JPH1024657A - 感熱記録材料およびその製造方法 - Google Patents

感熱記録材料およびその製造方法

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JPH1024657A
JPH1024657A JP9083921A JP8392197A JPH1024657A JP H1024657 A JPH1024657 A JP H1024657A JP 9083921 A JP9083921 A JP 9083921A JP 8392197 A JP8392197 A JP 8392197A JP H1024657 A JPH1024657 A JP H1024657A
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Yasuko Komatsu
泰子 小松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】未印字部の耐光性に優れた感熱記録材料を提供
する。 【解決手段】熱により発色する感熱記録層を支持体上に
直接または間接的に設けた感熱記録材料において、前記
感熱記録層が、坪量がそれぞれ2〜20g/m2である2
層の酸素遮断層の間に存在しており、且つ前記酸素遮断
層が酸素透過係数が0.5×10-10cm3・cm/cm
2・sec・cmHg以下である高分子物質から成るこ
とを特徴とする感熱記録材料。または、熱により発色す
る感熱記録層を支持体上に直接または間接的に設けた感
熱記録材料において、前記支持体表面に主として高分子
物質から成る酸素遮断層を設け、酸素透過度が1000
cm3/m2・24hr・atm以下である積層シートと
し、次いで該積層シートの酸素遮断層面あるいは支持体
裏面に感熱記録層を設け、さらに該感熱記録層面に他の
酸素遮断層を設け、感熱記録層を2層の酸素遮断層によ
り挟持させた感熱記録材料であって、該感熱記録材料の
酸素透過度が前記積層シートの酸素透過度に0.5を乗
じた値以下であることを特徴とする感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録材料に関
するものであり、さらに詳しくは、未印字部の耐光性に
優れた感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は、一般に、無色または淡
色の塩基性ロイコ染料と有機または無機顕色剤との呈色
反応を利用し、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等による
加熱により両発色物質を接触せしめて記録画像を得るも
のである。
【0003】これら感熱記録材料は、装置が簡単である
こと、保守が容易であること、騒音の発生が無いこと等
の利点があり、各種プリンター用紙、ファクシミリ用
紙、レコーダーの記録紙、切符等に広く使用されてい
る。しかしこれらの感熱記録材料は、発色濃度が高い、
各種の発色色相が得られる等の優れた特性を有している
反面、長時間太陽光、蛍光灯の光等に露光した場合、未
印字部の変色、記録画像部の退色が起こり、改良が必要
とされてきた。
【0004】これらの欠点を改良する方法として、例え
ば、特開昭60−112487号、同62−48585
号、特開平4−163189号等の各公報には、感熱記
録層上に紫外線吸収剤を含有せしめた皮膜層を設ける方
法が、開示されている。しかしこれらの方法にもとづき
一般的に用いられている有機系紫外線吸収剤等を添加し
た皮膜を設けた場合、60℃等の条件下においておそら
く混融に基づくと思われる未印字部のかぶりが発生する
傾向にある。
【0005】また、無機系紫外線吸収剤を利用した例と
して、特開昭62−244693号公報には超微粒子状
の酸化チタンの例が、特開平1−180381号公報に
は酸化亜鉛の例が開示されているが、これらは記録画像
部の耐光性は充分であっても未印字部の耐光性について
は、必ずしも充分な効果が得られてはいない。
【0006】一方、記録画像部の耐光性、耐薬品性、耐
熱性を改良した感熱記録材料として、芳香族イソシアナ
ート化合物と、該イソシアナート化合物と加熱時反応し
て発色する芳香族イミノ化合物からなる感熱記録材料
が、特開昭58−38733号、同58−54085
号、同58−104959号、同59−115887
号、同60−262686号等の各公報に開示されてい
る。これらの感熱記録材料は、長時間太陽光、蛍光灯の
光等に露光しても、記録画像部の退色は起こりづらい。
しかし未印字部の変色は進行し、同様に改良が必要とさ
れてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の感熱記録材料
は、これらの問題点を解決し、未印字部の耐光性に優れ
た感熱記録材料を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、これらの課
題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明の感熱記録材
料により、未印字部の耐光性に優れた感熱記録材料を得
ることができることを見いだした。
【0009】即ち、第1の発明の感熱記録材料は、熱に
より発色する感熱記録層を支持体上に直接または間接的
に設けた感熱記録材料において、前記感熱記録層が、坪
量がそれぞれ2〜20g/m2である2層の酸素遮断層の
間に存在しており、且つ前記酸素遮断層が酸素透過係数
が0.5×10-10cm3・cm/cm2・sec・cm
Hg以下である高分子物質から成ることを特徴とするも
のである。
【0010】また、上記発明の感熱記録材料において、
それぞれの酸素遮断層の間には、感熱記録層のみが存在
していることを特徴とするものである。
【0011】さらに、上記発明の感熱記録材料におい
て、それぞれの酸素遮断層の間には、中間層および感熱
記録層が存在していることを特徴とするものである。
【0012】また、第2の発明の感熱記録材料は、熱に
より発色する感熱記録層を支持体上に直接または間接的
に設けた感熱記録材料において、前記支持体表面に主と
して高分子物質から成る酸素遮断層を設け、酸素透過度
が1000cm3/m2・24hr・atm以下である積
層シートとし、次いで該積層シートの酸素遮断層面ある
いは支持体裏面に感熱記録層を設け、さらに該感熱記録
層面に他の酸素遮断層を設け、感熱記録層を2層の酸素
遮断層により挟持させた感熱記録材料であって、該感熱
記録材料の酸素透過度が積層シートの酸素透過度に0.
5を乗じた値以下であることを特徴とするものである。
【0013】上記発明の感熱記録材料において、好まし
くは積層シートの酸素透過度が500cm3/m2・24
hr・atm以下であることを特徴とする。
【0014】上記発明の感熱記録材料において、高分子
物質としては、ポリビニルアルコールまたはエチレン・
ビニルアルコール共重合体からなるものが好ましい。
【0015】上記発明の感熱記録材料において、支持体
上に1層目の酸素遮断層、感熱記録層、2層目の酸素遮
断層を順次設けて成る感熱記録材料であることを特徴と
する。
【0016】また、上記発明の感熱記録材料において、
支持体上に中間層、1層目の酸素遮断層、感熱記録層、
2層目の酸素遮断層を順次設けて成る感熱記録材料であ
ることを特徴とする。
【0017】さらに、上記発明の感熱記録材料におい
て、2層目の酸素遮断層上に保護層を設けて成る感熱記
録材料であることを特徴とする。
【0018】さらに、本発明の感熱記録材料の製造方法
は、熱により発色する感熱記録層を支持体上に直接また
は間接的に設けた感熱記録材料の製造方法において、前
記支持体表面に主として高分子物質から成る酸素遮断層
を設け、酸素透過度が1000cm3/m2・24hr・
atm以下である積層シートとし、次いで該積層シート
の酸素遮断層面あるいは支持体裏面に感熱記録層を設
け、さらに該感熱記録層面に他の酸素遮断層を設け、感
熱記録層を2層の酸素遮断層により挟持させる工程を含
み、前記工程が、感熱記録材料の酸素透過度が積層シー
トの酸素透過度に0.5を乗じた値以下になるように実
施されることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の感熱記録材料につ
いて、詳細に説明する。まず、第1の発明の感熱記録材
料は、感熱記録層が、坪量がそれぞれ2〜20g/m2
ある2層の酸素遮断層の間に存在していれば、どのよう
な構成もとることができる。2層の酸素遮断層の間に支
持体が存在する場合も、存在しない場合も可能である。
また、熱応答性改良のために支持体と感熱記録層の間に
中間層を設けることもできるが、その場合、2層の酸素
遮断層の間に中間層が存在する場合も、存在しない場合
も可能である。
【0020】発明を特徴づける新規な種々の特徴は、上
記にその構成を開示しているが、その機能中の利点およ
びこの使用によって達成される特定の目的をより良く理
解するために、好ましい実施態様を図面で説明する。
【0021】図1は、坪量がそれぞれ2〜20g/m2
ある2層の酸素遮断層4a、4bの間に支持体1、感熱
記録層2が存在している本発明の感熱記録材料の概略断
面図である。感熱記録材料は、例えば、支持体1上に、
感熱記録層2を設けた、通常の感熱記録材料に、酸素遮
断層4a、4bを感熱記録層面、支持体面の順で、ある
いは支持体面、感熱記録層面の順で、あるいは両面同時
に設けることにより作製することができる。
【0022】あるいは、感熱記録層2を設ける前の支持
体1の片面に、あらかじめ酸素遮断層4bを設けた後
に、酸素遮断層を設けていない面に感熱記録層2、酸素
遮断層4aを順次設けて作製することができる。
【0023】図2は、坪量がそれぞれ2〜20g/m2
ある2層の酸素遮断層4a、4bの間に支持体1、中間
層3、感熱記録層2が存在している本発明の感熱記録材
料の概略断面図である。感熱記録材料は、例えば、支持
体1上に中間層3、感熱記録層2を順次設けた、通常の
感熱記録材料に、酸素遮断層4a、4bを感熱記録層
面、支持体面の順で、あるいは支持体面、感熱記録層面
の順で、あるいは両面同時に設けることにより作製する
