JPH10242409A - 電子材料、その製造方法、誘電体キャパシタ、不揮発性メモリおよび半導体装置 - Google Patents

電子材料、その製造方法、誘電体キャパシタ、不揮発性メモリおよび半導体装置

Info

Publication number
JPH10242409A
JPH10242409A JP9112850A JP11285097A JPH10242409A JP H10242409 A JPH10242409 A JP H10242409A JP 9112850 A JP9112850 A JP 9112850A JP 11285097 A JP11285097 A JP 11285097A JP H10242409 A JPH10242409 A JP H10242409A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
dielectric
dielectric film
layer
lower electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9112850A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4214553B2 (ja
Inventor
Kenji Katori
健二 香取
Nurgel Nicholas
ナーゲル ニコラス
Koji Watabe
浩司 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP11285097A priority Critical patent/JP4214553B2/ja
Priority to US08/995,845 priority patent/US6011284A/en
Priority to KR1019970074426A priority patent/KR100504318B1/ko
Publication of JPH10242409A publication Critical patent/JPH10242409A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4214553B2 publication Critical patent/JP4214553B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Non-Volatile Memory (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 誘電体キャパシタの誘電体膜の材料としてP
ZTはもちろん、高温の熱処理が必要なSBTなどをも
用いることを可能とする電子材料、その製造方法、誘電
体キャパシタおよび不揮発性メモリを提供する。 【解決手段】 誘電体キャパシタの下部電極、例えばP
t膜5の下側に、組成式MIaIIb c (ただし、a、
b、cは原子%で表した組成、MI はPt、Ir、R
u、RhおよびPdからなる群より選ばれた少なくとも
一種の貴金属、MIIはHf、Ta、Zr、Nb、V、M
oおよびWからなる群より選ばれた少なくとも一種の遷
移金属を表す)で表され、その組成範囲が90≧a≧4
0、15≧b≧2、4≦c、a+b+c=100である
材料からなる拡散防止層、例えばIr−Hf−O膜3を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子材料、その
製造方法、誘電体キャパシタ、不揮発性メモリおよび半
導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】強誘電体メモリは、強誘電体膜の高速な
分極反転とその残留分極とを利用する高速書き換え可能
な不揮発性メモリである。図6に従来の強誘電体メモリ
の一例を示す。
【0003】図6に示すように、この従来の強誘電体メ
モリにおいては、p型Si基板101の表面にフィール
ド絶縁膜102が選択的に設けられ、これによって素子
分離が行われている。このフィールド絶縁膜102に囲
まれた部分における活性領域の表面にはゲート絶縁膜1
03が設けられている。符号WLはワード線を示す。こ
のワード線WLの両側の部分におけるp型Si基板10
1中にはn+ 型のソース領域104およびドレイン領域
105が設けられている。これらのワード線WL、ソー
ス領域104およびドレイン領域105によりトランジ
スタQが構成されている。
【0004】符号106は層間絶縁膜を示す。フィール
ド絶縁膜102の上方の部分における層間絶縁膜106
上には、接合層としての例えば膜厚30nm程度のTi
膜107を介して、下部電極としての例えば膜厚200
nm程度のPt膜108、例えば膜厚200nm程度の
Pb(Zr,Ti)O3 (PZT)膜やSrBi2 Ta
2 9 (SBT)膜などの強誘電体膜109および上部
電極としての例えば膜厚200nm程度のPt膜110
が順次積層され、これらのPt膜108、強誘電体膜1
09およびPt膜110によりキャパシタCが構成され
ている。トランジスタQとこのキャパシタCとにより、
1個のメモリセルが構成されている。
【0005】符号111は層間絶縁膜を示す。ソース領
域104の上の部分における層間絶縁膜106および層
間絶縁膜111にはコンタクトホール112が設けられ
ている。また、Pt膜108の一端部の上の部分におけ
る層間絶縁膜111にはコンタクトホール113が設け
られている。さらに、Pt膜110の上の部分における
層間絶縁膜111にはコンタクトホール114が設けら
れている。そして、コンタクトホール112およびコン
タクトホール113を通じて、トランジスタQのソース
領域104とキャパシタCの下部電極であるPt膜10
8とが配線115により接続されている。また、コンタ
クトホール114を通じて、キャパシタCの上部電極で
あるPt膜110に配線116が接続されている。符号
117はパッシベーション膜を示す。
【0006】この図6に示す従来の強誘電体メモリにお
いては、トランジスタQとキャパシタCとが横方向(基
板面に平行な方向)に並べて配置しているが、強誘電体
メモリの情報記録密度を増加させるためには、トランジ
スタQとキャパシタCとを縦方向(基板面に垂直な方
向)に並べて配置した構造とする必要がある。その一例
を図7に示す。ここで、図7においては、図6と同一の
部分には同一の符号を付す。
【0007】図7において、符号WL1〜WL4はワー
ド線、118は層間絶縁膜を示す。ドレイン領域105
の上の部分における層間絶縁膜118にはコンタクトホ
ール119が設けられ、このコンタクトホール119を
通じてビット線BLがトランジスタQのドレイン領域1
05に接続されている。符号120、121は層間絶縁
膜を示す。ソース領域104の上の部分における層間絶
縁膜121にはコンタクトホール122が設けられ、こ
のコンタクトホール122内に多結晶Siプラグ123
が埋め込まれている。そして、この多結晶Siプラグ1
23を介して、トランジスタQのソース領域104とキ
ャパシタCの下部電極であるPt膜108とが電気的に
接続されている。
【0008】さて、強誘電体膜109を形成する際には
通常、その結晶化のために600〜800℃の高温にお
いて酸化雰囲気中で熱処理を行う必要があるが、このと
き、多結晶Siプラグ123のSiがキャパシタCの下
部電極であるPt膜108に熱拡散し、そのSiがPt
膜108の上層で酸化されることによりこのPt膜10
8の導電性が失われたり、Siがさらに強誘電体膜10
9に拡散し、キャパシタCの特性を著しく劣化させてし
まうという問題がある。
【0009】強誘電体膜109の材料がPZTである場
合、その焼成温度は600℃程度であるため、Siの拡
散防止層としてTiNなどの窒化物系の膜を使用するこ
とができるとの報告がある(応用物理学会講演予稿集、
1995年春、30p−D−20、30p−D−1
0)。しかしながら、窒化物系の膜は、高温、酸化雰囲
気中の熱処理で酸化され、導電性を失うことから、強誘
電体膜109の強誘電体特性をより改善するために、熱
処理の雰囲気に十分な酸素を導入し、より高温で熱処理
を施した場合には、酸化による表面荒れや電気抵抗の上
昇が起きてしまうという問題がある。
【0010】一方、強誘電体膜109の材料として、P
ZTより疲労特性に優れるとされるSBTを用いる場合
には、良好な強誘電体特性を得るための熱処理温度は8
00℃程度とPZTに比べてさらに高温となる。したが
って、強誘電体109の材料にSBTを用いた場合に
は、上述の窒化物系の膜からなる拡散防止層では耐熱性
が完全に不足し、使用不可能である。
【0011】これまで、強誘電体膜109の材料として
SBTを用いたスタック型のキャパシタの構造は報告さ
れておらず、このようなキャパシタを用いた高集積の不
揮発性メモリの実現は困難であるとされていた。
【0012】また、以上と同様な問題は、多結晶Siプ
ラグの代わりにWプラグを用いる場合においても起こり
得るものである。
【0013】一方、従来、最小加工寸法が0.50〜
0.35μmの多層配線構造の超高集積半導体集積回路
装置の一例として図8に示すようなものがある(例え
ば、日経マイクロデバイス、1994年7月号、pp.
50−57および日経マイクロデバイス、1995年9
月号、pp.70−77)。
【0014】図8に示すように、この従来の半導体集積
回路装置においては、n型Si基板201中にpウエル
