JPH10249392A - 排水処理方法 - Google Patents

排水処理方法

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JPH10249392A
JPH10249392A JP9076499A JP7649997A JPH10249392A JP H10249392 A JPH10249392 A JP H10249392A JP 9076499 A JP9076499 A JP 9076499A JP 7649997 A JP7649997 A JP 7649997A JP H10249392 A JPH10249392 A JP H10249392A
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Japan
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treatment
wastewater
microorganism
hexavalent
denitrification
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JP9076499A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Okazoe
清 岡添
Eiji Ochi
英次 越智
Tatsuto Nagayasu
立人 長安
Masahito Kaneko
雅人 金子
Yasuyuki Ogushi
泰之 小串
Susumu Okino
沖野  進
Masao Hino
日野  正夫
Mitsuaki Takakura
光昭 高倉
Kenichi Muto
憲一 武藤
Kenji Takagi
建二 高木
Yasutoshi Haruna
恭年 春名
Teiji Miyagata
悌二 宮形
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Electric Power Development Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Electric Power Development Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 排水中の窒素及びセレン(特に6価Se)の
効果的な除去が可能で、低コストでSeの溶出基準等の
遵守が実現できる排水処理方法であって、処理条件の設
定により効率のよいSeの除去処理が可能な排水処理方
法を提供する。 【解決手段】 脱窒能を有する微生物と、6価Seを4
価Se又は/及び単体Seに還元するSe還元能を有す
る微生物と、を少なくとも含有する活性汚泥を使用した
微生物処理により、窒素及びSeを含む排水から少なく
とも窒素及び6価Seを除去する排水処理方法におい
て、前記微生物処理が実施される処理槽内に、前記活性
汚泥中の微生物の栄養源である有機物を脱窒当量より5
mg/リットル・h以上過剰な範囲内で添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排水中の窒素とと
もにセレン(特に6価Se)の効果的な除去が可能な排
水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Seは、ヒ素化合物に類似した毒性を持
ち、海外で障害の事例や排出規制があるため、我が国で
も1994年2月に新たに規制項目に加わり、環境基準
(0.01mg/リットル)、排水基準(0.1mg/リット
ル)、埋立処分に関する溶出基準(0.3mg/リットル)
が制定された。またSeは、排水中において4価のSe
(主形態:亜セレン酸SeO3 2-)と、6価のSe(主
形態:セレン酸SeO4 2-)として存在し、特に6価の
Seは溶解度が高く(20℃での溶解度95%)溶出し
易い。
【0003】また、従来排水等に含まれる4価のSeに
ついては、FeCl3又はFe2(SO4)3や、キレート剤
(例えば、ミヨシ樹脂製:エポラス MX−7)、或い
は高分子重金属捕集剤(例えば、ミヨシ樹脂製:エポフ
ロック L−1)により不溶化して、固液分離すること
により除去する方法が考えられていた。しかしながら、
従来6価のSeについては、効果的な除去方法は見出さ
れていなかった。このため従来では、排水中にセレン
(特に6価Se)が含まれる場合、前記溶出基準等を遵
守するために、脱硫排水等を例えば多量の水で希釈する
といっためんどうでコストのかかる処理が必要となると
いう問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで出願人は、特願
平7−292706号により、微生物による6価Se還
元処理を利用した排水処理方法を提案した。以下、この
方法を図6により説明する。図6において、脱硫装置1
は、例えば石灰石が懸濁した吸収液に排煙を気液接触さ
