JPH10245442A - 膜 - Google Patents

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JPH10245442A
JPH10245442A JP4819397A JP4819397A JPH10245442A JP H10245442 A JPH10245442 A JP H10245442A JP 4819397 A JP4819397 A JP 4819397A JP 4819397 A JP4819397 A JP 4819397A JP H10245442 A JPH10245442 A JP H10245442A
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JP
Japan
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pva
film
acetalized
polyvinyl alcohol
membrane
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JP4819397A
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English (en)
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Hiroyuki Oki
弘之 大木
Takashi Oku
貴至 奥
Yoshinori Ando
由典 安藤
Akitomo Inuyama
昭朋 犬山
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/28Condensation with aldehydes or ketones

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強度で透明性、耐油性といった従来のポリ
ビニルアルコール系重合体膜の特徴を有し、かつ耐熱
性、耐水性および耐湿熱性にも優れた新規なポリビニル
アルコール膜を提供する。 【解決手段】 炭素数3以上の脂肪族ポリアルデヒドも
しくはそのアセタール化物によりアセタール化されたア
セタール化ポリビニルアルコールからなる膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高強度で、耐熱性、
耐水性、耐湿熱性および耐久性に優れた特定のアセター
ル化ポリビニルアルコールからなる膜に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコール(以下、PVAと
略記する)系重合体膜は力学的機械的性質、透明性、酸
素バリヤ性、極低温電気絶縁性および耐油性等に極めて
優れた性質を有することから、フイルム、メンブレンお
よびシー卜の形態で、繊維製品の包装材料、ガスバリヤ
ー材、各種メンブレンフイル夕ー、分離膜、電気絶縁材
料、偏光膜基材等の光学用フイルムおよび耐油性ベル卜
材料として賞用されている。
【0003】しかし、近年は上記の材料や用途におい
て、これまで以上に過酷な条件下、特に高温高湿下での
性能保持が要求されるようになっていることから、吸湿
時に問題がある従来のPVA系重合体を用いた膜では対
応しきれないのが現状である。これに対して、PVA系
重合体をホルムアルデヒド、ブチルアルデヒドあるいは
グリオキザールなどで架橋することによって、膜の耐水
性、耐湿熱性を向上させる試みが行われているが、その
効果は必ずしも十分ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況下、本発明
は高強度で透明性、耐油性といった従来のPVA系重合
体からなる膜の特徴を有し、かつ耐熱性、耐水性および
耐湿熱性にも優れた新規なPVAからなる膜を提供せん
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によると、炭素数
3以上の脂肪族ポリアルデヒドもしくはそのアセタール
化物によりアセタール化されたアセタール化ポリビニル
アルコールからなる膜が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容をさらに詳細
に説明する。本発明の原料に使用されるPVA系重合体
は、ポリ酢酸ビニルあるいはその共重合体をけん化する
ことにより得られる。また、ピバリン酸ビニル、蟻酸ビ
ニルのごとき側鎖の嵩高いビニルエステルまたは極性の
高いビニルエステル、もしくはt−ブチルビニルエーテ
ルやトリメチルシリルビニルエーテル、ベンジルビニル
エーテルのごときビニルエーテルの単独重合体あるいは
共重合体の分解によっても得られる。
【0007】共重合体の場合におけるコモノマー単位
は、けん化あるいは分解によってビニルアルコール単位
を生成する単位とそれ以外の単位に分けられる。後者の
コモノマー単位は、主として変性を目的に共重合される
もので、本発明の趣旨を損なわない範囲で使用される。
このような単位としては、たとえば、エチレン、プロピ