202およびnウエル203が設けられている。素子分
離領域となる部分のn型Si基板201の表面にはリセ
ス204が設けられ、このリセス204内にSiO2
からなるフィールド絶縁膜205が埋め込まれている。
このフィールド絶縁膜205に囲まれた活性領域の表面
にはSiO2 膜からなるゲート絶縁膜206が設けられ
ている。符号207は不純物がドープされた多結晶Si
膜、208はWSix 膜のような金属シリサイド膜を示
す。これらの多結晶Si膜207および金属シリサイド
膜208により、ポリサイド構造のゲート電極が形成さ
れている。これらの多結晶Si膜207および金属シリ
サイド膜208の側壁にはSiO2 からなるサイドウォ
ールスペーサ209が設けられている。nウエル203
中には、多結晶Si膜207および金属シリサイド膜2
08からなるゲート電極に対して自己整合的に、ソース
領域またはドレイン領域として用いられるp+ 型の拡散
層210、211が設けられている。これらのゲート電
極および拡散層210、211によりpチャネルMOS
トランジスタが形成されている。同様に、pウエル20
2にはnチャネルMOSトランジスタが形成されてい
る。符号212、213はこのnチャネルMOSトラン
ジスタのソース領域またはドレイン領域として用いられ
るn+ 型の拡散層を示す。
【0015】これらのpチャネルMOSトランジスタお
よびnチャネルMOSトランジスタを覆うように層間絶
縁膜214が設けられている。この層間絶縁膜214に
は、pチャネルMOSトランジスタの拡散層211に対
応する部分およびフィールド絶縁膜205上のゲート電
極に対応する部分にそれぞれ接続孔215、216が設
けられている。これらの接続孔215、216の内部に
はTi膜217およびTiN膜218を介してWプラグ
219が埋め込まれている。
【0016】接続孔215、216の上には、Ti膜2
20およびTiN膜221を介してAl−Cu合金配線
222が設けられ、その上にTiN膜223が設けられ
ている。符号224は層間絶縁膜を示す。この層間絶縁
膜224には、Al−Cu合金配線222に対応する部
分に接続孔225、226が設けられている。これらの
接続孔225、226の内部にはTi膜227およびT
iN膜228を介してWプラグ229が埋め込まれてい
る。
【0017】さらに、接続孔225、226の上には、
Ti膜230およびTiN膜231を介してAl−Cu
合金配線232が設けられ、その上にTiN膜233が
設けられている。
【0018】この図8に示す半導体集積回路装置におい
て、接続孔215の部分の拡散層211上に設けられて
いるTi膜217(膜厚は通常5〜50nm)は、主
に、Wプラグ219の拡散層211との良好な電気的接
続を得るため、および、下地に対する密着性を向上させ
るために用いられている。これは、拡散層211の表面
は化学的に活性であるため、水分や大気にさらされる
と、ごく短時間(2〜3分未満と考えられる)のうちに
表面に膜厚0.5〜5nmの薄いSiOx 膜が形成さ
れ、拡散層211との電気的接続および密着性が悪化す
るからである。これに対して、拡散層211上にTi膜
217が設けられている場合には、このTi膜217と
拡散層211の表面に形成されたSiOx 膜とが化学反
応を起こす結果、電気的接続性と機械的密着性とを改善
することができる。
【0019】しかしながら、拡散層211上にTi膜2
17を介してWプラグ219(膜厚は通常50〜700
nm)が形成されると、このWプラグ219の形成時の
熱処理(通常300〜500℃)あるいはその後工程で
行われる熱処理(通常350〜450℃)により拡散層
211のSiとWプラグ219とが化学反応を起こして
WSix が形成される。このとき、物質の移動(主に拡
散層211からSiがWプラグ219中に移動)が発生
することにより、拡散層211とWプラグ219との間
にすき間が形成され、良好な電気的接続が失われる問題
が生じている。そこで、この拡散層211とWプラグ2
19との化学反応を防止するため、Ti膜217とWプ
ラグ219との間にTiN膜218(膜厚は通常5〜5
0nm)が設けられている。このため、このTiN膜2
18はバリアメタルと呼ばれている。なお、バリアメタ
ルとしては、このTiN膜のほかにTiON膜もある。
【0020】次に、Wプラグ219上に設けられている
Ti膜220は、Wプラグ219とAl−Cu合金配線
222との良好な電気的接続および機械的接続を行うた
めに用いられている。また、このTi膜220上のTi
N膜221は、Wプラグ219とAl−Cu合金配線2
22との間の物質の移動および化学反応を抑制するため
に用いられている。接続孔225、226の部分におけ
るWプラグ229上に設けられているTi膜230およ
びTiN膜231も同様である。
【0021】しかしながら、上述の半導体集積回路装置
の製造において、Ti膜217およびTiN膜218を
介してWプラグ219を形成した場合、後工程のプロセ
ス温度の上限は、TiN膜218の耐熱温度以下に制限
されてしまう。このTiN膜218の耐熱温度は、50
0℃(スパッタリング法により成膜した場合)〜650
℃(CVD法により成膜した場合)程度であるため、こ
のWプラグ219の形成後のプロセス温度や時間の自由
度はほとんどないと言える。この問題は、Wプラグ21
9の代わりにSiプラグやAlプラグを用いた場合にも
同様である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、図7に
示す従来の強誘電体メモリのように、トランジスタQと
キャパシタCとを縦方向に並べて配置し、キャパシタC
の下部電極、すなわちPt膜108を多結晶Siプラグ
123あるいはWプラグによりトランジスタQのソース
領域104と接続する場合、キャパシタCの強誘電体膜
109の材料として、高温の熱処理が必要なSBTなど
を用いることは困難であった。
【0023】また、図8に示すような従来の半導体集積
回路装置においては、Wプラグ219を形成した後の工
程のプロセス温度や時間の自由度がほとんどなかった。
【0024】したがって、この発明の目的は、トランジ
スタと誘電体キャパシタとを縦方向に並べて配置し、誘
電体キャパシタの下部電極をSiまたはWからなるプラ
グによりトランジスタの拡散層と接続する場合、そのプ
ラグからのSiまたはWの下部電極への拡散を防止する
ための拡散防止層、場合によっては下部電極の材料とし
て用いて好適な電子材料、その製造方法、そのような拡
散防止層を有することにより誘電体キャパシタの誘電体
膜の材料としてPZTはもちろん、高温の熱処理が必要
なSBTなどをも用いることができる誘電体キャパシタ
およびそのような誘電体キャパシタを用いた不揮発性メ
モリを提供することにある。
【0025】この発明の他の目的は、半導体集積回路装
置などの半導体装置の製造においてプラグを形成した後
の工程のプロセス温度や時間の自由度を大きくすること
ができる半導体装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来技術が
有する上述の課題を解決すべく、鋭意検討を行った。以
下にその概要を説明する。
【0027】多結晶SiプラグからPt膜などからなる
下部電極へのSiの拡散を防止するためには、下部電極
と多結晶Siプラグとの間に拡散防止層を設ければよ
い。この拡散防止層に要求されることは、Siの拡散を
防止することができ、かつ、強誘電体膜の結晶化のため
に800℃程度の高温において酸化性雰囲気中で熱処理
を行った後においても下部電極の導電性を確保すること
ができることである。
【0028】これに関しては、一般に、Pt、Ir、R
uなどの貴金属のみからなる膜ではSiの拡散を防止す
ることはできない。また、IrO2 、RuO2 などの導
電性貴金属酸化物を用いた場合には、熱処理中にそれら
のIrO2 、RuO2 などから酸素が多結晶Siプラグ
中へ拡散してこの多結晶Siプラグが酸化され、導電性
が失われる。これは、酸素との結合力が貴金属よりもS
iの方が強いことに起因している。さらに、TiNやT
aNなどの導電性窒化物は、上述のように、耐熱性およ
び耐酸化性に問題がある。
【0029】本発明者は、このような状況に鑑み、鋭意
検討を行った結果、Pt、Irなどの貴金属中に少量の
遷移金属および酸素を導入して遷移金属酸化物含有貴金
属膜を形成し、これを拡散防止層として下部電極と多結
晶Siプラグとの間に設けることにより、多結晶Siプ
ラグと下部電極との導通を確保しつつ、多結晶Siプラ
グから下部電極へのSiの拡散を防止することができる
ことを見い出した。この遷移金属酸化物含有貴金属膜に
おいては、導入された酸素により貴金属の自己拡散が抑
制されているため、この遷移金属酸化物含有貴金属膜を
通してのSiの拡散を防止することができる。また、酸
素との結合力が強力な遷移金属が導入されているため、
酸素が多結晶Siプラグ中へ拡散してこの多結晶Siプ
ラグが酸化されるのを防止することができる。また、こ
の遷移金属酸化物含有貴金属膜は、貴金属が主体である
ため、導電性は十分に確保されている。
【0030】さらに、本発明者による研究の結果、場合
によっては、この遷移金属酸化物含有貴金属膜のみによ
り下部電極を構成し、Ptなどの貴金属を用いないでも
実用上問題が生じないこともあることも見い出した。
【0031】この遷移金属酸化物含有貴金属膜は、貴金
属に酸素との結合力が強い遷移金属を導入し、これを酸
