JPH1024090A - 凍結乾燥ワクチン成分を含む容器 - Google Patents

凍結乾燥ワクチン成分を含む容器

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JPH1024090A
JPH1024090A JP9053500A JP5350097A JPH1024090A JP H1024090 A JPH1024090 A JP H1024090A JP 9053500 A JP9053500 A JP 9053500A JP 5350097 A JP5350097 A JP 5350097A JP H1024090 A JPH1024090 A JP H1024090A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1種以上のワクチン成分を正確な用量で含有
するワクチン容器及び、該ワクチン容器の時間効率、空
間効率、コスト効率に優れた調製方法。 【解決手段】 1種以上のワクチン成分が2つ以上の凍
結乾燥体中に存在し、該凍結乾燥体の少なくとも1つが
リオスフィアであることを特徴とする、凍結乾燥した1
種以上のワクチン成分を含有するワクチン容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凍結乾燥した1種
以上のワクチン成分を含むワクチン容器、およびかかる
容器の調製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶液中の生物学的物質は、熱、酸化剤、
塩等のごとき種々の影響に感受性であることがよく知ら
れている。
【0003】一般にまたは特に貯蔵の間におけるこれら
の有害効果を低下させるために、いくつかの方法が開発
されている。例えば、冷蔵庫中での0℃未満の貯蔵はよ
く知られている方法である。また、しばしば使用される
のは−70℃での貯蔵である。例えば、液体窒素中での
低温においてさえ、多くの生物学的物質、例えば、生き
ている細胞を長年首尾よく貯蔵できる。
【0004】もう1つのよく知られた保存方法は凍結乾
燥である。凍結乾燥の間に、生物学的物質を含有する溶
液は、まず、凍結され、次に、水を高真空下および(通
常)零度以下の温度で蒸発させる。凍結乾燥した生物学
的物質は長年不変化の条件にて貯蔵し保持できる。
【0005】重要な利点は、凍結乾燥した生物学的物質
についての貯蔵温度は、該物質に有害でなくして、零度
以上とできることである。
【0006】生物学的物質の凍結乾燥は、よく知られた
標準的な凍結乾燥手法により行うことができる。
【0007】診断テストでは、1つの単一容器中で緩衝
液と酵素を組み合わせることができ、この容器の内容物
を凍結乾燥することができる。しかしながら、このアプ
ローチはほとんどの場合に失敗する。というのは、種々
の試薬は、テストすべき物質を添加する前には相互に反
応させるべきでないからである。この問題は、診断テス
ト用の種々の生物学的物質を含有する種々の溶液を別々
に凍結乾燥する方法を記載したプライス(Price)(米国
特許第3,655,838号)によって最初に解決され
た。この方法は、手短に述べると、各溶液の液滴を液体
窒素と直接接触させることに存する。これは瞬時の凍結
に導く。凍結された液滴は容易に凍結乾燥機に移すこと
ができ、引き続いて乾燥できる。得られた乾燥球体はリ
オスフィア(lyosphere)と呼ばれる。最初のリオスフィ
アは、その形態および名称が、それらが球状の(sph
erical)液滴として凍結され、後に凍結乾燥(l
yophilisation)に付されたという事実に
負うものであった。任意の可能な形態の少量の液体も、
それらを冷表面と接触させることによって、例えば、冷
却した熱伝導表面中の小さな孔にいくらかの流体を添加
することにより凍結させ、続いて凍結乾燥することがで
きることは明らかである。
【0008】古いテーマについてのこれらの変形はすべ
てリオスフィアと呼ばれる。Priceによる前記方法は、
各々がそれら自体の凍結乾燥リオスフィア中にある種々
の成分を1つの容器中にて一緒にし、かくして、時期尚
早な反応を回避する。しかしながら、該方法は、かなり
労力が必要であり;それは、例えば、各異なるタイプの
リオスフィアの別々の生成、およびいくつかのリオスフ
ィアの1つの単一容器への添加というさらなる工程を要
する。
【0009】従って、Price による発明のより効果的な
別法が開示されている。例えば、1つの単一容器中での
複数の非適合物質の冷プレ混合および瞬間凍結(米国特
許第4,295,280号)、1つの単一容器中の異な
る部位での複数の非適合物質の凍結及びその後の凍結乾
燥(米国特許第4,351,158号)、あるいは1つ
の単一容器中での、複数の非適合物質の異なるノズルか