せて排煙中の硫黄酸化物を吸収除去するもので、その排
水A中には排煙中から相当量のSeが溶け込んでいる。
一般的な脱硫装置の排水中には、6価Seが0.3mg
/リットル程度含有されており、後流の排水処理装置2にお
いて、6価Seを4価Se及び/又は単体Seに還元し
た後、4価Se除去工程を経て処理済み排水Bとして放
流される。
【0005】ここで凝集沈殿工程は、脱硫装置1におけ
る石膏採取のための固液分離処理において分離できなか
った微細な固形分(粒子)を凝集沈降装置により除去す
る工程であり、またCOD処理工程は、COD値を基準
値以下とするために無機汚濁物質を除去する工程であ
る。このCOD処理工程は、排水を高温で煮沸させて汚
濁物質を熱分解する方法や、吸着樹脂により特定の汚濁
物質を選択吸着するといった周知の方法で行うことがで
きる。なお、排水中に含まれる4価Seは、その一部又
は全部が上記凝集沈殿処理において凝集剤と反応し亜セ
レン酸塩となって固相側に析出し除去されるが、少なく
とも6価のSeは、上記凝集沈殿工程及びCOD処理工
程においても排水中に溶存したまま後流側に排出され
る。
【0006】微生物処理工程では、好気処理(好気性微
生物処理)、嫌気処理(嫌気性微生物処理)、沈殿処理
(固液分離)の各処理を順に行う。ここでの好気処理
は、亜硝酸化菌(NH4 +を酸化してNO2 -を生成させる
性質を有する細菌)と、硝酸化菌(NO2 -を酸化してN
3 -を生成させる性質を有する細菌)とを含む活性汚泥
を使用し、この活性汚泥が浮遊又は懸濁する攪拌槽に、
COD処理工程後の排水を導入攪拌し、必要に応じて空
気を吹込んで曝気(空気にさらす)するものである。
【0007】この好気処理では、相当の滞留時間を経
て、排水中のNH4 +が活性汚泥中の亜硝酸化菌により酸
化されてNO2 -となり、さらにこのNO2 -は活性汚泥中
の硝酸化菌により酸化されてNO3 -となる。なお、この
好気処理が終了した排水は、必要に応じて沈殿処理等を
行って、この好気処理に用いられる活性汚泥をなるべく
含まない状態で、後流側(嫌気処理における後述の攪拌
槽等)に送出される。
【0008】次に嫌気処理は、6価Seを4価Se又は
/及び単体Seに還元するSe還元能を有する微生物
と、脱窒菌(NO3 -を還元してN2を生成させる性質を
有する細菌)とを含む活性汚泥を使用し、この活性汚泥
が浮遊又は懸濁する攪拌槽に、前記好気処理後の排水を
導入攪拌し、メタノール等の栄養分を補給しつつ嫌気性
の環境を保持するものである。この嫌気処理では、相当
の滞留時間を経て、排水中のNO3 -が活性汚泥中の脱窒
菌により還元されてN2となるとともに、Se還元能を
有する微生物により、同時に排水中の6価のSe(主形
態:セレン酸SeO4 2-)が4価のSe(主形態:亜セ
レン酸SeO3 2-)に還元され、或いはさらに単体Se
となる。
【0009】そして、沈殿処理では、上記嫌気処理後の
排水が、例えば沈降分離装置等に導入され、汚泥(固形
分)が除去された後に後流(4価Se除去工程)に送出
される。この際、単体Seは溶解度が極端に低いためほ
とんどが固形分として析出し、4価のSeも6価のSe
に比して溶解度が低いため一部が析出する。このため、
排水中に溶存する若干量の4価のSeを除きほとんどの
Seが、汚泥中に取込まれて排水から除去される。
【0010】そして、4価Se除去工程では、不溶化処
理(4価Se不溶化処理)、凝集沈殿処理(固液分離)
の各処理を順に行う。不溶化処理は、上記微生物処理工
程後の排水を攪拌槽に導入し、この攪拌槽に4価Seを
不溶化する処理剤(例えばFeCl3又はFe2(S
4)3)を投入して処理するものである。この処理によ
れば、排水中に含まれる4価のSe(主形態:亜セレン
酸SeO32-)が、処理剤と例えば以下の反応式
(1),(2)又は(3),(4)で示される反応を起
こして亜セレン酸鉄(Fe2(SeO3)3)となり不溶化
する。
【0011】
【化1】 FeCl3 → Fe3+ + 3Cl- (1) 2Fe3+ + 3SeO3 2- → Fe2(SeO3)3↓ (2) 又は Fe2(SO4)3 → 2Fe3+ + 3SO4 2- (3) 2Fe3+ + 3SeO3 2- → Fe2(SeO3)3↓ (4)
【0012】このため、次の凝集沈殿処理において凝集
沈降装置等によりこの排水が固液分離されると、4価の
Seは、亜セレン酸鉄として固相側に分離され、排出さ
れる固形分(スラッジ)中に不溶化されて混入されるこ
とになる。したがって、排水処理装置2から排出される
処理済排水B中には、Seがほとんど含有されず、前述
の排出基準が満足される。
【0013】以上のような排水処理方法によれば、従来
は除去不可能であった6価のSeをも排水中から十分除
去して、前述した排水基準(0.1mg/リットル)を満足
することができる。しかも、6価Seの還元は脱窒処理
と同時に行うことができるので、微生物処理工程のため
の装置構成は、硝化処理(好気処理)及び脱窒処理(嫌
