JPH10250267A - 熱転写記録カード、熱転写記録用カード、受像面用シート、熱転写記録カード製造方法、熱転写記録カード製造システム、熱転写記録用カード製造システム、熱転写記録装置 - Google Patents

熱転写記録カード、熱転写記録用カード、受像面用シート、熱転写記録カード製造方法、熱転写記録カード製造システム、熱転写記録用カード製造システム、熱転写記録装置

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JPH10250267A
JPH10250267A JP5614697A JP5614697A JPH10250267A JP H10250267 A JPH10250267 A JP H10250267A JP 5614697 A JP5614697 A JP 5614697A JP 5614697 A JP5614697 A JP 5614697A JP H10250267 A JPH10250267 A JP H10250267A
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JP
Japan
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thermal transfer
card
transfer recording
image receiving
image
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Pending
Application number
JP5614697A
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English (en)
Inventor
Takao Tsuda
隆夫 津田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 平面性が多少損なわれているカードであって
も、簡単な構造の装置で、良好な画像を熱転写記録する
ことを可能にし、常に高品質の画像を有する熱転写記録
カードの安定した製造を可能にする。 【解決手段】 熱転写記録によって画像が受像面に記録
される熱転写記録カードにおいて、マット処理した受像
面に画像を熱転写記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写記録によって
画像を記録した熱転写記録カードに関する。
【0002】
【従来の技術】近年においては、カードサイズの画像記
録体の利用が種々の分野で増加している。カードサイズ
の画像記録体として、例えば、身分証明書、写真付き会
員証、、運転免許証、写真付き名刺等に代表される各種
IDカード、テレホンカード、オレンジカード等のプリ
ペイドカード、キャッシュカード、定期券等が挙げられ
る。
【0003】これらのカードに画像を記録する方法とし
て、熱転写記録による記録方法が挙げられる。熱転写記
録による記録は、印刷などに比して少量多品種の画像の
記録を安定した画質で迅速に行える点から好ましいもの
である。
【0004】熱転写記録の対象となるこれらのカード
は、紙や樹脂製の1層からなるカードであったり、複数
層を貼合したものであったり、情報を記録するためのI
Cチップをカード内部に有するICカードであったりす
る。
【0005】従来、熱転写記録によるカードへの画像の
記録は、これらのカードの平滑な受像面に画像の記録を
行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
熱転写記録カードの中には、熱転写記録した画像にムラ
や抜けなどが生じる不良品がしばしば発生するという問
題がある。
【0007】この問題は、昇華型熱転写記録によって顔
画像等の階調性の画像を記録する熱転写記録カードを製
造する際に特に顕著であり、問題が大きなものとなって
いる。
【0008】本願発明者は、この不良品の熱転写記録カ
ードが発生する原因が、熱転写記録カードの画像を記録
する面である受像面の平面性にあることを見い出した。
受像面に凹凸が存在し、平面性が損なわれていると、熱
転写記録を行う際に、画像に抜けやムラが発生してしま
う。
【0009】従って、複数のシートを貼合することによ
って形成されるカードや、ウェブ状のカード用シートを
断裁することによって形成されるカードや、ICカード
のように複数の層の間にICチップのような異物を挿入
して形成されるカードは、カードの湾曲による平面性の
劣化、断裁によって生じたゴミが層間に挿入されたり、
表面に付着したりすることによる平面性の劣化、ICチ
ップのような異物を層間に挿入することに伴う平面性の
劣化が起こりやすいため、特に画像の不良が発生する確
率が大きく、不良品の熱転写記録カードが発生する確率
が大きい。
【0010】カード表面を均すことにより平面性の劣化
を除去することも考えられる。しかし、カード表面を均
しても、良好な平面性が得られるとは限らず、逆にIC
カードのようなカードの場合、圧力をかけることによ
り、内部のICが破壊される恐れもある。
【0011】本発明はこのような状況に鑑み成されたも
のである。
【0012】本発明は、平面性が多少損なわれているカ
ードであっても、簡単な構造の装置で、良好な画像を熱
転写記録することを可能にし、常に高品質の画像を有す
る熱転写記録カードの安定した製造を可能にすることを
目的とするものである。特に平面性の劣化が湾曲や、内
部にICチップ等が挿入されることによって生じる緩や
かで大きな凹凸であっても、高品質の画像を有する熱転
写記録カードの安定した製造を可能にすることを目的と
するものである。