素(O2 )または水蒸気(H2 O)を導入しながらスパ
ッタリング法により成膜することにより容易に形成する
ことができる。あるいは、貴金属ターゲット上に遷移金
属チップを置き、スパッタリング法により成膜すること
もできる。
【0032】この遷移金属酸化物含有貴金属膜の一例と
して、Ir80Hf4 16膜(組成は原子%)のX線回折
の結果を、図1に示す。ここで、図1Aは成膜直後のも
の、図1Bは800℃で熱処理を行った後のものであ
る。
【0033】図1Aより、成膜直後では結晶粒径が10
nm以下の微結晶になっており、IrO2 などの酸化イ
リジウムはほとんど見られない。また、図1Bより、結
晶粒はやや大きくなっているが、依然として結晶粒径が
15nm程度の微結晶状態を保っており、このIr80
4 16膜が熱的に安定であることを示している。Ir
2 などの酸化イリジウムなどによるピークはほとんど
見られない。
【0034】ここで、特開平7−245237号公報に
おいては、誘電体キャパシタの下部電極の材料として酸
化イリジウムを用いることが開示されているが、このI
80Hf4 16膜においては、IrとOとを含むもの
の、これ以外にHfを含むことにより、IrO2 などの
酸化イリジウムとはなっておらず、結晶構造は金属イリ
ジウムのものになっている。すなわち、このIr80Hf
4 16膜は、特開平7−245237号公報に記載され
ているものとは大きく異なる材料であることは明白であ
る。
【0035】また、本発明者の検討によれば、この遷移
金属酸化物含有貴金属膜における貴金属、遷移金属およ
び酸素の組成範囲は、図2において斜線を施した領域で
示される範囲とすることが望ましい。この範囲よりも貴
金属が多すぎる場合には、安定な微結晶状態が得られ
ず、少なすぎる場合には、電気抵抗が上昇し、また、結
晶状態が不安定となる。また、遷移金属および酸素の組
成がこの範囲にあることにより、微結晶状態が安定とな
る。
【0036】この微結晶状態を得るためには、この遷移
金属酸化物含有貴金属膜の成膜法として、エネルギーの
高い成膜法である反応性スパッタ法を用いるのが望まし
い。このとき、酸素を供給するため、スパッタガスには
2 あるいはH2 Oを混入する必要がある。あるいは、
貴金属ターゲット上に、Hfなどの遷移金属チップを置
き、これをO2 ガスあるいはH2 Oガス雰囲気中でスパ
ッタリング法により成膜してもよい。
【0037】この発明は、以上の検討に基づいて案出さ
れたものである。
【0038】すなわち、上記目的を達成するために、こ
の発明の第1の発明による電子材料は、組成式MIa
IIb c (ただし、a、b、cは原子%で表した組成、
I はPt、Ir、Ru、RhおよびPdからなる群よ
り選ばれた少なくとも一種の貴金属、MIIはHf、T
a、Zr、Nb、V、MoおよびWからなる群より選ば
れた少なくとも一種の遷移金属を表す)で表され、その
組成範囲が90≧a≧40、15≧b≧2、4≦c、a
+b+c=100であることを特徴とする。
【0039】この発明の第2の発明による電子材料の製
造方法は、組成式MIaIIb c (ただし、a、b、c
は原子%で表した組成、MI はPt、Ir、Ru、Rh
およびPdからなる群より選ばれた少なくとも一種の貴
金属、MIIはHf、Ta、Zr、Nb、V、Moおよび
Wからなる群より選ばれた少なくとも一種の遷移金属を
表す)で表され、その組成範囲が90≧a≧40、15
≧b≧2、4≦c、a+b+c=100である電子材料
の製造方法であって、電子材料を酸素または水蒸気を用
いた反応性スパッタリング法により成膜するようにした
ことを特徴とする。
【0040】この発明の第3の発明による誘電体キャパ
シタは、組成式MIaIIb c (ただし、a、b、cは
原子%で表した組成、MI はPt、Ir、Ru、Rhお
よびPdからなる群より選ばれた少なくとも一種の貴金
属、MIIはHf、Ta、Zr、Nb、V、MoおよびW
からなる群より選ばれた少なくとも一種の遷移金属を表
す)で表され、その組成範囲が90≧a≧40、15≧
b≧2、4≦c、a+b+c=100である材料からな
る拡散防止層と、拡散防止層上の下部電極と、下部電極
上の誘電体膜と、誘電体膜上の上部電極とを有すること
を特徴とする。
【0041】この発明の第4の発明による誘電体キャパ
シタは、組成式MIaIIb c (ただし、a、b、cは
原子%で表した組成、MI はPt、Ir、Ru、Rhお
よびPdからなる群より選ばれた少なくとも一種の貴金
属、MIIはHf、Ta、Zr、Nb、V、MoおよびW
からなる群より選ばれた少なくとも一種の遷移金属を表
す)で表され、その組成範囲が90≧a≧40、15≧
b≧2、4≦c、a+b+c=100である材料からな
る下部電極と、下部電極上の誘電体膜と、誘電体膜上の
上部電極とを有することを特徴とする。
【0042】この発明の第5の発明による不揮発性メモ
リは、トランジスタと誘電体キャパシタとからなるメモ
リセルを有する不揮発性メモリにおいて、誘電体キャパ
シタが、組成式MIaIIb c (ただし、a、b、cは
原子%で表した組成、MI はPt、Ir、Ru、Rhお
よびPdからなる群より選ばれた少なくとも一種の貴金
属、MIIはHf、Ta、Zr、Nb、V、MoおよびW
からなる群より選ばれた少なくとも一種の遷移金属を表
す)で表され、その組成範囲が90≧a≧40、15≧
b≧2、4≦c、a+b+c=100である材料からな
る拡散防止層と、拡散防止層上の下部電極と、下部電極
上の誘電体膜と、誘電体膜上の上部電極とを有すること
を特徴とする。
【0043】この発明の第6の発明による不揮発性メモ
リは、トランジスタと誘電体キャパシタとからなるメモ
リセルを有する不揮発性メモリにおいて、誘電体キャパ
シタが、組成式MIaIIb c (ただし、a、b、cは
原子%で表した組成、MI はPt、Ir、Ru、Rhお
よびPdからなる群より選ばれた少なくとも一種の貴金
属、MIIはHf、Ta、Zr、Nb、V、MoおよびW
からなる群より選ばれた少なくとも一種の遷移金属を表
す)で表され、その組成範囲が90≧a≧40、15≧
b≧2、4≦c、a+b+c=100である材料からな
る下部電極と、下部電極上の誘電体膜と、誘電体膜上の
上部電極とを有することを特徴とする。
【0044】この発明の第7の発明による半導体装置
は、第1の導電層と、第1の導電層上の第2の導電層と
を有する半導体装置において、第1の導電層と第2の導
電層との間に、組成式MIaIIb c (ただし、a、
b、cは原子%で表した組成、MI はPt、Ir、R
u、RhおよびPdからなる群より選ばれた少なくとも
一種の貴金属、MIIはHf、Ta、Zr、Nb、V、M
oおよびWからなる群より選ばれた少なくとも一種の遷
移金属を表す)で表され、その組成範囲が90≧a≧4
0、15≧b≧2、4≦c、a+b+c=100である
材料からなる拡散防止層が設けられていることを特徴と
する。
【0045】この発明において、MIaIIb c で表さ
れる材料の組成範囲は、図2において斜線を施した領域
で示されるものと実質的に同一である。
【0046】この発明において、MIaIIb c で表さ
れる材料の組成範囲は、好適には、85≧a≧65、1
0≧b≧2、10≦c、a+b+c=100である。
【0047】この発明において、MIaIIb c で表さ
れる材料は、例えば、Ir−Hf−O、Ir−Zr−
O、Ir−Nb−O、Ru−Zr−O、Ru−Ta−
O、Pt−Hf−O、Pt−Zr−O、Pd−Zr−
O、Rh−V−O、Rh−Mo−O、Rh−W−Oなど
からなる。
【0048】この発明の第3の発明および第5の発明に
おいては、下部電極は、Pt、Ir、Ru、Rhおよび
Pdからなる群より選ばれた少なくとも一種の貴金属か
らなる。この下部電極は、具体的には、例えば、Pt、
Ir、Ru、RhまたはPdからなる膜や、Pt、I
r、Ru、RhまたはPdからなる群より選ばれた二種
以上の貴金属による合金膜、さらにはそれらの複合膜に
より形成される。
【0049】この発明において、誘電体膜の材料として
は、典型的には、Bi系層状構造ペロブスカイト型強誘
電体が用いられ、その具体例を挙げると、組成式Bix
(Sr,Ca,Ba)y (Ta,Nb)2 z (ただ
し、2.50≧x≧1.70、1.20≧y≧0.6
0、z=9±d、1.0≧d≧0)で表される結晶層を
85%以上含む強誘電体(若干のBiおよびTaまたは
Nbの酸化物や複合酸化物を含有してもよい)や、組成
式Bix Sry Ta2 z (ただし、2.50≧x≧
1.70、1.20≧y≧0.60、z=9±d、1.
0≧d≧0)で表される結晶層を85%以上含む強誘電
体(若干のBiおよびTaまたはNbの酸化物や複合酸
化物を含有してもよい)である。後者の代表例はSrB
2 Ta2 9である。誘電体膜の材料としては、Pb
(Zr,Ti)O3 で表される強誘電体を用いてもよ
い。これらの強誘電体は、強誘電体メモリの強誘電体膜
材料に用いて好適なものである。誘電体膜の材料として
はさらに、例えば(Ba,Sr)TiO3 で表される高
誘電体を用いることもでき、これは、例えばDRAMに
おけるキャパシタの誘電体膜材料に用いて好適なもので
ある。
【0050】この発明の第5の発明または第6の発明に
よる不揮発性メモリにおいては、高集積化を図るために
トランジスタと誘電体キャパシタとを縦方向に並べて配
置する場合、拡散防止層または下部電極は、典型的に
は、トランジスタの拡散層上に設けられたSiまたはW