レン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アク
リル酸およびその塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、ア
クリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等のアク
リル酸エステル類、メタクリル酸およびその塩、メタク
リル酸メチル、メ夕クリル酸エチル、メタクリル酸n−
プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−
ブチル、メ夕クリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル
酸ドデシル、メ夕クリル酸オクタデシル等のメタクリル
酸エステル類、アクリルアミド、N−メチルアクリルア
ミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルア
クリルアミド、ジアセ卜ンアクリルアミド、アクリルア
ミドプロパンスルホン酸およびその塩、アクリルアミド
プロピルジメチルアミンおよびその塩と4級塩、N−メ
チロールアクリルアミドおよびその誘導体等のアクリル
アミド誘導体、メタクリルアミド、N−メチルメタクリ
ルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N,N−ジメ
チルメタクリルアミド、ジアセ卜ンメタクリルアミド、
メタクリルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、メ
タクリルアミドプロピルジメチルアミンおよびその塩と
4級塩、N−メチロールメタクリルアミドおよびその誘
導体等のメタクリルアミド誘導体、メチルビニルエーテ
ル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテ
ル、i−プロピルビニルエーテル、i−ブチルビニルエ
ーテル、t−ブチルビニルエーテル、ベンジルビニルエ
ーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエ
ーテル等のビニルエーテル類、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル等のニトリル類、塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン
化ビニル類、酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合
物、マレイン酸およびその塩とエステル、イタコン酸お
よびその塩とエステル、ビニルトリメトキシシラン等の
ビニルシリル化合物、酢酸イソプロペニル等である。
【0008】PVA系重合体のけん化度は通常70モル
%以上が好ましい。特に耐熱性、耐水性、耐油性が要求
される場合には、けん化度は90〜99.99モル%が
好ましい。ここで、けん化度は酢酸ビニルの単独重合体
または共重合体中をけん化することによりビニルアルコ
ール単位に変換され得る単位に対する、けん化後のビニ
ルアルコール単位の割合を表したものあり、残基は酢酸
ビニル単位である。
【0009】PVA系重合体の重合度も本発明の膜の性
能に影響する。重合度は膜の用途によって適宜選ばれる
が、フイルム強度や加工特性の点から500以上が好ま
しく、1000以上がより好ましく、2000以上がさ
らに好ましく、成膜や延伸等の加工特性の点からは30
000以下が好ましい。ここで、重合度はPVA系重合
体を酢化したポリ酢酸ビニルのアセトン中の極限粘度
(30℃測定)から求めた粘度平均重合度で表したもの
であり、以下の式により計算した値である。 P=([ η] ×1000/7.94)(1/0.62)
【0010】本発明の膜は、その形状および透明性に特
に制限はなく、通常のフイルム、メンブレンおよびシー
ト等と呼ばれるものを総称するものである。また、膜の
厚さも特に制限はなく、使用される膜の用途によって適
宜選択されるが、好ましくは10〜200μmの範囲で
ある。本発明の膜の製造方法は、必要とされる膜厚や膜
の用途、目的により、溶液からのキャスト成膜法、乾式
成膜法(空気中や窒素等不活性気休中への押し出し)、
湿式成膜法(溶液の貧溶媒中への押出し)、乾湿式成膜
法等によって行なわれる。
【0011】このときに使用される溶剤としては、ジメ
チルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、エチレングリコール、グリセリン、水、へ
キサフルオロイソプロパノール等が単独または混合して
使用される。また塩化リチウム、塩化カルシウム等の無
機塩の水溶液も単独または前記有機溶剤と混合して使用
できる。この中で水、ジメチルスルホキシド、ジメチル
スルホキシドと水との混合液、グリセリン、エチレング
リコール等が好んで使用される。
【0012】成膜時のPVA系重合体の濃度は成膜方法
によって異なるが、通常1〜50重量%であり、温度は
通常室温から250℃の範囲である。
【0013】本発明の膜は、本発明の趣旨を損なわない
範囲において、PVA系重合体以外のものを含有するこ