【0013】また、本発明は、表面にゴミやほこりが付
着しにくくすることにより、カードの製造装置にゴミ取
り手段を設けなくても、ゴミやほこり等による平面性の
劣化を防止し、良好な画像を熱転写記録することを可能
にし、常に安定した高品質の画像を有する熱転写記録カ
ードを得ることを可能にすることを目的とするものであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は以下に示
す特許請求の範囲の各請求項により達成される。
【0015】〔請求項1〕『熱転写記録によって画像が
受像面に記録されている熱転写記録カードにおいて、前
記熱転写記録カードの前記受像面がマット処理されてお
り、マット処理されている前記受像面に画像が熱転写記
録されていることを特徴とする熱転写記録カード。』 熱転写記録カードの受像面がマット処理されているの
で、平面性が多少損なわれているカードであっても、マ
ット処理による表面の細かい凹凸により大きな凹凸によ
る平面性の劣化が平均化されるため、良好な画像を熱転
写記録することが可能になり、高品質の画像を有する熱
転写記録カードの安定した製造が可能になる。
【0016】特に、平面性の劣化が、湾曲や内部にIC
チップ等が挿入されることによって生じる緩やかで大き
な凹凸であっても、高品質の画像を有する熱転写記録カ
ードの安定した製造が可能になる。
【0017】また、カード表面にマット処理を施すだけ
でいいので、簡単な構造の装置で良好な結果を得ること
ができる。
【0018】また、熱転写記録カードの受像面がマット
処理されているので、表面にゴミやほこりが付着しにく
くなり、カードの製造装置にゴミ取り手段を設けなくて
も、ゴミやほこり等による平面性の劣化を防止でき、良
好な画像を熱転写記録することが可能になり、これによ
っても高品質の画像を有する熱転写記録カードを安定し
て得ることが可能になる。
【0019】〔請求項2〕『前記熱転写記録は、昇華型
熱転写記録であることを特徴とする請求項1に記載の熱
転写記録カード。』 昇華型熱転写記録によるカードへの階調性の画像の記録
は、カード表面の平面性の劣化の影響を大きく受ける
が、そのような昇華型熱転写記録であっても高品質の画
像を有する熱転写記録カードの安定した製造が可能であ
り、本発明の効果がより顕著なものとなる。
【0020】〔請求項3〕『ICカードであることを特
徴とする請求項1又は2に記載の熱転写記録カード。』 ICカードはカード内部にICチップなどの電子部品を
有するため、大きな凹凸がカード表面に生じる場合が多
いが、そのようなICカードであっても高品質の画像を
有する熱転写記録カードの安定した製造が可能であり、
本発明の効果がより顕著なものとなる。
【0021】〔請求項4〕『前記画像が顔写真を有する
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の熱
転写記録カード。』 顔写真は階調性の画像であり、カード表面の平面性の劣
化の影響を大きく受けるが、そのような顔写真を有する
カードであっても高品質の画像を有する熱転写記録カー
ドの安定した製造が可能であり、本発明の効果がより顕
著なものとなる。
【0022】〔請求項5〕『請求項1〜4に記載の熱転
写記録カードの基となる、前記受像面に画像が熱転写記
録されていない熱転写記録用カードであって、前記受像
面がマット処理されていることを特徴とする熱転写記録
用カード。』 熱転写記録用カードの受像面がマット処理されているの
で、平面性が多少損なわれていても、マット処理による
表面の細かい凹凸により大きな凹凸による平面性の劣化
が平均化されるため、良好な画像を熱転写記録すること
が可能になり、高品質の画像を有する熱転写記録カード
の安定した製造が可能になる。
【0023】特に、平面性の劣化が、湾曲や内部にIC
チップ等が挿入されることによって生じる緩やかで大き
な凹凸であっても、高品質の画像を有する熱転写記録カ
ードの安定した製造が可能になる。
【0024】また、カード表面にマット処理を施すだけ
でいいので、簡単な構造の装置で良好な結果を得ること
ができる。
【0025】また、熱転写記録用カードの受像面がマッ
ト処理されているので、表面にゴミやほこりが付着しに
くくなり、カードの製造装置にゴミ取り手段を設けなく
ても、ゴミやほこり等による平面性の劣化を防止でき、
良好な画像を熱転写記録することが可能になり、これに
よっても高品質の画像を有する熱転写記録カードを安定
して得ることが可能になる。
【0026】〔請求項6〕『請求項1〜4に記載の熱転
写記録カードの基となる、受像面を有し、前記受像面に
画像が熱転写記録されていない受像面用シートであっ
て、前記受像面がマット処理されていることを特徴とす
る受像面用シート。』 受像面用シートの表面がマット処理されているので、カ
ード表面の平面性が多少損なわれていても、マット処理
による表面の細かい凹凸により大きな凹凸による平面性
の劣化が平均化されるため、良好な画像を熱転写記録す
ることが可能になり、高品質の画像を有する熱転写記録
カードの安定した製造が可能になる。
【0027】特に、カード表面の平面性の劣化が、湾曲
や内部にICチップ等が挿入されることによって生じる
緩やかで大きな凹凸であっても、高品質の画像を有する
熱転写記録カードの安定した製造が可能になる。
【0028】また、受像面用シート表面にマット処理を
施すだけでいいので、簡単な構造の装置で良好な結果を
得ることができる。
【0029】また、受像面用シート表面がマット処理さ
れているので、表面にゴミやほこりが付着しにくくな
り、カードの製造装置にゴミ取り手段を設けなくても、
ゴミやほこり等による平面性の劣化を防止でき、良好な