からなるプラグ上に設けられる。この場合、プラグと拡
散防止層または下部電極との間の接触抵抗の低減を図る
ため、好適には、このプラグと拡散防止層または下部電
極との間にTi、Ta、HfまたはZrからなる接合層
を設ける。この接合層は、第5の発明による不揮発性メ
モリにおいては、拡散防止層と下部電極との間に設けて
もよい。強誘電体膜の材料としてBi系層状構造ペロブ
スカイト型強誘電体、例えばSBTを用いた場合には、
結晶化のための熱処理の際にBiの拡散が生じることが
知られているが、第5の発明による不揮発性メモリにお
いてこのように拡散防止層と下部電極との間にTi、T
a、HfまたはZrからなる接合層を設けた場合には、
この接合層がBi拡散のトラップとなるため、結果的に
強誘電体膜の表面の平滑度の向上を図ることができる。
【0051】上述のように構成されたこの発明の第1の
発明によれば、誘電体キャパシタの拡散防止層、誘電体
キャパシタの下部電極あるいは半導体装置における拡散
防止層の材料として用いて好適な電子材料を提供するこ
とができる。
【0052】上述のように構成されたこの発明の第2の
発明によれば、誘電体キャパシタの拡散防止層、誘電体
キャパシタの下部電極あるいは半導体装置における拡散
防止層の材料として用いて好適な電子材料を高品質で容
易に製造することができる。
【0053】上述のように構成されたこの発明の第3の
発明または第5の発明によれば、誘電体キャパシタの下
部電極の下側に、組成式MIaIIb c で表され、その
組成範囲が90≧a≧40、15≧b≧2、4≦c、a
+b+c=100である耐熱性および耐酸化性を有する
材料からなる拡散防止層を有するので、トランジスタと
誘電体キャパシタとを縦方向に並べて配置し、その誘電
体キャパシタの下部電極をSiまたはWからなるプラグ
によりトランジスタの拡散層と接続する場合、誘電体膜
の形成時に結晶化のために酸素雰囲気中で高温熱処理を
行っても、そのプラグから下部電極へのSiまたはWの
拡散を防止することができ、それによってこのSiまた
はWが下部電極の上層に拡散して酸化されることにより
下部電極の導電性が失われたり、SiまたはWがさらに
誘電体膜に拡散し、キャパシタ特性を劣化させる問題を
防止することができる。このため、誘電体膜の材料とし
てPZTはもちろん、結晶化のために酸素雰囲気中での
高温の熱処理が必要なSBTなどをも用いることができ
る。
【0054】上述のように構成されたこの発明の第4の
発明または第6の発明によれば、誘電体キャパシタの下
部電極が、組成式MIaIIb c で表され、その組成範
囲が90≧a≧40、15≧b≧2、4≦c、a+b+
c=100である耐熱性および耐酸化性を有する材料か
らなるので、トランジスタと誘電体キャパシタとを縦方
向に並べて配置し、その誘電体キャパシタの下部電極を
SiまたはWからなるプラグによりトランジスタの拡散
層と接続する場合、誘電体膜の形成時に結晶化のために
酸素雰囲気中で高温熱処理を行っても、そのプラグから
下部電極へのSiまたはWの拡散を防止することがで
き、それによってこのSiまたはWが下部電極の上層に
拡散して酸化されることにより下部電極の導電性が失わ
れたり、SiまたはWがさらに誘電体膜に拡散し、キャ
パシタ特性を劣化させる問題を防止することができる。
このため、誘電体膜の材料としてPZTはもちろん、結
晶化のために酸素雰囲気中での高温の熱処理が必要なS
BTなどをも用いることができる。
【0055】上述のように構成されたこの発明の第7の
発明によれば、第1の導電層と第2の導電層との間に、
組成式MIaIIb c で表され、その組成範囲が90≧
a≧40、15≧b≧2、4≦c、a+b+c=100
である耐熱性および耐酸化性を有する材料からなる拡散
防止層が設けられているので、高温でもSiなどの拡散
を防止することができる。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0057】図3はこの発明の第1の実施形態による誘
電体キャパシタを示す。
【0058】図3に示すように、この第1の実施形態に
よる誘電体キャパシタにおいては、導電性のSi基板1
上に、接合層としてのTi膜2、拡散防止層としてのI
r−Hf−O膜3、接合層としてのTi膜4、下部電極
としてのPt膜5、強誘電体膜としてのSBT膜6およ
び上部電極としてのPt膜7が、順次積層されている。
これらの膜の膜厚の一例を挙げると、Ti膜2は25n
m、Ir−Hf−O膜3は100nm、Ti膜4は20
nm、Pt膜5は200nm、SBT膜6は200n
m、Pt膜7は200nmである。また、Ir−Hf−
O膜3の組成は、図2において斜線を施した領域で示さ
れる範囲に選ばれている。
【0059】次に、上述のように構成されたこの第1の
実施形態による誘電体キャパシタの製造方法について説
明する。
【0060】すなわち、この第1の実施形態による誘電
体キャパシタを製造するには、まず、Si基板1を希フ
ッ酸で処理して表面のSiO2 膜(図示せず)を除去し
た後、このSi基板1上にスパッタリング法によりTi
膜2を成膜する。
【0061】次に、このTi膜2上に、反応性スパッタ
リング法によりIr−Hf−O膜3を成膜する。このI
r−Hf−O膜3の成膜条件の一例を挙げると、DC2
極マグネトロンスパッタリング装置を用い、ターゲット
は4インチ角のIrターゲット上に5mm×5mm角の
Hfチップを5個置いたものを用い、スパッタガスとし
てはArおよびO2 の混合ガスを用い、それらの流量は
それぞれ5.6SCCMおよび0.7SCCM、全圧は
4mTorr、投入電力はDC0.4A、420V、成
膜速度は100nm/2分とする。このようにして成膜
されたIr−Hf−O膜3の組成をEPMA法で分析し
たとろ、Ir80Hf4 16(ただし、組成は原子%)で
あった。次に、Ir−Hf−O膜3上にスパッタリング
法によりTi膜4およびPt膜5を順次成膜する。
【0062】次に、Pt膜5上に例えばゾル−ゲルスピ
ンコート法によりSBT膜6を成膜する。次に、SBT
膜6の結晶化のために800℃において1時間酸素雰囲
気中で熱処理した後、例えばスパッタリング法によりP
t膜7を成膜する。この後、さらに、800℃において
10分間酸素雰囲気中で熱処理する。
【0063】このようにして製造された誘電体キャパシ
タのSi基板1とPt電極7との間に電圧を印加して蓄
積電荷量を測定した結果を図4に示す。図4から明らか
なように、強誘電体メモリで重要な残留分極値は、2P
r =19μC/cm2 であった。この残留分極値はSB
Tとしては良好な値であり、これがSi基板1を通した
測定で得られた。また、Ir80Hf4 16からなるIr
−Hf−O膜3の電気抵抗を測定した結果、52μΩ・
cmであった。この値は半導体メモリに十分応用可能な
値である。
【0064】一方、比較例として、図3においてIr−
Hf−O膜3が設けられていない試料を別途作製して同
様な電荷量の測定を試みたが、図4に示すようなヒステ
リシス曲線を得ることができず、キャパシタとしては動
作しないことが判明した。
【0065】表1に、Ir80Hf4 16を含む各種の材
料からなる拡散防止層および各種の貴金属からなる下部
電極を用いた場合の残留分極値2Pr を示す。また、表
2には比較例についての測定結果を示す。
【0066】 表1 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例 拡散防止層 下部電極 残留分極2Pr (原子%) (μC/cm2 ) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1 Ir80Hf4 16 Pt 19 2 Ir80Zr5 15 Pt 19 3 Ir75Nb8 17 Pt 19 4 Ru75Zr8 17 Pt 19 5 Ru74Ta8 18 Pt 19 6 Pt75Hf8 17 Pt 19 7 Rt75Zr8 17 Pt 19 8 Pd85Zr5 10 Pt 19 9 Rh855 10 Pt 19 10 Rh85Mo5 10 Pt 19 11 Rh804 16 Pt 19 12 Ir80Hf4 16 Ir 19 13 Ir80Hf4 16 Ru 17 14 Ir80Hf4 16 Rh 14 15 Ir80Hf4 16 Pd 18 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 表2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例 拡散防止層 下部電極 残留分極2Pr (原子%) (μC/cm2 ) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1 なし Pt 0 2 TiN Pt 泡発生により 測定不可能 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 以上のように、この第1の実施形態によれば、下部電極
であるPt膜5の下側に、図2において斜線を施した領
域で示される範囲の組成を有するIr−Hf−O膜3が
設けられているので、このIr−Hf−O膜3により、
SBT膜6の形成時に結晶化のために800℃程度の高
温において酸化性雰囲気中で熱処理を行っても、Si基
板1からPt膜5にSiが熱拡散するのを防止すること
ができ、したがってSiがPt膜5の上層で酸化されて
Pt膜5、すなわち下部電極の導電性が失われるのを防