らの同時噴霧による単一小液滴化及びその後の瞬間凍結
乾燥(米国特許第4,712,310号)等の方法が開
発されている。
【0010】酵素、抗体またはホルモンのごときリオス
フィア中の生物学的に活性な物質は現在多くの特許、例
えば、米国特許第3,932,943号、欧州特許公開
EPA448146号および国際特許出願公開WO94
/25005から公知である。
【0011】ワクチン生産の分野では、凍結乾燥は非常
に頻繁に使用される保存方法である。原理的には、凍結
乾燥は、1種以上の免疫原性成分を含むワクチン用に適
用可能である。これは、例えば、欧州特許出願公開EP
A290197におけるケースであり、そこでは凍結乾
燥された四価ワクチンが開示されている。ここに記載さ
れている手法は単純である:4種のワクチン成分;生き
たウイルス類をまず混合し、次いで凍結乾燥する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ワクチン製造の分野に
おける現在使用されている凍結乾燥技術の深刻な不利は
以下の通りである:凍結乾燥は多くの変化性を伴う非常
に複雑なプロセスであることが知られており、かくし
て、再現よく行うには非常に困難であることがよく知ら
れている。これは以下の問題に導く:特に獣ワクチンの
分野では(これのみではないが)、通常、非常に多数の
用量を1つのアンプル中で凍結乾燥させる。典型的に
は、ワクチンアンプルは、1000または2500用量
(dose)を含有し、この用量が登録当局にワクチン
アンプルとして登録されている。凍結乾燥前に、当該物
質の力価につき粗い評価を行うが、最終的な力価は凍結
乾燥後にのみ決定することができる。というのは、前記
したごとく、力価は常に凍結乾燥の間にかなり予測でき
ない程減少するからである。
【0013】その結果、事実、元来2500用量以上を
含有する容器はしばしば凍結乾燥後には2400用量し
か含有しない結果となる。その場合、アンプルは100
0用量アンプルとしてのみ市販できる。というのは、そ
れが唯一の他の公式に登録された用量の量だからであ
る。
【0014】その結果、このワクチンで予防接種した動
物は事実過剰免疫化されており;望まない状況である。
また、生産コストは劇的に増加しつつある。
【0015】凍結乾燥前の用量の数の計画的な増加は代
替法ではない:もし何かのワクチンバッチがより効率的
に乾燥された場合、結局は、最初から非常に多数の用量
となるであろう。
【0016】この問題は近い将来解決するのが益々困難
となる。というのは、現行の欧州登録当局は、用量数が
よく規定された上限および下限の間であるワクチンのみ
を認可する登録システムに向けて動いているからであ
る。生産および凍結乾燥システム双方における多くの変
化を仮定すれば、大規模生産ベースに基づくものとな
り、よって、これらの限界の間に止まるのは非常に困難
となろう。
【0017】特に、コンビネーションワクチンが要求さ
れる場合、該問題はより顕著でさえある。単一成分ワク
チンを凍結乾燥した後に用量力価を評価するのは既に困
難だという事実を仮定すると、複数成分ワクチンにおけ
るワクチン成分の各々についての用量のよく規定された
数を保証するのには益々より困難となる。
【0018】さらに、コンビネーションワクチンでは、
以下の問題がある:前記したごとく、ワクチン製造で現
在使用されている凍結乾燥の古典的プロセスでは、種々
の成分を凍結乾燥に先立って混合する。かくして、例え
ば、2つの病気に対する単一/複数成分ワクチンの全範
囲の調製では、3つの異なる製品:抗−Aワクチンを含
む製品、抗−Bワクチンを含む製品、抗−Aおよび抗−
Bワクチンを含む製品をストックしなければならない。
【0019】3つの病気に対するワクチンの場合には、
7つの異なるワクチン/組合せを作製し、貯蔵しなけれ
ばならない。例えば、ネコについてのProtexR
3(Intervet B.V., Boxmeer, オランダ国から入手可
能)は、3種の異なる生きた弱毒化ウイルスを含む凍結
乾燥ワクチンである。
【0020】4つの病気については、これはすでに15
の異なるワクチン/組合せに達する。例えば、イヌにつ
いてのProgardR −5(Intervet B.V., Boxmee
r, オランダ国から入手可能)は4つの異なる生きた弱
毒化ウイルスを含む凍結乾燥したワクチンである。
【0021】これは、大きな貯蔵能力を必要とする。明
らかに、この問題を回避する方法に対する要求が存在す
る。
【0022】ワクチン生産の分野で通常特に遭遇するも
う1つの深刻な問題は、現実の凍結乾燥プロセスの空間
消費的特性である。非常に高用量のワクチン物質を非常
に小さい容量に濃縮するのは可能でない。従って、多数
のワクチン用量を含有する、古典的凍結乾燥で使用され
たバイアルは、常に、比較的大容量の流体を含有する。