画像を熱転写記録することが可能になり、これによって
も高品質の画像を有する熱転写記録カードを安定して得
ることが可能になる。
【0030】〔請求項7〕『請求項1〜4の何れか1項
に記載の熱転写記録カードを製造する熱転写記録カード
の製造方法において、前記熱転写記録を行う熱転写記録
用カード又は受像面用シートの受像面にマット処理を行
い、前記マット処理を行った受像面に前記熱転写記録に
よって画像を記録することを特徴とする熱転写記録カー
ド製造方法。』 熱転写記録用カードの受像面又は受像面用シート表面が
マット処理されるので、平面性が多少損なわれているカ
ードであっても、マット処理による表面の細かい凹凸に
より大きな凹凸による平面性の劣化が平均化されるた
め、良好な画像を熱転写記録することが可能になり、高
品質の画像を有する熱転写記録カードの安定した製造が
可能になる。
【0031】特に、平面性の劣化が、湾曲や内部にIC
チップ等が挿入されることによって生じる緩やかで大き
な凹凸であっても、高品質の画像を有する熱転写記録カ
ードの安定した製造が可能になる。
【0032】また、熱転写記録用カードの受像面又は受
像面用シート表面にマット処理を施すだけでいいので、
簡単な構造の装置で良好な結果を得ることができる。
【0033】また、熱転写記録用カードの受像面又は受
像面用シート表面がマット処理されるので、表面にゴミ
やほこりが付着しにくくなり、カードの製造装置にゴミ
取り手段を設けなくても、ゴミやほこり等による平面性
の劣化を防止でき、良好な画像を熱転写記録することが
可能になり、これによっても高品質の画像を有する熱転
写記録カードを安定して得ることが可能になる。
【0034】〔請求項8〕『請求項1〜4の何れか1項
に記載の熱転写記録カードを製造する熱転写記録カード
製造システムにおいて、前記熱転写記録を行う熱転写記
録用カード又は受像面用シートの受像面にマット処理を
行うマット処理部と、前記マット処理部でマット処理を
行った前記受像面に画像を熱転写記録する熱転写記録部
とを有することを特徴とする熱転写記録カード製造シス
テム。』 熱転写記録用カードの受像面又は受像面用シート表面が
マット処理されるので、平面性が多少損なわれているカ
ードであっても、マット処理による表面の細かい凹凸に
より大きな凹凸による平面性の劣化が平均化されるた
め、良好な画像を熱転写記録することが可能になり、高
品質の画像を有する熱転写記録カードの安定した製造が
可能になる。
【0035】特に、平面性の劣化が、湾曲や内部にIC
チップ等が挿入されることによって生じる緩やかで大き
な凹凸であっても、高品質の画像を有する熱転写記録カ
ードの安定した製造が可能になる。
【0036】また、熱転写記録用カードの受像面又は受
像面用シート表面にマット処理を施すだけでいいので、
簡単な構造の装置で良好な結果を得ることができる。
【0037】また、熱転写記録用カードの受像面又は受
像面用シート表面がマット処理されるので、表面にゴミ
やほこりが付着しにくくなり、カードの製造装置にゴミ
取り手段を設けなくても、ゴミやほこり等による平面性
の劣化を防止でき、良好な画像を熱転写記録することが
可能になり、これによっても高品質の画像を有する熱転
写記録カードを安定して得ることが可能になる。
【0038】〔請求項9〕『請求項5に記載の熱転写記
録用カードを製造する熱転写記録用カード製造システム
において、前記熱転写記録を行う熱転写記録用カード又
は受像面用シートの受像面にマット処理を施すマット処
理部を有することを特徴とする熱転写記録用カード製造
システム。』 熱転写記録用カードの受像面又は受像面用シート表面が
マット処理されるので、平面性が多少損なわれているカ
ードであっても、マット処理による表面の細かい凹凸に
より大きな凹凸による平面性の劣化が平均化されるた
め、良好な画像を熱転写記録することが可能になり、高
品質の画像を有する熱転写記録カードの安定した製造が
可能になる。
【0039】特に、平面性の劣化が、湾曲や内部にIC
チップ等が挿入されることによって生じる緩やかで大き
な凹凸であっても、高品質の画像を有する熱転写記録カ
ードの安定した製造が可能になる。
【0040】また、熱転写記録用カードの受像面又は受
像面用シート表面にマット処理を施すだけでいいので、
簡単な構造の装置で良好な結果を得ることができる。
【0041】また、熱転写記録用カードの受像面又は受
像面用シート表面がマット処理されるので、表面にゴミ
やほこりが付着しにくくなり、カードの製造装置にゴミ
取り手段を設けなくても、ゴミやほこり等による平面性
の劣化を防止でき、良好な画像を熱転写記録することが
可能になり、これによっても高品質の画像を有する熱転
写記録カードを安定して得ることが可能になる。
【0042】〔請求項10〕『請求項5に記載の熱転写
記録用カードに、画像を熱転写記録する熱転写記録装置
において、熱転写記録用カードの受像面の表面にマット
処理を施すマット処理手段を有し、前記マット処理手段
で熱転写記録用カードの受像面の表面にマット処理を施
した後に、受像面に熱転写記録を行うことを特徴とする
熱転写記録装置。』 熱転写記録用カードの受像面がマット処理されるので、
平面性が多少損なわれている熱転写記録用カードであっ
ても、マット処理による表面の細かい凹凸により大きな
凹凸による平面性の劣化が平均化されるため、良好な画
像を熱転写記録することが可能になり、高品質の画像を
有する熱転写記録カードの安定した製造が可能になる。
【0043】特に、平面性の劣化が、湾曲や内部にIC
チップ等が挿入されることによって生じる緩やかで大き
な凹凸であっても、高品質の画像を有する熱転写記録カ
ードの安定した製造が可能になる。
【0044】また、熱転写記録用カードの受像面にマッ