止することができる。このため、この誘電体キャパシタ
は、トランジスタと誘電体キャパシタとを縦方向に配置
し、誘電体キャパシタの下部電極を多結晶Siプラグに
よりトランジスタの拡散層と接続する強誘電体メモリに
おける誘電体キャパシタに用いることができ、それによ
って誘電体キャパシタの誘電体膜としてSBT膜を用い
た高集積の強誘電体メモリを実現することが可能であ
る。
【0067】図5は、この発明の第2の実施形態による
多層配線構造の半導体集積回路装置を示す。
【0068】図5に示すように、この第2の実施形態に
よる半導体集積回路装置においては、n型Si基板11
中にpウエル12およびnウエル13が設けられてい
る。素子分離領域となる部分のn型Si基板11の表面
にはリセス14が選択的に設けられ、このリセス14に
SiO2 膜からなるフィールド絶縁膜15が埋め込まれ
ている。このフィールド絶縁膜15に囲まれた活性領域
の表面にはSiO2 膜からなるゲート絶縁膜16が設け
られている。符号17は不純物がドープされた多結晶S
i膜、18はWSix 膜のような金属シリサイド膜を示
す。これらの多結晶Si膜17および金属シリサイド膜
18により、ポリサイド構造のゲート電極が形成されて
いる。これらの多結晶Si膜17および金属シリサイド
膜18の側壁にはSiO2 からなるサイドウォールスペ
ーサ19が設けられている。nウエル13中には、多結
晶Si膜17および金属シリサイド膜18からなるゲー
ト電極に対して自己整合的に、ソース領域またはドレイ
ン領域として用いられるp+型の拡散層20、21が設
けられている。これらのゲート電極および拡散層20、
21によりpチャネルMOSトランジスタが形成されて
いる。同様に、pウエル12にはnチャネルMOSトラ
ンジスタが形成されている。符号22、23はこのnチ
ャネルMOSトランジスタのソース領域またはドレイン
領域として用いられるn+ 型の拡散層を示す。
【0069】これらのpチャネルMOSトランジスタお
よびnチャネルMOSトランジスタを覆うように例えば
ホウ素リンシリケートガラス(BPSG)膜のような層
間絶縁膜24が設けられている。この層間絶縁膜24に
は、pチャネルMOSトランジスタの拡散層21に対応
する部分およびフィールド絶縁膜15上のゲート電極に
対応する部分にそれぞれ接続孔25、26が設けられて
いる。これらの接続孔25、26の内部には、Ir−H
f−O膜27を介してWプラグ28が埋め込まれてい
る。
【0070】接続孔25、26の上には、Ir−Hf−
O膜29およびTi膜30を介してAl−Cu合金配線
31が設けられ、その上にTi膜32およびIr−Hf
−O膜33が順次設けられている。符号34は例えばB
PSG膜のような層間絶縁膜を示す。この層間絶縁膜3
4には、Al−Cu合金配線31に対応する部分に接続
孔35、36が設けられている。これらの接続孔35、
36の内部にはIr−Hf−O膜37を介してWプラグ
38が埋め込まれている。
【0071】さらに、接続孔35、36の上には、Ir
−Hf−O膜39およびTi膜40を介してAl−Cu
合金配線41が設けられ、その上にTi膜42およびI
r−Hf−O膜43が順次設けられている。
【0072】ここで、Ir−Hf−O膜27、29、3
3、37、39、43の組成は、図2において斜線を施
した領域で示される範囲に選ばれている。また、Al−
Cu合金配線31の上下に設けられたTi膜30、32
は、Ir−Hf−O膜29、33のAl−Cu合金配線
31との密着性を向上させるためなどの目的で設けられ
ている。Al−Cu合金配線41の上下に設けられたI
r−Hf−O膜39、43も同様である。
【0073】以上のように、この第2の実施形態によれ
ば、接続孔25、26の内部に、従来バリアメタルとし
て用いられているTiN膜やTiON膜に比べて耐熱性
が十分に高く、高温でもSiなどの拡散を防止すること
ができるIr−Hf−O膜27を介してWプラグ28が
形成されているので、従来に比べてこのWプラグ28の
形成後の工程のプロセス温度の制約が少なくなり、後工
程のプロセス温度や時間の自由度を高くすることができ
る。また、Wプラグ28とその上のAl−Cu合金配線
31との間にIr−Hf−O膜29が設けられ、このA
l−Cu合金配線31とその上のWプラグ38との間に
Ir−Hf−O膜33が設けられていることにより、W
プラグ28、38とAl−Cu合金配線31との間での
拡散を防止することができる。同様に、Wプラグ38と
その上のAl−Cu合金配線41との間にIr−Hf−
O膜39が設けられていることにより、Wプラグ38と
Al−Cu合金配線41との間での拡散を防止すること
ができる。
【0074】この第2の実施形態による半導体集積回路
装置は、DRAMやMPUなどのMOSLSIその他の
各種の半導体集積回路装置に適用して好適なものであ
る。
【0075】以上、この発明の実施形態について具体的
に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定され
るものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の
変形が可能である。
【0076】例えば、上述の第1の実施形態において
は、誘電体キャパシタの誘電体膜の材料としてSBTを
用いた場合について説明したが、この誘電体膜の材料と
しては必要に応じて他の強誘電体または高誘電体を用い
ることができ、具体的には例えばPZTやBSTを用い
てもよい。
【0077】また、上述の第2の実施形態においては、
Al−Cu合金配線31とIr−Hf−O膜29、33
との間にそれぞれTi膜30、32を設け、Al−Cu
合金配線41とIr−Hf−O膜39、43との間にそ
れぞれTi膜40、42を設けているが、これらのTi
膜30、32、40、42は、必要に応じて省略しても
よい。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の第1の
発明によれば、誘電体キャパシタの拡散防止層、誘電体
キャパシタの下部電極あるいは半導体装置における拡散
防止層の材料として用いて好適な電子材料を提供するこ
とができる。
【0079】この発明の第2の発明によれば、誘電体キ
ャパシタの拡散防止層、誘電体キャパシタの下部電極あ
るいは半導体装置における拡散防止層の材料として用い
て好適な電子材料を高品質で容易に製造することができ
る。
【0080】この発明の第3の発明、第4の発明、第5
の発明または第6の発明によれば、誘電体キャパシタの
下部電極の下側に、組成式MIaIIb c (ただし、
a、b、cは原子%で表した組成、MI はPt、Ir、
Ru、RhおよびPdからなる群より選ばれた少なくと
も一種の貴金属、MIIはHf、Ta、Zr、Nb、V、
MoおよびWからなる群より選ばれた少なくとも一種の
遷移金属を表す)で表され、その組成範囲が90≧a≧
40、15≧b≧2、4≦c、a+b+c=100であ
る材料からなる拡散防止層を有することにより、あるい
は、下部電極がこの材料からなることにより、トランジ
スタと誘電体キャパシタとを縦方向に並べて配置し、誘
電体キャパシタの下部電極をSiまたはWからなるプラ
グによりトランジスタの拡散層と接続する場合、そのプ
ラグからのSiまたはWの下部電極への拡散を防止する
ことができ、それによって誘電体キャパシタの誘電体膜
の材料としてPZTはもちろん、高温の熱処理が必要な
SBTなどをも用いることができる。
【0081】この発明の第7の発明によれば、第1の導
電層と第2の導電層との間に、組成式MIaIIb
c (ただし、a、b、cは原子%で表した組成、MI
Pt、Ir、Ru、RhおよびPdからなる群より選ば
れた少なくとも一種の貴金属、MIIはHf、Ta、Z
r、Nb、V、MoおよびWからなる群より選ばれた少
なくとも一種の遷移金属を表す)で表され、その組成範
囲が90≧a≧40、15≧b≧2、4≦c、a+b+
c=100である材料からなる拡散防止層が設けられて
いることにより、プラグを形成した後の工程のプロセス
温度や時間の自由度を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ir80Hf4 16膜のX線回折の結果を示す略
線図である。
【図2】この発明において拡散防止層または下部電極の
材料として用いられるMIaII b c における組成の最
適範囲を示す略線図である。
【図3】この発明の第1の実施形態による誘電体キャパ
シタを示す断面図である。
【図4】この発明の第1の実施形態による誘電体キャパ
シタの蓄積電荷量を測定した結果を示す略線図である。
【図5】この発明の第2の実施形態による半導体集積回
路装置を示す断面図である。
【図6】トランジスタとキャパシタとを横方向に配置し
た従来の強誘電体メモリを示す断面図である。
【図7】トランジスタとキャパシタとを縦方向に配置し
た従来の強誘電体メモリを示す断面図である。
【図8】従来の半導体集積回路装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・Si基板、2、4・・・Ti膜、3、27、2
9、33、39、43・・・Ir−Hf−O膜、5、7
・・・Pt膜、6・・・SBT膜、28、38・・・W
プラグ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 27/108 H01L 29/78 371 21/8242 21/8247 29/788 29/792