とはなんら差し支えなく、たとえば通常のPVAやその
他の重合体、グリセリン等の可塑剤、クレイ、シリカ、
炭酸カルシウム等の無機化合物等が挙げられる。また、
必要に応じて着色のための染料や顔料、酸化防止剤や紫
外線吸収剤等の安定化剤が添加されることもある。
【0014】次に、本発明の特徴である、炭素数3以上
の脂肪族ポリアルデヒドもしくはそのアセタール化物に
よるPVA系重合体のアセタール化反応について述べ
る。
【0015】本発明においては、炭素数3以上の脂肪族
ポリアルデヒドもしくはそのアセタール化物(以下、ポ
リアルデヒド系化合物と略記することがある)をPVA
系重合体の架橋剤として用いる。従来報告されているホ
ルムアルデヒドあるいはブチルアルデヒドのごときモノ
アルデヒド化合物、あるいはグリオキザールのごとき炭
素数の短いポリアルデヒドを用いてアセタール化反応を
行った場合には、膜の耐湿熱性向上に有効なPVA系重
合体の分子間の架橋が少なく、その結果、得られる膜の
耐湿熱性が不十分であるという問題がある。また、分子
間架橋の量を増やすため、PVA系重合体のアセタール
化反応量を増加させると、PVA系重合体からなる膜が
本来有する高強度、透明性、耐油性等の優れた性質が損
われる。また、芳香族系のジアルデヒド化合物を用いた
場合には、芳香族系のジアルデヒド化合物とPVA系重
合体との親和性が低いため、架橋反応が進行しにくく、
また、得られる膜の強度低下が起こりやすい。
【0016】これに対して、炭素数3以上の脂肪族ポリ
アルデヒドもしくはそのアセタール化物をPVA系重合
体の架橋剤として用いることにより、分子間架橋が効率
的に進行し、従って、高強度で透明性、耐油性といった
従来のPVA系重合体からなる膜の特徴を損なうことな
く、耐熱性、耐水性および耐湿熱性が向上した膜を得る
ことができる。本発明で用いることのできる脂肪族ポリ
アルデヒドの炭素数は、3以上であり、12以下が好ま
しく、10以下がより好ましい。炭素数3以上の脂肪族
ポリアルデヒドの具体例としては、マロンジアルデヒ
ド、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、ヘキサ
ンジアール、ヘプタンジアール、オクタンジアール、ノ
ナンジアール、デカンジアール、ドデカンジアール、
2,4−ジメチルヘキサンジアール、5−メチルヘプタ
ンジアール、4−メチルオクタンジアール、2,5−ジ
メチルオクタンジアール、3,6−ジメチルデカンジア
ールなどが挙げられる。炭素数3以上の脂肪族ポリアル
デヒドのアセタール化物としては、上記の炭素数3以上
の脂肪族ポリアルデヒドと、メタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの
アルコール類を反応させて両末端または片末端をアセタ
ール化した化合物が挙げられる。これらの化合物は、1
種又は2種以上を混合してもよいが、PVA系重合体と
の親和性、反応性、さらにはPVA系重合体の分子間架
橋の容易さなどを考慮すると、炭素数6以上の脂肪族ポ
リアルデヒドもしくはそのアセタール化物が好ましく、
ノナンジアールあるいはそのアセタール化物が特に好ま
しい。
【0017】架橋剤として用いるポリアルデヒド系化合
物のPVA系重合体への添加は、膜の製造工程の何れの
段階において行っても構わない。具体的な添加方法とし
ては、成膜時に使用される溶剤中にポリアルデヒド系化
合物を溶解あるいは分散させてPVA系重合体中に含有
せしめる方法(以下、方法Aと略記する)、成膜に際し
て貧溶媒を用いる場合に貧溶媒中にポリアルデヒド系化
合物を溶解あるいは分散させてPVA系重合体中に含有
せしめる方法(以下、方法Bと略記する)、さらには、
成膜した膜の表面に適当な溶剤あるいは水に溶解あるい
は分散させたポリアルデヒド系化合物を塗布する方法
(以下、方法Cと略記する)などが挙げられる。これら
の方法のなかでも、方法Aが、ポリアルデヒド系化合物
を膜中に均一かつ充分に含有させることができ、その添
加量の制御が容易であることから好ましい。
【0018】ポリアルデヒド系化合物の添加量あるいは
付着量は、使用目的によって適宜選択されるが、PVA
系重合体に対して、概ね0.1〜50モル%であり、好
ましくは0.5〜20モル%である。ポリアルデヒド系
化合物の添加量あるいは付着量が0.1モル%未満では
PVA系重合体の分子間架橋の度合いが少ないため耐湿
熱性が不十分である。一方、その含有量あるいは付着量
が50モル%を超えるとPVA系重合体膜が本来有する
優れた力学的機械的性質、透明性、耐油性等が低下する
傾向がある。
【0019】次に、ポリアルデヒド系化合物を含有する
PVA系重合体膜をアセタール化する。この工程におけ
る反応条件は、ポリアルデヒド系化合物により、PVA
系重合体の水酸基がアセタールされる条件であれば特に
制限されないが、一般的には、酸処理が好ましい。具体
的には、ポリアルデヒド系化合物を含有するPVA系重
合体膜を、硫酸、リン酸、塩酸、硝酸などの無機酸ある
いはカルボン酸、スルホン酸などの有機酸の濃度0.1
規定以上の水溶液に、60〜100℃で10〜120分
浸漬する方法、上記の酸の水溶液及び/又はアルコール