ト処理を施すだけでいいので、簡単な構造の装置で良好
な結果を得ることができる。
【0045】また、熱転写記録用カードの受像面がマッ
ト処理されるので、表面にゴミやほこりが付着しにくく
なり、カードの製造装置にゴミ取り手段を設けなくて
も、ゴミやほこり等による平面性の劣化を防止でき、良
好な画像を熱転写記録することが可能になり、これによ
っても高品質の画像を有する熱転写記録カードを安定し
て得ることが可能になる。
【0046】また、受像面表面が平滑面である熱転写記
録用カードであっても、マット処理を熱転写記録装置で
施すので、高品質の画像を有する熱転写記録カードを安
定して得ることが可能になる。
【0047】〔用語の説明〕本発明でいう「マット処
理」とは、ほぼ均一な細かい凹凸を表面に形成させるこ
とをいい、柔らかな球状の表面が均等間隔に形成されて
いるものや、凹凸が正弦波形や(波の周期は広くても狭
くてもよい)、網状に凹凸が形成されているものや、或
いはバフ仕上げのようにランダムであるが全体としては
ほぼ均一に凹凸が散らばって形成されているものを含
む。
【0048】本発明でいう「熱転写記録カード」とは、
カード状のものに画像、文字等が熱転写記録されたもの
をいう。熱転写記録は溶融型熱転写記録であってもよい
し、昇華型熱転写記録であってもよい。
【0049】本発明でいう「熱転写用記録カード」と
は、まだ画像、文字の1部又は全てを熱転写記録してい
ないカードであって、このカードに熱転写記録を行うこ
とによって、熱転写記録カードを得ることができる。
【0050】本発明でいう「受像面用シート」とは、画
像、文字等を熱転写記録される受像面を有するシートで
あって、他のカードの基体となるシート等と貼合するこ
とで受像面を形成する。ウェブ状であって、貼合後、カ
ード大に断裁するようにしてもよいし、カード大であっ
て、それぞれのカードに貼合するようにしてもよい。
【0051】
【発明の実施の形態】以下に本発明に関する実施の形態
の例を示すが、本発明はこれらに限定されない。また、
以下の実施形態は、本発明の好ましい例を示すもので、
本発明の用語の意義や技術的範囲を限定するものではな
い。
【0052】本実施形態におけるICカードは、塩化ビ
ニル樹脂の合成樹脂などで作成された基体の一部に情報
を記憶するICチップを収容したものである。ICカー
ドは従来の磁気カードなどに比して記憶容量が多く、表
面に文字情報や画像情報等を昇華性熱転写記録し、ID
カード等にも用いることが検討されつつある。例えば、
名刺、ネームプレート、パスポート、診察カード、身分
証明書、運転免許証、定期券、キャッシュカード、学生
証等を包含するカードでを挙げることができる。一般に
手札程度の大きさであり、かつ多くの場合携帯して使用
するものである。
【0053】ICカードには、ICと外部回路との電気
的な接触の仕方によって接触型と非接触型とがある。し
かし、接触型のようにカード表面に接触端子が露出して
いると、接触面の劣化、接触不良等が起こり、ICカー
ドへの電力供給及びデータ信号の入出力が行われなくな
るなどの問題が生じる。
【0054】そこで、非接触に電気信号を授受するため
のアンテナコイルで電磁波を発生及び/又は電磁波を受
ける構成を有するICカードが出現している。
【0055】(共通事項)具体的に、ICカードをID
カードとして用いる例として、非接触型ICカード表面
に熱転写記録で画像を付与した例えば会社の従業員カー
ドの例について図1を用いて説明する。
【0056】図1(a)に本実施形態に係る会社の従業
員カード、つまりIDカードとして用いる表面をマット
処理された非接触型の熱転写記録ICカードの平面図を
示す。
【0057】本熱転写記録ICカード1には、ID情報
等の情報を記憶するICチップ2と、熱転写記録ICカ
ード1のR/W(リード/ライト)のための信号授受部
としてアンテナ3がカード内部に設けられている。キー
情報4は熱転写記録ICカード1と他のカードを識別す
るための属性識別情報であり、例えば、コード番号で記
録される。また、文字画像5は、熱転写記録ICカード
1の表面に付された氏名・職場・発行日等で、写真画像
6は社員の顔画像などのカラーの写真画像である。ID
カードとして用いるためには、顔画像などの写真画像
は、階調性を有するカラー画像であることが好ましい
が、モノトーン画像でもよい。
【0058】図1(b)は、非接触型の熱転写記録IC
カードの断面図を示すものである。本熱転写記録ICカ
ードは複数の層からなるものであり、具体的には、合成
樹脂性のICカード用シート10と第2ICカード用シ
ート8とが接着層9を介して貼合されており、第2IC
カード用シート8上には、熱転写記録を行うための受像
層7が設けられている。そして、受像層7の表面はマッ
ト処理が施されており、表面に無数の細かい凹凸11を
有している。そして、ICカード用シート10と第2I
Cカード用シート8との間に、ICチップ2とアンテナ
3とが、ICカード用シート10上に設けられており、
接着層9に埋め込まれた形となっており、接着層9によ
って固定されている。尚、念のために記載しておくが、
図面の凹凸11の大きさと、ICチップ2等の大きさの
比率は正確ではない。
【0059】これらのカード基体としてのICカード用
シート10、第2ICカード用シート8、受像層7に関
しては特開平7−88974号に詳細な記載があるが、
ICカード用シート10及び第2ICカード用シート8
の少なくとも一部が2軸延伸ポリエステルフィルム、又
はABS、又はポリエステルからなるフィルム/2軸延
伸ポリエステルフィルムであることが好ましいが、塩化
ビニルでもよい。
【0060】熱転写記録ICカードは、画像未記録の熱