Claims (63)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成式MIaIIb c (ただし、a、
    b、cは原子%で表した組成、MI はPt、Ir、R
    u、RhおよびPdからなる群より選ばれた少なくとも
    一種の貴金属、MIIはHf、Ta、Zr、Nb、V、M
    oおよびWからなる群より選ばれた少なくとも一種の遷
    移金属を表す)で表され、その組成範囲が90≧a≧4
    0、15≧b≧2、4≦c、a+b+c=100である
    ことを特徴とする電子材料。
  2. 【請求項2】 上記電子材料の組成範囲は85≧a≧6
    5、10≧b≧2、10≦c、a+b+c=100であ
    ることを特徴とする請求項1記載の電子材料。
  3. 【請求項3】 組成式MIaIIb c (ただし、a、
    b、cは原子%で表した組成、MI はPt、Ir、R
    u、RhおよびPdからなる群より選ばれた少なくとも
    一種の貴金属、MIIはHf、Ta、Zr、Nb、V、M
    oおよびWからなる群より選ばれた少なくとも一種の遷
    移金属を表す)で表され、その組成範囲が90≧a≧4
    0、15≧b≧2、4≦c、a+b+c=100である
    電子材料の製造方法であって、 上記電子材料を酸素または水蒸気を用いた反応性スパッ
    タリング法により成膜するようにしたことを特徴とする
    電子材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 組成式MIaIIb c (ただし、a、
    b、cは原子%で表した組成、MI はPt、Ir、R
    u、RhおよびPdからなる群より選ばれた少なくとも
    一種の貴金属、MIIはHf、Ta、Zr、Nb、V、M
    oおよびWからなる群より選ばれた少なくとも一種の遷
    移金属を表す)で表され、その組成範囲が90≧a≧4
    0、15≧b≧2、4≦c、a+b+c=100である
    材料からなる拡散防止層と、 上記拡散防止層上の下部電極と、 上記下部電極上の誘電体膜と、 上記誘電体膜上の上部電極とを有することを特徴とする
    誘電体キャパシタ。
  5. 【請求項5】 上記MIaIIb c で表される材料の組
    成範囲は85≧a≧65、10≧b≧2、10≦c、a
    +b+c=100であることを特徴とする請求項4記載
    の誘電体キャパシタ。
  6. 【請求項6】 上記拡散防止層はIr−Hf−O、Ir
    −Zr−O、Ir−Nb−O、Ru−Zr−O、Ru−
    Ta−O、Pt−Hf−O、Pt−Zr−O、Pd−Z
    r−O、Rh−V−O、Rh−Mo−OまたはRh−W
    −Oからなることを特徴とする請求項4記載の誘電体キ
    ャパシタ。
  7. 【請求項7】 上記拡散防止層は酸素または水蒸気を用
    いた反応性スパッタリング法により成膜されたものであ
    ることを特徴とする請求項4記載の誘電体キャパシタ。
  8. 【請求項8】 上記下部電極はPt、Ir、Ru、Rh
    およびPdからなる群より選ばれた少なくとも一種の貴
    金属からなることを特徴とする請求項4記載の誘電体キ
    ャパシタ。
  9. 【請求項9】 上記誘電体膜はBi系層状構造ペロブス
    カイト型強誘電体からなることを特徴とする請求項4記
    載の誘電体キャパシタ。
  10. 【請求項10】 上記誘電体膜は、Bix (Sr,C
    a,Ba)y (Ta,Nb)2 z (ただし、2.50
    ≧x≧1.70、1.20≧y≧0.60、z=9±
    d、1.0≧d≧0)で表される結晶層を85%以上含
    む強誘電体からなることを特徴とする請求項4記載の誘
    電体キャパシタ。
  11. 【請求項11】 上記誘電体膜は、Bix Sry Ta2
    z (ただし、2.50≧x≧1.70、1.20≧y
    ≧0.60、z=9±d、1.0≧d≧0)で表される
    結晶層を85%以上含む強誘電体からなることを特徴と
    する請求項4記載の誘電体キャパシタ。
  12. 【請求項12】 上記誘電体膜はSrBi2 Ta2 9
    で表される強誘電体からなることを特徴とする請求項4
    記載の誘電体キャパシタ。
  13. 【請求項13】 上記誘電体膜はPb(Zr,Ti)O
    3 で表される強誘電体からなることを特徴とする請求項
    4記載の誘電体キャパシタ。
  14. 【請求項14】 上記誘電体膜は(Ba,Sr)TiO
    3 で表される高誘電体からなることを特徴とする請求項
    4記載の誘電体キャパシタ。
  15. 【請求項15】 組成式MIaIIb c (ただし、a、
    b、cは原子%で表した組成、MI はPt、Ir、R
    u、RhおよびPdからなる群より選ばれた少なくとも
    一種の貴金属、MIIはHf、Ta、Zr、Nb、V、M
    oおよびWからなる群より選ばれた少なくとも一種の遷
    移金属を表す)で表され、その組成範囲が90≧a≧4
    0、15≧b≧2、4≦c、a+b+c=100である
    材料からなる下部電極と、 上記下部電極上の誘電体膜と、 上記誘電体膜上の上部電極とを有することを特徴とする
    誘電体キャパシタ。
  16. 【請求項16】 上記MIaIIb c で表される材料の
    組成範囲は85≧a≧65、10≧b≧2、10≦c、
    a+b+c=100であることを特徴とする請求項15
    記載の誘電体キャパシタ。
  17. 【請求項17】 上記下部電極はIr−Hf−O、Ir
    −Zr−O、Ir−Nb−O、Ru−Zr−O、Ru−
    Ta−O、Pt−Hf−O、Pt−Zr−O、Pd−Z
    r−O、Rh−V−O、Rh−Mo−OまたはRh−W
    −Oからなることを特徴とする請求項15記載の誘電体
    キャパシタ。
  18. 【請求項18】 上記下部電極は酸素または水蒸気を用
    いた反応性スパッタリング法により成膜されたものであ
    ることを特徴とする請求項15記載の誘電体キャパシ
    タ。
  19. 【請求項19】 上記誘電体膜はBi系層状構造ペロブ
    スカイト型強誘電体からなることを特徴とする請求項1
    5記載の誘電体キャパシタ。
  20. 【請求項20】 上記誘電体膜は、Bix (Sr,C
    a,Ba)y (Ta,Nb)2 z (ただし、2.50
    ≧x≧1.70、1.20≧y≧0.60、z=9±
    d、1.0≧d≧0)で表される結晶層を85%以上含
    む強誘電体からなることを特徴とする請求項15記載の
    誘電体キャパシタ。
  21. 【請求項21】 上記誘電体膜は、Bix Sry Ta2
    z (ただし、2.50≧x≧1.70、1.20≧y
    ≧0.60、z=9±d、1.0≧d≧0)で表される
    結晶層を85%以上含む強誘電体からなることを特徴と
    する請求項15記載の誘電体キャパシタ。
  22. 【請求項22】 上記誘電体膜はSrBi2 Ta2 9
    で表される強誘電体からなることを特徴とする請求項1
    5記載の誘電体キャパシタ。
  23. 【請求項23】 上記誘電体膜はPb(Zr,Ti)O
    3 で表される強誘電体からなることを特徴とする請求項
    15記載の誘電体キャパシタ。
  24. 【請求項24】 上記誘電体膜は(Ba,Sr)TiO
    3 で表される高誘電体からなることを特徴とする請求項
    15記載の誘電体キャパシタ。
  25. 【請求項25】 トランジスタと誘電体キャパシタとか
    らなるメモリセルを有する不揮発性メモリにおいて、 上記誘電体キャパシタが、 組成式MIaIIb c (ただし、a、b、cは原子%で
    表した組成、MI はPt、Ir、Ru、RhおよびPd
    からなる群より選ばれた少なくとも一種の貴金属、MII
    はHf、Ta、Zr、Nb、V、MoおよびWからなる
    群より選ばれた少なくとも一種の遷移金属を表す)で表
    され、その組成範囲が90≧a≧40、15≧b≧2、
    4≦c、a+b+c=100である材料からなる拡散防
    止層と、上記拡散防止層上の下部電極と、 上記下部電極上の誘電体膜と、 上記誘電体膜上の上部電極とを有することを特徴とする
    不揮発性メモリ。
  26. 【請求項26】 上記MIaIIb c で表される材料の
    組成範囲は85≧a≧65、10≧b≧2、10≦c、
    a+b+c=100であることを特徴とする請求項25
    記載の不揮発性メモリ。
  27. 【請求項27】 上記拡散防止層はIr−Hf−O、I
    r−Zr−O、Ir−Nb−O、Ru−Zr−O、Ru
    −Ta−O、Pt−Hf−O、Pt−Zr−O、Pd−
    Zr−O、Rh−V−O、Rh−Mo−OまたはRh−
    W−Oからなることを特徴とする請求項25記載の不揮
    発性メモリ。
  28. 【請求項28】 上記拡散防止層は酸素または水蒸気を
    用いた反応性スパッタリング法により成膜されたもので
    あることを特徴とする請求項25記載の不揮発性メモ
    リ。
  29. 【請求項29】 上記下部電極はPt、Ir、Ru、R
    hおよびPdからなる群より選ばれた少なくとも一種の
    貴金属からなることを特徴とする請求項25記載の不揮
    発性メモリ。