凍結乾燥に必須なのは、真空に接触させるこの流体の表
面の大きなサイズである。従って、凍結したペレットの
頂部のみが真空に接触するので、ワクチンは常に広い底
を持つ比較的大きなビン中で乾燥される。これらのビン
は、典型的には、5cm高さであり、凍結乾燥の間に頂
部にゆったりと置かれるゴム製のストッパーの為にさら
に2cmの高さが必要である。
【0023】これは、勿論、凍結乾燥装置における空の
空間に対する凍結物質の比率は極端に非効率的であるこ
とを意味する。これは、非常にコスト効率の悪い生産プ
ロセスに導く。この問題に対する解決が非常に望まれ
る。
【0024】さらに、凍結ペレットの常に50%未満
(ほとんどの場合、25%にすぎない)が真空に直接接
触するという事実のため、凍結乾燥は非常に時間消費的
である。凍結乾燥の間に、ワクチン成分は凝固点のすぐ
下の温度に維持される。何故ならば、さもなければ流体
の蒸発はより時間を必要とするからである。しかしなが
ら、零度のすぐ下の温度での長い凍結乾燥時間は不可避
的に力価の減少に導く。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、1種以上のワ
クチン成分が2つ以上の凍結乾燥体中に存在し、該凍結
乾燥体の少なくとも1つがリオスフィアであることを特
徴とする、凍結乾燥した1種以上のワクチン成分を含有
するワクチン容器を提供することによって前記問題に対
する直接的解決を与える。
【0026】
【発明の実施の形態】凍結乾燥体は凍結乾燥物質の全体
であると理解される。凍結乾燥物質を含むバイアルで通
常見い出される古典的なケーキはかかる凍結乾燥体であ
ると理解される。また、リオスフィアもかかる凍結乾燥
体であると理解される。1つの可能な実施態様におい
て、本発明によるワクチン容器は、1の凍結乾燥体とし
ての古典的ケーキおよび他の凍結乾燥体としてのリオス
フィアを含有する。
【0027】本発明のワクチン容器は、凍結乾燥後の力
価の予測できない損失の問題を回避する方法を提供する
という利点を有する。これは以下のごとく容易に例示さ
れる:例えば、1000用量のワクチン成分を含有する
ワクチン容器の製造では、900用量の力価と評価され
る古典的ケーキを作製する。最終的に1000用量のワ
クチン容器を得るためには、まず、凍結乾燥後の力価を
決定する。この次に、例えば、凍結乾燥後に10用量の
見積もり数を持つリオスフィアを作製する。これらの凍
結乾燥後の正確な力価も測定する。もしケーキの力価が
850用量になり、かつリオスフィアの力価が10用量
であれば、所要の力価に正確に到達するには、凍結乾燥
ケーキを含むバイアルに15のリオスフィアを添加すれ
ば十分である。
【0028】また、以下の例によって説明することもで
きる。例えば、1000用量のワクチン成分を含有する
容器の製造には、例えば、凍結乾燥後に100用量の見
積もり数を持つリオスフィアを作製する。該容器はケー
キを含有しない。もし凍結乾燥後の各リオスフィアが9
1用量の力価しか保持しないことが判明すれば、10の
上記見積もりリオスフィアの代わりに、11のリオスフ
ィアを該容器に添加すれば十分である。
【0029】もう1つの実施態様において、異なる量の
用量を含有するリオスフィアを作製する。1000用量
を含有するワクチン容器を製造するには、所望の100
0用量を得る為に各々が凍結乾燥後に90用量を含む1
1のリオスフィアおよび10用量を含むリオスフィア1
つを容器に添加する。
【0030】ワクチン成分は、該ワクチン成分が由来す
る病原体または病原体類に対する免疫反応を誘発する成
分である。
【0031】かかる成分は1種の病原体、例えば、抗原
性リポ多糖および抗原性蛋白質、又は、例えば、2つの
異なる抗原性蛋白質に由来するものであってもよい。ま
た、それらは蛋白質または多糖の抗原性部分を含有する
ものであってもよい。これらの成分は一般にサブユニッ
ト成分と言われる。
【0032】多くの場合、ワクチン成分は病原体全体を
含有する。該ワクチン成分は、例えば、細菌ワクチン
(bacterin)または生きた弱毒化細菌もしくはウイルス
であり得る。
【0033】好ましくは、ワクチン成分は生きた(修飾
された)細菌またはウイルスである。その例はサルモネ
ラ(Salmonella) 菌、ニューカッスル病ウイルス、感染
性気管支炎ウイルス(Infectious Bronchitis virus )
および偽狂犬病ウイルス(Pseudorabies virus)であ
る。
【0034】コンビネーションワクチンは種々のワクチ
ン成分を含有するワクチンである。コンビネーションワ
クチンは2種以上の異なる病原体に由来する抗原性成分
を含むものであってよい。より複雑な組合せも可能であ
る。かくして、前記した1つのタイプのワクチン、なら