ことができる。
【0024】あるいは、中間層3、感熱記録層2を設け
る前の支持体1の片面に、あらかじめ酸素遮断層4bを
設けた後に、酸素遮断層を設けていない面に中間層3、
感熱記録層2、酸素遮断層4aを順次設けて作製するこ
とができる。
【0025】図3は、坪量がそれぞれ2〜20g/m2
ある2層の酸素遮断層4a、4bの間に感熱記録層2が
存在している本発明の感熱記録材料の概略断面図であ
る。感熱記録材料は、例えば支持体1の片面に、坪量が
2〜20g/m2の酸素遮断層4b、感熱記録層2、坪量
が2〜20g/m2の酸素遮断層4aを順次設けることに
より作製することができる。
【0026】図4は、坪量がそれぞれ2〜20g/m2
ある2層の酸素遮断層4a、4bの間に感熱記録層2が
存在し、さらに支持体1と酸素遮断層4bの間に中間層
3を設けて成る本発明の感熱記録材料の概略断面図であ
る。感熱記録材料は、例えば支持体1の片面に、中間層
3、坪量が2〜20g/m2の酸素遮断層4b、感熱記録
層2、坪量が2〜20g/m2の酸素遮断層4aを順次設
けることにより作製することができる。
【0027】図5は、坪量がそれぞれ2〜20g/m2
ある2層の酸素遮断層4a、4bの間に中間層3、感熱
記録層2が存在している本発明の感熱記録材料の概略断
面図である。感熱記録材料は、例えば、支持体1の片面
に、坪量が2〜20g/m2の酸素遮断層4b、中間層
3、感熱記録層2、坪量が2〜20g/m2の酸素遮断層
4aを順次設けることにより作製することができる。支
持体1上に、熱により発色する感熱記録層2を設けた感
熱記録材料は、2層の酸素遮断層4a、4bの間に感熱
記録層2のみ、あるいは中間層3および感熱記録層2の
みが存在している場合、特に良い未印字部の耐光性を得
ることができる。
【0028】2層の酸素遮断層4a、4bの間に感熱記
録層2のみが存在している本発明の感熱記録材料の例と
しては、図3および図4に示すことができる。
【0029】2層の酸素遮断層4a、4bの間に中間層
3および感熱記録層2が存在している本発明の感熱記録
材料の例としては、図5に示すことができる。
【0030】次に、第1の発明の感熱記録材料における
酸素遮断層について述べる。酸素遮断層は、酸素透過係
数0.5×10-10cm3・cm/cm2・sec・cm
Hg以下の高分子物質から成るものである。
【0031】酸素遮断層に用いる高分子物質の、酸素透
過係数については、あらかじめ文献等に酸素透過係数の
記載があるものについては、それらの数値を用いること
ができる。フィルムによっては、環境の温度、湿度によ
り、酸素透過係数が影響を受けるが、平均的な室内の環
境である温度20〜30℃、湿度40〜70%RHの範
囲内の一点以上で酸素透過係数0.5×10-10cm3
cm/cm2・sec・cmHg以下の数値が得られて
いる高分子物質を用いることができる。
【0032】酸素遮断層に用いることができる酸素透過
係数0.5×10-10cm3・cm/cm2・sec・c
mHg以下の高分子物質の例としては、ポリビニルアル
コール、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、
ナイロン6、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ酢
酸ビニル、エチレン−ビニルアルコール共重合体、高密
度ポリエチレン、アクリロニトリル−メチルアクリレー
ト−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−スチレン
共重合体、ポリメタクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル−スチレン共重合体、メタクリロニトリル−スチレン
−ブタジエン共重合体、ポリトリフルオロクロロエチレ
ン、セロファン等を挙げることができる。
【0033】本発明の感熱記録材料は、感熱記録層が、
坪量がそれぞれ2〜20g/m2である2層の酸素遮断層
の間に存在することによりはじめて十分な未印字部の耐
光性が得られるものであり、感熱記録層の片面にのみ2
〜20g/m2の酸素遮断層を設けたのみでは十分な未印
字部の耐光性は得られない。例えば、支持体と感熱記録
層の間のみに酸素遮断層を設けた場合および感熱記録層
の上のみに酸素遮断層を設けた場合には、十分な未印字
部の耐光性を得ることはできない。
【0034】感熱記録材料の酸素遮断層に用いられる酸
素透過係数0.5×10-10cm3・cm/cm2・se
c・cmHg以下の高分子物質として、例えば、ポリビ
ニルアルコールを用いることができるが、感熱記録材料
の保護層としてポリビニルアルコールを用いることは既
に公知であり、実開昭56−125354号、特開昭5
7−69091号、特開昭58−188689号、特開
昭58−208091号等の各公報には、感熱記録層上
にポリビニルアルコール層を設けることにより、耐薬品
性を向上させた感熱記録材料を得る方法が開示されてい
る。しかしこれらの方法は、感熱記録材料の印字面から
くる化粧品、油等が感熱記録層に浸透するのを防ぐ目的
で、保護層としてポリビニルアルコール層を設けるとい
うものである。
【0035】従って、これらは、感熱記録層に対して印
字面側と支持体面側の両面にそれぞれ酸素遮断層を設け
ることにより、感熱記録層と外気を遮断することを目的
とする本発明とは明確に異なるものである。
【0036】本発明の感熱記録材料の酸素遮断層は、そ
の坪量がそれぞれ1層につき2g/m2以上であることが
必要である。2g/m2以下であった場合は十分な未印字
部の耐光性は得られない。
【0037】また、酸素遮断層は、それぞれ1層につき
20g/m2以下であることが好ましい。20g/m2を超
える場合は、感熱記録材料の熱応答性を損なう可能性が
ある。
【0038】酸素遮断層は、酸素透過係数0.5×10
-10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下の高分
子物質から成るが、高分子物質が水系のエマルション、
有機溶剤系の溶液あるいは水溶液として存在できる場合
は、塗布等の方法によって設けることができる。
【0039】また、高分子物質を生成させるモノマーの
混合物、オリゴマー等を塗布した後、紫外線、電子線等
で重合させ、酸素遮断層を形成させることもできる。
【0040】一方、高分子物質がフィルムに形成された
状態で入手可能な場合は、フィルムの形態で利用するこ
ともできる。例えば、適当な接着剤を用いて貼り合わせ
ることにより、フィルムを酸素遮断層とすることができ
る。
【0041】感熱記録材料の酸素遮断層は、1つの酸素
遮断層が複数の層によって構成されていても良く、例え
ば、酸素透過係数0.5×10-10cm3・cm/cm2
・sec・cmHg以下の高分子物質を2種類用い、こ
れを積層して、酸素を遮断する能力のより強い酸素遮断
層として設けることができる。
【0042】本発明において、酸素遮断層に、その10
重量%を上限として、ほう酸、炭酸ジルコニウムアンモ
ン、グリオキザール、エポキシ系架橋剤、メラミンホル
マリン初期縮合物、尿素ホルマリン初期縮合物等の架橋
剤を含有させることができ、これにより耐水性を向上さ
せることができる。
【0043】また、酸素遮断層に、その10重量%を上
限として、一般的に用いられている紫外線吸収剤を含有
させ、さらに耐光性を良くすることができる。例えば、
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系
紫外線吸収剤、サリチル酸フェニルエステル系紫外線吸
収剤、酸化チタン、酸化亜鉛等を併用することができ
る。
【0044】また、酸素遮断層に、その10重量%を上
限として、一般的に用いられている有機、無機系顔料、
滑剤を含有し、走行性を改良することができる。例え
ば、焼成カオリン、カオリン、タルク、炭酸カルシウ
ム、酸化亜鉛、ケイソウ土、水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、シリカ等の無機顔料、スチレン−アク
リル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、尿素−ホルムアルデヒ
ド樹脂等の有機顔料および有機中空顔料を用いることが
できる。
【0045】さらに、酸素遮断層に、その10重量%を
上限として、一般的に用いられている界面活性剤、消泡
剤等を含有させ、操業性を改良することができる。
【0046】感熱記録材料の酸素遮断層に、架橋剤、紫
外線吸収剤、顔料、滑剤、界面活性剤、消泡剤等を含有
させる場合は、酸素遮断層に占める酸素透過係数0.5
×10-10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下
の高分子物質の比率が80重量%以上である必要があ
る。
【0047】次に、第2の発明の感熱記録材料につい
て、詳しく述べる。第2の発明の感熱記録材料は、熱に
より発色する感熱記録層を支持体上に直接または間接的
に設けた感熱記録材料において、前記支持体表面に高分
子物質から成る酸素遮断層を設け、酸素透過度が100
0cm3/m2・24hr・atm以下である積層シート
とし、次いで該積層シートの酸素遮断層面あるいは支持
体裏面に感熱記録層を設け、さらに該感熱記録層面に他
の酸素遮断層を設け、感熱記録層を2層の酸素遮断層に
より挟持させた感熱記録材料であって、該感熱記録材料
の酸素透過度が前記積層シートの酸素透過度に0.5を
乗じた値以下であることを特徴とするものである。
【0048】第2の発明の感熱記録材料は、第1の発明
の感熱記録材料と同様に、感熱記録層が2層の酸素遮断
層の間に存在していれば、どのような構成もとることが
できる。2層の酸素遮断層の間に支持体が存在する場合
も、存在しない場合も可能である。また、熱応答性改良
のために支持体と感熱記録層の間に中間層を設けること
もできるが、その場合、2層の酸素遮断層の間に中間層
が存在する場合も、存在しない場合も可能である。
【0049】上述した図1〜5における感熱記録材料と
しては、第2の発明の感熱記録材料にも適用することが