転写記録用ICカードにカラー画像やモノトーン画像等
を熱転写記録することにより製造される。カードをID
カードとして用いる場合は、画像が顔画像を有する場合
が多く、高階調性の画像が求められる。従って、高階調
性の画像を得ることができる昇華性熱転写記録で熱転写
記録を行うことがが好ましいが、溶融型熱転写記録であ
ってもよい。
【0061】図2(a)に本実施形態に係る表面をマッ
ト処理された非接触型の熱転写記録用カードの平面図を
示す。
【0062】本熱転写記録用ICカード12は、勿論熱
転写記録ICカードと同様にID情報等の情報を記憶す
るICチップ2と、熱転写記録ICカード1のR/W
(リード/ライト)のための信号授受部としてアンテナ
3がカード内部に設けられている。
【0063】図2(b)は、非接触型の熱転写記録用I
Cカードの断面図を示すものであるが、図1(b)で示
した熱転写記録ICカード1と同様であるので詳細は省
略する。受像層7表面には画像は形成されておらず、マ
ット処理されている。尚、念のために記載しておくが、
図面の凹凸11の大きさと、ICチップ2等の大きさの
比率は正確ではない。
【0064】尚、熱転写記録用ICカードは受像層表面
がマット処理されてなくてもよく、熱転写記録を行う直
前に熱転写記録用ICカードの受像層表面をマット処理
するようにしてもよい。
【0065】また、熱転写記録用ICカードの厚さは2
000μm以下であることが好ましく、1000μm以
下であることがより好ましい。更に好ましくは700μ
m以下である。
【0066】この熱転写記録用ICカード12は、図3
に示す熱転写記録用ICカード製造システムにおいて製
造される。図3は、本実施形態にかかる熱転写記録用I
Cカード製造システムの全体概略図である。
【0067】本熱転写記録用カード製造システム100
によって、以下のようにして熱転写記録ICカード1が
製造される。
【0068】まず、図2における熱転写記録用ICカー
ド12のICカード用シート10となるICカード用シ
ートウェブ13は、貼合装置Aへと搬送され、貼合装置
Aにおいて、ICカード用シートウェブ13上に接着剤
供給手段19Aによって接着剤が供給され、接着剤がI
Cカード用シートウェブ13上に均一になるように、一
旦、ICカード用シートウェブ13と、図2における第
2ICカード用シート8となる第2ICカード用シート
ウェブ20とが貼合される。
【0069】その後、ICカード用シートウェブ13と
第2ICカード用シートウェブ20とが剥離装置21で
剥離され、ICカード用シートウェブ13が電子部品供
給装置Bへと搬送される。
【0070】電子部品供給装置Bにおいて、ICカード
用電子部品18を粘着させた電子部品供給ウェブ16
と、接着剤を表面に有するICカード用シートウェブ1
3とを接触させることにより、ICカード用電子部品1
8をICカード用シートウェブ13に転写して供給す
る。
【0071】ICカード用電子部品18が供給されたI
Cカード用シートウェブ13は、第2貼合装置Cへと搬
送され、第2貼合装置Cで接着剤供給手段19Cによっ
て接着剤が供給され、再び第2ICカード用シートウェ
ブ20とICカード用シートウェブ13とが貼合され
る。
【0072】続いて、第2貼合装置Cで貼合された第2
ICカード用シートウェブ20とICカード用シートウ
ェブ13とが、受像層形成装置Dへと搬送され、受像層
形成装置Dにおいて、接着剤供給手段19Dによって接
着剤が供給され、ウェブ状受像層シート23が貼合され
受像層が形成され、ウェブ状ICカード48とされる。
【0073】ウェブ状ICカード48は断裁装置Eへと
搬送され、断裁装置Eにおいて、ウェブ状ICカード4
8がカッター24でカード大に断裁され、熱転写記録用
ICカード12が製造される。尚、断裁装置Eの手前に
搬送路を長めに設けておき、接着剤を硬化させ、断裁し
やすくするための硬化工程を設けるようにしてもよい。
【0074】本熱転写記録用カード製造システム100
において、受像層表面へのマット処理を行う場所は幾つ
か候補が挙げられる。
【0075】受像層形成装置Dにおいて、ウェブ状受像
層シート23と第2ICカード用シートウェブ20とを
貼合する前に、ウェブ状受像層シート23表面にマット
処理を施すようにしてもよいし、受像層形成装置Dにお
いて、ウェブ状受像層シート23と第2ICカード用シ
ートウェブ20とを貼合した後に、ウェブ状ICカード
48表面にマット処理を施すようにしてもよい。また、
断裁装置Eにおいて、、ウェブ状ICカード48を断裁
した後に、表面にマット処理を施すようにしてもよい。
また、マット処理は貼合のための接着剤が硬化してから
行うようにしてもよいし、接着剤が硬化しないうちに行
うようにしてもよい。
【0076】以上のようにして、本熱転写記録用カード
製造システム100において、受像層表面にマット処理
を施した熱転写記録用ICカード12が製造される。
【0077】尚、受像面用シートとして、予めマット処
理を施しておいたウェブ状受像層シート23を用いて、
受像層形成装置Dにおいて、受像層を形成させ、受像層
表面にマット処理を施した熱転写記録用ICカード12
を製造するようにしてもよい。
【0078】以下に、受像層形成装置Dにおいて、ウェ
ブ状受像層シート23と第2ICカード用シートウェブ
20とを貼合した後に、ウェブ状ICカード48表面に
マット処理を施す場合についての詳細を図4を用いて説
明する。図4は、本熱転写記録用カード製造システム1
00における、受像層表面にマット処理を行うマットロ
ーラを有する受像層形成装置Dの概略図である。
【0079】受像層形成部Dは、貼合されたウェブ状I
Cカード用シート13とウェブ状第2ICカード用シー