びにその混合物をコンビネーションワクチンという。
【0035】容器はリオスフィアのいずれの有用なパッ
ケージであってもよい。該容器は、例えば、一般にワク
チンのパッキングおよび貯蔵に使用されるガラス製バイ
アルであってよい。リオスフィアを均一に溶解させるた
めに希釈剤をガラス製バイアルに添加するのは、使用の
準備ができたワクチンを製造するのに十分である。
【0036】容器のもう1つの可能な形態は、いくつか
のリオスフィアを含有する予備充填シリンジである。こ
のシリンジは、例えば、使用に丁度先立ち、希釈剤を充
填することができる。リオスフィアを均一に溶解させた
直後に、ワクチンは使用の準備ができている。
【0037】リオスフィアをパッキングするさらにもう
1つの形態は、それらをブリスター(blister)にパッキ
ングすることである。ブリスターは、通常、リオスフィ
アを含有するピットの列を持ち、アルミホイルで被覆さ
れたプラスチックシートである。これは、例えば、ニワ
トリ小屋の一部にて、直接ブリスターから、例えば、飲
料水のボールに丁度十分なリオスフィアを添加して、首
尾よいワクチン接種を保証することを可能とするであろ
う。もう1つの可能性は、適量のリオスフィアを貯蔵す
るために滅菌プラスチックスストローを使用することで
ある。これは、高価で空間消費性のガラス製バイアルの
使用を回避するであろう。リオスフィアを含有するのに
使用できるいずれのデバイスも本発明で使用できるのは
明らかであろう。
【0038】希釈剤はリオスフィアを溶解させる流体で
ある。この希釈剤は水であってよく、他方、それは緩衝
液およびアジュバントの複合混合物であってもよい。こ
れは、主として、どの様な添加剤が凍結乾燥に先立って
リオスフィアに添加されたかに依存するであろう。
【0039】バイアル中にワクチン成分または成分類を
含むケーキを生じる凍結乾燥の古典的方法は、前記した
ごとく、空間および時間を消費するものである。もしワ
クチン成分または成分類をリオスフィアの形態で凍結乾
燥するならば、それらは、凍結乾燥プロセス間に、凍結
乾燥械中の冷プレートの全表面に広げることができる。
又、それらを積層させて、1つの冷プレートでリオスフ
ィアの種々の層を乾燥することができる。
【0040】さらに、古典的状況とは対照的に、高さを
消費するバイアルがプロセスのこの部分で不要であると
いう事実のため、冷プレートは非常に高密度に積み上げ
ることができる。
【0041】その結果、コンデンサー容量が限定的因子
になるまで、凍結乾燥機の容量は実質的に増大する。さ
もなければ、非常に小さな凍結乾燥機を使用できるであ
ろう。従って、好ましい実施態様においては、容器中の
すべての凍結乾燥体はリオスフィアである。
【0042】もしコンビネーションワクチンが必要な場
合、本発明の利点はより顕著である。それは、各タイプ
の十分なリオスフィアを容器に添加するだけで、その結
果完全な用量で各成分を有するコンビネーションワクチ
ンとなるのに十分である。
【0043】原理的に、容器中のケーキおよび/または
リオスフィアのいくらかが2種のワクチン成分を含有
し、これらは、ある量の1種の単一ワクチン成分を含有
するリオスフィアで必要とされる量まで補足することが
可能である。
【0044】同時に、本発明は、例えば、3−成分また
は4−成分ワクチンのすべての可能な変形を貯蔵するの
に必要な大きな貯蔵容量の問題に対する解決を与える。
【0045】コンビネーションワクチンの凍結乾燥に現
在要求されているような、凍結乾燥に先立っての種々の
成分の混合の代わりに、各成分を別々に凍結乾燥する。
かくして、種々の成分を別々に貯蔵することができる。
必要ならば、適量の各所望の成分のリオスフィアを1つ
の容器に入れることによって、各所望の組合せを瞬時に
作製することができる。
【0046】これは、例えば4−成分コンビネーション
ワクチンの場合、予め製造した成分または混合物を含む
各々をストック用の15の異なる容器に保存する代わり
に、各々が1種の特定のタイプのリオスフィアを含むわ
ずか4つの収納箱中に保存して、必要な場合に、いずれ
かの単一または組合せワクチン容器を構成することを可
能とする。
【0047】本発明のもう1つの非常に重要な利点は、
以下のごとくに例示される:現在、1種の病原体の2つ
以上の血清型(serotype)を含むコンビネーシ
ョンワクチンは、該病原体の種々の血清型を予備混合し
凍結乾燥することによって作製される。登録当局は、凍
結乾燥した最終製品の異なる血清型の各々の力価は別々
に測定することを要求する。しかしながら、これは、ほ
とんどの場合、1の血清型に対する抗血清はほとんど常
に他の血清型と交差反応するという事実のため、ほとん
ど不可能である。さらに、ワクチン成分が血清型的に関
連しない場合であっても、1つの成分に対する血清と他
