョン7.2
gをゆっくり滴下した後、90rpmで20時間撹拌し
た。この後、濃度8wt%のアンモニア水300mlを添
加し、90rpmで24時間撹拌し、放冷後に樹脂被覆
粒子を沈降させて、上澄み液をデカンテーションにより
除去した。沈降した樹脂被覆粒子は互いに接着してお
り、再分散させることができなかった。
【0067】比較例2 MPTMS処理シリカ微粒子の表面をポリスチレン層に
よって被覆してなる樹脂被覆粒子を実施例1(1)と同
様にして得、この樹脂被覆粒子を用いて実施例1(5)
と同様にして2枚のガラス板を貼り合わせようとした
が、500個/mm2 の散布密度では前記2枚のガラス
板を貼り合わせることができなかった。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば熱
硬化性樹脂を熱接着成分として含有している実質的に均
一な熱接着性樹脂層を有し、かつ互いに凝集しにくい接
着性粒子を容易に提供することが可能になる。本発明の
接着性粒子を例えば液晶表示パネル(液晶セル)のスペ
ーサーとして利用した場合には、表示品質の高い液晶表
示装置を容易に提供することが可能になる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球状粒子からなるコアと、このコアの表
    面を被覆している熱接着性樹脂層とを有し、 前記熱接着性樹脂層が、エポキシ樹脂とこのエポキシ樹
    脂用の潜在型硬化剤とをそれぞれ吸収している熱可塑性
    樹脂層からなり、かつ、該熱接着性樹脂層に、疎水性基
    を置換基として有しているシランカップリング剤の部分
    加水分解物が結合していることを特徴とする接着性粒
    子。
  2. 【請求項2】 コアがシリカ粒子からなる、請求項1に
    記載の接着性粒子。
  3. 【請求項3】 熱接着性樹脂層を構成している熱可塑性
    樹脂の数平均分子量が1000〜50000である、請
    求項1または請求項2に記載の接着性粒子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    接着性粒子からなり、平均粒径が0.5〜30μm、粒
    径についての変動係数が2.5%以下であることを特徴
    とする液晶表示パネル用スペーサー。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    接着性粒子からなり、平均粒径が0.5〜50μm、粒
    径についての変動係数が5.0%以下であることを特徴
    とする精密接着剤。
  6. 【請求項6】 エポキシ樹脂およびこのエポキシ樹脂用
    の潜在型硬化剤をそれぞれ吸収し得る熱可塑性樹脂層に
    よってコアとなる球状粒子の表面を被覆して樹脂被覆粒
    子を得る樹脂被覆粒子調製工程と、 前記樹脂被覆粒子調製工程で得た樹脂被覆粒子を構成し
    ている熱可塑性樹脂層に、エポキシ樹脂と、前記エポキ
    シ樹脂用の潜在型硬化剤と、疎水性基を置換基として有
    しているシランカップリング剤とが分散しているエマル
    ジョンを含浸させることによって、該熱可塑性樹脂層を
    膨潤させる膨潤工程と、 前記膨潤工程で膨潤した熱可塑性樹脂層中のシランカッ
    プリング剤を部分加水分解する部分加水分解工程と、 前記部分加水分解工程を経た後の樹脂被覆粒子を乾燥す
    る乾燥工程と、を含んでいることを特徴とする接着性粒
    子の製造方法。
  7. 【請求項7】 樹脂被覆粒子調製工程において、コアと
    なる球状粒子として球状のシリカ粒子を用いる、請求項
    6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 樹脂被覆粒子調製工程において、数平均
    分子量が1000〜50000の熱可塑性樹脂によって
    熱可塑性樹脂層を形成する、請求項6または請求項7に
    記載の方法。
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