  30. 【請求項30】 上記誘電体膜はBi系層状構造ペロブ
    スカイト型強誘電体からなることを特徴とする請求項2
    5記載の不揮発性メモリ。
  31. 【請求項31】 上記誘電体膜は、組成式Bix (S
    r,Ca,Ba)y (Ta,Nb)2 z (ただし、
    2.50≧x≧1.70、1.20≧y≧0.60、z
    =9±d、1.0≧d≧0)で表される結晶層を85%
    以上含む強誘電体からなることを特徴とする請求項25
    記載の不揮発性メモリ。
  32. 【請求項32】 上記誘電体膜は、組成式Bix Sry
    Ta2 z (ただし、2.50≧x≧1.70、1.2
    0≧y≧0.60、z=9±d、1.0≧d≧0)で表
    される結晶層を85%以上含む強誘電体からなることを
    特徴とする請求項25記載の不揮発性メモリ。
  33. 【請求項33】 上記誘電体膜はSrBi2 Ta2 9
    で表される強誘電体からなることを特徴とする請求項2
    5記載の不揮発性メモリ。
  34. 【請求項34】 上記誘電体膜はPb(Zr,Ti)O
    3 で表される強誘電体からなることを特徴とする請求項
    25記載の不揮発性メモリ。
  35. 【請求項35】 上記誘電体膜は(Ba,Sr)TiO
    3 で表される高誘電体からなることを特徴とする請求項
    25記載の不揮発性メモリ。
  36. 【請求項36】 上記拡散防止層は、上記トランジスタ
    の拡散層上に設けられたSiまたはWからなるプラグ上
    に設けられていることを特徴とする請求項25記載の不
    揮発性メモリ。
  37. 【請求項37】 上記拡散防止層と上記下部電極との間
    に接合層を有することを特徴とする請求項25記載の不
    揮発性メモリ。
  38. 【請求項38】 上記プラグと上記拡散防止層との間に
    接合層を有することを特徴とする請求項25記載の不揮
    発性メモリ。
  39. 【請求項39】 上記接合層はTi、Ta、Hfまたは
    Zrからなることを特徴とする請求項37記載の不揮発
    性メモリ。
  40. 【請求項40】 上記接合層はTi、Ta、Hfまたは
    Zrからなることを特徴とする請求項38記載の不揮発
    性メモリ。
  41. 【請求項41】 トランジスタと誘電体キャパシタとか
    らなるメモリセルを有する不揮発性メモリにおいて、 上記誘電体キャパシタが、 組成式MIaIIb c (ただし、a、b、cは原子%で
    表した組成、MI はPt、Ir、Ru、RhおよびPd
    からなる群より選ばれた少なくとも一種の貴金属、MII
    はHf、Ta、Zr、Nb、V、MoおよびWからなる
    群より選ばれた少なくとも一種の遷移金属を表す)で表
    され、その組成範囲が90≧a≧40、15≧b≧2、
    4≦c、a+b+c=100である材料からなる下部電
    極と、 上記下部電極上の誘電体膜と、 上記誘電体膜上の上部電極とを有することを特徴とする
    不揮発性メモリ。
  42. 【請求項42】 上記MIaIIb c で表される材料の
    組成範囲は85≧a≧65、10≧b≧2、10≦c、
    a+b+c=100であることを特徴とする請求項41
    記載の不揮発性メモリ。
  43. 【請求項43】 上記下部電極はIr−Hf−O、Ir
    −Zr−O、Ir−Nb−O、Ru−Zr−O、Ru−
    Ta−O、Pt−Hf−O、Pt−Zr−O、Pd−Z
    r−O、Rh−V−O、Rh−Mo−OまたはRh−W
    −Oからなることを特徴とする請求項41記載の不揮発
    性メモリ。
  44. 【請求項44】 上記下部電極は酸素または水蒸気を用
    いた反応性スパッタリング法により成膜されたものであ
    ることを特徴とする請求項41記載の不揮発性メモリ。
  45. 【請求項45】 上記誘電体膜はBi系層状構造ペロブ
    スカイト型強誘電体からなることを特徴とする請求項4
    1記載の不揮発性メモリ。
  46. 【請求項46】 上記誘電体膜は、組成式Bix (S
    r,Ca,Ba)y (Ta,Nb)2 z (ただし、
    2.50≧x≧1.70、1.20≧y≧0.60、z
    =9±d、1.0≧d≧0)で表される結晶層を85%
    以上含む強誘電体からなることを特徴とする請求項41
    記載の不揮発性メモリ。
  47. 【請求項47】 上記誘電体膜は、組成式Bix Sry
    Ta2 z (ただし、2.50≧x≧1.70、1.2
    0≧y≧0.60、z=9±d、1.0≧d≧0)で表
    される結晶層を85%以上含む強誘電体からなることを
    特徴とする請求項41記載の不揮発性メモリ。
  48. 【請求項48】 上記誘電体膜はSrBi2 Ta2 9
    で表される強誘電体からなることを特徴とする請求項4
    1記載の不揮発性メモリ。
  49. 【請求項49】 上記誘電体膜はPb(Zr,Ti)O
    3 で表される強誘電体からなることを特徴とする請求項
    41記載の不揮発性メモリ。
  50. 【請求項50】 上記誘電体膜は(Ba,Sr)TiO
    3 で表される高誘電体からなることを特徴とする請求項
    41記載の不揮発性メモリ。
  51. 【請求項51】 上記下部電極は、上記トランジスタの
    拡散層上に設けられたSiまたはWからなるプラグ上に
    設けられていることを特徴とする請求項41記載の不揮
    発性メモリ。
  52. 【請求項52】 上記プラグと上記下部電極との間に接
    合層を有することを特徴とする請求項41記載の不揮発
    性メモリ。
  53. 【請求項53】 上記接合層はTi、Ta、Hfまたは
    Zrからなることを特徴とする請求項52記載の不揮発
    性メモリ。
  54. 【請求項54】 第1の導電層と、 上記第1の導電層上の第2の導電層とを有する半導体装
    置において、 上記第1の導電層と上記第2の導電層との間に、組成式
    IaIIb c (ただし、a、b、cは原子%で表した
    組成、MI はPt、Ir、Ru、RhおよびPdからな
    る群より選ばれた少なくとも一種の貴金属、MIIはH
    f、Ta、Zr、Nb、V、MoおよびWからなる群よ
    り選ばれた少なくとも一種の遷移金属を表す)で表さ
    れ、その組成範囲が90≧a≧40、15≧b≧2、4
    ≦c、a+b+c=100である材料からなる拡散防止
    層が設けられていることを特徴とする半導体装置。
  55. 【請求項55】 上記MIaIIb c で表される材料の
    組成範囲は85≧a≧65、10≧b≧2、10≦c、
    a+b+c=100であることを特徴とする請求項54
    記載の半導体装置。
  56. 【請求項56】 上記拡散防止層はIr−Hf−O、I
    r−Zr−O、Ir−Nb−O、Ru−Zr−O、Ru
    −Ta−O、Pt−Hf−O、Pt−Zr−O、Pd−
    Zr−O、Rh−V−O、Rh−Mo−OまたはRh−
    W−Oからなることを特徴とする請求項54記載の半導
    体装置。
  57. 【請求項57】 上記拡散防止層は酸素または水蒸気を
    用いた反応性スパッタリング法により成膜されたもので
    あることを特徴とする請求項54記載の半導体装置。
  58. 【請求項58】 上記第1の導電層はSiからなる拡散
    層であり、上記第2の導電層は導電材料からなるプラグ
    であることを特徴とする請求項54記載の半導体装置。
  59. 【請求項59】 上記プラグはSi、WまたはAlから
    なることを特徴とする請求項58記載の半導体装置。
  60. 【請求項60】 上記第1の導電層は導電材料からなる
    プラグであり、上記第2の導電層はAl合金配線である
    ことを特徴とする請求項54記載の半導体装置。
  61. 【請求項61】 上記プラグはSi、WまたはAlから
    なることを特徴とする請求項60記載の半導体装置。
  62. 【請求項62】 上記第1の導電層はAl合金配線であ
    り、上記第2の導電層は導電材料からなるプラグである
    ことを特徴とする請求項54記載の半導体装置。
  63. 【請求項63】 上記プラグはSi、WまたはAlから
    なることを特徴とする請求項62記載の半導体装置。
JP11285097A 1996-12-26 1997-04-30 誘電体キャパシタおよび不揮発性メモリ Expired - Fee Related JP4214553B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11285097A JP4214553B2 (ja) 1996-12-26 1997-04-30 誘電体キャパシタおよび不揮発性メモリ
US08/995,845 US6011284A (en) 1996-12-26 1997-12-22 Electronic material, its manufacturing method, dielectric capacitor, nonvolatile memory and semiconductor device
KR1019970074426A KR100504318B1 (ko) 1996-12-26 1997-12-26 전자재료,그제조방법,유전체커패시터,불휘발성메모리및반도체장치