の無関係のワクチン成分との間の非特異的相互反応が、
事実、力価の正しい測定をしばしば乱す。
【0048】本発明はこの問題を明らかに解決する:リ
オスフィア中の種々のワクチン成分の種々の力価を測定
するためには、各異なる血清型の1つのリオスフィアを
容器から採取し、各異なるリオスフィアの力価を測定す
るので十分である。
【0049】好ましい形態において、ワクチン容器は、
そのうちの少なくともいくつかは1種の単一ワクチン成
分を含有するリオスフィアを含む。従って、これらの単
一成分リオスフィアを用いて、容器中の各ワクチン成分
の総量を調整することが可能である。
【0050】より好ましい形態において、各リオスフィ
アは1種の単一ワクチン成分を含有する。現在まで、例
えば、4種のワクチン成分に基づく全範囲の15の異な
るワクチンは、15の異なる単一/混合物を実際に調製
し、別々の容器中で各単一/混合物を凍結乾燥し、15
の容器の各々をストックすることによってのみ製造する
ことができた。従って、本発明のワクチン容器は以下の
さらなる利点を有する:例えば、もし4種の異なる病原
体に対して全範囲の単一/コンビネーションワクチンを
入手する必要があれば、各々が異なるワクチン成分を有
するリオスフィアの4つのストックを有するので十分で
ある。単に4種の異なるリオスフィアの1種又はそれ以
上を容器に添加することによって、15の異なるワクチ
ンおよび組合せの各々を容易に構成することができる。
【0051】さらにより好ましい形態において、ワクチ
ン容器は2種以上の病原体に由来するワクチン成分を含
有する。多数の病原体からの成分に基づくワクチンは、
かかるワクチンの単一投与で、多数の病気に対する保護
を誘導するのに十分であるという利点を有する。各病原
体のいくつかの異なるワクチン成分を含ませることがで
きるのは明らかである。
【0052】種々のリオスフィアのサイズは臨界的でな
い。しかしながら、もしかかるサイズが、リオスフィア
が容易に操作できるというように選択されれば有利であ
る。例えば、もし1種の特定成分のよく規定された量の
ワクチン物質が、操作を容易とするのに十分な大きさで
かつよく規定されたサイズのリオスフィアに含まれる場
合、容器にこれらのリオスフィアの適量を添加するだけ
で該容器中のこの特定成分の正しい用量を保証するのに
十分である。
【0053】これはワクチンの製造を単純化する。とい
うのは、それは製造時の秤量のごとき困難な定量工程を
回避するからである。比較的大きいリオスフィアに基づ
くワクチンは、単に、各成分用の必要なリオスフィアの
数を計数することによって構成できる。
【0054】従って、本発明の好ましい実施態様におい
て、リオスフィアは1から10mmの範囲の直径を有す
る。
【0055】もう1つの好ましい実施態様において、本
発明によるワクチン容器は、各リオスフィアが該リオス
フィアの内容物の指標となる色彩を有する着色リオスフ
ィアを含有する。通常、ワクチン製造業者は、容器に多
色彩キャップを取り付けることによつて、自分の種々の
ワクチンを区別する。
【0056】種々のリオスフィアに色彩を付する利点
は、いずれのワクチン成分が容器内に存在するか、およ
びいずれの用量においてそれらが存在するかを最初に一
瞥で、明確にチェックできることである。これは、容器
の内容物の迅速で単純かつ安全な二重チェックを提供す
る。
【0057】通常、ワクチン容器は1から10.000
用量のワクチンを含有するであろう。単一用量の容器
は、ヒトおよび獣用途(例えば、ネコおよびイヌ用途)
の双方で個々のワクチン接種に共通する。
【0058】ヒトポリオウイルスワクチン、凍結乾燥し
たヒト腸チフス生ワクチンまたはイヌパルボウイルスワ
クチンは、通常、単一用量ワクチンとして市販されてい
るであろう。ワクチンの単一用量の精巧な調節では、多
数用量ワクチンにつき前記したのと同一の原理が適用さ
れることは自明である。
【0059】他方、新しく孵化したニワトリの大きい小
屋のワクチン接種については、感染性気管支炎ウイルス
に対する大量ワクチン接種についての10.000用量
ワクチンを使用するのが通常の実情である。
【0060】例えば、伝染性ウシ鼻気管炎ウイルス(Rh
inotracheitis virus )またはパラインフルエンザウイ
ルスに対する、畜牛のごとき大きな農場動物のワクチン
接種には、10用量を含むワクチン容器を使用するのが
普通である。
【0061】古典的ケーキを含まないワクチン容器にお
いて、ワクチン容器中のリオスフィアの数は、通常、2
ないし40の範囲である。本発明の利点を得るには、2
つのリオスフィアは最小量である。非常に小容量のリオ
スフィアを用いるのでなければ、現実的理由により、4
0リオスフィアの数を超えない。もし100μlの容量
を持つリオスフィアを用いるならば、約40のリオスフ