ト20表面の電荷を除去する除電ブラシ30Dと、貼合
されたウェブ状ICカード用シート13とウェブ状第2
ICカード用シート20表面のゴミを除去する吸引装置
31Dと、ウェブ状第2ICカード用シート20表面に
接着剤を供給する接着剤供給装置19Dと、ウェブ状第
2ICカード用シート20とウェブ状受像層シート23
とを圧着して貼合しウェブ状ICカード48とする圧着
ローラ45Dと、ウェブ状ICカード48表面を加熱す
る加熱装置36Dと、ウェブ状ICカード48表面にマ
ット処理を施すマットローラ37Dとを有している。
【0080】受像層形成装置Dにおいて、第2貼合装置
Cから搬送されてきた、ウェブ状ICカード用シート1
3とウェブ状第2ICカード用シート20とが貼合され
たものは、まず除電ブラシ30Dによって表面の電荷を
除去される。電荷が除去されることにより、ゴミやほこ
りがシート表面に付着しにくくなり、またシート表面に
付着していたゴミやほこりを除去しやすくなる。
【0081】そして、電荷が除去され、ゴミを除去しや
すくなったウェブ状ICカード用シート13とウェブ状
第2ICカード用シート20表面のゴミが、ゴミ取り手
段である吸引装置31Dによって、吸引される。
【0082】ゴミが除去された後、接着剤供給装置19
Dによって、ウェブ状第2ICカード用シート20上に
接着剤が供給される。そして、ロール状に巻かれていた
ウェブ状受像層シート23を、接着剤を供給したウェブ
状第2ICカード用シート20上に、圧着ローラ45D
によって圧着する事によって貼合する。
【0083】このようにして、ウェブ状ICカード用シ
ート13とウェブ状第2ICカード用シート20とを貼
合したシートのウェブ状第2ICカード用シート20上
に受像層が形成され、ウェブ状ICカード48となる。
【0084】そして、ウェブ状ICカード48は、赤外
線照射装置等の加熱装置36Dによって表面を加熱され
た後、表面に無数の細かい凹凸を有するマットローラ3
7Dが圧着されることによってマット処理が施される。
【0085】マットローラ37Dのローラ材質として
は、アースした金属ローラや、テフロン加工した金属ロ
ーラが好ましい。
【0086】また、ウェブ状受像層シート23が巻かれ
ているロールには、粘着ローラ33Dとクリーニングブ
レード34Dを有するクリーニング装置35Dが設けら
れており、ロール状のウェブ状受像層シート23には粘
着ローラ33Dが接触し、ウェブ状受像層シート23上
のゴミ取りを行う。
【0087】以上のようにして、受像層形成装置Dにお
いて、ウェブ状ICカード48表面にマット処理が施さ
れる。
【0088】次に、断裁装置Eにおいて、ウェブ状IC
カード48を断裁した後に、熱転写記録用ICカード表
面にマット処理を施す場合についての詳細を図5を用い
て説明する。図5は、本熱転写記録用カード製造システ
ム100における、受像層表面にマット処理を行うマッ
トローラを有する断裁装置Eの概略図である。
【0089】断裁装置Eは、ウェブ状ICカード48を
所望のICカード大に断裁するカッター24と、ウェブ
状ICカード48を断裁することにより生じるゴミ等を
吸引するゴミ取り装置としての吸引装置31Eと、断裁
後の熱転写記録用ICカード12を搬送するためのコン
ベア39と、ウェブ状ICカード48表面を加熱する加
熱装置36Eと、ウェブ状ICカード48表面にマット
処理を施すマットローラ37Eとを有している。
【0090】断裁装置Eにおいて、受像層形成装置Dか
ら搬送されてきたウェブ状ICカード48が、所定の位
置でカッター24によって所定のカード大に断裁される
ことにより、画像未記録のICカード27が製造され
る。
【0091】切断時にICカード27が帯電することを
防止するために、カッター24の刃の材質は体積抵抗率
が108 Ω・cm以下の導電性物質(好ましくは、体積
抵抗率が106 Ω・cm以下の導電性物質)であり、ア
ースされている。又は、カッター24の刃の材質を、ウ
ェブ状ICカード48表面との電気陰性度の差異が±1
0%以内である材質としてもよい。具体的には、刃はテ
フロン加工であることが好ましい。また、カッター24
の刃に付着したゴミを吸引や、接触により取り除く、除
去手段を設けてもよい。
【0092】尚、カッターとしてロータリーカッターを
用いるようにしてもよい。
【0093】また、ウェブ状ICカード48を所定の位
置で断裁するための方法としては、ウェブ状ICカード
48の搬送速度を一定にし、一定時間毎にカッター24
を作動させ断裁を行うようにする方法か、又は、ウェブ
状ICカード48の下面のウェブ状ICカード用シート
13の目印マークを認識する認識手段を設けておき、認
識手段が目印マークを認識したときに、カッター24を
作動させ断裁を行うようにする方法等が挙げられる。
【0094】そして、ゴミ取り手段としての吸引装置3
1Eによって、カッター24によるウェブ状ICカード
48の断裁で生じた切り屑等のゴミを吸引して除去す
る。
【0095】断裁装置Eにおいてウェブ状ICカード4
8を断裁することにより、製造されたICカードは、コ
ンベア39によって搬送され、赤外線照射装置等の加熱
装置36Eによって表面を加熱された後、表面に無数の
細かい凹凸を有するマットローラ37Eが圧着されるこ
とによってマット処理が施される。
【0096】マットローラ37Eのローラ材質として
は、アースした金属ローラや、テフロン加工した金属ロ
ーラが好ましい。
【0097】以上のようにして、断裁装置Eにおいて、
熱転写記録用ICカード12表面にマット処理が施され
る。
【0098】尚、本熱転写記録用カード製造システム1
00に熱転写記録装置も設け、熱転写記録カード製造シ
ステムとしてもよい。その際マット処理は、熱転写記録
用カード製造システム100と同様に受像層形成装置D
に設けてもよいし、断裁後に行うようにしてもよいし、
熱転写記録直前に行うようにしてもよい。
【0099】また、熱転写記録用カード製造システム1
00及び熱転写記録カード製造システムにおいて、各装
置は一体となってシステムを構成していてもよいし、各
装置が別体となっていてもよい。
【0100】次に、熱転写記録用カード製造システム1
00とは別体であり、受像層表面が平滑な熱転写記録用
ICカードを用いる昇華型熱転写記録装置であって、該
受像層表面が平滑な熱転写記録用ICカードにマット処
理を施した後に昇華型熱転写記録を行う昇華型熱転写記
録装置の1例を図6を用いて説明する。
【0101】図6は、本実施形態に係る熱転写記録装置
の全体概略図である。本昇華型熱転写記録装置200
は、受像層表面が平滑な熱転写記録用ICカード27を
複数有する熱転写記録用ICカードカートリッジ38
と、熱転写記録用ICカード27、12を搬送するため
のコンベア39Fと、受像層表面が平滑な熱転写記録用
ICカード27表面を加熱する加熱装置36Fと、受像
層表面が平滑な熱転写記録用ICカード27表面にマッ
ト処理を施すマットローラ37Fと、カラー画像の昇華
型熱転写記録を行う昇華型熱転写記録装置50とを有し
ている。
【0102】熱転写記録用ICカードカートリッジ38
内には、画像未記録の受像層表面が平滑な熱転写記録用
ICカード27が複数収容されている。その熱転写記録
用ICカードカートリッジ38を昇華型熱転写記録装置
200にセットすることによって、熱転写記録用ICカ
ード27の昇華型熱転写記録装置200への供給を行
う。
【0103】昇華型熱転写記録装置200にセットされ
た熱転写記録用ICカードカートリッジ38内の熱転写
記録用ICカード27は、熱転写記録用ICカードカー
トリッジ38内の送り出しローラ43によってカートリ
ッジ外へと搬出され、昇華型熱転写記録装置200のコ
ンベア39F上に搬送される。
【0104】熱転写記録用ICカードカートリッジ38
外へと搬出された受像層表面が平滑な熱転写記録用IC
カード27は、コンベア39によって搬送され、赤外線
照射装置等の加熱装置36Fによって表面を加熱された
後、表面に無数の細かい凹凸を有するマットローラ37
Fが圧着されることによってマット処理が施される。
【0105】マットローラ37Eのローラ材質として
は、アースした金属ローラや、テフロン加工した金属ロ
ーラが好ましい。
【0106】表面にマット処理が施された熱転写記録用
ICカード12が、コンベア39によって搬送され、昇
華型熱転写記録装置200熱転写記録部Fの所定位置に
到達すると、ロール状に巻かれている昇華型インクリボ
ン25が、インクリボン用搬送ローラ41によって搬送
され、熱転写記録ヘッド42によって熱転写記録用IC
カード12表面に、昇華型インクリボン40が押し当て
られ、文字情報又は画像情報に対応した加熱が行われ、
熱転写記録用ICカード12表面に文字情報又はカラー
若しくはモノトーンの画像情報の昇華型熱転写記録が行
われる。熱転写記録後、昇華型インクリボン40は、イ
ンクリボン用搬送ローラ41によって搬送され、ロール
状に巻き取られる。これによって、画像が熱転写記録用
ICカード12表面に記録され、熱転写記録ICカード
1が製造される。
【0107】以上のようにして、本昇華型熱転写記録装
置200において、画像未記録の受像層表面が平滑な熱
転写記録用ICカード27にマット処理が施され、カラ
ー画像の熱転写記録が行われる。
【0108】以上のような構成の各部を経て、本発明の
カード製造システム100で、ゴミの影響による凹凸の
ない平面性に優れたICカード27及び顔画像などを有
するIDカードとして用いるに十分な安定した高画質
の、熱転写記録ICカード1の製造が行われる。
【0109】以上の全ての実施形態において、マット処
理を施された受像層の表面は正弦波状が好ましく、1周
期が100〜1000μmであることが好ましく、振幅
は20〜50μmであることが好ましい。
【0110】また、マット処理は受像層表面全部に行わ
ず、受像層の画像記録部にのみ行うようにしてもよい。
【0111】また、マット処理を施すマットローラは、
マットローラ自体にホコリ等が付着しないようにマット
ローラ表面が導電性材料であり、更にアースされている
ことが好ましい。又は、マットローラ表面がテフロンコ
ーティングされていることが好ましい。
【0112】また、マットローラ表面には硬い物質を用
い、マットローラ中心部には弾力を有する部材を用いる
ことにより、カード表面の大きな凹凸にスムーズにマッ
トローラ表面が追随できるようにしてもよい。
【0113】
【発明の効果】本発明により、平面性が多少損なわれて
いるカードであっても、簡単な構造の装置で、良好な画
像を熱転写記録することが可能になり、高品質の画像を
有する熱転写記録カードの安定した製造が可能になる。
特に、平面性の劣化が、湾曲や内部にICチップ等が挿
入されることによって生じる緩やかで大きな凹凸であっ
ても、高品質の画像を有する熱転写記録カードの安定し
た製造が可能になる。
【0114】また、本発明により、表面にゴミやほこり
が付着しにくくなり、カードの製造装置にゴミ取り手段
を設けなくても、ゴミやほこり等による平面性の劣化を
防止でき、良好な画像を熱転写記録することが可能にな
り、常に安定した高品質の画像を有する熱転写記録カー
ドを得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱転写記録カードの実施形態の1
例の平面図、及び断面図
【図2】本発明に係る熱転写記録用カードの実施形態の
1例の平面図、及び断面図