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34858196 1996-12-26
JP8-348581 1996-12-26
JP11285097A JP4214553B2 (ja) 1996-12-26 1997-04-30 誘電体キャパシタおよび不揮発性メモリ

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005208663A Division JP4225300B2 (ja) 1996-12-26 2005-07-19 半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10242409A true JPH10242409A (ja) 1998-09-11
JP4214553B2 JP4214553B2 (ja) 2009-01-28

Family

ID=26451924

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11285097A Expired - Fee Related JP4214553B2 (ja) 1996-12-26 1997-04-30 誘電体キャパシタおよび不揮発性メモリ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4214553B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10303377A (ja) * 1997-04-28 1998-11-13 Sony Corp 電子材料、その製造方法、誘電体キャパシタ、不揮発性メモリおよび半導体装置
WO2000038224A1 (en) * 1998-12-22 2000-06-29 Cvc Products, Inc. Semiconductor chip interconnect barrier material and fabrication method
EP1035589A2 (en) * 1999-03-05 2000-09-13 Sharp Kabushiki Kaisha Iridium composite barrier structure and method for same
EP1054441A2 (en) * 1999-05-21 2000-11-22 Sharp Kabushiki Kaisha Composite iridium-metal-oxygen barrier structure with refractory metal companion barrier and method for its fabrication
US6162649A (en) * 1998-12-22 2000-12-19 Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. Method of manufacturing ferroelectric memory device
JP2001237395A (ja) * 2000-02-22 2001-08-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体記憶装置
KR100321690B1 (ko) * 1998-12-24 2002-03-08 박종섭 에프램 소자의 캐패시터 제조 방법
JP2002141480A (ja) * 2000-09-18 2002-05-17 Samsung Electronics Co Ltd 強誘電体キャパシタを有する半導体装置及びその製造方法
US6479849B1 (en) 1999-06-02 2002-11-12 Sony Corporation Dielectric capacitor and memory and method of manufacturing the same
KR100376257B1 (ko) * 2000-12-21 2003-03-17 주식회사 하이닉스반도체 반도체 소자의 캐패시터 제조 방법
KR100424710B1 (ko) * 2001-11-21 2004-03-27 주식회사 하이닉스반도체 반도체 소자의 제조방법
KR100476376B1 (ko) * 2002-07-19 2005-03-16 주식회사 하이닉스반도체 반도체 장치 제조방법
KR100600333B1 (ko) * 2000-06-20 2006-07-14 주식회사 하이닉스반도체 반도체 소자의 캐패시터 제조 방법
US7105883B2 (en) * 2001-11-21 2006-09-12 Hynix Semiconductor Inc. Semiconductor device

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10303377A (ja) * 1997-04-28 1998-11-13 Sony Corp 電子材料、その製造方法、誘電体キャパシタ、不揮発性メモリおよび半導体装置
WO2000038224A1 (en) * 1998-12-22 2000-06-29 Cvc Products, Inc. Semiconductor chip interconnect barrier material and fabrication method
US6162649A (en) * 1998-12-22 2000-12-19 Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. Method of manufacturing ferroelectric memory device
KR100321690B1 (ko) * 1998-12-24 2002-03-08 박종섭 에프램 소자의 캐패시터 제조 방법
EP1035589A2 (en) * 1999-03-05 2000-09-13 Sharp Kabushiki Kaisha Iridium composite barrier structure and method for same
EP1035589A3 (en) * 1999-03-05 2002-03-20 Sharp Kabushiki Kaisha Iridium composite barrier structure and method for same
EP1054441A2 (en) * 1999-05-21 2000-11-22 Sharp Kabushiki Kaisha Composite iridium-metal-oxygen barrier structure with refractory metal companion barrier and method for its fabrication
EP1054441A3 (en) * 1999-05-21 2003-01-02 Sharp Kabushiki Kaisha Composite iridium-metal-oxygen barrier structure with refractory metal companion barrier and method for its fabrication
US6479849B1 (en) 1999-06-02 2002-11-12 Sony Corporation Dielectric capacitor and memory and method of manufacturing the same
JP2001237395A (ja) * 2000-02-22 2001-08-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体記憶装置
KR100600333B1 (ko) * 2000-06-20 2006-07-14 주식회사 하이닉스반도체 반도체 소자의 캐패시터 제조 방법
JP2002141480A (ja) * 2000-09-18 2002-05-17 Samsung Electronics Co Ltd 強誘電体キャパシタを有する半導体装置及びその製造方法
KR100391987B1 (ko) * 2000-09-18 2003-07-22 삼성전자주식회사 강유전체 캐퍼시터를 갖는 반도체 장치 및 그 제조방법
US7498179B2 (en) 2000-09-18 2009-03-03 Samsung Electronics Co., Ltd. Semiconductor device having ferroelectric material capacitor and method of making the same
KR100376257B1 (ko) * 2000-12-21 2003-03-17 주식회사 하이닉스반도체 반도체 소자의 캐패시터 제조 방법
KR100424710B1 (ko) * 2001-11-21 2004-03-27 주식회사 하이닉스반도체 반도체 소자의 제조방법
US6902983B2 (en) 2001-11-21 2005-06-07 Hynix Semiconductor Inc. Method for manufacturing semiconductor device and capacitor
US7105883B2 (en) * 2001-11-21 2006-09-12 Hynix Semiconductor Inc. Semiconductor device
KR100476376B1 (ko) * 2002-07-19 2005-03-16 주식회사 하이닉스반도체 반도체 장치 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4214553B2 (ja) 2009-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3319994B2 (ja) 半導体記憶素子
KR100504318B1 (ko) 전자재료,그제조방법,유전체커패시터,불휘발성메모리및반도체장치
US6180974B1 (en) Semiconductor storage device having a capacitor electrode formed of at least a platinum-rhodium oxide
US6730951B2 (en) Capacitor, semiconductor memory device, and method for manufacturing the same
US8497537B2 (en) Semiconductor device with ferro-electric capacitor
US7884406B2 (en) Semiconductor device including ferroelectric capacitor
JPH1117124A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP3570153B2 (ja) 電子材料、その製造方法、誘電体キャパシタ、不揮発性メモリおよび半導体装置
US20120077288A1 (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same
WO2007077598A1 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP4214553B2 (ja) 誘電体キャパシタおよび不揮発性メモリ
JP3269528B2 (ja) 容量素子を有する半導体装置及びその製造方法
WO2006134663A1 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH11111930A (ja) 半導体記憶素子の製造方法
JP2003086771A (ja) 容量素子、半導体記憶装置及びその製造方法
JP2006310637A (ja) 半導体装置
JPH10242408A (ja) 誘電体キャパシタ、不揮発性メモリおよび半導体装置
JP4225300B2 (ja) 半導体装置
US20050128663A1 (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same
JP4579236B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH10189886A (ja) 誘電体キャパシタおよび強誘電体メモリ
JP2004303995A (ja) 半導体装置の構造およびその製造方法
JP4316193B2 (ja) 強誘電体キャパシタ及び強誘電体メモリ装置
JP2007329232A (ja) 誘電体メモリ及びその製造方法
JP2003197772A (ja) キャパシタ、半導体記憶装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20041222

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20050111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050729

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070319

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081014

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081027

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111114

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121114

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131114

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees