JPH1025282A - 2−アミノチアゾール酢酸誘導体の製造方法 - Google Patents

2−アミノチアゾール酢酸誘導体の製造方法

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JPH1025282A
JPH1025282A JP8178915A JP17891596A JPH1025282A JP H1025282 A JPH1025282 A JP H1025282A JP 8178915 A JP8178915 A JP 8178915A JP 17891596 A JP17891596 A JP 17891596A JP H1025282 A JPH1025282 A JP H1025282A
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dicarbonate
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compound
ethyl
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JP8178915A
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Fumiaki Iwasaki
史哲 岩崎
Michiko Mitsuharu
美智子 三春
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】2−(2−アルコキシカルボニルアミノチアゾ
ール−4−イル)酢酸エステルの如き、アルコキシカル
ボニル化された2−アミノチアゾール酢酸誘導体を2量
体の生成を抑制し、且つ簡便に得る。 【解決手段】2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
−2−置換オキシイミノ酢酸エステルの如きチアゾール
誘導体をアミノピリジン化合物の存在下にジアルキルジ
カーボネートと反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チアゾール誘導体
とジアルキルジカーボネートとの反応により、特定の2
−アミノチアゾール酢酸誘導体を工業的に製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】下記式(I)で示されるチアゾール誘導
体は、医薬品製造の中間体として有用な化合物であり、
例えば、セフェム系等の抗生物質の側鎖を構成する化合
物として重要である。
【0003】
【化3】
【0004】(但し、R1はカルボキシル基の保護基で
ある。) 上記化合物は、β−ラクタム系化合物、例えば7−アミ
ノセファロスポラン酸誘導体等とアミド化反応によって
結合され、抗生物質の基本骨格を形成する。
【0005】その際、上記式(I)で示されたチアゾー
ル誘導体のアミノ基は、自己縮合を防ぐ目的で何らかの
保護基で保護しておく必要がある。アミノ基の保護剤
は、酸クロライド型、酸無水物型等多くの種類が知られ
ているが、保護反応の際、酸を副生しないジアルキルジ
カーボネートの該アミノ基の上記した保護剤としての重
要性は、益々高まっている。
【0006】本発明者らは、このジアルキルジカーボネ
ートとチアゾール誘導体との反応の重要性に着目し、ア
ルキレン基を介して窒素原子に芳香環が結合した芳香族
3級アミンを触媒として使用することにより、チアゾー
ル環の2位に結合したアミノ基へ選択的にアルコキシカ
ルボニル基を導入する方法を提案した(特開平6−12
8231号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる芳香族
3級アミンを触媒として使用する方法を、下記式(I)
【0008】
【化4】
【0009】(但し、R1はカルボキシル基の保護基で
ある。)で示されるチアゾール誘導体に適用した場合、
下記式(III)
【0010】
【化5】
【0011】(但し、R1はカルボキシル基の保護基で
あり、R2はアルキル基である。)で示されるような副
生成物(以下、ジアルコキシカルボニル体と略称す
る。)の生成は抑える効果はあったものの、下記式(I
V)
【0012】
【化6】
【0013】(但し、R1はカルボキシル基の保護基で
あり、R2はアルキル基である。)で示されるような副
生成物(以下、2量体と略称する。)が生成するという
問題があった。
【0014】この二つの副生成物のうち、ジアルコキシ
カルボニル体については、目的物と同様の条件で、例え
ば7−アミノセファロスポラン酸と反応する上に、同じ
脱保護条件でアミノ基の保護基を脱離させることでき
る。このため、ジアルコシカルボニル体を含んだ上記式
(II)で示される2−アミノチアゾール酢酸誘導体を用
いて、抗生物質等の化合物を合成しても、その純度への
影響はほとんどない。
【0015】これに対して2量体は、その構造が全く異
なるため上記式(II)で示される2−アミノチアゾール
酢酸誘導体への2量体の混入は、そのまま抗生物質等の
最終生成物の純度低下を意味する。このため、2量体は
分離除去する必要がある。
【0016】しかし、上記式(II)で示される2−アミ
ノチアゾール酢酸誘導体と比較すると、2量体は、その
分子の極性が低いという性質のため、目的物を再結晶等
の晶析操作で単離しようとした場合、目的物に同伴して
結晶が析出してしまう。
【0017】このため、2量体を極力含まない2−アミ
ノチアゾール酢酸誘導体を得るためには、いかに2量体
の副生を抑えるかが最大の課題であった。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
状に鑑み、2量体を抑制する方法の開発を鋭意検討して
きた。その結果、アミノピリジン化合物の存在下、上記
式(I)で示されるチアゾール誘導体とジアルキルジカ
ーボネートを反応させることによって、高選択的に上記
式(II)で示される2−アミノチアゾール酢酸誘導体を
合成できることを見い出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0019】即ち、本発明は、下記式(I)
【0020】
【化7】
【0021】(但し、R1はカルボキシル基の保護基で
ある。)で示されるチアゾール誘導体とジアルキルジカ
ーボネートとをアミノピリジン化合物の存在下に反応さ
せることを特徴とする下記式(II)
【0022】
【化8】
【0023】(但し、R1は、カルボキシル基の保護基
であり、R2はアルキル基である。)で示される2−ア
ミノチアゾール酢酸誘導体の製造方法である。
【0024】上記式(I)においてR1は、カルボキシ
ル基の保護基である。これらのカルボキシル基の保護基
は、エステル、活性エステル、活性アミド等のアミド化
反応に供することのできるカルボン酸誘導体を形成する
基であれば何等差し支えない。例えば、アルキル基、ア
ルケニル基、アラルキル基、置換されていてもよいアリ
ール基またはN−置換スクシンイミド基、含窒素複素環
基等を挙げることができる。これらの基を具体的に例示
すると、アルキル基はメチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブ
チル基、t−ブチル基等の炭素数が1〜4の低級アルキ
ル基が好適であり、アルケニル基はアリル基、プロペニ
ル基、iso−プロペニル基等の炭素数が3〜6の基が
好適であり、アラルキル基はベンジル基、p−メトキシ
ベンジル基、トリチル基等の炭素数7〜19の基が好適
であり、置換されていてもよいアリール基は、フェニル
基、トリル基、キシリル基、p−ニトロフェニル基等の
炭素数6〜8の基が好適であり、N−置換スクシンイミ
ド基は、N−ヒドロキシスクシンイミド基が好適であ
り、含窒素複素環基としては、イミダゾール基、メチル
イミダゾール基、ピラゾール基、3,5−ジメチルピラ
ゾール基、ベンゾトリアゾール基等が好適である。
【0025】中でも、入手及び取り扱いの容易さを考慮
すると、アルキル基を好適に採用することができる。
【0026】本発明において好適に用い得る上記式
(I)で示される化合物を具体的に例示すると、例えば
2−(2−アミノチアゾール−4−イル)酢酸のメチル
エステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、i
so−プロピルエステル、t−ブチルエステル、アリル
エステル、ベンジルエステル、N−ヒドロキシスクシン
イミドエステル、イミダゾールアミド、ピラゾールアミ
ド等を挙げることができる。
【0027】本発明に於いて使用されるジアルキルジカ
ーボネートとしては、通常のカーボネート化合物が何等
制限なく使用できる。それらを具体的に例示すると、ジ
メチルジカーボネート、ジエチルジカーボネート、ジ−
iso−プロピルジカーボネート、ジ−t−ブチルジカ
ーボネート、ジ−t−アミルジカーボネート等を挙げる
ことができる。これらの中でも特に、取扱いの容易さ及
び保護基のとしての性能の高さ等を考慮すると、ジ−t
−ブチルジカーボネート、ジ−t−アミルジカーボネー
ト等を好適に用いることができる。
【0028】ジアルキルジカーボネートの使用量として
は、何等制限はないが、あまり多く用いると、経済的に
不利であるばかりでなく生成物の結晶化を阻害する要因
にもなり、少なすぎると反応速度が著しく低下するのみ
ならず、未反応の原料と生成物の分離操作が煩雑にな
る。従って、上記式(I)で示されるチアゾール誘導体
1モルに対して0.8〜2モル、好ましくは0.9〜
1.5モルの範囲から選択することが好ましい。
【0029】本発明において、上記チアゾール誘導体と
ジアルキルジカーボネートとの反応に触媒としてアミノ
ピリジン化合物を使用することが、前記2量体の生成を
抑制し、高収率で目的の2−アミノチアゾール酢酸誘導
体を得るために必要である。
【0030】上記アミノピリジン化合物としては、公知
の化合物が特に制限なく用いることができる。本発明に
於いて好適に使用される上記アミノピリジン化合物を具
体的に例示すると、4−N,N−ジメチアルアミノピリ
ジン、4−N,N−ジエチルアミノピリジン、4−ピロ
リジノピリジン、4−ピペリジノピリジン等を挙げるこ
とができる。
【0031】アミノピリジン化合物の使用量は特に制限
されないが、あまり量が少ないと反応速度が著しく低下
し、量が多いと生成物との分離の際に煩雑な工程が必要
となる上に、ジアルキルジカーボネートの分解反応を促
進するため、上記式(I)で示されたチアゾール誘導体
1モルに対して0.0005〜0.5モル、さらには
0.001〜0.2モルの範囲から採用することが好ま
しい。
【0032】また、本反応においては、ジアルキルジカ
ーボネート自身を溶媒に用いても全く差し支えないが、
有機溶媒をも使用することができる。かかる有機溶媒と
しては通常の有機溶媒が何等制限なく使用することがで
きる。該有機溶媒を具体的に例示すると、t−ブチルア
ルコール、t−アミルアルコール等のアルコール類;ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン類;アセトニトリル、プロピオニトリル等の
ニトリル類;テトラハイドロフラン、1,4−ジオキサ
ン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエ
ーテル類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等の
エステル類;塩化メチレン、四塩化炭素、1,2−ジク
ロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン等の芳香
族炭化水素類;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭
化水素類;ジメチルカーボネート等のカーボネート類;
N,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;ヘキ
サン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ジメチルスルフ
ォキシド等を挙げることができ、これらの溶媒より適宜
選択して使用することができる。
【0033】これらの溶媒は単独で使用しても良いし、
2種類以上を混合して使用してもよい。使用する溶媒の
量としては特に制限されないが、あまり少ないと攪拌に
影響を及ぼし、あまり多いと1バッチあたりの生産効率
が下がるため、一般的に溶媒中での一般式(I)で示さ
れるチアゾール誘導体の濃度が0.1〜80重量%、好
ましくは1〜70重量%の範囲になるように溶媒を使用
するのが好ましい。
【0034】本発明の反応における反応温度は特に制限
されないが、あまり温度が高いとジアルキルジカーボネ
ートの分解反応が促進され、逆に温度が低いと反応速度
が小さくなるのみならず、2量体の副生が多くなるた
め、通常、10〜100℃、好ましくは40〜80℃の
範囲で行うのがよい。
【0035】反応は常圧、加圧、減圧いずれの場合も可
能であり、反応に要する時間は、反応温度、溶媒の種
類、塩基の量によっても異なるが、通常は、0.1〜6
0時間の反応で十分である。
【0036】このようにして、前記式(II)で示される
2−アミノチアゾール酢酸誘導体が生成される。
【0037】前記式(II)において、R2は、チアゾー
ル誘導体と反応するジアルキルジカーボネートに由来す
るアルキル基である。それらを具体的に例示すると、前
記したジアルキルジカーボネートに由来するメチル基、
エチル基、iso−プロピル基、t−ブチル基、t−ア
ミル基である。
【0038】また、前記式(II)で示される2−アミノ
チアゾール酢酸誘導体を生成した後の分離、精製方法
は、下記の方法が好適に採用される。
【0039】即ち、水に溶解する有機溶媒を用いる場合
には、溶媒を留去した後、酢酸エチル、トルエン等の水
に溶解しない有機溶媒に溶解させ、水に溶解しない有機
溶媒を用いた場合には、弱酸性の水溶液で洗浄して塩基
及び未反応の出発物質を取り除き、その後、前記式(I
I)で示される2−アミノチアゾール酢酸誘導体と溶媒
との分離を行う方法が好適である。分離の方法としては
公知の方法が何等制限なく採用することができる。例え
ば、溶媒を留去後、残さに貧溶媒を加えて晶析させる方
法等を採用することができる。
【0040】このようにして、上記式(I)で示される
チアゾール誘導体とジアルキルジカーボネートをアミノ
ピリジン化合物の存在下に反応させて、例えば、2−
(2−アルコキシカルボニルアミノチアゾール−4−イ
ル)酢酸エステルのような2−アミノチアゾール酢酸誘
導体を工業的に有利に製造することができる。
【0041】
【発明の効果】以上の説明より理解されるように、本発
明の方法によれば、チアゾール誘導体とジアルキルカー
ボネートとの反応により、2−アミノチアゾール酢酸誘
導体を製造する反応において、分離が困難で且つ目的物
である2−アミノチアゾール酢酸誘導体の用途において
問題を有する2量体の副生を最少限に抑制することがで
き、高純度且つ高収率で該目的物を製造することができ
る。
【0042】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
【0043】尚、実施例及び比較例において、組成比を
示す%は重量%を示す。
【0044】実施例1 1リットルの四つ口フラスコに、温度計、冷却管、攪拌
翼を取り付け、2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)酢酸エチル186.2g(1mol)、4−N,N
−ジメチルアミノピリジン2.44g(20mmo
l)、トルエン400ミリリットルを加え、内温が50
℃になるまで攪拌しながら昇温する。昇温後、ジ−t−
ブチルジカーボネート229.2g(1.05mol)
を1時間かけて滴下し、7時間反応させた。
【0045】7時間後の反応液の組成を高速液体クロマ
トグラフィー(以下、HPLCと称する。)で分析する
と、2−(2−t−ブトキシカルボニルアミノチアゾー
ル−4−イル)酢酸エチル(目的物)91.7%、2量
体1.0%、ジアルコキシカルボニル体2.4%、1m
ol)、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)酢酸
エチル3.7%であった。
【0046】この反応溶液を室温まで冷却した後、1N
の塩酸水200ミリリットルで2回洗浄して原料を除去
した後、トルエン層を200ミリリットルの水でさらに
2回洗浄した。
【0047】得られたトルエン溶液からトルエンを減圧
留去したところ、透明褐色の粘ちょうオイルが348.
9g得られた。この溶液にヘプタンを650ミリリット
ルを加え、氷冷下で終夜攪拌すると、茶褐色の結晶が析
出した。この結晶を濾別し、ヘプタン200ミリリット
ルで2回洗浄、真空乾燥した結果、2−(2−t−ブト
キシカルボニルアミノチアゾール−4−イル)酢酸エチ
ルを221.6g(収率77.0%)得ることができ
た。
【0048】この結晶を、HPLCでその組成を分析す
ると、2−(2−t−ブトキシカルボニルアミノチアゾ
ール−4−イル)酢酸エチル98.0%、2量体1.0
%、ジアルコキシカルボニル体0.5%であった。
【0049】実施例2 ジ−t−ブチルジカーボネートの使用量を261.9g
(1.2mol)にした以外は、実施例1と同様の操作
を行った。
【0050】3時間反応させた後の反応液のHPLC分
析による組成は、2−(2−t−ブトキシカルボニルア
ミノチアゾール−4−イル)酢酸エチル(目的物)8
6.7%、2量体0.1%、ジアルコキシカルボニル体
10.5%であった。
【0051】この反応溶液を実施例1と同様の操作で処
理をすると、2−(2−t−ブトキシカルボニルアミノ
チアゾール−4−イル)酢酸エチルを192.8g(収
率56.1%)得ることができた。
【0052】この結晶を、HPLCでその組成を分析す
ると、2−(2−t−ブトキシカルボニルアミノチアゾ
ール−4−イル)酢酸エチル95.2%、2量体0.3
%、ジアルコキシカルボニル体3.1%であった。
【0053】実施例3 500ミリリットルの四つ口フラスコに、温度計、冷却
管、攪拌翼を取り付け、2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)酢酸エチル18.62g(0.1mol)、
4−N,N−ジメチルアミノピリジン0.24g(1m
mol)、酢酸エチル50ミリリットルを加え、内温が
60℃になるまで攪拌しながら昇温した。昇温後、ジ−
t−ブチルジカーボネート26.19g(0.12mo
l)を10分かけて滴下し、3時間反応させた。
【0054】3時間後の反応液の組成を高速液体クロマ
トグラフィー(以下、HPLCと称する。)で分析する
と、2−(2−t−ブトキシカルボニルアミノチアゾー
ル−4−イル)酢酸エチル(目的物)87.7%、2量
体0.1%、ジアルコキシカルボニル体11.3%、2
−(2−アミノチアゾール−4−イル)酢酸エチル0.
1%であった。
【0055】実施例4〜9 表1に示した溶媒を用いた以外は、実施例3と同様の操
作を行って2−アミノチアゾール酢酸誘導体(目的物)
を得た。
【0056】その結果を、表1に示した。
【0057】
【表1】
【0058】実施例10〜12 表2に示した、チアゾール誘導体、ジアルキルジカーボ
ネート、アミノピリジン化合物を用いた以外は実施例3
と同様の操作を行って2−アミノチアゾール酢酸誘導体
(目的物)を得た。
【0059】その結果を、表2に示した。
【0060】
【表2】
【0061】比較例1 500ミリリットルの四つ口フラスコに、温度計、冷却
管、攪拌翼を取り付け、2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)酢酸エチル18.62g(0.1mol)、
N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン
0.58g(5mmol)、トルエン50ミリリットル
を加え、内温が50℃になるまで攪拌しながら昇温し
た。昇温後、ジ−t−ブチルジカーボネート26.19
g(0.12mol)を10分かけて滴下し、3時間反
応させた。
【0062】3時間後の反応液の組成を高速液体クロマ
トグラフィー(以下、HPLCと称する。)で分析する
と、2−(2−t−ブトキシカルボニルアミノチアゾー
ル−4−イル)酢酸エチル(目的物)76.0%、2量
体16.8%、ジアルコキシカルボニル体3.0%、2
−(2−アミノチアゾール−4−イル)酢酸エチル0.
5%であった。
【0063】比較例2〜7 表3に示した溶媒以外は、比較例1と同様の反応を行っ
て2−アミノチアゾール酢酸誘導体(目的物)を得た。
【0064】その結果を表3に示した。
【0065】
【表3】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】(但し、R1はカルボキシル基の保護基で
ある。)で示されるような副生成物(以下、2量体と略
称する。)が生成するという問題があった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】この二つの副生成物のうち、ジアルコキシ
カルボニル体については、目的物と同様の条件で、例え
ば7−アミノセファロスポラン酸と反応する上に、同じ
脱保護条件でアミノ基の保護基を脱離させることでき
る。このため、ジアルコシカルボニル体を含んだ上記式
(II)で示される2−アミノチアゾール酢酸誘導体を用
いて、抗生物質等の化合物を合成しても、その純度への
影響はほとんどない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】本発明に於いて使用されるジアルキルジカ
ーボネートとしては、通常のカーボネート化合物が何等
制限なく使用できる。それらを具体的に例示すると、ジ
メチルジカーボネート、ジエチルジカーボネート、ジ−
iso−プロピルジカーボネート、ジ−t−ブチルジカ
ーボネート、ジ−t−アミルジカーボネート等を挙げる
ことができる。これらの中でも特に、取扱いの容易さ及
び保護基としての性能の高さ等を考慮すると、ジ−t−
ブチルジカーボネート、ジ−t−アミルジカーボネート
等を好適に用いることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】上記アミノピリジン化合物としては、公知
の化合物が特に制限なく用いることができる。本発明に
於いて好適に使用される上記アミノピリジン化合物を具
体的に例示すると、4−N,N−ジメチルアミノピリジ
ン、4−N,N−ジエチルアミノピリジン、4−ピロリ
ジノピリジン、4−ピペリジノピリジン等を挙げること
ができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I) 【化1】 (但し、R1はカルボキシル基の保護基である。)で示
    されるチアゾール誘導体とジアルキルジカーボネートと
    をアミノピリジン化合物の存在下に反応させることを特
    徴とする下記式(II) 【化2】 (但し、R1は、カルボキシル基の保護基であり、R2
    アルキル基である。)で示される2−アミノチアゾール
    酢酸誘導体の製造方法。
JP8178915A 1996-07-09 1996-07-09 2−アミノチアゾール酢酸誘導体の製造方法 Withdrawn JPH1025282A (ja)

Priority Applications (1)

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JP8178915A JPH1025282A (ja) 1996-07-09 1996-07-09 2−アミノチアゾール酢酸誘導体の製造方法

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