ィアが平均的容器を満たすであろう。典型的には、1つ
の容器中のリオスフィアの数は5から10の範囲であろ
う。
【0062】通常、凍結乾燥時の収縮を回避するため
に、古典的ケーキと同様、リオスフィアは、いくらかの
安定剤、例えば、糖、蛋白質、セルロースのごとき充填
剤、および例えばマトリックスを形成する寒天を含む。
また、このマトリックスは、乾燥後にリオスフィアが微
細化するのを防止する。該マトリックスは、リオスフィ
アの形状を、凍結乾燥の間およびその後にほとんどの部
分を変化なく維持する物質であると理解される。例え
ば、マンニトール(manitol )、または希釈したゼラチ
ン、寒天またはアガロース溶液のごとき空気を含む(ai
ry)マトリックス物質を使用することで、未変化三次元
形態を持つ、非常に空気を含むリオスフィアは乾燥後に
も維持される。
【0063】かかる空気を含む構造の利点の1つは、そ
れが容易に水に再溶解することである。これは投与手順
を迅速化する。その結果、通常、古典的ケーキ及びオス
フィアに適用されるマトリックス物質は非常に脆い。従
って、それらの初期の形態、すなわち、それらのマトリ
ックス形態の、古典的リオスフィアの非経口適用は可能
でない。硬質マトリックスに埋封(embed )したワクチ
ンの非経口投与、いわゆる(マイクロ)カプセル化は益
々重要となっている。
【0064】従って、理由の1つは、カプセル化物質
は、該物質を均質化するための希釈剤を使用することな
く、皮膚中または皮膚下に直接インプラントすることが
できるということである。インプラントは、例えば、Wi
seら(Adv. Drug Deliv. Rev.1:19-39 (1987))によっ
て記載されている。カプセル化物質のもう1つの有利な
適用は、このカプセル化物質は経口免疫化に非常に適す
るということである。これは、例えば、Mesteckyら(J.
Controlled Release,28:131-141 (1994))およびEldbri
dge ら(Adv.Exp.Med.Biol.251:191-202(1989))によっ
て示された。
【0065】従って、好ましい実施態様において、ワク
チン容器中のリオスフィアは、希釈剤をまず添加すると
いう必要なくして、リオスフィアを受容者に直接移行さ
せるのに十分硬質なマトリックス物質を含む。硬質マト
リックスは、リオスフィアを取り扱い、または流体と接
触させる場合に、リオスフィアが瞬時に崩壊することを
防ぐマトリックスである。
【0066】硬質マトリックスを持つリオスフィアは、
凍結乾燥したリオスフィアに、収縮に導く空気から水分
を吸収させ、続いて、その間にリオスフィアがその硬質
状態に固定されるもう1ラウンドの凍結乾燥を行うこと
によって容易に得ることができる。かかるリオスフィア
は宿主にインプラントするのに十分硬質である。
【0067】十分に硬質なリオスフィアを得るもう1つ
の方法は、リオスフィアを作製する出発物質にポリマー
を添加することである。
【0068】さらにもう1つの方法は、まず、リオスフ
ィアを作製し、次いで、それを硬質な外殻で囲うことで
ある。
【0069】マトリックスは、所望の投与方法、例え
ば、注射または経口適用に耐るのに十分なくらい硬質で
なければならない。マトリックスは、それが動物に投与
された後は硬質であってもなくてもよい:ワクチン成分
を宿主にゆっくりと放出し、所望ならば、いくらか時間
が経った後に宿主から除去できる、不活性で非分解性の
物質のインプラントが考えられる。
【0070】他方、インプラント又は経口投与され、数
時間ないし数週間後に宿主によって分解される凍結乾燥
体が考えられる。
【0071】種々の不活性且つ生物分解性ポリマーがMo
rrisら(Vaccine 12:4-11(1994) )、Langer,R. および
Moses,M.(J.Cell.Biochem. 45:340-345(1991)) 、 Lan
ger,R.(Meth. Enzymology:73,57-74(1981)) 、および L
anger,R.(Science 249:1527-1533(1990))に記載され
ている。また、これらのポリマーの使用が Eldbridgeら
(Seminars in Haematology 4:16-25 (1993))によって
総括されている。医薬の制御下放出(controlled relea
se)用として研究されたほとんどのポリマーは、乳酸お
よびグリコール酸(哺乳動物エネルギー代謝における通
常の中間体)から作製される。
【0072】もし、埋封したワクチン成分の分子のサイ
ズと比較して、ポリマーの孔サイズが十分小さければ、
ワクチン成分または成分類は凍結乾燥体の内部から環境
にゆっくりと拡散できるに過ぎない。かくして、それら
はゆっくりとのみ放出される。
【0073】かくして、かかるポリマーを含むリオスフ