気処理)を行っていた従来の排水処理装置と同じ装置構
成(活性汚泥を除く機器構成)でそのまま実現でき、こ
の場合4価Se除去工程のための機器を設置するだけで
既存の装置で容易かつ低コストにSe処理を含む排水処
理が可能となる。また、6価Seの還元と脱窒処理とを
別工程で行う場合に比し、全体の処理時間が格段に短縮
できる。
【0014】ところで、出願人が提案した上記排水処理
方法は、以上説明したように、従来効果的な除去方法が
なかったSeを含む排水の有効な処理方法を提供した点
で画期的なものであるが、その性能向上及び設備等のさ
らなるコスト低減を図るためには、いかに効率よく6価
Seを還元できるかが重要であり、効率よくその還元が
実現される具体的な条件の特定が要望されていた。ま
た、この技術の実用性をより確実かつ有効なものとする
ためには、6価Seを還元する高い能力のある微生物を
具体的に特定する必要もあった。
【0015】そこで本発明は、上述した微生物処理によ
る窒素及びSeを含む排水の処理方法の改良であって、
処理条件の設定により効率のよいSeの除去処理が可能
な排水処理方法を提供することを主目的とし、さらに
は、より効果的なものとして特定された微生物を用いた
上記排水処理方法を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、発明者らが鋭意研究したところ、微生物の栄養源で
ある有機物の供給量が重要であり、さらに酸化還元電位
(ORP)の設定も重要であるとの知見が得られ、この
知見に基づいて以下の発明をするに至った。また発明者
らは、6価Seの効果的な還元能力を有するセレン酸還
元菌を見出してこれを寄託した。
【0017】すなわち、請求項1記載の排水処理方法
は、脱窒能を有する微生物と、6価Seを4価Se又は
/及び単体Seに還元するSe還元能を有する微生物
と、を少なくとも含有する活性汚泥を使用した微生物処
理により、窒素及びSeを含む排水から少なくとも窒素
及び6価Seを除去する排水処理方法であって、前記微
生物処理が実施される処理槽内に、前記活性汚泥中の微
生物の栄養源である有機物を脱窒当量より5mg/リットル
・h以上過剰な範囲内で添加することを特徴とする。
【0018】また、請求項2記載の排水処理方法は、前
記Se還元能を有する微生物として、シュードモナス属
に属すセレン酸還元菌 FERM BP−5661を用
いることを特徴とする請求項1記載の排水処理方法。
【0019】また、請求項3記載の排水処理方法は、前
記微生物処理が実施される処理槽内の酸化還元電位を3
00mV以下に維持することを特徴とする。
【0020】また、請求項4記載の排水処理方法は、前
記微生物処理が実施される処理槽内の酸化還元電位を−
200mV以上で200mV以下の範囲に維持すること
を特徴とする。
【0021】また、請求項5記載の排水処理方法は、前
記微生物処理が実施される処理槽内に流入する窒素濃度
を検出し、この検出値に基づいて前記有機物の添加量を
前記範囲内に調整することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
について、図面により説明する。図1において、脱硫装
置(図示略)からの排水は、図6により説明したような
通常の凝集沈殿工程及びCOD処理工程を経て排水A1
として流出してくる。この排水A1中には、NH4 +
N,NO2 -−N,NO3 -−Nの窒素分、及び排煙中から
溶け込んだSe、例えば6価Seが0.3mg/リットル程
度含有されている。そして本例では、この排水A1を、
まず好気条件に保たれた硝化槽11に導入して好気処理
(好気性微生物処理)を実行し、次いで嫌気条件に保た
れた脱窒槽12に導入して嫌気処理(嫌気性微生物処
理)を実行し、さらに後処理設備13において後処理を
実行して処理済排水Bとして放水する。
【0023】硝化槽11での好気処理は、亜硝酸化菌
(NH4 +−Nを酸化してNO2 -−Nを生成させる性質を
有する細菌)と、硝酸化菌(NO2 -−Nを酸化してNO
3 -−Nを生成させる性質を有する細菌)とを含む活性汚
泥を使用し、この活性汚泥が浮遊又は懸濁する硝化槽1
1に排水A1を導入攪拌し、空気を吹込んで曝気(空気
にさらす)するものである。この硝化槽11での好気処
理では、排水中のNH4 +−Nが活性汚泥中の亜硝酸化菌
により酸化されてNO2 -−Nとなり、さらにこのNO2 -
−Nは活性汚泥中の硝酸化菌により酸化されてNO3 -
Nとなる。
【0024】次に嫌気処理は、6価Seを4価Se又は
/及び単体Seに還元するセレン還元能を有する微生物
(例えば、後述するセレン酸還元菌 FERM BP−
5661)と、脱窒菌(NO3 -を還元してN2を生成さ
せる性質を有する細菌)とを含む活性汚泥を使用し、こ
の活性汚泥が浮遊又は懸濁する脱窒槽12に硝化槽11
より流出した排水A2を導入攪拌し、メタノール等の水
溶性有機物を微生物の栄養源として補給しつつ嫌気性の
環境を保持するものである。なお栄養源としては、有機
酸(例えば酢酸),アルコール(例えばメタノール),
アルデヒド,ケトン,糖(例えばブドウ糖),有機酸塩
類(例えば、酢酸ナトリウム)などの中から選ばれた少
なくとも一つ、或いは二つ以上の組合せを使用してもよ
い。
【0025】この脱窒槽12での嫌気処理では、相当の
滞留時間を経て、排水中のNO3 -が活性汚泥中の脱窒菌
により還元されてN2となるとともに、セレン還元能を
有する微生物により、同時に排水中の6価のSe(主形
態:セレン酸SeO4 2-)が4価のSe(SeO3 2-)に
還元され、或いはさらに単体Seとなる。この場合(栄
養源としてメタノールを使用した場合)には、脱窒槽1
2内では主に下記式(5),(6)の反応が起こる。
【0026】
【化2】 6NO3 -+5CH3OH→5CO2+3N2+7H2O+6OH- (5) 3SeO4 2-+CH3OH→3SeO3 2-+CO2+2H2O (6)
【0027】なお、上記反応により発生するN2は、ガ
スとなって大気に放出される。また、4価のSeは6価
のSeに比して溶解度が低いため一部が析出する。この
ため、排水中に溶存する若干量の4価のSeを除きかな
りのSeが、汚泥中に取込まれて排水から除去される。
【0028】この嫌気処理においては、微生物の栄養源
としてのメタノールを脱窒当量から5mg/リットル・h以
上過剰に添加するようにする。また好ましくは、メタノ
ールの添加量を脱窒当量から5〜30mg/リットル・h過
剰な範囲に維持するようにする。このような条件に維持
すると、6価Seの還元反応はより効率的に進行し、排
水基準値(0.1mg/リットル)を高い余裕度で満足する
上で極めて有利となる。また、添加量を脱窒当量から3
0mg/リットル・h過剰な範囲内に制限することにより、
排水中のCOD値(化学的酸素要求量)の増加やBOD
細菌の繁殖が抑制されて、後処理が容易になる効果があ
る。
【0029】すなわち、発明者が鋭意研究したところに
よれば、脱窒槽12では脱窒菌の活性が強く、(5)式
に示す脱窒反応が優先しており、(6)式に示すSe還
元反応は、脱窒反応において残留した有機物量により性
能が左右されることがつきとめられ、この嫌気処理にお
いて上記脱窒反応とともにSe還元反応を効率良く行わ
せるためには、微生物の栄養源である有機物(例えば、
メタノール)の供給量及びその制御が重要であることが
判明した。そして、発明者は後述するような実験等によ
り、好ましい有機物の添加量を研究し、脱窒当量から5
mg/リットル・h以上過剰に添加するという範囲を特定し
た。また、無制限に有機物の添加量を増やすと、排水中
のCOD値(化学的酸素要求量)が高くなるとともに、
BOD細菌が多量に繁殖して後処理がめんどうになるこ
とが判明し、その上限値として脱窒当量から30mg/
リットル・h過剰な範囲を見い出したのである。
【0030】なお、上述したメタノールの添加量の調整
は、具体的には、例えば図3に示すような制御装置によ
り、脱窒槽12に流入する窒素濃度の検出値に基づいて
自動的に行うのが好ましい。この制御装置は、脱窒槽1
2に流入する窒素濃度を検出する全窒素濃度計18と、
この全窒素濃度計18による窒素濃度の検出値をメタノ
ールの好ましい添加量に応じた値に変換する変換器19
と、この変換器19の出力信号に応じて開度が制御され
ることによりメタノール貯留部14からの供給流量を前
記所定値に調整する流量調整弁20とよりなる。
【0031】ここで、全窒素濃度計18は、例えばイオ
ンクロマトグラフィー法、或いは吸光光度法により、脱
窒槽12に流入する全窒素濃度(NO2 -−N,NO3 -
N)を検出するものである。なお、全窒素濃度の検出場
所としては、脱窒槽12への排水流入部に限らず、図3
に示すように硝化槽11への排水流入部でもよい。ただ
し、硝化槽11への排水流入部とする場合には、全窒素
濃度として、NH4 +−N,NO2 -−N,NO3 -−Nを検
出する必要がある。
【0032】また、変換器19は、T=全窒素濃度(m
g/リットル・h)×1.9倍+過剰添加量α(mg/リットル
・h)という演算により、理論的脱窒当量に前述の過剰
添加量α(α=5〜30)を加算したメタノール添加量
Tに応じた信号を生成して出力するものである。なおこ
こで、1.9という数値は、前述の反応式(5)におけ
る分子量の関係、即ち、(5×CH3OH)/(6×N
3 -−N)=(5×32)/(6×14)という計算か
ら求められたものである。
【0033】また、上記嫌気処理においては、酸化還元
電位(ORP)を300mV以下、好ましくは−200
mV〜200mVにコントロールする。これにより、後
述する実験結果により実証されるように、6価Seの還
元性能はより増大する。また、上記嫌気処理におけるD
O値(溶存酸素量)は、嫌気条件として微生物の活性を
高く維持するために、通常0.1〜0.01mg/リットル
で運用する。また、pHも、微生物の活性の点から、通
常7.5程度で運転する。
【0034】なお、これら酸化還元電位やDO値或いは
pHの制御は、脱窒槽12に設けたpH計15,ORP
計16或いはDO計17の検出値に基づいて、メタノー
ルの添加量や、前流の硝化槽11において攪拌又は曝気
する空気量を操作することにより行う。
【0035】次に、後処理設備13における後処理は、
例えば図2に示すような設備及び手順で実行する。すな
わち、脱窒槽12から流出した排水A3を曝気槽21に
導入し、ここで空気を吹込んで残留したメタノールを以
下の反応(7)により分解する。
【0036】
【化3】 CH3OH + 3/2O2 → CO2 + 2H2O (7)
【0037】これにより、過剰のメタノールによるCO
D値の増加等の不具合が確実に防止される。その後、曝
気槽21から導出した排水A4を沈殿槽22に導入し、
ここで沈降分離を行って、高濃度の汚泥分Cを硝化槽1
1へ返送し循環させる。なお、このように返送される汚
泥分C中には一部析出した4価Seが含有されるが、こ
れは過剰に増殖した細菌とともに適宜排出除去すること
により、その蓄積が防止される。
【0038】そして、沈殿槽22から導出した排水A5
は、4価Se除去設備23での4価Se除去工程におい
て液中の4価Seを除去されて処理済排水Bとして放水
される。なお、この4価Se除去工程では、前述した図
6に示す排水処理方法と同様に、不溶化処理(4価Se
不溶化処理)、凝集沈殿処理(固液分離)の各処理を順
に行う。
【0039】不溶化処理は、上記排水A5を攪拌槽に導
入し、この攪拌槽に4価Seを不溶化する処理剤(例え
ばFeCl3又はFe2(SO4)3)を投入して排水中に混
入するものである。この処理によれば、排水中に含まれ
る4価のSe(主形態:亜セレン酸SeO3 2-)が、処
理剤と前述の反応式(1),(2)又は(3),(4)
で示される反応を起こして亜セレン酸鉄(Fe2(SeO
3)3)となり不溶化する。
【0040】このため、次の凝集沈殿処理において凝集
沈降装置等によりこの排水が固液分離されると、4価の
Seは、亜セレン酸鉄として固相側に分離され、排出さ
れる固形分(スラッジ)中に不溶化されて混入されるこ
とになる。したがって、処理済排水B中には、セレンが
ほとんど含有されず、前述の排出基準が高い余裕度で十
分に満足される。なお、凝集沈殿処理により除去された
スラッジは、そのまま産業廃棄物として処理してもよい
が、例えば遠心沈降機等により脱水しケーキ状として廃
棄等すれば、取扱いが容易となる。なお、このスラッジ
中においては、ほとんどのセレンが不溶化されて存在す
るため、ケーキ状として廃棄等してもセレンの溶出基準
を十分に満足できる。
【0041】以上のような排水処理方法によれば、後述
する実施例で実証されるように、従来は除去不可能であ
った6価のSeを効率よく排水中から十分除去して、前
述した排水基準(0.1mg/リットル)を容易に高い余裕
度で満足できる。なお、排水中のSe濃度、或いは微生
物処理の容量や代謝状態の管理によっては、微生物処理
工程におけるSe除去作用により、微生物処理工程後の
排水中に残留するSe(主に4価Se)の濃度が排出基
準値以下となるので、4価Se除去工程は必ずしも必要
ではない。また、ここでは微生物処理工程後の汚泥が分
離された後の排水に4価Seを不溶化する処理剤を添加
する例について説明したが、微生物処理工程後の汚泥を
分離する前の排水に前記処理剤を添加し、不溶化したS
eを後の固液分離工程において汚泥とともに分離するよ
うにしてもよい。
【0042】
【実施例】なお発明者らは、上記作用効果を実証するた
め、一実施例として以下のような実験を行っているの
で、以下これを説明する。なお、以下実験では、既存の
排煙脱硫システムの排水処理装置における脱窒処理に使
用されている脱窒菌を含む活性汚泥を、6価Se濃度が
10ppm程度で、かつ密閉した嫌気性環境において、
14日間程度馴養(じゅんよう)したものを使用してい
る。なお、この活性汚泥中の6価Seを還元する微生物
としては、少なくともシュードモナス属に属する一株
が、後述する如く発明者らに見出されて新規な細菌とし
て同定され、FERM BP−5661として寄託され
た。
【0043】実験1.まず実験1は、図1及び図2に示
した装置と同様構成の試験装置(流通式試験装置)を使
用し、表1に示す条件で、脱窒槽へのメタノールの添加
量を変化させ、脱窒当量に対するメタノールの過剰添加
量と6価Seの還元性能との関係について分析した。そ
の結果を図4に示す。ここで、メタノールの過剰添加量
(mg/リットル・h)は、単位時間(h)、単位容量(リッ
トル)当りのメタノール量(mg)を示している。また、
メタノール添加量は、脱窒槽入口液中のNO3 -−N濃度
を基に計算により決定した。試験の結果、微生物の栄養
源として添加するメタノールを脱窒当量のメタノールか
ら5mg/リットル・h以上過剰に添加することにより、6
価Seの還元性能が向上することが確認された。
【0044】
【表1】
【0045】なお、同時に脱窒性能を評価した結果、脱
窒槽入口でのNH4 +−N及びNO2 -−Nは1mg/リットル
以下で、NO3 -−Nは78mg/リットルであったのに対し
て、脱窒槽出口でのNH4 +−N,NO2 -−N及びNO3 -
−Nは、いずれも1mg/リットル以下となっており、脱窒
性能も十分発揮されていた。またさらに、脱窒当量のメ
タノールから5mg/リットル・h以上過剰に添加した条件
で試験した脱窒槽出口排水に、FeCl3を100mg
/リットルになるように添加し、4価Seの不溶化処理を実
施した結果、液中の全Se濃度は排出基準(0.1mg
/l)を高い余裕度で十分満足した。
【0046】実験2.次に実験2は、図1及び図2に示
した装置と同様構成の試験装置(流通式試験装置)を使
用し、酸化還元電位(ORP)以外の条件を表1に示す
条件に設定してORPを変化させ、6価Seの還元性能
に与える酸化還元電位の影響について分析した。その結
果を図5に示す。図5に示すように、脱窒槽の酸化還元
電位を300mV以下、好ましくは−200mV〜20
0mVに調整することにより、6価Seの還元性能が向
上することが確認された。
【0047】実験3.次に実験3は、図2及び図3に示
した装置(メタノール添加量制御装置を備えたもの)と
同様構成の試験装置(流通式試験装置)を使用し、表1
に示す条件で、6価Seの還元性能評価試験を実施し
た。なおこの実験では、硝化槽の排水流入部において全
窒素濃度(NH4 +−N,NO2 -−N,NO3 -−N)を検
出して行った。また、全窒素濃度計18としては、イオ
ンクロマトグラフィーを利用した分析計を使用した。試
験結果を表2に示す。表2に示すように、脱窒槽に流入
する全窒素濃度を検出し、これに基づいてメタノールの
添加量を脱窒当量から5mg/リットル・h以上過剰に添加
するよう制御することにより、6価Seの還元性能が向
上することが確認された。
【0048】
【表2】
【0049】なお次に、セレン酸還元菌 FERM B
P−5661の培養及び単離の方法の一例について説明
する。発明者らは、セレン酸を効果的に還元する微生物
を探索するため、従来の排水処理装置における脱窒処理
に使用されていた活性汚泥の中から、以下のような方法
で微生物を単離し、セレン酸の還元能力を調べた結果、
セレン酸を効果的に還元するシュードモナス属の新株で
あることを見出した。そこで、Pseudomonas
sp.SR−34と命名して工業技術院生命工学工業
技術研究所に寄託の結果、FERM BP−5661と
して受託されている。
【0050】本例に使用されるセレン酸還元菌 FER
M BP−5661(以下、本菌株という。)を分離す
るための培養は、表3に示すPYGセレン酸培地を用い
て行った。まず、容量が7ミリリットルのスクリューキ
ャップ付き試験管に3ミリリットルのPYGセレン酸培
地を入れ、前述の脱窒処理に使用されていた活性汚泥の
サンプルを3%量添加して、温度27℃、静置条件で培
養させた。なお、表3における「Selenate」は、6価セ
レン、具体的にはNa2SeO4である。
【0051】
【表3】
【0052】なお、本菌株の特徴を調べるために、場合
によってはPYGセレン酸培地のグルコース(Glucos
e)を酢酸ナトリウム(Sodium Acetate)に変更した表
4に示すPYAセレン酸培地と、酢酸を単一炭素源とし
た無機塩倍地に20mMのセレン酸を添加した表5に示
すセレン酸無機塩培地も用いた。
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】なお、表5におけるHutnerの無機塩溶液の
組成を表6に示し、また表6におけるMetals "44”の組
成を表7に示す。ここで、表6における「Nitrilotriac
eticAcid」は、ニトリロトリ酢酸を意味し、また表7に
おける「EDTA」は、エチレンジアミン四酢酸(Ethylene
Diamine Teraacetic Acid)である。また、Hutnerの無
機塩溶液は、Nitrilotriacetic Acidを蒸留水に溶か
し、約7.3gの水酸化カリウムで中和した後、残りの
塩類を加えて作った。また、Metals "44”には、数滴の
硫酸を添加し沈殿の生成を防ぐようにした。
【0056】
【表6】
【0057】
【表7】
【0058】そして、本菌株の分離は、次のようにして
行った。すなわち、上述の培養処理において単体Seの
生成による赤色の沈殿を生じた培養液(即ち、セレン酸
還元能力を有するもの)を、PYGセレン酸平板培地に
希釈プレーティングし、27℃で嫌気的に7日間培養し
た。その後、この平板培地において赤色を呈したコロニ
ーをセレン酸還元菌として選択し、同様の培地、培養条
件でシングルコロニーアイソレーションを繰返し、セレ
ン酸還元菌を純化した。なお、シングルコロニーアイソ
レーションとは、培地上に生じた特定のコロニーのみを
新しい別の培地に植付けることにより、特定の菌株を選
抜することをいう。
【0059】次に、本菌株の微生物学的特徴について説
明する。本菌株の生化学的特徴付けは、「微生物の分類
と同定(下)」(長谷川 武治編著、学会出版センター
刊)に準じて行った。また、市販の簡易同定キットであ
るIDテストNF−18(日水製薬)とBBL CRY
STAL E/NF(ベクトン・ディッキンソン)を用
いた簡易同定試験も併せて行った。まず、本菌株の微生
物学的特徴を、表8に示す。
【0060】
【表8】
【0061】本菌株は、グラム陰性の桿菌(かんきん)
で、極鞭毛による運動性を持つ。また、通性嫌気性菌
で、オキシダーゼ試験およびカタラーゼ試験は陽性で、
グルコースから好気的に酸を生成する(OFテスト=
O)。また、平板培地上で薄く大きく広がるコロニーを
形成する。これらの基本的な特徴から、本菌株はシュー
ドモナス属に属する菌であると認定される。なお、本菌
株は酢酸を単一炭素源とする無機塩培地で生育してお
り、栄養要求性はないものと考えられる。
【0062】次に、日水製薬IDテストNF−18の結
果を表9にまとめる。この結果を付属のデータベースと
比較したが、本菌株に該当する菌株はない。
【0063】
【表9】
【0064】次に、BBL CRYSTAL E/NF
の結果を表10及び表11に示す。この結果をデータベ
ースと比較したところ、本菌株は、83%の確率でPseu
domonas aeruginosaに属する菌であるとの判定が得られ
た。なお、Pseudomonas aeruginosaに属する菌にあって
は、Seの還元能力を有する株の公知の報告はない。し
たがって、本菌株は、新株と考えられる。
【0065】
【表10】
【0066】
【表11】
【0067】次に、純粋分離された本菌株によるセレン
酸の還元試験について説明する。前述したように、PY
Gセレン酸平板培地上で本菌株を培養すると、そのコロ
ニーは赤色を呈し、セレン酸が単体Seに還元されたこ
とが分る。なお、セレン酸を加えないPYG平板培地で
はコロニーは赤くならなかった。
【0068】また、表12に示す6価Seを含むメタノ
ール培地での還元試験を行った。このメタノール培地1
リットルに本菌株を250mg/リットルになるように添加し、
フラスコ内で攪拌混合し、密閉して嫌気性環境とした
後、25℃で攪拌しながら24時間保持し培養した。そ
して、その上澄み液の6価Seを分析した結果、初期1
0mg/リットルであったものが、24時間後に非検出とな
った。また、培養の結果生じた沈殿物は赤色を呈してお
り、エネルギー分散X線分光分析の結果、単体Seであ
ることが確認された。したがって、ほとんどの6価Se
が単体Seに還元されていることが分る。
【0069】
【表12】
【0070】なお、本菌株は、栄養源に対する特異性が
低いため、上述した培地以外の培地でも培養可能であ
る。例えば発明者らは、ハートインヒュージョンブイヨ
ン(日水製薬製)でも培養可能であることを確認してい
る。また本菌株自体の培養は、好気条件でも可能であ
る。
【0071】また、本発明は以上説明した形態に限られ
ず各種の態様が有り得る。例えば、上記図2に示す後処
理における曝気槽21による残留メタノールの分解処理
は、源排水中のSeの濃度等により脱窒槽12の出口に
おける残留メタノールの量が僅かとなる場合には、必ず
しも必要でない。また前述したように、微生物処理にお
けるSe除去作用により、微生物処理後の排水中に残留
するSe(主に4価Se)の濃度が所望の値以下となる
場合には、4価Se除去工程は必ずしも必要ではない。
また、本発明の排水処理方法は、脱硫排水のみならず窒
素化合物とともに6価Seを含む排水であれば、いかな
る排水にも適用できる。
【0072】
【発明の効果】本発明の排水処理方法によれば、微生物
処理において排水中の6価Seが4価Se又は/及び単
体Seに還元されるので、容易に固形分として除去でき
る。すなわち、単体Seは溶解度が低く、また4価Se
は例えば非常に溶解度の低い亜セレン酸鉄にとして容易
に不溶化できるため、この処理で多くのSeが固形分と
して除去できる。このため、排水中に従来除去不可能で
あった6価のSeが存在する場合でも、この濃度を格段
に低下させて、Seの排出基準を満足することができ
る。
【0073】特に本発明では、微生物処理が実施される
処理槽内に、微生物の栄養源である有機物を脱窒当量よ
り5mg/リットル・h以上過剰な範囲内で添加するように
した。これにより、微生物処理による6価Seの還元性
能が格段に向上するため、処理性能の向上による上記排
出基準に対する高い余裕度の確保とともに、処理槽その
他排水処理設備の小型化及び低コスト化が実現できる。
【0074】また、脱窒能を有する微生物と、6価Se
を4価Se又は/及び単体Seに還元するセレン還元能
を有する微生物とを少なくとも含有する活性汚泥を使用
し、微生物処理において、Seの還元とともに脱窒処理
を行うから、排水処理装置の構成が簡単になる。すなわ
ち、例えばSe除去処理を脱窒処理とは別の活性汚泥を
使用して別工程で行う場合には、別個にSe除去処理専
用の機器(例えば、微生物処理用の攪拌槽)を設ける必
要があるが、この発明の構成であれば、同じ機器を共用
することができる。
【0075】いいかえると、従来より微生物処理による
脱窒処理を行っていた既存の排水処理装置であれば、装
置構成を改造することなく、使用していた活性汚泥を変
更するだけで、そのまま本発明の処理方法が実施でき
て、6価Seの高効率な除去処理も可能になる。また、
この構成であれば、Seの還元と同時期に脱窒処理を行
うから、全体的な排水処理に必要な処理時間も短くてす
む。
【0076】さらに、請求項3に記載したように、微生
物処理が実施される処理槽内の酸化還元電位を300m
V以下に維持するようにした場合には、微生物処理によ
る6価Seの還元性能がより向上し、さらなる処理性能
の向上や設備の小型化等が実現できる。
【0077】また特に、請求項4に記載したように、微
生物処理が実施される処理槽内の酸化還元電位を−20
0mV以上で200mV以下の範囲に維持する場合に
は、微生物処理による6価Seの還元性能が著しく向上
し、処理性能の向上や設備の小型化等の効果が特に著し
くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排水処理方法を適用した排水処理設備
を示す図である。
【図2】本発明の排水処理方法を適用した排水処理設備
における後処理設備を示す図である。
【図3】本発明の排水処理方法を適用した排水処理設備
の他の例(メタノール添加量制御装置を備えたもの)を
示す図である。
【図4】本発明の作用効果を実証する実験1(メタノー
ル添加量の影響評価試験)の結果を示す図である。
【図5】本発明の作用効果を実証する実験2(酸化還元
電位の影響評価試験)の結果を示す図である。
【図6】本発明の前提となる排水処理方法(出願人が先
に提案したもの)を示す図である。
【符号の説明】
12 脱窒槽(処理槽) 14 メタノール貯留部 16 ORP計(酸化還元電位計) 18 全窒素濃度計 19 変換器 20 流量調整弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長安 立人 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 (72)発明者 金子 雅人 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 小串 泰之 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 沖野 進 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 日野 正夫 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 高倉 光昭 東京都中央区銀座六丁目15番1号 電源開 発株式会社内 (72)発明者 武藤 憲一 東京都中央区銀座六丁目15番1号 電源開 発株式会社内 (72)発明者 高木 建二 東京都中央区銀座六丁目15番1号 電源開 発株式会社内 (72)発明者 春名 恭年 東京都中央区銀座六丁目15番1号 電源開 発株式会社内 (72)発明者 宮形 悌二 東京都中央区銀座六丁目15番1号 電源開 発株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱窒能を有する微生物と、6価Seを4
    価Se又は/及び単体Seに還元するSe還元能を有す
    る微生物とを少なくとも含有する活性汚泥を使用した微
    生物処理により、窒素及びSeを含む排水から少なくと
    も窒素及び6価Seを除去する排水処理方法であって、 前記微生物処理が実施される処理槽内に、前記活性汚泥
    中の微生物の栄養源である有機物を脱窒当量より5mg
    /リットル・h以上過剰な範囲内で添加することを特徴とす
    る排水処理方法。
  2. 【請求項2】 前記Se還元能を有する微生物として、
    シュードモナス属に属すセレン酸還元菌 FERM B
    P−5661を用いることを特徴とする請求項1記載の
    排水処理方法。
  3. 【請求項3】 前記微生物処理が実施される処理槽内の
    酸化還元電位を300mV以下に維持することを特徴と
    する請求項1又は2記載の排水処理方法。
  4. 【請求項4】 前記微生物処理が実施される処理槽内の
    酸化還元電位を−200mV以上で200mV以下の範
    囲に維持することを特徴とする請求項1又は2記載の排
    水処理方法。
  5. 【請求項5】 前記微生物処理が実施される処理槽内に
    流入する窒素濃度を検出し、この検出値に基づいて前記
    有機物の添加量を前記範囲内に調整することを特徴とす
    る請求項1乃至4の何れかに記載の排水処理方法。
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