【図3】本発明に係る熱転写記録用ICカード製造シス
テムの全体概略図。
【図4】本発明に係る熱転写記録用ICカード製造シス
テムの、マットローラを有する受像層形成装置の概略
図。
【図5】本発明に係る熱転写記録用ICカード製造シス
テムの、マットローラを有する断裁装置の概略図。
【図6】本発明に係る熱転写記録装置の実施形態の1例
を示す全体概略図。
【符号の説明】
1 熱転写記録ICカード 12 熱転写記録用ICカード 27 受像層表面が滑らかな熱転写記録用ICカード 36D 36E 36F 加熱装置 37D、37E マットローラ 100 熱転写記録用カード製造システム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G06K 19/077 G06K 19/00 K

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱転写記録によって画像が受像面に記録
    されている熱転写記録カードにおいて、前記熱転写記録
    カードの前記受像面がマット処理されており、マット処
    理されている前記受像面に画像が熱転写記録されている
    ことを特徴とする熱転写記録カード。
  2. 【請求項2】 前記熱転写記録は、昇華型熱転写記録で
    あることを特徴とする請求項1に記載の熱転写記録カー
    ド。
  3. 【請求項3】 ICカードであることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の熱転写記録カード。
  4. 【請求項4】 前記画像が顔写真を有することを特徴と
    する請求項1〜3の何れか1項に記載の熱転写記録カー
    ド。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載の熱転写記録カード
    の基となる、前記受像面に画像が熱転写記録されていな
    い熱転写記録用カードであって、前記受像面がマット処
    理されていることを特徴とする熱転写記録用カード。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4に記載の熱転写記録カード
    の基となる、受像面を有し、前記受像面に画像が熱転写
    記録されていない受像面用シートであって、前記受像面
    がマット処理されていることを特徴とする受像面用シー
    ト。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4の何れか1項に記載の熱転
    写記録カードを製造する熱転写記録カードの製造方法に
    おいて、前記熱転写記録を行う熱転写記録用カード又は
    受像面用シートの受像面にマット処理を行い、前記マッ
    ト処理を行った受像面に前記熱転写記録によって画像を
    記録することを特徴とする熱転写記録カード製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜4の何れか1項に記載の熱転
    写記録カードを製造する熱転写記録カード製造システム
    において、前記熱転写記録を行う熱転写記録用カード又
    は受像面用シートの受像面にマット処理を行うマット処
    理部と、前記マット処理部でマット処理を行った前記受
    像面に画像を熱転写記録する熱転写記録部とを有するこ
    とを特徴とする熱転写記録カード製造システム。
  9. 【請求項9】 請求項5に記載の熱転写記録用カードを
    製造する熱転写記録用カード製造システムにおいて、前
    記熱転写記録を行う熱転写記録用カード又は受像面用シ
    ートの受像面にマット処理を施すマット処理部を有する
    ことを特徴とする熱転写記録用カード製造システム。
  10. 【請求項10】 請求項5に記載の熱転写記録用カード
    に、画像を熱転写記録する熱転写記録装置において、熱
    転写記録用カードの受像面の表面にマット処理を施すマ
    ット処理手段を有し、前記マット処理手段で熱転写記録
    用カードの受像面の表面にマット処理を施した後に、受
    像面に熱転写記録を行うことを特徴とする熱転写記録装
    置。
JP5614697A 1997-03-11 1997-03-11 熱転写記録カード、熱転写記録用カード、受像面用シート、熱転写記録カード製造方法、熱転写記録カード製造システム、熱転写記録用カード製造システム、熱転写記録装置 Pending JPH10250267A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002293066A (ja) * 2001-03-29 2002-10-09 Nippon Signal Co Ltd:The リサイクルカード及びカード処理装置
JP2008071244A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Toppan Printing Co Ltd Icカード及びicカードの製造方法
JP2012161947A (ja) * 2011-02-04 2012-08-30 Toppan Printing Co Ltd カード基材

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JP2008071244A (ja) * 2006-09-15 2008-03-27 Toppan Printing Co Ltd Icカード及びicカードの製造方法
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