液をポリアルデヒド系化合物を含有するPVA系重合体
膜に付着させて200℃以上で熱処理する方法が挙げら
れる。アセタール化反応はPVA系重合体膜の劣化を防
ぐため、水溶液中で行うのがより好ましい。
【0020】これらのアセタール化反応は、PVA系重
合体膜中にポリアルデヒド系化合物を含有・付着させる
段階において、同時に行ってもよい。ただし、使用目的
によって膜を延伸する必要がある場合は、アセタール化
処理を延伸工程より後に行う方が好ましい。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明は実施例によりなんら限定されるもの
ではない。なお、本発明における各種の物性値は以下の
方法で規定されたものである。 1)アセタール化PVAのアセタール化度 アセタール化度とは、アルデヒド化合物がPVAの水酸
基とアセタール化反応した結果、消費されたPVA系重
合体の水酸基の割合(%)である。アセタール化度は、
固体カーボンNMRにより、アルデヒド化合物とPVA
とのアセタール結合に由来するピーク面積とPVAのメ
チン炭素ピーク面積との比からアルデヒド化合物による
アセタール化度を求めた。
【0022】2)膜の熱水中への溶出量 アセタール化PVA膜(厚さ約20μm)約100mg
を試験管中に精評し、蒸留水10mlを加えた後、封管
し、オートクレーブ(ヤマト科学製、型式:SP22)
中で熱処理(121℃,2時間)した。試験管中のアセ
タール化PVAを濾別し、蒸留水で水洗後、乾燥し(1
20℃,10時間以上)、熱水中への溶出率を求めた。
【0023】実施例1 重合度1700、けん化度99.5モル%のPVAをジ
メチルスルホキシドに溶解して20重量%の溶液を調整
し、該溶液をガラス板上に流延しメタノール浴(0℃)
に浸漬して成膜した。得られた膜をメタノール中で充分
に洗浄した後、1,1,6,6−テトラメトキシヘキサ
ンのメタノール溶液(0.04モル/Kg)に室温下で
30分浸漬した。この膜を熱風乾燥器中で乾燥(50
℃,30分)した後、2規定の硫酸水溶液中で酸処理
(50℃,30分)することにより、アセタール化反応
を行った。アセタール化PVAのアセタール化度は0.
5モル%であった。これを、蒸留水で充分水洗し、乾燥
(50℃,1時間)した後、121℃の熱水中への溶出
量を測定したところ、溶出率は4.6重量%であった。
【0024】実施例2〜6 実施例1において使用したポリアルデヒド系化合物の種
類、メタノール溶液中のポリアルデヒド系化合物の濃度
を変えたこと以外は、実施例1と同様にして膜を作成し
評価した。結果を表1に示す。
【0025】比較例1 重合度1700、けん化度99.5モル%のPVAをジ
メチルスルホキシドに溶解して20重量%の溶液を調整
し、該溶液をガラス板上に流延しメタノール浴(0℃)
に浸漬して膜化した。得られた膜をメタノール中で充分
に洗浄した後、熱風乾燥器中で乾燥(50℃,30分)
した。次に、この膜を2規定の硫酸水溶液中で処理(5
0℃,30分)した。これを、蒸留水で充分に水洗し、
乾燥(50℃,1時間)した後、121℃の熱水中への
溶出量を測定したところ、100重量%であった。ま
た、この膜は100℃の沸騰水中でも完全に溶解した。
結果を表1に示す。
【0026】比較例2〜3 ジアルデヒド化合物あるいはそのアセタール化物とし
て、グリオキザール(比較例2)あるいは7,7,8,
8−テトラメトキシキシレン(比較例3)を使用したこ
と以外は、実施例1と同様に試験を行った。結果を表1
に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明で得られた膜は、従来のPVA系
重合体膜に比べて、耐水性、耐湿熱性が特に優れてい
る。本発明で得られた膜は、上記の持徴を生かして、各
種包装材料、ガスバリヤ材料、偏光膜基材やフィルター
基材等の光学用膜および各種分離膜等に使用されるなど
に好適に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 犬山 昭朋 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数3以上の脂肪族ポリアルデヒドも
    しくはそのアセタール化物によりアセタール化されたア
    セタール化ポリビニルアルコールからなる膜。
  2. 【請求項2】 炭素数3以上の脂肪族ポリアルデヒドが
    ノナンジアールである請求項1記載の膜。
  3. 【請求項3】 ポリビニルアルコール系重合体がけん化
    度70モル%以上および平均重合度1000以上である
    請求項1または2記載の膜。
  4. 【請求項4】 炭素数3以上の脂肪族ポリアルデヒドも
    しくはそのアセタール化物によりポリビニルアルコール
    系重合体をアセタール化することを特徴とする請求項1
    記載の膜の製造法。
JP4819397A 1997-03-03 1997-03-03 Pending JPH10245442A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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