ィアはワクチン成分のいわゆる徐放を可能とする。これ
は、受容者の免疫系が数日間ないし数週間にわたってワ
クチン成分によって連続的に刺激されるという利点を有
する。かかる持続的放出は良好でより長い免疫を与える
という利点を有する。持続放出ともいう徐放は、例え
ば、Langer,R. および Folkman,J. (Nature 263:797-80
0(1976))およびPreis,I.および Langer,R.S. (Meth. in
Enzymology 73:57-75(1981)) によって総括されてい
る。
【0074】従って、ワクチン容器のより好ましい実施
態様において、容器中の凍結乾燥体のいくつかは、ワク
チン成分の徐放を可能とするマトリックスを含有する。
【0075】また、本発明は、本発明のワクチン容器の
製法を提供し、該製法は、少なくとも1種のワクチン成
分を含有する1つ以上のリオスフィアを、少なくとも1
種のワクチン成分を含有する別の凍結乾燥体を含む容器
に添加することを含むことを特徴とする。容易な形態に
おいて、該方法は、ワクチン成分を含むリオスフィア
を、ケーキ形態の凍結乾燥体を含有する容器に添加する
ことを含む。
【0076】また、少なくとも1種のワクチン成分を含
む2つ以上のリオスフィアを容器に添加する方法も提供
する。これらのリオスフィアは同一のワクチン成分を含
むものであってよく、それにより、ワクチン成分の量は
種々のリオスフィア間で異なっていても異なっていなく
てもよい。
【0077】好ましい形態において、そのワクチン成分
が2種以上の病原体に由来するリオスフィアを添加す
る。
【0078】好ましい実施態様において、1−10mm
の範囲のサイズを有するリオスフィアを添加する。これ
は、例えばこれらリオスフィアを秤量するのではなく計
数することができ、且つ、正しい数が得られるまでリオ
スフィアを添加することのできる簡単なデバイスによっ
てそれらを容易に添加できるという利点を有する。かか
るリオスフィアは、例えば、100μlの液滴を凍結す
ることによって容易に作製できる。これらの液滴は凍結
乾燥後に5から6mmの間の直径を有する。
【0079】もう1つの実施態様において、特定のワク
チン成分を有する各リオスフィアが特定の色彩で染色さ
れるように、各リオスフィアに染料を添加する。この目
的では、医薬上許容されるいずれの染料も使用できる。
【0080】さらにもう1つの実施態様において、硬質
マトリックスを含有する少なくとも1のリオスフィアを
添加する。
【0081】より好ましい形態において、少なくとも1
つの該添加したリオスフィアのマトリックスはワクチン
成分の徐放を可能とするのに十分なくらい密である。
【0082】最後に、本発明は、前記したワクチン容器
を含有するワクチンパック(pack)を提供する。
【0083】ワクチンパックはワクチンの任意の可能な
形態(presentation)であると理解される。単純な形態
において、ワクチンパックは、箱中に使用説明書と共に
パックした、ワクチン成分含有ワクチン容器を含む。よ
り複雑な形態において、そのワクチン容器は、例えば、
さらに希釈剤およびシリンジを含む。
【0084】
【実施例】実施例1 生きたニューカッスル病クローン30を含有するリオス
フィアの調製 卵をニューカッスル病ウイルス株クローン30(Clone
30)で感染させ、卵でウイルスを増殖させるのための標
準的な方法に従ってインキュベートした。尿膜腔液(al
lantoic fluid )を収穫した。1000mlの尿膜腔液
に、以下の成分: 66.7g低脂肪乳粉末 16%安定剤 を添加した。
【0085】得られた流体をワクチン液(vaccine-flui
d )と呼ぶ。
【0086】安定剤はアクア−デスト(Aqua-dest )1
200ml中のトリプトース(Tryptose)210gから
なるものであった。
【0087】前記ワクチン液の100μlからなる液滴
を−196℃まで急速に冷却した。標準バイアル(10
ml容量)に各々8つの凍結液滴を満たし、該バイアル
を凍結乾燥機に入れた。十分注意してすべての操作の間
にリオスフィアが凍結されているように保持した。標準
的手法に従って凍結乾燥を十分行った。
【0088】リオスフィア−力価およびケーキ−力価の
比較 このテストでは、2つの群のバイアルを使用した:標準
的バイアル(10ml容量)に各々前記した8つのリオ
スフィアを満たし、比較用バイアルは前記したワクチン
液2mlを満たし凍結乾燥した。これらの2つの群のバ
イアル;リオスフィアを含むバイアルおよび古典的凍結
乾燥ケーキを含むバイアルを力価−比較実験に使用し
た。
【0089】1つは生きている弱毒化感染性気管支炎ウ
イルスIB H120バッチ05098Aを用い、1つ
は生きている弱毒化ニューカッスル病ウイルスLaSo
taバッチ05088Bを用いて2の実験を行った。ケ
ーキを含むバイアルの調製で使用した容量は2mlであ
ったが、リオスフィアを含むバイアルはわずかに0.8
ml相当量を含有するという事実につき補正を行った。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】表1Aおよび表1Bから明らかな様に、ケ
ーキおよびリオスフィアの両方の力価は十分に匹敵す
る。リオスフィアは、古典的ケーキを含有するバイアル
と共に、バイアル中で乾燥したことをここで述べねばな
らない。乾燥時間は古典的ケーキを含むバイアルに対し
て通常のものであった。従って、本実験はリオスフィア
についてのより短い乾燥時間の安定化効果をなんら示さ
ない。
【0093】古典的バイアルと比較したリオスフィアの
必要な凍結乾燥容量の比較 現行法;ケーキを含むバイアル:バイアルの直径は22
mmである。凍結乾燥機において表面の各m2 あたり、
2340個のバイアルを設置することができる。凍結乾
燥機の総表面容量を考慮すれば、1回の実施で乾燥され
る容量は20.2リットルである。表2参照。
【0094】リオスフィア方法:球体の直径は100μ
lリオスフィアでは5.75mm、および50μlリオ
スフィアでは4.57mmである。それらは、少なくと
も3層に積み重ねることが可能である。各m2 あたりの
リオスフィアの数は、各々、層当たり34600または
54936である。すべての実験は3層で行った。凍結
乾燥機の総表面容量を考慮すれば、1回の実施で乾燥さ
れる容量は89.4リットルである。表2参照。
【0095】凍結乾燥機のコンデンサー(100kg
氷)の容量はこれらの実験で限定的因子である。
【0096】
【表3】
【0097】表2は、ワクチン液を、100μlリオス
フィアの形態で凍結乾燥する場合、合計容量89.4リ
ットルのワクチン液を1回の実施で乾燥でき、他方、古
典的方法を用いる場合、1回の実施で20.2リットル
を乾燥できることを示す。従って、100μlリオスフ
ィアを乾燥すると、効率は古典的アプローチの約4.4
倍増加する。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凍結乾燥した1種以上のワクチン成分を
    含有するワクチン容器であって、該ワクチン成分または
    成分類を2つ以上の凍結乾燥体中に存在させ、該凍結乾
    燥体の少なくとも1つはリオスフィアであることを特徴
    とするワクチン容器。
  2. 【請求項2】 前記凍結乾燥体がリオスフィアであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のワクチン容器。
  3. 【請求項3】 少なくとも1つの凍結乾燥体が1種の単
    一ワクチン成分を含有することを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のワクチン容器。
  4. 【請求項4】 各凍結乾燥体が1種の単一ワクチン成分
    を含有することを特徴とする請求項1−3のいずれか1
    項記載のワクチン容器。
  5. 【請求項5】 該ワクチン成分が2種以上の病原体に由
    来することを特徴とする請求項1−4のいずれか1項記
    載のワクチン容器。
  6. 【請求項6】 該リオスフィアが1から10mmの範囲
    の直径を有することを特徴とする請求項1−5のいずれ
    か1項記載のワクチン容器。
  7. 【請求項7】 各凍結乾燥体が該リオスフィアの内容物
    の指標となる色を有することを特徴とする請求項1−6
    のいずれか1項に記載のワクチン容器。
  8. 【請求項8】 該凍結乾燥体の少なくとも1つが硬質な
    マトリックスを含有することを特徴とする請求項1−7
    のいずれか1項記載のワクチン容器。
  9. 【請求項9】 該マトリックスがワクチン成分の徐放を
    可能とすることを特徴とする請求項8記載のワクチン容
    器。
  10. 【請求項10】 請求項1記載のワクチン容器の調製方
    法であって、少なくとも1種のワクチン成分を含有する
    1つ以上のリオスフィアを、少なくとも1種のワクチン
    成分を含有する別の凍結乾燥体を含む容器に添加するこ
    とを含むことを特徴とする調製方法。
  11. 【請求項11】 請求項2記載のワクチン容器の調製方
    法であって、少なくとも1種のワクチン成分を含有する
    2つ以上のリオスフィアを容器に添加することを含むこ
    とを特徴とする調製方法。
  12. 【請求項12】 請求項1−9のいずれか1項記載のワ
    クチン容器を含むワクチンパック。
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