でき、特に図3または図4に示す感熱記録材料が好まし
い。
【0050】また、図3または図4の感熱記録材料の概
略断面図で示す最外層の酸素遮断層上に保護層を設けた
感熱記録材料が好ましい。図3および図4に対応して保
護層を設けた感熱記録材料の概略断面図を、それぞれ図
6および図7として示す。
【0051】第2の発明の感熱記録材料は、特定の範囲
にある酸素透過度を規定したものである。一般に、感熱
記録材料においては、紙、不織布、合成紙等の酸素透過
度3000cm3/m2・24hr・atm以上の素材を
支持体として、該支持体の上に感熱記録層を設けてい
る。本発明の感熱記録材料を得るためには、酸素透過度
が1000cm3/m2・24hr・atm以下になるよ
うに、1層目の酸素遮断層を設けた積層シートをまず作
製することである。
【0052】次に、感熱記録層を設けるのであるが、積
層シートのどちらの面に感熱記録層を設けてもかまわな
い。感熱記録層は、固体の染料前駆体、無機または有機
顕色剤の微粒子をバインダーと共に塗布することによっ
て得られるが、感熱記録層は一般に酸素透過度を低下さ
せる能力は非常に少ない。これは感熱記録層がピンホー
ルを多く含むためと考えられる。
【0053】本発明の感熱記録材料を得るためには、さ
らに感熱記録材料の酸素透過度が積層シートの酸素透過
度に0.5を乗じた値以下になるように2層目の酸素遮
断層を設ける必要がある。2層目の酸素遮断層を設ける
場合、それぞれの酸素遮断層の間に感熱記録層が存在す
るように設ける必要がある。
【0054】本発明の感熱記録材料の酸素遮断層に用い
る素材としては、積層シートおよび該感熱記録材料の酸
素透過度を満足するものであれば、どのようなものでも
用いることができる。1つの酸素遮断層は、1回で設け
ることも可能であるし、複数回塗工の積層によって設け
ることも可能である。1つの酸素遮断層が複数の層の集
合体であってもかまわない。
【0055】感熱記録材料に用いることのできる中間層
としては、第1の発明と同様の中間層を適用できる。
【0056】本発明の感熱記録材料の酸素遮断層に用い
る素材としては、製膜性のある高分子物質であれば何で
も使用することができ、従来公知の疎水性高分子エマル
ジョンまたは水溶性高分子を用いることができる。
【0057】例えば、スチレン−ブタジエンラテックス
共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共
重合体、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル−アクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体、アクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
ビニルアルコール、デンプンまたはその誘導体、ヒドロ
キシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
メチルセルロース、酢酸セルロース、エチルセルロース
等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビ
ニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル
共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタ
クリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体
アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、
ゼラチン、カゼイン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリ
ロニトリル、ナイロン6、ポリ塩化ビニル、エチレン−
ビニルアルコール共重合体、高密度ポリエチレン、アク
リロニトリル−メチルアクリレート−ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリメタク
リロニトリル、メタクリロニトリル−スチレン共重合
体、メタクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合
体、ポリトリフルオロクロロエチレン、セロファン等が
挙げられる。
【0058】本発明の感熱記録材料の酸素遮断層は、第
1の発明と同様に、高分子物質の水溶液、水系のエマル
ション、有機溶剤系の溶液あるいは水溶液の塗布等の方
法、またこれらの高分子物質を生成させるモノマーの混
合物、オリゴマー等を塗布した後、紫外線、電子線等で
重合させる方法、またこれらの高分子物質のフィルムを
貼り合わせる方法を用いて設けることができる。
【0059】また、第1の発明と同様に、有機顔料、無
機顔料、架橋剤、紫外線吸収剤、滑剤、界面活性剤、消
泡剤、を含有することができる。これらを含有する場
合、酸素遮断層に占める割合は特に制限されることはな
いが、酸素透過度を保つ特定範囲内で添加することが必
要である。
【0060】第3の発明の感熱記録材料の製造方法は、
熱により発色する感熱記録層を支持体上に直接または間
接的に設けた感熱記録材料の製造方法において、前記支
持体表面に主として高分子物質から成る酸素遮断層を設
け、酸素透過度が1000cm3/m2・24hr・at
m以下である積層シートとし、次いで該積層シートの酸
素遮断層面あるいは支持体裏面に感熱記録層を設け、さ
らに感熱記録層面に他の酸素遮断層を設け、感熱記録層
を2層の酸素遮断層により挟持させる工程を含み、前記
工程が感熱記録材料の酸素透過度が積層シートの酸素透
過度に0.5を乗じた値以下になるように実施されるこ
とを特徴とするものである。
【0061】上記の感熱記録材料の製造方法において、
酸素遮断層塗設した積層シートの酸素透過度が500c
3/m2・24hr・atm以下であることが好まし
い。
【0062】続いて、第1および第2の発明の感熱記録
材料について、互いに共通する点を以下に説明する。
【0063】まず、本発明の感熱記録材料において、特
徴的な酸素透過係数と酸素透過度について述べていく。
【0064】酸素透過係数および酸素透過度は、JIS
K7126(1987)に準拠した方法によって測定
することができる。
【0065】酸素透過度とは、単位分厚差で単位時間に
単位面積の試験片を透過する酸素の体積を表す。
【0066】ある試験片が空間を仕切っており、仕切ら
れた2つの空間の酸素の濃度が異なるとき、気体は高濃
度側から低濃度側に向かって、膜の中を拡散する。一定
面積の膜が隔てる2つの空間に一定の酸素の圧力差が存
在するときに、一定時間当たりに透過した酸素の量を測
定することにより、酸素透過度を算出することができ
る。酸素透過度は、種々のフィルム、複合材料、積層材
料、加工紙について測定することができ、本発明の積層
シートおよび感熱記録材料の酸素透過度もJISK71
26(1987)に準拠した方法によって測定すること
ができる。
【0067】一方、酸素透過係数は、理論的には酸素透
過度に試験片の厚さを乗じて、単位厚さ当たりの透過量
に換算した値である。
【0068】酸素透過係数は、膜を構成する高分子物質
の比較に役立つ数値であり、フィルムの厚さには無関係
な高分子物質特有の値である。数値が大きいほど気体を
多く透過することを示す。
【0069】酸素透過係数は、フィルムとして供給され
ているものについては、そのものを用いて測定すること
ができる。フィルムとして供給されていないものについ
ては、溶液法、カレンダー法、Tダイ法、インフレーシ
ョン法等を用いて高分子物質をフィルム化して試験片を
作製し、それを用いて測定することができる。
【0070】酸素透過度および酸素透過係数の測定方法
としては、JIS K7126(1987)に準拠した
方法であればどのような方法であっても測定することが
できる。測定法の具体例としては、試料フィルムの片面
から一定圧力の酸素を印加し、反対面の圧力増加を時間
とともに検出し、測定する圧力法がある。圧力増加は、
各種の真空計や圧力計を使用することができる。例え
ば、水銀マノメーター、マクレオード水銀真空計、スト
レーンゲージ式差圧計、ピラニゲージ真空計を用いるこ
とができる。
【0071】また、もう1つの具体例として、等圧法が
ある。等圧法は、試料フィルムの両面の圧力を同一と
し、酸素についてのみ試料フィルムの両面の分圧が異な
った状態にて酸素濃度変化を測定する方法である。
【0072】次に、感熱記録材料における耐光性につい
て、以下に述べる。第1および第2の発明の感熱記録材
料は、一般的な感熱記録材料に比較して未印字部の耐光
性に優れているが、特に蛍光灯の光、および窓ガラス越
しの日光に曝される室内で使用される際の耐光性に優れ
ている。具体的には、300〜1500luxの可視光
に曝される環境に対して十分に良い耐光性が得られる。
【0073】一般的な感熱記録材料は、壁への貼付、店
内におけるタグの使用等、室内にて光の当たる場所に放
置された場合、長期にわたり、徐々に未印字部の変色が
進み、1カ月、2カ月と経過するうちには肉眼で明らか
に黄色がかって見えるほどに、変色が進行する。
【0074】一方、本発明の感熱記録材料は、室内にて
光の当たる場所に放置された場合、未印字部の変色は一
般的な感熱記録材料と比較して著しく小さく、2カ月程
度放置した場合も肉眼にて黄色がかって見えることはな
い。
【0075】次に、本発明の感熱記録材料が未印字部の
耐光性に優れる理由について、考えられることを説明す
る。本発明に先立って発明者は、一般的な感熱記録材料
を密閉できるガラス容器に入れ、1つは酸素置換、1つ
は窒素置換、1つは特に気体の置換を行わずに密閉し、
耐光性試験を行った。試験後、窒素置換したものは、置
換無しのものより著しく未印字部の変色は少なく、酸素
置換したものは置換無しのものより著しく未印字部の変
色は大きいという結果が得られた。これは、未印字部の
変色の原因である無色または淡色の塩基性ロイコ染料の
光酸化の速さが、系内の酸素量により影響を受けている
ためと考えられる。
【0076】一方、感熱記録層が2層の酸素遮断層によ
り、大気と隔てられた場合、無色または淡色の塩基性ロ
イコ染料が一定期間中に曝される酸素の量は減少すると
考えられ、このことが未印字部の耐光性に優れる理由と
考えられる。
【0077】本発明の感熱記録材料は、作製された時点
で、すでに2層の酸素遮断層の間にある程度の酸素は存
在していると思われる。しかし、2層の酸素遮断層は、
感熱記録層に大気中の酸素が新たに浸入してくることを
妨げ、結果的に無色または淡色の塩基性ロイコ染料の光
酸化の速さが小さくなると考えられる。長期的に観察し
た場合、絶えず大気中の新しい酸素に接触している酸素
遮断層の無い一般的な感熱記録材料に比較し、本発明の
感熱記録材料は未印字部の耐光性に著しく優れたもので
あった。
【0078】本発明の感熱記録材料は、走行性改良を目
的として、感熱記録層の上に酸素遮断層を設け、さらに
その上に無機系顔料、有機系顔料、滑剤等を含有した保
護層を設けて走行性を改良することができる。その場合
の保護層の塗工量は、0.5〜3g/m2が好ましい。
【0079】本発明の感熱記録材料は、支持体と感熱記
録層の間、あるいは支持体と酸素遮断層の間、あるいは
支持体と接した酸素遮断層と感熱記録層の間に中間層を
設け、熱応答性を向上させることができる。本発明にお
ける感熱記録材料が中間層を設けたものである場合、中
間層の塗工量は、1〜30g/m2が好ましく、3〜20
g/m2がより好ましい。
【0080】中間層の顔料としては、一般的には、焼成
カオリンが用いられるが、それ以外にも、カオリン、タ
ルク、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、ケイソウ土、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、シリカ等を用いる
ことができる。
【0081】また、スチレン−アクリル樹脂、ポリスチ
レン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等の有機中空
顔料を用いることもできる。
【0082】中間層のバインダーとしては、従来公知の
疎水性高分子エマルジョンまたは水溶性高分子を用いる
ことができる。
【0083】疎水性高分子エマルジョンとしては、例え
ば、スチレン−ブタジエンラテックス、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレンラテックス、酢酸ビニル樹
脂、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、スチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル
樹脂、ポリウレタン樹脂等のエマルジョンを用いること
ができる。
【0084】水溶性高分子としては、例えば、ポリビニ
ルアルコール、デンプンまたはその誘導体、ヒドロキシ
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチ
ルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導
体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ア
クリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル
アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸共重合体、
スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリア
クリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン
等を用いることができる。
【0085】感熱記録材料の支持体としては、紙が主と
して用いられるが、紙の他に、各種織布、不織布、合成
樹脂フィルム、ラミネート紙、合成紙、金属箔、或はこ
れらを組み合わせた複合シートを目的に応じて任意に用
いることができる。本発明の感熱記録材料の支持体が、
紙、各種織布、不織布等の大きな気体透過性を持つもの
である場合、本発明の酸素遮断層を設けることにより、
より大きな耐光性の改良効果を得ることができる。
【0086】本発明の感熱記録材料において、感熱記録
層は、例えば、各発色成分を微粉砕して得られる各々の
水性分散液とバインダー等を混合し、塗工、乾燥するこ
とにより得られる。感熱記録層の層構成は、単一であっ
ても、多層であってもよい。本発明の感熱記録材料の感
熱記録層には、通常の感熱記録材料で使用される塩基性
ロイコ染料と酸性フェノール化合物との発色成分を使用
することができる。
【0087】感熱記録層に用いられる塩基性ロイコ染料
としては、一般に、感圧記録紙や感熱記録材料に用いら
れているものであれば、特に制限されない。
【0088】塩基性ロイコ染料について、以下に具体例
を挙げる。クリスタルバイオレットラクトン、3−(p
−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチル
インドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(2−
メチル−1−オクチル−3−インドリル)フタリド、3
−[4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル]−3
−(2−メチル−1−オクチル−3−インドリル)−4
−アザフタリド、3,3−ビス(2−メチル−1−オク
チル−3−インドリル)−4−アザフタリド、3−シク
ロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ
−5−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル
−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−ピペリジノ−6−アミノ−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7−[(3−トリフロロメチルフェニル)アミノ]
フルオラン、3−[エチル(3−メチルブチル)アミ
ノ]−7−[(2−クロロフェニル)アミノ]フルオラ
ン、3−[エチル(4−メチルフェニル)アミノ]−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、6’−ジブチルア
ミノ−2’−(2−フルオロアニリノ)スピロ[フタリ
ド−3,9’−キサンテン]等がある。
【0089】酸性フェノール化合物としては、一般に、
感熱記録材料に用いられているものであれば、特に制限
されない。酸性フェノール化合物について、具体例を以
下に挙げる。2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)
プロパン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシ
ジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルフォン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスル
フォン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルスルフォン、4,4’−ジヒドロキシジフェ
ニルエーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)酢酸ブチル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)酢酸メチル、4,4’−チオビス(2−t−ブチル
−5−メチルフェノール)、p−ヒドロキシ安息香酸ベ
ンジル、没食子酸ステアリル、3,5−ジ−t−ブチル
サリチル酸、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸亜鉛、
4−[2’−(4−メトキシフェノキシ)エチルオキ
シ]サリチル酸亜鉛、4−n−ヘプチルオキシカルボニ
ルアミノサリチル酸亜鉛、4−n−オクチルオキシカル
ボニルアミノサリチル酸亜鉛、4−n−ノニルオキシカ
ルボニルアミノサリチル酸亜鉛、4−n−デシルオキシ
カルボニルアミノサリチル酸亜鉛等がある。
【0090】本発明の感熱記録材料の感熱記録層には、
特開昭58−38733号、同58−54085号、同
58−104959号、同59−115887号、同6
0−262686号等の各公報に開示されている芳香族
イソシアナート化合物と、該イソシアナート化合物と加
熱時反応して発色する芳香族イミノ化合物からなる発色
成分を使用することができる。
【0091】感熱記録層に用いられる芳香族イソシアナ
ート化合物は、常温で固体の無色または淡色の化合物で
あり、例えば、下記の1種以上が用いられる。1,3−
フェニレンジイソシアナート、1,3−ジメチルベンゼ
ン−4,6−ジイソシアナート、1−エトキシベンゼン
−2,4−ジイソシアナート、2,5−ジエトキシベン
ゼン−1,4−ジイソシアナート、ジフェニルエーテル
−4,4’−ジイソシアナート、ナフタリン−1,4−
ジイソシアナート、3,3’−ジメチルビフェニル−
4,4’−ジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,
4’−ジイソシアナート、ベンゾフェノン−3,3’−
ジイソシアナート、フルオレン−2,7−ジイソシアナ
ート、アンスラキノン−2,6−ジイソシアナート、9
−エチルカルバゾール−3,6−ジイソシアナート、ピ
レン−3,8−ジイソシアナート、ナフタレン−1,
3,7−トリイソシアナート、ビフェニル−2,4,
4’−トリイソシアナート、4,4’,4’’−トリイ
ソシアナート−トリフェニルアミン、4,4’,4’’
−トリイソシアナート−2,5−ジメトキシトリフェニ
ルアミン等がある。
【0092】これらの芳香族イソシアナート化合物は、
必要に応じて、フェノール類、ラクタム類、オキシム類
等との付加化合物で、所謂ブロックイソシアナートの形
で用いてもよい。例えば、1−メチルベンゼン−2,4
−ジイソシアナートのようなジイソシアナートの2量
体、或は3量体であるイソシアヌレートの形で用いても
よい。また、各種のポリオール等で付加したポリイソシ
アナートとして用いることも可能である。
【0093】感熱記録層に用いられる芳香族イミノ化合
物とは、常温で固体の無色または淡色の化合物であり、
以下に具体例を示す。3−イミノ−4,5,6,7−テ
トラクロロイソインドリン−1−オン、1,3−ジイミ
ノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン、
1,3−ジイミノイソインドリン、1,3−ジイミノベ
ンズ(f)イソインドリン、1,3−ジイミノナフト
(2,3−f)イソインドリン、1,3−ジイミノ−5
−ニトロイソインドリン、1,3−ジイミノ−5−フェ
ニルイソインドリン、1,3−ジイミノ−5−メトキシ
イソインドリン、1,3−ジイミノ−5−クロロイソイ
ンドリン、5−シアノ−1,3−ジイミノイソインドリ
ン、1,3−ジイミノ−4,7−ジメトキシイソインド
リン、4,7−ジエトキシ−1,3−ジイミノイソイン
ドリン、4,5,6,7−テトラブロモ−1,3−ジイ
ミノイソインドリン、4,5,6,7−テトラフルオロ
−1,3−ジイミノイソインドリン、4,5,7−トリ
クロロ−1,3−ジイミノ−6−メチルメルカプトイソ
インドリン、4,5,6,7−テトラクロロイソインド
リン−1−オン等がある。
【0094】本発明の感熱記録材料は、その熱応答性を
向上させるために、感熱記録層に熱可融性物質を含有さ
せることができる。この場合、60℃〜180℃の融点
を有するものが好ましく、特に80〜140℃の融点を
持つものがより好ましい。
【0095】具体例を挙げると、N−ヒドロキシメチル
ステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン
酸アミド、オレイン酸アミド、エチレンビスステアリン
酸アミド、メチレンビス水添牛脂脂肪酸アミド、リシノ
ール酸アミド、パラフィンワックス、マイクロクリスタ
リンワックス、ポリエチレンワックス、カルナバワック
ス等のワックス類、2−ベンジルオキシナフタレン等の
ナフトール誘導体、p−ベンジルビフェニル、4−アリ
ルオキシビフェニル等のビフェニル誘導体、1,2−ビ
ス(3−メチルフェノキシ)エタン、2,2’−ビス
(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス
(4−メトキシフェノキシ)エーテル、α,α’−ジフ
ェノキシ−o−キシレン、α,α’−ジフェノキシ−p
−キシレン等のポリエーテル化合物、炭酸ジフェニル、
蓚酸ジベンジル、蓚酸ジ(p−メチルベンジル)エステ
ル等のエステル誘導体等を挙げることができる。
【0096】これらの熱可融性物質は、単独または2種
以上で使用することができる。十分な熱応答性を得るた
めには、感熱記録層の総固形分中、熱可融性物質が5〜
50重量%を占めることが好ましい。
【0097】感熱記録層に用いられるバインダーとして
は、通常の塗工で用いられる種々のバインダーを用いる
ことができる。例えば、デンプン類、ヒドロキシメチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、
カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアル
コール、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合
体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタアクリ
ル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体のア
ルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン酸のアルカリ塩
等の水溶性バインダー、およびスチレン−ブタジエン共
重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アク
リル酸メチル−ブタジエン共重合体等のエマルジョン型
水性バインダー等が挙げられる。
【0098】その他、感熱記録層には、顔料として、ケ
イソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化珪素、水
酸化アルミニウム、酸化亜鉛、尿素−ホルムアルデヒド
樹脂、有機中空粒子等が使用される。滑剤として、ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィン、
酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスターワッ
クス等が、分散・湿潤剤としては、アニオン性、ノニオ
ン性の高分子量のものを含む界面活性剤が、さらに蛍光
染料、消泡剤等が必要に応じて添加される。
【0099】本発明による感熱記録材料は、感熱記録層
に一般的に用いられている紫外線吸収剤を含有し、さら
に耐光性を良くすることができる。例えば、ベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収
剤、サリチル酸フェニルエステル系紫外線吸収剤、酸化
チタン、酸化亜鉛等を併用することができる。
【0100】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、実施例中に示す%はいずれも重量基準である。ま
た、酸素遮断層を設ける際、一度の塗工で規定の塗工量
に満たない場合は、数回の塗工を行った。
【0101】<第1の発明の感熱記録材料> [感熱記録層塗液の調製]以下の方法により、分散液
A、B、C、Dを調製した。 (分散液A)3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン200gを、10%ポリビニルアルコ
ール水溶液200g、水600gの混合物中に分散し、
ビーズミルで平均粒子径が1μmになるまで粉砕した。
【0102】(分散液B)2,2−ビス(p−ヒドロキ
シフェニル)プロパン400gを、10%ポリビニルア
ルコール水溶液400g、水200gの混合物中に分散
し、ビーズミルで平均粒子径が1μmになるまで粉砕し
た。
【0103】(分散液C)2−ベンジルオキシナフタレ
ン400gを10%ポリビニルアルコール水溶液400
g、水200gの混合物中に分散し、ビーズミルで平均
粒子径が1μmになるまで粉砕した。
【0104】(分散液D)炭酸カルシウム200gを
0.5%ポリアクリル酸ナトリウム塩水溶液800gに
分散し、ホモミキサーで10分間攪拌した。
【0105】これらのA〜Dの分散液を用い、各々の素
材を下記に示す割合で混合し、充分攪拌して感熱記録層
塗液を調製した。 分散液A 20部 分散液B 15部 分散液C 15部 分散液D 25部 10%ポリビニルアルコール水溶液 30部 水 30部
【0106】 [中間層塗液の調製] 40%焼成カオリン分散液 25部 40%スチレンブタジエンラテックス 5部 10%燐酸エステル化澱粉水溶液 10部 水 25部
【0107】実施例1 坪量40g/m2の原紙にポリビニルアルコール(酸素透
過係数0.9×10-1 2cm3・cm/cm2・sec・
cmHg)の5%水溶液をワイヤーバーを用いて乾燥塗
工量2.0g/m2になるように塗工し、乾燥した。
【0108】次に、ポリビニルアルコールを塗工してい
ない面に、上記の感熱記録層塗液を乾燥塗工量3.0g
/m2になるように塗工した後乾燥し、さらにポリビニル
アルコール(酸素透過係数0.9×10-12cm3・cm
/cm2・sec・cmHg)の5%水溶液をワイヤー
バーを用いて乾燥塗工量2.0g/m2になるように塗
工、乾燥し、さらにスーパーカレンダーで処理し、感熱
記録材料を得た。
【0109】実施例2 実施例1のポリビニルアルコール(酸素透過係数0.9
×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmHg)の
5%水溶液のかわりにポリ塩化ビニリデン(酸素透過係
数0.5×10-12cm3・cm/cm2・sec・cm
Hg)の40%水系エマルションを用いた以外はすべて
実施例1と同様にして、感熱記録材料を得た。
【0110】実施例3 坪量40g/m2の原紙にポリビニルアルコール(酸素透
過係数0.9×10-1 2cm3・cm/cm2・sec・
cmHg)の5%水溶液をワイヤーバーを用いて乾燥塗
工量2.0g/m2になるように塗工し、乾燥した。
【0111】次に、ポリビニルアルコールを塗工してい
ない面に、上記の中間層塗液をワイヤーバーを用いて乾
燥塗工量5.0g/m2になるように塗工、乾燥し、上記
の感熱記録層塗液を乾燥塗工量3.0g/m2になるよう
に塗工した後乾燥し、さらにポリビニルアルコール(酸
素透過係数0.9×10-12cm3・cm/cm2・se
c・cmHg)の5%水溶液をワイヤーバーを用いて乾
燥塗工量2.0g/m2になるように塗工、乾燥し、さら
にスーパーカレンダーで処理し、感熱記録材料を得た。
【0112】実施例4 坪量40g/m2の原紙にポリビニルアルコール(酸素透
過係数0.9×10-1 2cm3・cm/cm2・sec・
cmHg)の5%水溶液をワイヤーバーを用いて乾燥塗
工量2.0g/m2になるように塗工し、乾燥した。さら
に同じ面に、上記の感熱記録層塗液を乾燥塗工量3.0
g/m2になるように塗工した後乾燥し、ポリビニルアル
コール(酸素透過係数0.9×10-12cm3・cm/c
2・sec・cmHg)の5%水溶液をワイヤーバー
を用いて乾燥塗工量2.0g/mになるように塗工、
乾燥し、スーパーカレンダーで処理し、感熱記録材料を
得た。
【0113】実施例5 実施例4のポリビニルアルコール(酸素透過係数0.9
×10−12cm3・cm/cm2・sec・cmHg)
の5%水溶液をポリ塩化ビニリデン(酸素透過係数0.
5×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmHg)
の40%水系エマルションに変えた以外はすべて実施例
4と同様にして、感熱記録材料を得た。
【0114】実施例6 実施例4のポリビニルアルコール(酸素透過係数0.9
×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmHg)の
5%水溶液をポリ酢酸ビニル(酸素透過係数0.5×1
-10cm3・cm/cm2・sec・cmHg)の40
%水系エマルションに変えた以外はすべて実施例4と同
様にして、感熱記録材料を得た。
【0115】実施例7 坪量40g/m2の原紙にポリビニルアルコール(酸素透
過係数0.9×10-1 2cm3・cm/cm2・sec・
cmHg)の5%水溶液をワイヤーバーを用いて乾燥塗
工量2.0g/m2になるように塗工し、乾燥した。さら
に同じ面に、上記の中間層塗液を乾燥塗工量5.0g/
2になるように塗工した後乾燥し、上記の感熱記録層
塗液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量3.0g/m2
なるように塗工した後乾燥し、ポリビニルアルコール
(酸素透過係数0.9×10-12cm3・cm/cm2
sec・cmHg)の5%水溶液をワイヤーバーを用い
て乾燥塗工量2.0g/m2になるように塗工、乾燥し、
スーパーカレンダーで処理し、感熱記録材料を得た。
【0116】実施例8 坪量40g/m2の原紙に上記の中間層塗液を乾燥塗工量
5.0g/m2になるように塗工、乾燥し、さらに同じ面
に、ポリビニルアルコール(酸素透過係数0.9×10
-12cm3・cm/cm2・sec・cmHg)の5%水
溶液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量2.0g/m2
なるように塗工し、乾燥し、上記の感熱記録層塗液をワ
イヤーバーを用いて乾燥塗工量3.0g/m2になるよう
に塗工、乾燥し、ポリビニルアルコール(酸素透過係数
0.9×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmH
g)の5%水溶液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量
2.0g/m2になるように塗工、乾燥し、スーパーカレ
ンダーで処理し、感熱記録材料を得た。
【0117】実施例9 ポリビニルアルコールの5%水溶液の乾燥塗工量をそれ
ぞれ4g/m2とした以外はすべて実施例4と同様にして
感熱記録層を得た。
【0118】実施例10 ポリ塩化ビニリデンの40%水系エマルションの乾燥塗
工量をそれぞれ4g/m2とした以外はすべて実施例5と
同様にして感熱記録層を得た。
【0119】実施例11 ポリ酢酸ビニルの40%水系エマルションの乾燥塗工量
をそれぞれ4g/m2とした以外はすべて実施例6と同様
にして感熱記録層を得た。
【0120】実施例12 坪量40g/m2の原紙にポリ塩化ビニリデン(酸素透過
係数0.5×10-12cm3・cm/cm2・sec・c
mHg)の40%水系エマルションをワイヤーバーを用
いて乾燥塗工量4.0g/m2になるように塗工し、乾燥
した。さらに同じ面に、上記の感熱記録層塗液を乾燥塗
工量3.0g/m2になるように塗工した後乾燥し、ポリ
ビニルアルコール(酸素透過係数0.9×10-12cm3
・cm/cm2・sec・cmHg)の5%水溶液をワ
イヤーバーを用いて乾燥塗工量4.0g/m2になるよう
に塗工、乾燥し、スーパーカレンダーで処理し、感熱記
録材料を得た。
【0121】実施例13 ポリビニルアルコールの5%水溶液の乾燥塗工量をそれ
ぞれ8g/m2とした以外はすべて実施例4と同様にして
感熱記録層を得た。
【0122】実施例14 坪量40g/m2の原紙にポリビニルアルコール(酸素透
過係数0.9×10-1 2cm3・cm/cm2・sec・
cmHg)の8%水溶液をワイヤーバーを用いて乾燥塗
工量5.0g/m2になるように塗工し、エチレン・ビニ
ルアルコール共重合体フィルム(15g/m2、酸素透過
係数0.7×10-14cm3・cm/cm2・sec・c
mHg)を密着させ、乾燥した。
【0123】次に、ポリビニルアルコールを塗工してい
ない面に、上記の感熱記録層塗液を乾燥塗工量3.0g
/m2になるように塗工した後乾燥し、ポリビニルアルコ
ール(酸素透過係数0.9×10-12cm3・cm/cm
2・sec・cmHg)の8%水溶液をワイヤーバーを
用いて乾燥塗工量5.0g/m2になるように塗工し、エ
チレン・ビニルアルコール共重合体フィルム(15g/
2、酸素透過係数0.7×10-14cm3・cm/cm2
・sec・cmHg)を密着させ、乾燥し、感熱記録材
料を得た。
【0124】比較例1 坪量40g/m2の原紙にワイヤーバーを用いて上記の感
熱記録層塗液を乾燥塗工量3.0g/m2になるように塗
工した後乾燥し、スーパーカレンダーで処理し、感熱記
録材料を得た。
【0125】比較例2 坪量40g/m2の原紙に、上記の中間層塗液をワイヤー
バーを用いて乾燥塗工量5.0g/m2になるように塗工
した後乾燥し、上記の感熱記録層塗液をワイヤーバーを
用いて乾燥塗工量3.0g/m2になるように塗工した後
乾燥し、スーパーカレンダーで処理し、感熱記録材料を
得た。
【0126】比較例3 坪量40g/m2の原紙にワイヤーバーを用いて上記の感
熱記録層塗液を乾燥塗工量3.0g/m2になるように塗
工した後乾燥し、ポリビニルアルコール(酸素透過係数
0.9×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmH
g)の5%水溶液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量
2.0g/m2になるように塗工し、乾燥し、スーパーカ
レンダーで処理し、感熱記録材料を得た。
【0127】比較例4 坪量40g/m2の原紙にワイヤーバーを用いてポリビニ
ルアルコール(酸素透過係数0.9×10-12cm3・c
m/cm2・sec・cmHg)の5%水溶液をワイヤ
ーバーを用いて乾燥塗工量2.0g/m2になるように塗
工した後乾燥し、上記の感熱記録層塗液を乾燥塗工量
3.0g/m2になるように塗工し、乾燥し、スーパーカ
レンダーで処理し、感熱記録材料を得た。
【0128】比較例5 坪量40g/m2の原紙にワイヤーバーを用いてポリビニ
ルアルコール(酸素透過係数0.9×10-12cm3・c
m/cm2・sec・cmHg)の5%水溶液をワイヤ
ーバーを用いて乾燥塗工量2.0g/m2になるように塗
工した後乾燥した。さらにポリビニルアルコールを設け
ていない面に、上記の感熱記録層塗液を乾燥塗工量3.
0g/m2になるように塗工し、乾燥し、スーパーカレン
ダーで処理し、感熱記録材料を得た。
【0129】比較例6 ポリビニルアルコールの乾燥塗工量がそれぞれ1.0g
/m2である以外はすべて実施例1と同様にして、感熱記
録材料を得た。
【0130】比較例7 ポリ塩化ビニリデンの乾燥塗工量がそれぞれ1.0g/
2である以外はすべて実施例2と同様にして、感熱記
録材料を得た。
【0131】比較例8 ポリビニルアルコール(酸素透過係数0.9×10-12
cm3・cm/cm2・sec・cmHg)の5%水溶液
のかわりにポリブタジエン−アクリロニトリル共重合体
(酸素透過係数0.39×10-9cm3・cm/cm2
sec・cmHg)の40%水系エマルションを用いた
以外はすべて実施例4と同様にして、感熱記録材料を得
た。
【0132】比較例9 ポリビニルアルコール(酸素透過係数0.9×10-12
cm3・cm/cm2・sec・cmHg)の5%水溶液
のかわりに天然ゴム(酸素透過係数0.23×10-8
3・cm/cm2・sec・cmHg)の30%水系ラ
テックスを用いた以外はすべて実施例4と同様にして、
感熱記録材料を得た。
【0133】以上の実施例1〜14および比較例1〜9
で作製した感熱記録材料の印字面について、色彩色差計
(ミノルタカメラ製CR−200)を用いて感覚色度L
***値を求めた。そして感熱記録材料を5cm四方
に切り、室内の壁に印字面を表にして貼った。60日後
再び色彩色差計(ミノルタカメラ製CR−200)を用
いて印字面の感覚色度L***値を求め、試験前と試
験後の色差ΔE***値を求めた。この様にして求め
た色差ΔE***値を表1、2に示した。尚ΔE**
*値は2.5以下であることが必要であり、1.5以
下であることがより望ましい。
【0134】
【表1】
【0135】
【表2】
【0136】上記表1において、感熱記録層が、坪量が
それぞれ2〜20g/m2である2層の酸素遮断層の間に
存在しており、且つ酸素遮断層が酸素透過係数0.5×
10-10cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下の
高分子物質から成ることを特徴とする感熱記録材料であ
る実施例1〜14の感熱記録材料では、ΔE***
は2.5以下であり、未印字部の耐光性に優れている。
【0137】また、坪量がそれぞれ2g/m2である2層
の酸素遮断層を設けて成る実施例1〜8の内、2層の酸
素遮断層の間に感熱記録層のみが存在している実施例
4、5、6、8および2層の酸素遮断層の間に中間層、
感熱記録層のみが存在している実施例7の感熱記録材料
のΔE***値は1.5以下であり、2層の酸素遮断
層の間に支持体、感熱記録層が存在している実施例1、
2および2層の酸素遮断層の間に支持体、中間層、感熱
記録層が存在している実施例3の感熱記録材料よりも未
印字部の耐光性に優れている。
【0138】一方、表2において、酸素遮断層をまった
く設けていない比較例1、2の感熱記録材料、酸素遮断
層を一層しか設けていない比較例3〜5の感熱記録材料
はΔE***値は2.5より大きく、未印字部の耐光
性は不十分である。また酸素遮断層を2層設けてはいる
が塗工量がそれぞれ2g/m2に満たない比較例6、7の
感熱記録材料もΔE***値は2.5より大きく、未
印字部の耐光性は不十分である。
【0139】また、感熱記録層が2層のそれぞれ2〜2
0g/m2の酸素遮断層の間に介在しているが、該酸素遮
断層が酸素透過係数0.5×10-10cm3・cm/cm
2・sec・cmHg以上の高分子物質から成る比較例
8、9の感熱記録材料もΔE***値は2.5より大
きく、未印字部の耐光性は不十分である。
【0140】<第2の発明の感熱記録材料> 実施例15 坪量40g/m2の原紙に以下の配合により調整した塗液
をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量15g/m2になるよ
うに塗工し、乾燥した。 20%ポリスチレン微粒子水性分散液 7部 10%ポリビニルアルコール水溶液 26部 水 7部 この様にして作製した積層シートの酸素透過度を測定す
ると、950cm3/m2・24hr・atmであった。
【0141】さらに酸素遮断層を設けた面の側に、上記
の感熱記録層塗液を乾燥塗工量3.0g/m2になるよう
に塗工した後乾燥し、ポリビニルアルコールの8%水溶
液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量3.0g/m2にな
るように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーで処理し、
感熱記録材料を得た。この様にして作製した感熱記録材
料の酸素透過度を測定すると、380cm3/m2・24
hr・atmであった。感熱記録材料の酸素透過度は該
積層シートの酸素透過度に0.5を乗じた値以下であ
る。
【0142】実施例16 坪量40g/m2の原紙に以下の配合により調整した塗液
をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量15g/m2になるよ
うに塗工し、乾燥した。 20%ポリスチレン微粒子水性分散液 10部 40%ポリ酢酸ビニル水系エマルション 15部 水 15部 この様にして作製した積層シートの酸素透過度を測定す
ると、840cm3/m2・24hr・atmであった。
【0143】さらに酸素遮断層を設けた面の側に、上記
の感熱記録層塗液を乾燥塗工量3.0g/m2になるよう
に塗工した後乾燥し、40%ポリ酢酸ビニル水系エマル
ションをワイヤーバーを用いて乾燥塗工量4.0g/m2
になるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーで処理
し、感熱記録材料を得た。この様にして作製した感熱記
録材料の酸素透過度を測定すると、125cm3/m2
24hr・atmであった。感熱記録材料の酸素透過度
は該積層シートの酸素透過度に0.5を乗じた値以下で
ある。
【0144】実施例17 実施例15と同様に調整した積層シートの酸素遮断層を
設けていない面の側に、上記の感熱記録層塗液を乾燥塗
工量3.0g/m2になるように塗工した後乾燥し、ポリ
ビニルアルコールの8%水溶液をワイヤーバーを用いて
乾燥塗工量3.0g/m2になるように塗工、乾燥し、ス
ーパーカレンダーで処理し、感熱記録材料を得た。この
様にして作製した感熱記録材料の酸素透過度を測定する
と、420cm3/m2・24hr・atmであった。感
熱記録材料の酸素透過度は該積層シートの酸素透過度に
0.5を乗じた値以下である。
【0145】実施例18 坪量40g/m2の原紙に以下の配合により調整した塗液
をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量15g/m2になるよ
うに塗工し、乾燥した。 20%ポリスチレン微粒子水性分散液 5部 10%ポリビニルアルコール水溶液 30部 水 5部 この様にして作製した積層シートの酸素透過度を測定す
ると、430cm3/m2・24hr・atmであった。
【0146】さらに酸素遮断層を設けた面の側に、上記
の感熱記録層塗液を乾燥塗工量3.0g/m2になるよう
に塗工した後乾燥し、ポリビニルアルコールの8%水溶
液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量3.0g/m2にな
るように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーで処理し、
感熱記録材料を得た。この様にして作製した感熱記録材
料の酸素透過度を測定すると、160cm3/m2・24
hr・atmであった。感熱記録材料の酸素透過度は該
積層シートの酸素透過度に0.5を乗じた値以下であ
る。
【0147】実施例19 実施例18と同様に調整した積層シートの酸素遮断層を
設けた面の側に、上記の感熱記録層塗液を乾燥塗工量
4.0g/m2になるように塗工した後乾燥し、ポリビニ
ルアルコールの8%水溶液をワイヤーバーを用いて乾燥
塗工量4.0g/m2になるように塗工、乾燥し、スーパ
ーカレンダーで処理し、感熱記録材料を得た。この様に
して作製した感熱記録材料の酸素透過度を測定すると、
40cm3/m2・24hr・atmであった。感熱記録
材料の酸素透過度は該積層シートの酸素透過度に0.5
を乗じた値以下である。
【0148】実施例20 実施例18と同様に調整した積層シートの酸素遮断層を
設けていない面の側に、上記の感熱記録層塗液を乾燥塗
工量3.0g/m2になるように塗工した後乾燥し、ポリ
ビニルアルコールの8%水溶液をワイヤーバーを用いて
乾燥塗工量3.0g/m2になるように塗工、乾燥し、ス
ーパーカレンダーで処理し、感熱記録材料を得た。この
様にして作製した感熱記録材料の酸素透過度を測定する
と、190cm3/m2・24hr・atmであった。感
熱記録材料の酸素透過度は該積層シートの酸素透過度に
0.5を乗じた値以下である。
【0149】実施例21 坪量40g/m2の原紙にポリビニルアルコールの8%水
溶液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量5.0g/m2
なるように塗工し、乾燥した。この様にして作製した積
層シートの酸素透過度を測定すると、26cm3/m2
24hr・atmであった。
【0150】さらに、積層シートのポリビニルアルコー
ルを塗工した面の側に、上記の感熱記録層塗液をワイヤ
ーバーを用いて乾燥塗工量3.0g/m2になるように塗
工した後乾燥し、ポリビニルアルコールの8%水溶液を
ワイヤーバーを用いて乾燥塗工量5.0g/m2になるよ
うに塗工、乾燥し、スーパーカレンダーで処理し、感熱
記録材料を得た。この様にして作製した感熱記録材料の
酸素透過度を測定すると、11cm3/m2・24hr・
atmであった。感熱記録材料の酸素透過度は該積層シ
ートの酸素透過度に0.5を乗じた値以下である。
【0151】実施例22 坪量40g/m2の原紙にポリビニルアルコールの8%水
溶液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量6.0g/m2
なるように塗工し、乾燥した。この様にして作製した積
層シートの酸素透過度を測定すると、10cm3/m2
24hr・atmであった。
【0152】さらに、積層シートのポリビニルアルコー
ルを塗工していない面の側に、上記の感熱記録層塗液を
乾燥塗工量3.0g/m2になるように塗工した後乾燥
し、ポリビニルアルコールの8%水溶液をワイヤーバー
を用いて乾燥塗工量4.0g/m2になるように塗工し、
エチレン・ビニルアルコール共重合体フィルムを密着さ
せ、乾燥し、感熱記録材料を得た。この様にして作製し
た感熱記録材料の酸素透過度を測定すると、0.7cm
3/m2・24hr・atmであった。感熱記録材料の酸
素透過度は該積層シートの酸素透過度に0.5を乗じた
値以下である。
【0153】実施例23 坪量40g/m2の原紙に上記の中間層塗液をワイヤーバ
ーを用いて乾燥塗工量5.0g/m2になるように塗工、
乾燥した。
【0154】次に中間層を設けた面の側に、以下の配合
により調整した塗液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量
15g/m2になるように塗工し、乾燥した。 20%ポリスチレン微粒子水性分散液 7部 10%ポリビニルアルコール水溶液 26部 水 7部 この様にして作製した積層シートの酸素透過度を測定す
ると、890cm3/m2・24hr・atmであった。
【0155】さらに、中間層、酸素遮断層を設けた面の
側に、上記の感熱記録層塗液を乾燥塗工量3.0g/m2
になるように塗工した後乾燥し、ポリビニルアルコール
の8%水溶液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量3.0
g/m2になるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダー
で処理し、感熱記録材料を得た。この様にして作製した
感熱記録材料の酸素透過度を測定すると、360cm3/
2・24hr・atmであった。感熱記録材料の酸素
透過度は該積層シートの酸素透過度に0.5を乗じた値
以下である。
【0156】実施例24 実施例21の感熱記録材料に、下記配合からなる保護層
塗液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量1.0g/m2
なるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーで処理
し、感熱記録材料を得た。 20%炭酸カルシウム分散液 10部 40%ステアリン酸亜鉛分散液 3部 20%アクリル系ラテックス 4部 水 3部 この様にして作製した感熱記録材料の酸素透過度を測定
すると、12cm3/m2・24hr・atmであった。
感熱記録材料の酸素透過度は該積層シートの酸素透過度
に0.5を乗じた値以下である。
【0157】実施例25 実施例23の感熱記録材料に、下記配合からなる保護層
塗液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量1.0g/m2
なるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーで処理
し、感熱記録材料を得た。 20%炭酸カルシウム分散液 10部 40%ステアリン酸亜鉛分散液 3部 20%アクリル系ラテックス 4部 水 3部 この様にして作製した感熱記録材料の酸素透過度を測定
すると、340cm3/m2・24hr・atmであっ
た。感熱記録材料の酸素透過度は該積層シートの酸素透
過度に0.5を乗じた値以下である。
【0158】比較例10 坪量40g/m2の原紙に以下の配合により調整した塗液
をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量15g/m2になるよ
うに塗工し、乾燥した。 20%ポリスチレン微粒子水性分散液 8部 10%ポリビニルアルコール水溶液 24部 水 8部 この様にして作製した積層シートの酸素透過度を測定す
ると、2510cm3/m2・24hr・atmであっ
た。
【0159】さらに、酸素遮断層を設けた面の側に、上
記の感熱記録層塗液を乾燥塗工量3.0g/m2になるよ
うに塗工した後乾燥し、ポリビニルアルコールの8%水
溶液をワイヤーバーを用いて乾燥塗工量3.0g/m2
なるように塗工、乾燥し、スーパーカレンダーで処理
し、感熱記録材料を得た。この様にして作製した感熱記
録材料の酸素透過度を測定すると、520cm3/m2
24hr・atmであった。感熱記録材料の酸素透過度
は該積層シートの酸素透過度に0.5を乗じた値以下で
ある。
【0160】比較例11 実施例21と同様に作製した積層シート(酸素透過度2
6cm3/m2・24hr・atm)の塗工面側に、上記
の感熱記録層塗液を乾燥塗工量3.0g/m2になるよう
に塗工した後乾燥し、さらに以下の配合の塗液をワイヤ
ーバーを用いて乾燥塗工量5.0g/m2になるように塗
工、乾燥し、スーパーカレンダーで処理し、感熱記録材
料を得た。 20%ポリスチレン微粒子水性分散液 8部 10%ポリビニルアルコール水溶液 24部 水 8部
【0161】この様にして作製した感熱記録材料の酸素
透過度を測定すると、22cm3/m2・24hr・at
mであった。感熱記録材料の酸素透過度は該積層シート
の酸素透過度に0.5を乗じた値以上である。
【0162】以上の実施例15〜25および比較例10
〜11で作製した感熱記録材料の印字面について、色彩
色差計(ミノルタカメラ製CR−200)を用いて感覚
色度L***値を求めた。そして、感熱記録材料を5
cm四方に切り、室内の壁に印字面を表にして貼った。
60日後、再び色彩色差計(ミノルタカメラ製CR−2
00)を用いて印字面の感覚色度L***値を求め、
試験前と試験後の色差ΔE***値を求めた。この様
にして求めた色差ΔE***値を表3に示した。尚、
ΔE***値は2.5以下であることが必要であり、
1.5以下であることがより望ましい。
【0163】
【表3】
【0164】上記表3において、積層シートの酸素透過
度が1000cm3/m2・24hr・atm以下であ
り、且つ該積層シートに感熱記録層、酸素遮断層を設け
て作製した、感熱記録材料の酸素透過度が該積層シート
の酸素透過度に0.5を乗じた値以下である実施例15
〜25の感熱記録材料では、ΔE***値は2.5以
下であり、未印字部の耐光性に優れている。
【0165】また、積層シートの酸素透過度が500c
3/m2・24hr・atm以下であり、且つ積層シー
トに感熱記録層、酸素遮断層を設けて作製した感熱記録
材料の酸素透過度が積層シートの酸素透過度に0.5を
乗じた値以下である実施例18〜22、24の感熱記録
材料では、ΔE***値は1.5以下であり、未印字
部の耐光性にさらに優れている。
【0166】一方、積層シートの酸素透過度が1000
cm3/m2・24hr・atm以上である比較例10の
感熱記録材料のΔE***値は2.5より大きく、未
印字部の耐光性は不十分である。
【0167】また、積層シートの酸素透過度が1000
cm3/m2・24hr・atm以下であるが積層シート
に感熱記録層、酸素遮断層を設けて作製した、感熱記録
材料の酸素透過度が積層シートの酸素透過度に0.5を
乗じた値以上である比較例11の感熱記録材料もΔE*
**値は2.5より大きく、未印字部の耐光性は不十
分である。
【0168】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明によれば未印
字部の耐光性に優れている感熱記録材料およびその製造
方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】2層の酸素遮断層の間に支持体、感熱記録層が
存在している感熱記録材料の概略断面図
【図2】2層の酸素遮断層の間に支持体、中間層、感熱
記録層が存在している感熱記録材料の概略断面図
【図3】2層の酸素遮断層の間に感熱記録層が存在して
いる感熱記録材料の概略断面図
【図4】2層の酸素遮断層の間に感熱記録層が存在し、
さらに支持体と酸素遮断層の間に中間層を設けられてい
る感熱記録材料の概略断面図
【図5】2層の酸素遮断層の間に中間層、感熱記録層が
存在している感熱記録材料の概略断面図
【図6】2層の酸素遮断層の間に感熱記録層が存在して
おり、最外層の酸素遮断層の上に保護層を設けた感熱記
録材料の概略断面図
【図7】2層の酸素遮断層の間に感熱記録層が存在し、
支持体と酸素遮断層の間に中間層が存在し、更に最外層
の酸素遮断層の上に保護層を設けた感熱記録材料の概略
断面図
【符号の説明】
1 支持体 2 感熱記録層 3 中間層 4 酸素遮断層 5 保護層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱により発色する感熱記録層を支持体上
    に直接または間接的に設けた感熱記録材料において、前
    記感熱記録層が、坪量がそれぞれ2〜20g/m2である
    2層の酸素遮断層の間に存在しており、且つ前記酸素遮
    断層が酸素透過係数が0.5×10-10cm3・cm/c
    2・sec・cmHg以下である高分子物質から成る
    ことを特徴とする感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 それぞれの酸素遮断層の間に感熱記録層
    のみが存在していることを特徴とする請求項1記載の感
    熱記録材料。
  3. 【請求項3】 それぞれの酸素遮断層の間に中間層およ
    び感熱記録層が存在していることを特徴とする請求項1
    記載の感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 熱により発色する感熱記録層を支持体上
    に直接または間接的に設けた感熱記録材料において、前
    記支持体表面に主として高分子物質から成る酸素遮断層
    を設け、酸素透過度が1000cm3/m2・24hr・
    atm以下である積層シートとし、次いで該積層シート
    の酸素遮断層面あるいは支持体裏面に感熱記録層を設
    け、さらに該感熱記録層面に他の酸素遮断層を設け、感
    熱記録層を2層の酸素遮断層により挟持させた感熱記録
    材料であって、該感熱記録材料の酸素透過度が前記積層
    シートの酸素透過度に0.5を乗じた値以下であること
    を特徴とする感熱記録材料。
  5. 【請求項5】 積層シートの酸素透過度が500cm3
    /m2・24hr・atm以下であることを特徴とする
    請求項4記載の感熱記録材料。
  6. 【請求項6】 高分子物質が、ポリビニルアルコールま
    たはエチレン・ビニルアルコール共重合体からなること
    を特徴とする請求項4または5記載の感熱記録材料。
  7. 【請求項7】 支持体上に1層目の酸素遮断層、感熱記
    録層、2層目の酸素遮断層を順次設けて成る請求項4〜
    6記載の感熱記録材料。
  8. 【請求項8】 支持体上に中間層、1層目の酸素遮断
    層、感熱記録層、2層目の酸素遮断層を順次設けて成る
    請求項4〜6記載の感熱記録材料。
  9. 【請求項9】 2層目の酸素遮断層上に保護層を設けて
    成ることを特徴とする請求項7または8記載の感熱記録
    材料。
  10. 【請求項10】 熱により発色する感熱記録層を支持体
    上に直接または間接的に設けた感熱記録材料の製造方法
    において、前記支持体表面に主として高分子物質から成
    る酸素遮断層を設け、酸素透過度が1000cm3/m2
    ・24hr・atm以下である積層シートとし、次いで
    該積層シートの酸素遮断層面あるいは支持体裏面に感熱
    記録層を設け、さらに感熱記録層面に他の酸素遮断層を
    設け、感熱記録層を2層の酸素遮断層により挟持させる
    工程を含み、前記工程が感熱記録材料の酸素透過度が積
    層シートの酸素透過度に0.5を乗じた値以下になるよ
    うに実施されることを特徴とする感熱記録材料の製造方
    法。
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