JPH10252771A - 同軸円筒型トルクリミッタ - Google Patents

同軸円筒型トルクリミッタ

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JPH10252771A
JPH10252771A JP5937197A JP5937197A JPH10252771A JP H10252771 A JPH10252771 A JP H10252771A JP 5937197 A JP5937197 A JP 5937197A JP 5937197 A JP5937197 A JP 5937197A JP H10252771 A JPH10252771 A JP H10252771A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 円筒状の半硬質磁性体を回転筒の内周面へ圧
入する作業を容易に行えるように改良した同軸円筒型ト
ルクリミッタを提供する。 【解決手段】 回転筒1の内周には、上方ほど内径が大
きくなるテーパ部2が形成されている。このテーパ部2
を利用して、回転筒1の内周に、半硬質磁性体11を圧
入する。 【効果】 圧入の作業性を向上でき、特殊な治具も不要
となる。継ぎ目のない半硬質磁性体を用いたり、継ぎ目
のある半硬質磁性体を用いた場合でも圧入後の継ぎ目の
隙間を極めて小さくすることができるため、継ぎ目の隙
間に起因するヒステリシストルクの変動を抑制でき、回
転むらを抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同軸円筒型トルク
リミッタに関し、さらに詳しくは、円筒状の半硬質磁性
体を回転筒の内周へ圧入する作業が容易に行えると共
に、ヒステリシストルクの変動が生じないように改良し
た同軸円筒型トルクリミッタに関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の同軸円筒型トルクリミッ
タ500を用いた給紙装置の重送防止用リバースローラ
の一例を示す端面図である。この同軸円筒型トルクリミ
ッタ500において、金属製シャフト61aの周りに
は、回転軸61が嵌合されている。この回転軸61は、
ドラム形状であり、ポリアセタール樹脂(POM)製で
ある。なお、ポリアセタール樹脂の外にポリアミド樹脂
(PA)も使用される。前記回転軸61の外周には、円
筒状の永久磁石53が接着される。この永久磁石53
は、ネオジュウム系ボンド磁石である。
【0003】回転筒51は、ポリエチレン樹脂,ポリプ
ロピレン樹脂,ポリブテン樹脂等のポリオレフィン樹脂
製である。前記回転筒51の内周には、円筒状の半硬質
磁性体11が圧入にて固着される。前記半硬質磁性体1
1は、Fe−Cr−Co系磁性材料製である。
【0004】前記回転軸61と前記回転筒51は、前記
永久磁石53と前記半硬質磁性体11とがギャップAを
あけて対向するように、同軸に係合されている。前記回
転筒51には、蓋体51aが取り付けられると共にゴム
ローラGが嵌合されている。
【0005】前記金属製シャフト61aおよび前記回転
軸61が回転し、前記永久磁石53が回転すると、前記
永久磁石53と前記半硬質磁性体11の間にヒステリシ
ストルクが働き、前記回転筒51が回転し、前記ゴムロ
ーラGが回転する。そして、前記ヒステリシストルクに
見合った力で重送用紙の分離が行われる。
【0006】次に、前記半硬質磁性体11を圧入する手
順について説明する。図9の(a)(b)(c)に示す
ように、回転筒51の開口mから半硬質磁性体11を圧
入する。前記半硬質磁性体11は、矩形板状の半硬質磁
性体を丸めて円筒状に形成したものであり、継ぎ目J1
(板の両端が突き合った部分)が軸方向に平行になって
いる。継ぎ目J1には、隙間kが生じている。図9の
(b)に示すように、挟持力fを加えて隙間k’を小さ
くすると半硬質磁性体11の外径が小さくなるので、そ
の状態で回転筒51の内周に圧入する。図9の(c)に
示すように、半硬質磁性体11の圧入が終わって挟持力
fを解除すると、バネ弾性の復元力によって隙間k”が
少し広がり、半硬質磁性体11の外径が回転筒51の内
周の内径に一致した状態で固着される。
【0007】図10は、前記半硬質磁性体11にギャッ
プをあけて対向している永久磁石53の着磁状態を示す
説明図である。前記永久磁石53は、軸方向と平行なN
極,S極の各磁極領域を円周方向に交互に形成するよう
に着磁されている。
【0008】上記半硬質磁性体11および永久磁石53
の構成は、特開平6−235447号公報に開示されて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の同軸円筒型
トルクリミッタ500では、図9の(b)に示すよう
に、半硬質磁性体11に挟持力fを加えながら回転筒5
1の内周に圧入していたが、比較的大きな挟持力fを加
えるために特殊な治具を必要とするなど、作業性が悪い
問題点があった。また、半硬質磁性体11が少しでも回
転筒51の内周の軸方向に対して傾くと、圧入がうまく
行かず、この点でも作業性が悪い問題点があった。さら
に、図9の(c)に示すように、半硬質磁性体の圧入後
の隙間k”がどうしても広がってしまうため、この隙間
k”のところでヒステリシストルクが変動する問題点が
あった。上記ヒステリシストルクの変動を小さくするた
めに、図11に示すような斜めの継ぎ目J2をもつ半硬
質磁性体21も提案されているが、このような半硬質磁
性体21は、挟持力fを加えると、継ぎ目J2が上下に
ずれやすいため、回転筒51の内周にさらに圧入しにく
くなる問題点があった。そこで、本発明の第1の目的
は、円筒状の半硬質磁性体を回転筒の内周面へ圧入する
作業を容易に行えるように改良した同軸円筒型トルクリ
ミッタを提供することにある。また、本発明の第2の目
的は、円筒状の半硬質磁性体を回転筒の内周面へ圧入す
る作業を容易に行えると共に、ヒステリシストルクの変
動が生じないように改良した同軸円筒型トルクリミッタ
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、本発明
は、円筒状の永久磁石を回転軸の外周に固着し、円筒状
の半硬質磁性体を回転筒の内周に圧入して、ギャップを
あけて両者を対向させるように前記回転軸と前記回転筒
とを同軸に軸止し、両者の間に生じるヒステリシストル
クにより前記回転軸と前記回転筒の間で回転を伝達する
同軸円筒型トルクリミッタにおいて、前記回転筒の内周
に、前記半硬質磁性体を圧入する開口側から奥側にかけ
て内径が大きい部分から徐々に狭くなり前記半硬質磁性
体の圧入前の外径より内径が小さい部分に至るテーパ部
を形成したことを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタ
を提供する。上記第1の観点による同軸円筒型トルクリ
ミッタでは、回転筒の内周にテーパ部を形成し、テーパ
部の内径の広がり分だけ回転筒の開口の内径を広げたか
ら、半硬質磁性体に大きな挟持力を加えなくても回転筒
の開口に押し入れることが出来る。また、半硬質磁性体
の向きが多少傾いていても回転筒の開口に押し入れるこ
とが出来る。そして、半硬質磁性体を回転筒の開口に押
し入れた後は、そのまま押し込むことで、容易に圧入で
きることとなる。よって、作業性を向上でき、特殊な治
具も不要となる。なお、円筒状の半硬質磁性体は、板状
のものを丸めて円筒状に成形した半硬質磁性体およびそ
れ自体を継ぎ目のない円筒状に成形した半硬質磁性体の
うちのいずれであっても構わない。
【0011】第2の観点では、本発明は、上記構成の同
軸円筒型トルクリミッタにおいて、半硬質磁性体は、板
状の半硬質磁性体を丸めて円筒状に形成したことを特徴
とする同軸円筒型トルクリミッタを提供する。上記第2
の観点による同軸円筒型トルクリミッタでは、上記の作
用に加えて、半硬質磁性体を回転筒の開口に押し入れた
後、そのまま押し込むことで、テーパ部に沿って半硬質
磁性体の内径が狭められ、半硬質磁性体の圧入後の隙間
(図3のk”)を極力“0”に近づけることが出来る。
このため、この隙間k”のところでのヒステリシストル
クの変動を抑制でき、継ぎ目のない円筒状の半硬質磁性
体と同等の回転の滑らかさが得られるようになる。な
お、板状のものを丸めて円筒状に成形した半硬質磁性体
は、継ぎ目のない円筒状の半硬質磁性体に比べてそれ自
体が製作しやすく、コストがかからないという利点があ
る。
【0012】第3の観点では、本発明は、上記構成の同
軸円筒型トルクリミッタにおいて、前記永久磁石を、軸
方向に対して傾いた磁極領域となるように斜め方向に多
極着磁したことを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタ
を提供する。上記第3の観点による同軸円筒型トルクリ
ミッタでは、永久磁石を、軸方向に対して傾いた磁極領
域となるように斜め方向に多極着磁したので、半硬質磁
性体の継ぎ目の隙間と永久磁石の各磁極領域の方向とが
交差するようになる。このため、上記の作用に加えて、
継ぎ目の隙間がヒステリシストルクに与える影響が軽減
され、ヒステリシストルクの変動をさらに抑制できる。
【0013】第4の観点では、本発明は、上記構成の同
軸円筒型トルクリミッタにおいて、前記半硬質磁性体
は、軸方向に対して傾いた継ぎ目を持つことを特徴とす
る同軸円筒型トルクリミッタを提供する。上記第4の観
点による同軸円筒型トルクリミッタでは、半硬質磁性体
の継ぎ目が軸方向に対して傾いているので、継ぎ目の隙
間と永久磁石の各磁極領域の方向とが交差するようにな
る。このため、上記の作用に加えて、継ぎ目の隙間がヒ
ステリシストルクに与える影響が軽減され、ヒステリシ
ストルクの変動をさらに抑制できる。
【0014】第5の観点では、本発明は、上記構成の同
軸円筒型トルクリミッタにおいて、前記永久磁石を、軸
方向に対して前記半硬質磁性体の継ぎ目の傾き方向とは
逆の方向に傾いた磁極領域となるように斜め方向に多極
着磁したことを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタを
提供する。上記第5の観点による同軸円筒型トルクリミ
ッタでは、永久磁石を、軸方向に対して半硬質磁性体の
継ぎ目の傾き方向とは逆の方向に傾いた磁極領域となる
ように斜め方向に多極着磁したので、半硬質磁性体の継
ぎ目の隙間と永久磁石の各磁極領域とが大きな角度で交
差することとなる。このため、上記の作用に加えて、継
ぎ目の隙間がヒステリシストルクに与える影響がさらに
軽減され、ヒステリシストルクの変動をさらに一層抑制
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施の形態により
本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発
明が限定されるものではない。
【0016】−第1の実施形態− 図1は、本発明の第1の実施形態にかかる同軸円筒型ト
ルクリミッタ100を用いた給紙装置の重送防止用リバ
ースローラの一例を示す端面図である。この同軸円筒型
トルクリミッタ100において、金属製シャフト61a
の周りには、回転軸61が嵌合されている。この回転軸
61は、ドラム形状であり、ポリアセタール樹脂(PO
M)製である。なお、ポリアセタール樹脂の外にポリア
ミド樹脂(PA)も使用される。前記回転軸61の外周
には、円筒状の永久磁石3が接着される。この永久磁石
3は、ネオジュウム系ボンド磁石であって、外周面には
軸方向に平行な磁極領域となるように多極着磁が施され
ている。
【0017】回転筒1は、ポリエチレン樹脂,ポリプロ
ピレン樹脂,ポリブテン樹脂等のポリオレフィン樹脂製
である。前記回転筒1の内周には、上方の開口側から下
方の奥側にかけて内径が徐々に狭くなるテーパ部2が形
成されている。この回転筒1の開口側の内径は16m
m、奥側の内径は14mmである。テーパ部2の勾配θ
は、30°である。なお、後述の圧入を円滑に行う見地
から、テーパ部2の勾配θは、5°〜45°の範囲内で
選ぶことが好ましい。
【0018】前記回転筒1の内周には、矩形板状の半硬
質磁性体を丸めて形成した円筒状の半硬質磁性体11が
圧入され、バネ弾性の復元力によって固着される。前記
半硬質磁性体11は、Fe−Cr−Co系磁性材料製で
ある。前記半硬質磁性体11の圧入前の寸法は、例えば
直径が15mm,高さが15mm程度である。
【0019】前記回転軸61と前記回転筒1は、前記永
久磁石3と前記半硬質磁性体11とがギャップAをあけ
て対向するように、同軸に係合されている。前記回転筒
1には、蓋体1aが取り付けられると共にゴムローラG
が嵌合されている。
【0020】前記金属製シャフト61aおよび前記回転
軸61が回転し、前記永久磁石3が回転すると、前記永
久磁石3と前記半硬質磁性体11の間にヒステリシスト
ルクが働き、前記回転筒1が回転し、前記ゴムローラG
が回転する。そして、前記ヒステリシストルクに見合っ
た力で重送用紙の分離が行われる。
【0021】次に、前記半硬質磁性体11を圧入する手
順について説明する。図2の(a)(b)に示すよう
に、回転筒1の開口mに半硬質磁性体11を押し入れ
る。前記半硬質磁性体11は、矩形板状の半硬質磁性体
を丸めて形成したものであり、継ぎ目J1が軸方向に平
行になっている。継ぎ目J1には、隙間kが生じてい
る。テーパ部2の内径の広がり分だけ回転筒1の開口m
の内径が広がっているため、図2の(b)に示すよう
に、隙間kを小さくしなくても(若しくは僅かに小さく
するだけで)、回転筒1の開口mに半硬質磁性体11を
押し入れることが出来る。従って、挟持力を加えてなく
てもよい(若しくは小さな挟持力fを加えるだけでよ
い)。また、半硬質磁性体11の向きが多少傾いていて
も回転筒1の開口mに押し入れることが出来る。そし
て、回転筒1の開口mに押し入れた後は、そのまま押し
込むことで、テーパ部2に沿って半硬質磁性体11の内
径がせばめられ、容易に圧入できる。そして、図2の
(c)に示すように、半硬質磁性体11の圧入が終わっ
た状態では、半硬質磁性体11の外径が回転筒1の内周
の内径に一致する。また、隙間k”はほとんど“0”に
なっている。
【0022】以上の同軸円筒型トルクリミッタ100に
よれば、回転筒1の内周にテーパ部2を形成したから、
回転筒1の内周に半硬質磁性体11を圧入する作業性を
向上しうる。また、圧入後の半硬質磁性体11の継ぎ目
J1の隙間k”を極めて小さくすることができ、ヒステ
リシストルクの変動を抑制することが出来る。
【0023】−第2の実施形態− 図3に示すように、永久磁石3を、軸方向に対して傾い
たN極,S極の各磁極領域となるように斜め方向に多極
着磁してもよい。これによれば、半硬質磁性体11の継
ぎ目J1の隙間k”と永久磁石3の各磁極領域の方向と
が交差するため、隙間k”のヒステリシストルクへの影
響が小さくなり、ヒステリシストルクの変動をさらに抑
制できる。
【0024】なお、回転むらを抑制する見地からは、各
磁極領域の軸方向に対する傾斜角βをできる限り大きく
することが望ましいが、傾斜角βが増大するのにつれて
ヒステリシストルクが減少するので、適度のヒステリシ
ストルクが得られるように、10°〜45°の範囲で傾
斜角βを決定するのが好ましい。例えば、傾斜角βは3
0°である。
【0025】−第3の実施形態− 永久磁石3の外周面を、前記第1の実施形態のように軸
方向に対し平行な磁極領域となるよう多極着磁し、円筒
状の半硬質磁性体として、図4に示すように、軸方向に
対して傾いた継ぎ目J2をもつ半硬質磁性体21を用い
てもよい。この半硬質磁性体21は、両端が斜めにカッ
トされた半硬質磁性体の板を丸めて形成したものであ
り、継ぎ目J2が、軸方向に対して傾斜角αだけ傾いて
いる。これによれば、テーパ部2の内径の広がり分だけ
回転筒1の開口mの内径が広がっているため、図4の
(b)に示すように、隙間kを小さくしなくても(若し
くは僅かに小さくするだけで)、回転筒1の開口mに半
硬質磁性体21を押し入れることが出来るから、挟持力
を加えてなくてもよい(若しくは小さな挟持力fを加え
るだけでよい)。従って、継ぎ目J2が上下にずれず、
回転筒1の内周に容易に圧入できるようになる。また、
圧入後の半硬質磁性体21の継ぎ目J2の隙間k”を極
めて小さく(ほとんど0に)することができ、ヒステリ
シストルクの変動を抑制することが出来る。
【0026】また、半硬質磁性体21の継ぎ目J2の隙
間k”と永久磁石3の各磁極領域の方向とが交差するた
め、隙間k”のヒステリシストルクへの影響が小さくな
り、ヒステリシストルクの変動をさらに抑制できる。
【0027】なお、回転むらを抑制する見地からは、継
ぎ目J2の軸方向に対する傾斜角αをできる限り大きく
することが望ましいが、傾斜角αを大きくし過ぎると、
継ぎ目J2がずれやすくなって製作しにくくなる。この
ため、0°<α≦45°の範囲で傾斜角αを決定するの
が好ましい。例えば、傾斜角αは30°である。
【0028】−第4の実施形態− 図5に示すように、半硬質磁性体として、軸方向に対し
て斜め方向の継ぎ目J2をもつ半硬質磁性体21を用
い、永久磁石3を、軸方向に対して前記半硬質磁性体2
1の継ぎ目J2の傾き方向とは逆の方向に傾いたN極,
S極の各磁極領域となるように斜め方向に多極着磁して
もよい。これによれば、半硬質磁性体21の継ぎ目J2
の隙間k”と永久磁石3の各磁極領域とが大きな角度で
交差するため、隙間k”のヒステリシストルクへの影響
がさらに小さくなり、ヒステリシストルクの変動をさら
に一層抑制できる。
【0029】なお、半硬質磁性体21の継ぎ目J2の軸
方向に対する傾斜角αは、回転むらを抑制する見地から
はできる限り大きくすることが望ましいが、傾斜角αを
大きくし過ぎると、継ぎ目J2がずれやすくなって製作
しにくくなる。このため、0°<α≦45°の範囲で傾
斜角αを決定するのが好ましい。また、各磁極領域の軸
方向に対する傾斜角βは、回転むらを抑制する見地から
はできる限り大きくすることが望ましいが、傾斜角βが
増大するのにつれてヒステリシストルクが減少する。こ
のため、0°<β≦45°の範囲で傾斜角βを決定する
のが好ましい。これらを踏まえた上で、半硬質磁性体2
1の継ぎ目J2の隙間k”と各磁極領域とがなす交差角
(α+β)は、好ましくは30°≦α+β≦70°の範
囲で決定される。例えば、傾斜角α=30°であり、傾
斜角β=15°であり、交差角α+β=45°である。
【0030】−第5の実施形態− 図6に示すような半硬質磁性体31を用いてもよい。こ
の半硬質磁性体31は、板状の半硬質磁性体の一端を凸
状部Pに形成し、他端を凹状部Qに形成し、それら凸状
部Pと凹状部Qを嵌合させるように板を丸めて形成され
ている。これによれば、上記第3の実施形態の効果に加
え、凸状部Pと凹状部Qを嵌合させた半硬質磁性体31
を用いるので、継ぎ目J3が上下にずれるのを確実に防
止できる。
【0031】−第6の実施形態− 図7に示すような継ぎ目のない半硬質磁性体41を用い
てもよい。この半硬質磁性体41は、例えば、引き抜き
加工によって成形したものである。これによれば、継ぎ
目のない半硬質磁性体41を用いるので、継ぎ目による
ヒステリシストルクの変動を全くなくすことが出来る。
【0032】
【発明の効果】本発明の同軸円筒型トルクリミッタによ
れば、回転筒の内周にテーパ部を形成したから、回転筒
の開口の径を従来より大きくすることができ、開口への
半硬質磁性体の押し入れが容易となり、その後は、半硬
質磁性体を押し込めば、テーパ部に沿って円滑に圧入す
ることが出来る。従って、圧入の作業性を向上でき、特
殊な治具も不要となる。さらに、継ぎ目のない半硬質磁
性体を用いたり、継ぎ目のある半硬質磁性体を用いた場
合でも圧入後の継ぎ目の隙間を極めて小さくすることが
できるため、継ぎ目の隙間に起因するヒステリシストル
クの変動を抑制でき、回転むらを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態にかかる同軸円筒型トルクリミ
ッタを用いた給紙装置の重送防止用リバースローラの端
面図である。
【図2】円筒状の半硬質磁性体を回転筒の内周に圧入す
る手順を示す説明図である。
【図3】第2の実施形態にかかる同軸円筒型トルクリミ
ッタにおける半硬質磁性体および永久磁石の配置を示す
説明図である。
【図4】第3の実施形態にかかる円筒状の半硬質磁性体
を回転筒の内周に圧入する手順を示す説明図である。
【図5】第4の実施形態にかかる同軸円筒型トルクリミ
ッタにおける半硬質磁性体および永久磁石の配置を示す
説明図である。
【図6】第5の実施形態にかかる円筒状の半硬質磁性体
を示す説明図である。
【図7】第6の実施形態にかかる円筒状の半硬質磁性体
を示す説明図である。
【図8】従来の同軸円筒型トルクリミッタを用いた給紙
装置の重送防止用リバースローラの一例を示す端面図で
ある。
【図9】円筒状の半硬質磁性体を回転筒の内周に圧入す
る手順を示す別の説明図である。
【図10】図8の同軸円筒型トルクリミッタにおける半
硬質磁性体および永久磁石の配置を示す説明図である。
【図11】斜めの継ぎ目をもつ半硬質磁性体の斜視図で
ある。
【符号の説明】
100 同軸円筒型トルクリミッタ 1 回転筒 1a 蓋体 2 テーパ部 3 永久磁石 11,21,31,41 半硬質磁性体 61 回転軸 61a 金属製シャフト A ギャップ f 挟持力 G ゴムローラ P 凸状部 Q 凹状部 θ 勾配

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の永久磁石を回転軸の外周に固着
    し、円筒状の半硬質磁性体を回転筒の内周に圧入して、
    ギャップをあけて両者を対向させるように前記回転軸と
    前記回転筒とを同軸に軸止し、両者の間に生じるヒステ
    リシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で回転
    を伝達する同軸円筒型トルクリミッタにおいて、 前記回転筒の内周に、前記半硬質磁性体を圧入する開口
    側から奥側にかけて内径が大きい部分から徐々に狭くな
    り前記半硬質磁性体の圧入前の外径より内径が小さい部
    分に至るテーパ部を形成したことを特徴とする同軸円筒
    型トルクリミッタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の同軸円筒型トルクリミ
    ッタにおいて、前記半硬質磁性体は、板状の半硬質磁性
    体を丸めて円筒状に形成したことを特徴とする同軸円筒
    型トルクリミッタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の同軸円
    筒型トルクリミッタにおいて、前記永久磁石を、軸方向
    に対して傾いた磁極領域となるように斜め方向に多極着
    磁したことを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタ。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の同軸円筒型トルクリミ
    ッタにおいて、前記半硬質磁性体は、軸方向に対して傾
    いた継ぎ目を持つことを特徴とする同軸円筒型トルクリ
    ミッタ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の同軸円筒型トルクリミ
    ッタにおいて、前記永久磁石を、軸方向に対して前記半
    硬質磁性体の継ぎ目の傾き方向とは逆の方向に傾いた磁
    極領域となるように斜め方向に多極着磁したことを特徴
    とする同軸円筒型トルクリミッタ。
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